JP4980198B2 - 段差構造装着用スリットを備える発泡材 - Google Patents

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Description

本発明は、微細セル構造を有する発泡体から構成され、段差構造装着用スリットを備える発泡材に関し、さらに詳細には、優れた衝撃吸収性を有するとともに、構成する発泡体に対してのスリット加工により防塵性及び気密性機能を向上させた、段差構造装着用スリットを備える発泡材に関する。
現在、光学部材の衝撃吸収材(ガスケット材)としては、所定の厚みや形状に加工された発泡材(フォーム材)が用いられている。そして、このような衝撃吸収材は、光学部材の破損を防止することを目的とする衝撃吸収能の他に、光学部材が装着される製品の小型化や薄型化が進んでいることや、粉塵や水分による光学部材への悪影響を防止すること等の点から、防塵性や気密性も要求されてきている。
例えば、携帯電話のLCD(液晶モニタ、液晶ディスプレイ)周りの衝撃吸収材(衝撃吸収シート)としては、厚みが1mm程度で1〜2mm幅の枠形状に打ち抜かれた発泡材が用いられており、通常、該衝撃吸収材は、携帯電話ケース側に両面テープで固定され、30〜50%程度圧縮された形態で使用されている。そして、該LCD周りの携帯電話用衝撃吸収材は、携帯電話落下時にLCDを保護して破損を防止する衝撃吸収性機能が必要であるが、本来の衝撃吸収機能だけではなく、LCD部への粉塵の侵入を防止する防塵性や気密機能も要求されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
また、携帯電話の窓枠のように筐体サイズが小さい場合に用いる衝撃吸収材は、発泡体を一体形状で打ち抜くことにより使用されることが一般的であるが、筐体サイズが大きくなると、衝撃吸収材は、発泡材を短冊形状に打ち抜き、短冊形状の発泡材を重ねて使用されることが多い。発泡材は、低反発性、ポアソン比が小さいという特徴を有するためである。例えば、トナー印刷機向け等の衝撃吸収材である。このような短冊形状の発泡材を重ねて使用される衝撃吸収材(図1参照)でも、本来の衝撃吸収機能だけではなく、防塵性や気密機能も要求されている。
特開2005−97566号公報 特開2002−309198号公報
ここで、材料の防塵性、あるいは通気性はシート面に対して垂直方向の特性で表示される場合が多い。しかし、上記の厚みが1mm程度で1〜2mm幅の枠形状に打ち抜かれた発泡材が用いられている携帯電話のLCD周り用の衝撃吸収材が、携帯電話ケースにセットされる場合、該衝撃吸収材の厚み方向ではなく幅方向(断面方向)での材料物性や形状が気密性及び防塵性に重要な影響を与える。なお、厚み方向と幅方向とでは、材料の通気性が異なっている。
発泡材において、接触面が平坦であれば、問題なく発泡材は高い気密性と防塵性を示すが、平坦ではなく、図2のように段差がある場合には、コーナー部に発泡材が馴染まず、隙間が形成され、その隙間の影響により気密性及び防塵性の低下の問題が生じる場合がある。上記携帯電話のLCD周りの衝撃吸収材では、携帯電話のLCD周辺には各パーツ(例えばガラス基板、ICチップ、端子台、FPCなど)が配置されていることから、使用の際、前記段差による気密性及び防塵性の低下の問題が生じる場合がある。
また、前記の短冊形状の発泡材を重ねて使用される衝撃吸収材(図1参照)は、コーナー部で短冊形状の発泡材が2枚重なって構成される枠を有する。該衝撃吸収材を圧縮すると、コーナー部の短冊形状の発泡材が2枚重なった部分で発泡材自身により段差が形成され、隙間(空隙)が生じ、その隙間の影響により気密性及び防塵性の低下の問題が生じる場合がある(図3参照)。
従って、本発明の目的は、微細セル構造を有する発泡体から構成される発泡材において、段差構造により形成される隙間を小さくして、隙間の影響による気密性及び防塵性の低下を防止することにある。
本発明の他の目的は、良好な衝撃吸収性、気密性及び防塵性を備える発泡材を提供することにある。
本発明者は、上記の問題を解決するために鋭意検討した結果、微細セル構造を有する発泡体から構成され、少なくとも細長いテープ状部位を有する発泡材において、該部位の長さ方向に対して15°から75°の角度範囲で斜めに段差構造装着用スリット形成すると、段差構造により形成される隙間を小さくして、隙間の影響による気密性及び防塵性の低下を防止することができ、発泡材の気密性及び防塵性を改善できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、微細セル構造を有する発泡体から構成され、少なくとも細長いテープ状部位を有する発泡材であって、該部位の長さ方向に対して15°から75°の角度範囲で斜めに形成された段差構造装着用スリットを備えていることを特徴とする発泡材を提供する。
前記発泡体は、独立気泡構造または半連続半独立気泡構造を有していることが好ましい。発泡体の片面または両面に、粘着層を有していてもよく、該粘着層は、フィルム層を介して、発泡体上に形成されていることが好ましい。また、粘着層は、アクリル系粘着剤により形成されていてもよい。
このような発泡体としては、熱可塑性ポリマーに高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成されていてもよく、また、熱可塑性ポリマーからなる未発泡成形物に高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成されていてもよく、さらにまた、溶融した熱可塑性ポリマーに不活性ガスを加圧状態下で含浸させた後、減圧とともに成形に付して形成されていてもよい。さらに、発泡体は、減圧後、さらに加熱することにより形成されていることが好ましい。
前記発泡材は、光学部材を所定の部位に取り付ける際に好適に用いられる。また、前記発泡材は、衝撃吸収用途、気密性用途、及び防塵用途から選択された少なくとも1種の用途に好適に用いられる。さらに、前記発泡材は、トナーカートリッジからのトナー漏れを防ぐことに用いられる。
また、本発明は、光学部材を所定の部位に取り付ける際の構造であって、光学部材が、前記発泡材を介して、該発泡材の段差構造装着用スリットと光学部材の辺部とが交差するように取り付けられている構造を有していることを特徴とする光学部材の高気密高防塵衝撃吸収構造を提供する。さらにまた、本発明は、光学部材が所定の部位に取り付けられている構造体であって、光学部材が、前記発泡材を介して、該発泡材の段差構造装着用スリットと光学部材の辺部とがが交差するように、所定の部位に取り付けられていることを特徴とする光学部材を有する構造体を提供する。
本発明の発泡材によれば、前記構成を有しているので、段差構造により形成される隙間を小さくすることができ、隙間の影響による気密性及び防塵性の低下を防止することができる。また、良好な衝撃吸収性、気密性及び防塵性を備えることができる。
[発泡材を構成する発泡体]
本発明の発泡材(フォーム材)は、微細セル構造を有し、且つ少なくとも細長いテープ状部位を有する発泡体であって、該部位の長さ方向に対して15°から75°の角度範囲で斜めに形成された段差構造装着用スリットを少なくとも一つ備えている発泡体により構成されている。
このような発泡体としては、前記特性を有していれば、その組成や、気泡構造などは特に制限されないが、例えば、気泡構造としては、独立気泡構造、半連続半独立気泡構造(独立気泡構造と連続気泡構造とが混在している気泡構造であり、その割合は特に制限されない)が好ましく、特に、発泡体中に独立気泡構造部が80%以上(なかでも90%以上)となっている気泡構造が好適である。
本発明の発泡材において、前記の段差構造装着用スリットを備えている発泡体を製造する方法としては、通常用いられる方法を用いて発泡体を得た後、該発泡体にスリット加工を施す方法が挙げられる。前記の発泡体を得るための通常用いられる方法としては、物理的方法、化学的方法等、発泡成形に通常用いられる方法が採用できる。一般的な物理的方法は、クロロフルオロカーボン類または炭化水素類などの低沸点液体(発泡剤)をポリマーに分散させ、次に加熱し発泡剤を揮発させることにより気泡を形成させるものである。また化学的方法は、ポリマーベースに添加された化合物(発泡剤)の熱分解により生じたガスによりセルを形成し、発泡体を得る方法である。最近の環境問題などに鑑みると、物理的手法が好ましい。
なお、このようなスリット加工前の発泡体の製造には、天然ゴムまたは合成ゴム(クロロプレンゴム、エチレン、プロピレン、ターポリマーなど)、加硫剤、発泡剤、充填剤などの構成成分を、バンバリーミキサーや加圧ニーダなどの混練り機で混練したのち、カレンダ、押し出し機、コンベアベルトキャスティングなどにより連続的に混練しつつ、シーツ状、ロッド状に成型し、これを加熱して加硫、発泡させ、さらに必要によりこの加硫発泡体を所定形状に裁断加工する方法や、天然ゴムまたは合成ゴム、加硫剤、発泡剤、充填剤などの構成成分を、ミキシングロールで混練し、この混練組成物をバッチ式により、型で加硫、発泡ならびに成形する方法などを使用することができる。
特に本発明では、セル径が小さく且つセル密度の高い発泡体を得ることが好ましいことから、高圧の不活性ガスを発泡剤として用いる方法、例えば、熱可塑性ポリマーに、高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て、発泡体を形成する方法が好ましい。特に、発泡剤として二酸化炭素を用いると、不純物の少ないクリーンな発泡体を得ることができ、好ましい。前述のような物理的方法による発泡方法では、発泡剤として用いられる物質の可燃性や毒性、及びオゾン層破壊などの環境への影響が懸念される。また、化学的方法による発泡方法では、発泡ガスの残渣が発泡体中に残存するため、特に低汚染性の要求が高い電子機器用途においては、腐食性ガスやガス中の不純物による汚染が問題となる。なお、これらの物理的発泡方法及び化学的発泡方法では、いずれにおいても微細な気泡構造を形成することは難しく、特に300μm以下の微細気泡を形成することは極めて困難であるといわれている。
このように、本発明では、段差構造装着用スリットを施すスリット加工前の発泡体の製造方法としては、高圧の不活性ガスを発泡剤として用いる方法を利用した製造方法が好適であり、前述のように、熱可塑性ポリマーに、高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て、発泡体を形成する方法を好適に採用することができる。なお、不活性ガスを含浸させる際には、予め成形した未発泡成形物に不活性ガスを含浸させてもよく、また、溶融した熱可塑性ポリマーに不活性ガスを加圧状態下で含浸させてもよい。従って、具体的には、発泡体の製造方法としては、例えば、熱可塑性ポリマーに高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成される方法、熱可塑性ポリマーからなる未発泡成形物に高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成される方法、または溶融した熱可塑性ポリマーに不活性ガスを加圧状態下で含浸させた後、減圧とともに成形に付して形成される方法が好適である。
(熱可塑性ポリマー)
本発明において、発泡体(樹脂発泡体)の素材である熱可塑性ポリマーとしては、熱可塑性を示すポリマーであって、高圧ガスを含浸可能なものであれば特に制限されない。このような熱可塑性ポリマーとして、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとプロピレンとの共重合体、エチレン又はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体、エチレンと他のエチレン性不飽和単量体(例えば、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール等)との共重合体などのオレフィン系重合体;ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのスチレン系重合体;6−ナイロン、66−ナイロン、12−ナイロンなどのポリアミド;ポリアミドイミド;ポリウレタン;ポリイミド;ポリエーテルイミド;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリフッ化ビニル;アルケニル芳香族樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ビスフェノールA系ポリカーボネートなどのポリカーボネート;ポリアセタール;ポリフェニレンスルフィドなどが挙げられる。
また、前記熱可塑性ポリマーには、常温ではゴムとしての性質を示し、高温では熱可塑性を示す熱可塑性エラストマーも含まれる。このような熱可塑性エラストマーとして、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリブテン、ポリイソブチレン、塩素化ポリエチレンなどのオレフィン系エラストマー;スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体、それらの水素添加物ポリマーなどのスチレン系エラストマー;熱可塑性ポリエステル系エラストマー;熱可塑性ポリウレタン系エラストマー;熱可塑性アクリル系エラストマーなどが挙げられる。これらの熱可塑性エラストマーは、例えば、ガラス転移温度が室温以下(例えば20℃以下)であるため、衝撃吸収用途、気密性用途、防塵用途等に用いる発泡材としたとき柔軟性及び形状追随性に著しく優れる。
熱可塑性ポリマーは単独で又は2種以上混合して使用できる。また、発泡体の素材(熱可塑性ポリマー)として、熱可塑性エラストマー、熱可塑性以外の熱可塑性ポリマー、熱可塑性エラストマーと熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性ポリマーとの混合物の何れを用いることもできる。
前記熱可塑性エラストマーと熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性ポリマーとの混合物として、例えば、エチレン−プロピレン共重合体等のオレフィン系エラストマーとポリプロピレン等のオレフィン系重合体との混合物などが挙げられる。熱可塑性エラストマーと熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性ポリマーとの混合物を用いる場合、その混合比率は、例えば、前者/後者=1/99〜99/1程度(好ましくは10/90〜90/10程度、さらに好ましくは20/80〜80/20程度)である。
(不活性ガス)
本発明で用いられる不活性ガスとしては、上記熱可塑性ポリマーに対して不活性で且つ含浸可能なものであれば特に制限されず、例えば、二酸化炭素、窒素ガス、空気等が挙げられる。これらのガスは混合して用いてもよい。これらのうち、発泡体の素材として用いる熱可塑性ポリマーへの含浸量が多く、含浸速度の速い二酸化炭素が好適である。
熱可塑性ポリマーに含浸させる際の不活性ガスは超臨界状態であるのが好ましい。超臨界状態では、熱可塑性ポリマーへのガスの溶解度が増大し、高濃度の混入が可能である。また、含浸後の急激な圧力降下時には、前記のように高濃度であるため、気泡核の発生が多くなり、その気泡核が成長してできる気泡の密度が気孔率が同じであっても大きくなるため、微細な気泡を得ることができる。なお、二酸化炭素の臨界温度は31℃、臨界圧力は7.4MPaである。
発泡体を形成する際、熱可塑性ポリマーに、必要に応じて添加剤を添加してもよい。添加剤の種類は特に限定されず、発泡成形に通常使用される各種添加剤を用いることができる。このような添加剤として、例えば、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、滑剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、補強剤、難燃剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、表面処理剤などが挙げられる。添加剤の添加量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の熱可塑性エラストマー等の熱可塑性ポリマーの成形に用いられる添加量を採用できる。
前記滑剤は熱可塑性ポリマーの流動性を向上させるとともに、ポリマーの熱劣化を抑制する作用を有する。本発明において用いられる滑剤としては、熱可塑性ポリマーの流動性の向上に効果を示すものであれば特に制限されず、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックスなどの炭化水素系滑剤;ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などの脂肪酸系滑剤;ステアリン酸ブチル、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、硬化ヒマシ油、ステアリン酸ステアリルなどのエステル系滑剤などが挙げられる。
(段差構造装着用スリットを備えている発泡体の製造)
熱可塑性ポリマーに、高圧の不活性ガスを含浸させることにより、段差構造装着用スリットを施すスリット加工前の発泡体を製造する方法としては、具体的には、熱可塑性ポリマーに、不活性ガスを高圧下で含浸させるガス含浸工程、該工程後に圧力を低下させて樹脂を発泡させる減圧工程、及び必要に応じて加熱により気泡を成長させる加熱工程を経て形成する方法などが挙げられる。この場合、前述のように、予め成形した未発泡成形物を不活性ガスに含浸させてもよく、また、溶融した熱可塑性ポリマーに不活性ガスを加圧状態下で含浸させた後、減圧の際に成形に付してもよい。これらの工程は、バッチ方式、連続方式の何れの方式で行ってもよい。
バッチ方式によれば、例えば以下のようにして発泡体を形成できる。すなわち、まず、単軸押出機、二軸押出機等の押出機を使用してポリオレフィン樹脂、熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性ポリマーを押し出すことにより、未発泡成形物(発泡体成形用樹脂シート等)を形成する。或いは、ローラ、カム、ニーダ、バンバリ型の羽根を設けた混練機を使用して、ポリオレフィン樹脂、熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性ポリマーを均一に混練しておき、これを熱板のプレス機を用いてプレス成形し、熱可塑性ポリマーを基材樹脂として含む未発泡成形物(発泡体成形用樹脂シート等)を形成する。そして、得られた未発泡成形物を耐圧容器中に入れ、高圧の不活性ガスを導入し、該不活性ガスを未発泡成形物中に含浸させる。この場合、未発泡成形物の形状は特に限定されず、ロール状、板状等の何れであってもよい。また、高圧の不活性ガスの導入は連続的に行ってもよく不連続的に行ってもよい。十分に高圧の不活性ガスを含浸させた時点で圧力を解放し(通常、大気圧まで)、基材樹脂中に気泡核を発生させる。気泡核はそのまま室温で成長させてもよく、また、必要に応じて加熱することによって成長させてもよい。加熱の方法としては、ウォーターバス、オイルバス、熱ロール、熱風オーブン、遠赤外線、近赤外線、マイクロ波などの公知乃至慣用の方法を採用できる。このようにして気泡を成長させた後、冷水などにより急激に冷却し、形状を固定化する。
一方、連続方式によれば、例えば以下のようにして発泡体を形成できる。すなわち、熱可塑性ポリマーを単軸押出機、二軸押出機等の押出機を使用して混練しながら高圧の不活性ガスを注入し、十分にガスを熱可塑性ポリマー中に含浸させた後、押し出して圧力を解放し(通常、大気圧まで)、発泡と成形とを同時に行い、場合によっては加熱することにより気泡を成長させる。気泡を成長させた後、冷水などにより急激に冷却し、形状を固定化する。
前記ガス含浸工程における圧力は、例えば6MPa以上(例えば6〜100MPa程度)、好ましくは8MPa以上(例えば8〜100MPa程度)である。圧力が6MPaより低い場合には、発泡時の気泡成長が著しく、気泡径が大きくなりすぎて、前記範囲の小さな平均セル径(平均気泡径)を得ることができず、防塵効果が低下する。これは、圧力が低いとガスの含浸量が高圧時に比べて相対的に少なく、気泡核形成速度が低下して形成される気泡核数が少なくなるため、1気泡あたりのガス量が逆に増えて気泡径が極端に大きくなるからである。また、6MPaより低い圧力領域では、含浸圧力を少し変化させるだけで気泡径、気泡密度が大きく変わるため、気泡径及び気泡密度の制御が困難になりやすい。
ガス含浸工程における温度は、用いる不活性ガスや熱可塑性ポリマーの種類等によって異なり、広い範囲で選択できるが、操作性等を考慮した場合、例えば、10〜350℃程度である。例えば、シート状などの未発泡成形物に不活性ガスを含浸させる場合の含浸温度は、バッチ式では10〜200℃程度、好ましくは40〜200℃程度である。また、ガスを含浸させた溶融ポリマーを押し出して発泡と成形とを同時に行う場合の含浸温度は、連続式では60〜350℃程度が一般的である。なお、不活性ガスとして二酸化炭素を用いる場合には、超臨界状態を保持するため、含浸時の温度は32℃以上、特に40℃以上であるのが好ましい。
前記減圧工程において、減圧速度は、特に限定されないが、均一な微細気泡を得るため、好ましくは5〜300MPa/秒程度である。また、前記加熱工程における加熱温度は、例えば、40〜250℃程度、好ましくは60〜250℃程度である。
上記の平均セル径(平均気泡径)は、用いる不活性ガス及び熱可塑性ポリマーや熱可塑性エラストマーの種類などに応じて、例えば、ガス含浸工程における温度、圧力、時間などの操作条件、減圧工程における減圧速度、温度、圧力などの操作条件、減圧後の加熱温度などを適宜選択、設定することにより調整することができる。
段差構造装着用スリットを備える発泡体は、前記製造方法により得られた発泡体にスリット加工を施すことにより製造される。具体的には、得られた発泡体の細長いテープ状の部位に、該部位の長さ方向に対して15°から75°の角度範囲で斜めに、段差構造装着用スリットを設けるスリット加工を施すことにより作製される。なお、前記の製造方法により得られた発泡体が細長いテープ状の部位を有しない場合は、スリット加工を施す前に、細長いテープ状の部位の形成を目的とした加工が施される。
本発明の発泡材は、構成する発泡体が段差構造装着用スリットを備えることにより、段差構造(凸部)を有する面に対して使用(装着)される際に生じる段差構造(凸部)に対して形成される隙間を小さくすることができるので、良好な防塵性及び気密性を発揮できる。
このような段差構造装着用スリットを設ける際に用いられるスリット形成法としては、特に制限されることはなく、例えば、ナイフやカッターなどのものを切る道具(刃物等)を用いてスリットを形成することができる。
図4は、本発明の発泡材において、段差構造装着用スリットが形成される面(段差構造装着用スリット形成面)の一例を示す概略図である。図4において、4は発泡材(発泡体)の一部分、41はテープ状部位[発泡材(発泡体)におけるテープ状部位]、42は段差構造装着用スリット、aは発泡材のテープ状部位の長さ方向(発泡体のテープ状部位の長さ方向)、θはスリット角度(長さ方向aに対するスリットの角度)である。段差構造装着用スリットを備える発泡材(発泡体)は、図4の段差構造装着用スリット42のような段差構造装着用スリットを少なくとも一つ備える。
段差構造装着用スリットは、通常、段差構造装着用スリット形成面に、発泡体のテープ状部位の長さ方向に対して15°から75°の角度範囲(好ましくは20°〜70°の角度範囲)で斜めに形成される。テープ状部位の長さ方向に対して15°未満の角度範囲や75°を超える角度範囲で斜めに形成された段差構造装着用スリットを有する発泡材では、段差構造に対して形成される隙間を小さくすることが困難となる場合があるためである。
発泡体における段差構造装着用スリットの位置は、段差構造に応じて適宜選択されるが、通常、発泡材の段差構造装着用スリットと段差構造の辺部とが交差するように設けられる。
段差構造装着用スリットの高さ(深さ)は、発泡体を圧縮した後のスリットの高さ(深さ)が、段差構造体の段差の高さに対して60%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは100%以上となるように設けることが望ましい。圧縮後のスリットの高さ(深さ)が段差の高さの50%未満であると段差構造体に対して形成される隙間を小さくすることが困難となる場合があるためである。段差構造装着用スリットの高さの一例としては、圧縮前の発泡体の厚みに対して、50%以上、好ましくは70%以上である。
また、段差構造装着用スリットの高さ(深さ)は、発泡体に粘着剤層やフィルム層などの支持体が設けられている場合、発泡体は粘着剤層やフィルム層などの支持体に支持されているため、発泡体の厚みに対して100%以下、好ましくは95%以下、さらに好ましくは90%以下まで設けることができる。一方、発泡体に粘着剤層やフィルム層を設けない場合、発泡体のちぎれや破損を防ぐため、発泡体の厚みに対して95%以下、好ましくは90%以下、さらに好ましくは80%以下とすることが望ましい。
段差構造装着用スリットは、発泡体に、一つのみ形成してもよいし、複数形成してもよい。例えば、1つの段差構造に対して2つ乃至2つ以上の段差構造装着用スリットを形成することができる。
また、発泡体のテープ状部位に段差構造装着用スリットを形成する場合、発泡体のテープ状部位の長さ方向に対して所定の角度範囲を有するように斜めに形成される限り特に制限されないため、スリットは、図4の段差構造装着用スリット42のように発泡体のテープ状部位を横断するように斜めに形成してもよいし、一方の端から任意の地点まで斜めに形成してもよい。さらに、任意の地点から任意の地点まで斜めに形成してもよい。
発泡体に段差構造装着用スリットを複数形成する場合、それぞれの段差構造装着用スリットの構造は、段差構造の形状(大きさ、高さ等)に応じて適宜選択することができる。従って、それぞれの段差構造装着用スリットの構造は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
より具体的には、発泡体に段差構造装着用スリットを複数形成する場合、段差構造装着用スリットの位置は、発泡材において段差構造に対して形成される隙間を小さくして防塵性及び気密性の低下を防止できる限りとくに制限されない。例えば、段差構造装着用スリットは、発泡体の一方の面のみに設けられてもよいし、発泡体の両方の面に設けられてもよい。
また、それぞれの段差構造装着用スリットの高さや幅は同一であってもよいし、異なっていてもよい。さらに、テープ状部位の長さ方向に対する角度(スリット角度)も同一であってもよいし、異なっていてもよい。
さらに、発泡体の一方の面に段差構造装着用スリットを複数形成する場合、隣り合うスリットは、発泡材の防塵性や気密性に悪影響を及ぼさない限り段差構造の形状や大きさ等に応じて設けられるが、例えば、発泡体のテープ状部位の長さ方向における隣り合うスリットの中心同士の距離が発泡材として段差構造に装着した際の段差構造のテープ状部位の長さ方向における幅と同じ又はほぼ同じとなるように設けてもよい。
段差構造装着用スリットは、発泡材の防塵性や気密性に悪影響を及ぼさない限り、隣り合うスリット同士で一部が重なり合っていてもよい。
段差構造装着用スリットを備える発泡体の厚さとしては、特に制限されず用途に応じて適宜選択されるが、通常、0.5〜5.0mm(好ましくは0.8〜3.0mm)程度である。
段差構造装着用スリットが形成される発泡体のテープ状部位の幅としては、特に制限されず、段差構造の大きさや用途に応じて適宜選択されるが、通常、0.7〜10mm(好ましく1〜3mm)程度である。
段差構造装着用スリットが形成される発泡体のテープ状部位の長さとしては、特に制限されず、段差構造の大きさや用途に応じて適宜選択されるが、通常、30〜700mm(好ましくは50〜500mm)程度である。
発泡体において、段差構造装着用スリットが形成されるテープ状部位は、少なくとも1つ備えていればよい。例えば、テープ状の形状の発泡体(短冊形状の発泡体)はテープ状部位を1つ有する。また、L字形状の発泡体はテープ状部位を2つ有し、枠形状の発泡体はテープ状部位を4つ有する。
なお、発泡体が2以上のテープ状部位を有する場合、1つのテープ状部位のみに段差構造装着用スリットが形成されてもよく、複数のテープ状部位に段差構造装着用スリットが形成されてもよい。また、全てのテープ状部位に段差構造装着用スリットが形成されてもよい。
発泡体は、このようなテープ状部位のみで形成されてもよいし、またテープ状部位及びその他の部位から形成されてもよい。
このような発泡体は、段差構造の段差の高さに対して実現可能な圧縮率、つまり[段差の高さ]と[発泡体の(圧縮前の厚さ−圧縮後の厚さ)]との関係が[段差の高さ]≦[発泡体の(圧縮前の厚さ−圧縮後の厚さ)]となるような圧縮率を有することが好ましい。具体的には、例えば、該発泡体は、10%以上(好ましくは20%以上)の圧縮率を有することが好ましい。圧縮率が10%未満であると、シール性が低下する場合がある。
なお、圧縮率は、圧縮速度:10mm/minで発泡体を圧縮し、下記式を用いて求められる。
圧縮率(%)=(圧縮前の厚さ−圧縮後の厚さ)/(圧縮前の厚さ)×100
上記発泡体の圧縮率は、用いる不活性ガス及び熱可塑性ポリマーや熱可塑性エラストマーの種類などに応じて、例えば、ガス含浸工程における温度、圧力、時間などの操作条件、減圧工程における減圧速度、温度、圧力などの操作条件、減圧後の加熱温度などを適宜選択、設定することにより調整することができる。
[発泡材]
本発明の発泡材は、前述のような特定の段差構造装着用スリットを有している発泡体から構成されている。発泡材は、発泡体単独の形態であっても、その機能が有効に発揮された発泡材とすることができるが、発泡体の片面または両面に他の層又は基材(特に、粘着層など)が設けられている形態の発泡材であってもよい。例えば、発泡体の片面または両面に粘着層を有している形態の発泡材とすると、光学部材等の部材又は部品を被着体へ固定ないし仮止めすることができるようになる。従って、本発明の発泡材としては、発泡材を構成する発泡体の少なくとも一方の面(片面または両面)に、粘着層を有していることが好ましい。
このような、発泡材を構成する発泡体の少なくとも一方の面に粘着層を有している発泡材の使用形態(装着形態)としては、特に制限されないが、例えば図5の段差構造を有する部材に対する本発明の発泡材の装着形態が挙げられる。図5において、5は段差構造を有する部材に装着された発泡材、51は段差構造装着用スリット、52は発泡体、53は粘着層、54は発泡材、55は段差構造を有する部材を示す。図5からも明らかのように、段差構造装着用スリットを備える発泡材と段差構造を組み合わせた状態では、発泡材は段差構造の部分のみ圧縮変形されるため、段差構造により生じる隙間が形成されず、防塵性及び気密性の低下が防止される。
前記粘着層を形成する粘着剤としては、特に制限されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤(天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤など)、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤などの公知の粘着剤を適宜選択して用いることができる。また、粘着剤は、ホットメルト型粘着剤であってもよい。粘着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。なお、粘着剤は、エマルジョン系粘着剤、溶剤系粘着剤、オリゴマー系粘着剤、固系粘着剤などのいずれの形態の粘着剤であってもよい。
粘着剤としては、被着体への汚染防止などの観点から、アクリル系粘着剤が好適である。
粘着層は、公知乃至慣用の形成方法を利用して形成することができ、例えば、所定の部位又は面上に粘着剤を塗布する方法(塗布方法)、剥離ライナーなどの剥離フィルム上に、粘着剤を塗布して粘着層を形成した後、該粘着層を、所定の部位又は面上に転写する方法(転写方法)などが挙げられる。なお、粘着層の形成に際しては、公知乃至慣用の塗布方法(流延方法、ロールコーター方法、リバースコータ方法、ドクターブレード方法など)を適宜利用することができる。
粘着層の厚みとしては、通常、2〜100μm(好ましくは10〜100μm)程度である。粘着層は、薄層であるほど、端部のゴミや埃の付着を防止する効果が高いため、厚みは薄い方が好ましい。なお、粘着層は、単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。
また、粘着層は、他の層(下層)を介して、発泡体上に形成されていてもよい。このような下層としては、例えば、基材層(特に、フィルム層)や、他の粘着層の他、中間層、下塗り層などが挙げられる。
さらにまた、粘着層が発泡体の一方の面(片面)にのみ形成されている場合、発泡体の他方の面には、他の層が形成されていてもよく、例えば、他の種類の粘着層や、基材層などが挙げられる。
本発明の発泡材の形状や厚みなどとしては、特に制限されず、用途などに応じて適宜選択することができる。例えば、発泡材の厚みとしては、0.5〜5mm(好ましくは0.8〜3mm)程度の範囲から選択することができる。
なお、発泡材に設けられる段差構造装着用スリットは、発泡材が発泡体の片面又は両面に粘着層を有している場合、発泡体に粘着層を形成する前に設けてもよいし、発泡体に粘着層を形成した後に設けてもよい。
また、発泡材としては、通常、用いられる装置に合わせた種々の形状に加工されて、製品化される。種々の形状としては、例えば、枠形状、短冊形状、L字形状などである。
発泡材は、これらの種々の形状に加工したものを組み合わせて用いてもよい。例えば、短冊形状に加工した発泡材を4つ組み合わせることやL字形状に加工した発泡材を2つ組み合わせることにより枠形状の発泡材として用いてもよい。
前記発泡材を組み合わせた発泡材は、コーナー部に発泡材の重なり部分を有する場合がある(図6参照)。図6において、6aは発泡材を組み合わせてなる発泡材のコーナー部、6bは発泡材の段差構造装着用スリットの形成の一例、6cは発泡材の段差構造装着用スリットの形成の一例を示し、61は段差構造装着用スリット、62は発泡材、63は発泡材を示す。図6からも明らかのように、発泡材のコーナー部は発泡材62と発泡材63とが重なり合う部分である。
6bで示される発泡材の段差構造装着用スリットの形成例は、発泡材62や発泡材63に、2つの段差構造装着用スリットが形成されたものを示す。このような2つの段差構造装着用スリットが形成された発泡材62や発泡材63は、コーナー部の発泡材の重なり部分において、一方の発泡材の段差構造装着用スリットと他方の発泡材の辺部とが交差するように重なり合っているため、発泡材同士が重なることにより生じる隙間(図3の隙間32に相当)の形成が抑制される。
また、6cで示される発泡材の段差構造装着用スリットの形成例は、発泡材62や発泡材63に、1つの段差構造装着用スリットが形成されたものを示す。このような1つの段差構造装着用スリットが形成された発泡材62や発泡材63は、コーナー部の発泡材の重なり部分において、一方の発泡材の段差構造装着用スリットと他方の発泡材の辺部とが交差するように重なり合っているため、発泡材同士が重なることにより生じる隙間(図3の隙間32に相当)の形成が抑制される。
発泡材同士が重なることにより生じる隙間の形成が抑制されるのは、段差構造装着用スリット61により、発泡材62及び発泡材63が重なり合う部分(発泡材のコーナー部)で、発泡材62及び発泡材63が重なることにより生じる段差構造を吸収する形態で発泡材62及び発泡材63の収縮変形が生じることによる。従って、このような種々の形状に加工した発泡材を組み合わせてなる発泡材は、良好な防塵性及び気密性を維持できる。
なお、発泡材62や発泡材63のテープ状部位に斜めに形成される段差構造装着用スリット61のテープ状部位の長さ方向に対する角度範囲や深さ、スリット長等は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、L字形状に加工した発泡材を2つ組み合わせることにより構成される枠形状の発泡材は、短冊形状の発泡材を4つ組み合わせてなる枠形状の発泡材と比べて、スリット加工の回数を低減できること、及び防塵性や気密性の低下の原因となる段差構造により生じる隙間の数を減らせることの点で有利である。
本発明の発泡材は、前述のような製造法で作製される発泡体から構成されているので、気泡が非常に微細であり、また、圧縮時の対反発荷重が低く柔軟性が良好であり、且つ見掛け密度が低い。すなわち、セル径(気泡径)を小さく保持させたまま、微小なクリアランスに対応可能な優れた柔軟性を発現させており、そのため、本来必要な防塵性能を保持したまま、微小なクリアランスに対しても良好に追従することができる。しかも、高発泡であり、軽量である。
また、発泡体が熱可塑性エラストマー等の熱可塑性ポリマーからなるため柔軟性に優れるとともに、発泡剤として二酸化炭素等の不活性ガスを用いるので、従来の物理発泡法及び化学発泡法と異なり、有害物質が発生したり汚染物質が残存することがなくクリーンである。そのため、特に電子機器等の内部に用いる防塵材としても好適に利用できる。
従って、本発明の発泡材は、各種部材又は部品(例えば、光学部材など)を、所定の部位に取り付ける(装着する)際に用いられる防塵材や衝撃吸収材として有用である。特に、発泡材は、小型の部材又は部品(例えば、小型の光学部材など)を、薄型化の製品に装着する際であっても好適に用いることができる。
発泡材を利用して取付(装着)可能な光学部材としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマディスプレイ等の画像表示装置に装着される画像表示部材(特に、小型の画像表示部材)や、いわゆる「携帯電話」や「携帯情報端末」等の移動体通信の装置に装着されるカメラやレンズ(特に、小型のカメラやレンズ)などが挙げられる。
特に、上記の光学部材において、発泡材が取付(装着)される際、光学部材と発泡材との接触面が常に平坦とは限らず段差構造を有する場合も多いが、本発明の発泡材は、段差構造装着用スリットが設けられているので、段差構造があっても気密性や防塵性の低下を生じることなく、衝撃吸収材や防塵材として好適に用いることができる。例えば、携帯電話の画像表示部材(LCD)周りでは、周辺に配置されている各パーツ(例えばガラス基板、ICチップ、端子台、FPCなど)により段差構造が存在するが、本発明の発泡材は携帯電話の画像表示部材(LCD)用の衝撃吸収材や防塵材として好適に用いることができる。
また、本発明の発泡材は、トナーカートリッジからトナーが漏れることを防ぐ際にも用いることができる。このように、発泡材を利用して取付可能なトナーカートリッジとしては、複写機やプリンターなどの画像形成装置に使用されるトナーカートリッジなどが挙げられる。
(光学部材を有する構造体)
本発明の光学部材を有する構造体(光学部材が所定の部位に取り付けられている構造体)では、光学部材が、前記発泡材を介して、該発泡材の段差構造装着用スリットと光学部材の辺部とが交差するように取り付けられている(装着されている)。このような構造体としては、例えば、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、プラズマディスプレイ等の画像表示装置(特に、小型の画像表示部材が光学部材として装着されている画像表示装置)や、カメラやレンズ(特に、小型のカメラ又はレンズ)が光学部材として装着されている、いわゆる「携帯電話」や「携帯情報端末」等の移動体通信の装置などが挙げられる。前記構造体は、従来より薄型化の製品であってもよく、その厚みや形状などは特に制限されない。
(高気密高防塵衝撃吸収構造)
本発明の高気密高防塵衝撃吸収構造(光学部材を所定の部位に取り付ける際の高気密高防塵衝撃吸収構造)は、光学部材が、前記発泡材を介して、該発泡材の段差構造装着用スリットと光学部材の辺部とが交差するように取り付けられている構造を有している。高気密高防塵衝撃吸収構造としては、光学部材を、所定の部位に取り付ける(装着する)際に、前記発泡材が用いられていれば、他の構造は特に制限されない。従って、光学部材や、該光学部材を取り付ける所定の部位などは特に制限されず、適宜選択することが可能であり、例えば、光学部材としては、前述のような光学部材などが挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(発泡体の作製例)
ポリプロピレン[メルトフローレート(MFR):0.35g/10min]:45重量部と、ポリオレフィン系エラストマー[メルトフローレート(MFR):6g/10min、JIS A 硬度:79°]:55重量部と、水酸化マグネシウム:120重量部と、カーボン(商品名「旭♯35」旭カーボン社):10重量部とを、日本製鋼所(JSW)社製の二軸混練機にて、200℃の温度で混練した後、ストランド状に押出し、水冷後ペレット状に成形した。このペレットを、日本製鋼所社製の単軸押出機に投入し、220℃の雰囲気下、13(注入後12)MPaの圧力で、二酸化炭素ガスを注入した。二酸化炭素ガスは、ポリマー全量に対して5重量%の割合で注入した。二酸化炭素ガスを十分飽和させた後、発泡に適した温度まで冷却後、ダイから押出して、発泡体を得た。そして、厚さが1.0mmとなるように該発泡体にスライス加工を施した。
該スライス加工後の発泡体の一方の面に、ポリエステルフィルムの両面にアクリル系粘着剤層を設けた構成を有している両面粘着テープ(商品名「No.532」日東電工社製、厚さ:80μm)を貼り合わせて、粘着面を有する発泡体(「発泡体(A)」と称する場合がある)を得た。
(実施例1)
発泡体(A)、打ち抜き加工を施して、枠形状の発泡体(一辺の長さが56mmの正方形の形状、厚さ:1.0mm、枠幅:2mm、開口部の一辺の長さ:52mm)を得た。
次に、該枠形状の発泡体の粘着面とは反対側の面に、図7の7aのように、カッターナイフを用いて、2本のスリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:22.5°、スリット間距離:12.5mm、スリット72)を形成することにより、発泡材(発泡材71)を作製した。
(実施例2)
図7の7bのように、2本のスリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:45°、スリット間距離:12.5mm、スリット74)を形成したこと以外は実施例1と同様にして発泡材(発泡材73)を作製した。
(実施例3)
図7の7cのように、2本のスリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:67.5°、スリット間距離:12.5mm、スリット76)を形成したこと以外は実施例1と同様にして発泡材(発泡材75)を作製した。
(実施例4)
発泡体(A)に、打ち抜き加工及びスライス加工を施して、L字形状の発泡体(厚さ:1.0mm、幅:2mm、L字形状発泡体8)を得た。
次に、L字形状の発泡体の両端部付近に、図9の9a及び9bのように、カッターナイフを用いて、スリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:30°、スリット92)を形成することにより、両端部付近にスリットを備えるL字形状の発泡体(L字形状発泡体91)(「スリットを備えるL字形状発泡体(A)と称する場合がある」)を得た。さらに、他のL字形状の発泡体の両端部付近に、図9の9a及び9cのように、カッターナイフを用いて、スリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:45°、スリット94)を形成することにより、両端部付近にスリットを備えるL字形状の発泡体(L字形状発泡体93)(「スリットを備えるL字形状発泡体(B)」と称する場合がある)を得た。
そして、スリットを備えるL字形状発泡体(A)とスリットを備えるL字形状発泡体(B)とを、図9の9aのように、スリットを備えるL字形状発泡体(B)のスリットとL字形状発泡体(A)の辺部とが交差し、且つスリットを備えるL字形状発泡体(A)のスリットとL字形状発泡体(B)の辺部とが交差するように重ねることにより、枠形状の発泡材(枠形状発泡材95)を得た。
また、実施例4のL字形状発泡体同士が重なり合う部分の電子顕微鏡写真を図10に示した。
(比較例1)
発泡体(A)に、スライス加工及び打ち抜き加工を施して、枠形状の発泡材(一辺の長さが56mmの正方形の形状、厚さ:1.0mm、枠幅:2mm、開口部の一辺の長さ:52mm)を得た。
(比較例2)
図11の11aのように、2本のスリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:90°、スリット間距離:12.5mm、スリット112)を形成したこと以外は実施例1と同様にして発泡材(発泡材111)を作製した。
(比較例3)
図11の11bのように、2本のスリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:90°、スリット間距離:13.5mm、スリット114)を形成したこと以外は実施例1と同様にして発泡材(発泡材113)を作製した。
(比較例4)
図11の11cのように、2本のスリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:90°、スリット間距離:14.5mm、スリット116)を形成したこと以外は実施例1と同様にして発泡材(発泡材115)を作製した。
(比較例5)
図11の11dのように、2本のスリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:11°、スリット間距離:12.5mm、スリット118)を形成したこと以外は実施例1と同様にして発泡材(発泡材117)を作製した。
(比較例6)
図11の11eのように、2本のスリット(深さ:0.9mm、長さ方向に対するスリット角度:79°、スリット間距離:12.5mm、スリット120)を形成したこと以外は実施例1と同様にして発泡材(発泡材119)を作製した。
(比較例7)
発泡体(A)に、打ち抜き加工及びスライス加工を施して、L字形状の発泡体(厚さ:1.0mm、幅:2mm、L字形状発泡体121)を得た。
次に、該L字形状の発泡体同士を、図12の12aのように重ねて、枠形状の発泡材(枠形状発泡材122)を作製した。
(比較例8)
発泡体(A)に、打ち抜き加工及びスライス加工を施して、L字形状の発泡体(厚さ:1.0mm、幅:2mm、L字形状発泡体123)を得た。
次に、該L字形状の発泡体同士を、図12の12bのように密着させて、突き合わせタイプの枠形状発泡材(枠形状発泡材124)を作製した。
なお、比較例8の発泡材において、発泡体同士が重なり合っている部分は存在しない。
(評価)
実施例および比較例で得られた発泡材について、以下の測定方法により、差圧を測定し、発泡材の防塵性及び気密性を評価した。そして、その測定結果及び評価結果を表1に示した。
(差圧の測定方法)
発泡材の差圧の測定には、図13に示す気密性試験評価試験装置を使用した。図13において、13aは気密性試験評価試験装置の概略構成、13bは気密性試験評価試験装置の断面の概略構成、131は天井板、132はスペーサー、133は両面テープ(枠形状の両面粘着テープ、厚さ:80μm)、134は発泡材、135は評価用箱体、136aは管継ぎ手を介して定量ポンプに接続する貫通孔、136bは管継ぎ手を介して差圧計に接続する貫通孔、136cは管継ぎ手を介してニードルバルブに接続する貫通孔、137は開口部、138は空間部を示す。該気密性試験評価試験装置は、略四角形の平板状の天井板131と評価用箱体135とをねじ止めすることによって、内部に略直方体状の密閉可能な空間部138を形成することができる。なお、開口部137は、該空間部138の開口部である。また、天井板131は、開口部となる平面視四角形(台形)の切り込みを有する。
天井板131の開口部137に対向する下面には、開口部137より大きい四角形平板状のスペーサー132が、開口部137の全面に対向するように取り付けられる。そして、該スペーサー132の下面の開口部137に対向する位置には、開口部137とほぼ同じ大きさの窓部を有する発泡材134が、両面テープ133を介して取り付けられる。このため、天井板131をねじ止めすることによって、発泡材134は、スペーサー132と開口部137の周縁部とによって厚さ方向に圧縮される。発泡材134の圧縮率は、スペーサー132の厚さを調整することにより制御可能である。
従って、天井板131と評価用箱体135とをねじ止めすることによって、評価用箱体135内の空間部138は、発泡材134、両面テープ133及びスペーサー132によって密閉される。
このような気密性試験評価試験装置を使用して、発泡材を所定の圧縮率に圧縮し、貫通孔137aに管継ぎ手を介して定量ポンプを接続し、貫通孔137bに管継ぎ手を介して差圧計を接続し、貫通孔137cは管継ぎ手を介してニードルバルブを接続し、ニードルバルブを閉じた状態で、吸引速度:0.5L/minで定量ポンプによる吸引を行い、差圧を差圧計で測定する。
(実施例1〜3及び比較例1〜6における差圧の測定)
それぞれの発泡材を、該発泡材の圧縮率が30%となるようにスペーサーを選択し、前記気密性試験評価試験装置に、図14のように、隙間ゲージの幅方向(発泡材の長さ方向)における中間と、発泡材の2つのスリット間の中間とが重なり合うようにセットして、前記の方法で差圧を測定した。
図14において、14aは気密性試験評価試験装置の概略構成、14bは気密性試験評価試験装置の断面の概略構成、131は天井板、132はスペーサー、133は両面テープ、134は発泡材、135は評価用箱体、136aは貫通孔、136bは貫通孔、136cは貫通孔、138は空間部、141は隙間ゲージ、142はスリット、143は発泡材134におけるスリット142同士間の中間、144は隙間ゲージ141における幅方向の中間を示す。なお、該差圧の測定では、発泡材134は、発泡材134におけるスリット142同士間の中間143と隙間ゲージ141における幅方向の中間144とが重なり合うように、気密性試験評価試験装置にセットされる。
(実施例4及び比較例7〜8における差圧の測定)
それぞれの発泡材を、該発泡材の圧縮率が、実施例4及び比較例8では50%、比較例7では30%となるようにスペーサーを選択し、前記のように気密性試験評価用容器にセットして(図13参照)、前記の方法で差圧を測定した。なお、実施例4及び比較例7〜8における差圧の測定では、隙間ゲージを使用していない。
(防塵性及び気密性の評価)
ブランクとして、隙間ゲージを使用せず、段差のない状態で差圧を測定した場合、3.6kPaであった。当然に、この状態では、気密性が高く、防塵性能も高い。また、経験的には、差圧は、3.0kPaあれば、気密性及び防塵性に関して問題のないことが知られている。従って、差圧が3.0kPa以上の場合を「良好(○)」と評価し、一方、差圧が3.0kPa未満の場合を「不良(×)」と評価した。
スリットを有しない比較例1では、隙間ゲージによりコーナー部に隙間が形成されるため、差圧は2.1kPaであった。
長さ方向に対して90°の角度範囲で交差する2つのスリット(平行スリット)を有する比較例2〜4では、スリット間距離(スリットの中心同士の距離)を隙間ゲージと同じ幅、つまり段差幅と同じ幅に加工した比較例2が最も高い差圧が計測されたことから、スリット幅と段差幅を一致させることが好ましい。
しかし、比較例2でも、気密性及び防塵性に関して問題のない差圧である3.0kPaを有することはなかった。これは、発泡材を装着する際にズレが生じたり、発泡材にスリット加工を施す際に寸法の変化を生じたためと考えられる。
実施例1〜3では、気密性及び防塵性に関して問題のない差圧である3.0kPaが得られたことから、実施例1〜3では、段差構造により生じる隙間に起因する防塵性や気密性の低下を防止でき、さらに発泡材を装着する際にズレが生じたり、発泡材にスリット加工を施す際に寸法の変化等が生じたとしても、スリットによる改善効果が認められる。
コーナー部で発泡材の重なり構造を有する比較例7は、差圧が0.6kPaであり、気密性や防塵性の点で問題があった。また、突き合わせタイプの枠形状発泡材である比較例8では、圧縮率を50%にしても、差圧が1.9kPaしか得られず、気密性や防塵性の点で問題があった。
実施例4では、気密性及び防塵性に関して問題のない差圧である3.0kPaが得られたことから、実施例4では、コーナー部での発泡材の重なりによる段差構造によって生じる隙間に起因する防塵性や気密性の低下を防止でき、さらに、比較例7及び8の対比から、スリットによる防塵性や気密性の低下防止効果の向上が認められる。
短冊形状の発泡材からなる衝撃吸収材の一例を示す概略図である。 段差構造を有する部材に用いられている衝撃吸収材の使用形態の一例を示す概略断面図である。 短冊形状の発泡材からなる衝撃吸収材のコーナー部の圧縮状態を示す電子顕微鏡写真である。 本発明の発泡材の段差構造装着用スリット形成面の一例を示す概略図である。 段差構造を有する部材における本発明の発泡材の装着形態の一例を示す概略断面図である。 発泡材の重なり部分の一例を示す概略図である。 本発明の発泡材の一例を示す概略図である。 L字形状の発泡体の一例を示す概略図である。 本発明の発泡材の一例を示す概略図である。 実施例4の発泡材におけるL字形状発泡体同士の重なり合う部分を示す電子顕微鏡写真である。 比較例1〜5の発泡材を示す概略図である。 比較例6、7の発泡材を示す概略図である。 気密性試験評価試験装置の一例を示す概略構成図である。 気密性試験評価試験装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1 短冊形状の発泡材からなる衝撃吸収材
11 短冊形状の発泡材
21 コーナー部の隙間
22 発泡材
23 部品a
24 部品b
25 段差構造を有する部材
31 短冊形状の発泡材
32 隙間
4 発泡材の一部分
41 テープ状部位
42 段差構造装着用スリット
a 発泡材のテープ状部位の長さ方向
θ スリット角度
5 段差構造を有する部材に装着された発泡材
51 段差構造装着用スリット
52 発泡体
53 粘着層
54 発泡材
55 段差構造を有する部材
6a 発泡材を組み合わせてなる発泡材のコーナー部
6b 発泡材の段差構造装着用スリットの形成の一例
6c 発泡材の段差構造装着用スリットの形成の一例
61 段差構造装着用スリット
62 発泡材
63 発泡材
7a 実施例1の発泡材
7b 実施例2の発泡材
7c 実施例3の発泡材
71 発泡材
72 スリット
73 発泡材
74 スリット
75 発泡材
76 スリット
8 L字形状発泡体
9a 実施例4の発泡材
9b スリットを備えるL字形状発泡体のスリット形成部分
9c スリットを備えるL字形状発泡体のスリット形成部分
91 スリットを備えるL字形状発泡体
92 スリット
93 スリットを備えるL字形状発泡体
94 スリット
95 枠形状発泡材
11a 比較例1の発泡材
11b 比較例2の発泡材
11c 比較例3の発泡材
11d 比較例4の発泡材
11e 比較例5の発泡材
111 発泡材
112 スリット
113 発泡材
114 スリット
115 発泡材
116 スリット
117 発泡材
118 スリット
119 発泡材
120 スリット
12a 比較例6の発泡材
12b 比較例7の発泡材
121 L字形状発泡体
122 枠形状発泡材
123 L字形状発泡体
124 枠形状発泡材
13a 気密性試験評価試験装置の概略構成
13b 気密性試験評価試験装置の断面の概略構成
131 天井板
132 スペーサー
133 両面テープ
134 発泡材
135 評価用箱体
136a 貫通孔
136b 貫通孔
136c 貫通孔
137 開口部
138 空間部
14a 気密性試験評価試験装置の概略構成
14b 気密性試験評価試験装置の断面の概略構成
141 隙間ゲージ
142 スリット
143 発泡材134におけるスリット142同士間の中間
144 隙間ゲージ141における幅方向の中間

Claims (16)

  1. 微細セル構造を有する発泡体から構成され、少なくとも細長いテープ状部位を有する発泡材であって、該部位の長さ方向に対して15°から75°の角度範囲で斜めに形成された段差構造装着用スリットを備えていることを特徴とする発泡材。
  2. 微細セル構造として、独立気泡構造または半連続半独立気泡構造を有している請求項1記載の発泡材。
  3. 発泡体の片面または両面に、粘着層を有している請求項1又は2記載の発泡材。
  4. 粘着層が、フィルム層を介して、発泡体上に形成されている請求項3記載の発泡材。
  5. 粘着層が、アクリル系粘着剤により形成されている請求項3又は4記載の発泡材。
  6. 発泡体が、熱可塑性ポリマーに高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成されている請求項1〜5の何れかの項に記載の発泡材。
  7. 熱可塑性ポリマーからなる未発泡成形物に高圧の不活性ガスを含浸させた後、減圧する工程を経て形成されている請求項6記載の発泡材。
  8. 溶融した熱可塑性ポリマーに不活性ガスを加圧状態下で含浸させた後、減圧とともに成形に付して形成されている請求項6記載の発泡材。
  9. 発泡体が、減圧後、さらに加熱することにより形成されている請求項6〜8の何れかの項に記載の発泡材。
  10. 不活性ガスが二酸化炭素である請求項6〜9の何れかの項に記載の発泡材。
  11. 含浸時の不活性ガスが超臨界状態である請求項6〜10の何れかの項に記載の発泡材。
  12. 光学部材を所定の部位に取り付ける際に用いられる請求項1〜11の何れかの項に記載の発泡材。
  13. 衝撃吸収用途、気密性用途、及び防塵用途から選択された少なくとも1種の用途に用いられる請求項1〜12の何れかの項に記載の発泡材。
  14. トナーカートリッジからのトナー漏れを防ぐことに用いられる請求項13記載の発泡材。
  15. 光学部材を所定の部位に取り付ける際の構造であって、光学部材が、請求項1〜11の何れかの項に記載の発泡材を介して、該発泡材の段差構造装着用スリットと光学部材の辺部とが交差するように取り付けられている構造を有していることを特徴とする光学部材の高気密高防塵衝撃吸収構造。
  16. 光学部材が所定の部位に取り付けられている構造体であって、光学部材が、請求項1〜11の何れかの項に記載の発泡材を介して、該発泡材の段差構造装着用スリットと光学部材の辺部とがが交差するように、所定の部位に取り付けられていることを特徴とする光学部材を有する構造体。
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