JP4982803B2 - マイクロ波プラズマ解析プログラム - Google Patents
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Description
(i)電界及び磁界(2つの3次元ベクトル変数)
(ii)電子の密度、速度及び温度(2つのスカラー変数と1つの3次元ベクトル変数)
(iii)イオン及び中性ガスの、密度、速度及び温度((2つのスカラー変数と1つの3次
元ベクトル変数)×種の数)
なお、(iii)に関しては、例えば水素の放電であれば、H、H2、H+、H2 +、H2 *など
のそれぞれの種について変数を導入する必要がある。本明細書において、上付き添字の*は原子、分子の励起状態を表す。
H. Yamada, A. Chayahara, Y. Mokuno, Y. Soda, Y. Horino, and N. Fujimori, Diamond & Related Materials, 14(2005) pp.1776-1779 中川貴嗣、金載浩、鳥羽孝幸、桂井誠;電気学会論文誌A、123(2003) pp.481-489 H. Yamada, A. Chayahara, Y. Mokuno, Journal of Applied Physics, 101, 063302(2007)
速、即ち3次元ベクトルであり、|ue|は流速の絶対値である。)として評価している
こと、及び、電子の速度ueに高周波振動成分(同文献中(1)式)を採用していること
から、電界強度と電子密度は比例関係に束縛され、従って、高電子密度の場合に精度良い計算結果を得ることができない問題がある。さらに、非特許文献1では、再結合反応率kRが電子密度の絶対値を適当な大きさとなる様に調節するためのフリーパラメータとして
扱われている。そして、先に述べた理由から計算精度が低いため、非特許文献1では、kRは実際の値(例えば、M. T. Leu, et al., Physical Review A 8, 413 (1973)参照)よ
りも100倍程度大きい値にしなくてはならなかった。
験関数
コンピュータに、
前記演算処理手段が、数値計算領域の形状情報、誘電率、電気伝導率、メッシュ情報、及び境界条件、反応毎の反応率、エネルギー閾値及び反応種の密度、背景ガスの圧力及び温度、入力される電磁波の周波数、投入電力及び電磁波モード、並びに、初期の電子密度分布のデータ入力を受け付けて、前記記録手段に記録する第1の機能と、
前記演算処理手段が、電子密度分布から誘電率分布を求めて、前記記録手段に記録する第2の機能と、
前記演算処理手段が、前記形状情報、前記メッシュ情報、前記境界条件、前記誘電率分布、並びに、前記電磁波の周波数、投入電力及び電磁波モードの下で、マクスウェル方程式を用いた数値計算によって電界分布を求めて、前記記録手段に記録する第3の機能と、
前記演算処理手段が、反応種をsで表し、電荷素量をe、電子質量をme、電子の衝突
振動数をνe、電子温度をTe、電磁界角周波数をω、電界をE、反応種sの密度をns、
並びに、電離、励起および再結合の少なくとも1つの反応をXで表し、反応Xのエネルギー閾値と反応率とをそれぞれks (X)及びEs (X)として、前記電界分布の下で、
の方程式を数値計算によって解き、電子温度を求めて、前記記録手段に記録する第4の機能と、
前記演算処理手段が、前記電界分布、前記形状情報、前記メッシュ情報、前記電子温度、前記反応率、前記エネルギー閾値、前記反応種の密度、前記背景ガスの圧力及び温度、並びに、前記電磁波の周波数の下で、反応種sのモル分率を
の方程式(電離および再結合をiおよびrで表す)を用いた数値計算によって新たに電子密度分布を求めて、前記電子密度分布として前記記録手段に記録する第5の機能とを実現させ、
前記初期の電子密度分布が、数値計算の対象とする空間の各場所での電子密度を0と仮定した電界強度分布において、真空領域に相当する部分で電界強度が最大となる点で最大値を持つ分布であり、
前記第5の機能によって求められた電子密度分布の変化が収束するまで、前記コンピュータに前記第2の機能〜前記第5の機能を順に繰り返して実現させることを特徴としている。
前記第5の機能が、前記演算処理手段が、前記電界分布において、電界強度が0以外の値であるメッシュに関してのみ、新たに電子密度を求め、電界強度が0のメッシュに関しては、電子密度を0とする機能であることを特徴としている。
前記第4の機能で前記演算処理手段が使用する方程式が、
前記第4の機能で前記演算処理手段が使用する方程式が、
前記第4の機能で前記演算処理手段が使用する方程式が、
前記第4の機能で前記演算処理手段が使用する方程式が、
前記反応が、e+H2→2e+H2 +、e+H2→e+H2 *、e+H2→e+2H、及びH3 ++e→3Hであり、
反応e+H2→2e+H2 +の反応率が1.0×10-14m3/sec、エネルギー閾値が15.4eV、反応種の密度が1.5×1024m-3であり、
反応e+H2→e+H2 *の反応率が6.5×10-15m3/sec、エネルギー閾値が12.0eV、反応種の密度が1.5×1024m-3であり、
反応e+H2→e+2Hの反応率が1.0×10-14m3/sec、エネルギー閾値が10.0eV、反応種の密度が1.5×1024m-3であり、
反応H3 ++e→3Hの反応率が1.0×10-13m3/sec、エネルギー閾値が0.0e
V、反応種の密度が1.5×1024m-3であることを特徴としている。
前記形状情報が円盤状のサセプタの形状情報を含み、
前記サセプタの円形表面の中心からの距離をrmとし、前記サセプタ外部のr<0.02である領域内で、初期電子密度が2.5×1017×[1.0+cos(πr/0.02
)]であり、前記サセプタ外部のr≧0.02である領域で初期電子密度が0であること
を特徴としている。
2e+H2 +→e+H2)のみに限定し、再結合反応のエネルギー閾値を0としているため
、式4の様になっている。式4の右辺を一般形である式5及び式6で置き換えると、式8を得る。
の式9を得る。
スクなど)に記録される。また、以下においては、図1に示した構成のCVD装置を対象として説明する。
ここで、背景ガスとはプラズマ源のガスを意味し、背景ガスの圧力及び温度は、νeを評
価する時に使用される。その評価式は、Pgをガス圧、Tgをガス温度として、νe=1.44×1012×Pg/Tgであり、これは文献W. Tan and T. A. Grotjohn, Diamond and Related Materials 4, 1145 (1995)等で用いられている評価式である。さらに、繰り返し
処理の収束性を判断するための基準パラメータnthが入力される。
して電界強度分布を求め、真空領域に相当する部分で電界強度が最大となった点を中心に、所定の広がり及び最大値(例えば、1×10+17)を持つ分布を、初期の電子密度ne (ini)の空間分布とする。このように初期の電子密度ne (ini)の空間分布を設定すれば、初
期の電子密度ne (ini)として、真空領域全体において一定値(例えば0)を設定する場合よりも、後述の計算を速く収束させることができる。
の誘電率εp(r)を求める。ここで、誘電率εp(r)は、電子密度ne(r)を用いて
を求めるが、この場合は後述するステップS8での処理により計算された電子密度ne(
r)を用いる。ステップS9の判定を経ない、初めてステップS5において誘電率εp(
r)を求める際は、ステップS4において指定した初期の電子密度ne (ini)の空間分布から誘電率εp(r)を求める。
を用いて、電界分布E(r)を数値計算する。ここでE(r)は、3次元の位置ベクトルrで指定される位置における電界の3次元ベクトルである。電磁気に関するマクスウェルの方程式、及び、有限要素法などを用いて所定の境界条件の下でマクスウェルの方程式を数値積分し、所定空間内の電界分布E(r)を求める方法は公知であるので、ここでは説明を省略する。
して、それらの中点Tem=(Te1+Te2)/2を求め、中点Temにおける式11の左辺の値R(Tem)と、式11の右辺Lとの大小を比較する。そして、R(Tem)<Lであれば、Temを新たにTe1とし、R(Tem)>Lであれば、Temを新たにTe2とし、R(Tem)とLとの差が所定値ε以下になるまで繰り返す。従って、所定値εによって解の精度を指定することができる。2分法を適用する場合のTeの初期値は任意に設定することができるが、効
率的に計算するには、Teの2つの初期値を0eV以上10eV以下の範囲とすることが
望ましい。
で指定された固定条件(形状、境界条件)の下で、上記で導出した式9の微分方程式を用いて、電子密度ne(r)を数値計算によって求める。
とし、E(r)≠0のメッシュについてのみ数値計算を行う。なお、有限要素法などを用いて所定の境界条件の下で式9の微分方程式を数値積分する方法は公知であるので、ここでは説明を省略する。
ニタ画面にコンピュータグラフィック(以下、CGと記す)によって描画することによって、提示する。
関する依存性がこれと異なる原料ガス系(Ar系など)も存在する。
関数を用いてパラメータフィッティングすると、Teへの依存性を試験関数で十分に表す
ことができないために、誤差が大きくなる。
し、一般的には式13で表される)には、非特許文献3に開示された試験関数を用いてパラメータフィッティングを用いる方法では、より誤差が大きくなると予想される。
上方の放電領域において、r<0.02である領域では、ne (ini)=2.5×1017×[
1.0+cos(πr/0.02)]であり、r≧0.02の領域では、ne (ini)=0で
ある分布とした。
るとした。
2 ウェーブガイド
3 第1円筒部
4 石英板
5 第2円筒部
6 真空領域
7 アンテナ
8 サセプタ
Claims (8)
- 演算処理手段と、記録手段とを備えるコンピュータにおいて、ダイヤモンド合成に使用されるCVD装置内で発生するマイクロ波プラズマの分布を数値計算するコンピュータ用プログラムであって、
コンピュータに、
前記演算処理手段が、数値計算領域の形状情報、誘電率、電気伝導率、メッシュ情報、及び境界条件、反応毎の反応率、エネルギー閾値及び反応種の密度、背景ガスの圧力及び温度、入力される電磁波の周波数、投入電力及び電磁波モード、並びに、初期の電子密度分布のデータ入力を受け付けて、前記記録手段に記録する第1の機能と、
前記演算処理手段が、電子密度分布から誘電率分布を求めて、前記記録手段に記録する第2の機能と、
前記演算処理手段が、前記形状情報、前記メッシュ情報、前記境界条件、前記誘電率分布、並びに、前記電磁波の周波数、投入電力及び電磁波モードの下で、マクスウェル方程式を用いた数値計算によって電界分布を求めて、前記記録手段に記録する第3の機能と、
前記演算処理手段が、反応種をsで表し、電荷素量をe、電子質量をme、電子の衝突
振動数をνe、電子温度をTe、電磁界角周波数をω、電界をE、反応種sの密度をns、
並びに、電離、励起および再結合の少なくとも1つの反応をXで表し、反応Xのエネルギー閾値と反応率とをそれぞれks (X)及びEs (X)として、前記電界分布の下で、
の方程式を数値計算によって解き、電子温度を求めて、前記記録手段に記録する第4の機能と、
前記演算処理手段が、前記電界分布、前記形状情報、前記メッシュ情報、前記電子温度、前記反応率、前記エネルギー閾値、前記反応種の密度、前記背景ガスの圧力及び温度、並びに、前記電磁波の周波数の下で、反応種sのモル分率を
の方程式(電離および再結合をiおよびrで表す)を用いた数値計算によって新たに電子密度分布を求めて、前記電子密度分布として前記記録手段に記録する第5の機能とを実現させ、
前記初期の電子密度分布が、数値計算の対象とする空間の各場所での電子密度を0と仮定した電界強度分布において、真空領域に相当する部分で電界強度が最大となる点で最大値を持つ分布であり、
前記第5の機能によって求められた電子密度分布の変化が収束するまで、前記コンピュータに前記第2の機能〜前記第5の機能を順に繰り返して実現させることを特徴とするマイクロ波プラズマ解析プログラム。 - 前記第5の機能が、
前記演算処理手段が、前記電界分布において、電界強度が0以外の値であるメッシュに関してのみ、新たに電子密度を求め、電界強度が0のメッシュに関しては、電子密度を0とする機能であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマ解析プログラム。 - 前記反応が、e+H2→2e+H2 +、e+H2→e+H2 *、e+H2→e+2H、及びH3 ++e→3Hであり、
反応e+H2→2e+H2 +の反応率が1.0×10-14m3/sec、エネルギー閾値が15.4eV、反応種の密度が1.5×1024m-3であり、
反応e+H2→e+H2 *の反応率が6.5×10-15m3/sec、エネルギー閾値が12.0eV、反応種の密度が1.5×1024m-3であり、
反応e+H2→e+2Hの反応率が1.0×10-14m3/sec、エネルギー閾値が10.0eV、反応種の密度が1.5×1024m-3であり、
反応H3 ++e→3Hの反応率が1.0×10-13m3/sec、エネルギー閾値が0.0e
V、反応種の密度が1.5×1024m-3であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のマイクロ波プラズマ解析プログラム。 - 前記形状情報が円盤状のサセプタの形状情報を含み、
前記サセプタの円形表面の中心からの距離をrmとし、前記サセプタ外部のr<0.02である領域内で、初期電子密度が2.5×1017×[1.0+cos(πr/0.02
)]であり、前記サセプタ外部のr≧0.02である領域で初期電子密度が0であること
を特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のマイクロ波プラズマ解析プログラム。
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