JP4974962B2 - 光制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、波面制御器と光検出器により光を制御する光制御装置、特に、ホログラム再生装置における光波面の制御技術の改良に関するものである。
近年、情報記録において光ディスクなどの光情報記録媒体が普及しつつある。また、より高速・大容量を目指した次世代光情報記録媒体の研究・開発が活発に行われている。
その中でも、記録容量を大幅に高めることができるという観点から、種々のホログラム記録再生装置が提案されている。
従来の典型的なホログラム記録再生装置は、例えば図7に示されるように構成されている。すなわち、レーザ光源201から出射されたコヒーレントなレーザ光束は、発散レンズ202およびコリメートレンズ203からなるビームエキスパンダにより光束径を拡大され、半波長板204を透過し、偏光ビームスプリッタ206により2系の光束に分岐され、それぞれ信号光(物体光:実際には空間光変調素子208により信号光とされる)および参照光として機能せしめられる。
偏光ビームスプリッタ206により分岐された信号光は、偏光ビームスプリッタ207を介して空間光変調素子208に照射される。
記録すべきデジタル情報はページデータと称される2次元配列に整列され、空間光変調素子208に順次表示され、これにより通過する(反射する)光を空間的に変調する。空間光変調素子208から出射された信号光は、入射した状態とは偏光方向が変化しており、偏光ビームスプリッタ207において反射され、フーリエ変換レンズ210によって光学的にフーリエ変換されてホログラム記録媒体211へ照射される。このときホログラム記録媒体211中の信号光が通過する場所へ、別角度から、偏光ビームスプリッタ206で分岐した参照光を同時に照射すると記録媒体211内部の体積中に干渉縞が生じ、この縞分布を屈折率分布などの形態で記録媒体211の記録領域に転写することによりホログラム記録を行う。
なお、上記光路中には、光束を偏向するための反射ミラー205、221および光束を適宜通過/遮断するためのシャッタ209、223が配設されている。
一方、ホログラム記録媒体211に記録されたページデータを再生する場合には、上記の如くして記録した際の入射角度と同一角度で参照光を記録媒体211に照射せしめることにより、フーリエ変換レンズ(結像レンズ)212を介してCCD(撮像素子(Charge Coupled Device))カメラ213にて撮像することができる。
ところで、ホログラム記録媒体として光感光性樹脂材料(フォトポリマー)を用いた場合、記録媒体内部に屈折率差を生じさせてホログラムを記録する。このとき光重合によりフォトポリマーが収縮する。そのため、記録された干渉縞が歪んでしまい、きれいな再生像が得られず、再生データのSNR(Signal to Noise Ratio)が低下する。
さらに、ホログラム記録媒体への信号記録時と信号再生時との間で温度差が生じた場合、記録媒体の歪み度合いに差異が生じる。このため、信号再生時には信号記録時と同様の照射条件で参照光を記録媒体に入射させたとしても、記録したビットデータを誤りなく再生することが難しく、再生データのSNRに劣化が生じていた。
記録領域の全体に亘る歪みであれば、再生時において記録媒体に照射する上記参照光の入射角度を調整することにより再生光の波面の乱れを補償して、SNRを向上することができるが、記録媒体に局所的に不均一な歪みも同時に生じている場合には、上記参照光の入射角度を調整すること等によっては補償しきれない。
そこで、本願発明者は、このような問題を解決しうる、下記特許文献1に記載された発明を特許庁に対して既に開示している。
すなわち、この特許文献1記載の発明は、参照光の光路中に波面制御器を配するとともに、ホログラム記録媒体から出力された再生光の光路中に光検出器を配し、該光検出器により再生光の波面および光強度に関する情報を得、その得られた情報に基づき、記録媒体の前段に配された波面制御器により、再生光の波面の乱れを補償する波面制御を行う、というものである。
特願2007−255322号明細書
上記特許文献1に記載のものは、記録媒体中の歪を補償して、記録媒体の各領域から射出される再生光の光強度を一様なものとすることができる、という点で極めて有用な技術である。
しかしながら、この補償は再生光を強度的に満遍なく得るようにしたものであって、再生光の進行方向が記録媒体の各射出領域ごとに変化する、ことに対応したものとはなっていない。このため、再生光に担持されている再生像情報はぼやけて結像される場合が考えられ、再生データのSNRが低下することがありうることから、このようなSNRの低下を抑制し得る方策が望まれる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、歪み生成素子からの出力光の進行方向を歪み生成素子の全出力領域に亘って揃えることで、再生像情報がぼやけて結像されることを防止しうる光制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明の光制御装置は、
入力される光に対して非線形な光学歪みを生じさせる歪み生成素子、
該光に対し、該歪み生成素子に入力される前に、該歪み生成素子による該光学歪みを予め補償しておく第1の波面制御器、
前記歪み生成素子から出力された光に対して波面の制御を行なう第2の波面制御器、
および該歪み生成素子から出力された光の波面情報および強度分布情報を検出する光検出器を備え、
前記光検出器により検出された光の波面情報および強度分布情報に基づき、前記第1および第2の波面制御器による波面の制御が行われることを特徴とするものである。
また、本発明の光制御装置は、
データ信号を担持した信号光と、参照光とを干渉させ、得られた干渉縞がデータ情報として記録されてなるホログラム記録媒体に対し、該参照光を照射して、該データ情報を担持した再生光を出力させるホログラム再生装置として構成された光制御装置において、
前記参照光の光路中に、該参照光の波面を調整する第1の波面制御器を配設するとともに、前記再生光の光路中に、前記再生光の波面を調整する第2の波面制御器を配設し、
該再生光の光路中に光検出器を配設し、
前記データ情報の再生を行う際に、前記光検出器により得られた波面情報および強度分布情報に基づき、前記第1および第2の波面制御器に制御信号を出力する制御手段を設けてなる、ことを特徴とするものである。
この場合において、前記光検出器は、カメラと波面センサにより構成されていることが好ましい。
また、前記第1の波面制御器による波面制御は、遺伝的アルゴリズムを用いて行われることが好ましい。
また、前記遺伝的アルゴリズムの初期集団の遺伝子の設定値を、前記歪み生成素子固有の歪みを補償し得る設定値とすることが好ましい。
さらに、前記第2の波面制御器による波面制御は、所定のゼルニケ多項式の各次数のゼルニケ係数を0に近づけるようにフィードバック制御を行なうことによりなされることが好ましい。
本発明の光制御装置においては、前記歪み生成素子の後段の光路中に光検出器および波面制御器を配設し、この光検出器により検出された光の波面および強度分布に基づき、前記波面制御器による波面の制御(再生光の進行方向の制御)を行なうようにしている。
このように、歪み生成素子からの出力光の進行方向を記録媒体の全領域に亘って揃えることで、該出力光の波面を歪のない良好な状態とすることができる。特に、この光制御装置をホログラム再生装置として構成した場合には、再生光の進行方向を記録媒体の全領域に亘って揃えることで、再生像情報がぼやけて結像されることを防止することができ、再生時のSNRの低下を抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、入力される光に対して非線形な光学歪みを生じさせる歪み生成素子27、この歪み生成素子27の前後の各々に配された、該歪み生成素子27により付与される光学歪みを補償する第1および第2波面制御器26、36、およびこれら波面制御器26、36により制御された光を検出する光検出器33を備えた光制御装置の一態様を示す概念図である。
まず、非線形な光学歪みを生じさせる歪み生成素子27の前段に設けた第1波面制御器26と光検出器33を用いて、歪み生成素子27で発生する光学歪みを補償し得る入力波面を求める。ここで、歪み生成素子27への入力波面に対する出力光強度および波面の対応関係は非線形となるため、本実施形態における光学歪みを補償し得る入力波面の最適化には、遺伝的アルゴリズムを用いた制御方法が適用される(T. Muroi, et. al.,“Improved Intensity and Distribution in Reconstructed Beam Using Adaptive Optics in Holographic Data Storage", ISOM'07,Th-K-02,2007.を参照)。
次に、歪み生成素子27からの出力光の波面を、この歪み生成素子27の後段に設けた第2波面制御器36と光検出器33により揃える。この系は線形であるため、伝達関数を用いたフィードバック制御 (E. J. Fernandez and P. Artal, "Membrane deformable mirror for adaptive optics: performance limits in visual optics", Opt. Exp., Vol. 11, No. 9, pp. 1056-1069, 2003参照) を適用して、出力光の進行方向を、歪み生成素子27の全射出領域に亘って揃えることができるようにしている。
以上に説明した2つの制御を組み合わせることにより、非線形な光学歪みを生じさせる歪み生成素子27の歪みが良好に補償され、波面の揃った出力光が得られることになる。
ここで、上記遺伝的アルゴリズムを用いた制御方法について説明する。
図2は、この第1波面制御器26における最適化制御において用いられる遺伝的アルゴリズムを説明するためのフローチャートである。
この遺伝的アルゴリズムは、まず個体数nからなる第k世代集団Pを決定する(S1)。個体の遺伝型は第1波面制御器26を駆動する複数の駆動部(駆動部No.1〜xとする)の設定値とする。適応度は、例えば歪み生成素子27からの出力光の輝度分布の均一性とする。また、初期状態の集団Pの各個体に対する第1波面制御器26の駆動部の設定値をランダムに決定する。次に複製との交叉を行なう。この交叉においては、集団Pから選択された任意の2個体に対し、第1波面制御器26の駆動部No.xを交叉点として、各駆動部の設定値を入れ替える。複製に係る元の2個体と、新しく交叉して発生した2個体とを合わせた4個体が生成される。これをn/2回繰り返すことにより、個体数が2n個の集団P’を作成する(S2)。この集団P’に対して、確率Fで突然変異を起こす個体を選択する(S3)。選択された個体では、ランダムに選ばれた駆動部No.xにおいて、その設定値をランダムに決定しなおす。突然変異を経た集団P'’の各個体について、第1波面制御器26の値を設定し、光検出器33により出力光の輝度分布を測定し、適応度を求める(S4)。適応度の高い個体をn個選択し(S5)、第k+1世代集団Pk+1を形成する(S6)。これを繰り返すことにより、適応度の高い個体が残り、最適化がなされる。これにより、歪み生成素子27による歪みを補償した光が得られる。
次に、第2波面制御器36と光検出器33を用いて行なわれる、上記伝達関数を用いたフィードバック制御について説明する。
まず、入力ベクトルを第2波面制御器36の駆動部の設定値D、出力ベクトルをゼルニケ係数Z、伝達関数行列をAとすると、下記条件式(1)で表される。
Figure 0004974962
上記条件式(2)中のdは第2の波面制御器36の駆動部No.vの設定値、条件式(3)中のzは出力光のu次のゼルニケ係数、条件式(4)中のauvは比例定数である。フィードバック制御は、i回目の波面制御器の設定値をD、このときのゼルニケ係数をZ、所望のゼルニケ係数をZreq、比例定数をβとすると、下記条件式(5)により行うことができる。
Figure 0004974962
また、波面を揃えるためには、各次数のゼルニケ係数を0にする必要があるので、条件式(5)のZreqは、下記条件式(6)で表される。以上の処理を繰り返すことにより波面を揃えることができる。
Figure 0004974962
以下、本実施形態について、下記実施例を用いてさらに具体的に説明する。
≪実施例≫
図3は本発明の実施例1に係るホログラム記録再生装置(本発明に係る光制御装置の一態様である)の主要光学系を説明するための概略図である。以下、本装置を情報記録機能と情報再生機能とに分けて説明する。
<情報記録機能>
図3に示すように、レーザ光源101から出射されたコヒーレントなレーザ光束は、発散レンズ102およびコリメートレンズ103からなるビームエキスパンダにより光束径を拡大され、半波長板104を透過し反射ミラー105により反射された後、偏光ビームスプリッタ106により2系の光束に分岐され、それぞれ信号光(物体光:実際には空間光変調素子108により信号光とされる)および参照光として機能せしめられる。
上記参照光は、第1波面制御器126により反射され、光束を適宜通過/遮断するためのシャッタ123を介してホログラム記録媒体111上の所定の領域に照射される。
一方、上記信号光は、偏光ビームスプリッタ107を介して空間光変調素子108に照射される。
空間光変調素子108としては、液晶表示パネルやDMD(デジタルマイクロミラーデバイス:Digital Micromirror Device)等のライトバルブが用いられる。空間光変調素子108上の各ピクセルがページデータ上の2値のデジタル情報に応じて光を通過(図1の例では反射)/遮断することで、空間的に光を変調する。この変調処理によりページデータ情報を担持した信号光が生成される。
空間光変調素子108から出射された信号光は、入射した状態とは偏光方向が変化しており、偏光ビームスプリッタ107において反射され、シャッタ109を通過した後フーリエ変換レンズ(FTL:Fourier Transform Lens)110によって光学的にフーリエ変換されてホログラム記録媒体111へ照射される。このときホログラム記録媒体111中の信号光が照射される領域へ、別角度から、上記参照光が同時に照射されるので、記録媒体111内部の体積中に干渉縞が生じ、この縞分布を屈折率分布などの形態で記録媒体111の記録領域に転写することによりホログラム記録が行われる。
なお、参照光の光路中のシャッタ123の前後にはレンズ122、124が配設されている。
また、異なるページデータを空間光変調素子108に表示させつつ、参照光のホログラム記録媒体111への入射角度を少しずつ変化させることにより、互いに異なるページデータを記録媒体111中の同一領域へ多重記録することが可能となり、より高密度な情報格納が可能となる。
<情報再生機能>
次に、情報再生時においては、シャッタ123を通過した参照光は、情報記録時と同様の入射角度および位置において、ホログラム記録媒体111の所定の領域に照射される。なお、シャッタ109は閉じた状態とされる。
すなわち、所望のページデータを再生する場合には、この所望のページデータを記録した情報記録時と同一の参照光入射条件となるように設定し、参照光を、第1波面制御器126等を介してホログラム記録媒体111に入射せしめ、所望のページデータ情報を担持した再生光(回折光)をホログラム記録媒体111から出力せしめる。この再生光はフーリエ変換レンズ112を介して第2波面制御器136に照射される。第2波面制御器136において反射された再生光は、その一部がハーフミラー131において反射されてCCDカメラ113において撮像される。さらにハーフミラー131を透過した光は、反射ミラー132において反射され、波面センサ137に照射される。このようにしてホログラム記録媒体111における光回折により得られた再生光は、CCDカメラ113と波面センサ137にて情報取得がなされることになる。なお、CCDカメラ113において撮像された再生像情報(強度分布情報を含む)と波面センサ137により得られた再生光波面情報は計測制御装置140に送出される。
ところで、上述したように、上記各波面制御器126、136により設定される光波面の態様は、計測制御装置140からの指示信号(入力された上記再生像情報および再生光波面情報に応じて設定される)に基づいて、制御されるようになっている。すなわち、参照光および再生光は計測制御装置140からの指示信号に応じ、波面制御器126、136によって波面が制御されることになる。
また、上記各波面制御器126、136としては、液晶表示パネル(LCD)やデフォーマブルミラー等を用いることができる。また、波面センサ137としては、例えばシャックハルトマンセンサを用いることができる。
本実施例に係るホログラム記録再生装置によれば、遺伝的アルゴリズムを用いて第1波面制御器126の制御を行うことによって、ホログラム記録媒体111の非線形な歪みによる再生光の波面の乱れを補償することができる。
上記遺伝的アルゴリズムで用いる適応度は再生データのSNR(SN比)とし、個体を波面制御器126の状態、遺伝子を波面制御器126の各駆動部の設定値とする。世代数は50世代として、第k世代の集団の個体数nは20個とする。図2に示すフローチャートに記載した操作を繰り返し行ない、再生データのSNR(SN比)が大きい個体が残るように制御することで、SNRが改善された再生像が得られる。
図4は遺伝的アルゴリズムの世代数とSNRの関係を示すグラフを表すものである。図4によれば、遺伝的アルゴリズムの世代数が20〜30となるまでは、その世代数が増加するのに伴ってSNRが良好となることが明らかである。
なお、初期集団の遺伝型の設定値をホログラム記録媒体111特有の大きな歪みを補償するような設定値とすることにより、制御を高速化することが可能となる。
また、本発明においては、適応度を再生像の変動係数の逆数とし、変動係数の逆数が大きい個体が残るように制御を行うことも可能であり、この場合は変動係数の逆数が大きい再生データが得られることになる。
また、本実施例に係るホログラム記録再生装置では、例えば、所定の伝達関数を用いたフィードバック制御を適用して第2波面制御器136による波面制御を行うことにより、再生光の進行方向を、ホログラム記録媒体111の全射出領域に亘って揃えることが可能となるので、再生像情報がぼやけて結像されることを防止でき、再生時のSNRの低下を阻止することができる。
上記伝達関数を用いたフィードバック制御においては、波面の乱れの指標として、例えば、再生光波面のゼルニケ係数を用いる。始めに第2波面制御器136の各駆動部の設定値と、そのときに波面センサ137で測定されたゼルニケ係数に基づき、この系の伝達関数を求める。すなわち、上記条件式(5)のZreqに上記条件式(6)を適用してフィードバック制御を行うことになる。
図5は、フィードバックの回数と再生光波面のゼルニケ係数の関係を示すグラフを表すものである。図5によれば、少なくともフィードバックの回数が50回程度となるまでは、フィードバックの回数の増加に応じて、各次数(1〜5次)のゼルニケ係数を0に近づけることができ、これにより再生光の進行方向を記録媒体の全領域に亘って揃えることができる。
なお、上記実施例においては、波面制御を、遺伝的アルゴリズムを用いた非線形制御とフィードバック制御を用いた線形制御の両者を用いて行なっているが、その他の種々の制御手法を用いて上記波面制御を行なうことができる。
なお、本発明の光制御装置としては上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の態様の変更が可能である。例えば、装置の光学系を構成する部材の配置としては、必ずしも上記実施形態のものに限られるものではない。
また、本発明の光制御装置は、ホログラム記録再生装置(ホログラム再生装置)以外の種々の光学的な制御装置、例えば、図6に示すような、顕微鏡の光制御装置等に適応することができる。以下、上記実施例1の変更例として、この反射型顕微鏡の光制御装置について概略的に説明するが、この変更例(以下、実施例2と称する)において、対応する部材が上記実施例1の部材に用いられている場合には、図3で用いられている部材の符号に´を付して表すものとする。
すなわち、この実施例2に係る光制御装置において、レーザ光源101´から出射されたコヒーレントな照射光は、発散レンズ102´およびコリメートレンズ103´からなるビームエキスパンダにより光束径を拡大され、第1波面制御器126´に照射されて波面が制御される。この後、第1波面制御器126´から反射された光束は、ハーフミラー106´により直角に反射され、収束レンズ122´により、非線形な光学歪みを発生させる歪み生成素子であるサンプル161上に収束される。この後、サンプル161から出力され、サンプル161に関する情報を担持した信号光は、ミラー162で反射され、サンプル161、収束レンズ122´およびハーフミラー106´を介して第2波面制御器136´に照射される。第2波面制御器136´に照射された信号光は波面を制御され、この後ハーフミラー131´により2分割され、一方はCCD113´に照射され、他方はミラー132´を介して波面センサ137´に照射される。
なお、CCDカメラ113´において撮像された再生像情報(強度分布情報を含む)と波面センサ137´により得られた再生光波面情報は計測制御装置140´に送出される。また、各波面制御器126´、136´により設定される光波面の態様は、計測制御装置140´からの指示信号に基づいて、制御される。
また、各波面制御器126´、136´による制御の態様は、基本的に実施例1のものと同様とされており、計測制御装置140´からの指示信号に応じ、波面制御器126´、136´によって、照射光および信号光の波面が制御されることになる。
本発明の実施形態に係る光制御装置の主要光学系を示す概略図 本発明の実施形態に係る光制御装置において用いられる遺伝的アルゴリズムを説明するためのフローチャート 本発明の実施例1に係るホログラム記録再生装置の主要光学系を示す概略図 本発明の波面制御に用いる遺伝的アルゴリズムの世代数とSNRとの関係を表わすグラフ 本発明の波面制御に用いるフィードバック回数とゼルニケ係数との関係を表わすグラフ 本発明の実施例2に係る反射顕微鏡の光学制御装置の主要光学系を示す概略図 従来技術に係るホログラム記録再生装置の主要光学系を示す概略図
符号の説明
1、101、101´、201 レーザ光源
105、132、132´、162、205、221 ミラー
26、126、126´ 第1波面制御器
36、136、136´ 第2波面制御器
27 歪み生成素子
21、31、32、106´、131、131´ ハーフミラー
33 光検出器
40、140、140´ 計測制御装置
102、102´、202 発散レンズ
103、103´、203 コリメートレンズ
104、204 半波長板
106、107、206、207 偏光ビームスプリッタ
108、208 空間光変調素子
109、123、209、223 シャッタ
110、112、122、122´、124、210、212 レンズ
111、211 ホログラム記録媒体
113、113´、213 CCDカメラ
137、137´ 波面センサ
161 サンプル

Claims (6)

  1. 入力される光に対して非線形な光学歪みを生じさせる歪み生成素子、
    該光に対し、該歪み生成素子に入力される前に、該歪み生成素子による該光学歪みを予め補償しておく第1の波面制御器、
    前記歪み生成素子から出力された光に対して波面の制御を行なう第2の波面制御器、
    および該歪み生成素子から出力された光の波面情報および強度分布情報を検出する光検出器を備え、
    前記光検出器により検出された光の波面情報および強度分布情報に基づき、前記第1および第2の波面制御器による波面の制御が行われることを特徴とする光制御装置。
  2. データ信号を担持した信号光と、参照光とを干渉させ、得られた干渉縞がデータ情報として記録されてなるホログラム記録媒体に対し、該参照光を照射して、該データ情報を担持した再生光を出力させるホログラム再生装置として構成された光制御装置において、
    前記参照光の光路中に、該参照光の波面を調整する第1の波面制御器を配設するとともに、前記再生光の光路中に、前記再生光の波面を調整する第2の波面制御器を配設し、
    該再生光の光路中に光検出器を配設し、
    前記データ情報の再生を行う際に、前記光検出器により得られた波面情報および強度分布情報に基づき、前記第1および第2の波面制御器に制御信号を出力する制御手段を設けてなる、ことを特徴とする光制御装置。
  3. 前記光検出器が、カメラと波面センサにより構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光制御装置。
  4. 前記第1の波面制御器による波面制御は、遺伝的アルゴリズムを用いて行われることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の光制御装置。
  5. 前記遺伝的アルゴリズムの初期集団の遺伝子の設定値を、前記歪み生成素子固有の歪みを補償し得る設定値としたことを特徴とする請求項4記載の光制御装置。
  6. 前記第2の波面制御器による波面制御は、所定のゼルニケ多項式の各次数のゼルニケ係数を0に近づけるようにフィードバック制御を行なうことによりなされることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項記載の光制御装置。
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