JP4979056B2 - 超音波流量計のセンサ取付構造 - Google Patents

超音波流量計のセンサ取付構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4979056B2
JP4979056B2 JP2005334662A JP2005334662A JP4979056B2 JP 4979056 B2 JP4979056 B2 JP 4979056B2 JP 2005334662 A JP2005334662 A JP 2005334662A JP 2005334662 A JP2005334662 A JP 2005334662A JP 4979056 B2 JP4979056 B2 JP 4979056B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
reception
flow path
mounting structure
sensor mounting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005334662A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007139610A (ja
Inventor
良浩 関根
真司 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Elemex Corp
Original Assignee
Ricoh Elemex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Elemex Corp filed Critical Ricoh Elemex Corp
Priority to JP2005334662A priority Critical patent/JP4979056B2/ja
Publication of JP2007139610A publication Critical patent/JP2007139610A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4979056B2 publication Critical patent/JP4979056B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Description

本発明は、超音波流量計のセンサ取付構造に関する。
従来、都市ガス、水などの流体の流量を計測する流量計測装置として、超音波を利用して流速を測定する超音波流量計が知られている。例えば、特許文献1には、流体を通過させるための流路の壁部に、流体の流れ方向上手側又は下手側に向けて超音波を発振した後、流れ方向上手側又は下手側から到来する超音波を受信する一対の送受信振動子(超音波センサ)が取り付けられた超音波流量計が開示されている。
特許第3334857号公報
このような超音波流量計では、図9に示すように、一対の送受信振動子123a,123b(超音波センサ)がそれぞれ流路121の壁部121aに取り付けられ、交互に超音波の送受信を行うことにより遅延時間差を計測して流量を測定するのが一般的である。そして、送受信振動子123a,123bから発振された超音波は、測定精度を高めるために、流路121に突入する直前に照射面積を絞られる。このために、超音波の通過路となる収容孔122a,122bの前端部には淀み部122cが形成され、一方の送受信振動子123aから発振(発信)された超音波がこの淀み部122cで反射する。もし、反射波Yが他方の送受信振動子123bから発振(発信)された超音波よりも早く送受信振動子123aの振動面123cに到達すると、送受信振動子123aで発生する出力信号との判別が不可能又は困難になり、誤検出や作動不良の原因となる。
このような異常反射波Yは、超音波の通過路が断面変化を伴う場合等には外乱要因として不可避的に発生し得るものである。そこでこれまでは、他方の送受信振動子123bからの発振超音波が不正反射波Yの到達タイミングと重ならないように、タイミングをずらして発振するのが一般的であった。ところが、このような方法では測定能率を上げることができず、時々刻々と流量が変化する場合や危険性の高い流体を扱う場合等には、適用できなくなるおそれがある。
そこで本発明の課題は、異常反射波が外乱要因として作用しにくく、測定精度及び測定能率を高めることのできる超音波流量計のセンサ取付構造を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決する前提として、超音波流量計のセンサ取付構造は、
流体を通過させるための流路の壁部に、流体の流れ方向上手側又は下手側に向けて超音波を発振した後、流れ方向上手側又は下手側から到来する超音波を受信する一対の送受信振動子が取り付けられた超音波流量計のセンサ取付構造において、
各々の前記送受信振動子は、前記流路の壁部に貫通形成された収容孔に直接又は他部材を介して間接的に挿入され、かつ超音波を発振又は受信して振動する振動面が前記流路に対向するように挿入方向前方側に配置されるとともに、
前記送受信振動子の振動面から発振され前記収容孔で反射した超音波が外乱要因として再びその振動面で受信されることを抑制するために、前記振動面を含む前記送受信振動子の前端部の周囲を取り囲むように、周方向に沿って1又は複数の包囲部材が配置される場合がある
このようなセンサ取付構造によれば、振動面を含む送受信振動子の前端部の周囲を取り囲むように、周方向に沿って1又は複数の包囲部材が配置される。したがって、一対の送受信振動子はそれぞれ前端部の周囲に包囲部材が配置されるので、淀み部等からの異常反射波を包囲部材で吸収(減衰)したり反射したりすることによって、その異常反射波が外乱要因として作用しにくくなる。これにより、測定精度や測定能率を向上させることができ、また、測定対象となる流体の範囲を制限するおそれも小さい。
そしてこのとき、包囲部材は、送受信振動子の前端部外周面及び/又は収容孔の内周面に接触・固定されて、流路の淀み部となる収容孔と流路との接続部分で反射した超音波を吸収又は減衰することができる。包囲部材が送受信振動子と収容孔との少なくともいずれかに固定されるので、長期にわたりその測定精度や測定能率を維持することが容易となる。
また、包囲部材は、その前縁が送受信振動子の振動面相当位置かそれよりも後方に位置して、送受信振動子の前端部外周面を環状に覆うことが望ましい。包囲部材の前縁位置が送受信振動子の振動面相当位置かそれよりも後方に位置することによって、送受信振動子の発振時の超音波の広がりを阻害せず、淀み部等から到来する異常反射波が送受信振動子の振動面に到達するのを阻止することができる。なお、包囲部材の前縁位置は、送受信振動子の振動面と面一状であることが好ましい。これによって、異常反射波の到達阻止と、発振時の超音波の広がり確保とをより一層確実になし得るとともに、振動面を基準として包囲部材の取付作業(工程)が能率的に行なえる。
一方、上記課題を解決するために本発明に係る超音波流量計のセンサ取付構造は、
流体を通過させるための流路の壁部に、流体の流れ方向上手側又は下手側に向けて超音波を発振した後、流れ方向上手側又は下手側から到来する超音波を受信する一対の送受信振動子が取り付けられた超音波流量計のセンサ取付構造において、
各々の前記送受信振動子は、筒状の収容ホルダに収容され、その収容ホルダを介して前記流路の壁部に貫通形成された収容孔に挿入され、かつ超音波を発振又は受信して振動する振動面が前記流路に対向するように挿入方向前方側に配置されるとともに、
前記収容ホルダには、前記送受信振動子の後端面との間に所定の隙間が形成され、かつ周方向に一定の間隔で分散状に形成された接触部で前記送受信振動子の後端面を点接触状態又はそれに近似した微小接触状態で保持して、挿入方向後方側から塞ぐ蓋体が固定され、
前記送受信振動子の後端面から発振され前記蓋体で反射した超音波が外乱要因として再びその後端面で受信されることを抑制するために、前記隙間を埋めるように充填部材が配置されることを特徴とする。
このようなセンサ取付構造によれば、蓋体と送受信振動子の後端面との間の隙間を埋めるように充填部材が配置されるので、送受信振動子の後端面から発振され蓋体で反射される異常反射波を充填部材で吸収(減衰)することによって、その異常反射波が外乱要因として作用しにくくなる。これにより、測定精度や測定能率を向上させることができ、また、測定対象となる流体の範囲を制限するおそれも小さい。ここで用いる充填部材は上記隙間を埋められるものであれば、形態、性状、材質等を問わない。例えば、ゴムのような弾性体、スポンジのような発泡体の他に、グラスウールのような詰め物でもよい。
なお、送受信振動子の前端部を取り囲む包囲部材、及び蓋体と送受信振動子の後端面との間の隙間を埋める充填部材のうちの少なくとも一方を、ゴムスポンジ、発泡合成樹脂等の発泡高分子材料により構成することができる。
また、上記包囲部材と充填部材とのうちの少なくとも一方について、独立気泡構造を有するように発泡成形された高分子材料により構成する場合には、超音波吸収効果に優れた取付構造を容易に得ることができる。
ここで、発泡高分子材料には発泡プラスチックと発泡エラストマーとを含む。一般には、「プラスチック(plastic)」とは、可塑性(外力を加えると歪を生じて破壊することなく変形し、外力を除いてももとに戻らない性質)を示す高分子物質をいい、「プラストマー(plastomer)」ともいう。また、「エラストマー(elastomer)」とは、常温付近でゴム状弾性(外力を加えると変形するが、外力を除くと完全にもとに戻る性質)を示す高分子物質をいう。ただし、発泡ポリウレタンのように、発泡プラスチックには、内在する気泡(空隙)の伸縮により常温で所定範囲の外力に対して弾性を示すものがある。通常、発泡合成樹脂(例えば、独立発泡ポリエチレン(PE系))は発泡プラスチック(プラストマー)に、発泡合成ゴム(例えば、独立発泡アクリロニトリル−ブタジエンゴムスポンジ(NBR系))は発泡エラストマーに分類される。
また、独立気泡構造を有する高分子材料において、上記超音波吸収効果を得るために、ヤング率E≦0.07GPaが好ましい。同様に、SRIS0101硬度(Cタイプ)≦50が好ましい。これらの上限値(閾値)を超えると包囲部材や充填部材が硬くなり弾力性が失われてしまうため、超音波吸収効果が低下する。なお、SRIS0101は日本ゴム協会標準規格で規定された硬さ測定基準を指す。
したがって、上記課題を解決するために本発明に係る超音波流量計のセンサ取付構造は、
流体を通過させるための流路の壁部に、流体の流れ方向上手側又は下手側に向けて超音波を発振した後、流れ方向上手側又は下手側から到来する超音波を受信する一対の送受信振動子が取り付けられた超音波流量計のセンサ取付構造において、
各々の前記送受信振動子は、筒状の収容ホルダに収容され、その収容ホルダを介して前記流路の壁部に貫通形成された収容孔に挿入され、かつ超音波を発振又は受信して振動する振動面が前記流路に対向するように挿入方向前方側に配置されるとともに、
前記送受信振動子の振動面から発振され前記収容孔で反射した超音波が外乱要因として再びその振動面で受信されることを抑制するために、前記振動面を含む前記送受信振動子の前端部の周囲を取り囲むように、周方向に沿って1又は複数の包囲部材が配置される一方、
前記収容ホルダには、前記送受信振動子の後端面との間に所定の隙間が形成され、かつ周方向に一定の間隔で分散状に形成された接触部で前記送受信振動子の後端面を点接触状態又はそれに近似した微小接触状態で保持して、挿入方向後方側から塞ぐ蓋体が固定され、
前記送受信振動子の後端面から発振され前記蓋体で反射した超音波が外乱要因として再びその後端面で受信されることを抑制するために、前記隙間を埋めるように充填部材が配置されることを特徴とする。
このようなセンサ取付構造によれば、振動面を含む送受信振動子の前端部の周囲を取り囲むように、周方向に沿って1又は複数の包囲部材が配置され、かつ蓋体と送受信振動子の後端面との間の隙間を埋めるように充填部材が配置される。
したがって、淀み部等からの異常反射波と送受信振動子の後端面から発振され蓋体で反射される異常反射波とをともに低減して、超音波吸収効果を一層高めることができる。
(実施例)
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、一般住宅用ガスメータ等として用いられる超音波流量計の一実施例の全体斜視図を示す。この超音波流量計100は、本体ユニット10と中間流路形成ユニット20と遮断弁30とから構成され、本体ユニット10は本体部11と蓋部17とからなる。
図2は超音波流量計100の正面断面図を示し、図2のA−A断面図が図3に表わされている。図2に示すように、本体部11は全体として直方体形状を有し、その上面には、上流側のガス配管に接続される流入口12及び下流側のガス配管に接続される流出口13がそれぞれ開口している。また、その内部には、流入口12と流出口13との間にガス(流体)を通過させるための本体流路14が形成されている。本体部11の下部には、図2の背面側から手前側(嵌合方向)に向けて本体流路切除部15が形成され、この本体流路切除部15は、パッキン17a(シール材)を介し蓋部17によって外部から覆われている。本体部11の嵌合方向前方側(図2の手前側)の外面には、本体流路切除部15と連通する一対の窓孔16,16(図1参照)が開口している。
図3に示すように、中間流路形成ユニット20の内部には、本体部11の本体流路切除部15にガスの流れ方向と直交する方向(嵌合方向)から嵌合したときに本体流路14と接続される中間流路21が貫通形成されている。この中間流路21は、本体流路14と滑らかに連続する入口側連結流路21b,出口側連結流路21cと、両端で両連結流路21b,21cと連なるとともに、本体流路14とほぼ直交する形態で本体部11の下面に沿って配設される直線状中間流路21aとから構成されている(図2参照)。また、中間流路形成ユニット20には、本体部11に開口する一対の窓孔16,16に対応して嵌合方向の前方側に一対の突出部22,22がそれぞれ一体形成されている。さらに、中間流路形成ユニット20の一対の突出部22,22には、直線状中間流路21aを通過するガスの流量を測定するために、超音波センサ23の一対の送受信振動子23a,23bがそれぞれ着脱可能に取り付けられている。直線状中間流路21aの軸直交断面積を本体流路14の軸直交断面積よりも小とし(絞り)、直線状中間流路21aを流れるガスの流速を速くして超音波センサ23による流量(流速)の測定精度が高くなるようにしている。なお、流入口12と中間流路21との間の本体流路14には、本体流路14のガスの流れを遮断する遮断弁30が設けられている(図2参照)。
したがって、図3において、中間流路21が本体流路14と連通するように中間流路形成ユニット20を本体部11の本体流路切除部15に嵌合すると、各突出部22,22が本体部11の各窓孔16,16からそれぞれ外部に突出する。そして、各突出部22,22はパッキン16a(シール材)を介し各窓孔16,16をそれぞれ密閉する。さらに、超音波センサ23の各送受信振動子23a,23bは、各突出部22,22の収容孔22a,22bにそれぞれ外部から挿入され、取付ねじ27a,27a(取付部材)と押圧板27(押圧部材)とによって着脱可能に固定されている(図4参照)。なお、超音波センサ23の取付構造については、図4以降で詳述する。
図3に示すように、直線状中間流路21aは、本体流路切除部15への嵌合方向を長辺L(図3参照)、上下方向を短辺S(図2参照)とする矩形状に形成されている。そして、超音波センサ23は次のような反射型V字配列に構成されている。すなわち、直線状中間流路21aの流れ方向直交断面のうち嵌合方向前方側の短辺を形成する壁面(取付面)21dに一対の送受信振動子23a,23bが流れ方向に所定距離Wを隔てて取り付けられ、嵌合方向後方側の短辺を形成する壁面を反射面21eとする。
図1に戻り、超音波センサ23の送受信振動子23a,23b(センサ素子)で得られた出力信号は、リード線25,25を介して流量演算処理回路24に送信されてガス流量が算出され、流量表示部(図示せず)等を用いて報知される。これらの送受信振動子23a,23b、流量演算処理回路24、リード線25,25、流量表示部等は流量測定部Mを構成している。リード線25,25は、窓孔16,16から外部に突出して設けられる超音波センサ23(送受信振動子23a,23b)から引き出されるので、その芯線部を通じて測定ガスが外部に漏れ出して、気密性が不十分となったり、測定精度が低下したりすることがない。このように、本体部11・蓋部17・中間流路形成ユニット20の三者の気密性が確保され、リード線25,25が流路外に位置するので、漏れ出したガスに電気部品の火花が引火して火災が発生することもない。なお、26は、入口側連結流路21bと直線状中間流路21aとの間に設けられ、流路内での測定ガス流の乱れを抑え速度分布を均一化するための整流部材である(図2参照)。
次に、図4はセンサ取付構造の主要部を分解斜視図で示し、図5はそれを組立状態で示している。なお、以下の説明は主として送受信振動子23bについて行うが、送受信振動子23aも同様である。また、直線状中間流路21aを単に流路と呼ぶ。
図4及び図5において、送受信振動子23bは前後方向に開口した円筒状の収容ホルダ31に収容され、収容ホルダ31は流路21aの壁部(突出部22)に貫通形成された収容孔22bに挿入されている。また、送受信振動子23bが超音波を発振又は受信したときに振動する振動面23cが、流路21aに斜めに対向するように挿入方向前方側に配置されている。収容ホルダ31の内周面31aには、複数(例えば4個)の爪状(板状)の内側突出部31bが周方向に一定の間隔(例えば90°間隔)で分散状に膨出形成されている。これらの内側突出部31bは、それぞれ送受信振動子23bの外周面23dに接触(接当)して、例えば線状の微小な接触領域を有する複数の第一接触部(接触部)を形成する。また、収容ホルダ31の外周面31cが収容孔22bの内周面に挿入固定されている。
一方、蓋体32には、送受信振動子23bの後端面23fに接触する複数(例えば8個)の爪状(板状)の前方突出部32aが周方向に一定の間隔(例えば45°間隔)で分散状に形成されている。これらの前方突出部32aは、それぞれ送受信振動子23bの後端面23fに接触して第二接触部(接触部)を形成する。また、蓋体32と送受信振動子23bとの間に所定の隙間Kが形成される状態で、蓋体32が収容ホルダ31に接着固定されている。蓋体32は蓋体32と同じ合成樹脂(例えば、ABS樹脂))で構成されている。
さらに蓋体32の挿入方向後方側には、蓋体32及び収容ホルダ31を挿入して収容孔22bを閉鎖するために、押圧板27(押圧部材)が複数(例えば4個)の取付ねじ27a(取付部材)によって流路21aの壁部に取付固定されている。押圧板27の前端面27bと蓋体32の後端面32bとの間に円盤状の弾性板33(弾性部材)が配置されている。この弾性板33は、独立気泡構造を有するように発泡成形された独立発泡アクリロニトリル−ブタジエンゴムスポンジ(NBR系)や独立発泡ポリエチレン(PE系)で構成している。また、弾性板33の厚みを押圧板27の前端面27bと蓋体32の後端面32bとの設定間隔C(図5(b)参照)よりも大きくしてある。したがって、弾性板33は押圧板27の前端面27bからの押圧作用を受けて弾性変形し、蓋体32及び収容ホルダ31が挿入方向前方側に押圧され、収容ホルダ31が収容孔22bの突き当て面22dに当接するまで挿入固定される。
図4及び図5において、送受信振動子23bの振動面23cを含む前端部23eの周囲を取り囲むように、円筒状(リング状)の吸音リング41(包囲部材)が配置されている。吸音リング41は、送受信振動子23bの振動面23cから発振され収容孔22bの淀み部22c(図5(a)参照)で反射した超音波が外乱要因として再びその振動面23cで受信されないようにしている。
具体的には、吸音リング41は、送受信振動子23bの前端部23eの外周面に接着固定され、流路21aの淀み部22cとなる収容孔22bと流路21aとの接続部分で反射した超音波を吸収又は減衰する。また、吸音リング41の前縁が送受信振動子23bの振動面23cと面一状(面一ないし挿入方向やや後方側)に位置して、送受信振動子23bの前端部23eの外周面を環状に覆っている。この吸音リング41は、独立気泡構造を有するように発泡成形された独立発泡アクリロニトリル−ブタジエンゴムスポンジ(NBR系)や独立発泡ポリエチレン(PE系)で構成している。
一方、蓋体32と送受信振動子23bの後端面23fとの間に形成された隙間Kには、その隙間Kを埋めるように吸音板42(充填部材)が配置されている。吸音板42は、送受信振動子23bの後端面23fから発振され蓋体32で反射した超音波が外乱要因として再びその後端面23fで受信されないようにしている。具体的には、吸音板42は、蓋体32と送受信振動子23bの後端面23fとの間で挟持され、蓋体32で反射した超音波を吸収又は減衰する。この吸音板42は、独立気泡構造を有するように発泡成形された独立発泡アクリロニトリル−ブタジエンゴムスポンジ(NBR系)や独立発泡ポリエチレン(PE系)で構成している。
このように、複数の接触部(内側突出部31b)が周方向に沿って分散して形成される形態で、送受信振動子23bの外周面23dが収容ホルダ31の内周面31aに保持されている。したがって、送受信振動子23bは収容ホルダ31に点接触(又はそれに近似した微小接触)状態で保持されるので、送受信振動子23bの振動が収容ホルダ31へ伝わりにくくなり、その結果、表面弾性波が他方の送受信振動子23aに伝搬しにくく(外乱要因として作用しにくく)なる。また、このような取付構造によれば、測定条件や取付条件が変化しても、表面弾性波のアイソレーション効果はさほど大きく変動しないので、安定した測定精度及び取付精度を容易に得ることができる。その結果、表面弾性波のアイソレーション効果が高く、S/N比に優れた超音波流量計100を実現することができる。
同様に、複数の接触部(前方突出部32a)が周方向に沿って分散して形成される形態で、送受信振動子23bの後端面23fが収容ホルダ31を挿入方向後方側から塞ぐ蓋体32に保持される。したがって、送受信振動子23bは収容ホルダ31を挿入方向後方側から塞ぐ蓋体32に点接触(又はそれに近似した微小接触)状態で保持されるので、送受信振動子23bの振動が蓋体32へ伝わりにくくなり、その結果、送受信振動子23bの背面側で発生する表面弾性波が他方の送受信振動子23aに伝搬しにくくなる。よって、送受信振動子23bの前端部側で発生する表面弾性波の場合と同様に、表面弾性波が外乱要因として作用しにくくなる。また、このような取付構造によれば、測定条件や取付条件が変化しても、表面弾性波のアイソレーション効果はさほど大きく変動しないので、安定した測定精度及び取付精度を容易に得ることができる。
また、送受信振動子23bの前端部23eの周囲を取り囲むように吸音リング41が配置されているので、淀み部22cでの異常反射波を吸音リング41によって吸収(減衰)できる。同様に、蓋体32と送受信振動子23bの後端面23fとの間に形成された隙間Kには、その隙間Kを埋めるように吸音板42が配置されているので、蓋体32での異常反射波を吸音板42によって吸収(減衰)できる。
(変形例)
図6〜図8に収容ホルダ31の変形例を示す。図6は、収容ホルダ31の内周面31aに、送受信振動子23bの外周面23dに接触する内側突出部31b(第一接触部;接触部)を形成する場合を示す。このうち図6(a)では、4個の爪状の内側突出部31bが周方向に90°間隔で分散状に膨出形成されており、各内側突出部31bがL字状に屈曲して、送受信振動子23bの前端部23eを内側突出部31bで受けやすくしてある。図6(b)では、合計6個の爪状の内側突出部31bが周方向に分散状に膨出形成されており、このうち2個(符号31b’)は挿入方向前方側に位置し、残り4個(符号31b”)は挿入方向後方側に位置しているので、周方向へのねじれの発生を抑えることができる。
図6(c)では、4個の爪状の内側突出部31bが周方向に90°間隔で分散状に膨出形成されており、各内側突出部31bが螺旋状に配置されているので、周方向へのねじれの発生を一層抑えることができる。図6(d)では、4個の爪状の内側突出部31bが周方向に90°間隔で分散状に膨出形成されており、各内側突出部31bがS字状に突出しているので、(接触領域を広げることなく)ばね効果により保持力を高めることができる。
図7は、収容ホルダ31の外周面31cに、収容孔22bの内周面に接触する外側突出部31d(第一接触部;接触部)を形成する場合を示す。このうち図7(a)では、4個の爪状の外側突出部31dが周方向に90°間隔で分散状に膨出形成されており、図4及び図5に示す内側突出部31bの変形例に該当する。図7(b)では、4個の爪状の外側突出部31dが周方向に90°間隔で分散状に膨出形成されており、内側突出部31bが螺旋状に配置された図6(c)の変形例に該当する。図7(c)では、4個の爪状の外側突出部31dが周方向に90°間隔で分散状に膨出形成されており、内側突出部31bがS字状に突出する図6(d)の変形例に該当する。
図8は、収容ホルダ31の内周面31aに、送受信振動子23bの外周面23dに接触する内側突出部31b(第一接触部;接触部)を形成し、かつ収容ホルダ31の外周面31cに、収容孔22bの内周面に接触する外側突出部31d(第一接触部;接触部)を形成する場合を示す。4個の爪状の内側突出部31bが周方向に90°間隔で分散状に膨出形成され、4個の爪状の外側突出部31dが周方向に90°間隔で分散状に膨出形成されている。また、内側突出部31bの配列と外側突出部31dの配列とは45°ずつ位相をずらしてあるので、送受信振動子23bの外周面23d及び収容孔22bの内周面との保持力が向上する。
以上の説明においては、送受信振動子23a,23bは収容ホルダ31に収容されてから収容孔22a,22bに挿入される場合のみについて述べたが、送受信振動子23a,23bを直接収容孔22a,22bに挿入してもよい。また、収容ホルダ31と蓋体32とを射出等によって一体成形してもよい。さらに、吸音リング41は周方向に複数分割したものを配置してもよい。そして、実施例では充填部材としてゴムスポンジ等の吸音板42を隙間Kに挟み込んで用いたが、隙間Kにグラスウール等を詰めてもよい。
なお、本体ユニット10が、本体流路14を内部に有する本体部11と本体部11を外部から覆う蓋部17とから構成される場合についてのみ説明したが、本体ユニット10は次のような構成であってもよい。すなわち、本体ユニットは半割り状の本体流路を各々有する第一本体部と第二本体部とを合掌構成してもよい。ただし、この場合には窓孔は第一本体部と第二本体部とのうち少なくともいずれか一方に設けられ、蓋部は設けても設けなくてもよい。
本発明に係る超音波流量計の一実施例の全体斜視図。 図1の正面断面図。 図2のA−A断面図。 センサ取付構造の主要部を示す分解斜視図。 図4の組立斜視図及び組立断面図。 収容ホルダの変形例を示す斜視図。 収容ホルダの他の変形例を示す斜視図。 収容ホルダのさらに他の変形例を示す斜視図。 従来のセンサ取付構造を示す説明図。
符号の説明
21a 直線状中間流路(流路)
22 突出部
22a,22b 収容孔
22c 淀み部
22d 突き当て面
23 超音波センサ
23a,23b 送受信振動子(センサ素子)
23c 振動面
23d 外周面
23e 前端部
23f 後端面
27 押圧板(押圧部材)
27b 前端面
31 収容ホルダ
31a 内周面
31b 内側突出部(第一接触部;接触部)
31c 外周面
31d 外側突出部(第一接触部;接触部)
32 蓋体
32a 前方突出部(第二接触部;接触部)
32b 後端面
33 弾性板(弾性部材)
41 吸音リング(包囲部材)
42 吸音板(充填部材)
100 超音波流量計

Claims (8)

  1. 流体を通過させるための流路の壁部に、流体の流れ方向上手側又は下手側に向けて超音波を発振した後、流れ方向上手側又は下手側から到来する超音波を受信する一対の送受信振動子が取り付けられた超音波流量計のセンサ取付構造において、
    各々の前記送受信振動子は、筒状の収容ホルダに収容され、その収容ホルダを介して前記流路の壁部に貫通形成された収容孔に挿入され、かつ超音波を発振又は受信して振動する振動面が前記流路に対向するように挿入方向前方側に配置されるとともに、
    前記収容ホルダには、前記送受信振動子の後端面との間に所定の隙間が形成され、かつ周方向に一定の間隔で分散状に形成された接触部で前記送受信振動子の後端面を点接触状態又はそれに近似した微小接触状態で保持して、挿入方向後方側から塞ぐ蓋体が固定され、
    前記送受信振動子の後端面から発振され前記蓋体で反射した超音波が外乱要因として再びその後端面で受信されることを抑制するために、前記隙間を埋めるように充填部材が配置されることを特徴とする超音波流量計のセンサ取付構造。
  2. 前記充填部材は、ゴムスポンジ、発泡合成樹脂等の発泡高分子材料により構成されている請求項に記載の超音波流量計のセンサ取付構造。
  3. 前記充填部材は、独立気泡構造を有するように発泡成形された高分子材料により構成されている請求項に記載の超音波流量計のセンサ取付構造。
  4. 流体を通過させるための流路の壁部に、流体の流れ方向上手側又は下手側に向けて超音波を発振した後、流れ方向上手側又は下手側から到来する超音波を受信する一対の送受信振動子が取り付けられた超音波流量計のセンサ取付構造において、
    各々の前記送受信振動子は、筒状の収容ホルダに収容され、その収容ホルダを介して前記流路の壁部に貫通形成された収容孔に挿入され、かつ超音波を発振又は受信して振動する振動面が前記流路に対向するように挿入方向前方側に配置されるとともに、
    前記送受信振動子の振動面から発振され前記収容孔で反射した超音波が外乱要因として再びその振動面で受信されることを抑制するために、前記振動面を含む前記送受信振動子の前端部の周囲を取り囲むように、周方向に沿って1又は複数の包囲部材が配置される一方、
    前記収容ホルダには、前記送受信振動子の後端面との間に所定の隙間が形成され、かつ周方向に一定の間隔で分散状に形成された接触部で前記送受信振動子の後端面を点接触状態又はそれに近似した微小接触状態で保持して、挿入方向後方側から塞ぐ蓋体が固定され、
    前記送受信振動子の後端面から発振され前記蓋体で反射した超音波が外乱要因として再びその後端面で受信されることを抑制するために、前記隙間を埋めるように充填部材が配置されることを特徴とする超音波流量計のセンサ取付構造。
  5. 前記包囲部材は、前記送受信振動子の前端部外周面及び/又は前記収容孔の内周面に接触・固定されて、前記流路の淀み部となる前記収容孔と流路との接続部分で反射した超音波を吸収又は減衰する請求項に記載の超音波流量計のセンサ取付構造。
  6. 前記包囲部材は、その前縁が前記送受信振動子の振動面相当位置かそれよりも後方に位置して、前記送受信振動子の前端部外周面を環状に覆う請求項又はに記載の超音波流量計のセンサ取付構造。
  7. 前記包囲部材は、ゴムスポンジ、発泡合成樹脂等の発泡高分子材料により構成されている請求項ないしのいずれか1項に記載の超音波流量計のセンサ取付構造。
  8. 前記包囲部材は、独立気泡構造を有するように発泡成形された高分子材料により構成されている請求項に記載の超音波流量計のセンサ取付構造。
JP2005334662A 2005-11-18 2005-11-18 超音波流量計のセンサ取付構造 Expired - Fee Related JP4979056B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005334662A JP4979056B2 (ja) 2005-11-18 2005-11-18 超音波流量計のセンサ取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005334662A JP4979056B2 (ja) 2005-11-18 2005-11-18 超音波流量計のセンサ取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007139610A JP2007139610A (ja) 2007-06-07
JP4979056B2 true JP4979056B2 (ja) 2012-07-18

Family

ID=38202665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005334662A Expired - Fee Related JP4979056B2 (ja) 2005-11-18 2005-11-18 超音波流量計のセンサ取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4979056B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009045620A1 (de) * 2009-10-13 2011-05-19 Robert Bosch Gmbh Ultraschallströmungssensor zur Erfassung einer Strömung eines fluiden Mediums
JP2012028961A (ja) * 2010-07-22 2012-02-09 Panasonic Corp 超音波送受波器の取り付け方法及びこれを用いた超音波流量計
KR101742964B1 (ko) * 2015-11-05 2017-06-05 (주)비전드라이브 초음파 센서 유닛

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001298794A (ja) * 2000-04-14 2001-10-26 Yazaki Corp 開放型超音波センサ
JP3518538B2 (ja) * 2001-10-31 2004-04-12 松下電器産業株式会社 超音波流量計測装置
JP4225801B2 (ja) * 2003-02-24 2009-02-18 リコーエレメックス株式会社 超音波流量計

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007139610A (ja) 2007-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4793916B2 (ja) 超音波流量計のセンサ取付構造
JP4702668B2 (ja) 流量測定装置
JP5548834B1 (ja) 超音波流量計
JP4875780B2 (ja) 超音波流量測定装置及び超音波流量測定方法
JP5712358B2 (ja) 超音波式流体計測構造および超音波式流体計測装置
JP2003075219A (ja) クランプオン型超音波流量計
WO2012164859A1 (ja) 超音波式流量計測ユニットおよびこれを用いたガス流量計
JP5046330B2 (ja) 超音波流量計及び超音波送受波器ユニット
JP3761399B2 (ja) 超音波式流量測定器
JP4979056B2 (ja) 超音波流量計のセンサ取付構造
JP5603794B2 (ja) 超音波式流量計測装置
JP4707088B2 (ja) 超音波流量計
WO2011064906A1 (ja) 流路部材および超音波式流体計測装置
WO2020031622A1 (ja) 超音波流量計
JP2012028961A (ja) 超音波送受波器の取り付け方法及びこれを用いた超音波流量計
JP5580950B1 (ja) 超音波流量計
JP2014145769A (ja) 超音波変換器
US8879360B2 (en) Acoustic lens
JP2012018030A (ja) 超音波センサの取り付け構造およびそれを用いた超音波流量計測装置
JP4942254B2 (ja) ガスメータ
JP5240763B2 (ja) 超音波流量計
JP2855553B2 (ja) 超音波流速計用送受波器
JP5608064B2 (ja) 超音波送受波器取付具および超音波式流体計測装置
JP2022098573A (ja) ガイド波式の超音波流量計
JP2011226910A (ja) 超音波流速流量計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120413

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120413

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees