JP4974234B2 - 電気転てつ機の異常検知方法およびその装置 - Google Patents

電気転てつ機の異常検知方法およびその装置 Download PDF

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Description

本発明は、電気転てつ機の動作の妨害、装置の異常を含めて電気転てつ機の動作の正常、異常を検知する方法およびその装置に関する。
電気転てつ機には、転換鎖錠器を使用した割り出し機能を有する電気転てつ機として例えばYS形電気転てつ機がある。YS形電気転てつ機は、転換鎖錠器(YS形)および回路制御器(YS形)と併用され、本線以外のポイントの転換に使用することを目的した電気転てつ機であり、背向割出しが可能である。
図7にYS形電気転てつ機の設置状態を示す。電気転てつ機は、転換装置であり、転換機構、減速機構及び誘導モータから構成されている。転換機構は、転換歯車に固定された転換ローラとカムによりクランクを動かし、ポイントを転換するものである。また、転換鎖錠器は鎖錠装置であり、回路制御器が密着照査装置である。
図7において、転換鎖錠器3は、Y形クランク5と絶縁リンク6とで構成され、Y形クランク5は90°回転した位置でばねによって保持されるようになっている。Y形クランク5と、同軸上に取り付けられたアーム8と、電気転てつ機4のクランク10とは、オフセットリンク9で接続されている。
オフセットリンク9は、電気転てつ機4のクランク10の動きを転換鎖錠器のアーム8に伝え、アーム8は、同軸上のY形クランク5を、左又は右方向に回転させて基本レール1a、1bに対してトングレール7a、7bの方向を転換し、ポイントを定位から反位に、あるいは反位から定位に転換する。
ここで重要なことは、転換終了後、肘金およびクランクピン孔中心A,B点とクランク軸の中心C点が1直線となってトングレールと直角方向に死点を構成して対向鎖錠を確保することである。
回路制御器20は、密着照査装置として、基本レール1a、1bとトングレール7a、7bの相対位置を定位側、反位側でそれぞれ別個に検知して、転てつ制御リレーの条件と併せて表示回路を制御するものであり、基本レール1a、1bに取り付けられ、転換終了時には、トングレール7aあるいは7bの腹部が回路制御器の軸を押すことにより、スイッチを動作させ、そのときのトングレール7aあるいは7bの位置を検知することによって、トングレール7aあるいは7bが基本レール1aあるいは1bに密着したかどうかを検知する仕組みのものである。
ところで、回路制御器20は、直接基本レール1a、1bに取付けられるものであるため、メカニズムとして以下のような問題が指摘されていた。すなわち、回路制御器20は、前述のように、トングレール7aあるいは7bの腹部が回路制御器20の軸(図示略)を押すことにより、スイッチを動作させ、そのときのトングレール7aあるいは7bの位置を検知するものであるため、トングレール7aあるいは7bと基本レール1aあるいは1bとの間に異物が挟まっているときに、その異物によってもスイッチが動作してしまうという問題が生じるという点である。
また、作業上の問題として、回路制御器を基本レールに取り付けるための穴明け加工、トングレールに対する軸の調整が必要であり、基本レールに取り付けられた回路制御器からは、YS形電気転てつ機まで配線ケーブルを敷設しなければならない。さらに、寒冷地においては、降雪時にポイントの凍結による不転換を防止するため回路制御器20の直近でカンテラが使用されるが、カンテラの熱で配線ケーブルを焼損させるという問題が多発するという問題も指摘されている。
このような事情から、基本レール1a、1bに回路制御器を取り付け、転換終了時、トングレール7aあるいは7bの腹部が回路制御器の軸を押すことにより、スイッチを動作させ、そのときのトングレール7aあるいは7bの位置を検知するという方法によらずに、ポイントの転換鎖錠の状態を検知する方法の開発が強く望まれていた。
特許公開平7−10001 特許公開平7−52800 特願2007−146852
解決しようとする問題点は、基本レールとトングレールとの密着の検知を、基本レールに回路制御器を取り付け、トングレールの腹部が回路制御器の軸を押すことにより、スイッチを動作させ、そのときのトングレールの位置を機械的に検知する方式のために、種々の問題を抱えていたという点である。
本発明による電気転てつ機の異常検知方法およびその装置においては、電気転てつ機のクランクのストローク終端付近においてトングレールを基本レールに押し付ける力を電気転てつ機の負荷として検出することによってポイント転換の正否を判断することをもっとも主要な特徴とする。
本発明による電気転てつ機の異常検知方法およびその装置によれば、構成部材の磨耗、脱落および密着力低下などは全て転換負荷の低下として現れるため、ポイントを転換の都度、電気転てつ機の負荷の変化を監視することによって、ポイント転換動作の正否、すなわち転換鎖錠の正否の判定はもとより、基本レール、電気転てつ機及び転換鎖錠器の位置ずれ、各ロッドを接続しているジョーピンの磨耗などの不具合を検知してフェールセーフ性を確保できる効果を有する。
ポイント転換動作の正否を判定するという目的を、電気転てつ機の負荷を監視することによって実現した。
図1(a)は、本発明による背向割出し機能を有する電気転てつ機(以下電気転てつ機という)の設置例を示す図である。電気転てつ機と、転換鎖錠器との関係は、従来例として示した図7における電気転てつ機と、転換鎖錠器との関係と全く同じである。
図1(a)において、本線以外のヤードの仕分線や側線において、基本レール1a,1b間の枕木2の上には、転換鎖錠器3が据え付けられ、レール1a、1bの一側方に張り出した枕木2の張り出し部分には電気転てつ機4が設置されている。
転換鎖錠器3のY形クランク5の第1クランク5aには、第1リンク6aを介して一方のトングレール7aがつながれ、Y形クランク5の第2クランク5bは、第2リンク6bを介して他方のトングレール7bにつながれている。また、アーム8はオフセットリンク9を介して電気転てつ機4のクランク10に連結されている。
以下、オフセットリンクへの動作の伝達は、60°の転回角で転回するアームを備えたYS形電気転てつ機に適用した場合を説明するが、直線移動する動作桿を備えたYS形電気転てつ機に適用することができる。60°の転回角で転回するクランクを備えたYS形電気転てつ機においては、クランク10の60°の転回によって直線方向のストロークがオフセットリンク9に伝えられるのに対し、直線移動する動作桿を備えたYS形電気転てつ機においては、電気転てつ機内に組み込まれた直線送り機構(図示略)によって動作桿が直線移動してそのストロークをオフセットリンク9に伝えられる。
いずれの場合にも転換鎖錠器3の第1クランク5a及び第2クランク5bが一体に回転し、第1リンク6a、第2リンク6bを介してトングレール7a、7bを左又は右方向に駆動することによって行われる。直線移動する動作桿を備えたYS形電気転てつ機は、特許文献3に記載されている。
電気転てつ機4は、モータ11を内蔵し,クランク10は、モータ11によって駆動される。図1(b)、(c)に、モータ11によって、電気転てつ機のクランク10を駆動するメカニズムを示す。図1(b)、(c)において、モータ11の回転が減速機構15を介して転換歯車16に伝えられ、転換歯車16に固定された転換ローラ17とカム18によりクランク10を動かし、ポイントを転換するメカニズムは従来と同じである。
以下、モータにサーボモータを用いた場合の実施例を説明する。ポイントが定位に鎖錠されている状態では、図1(a)に示す肘金及びクランクピン孔中心A,B点とクランク軸の中心C点が一直線となってトングレールと直角方向に死点を構成して対向鎖錠を確保している。
このとき、転換ローラ17はカム18の溝18aから離れており、転換鎖錠器3のY形クランク5が転換鎖錠器3の定位側ストッパ部SNに接触し停止している。このときポイントは背向割り出しが可能である。また定位検知スイッチRCはオフになっている。このスイッチがオフとなっている間はモータ11の電源は遮断され、モータは停止する。次にポイントの転換指令をうけてポイントが定位から反位に転換を開始するときには、モータ11の回転軸は転換歯車16を基点からcの方向(時計方向)となる様に回転させる。転換歯車16の回転に伴って転換ローラ17が、図1(c)の中、想像線に示すようにカム18のカム溝18a内にはまり込み、カム18を回転させ、カム軸19を中心にクランク10を矢印方向a(反時計方向)に転回させる。
図2(b)、(c)は、転換歯車16が最初から約90°転回した状態を示している。このとき、クランク10は転換ローラ17の回転軸線を通る垂線の位置を超えて反位側に傾いた姿勢に転回する。トングレール7aは、図2(a)に示すように基本レール1aに接近するが未だ転換途中である。図3(b)、(c)は、転換歯車16がさらに回転し、クランク10が最初から60°回転し、図3(a)に示すようにトングレール7aは、基本レール1aに接してポイントが定位から反位への転換動作が終了する間際の状態を示しているが、転換ローラ17は、図3(b)、(c)に示すように未だカム18の溝18a内にあって、クランク10を反位方向に牽引しているが反位検知スイッチNCは丁度オフとなり、モータ電源を遮断する。図4(a)〜(c)は、定位から反位へのポイントの転換が完了した状態である。
転換完了によりカム溝18a内から転換ローラ17が脱出し、背向割り出しが可能となる。転換鎖錠器3のY形クランク5が転換鎖錠器3の反位側ストッパ部SRに接触して停止する。ポイントの反位から定位への転換についても動作要領は全く同じである。ポイントの反位から定位への転換は、前記とは逆に図4から図1に至る順序でモータ11を逆転させることによって行われる。
本発明は、ポイント転換途中において、電気転てつ機4の負荷の変化を監視してポイント転換動作の異常の有無を検知するものである。電気転てつ機4の負荷は、ポイントを転換する際に、転換ストロークにともなって変化する。まず、トングレールを移動させるための力が電気転てつ機4に負荷として加わり、続いて基本レールに押し付けるために必要な力が負荷として加わる。
本発明において問題にするのは、基本レールに対するトングレールの押し付けが開始されたのち、トングレール7aあるいは7bが基本レール1aあるいは1bに密着させるに必要な力を発生させたかどうかという点である。
本発明においては、監視範囲を基本レールに対するトングレールの押し付けが開始したのち、トングレール7aあるいは7bが基本レール1aあるいは1bに密着させるまでの区間に設定している。すなわち、監視範囲内で電気転てつ機4の負荷の変化を監視し、トングレールを基本レールに押し付ける力の大きさが電気転てつ機4の負荷として許容の範囲に達しているかどうか、あるいは許容の範囲を超えているかどうかを検知してポイント転換の正常・異常を判断するものである。
図5において、本発明の電気転てつ機4に内蔵されたモータ11は、負荷検出部12と、ストローク検出部13とを有している。負荷検出部12は、電気転てつ機4の負荷の変化を検知するものであり、モータ11の回転に伴って変化する動作電流から求めたモータの負荷トルクを常時検出し、これを負荷情報として監視装置14に出力するものである。モータ11の動作電流は、ポイントを定位から反位あるいは逆に反位から定位に転換したときのトングレール7aあるいは7bを転換・密着する力の大きさに比例する。
ストローク検出部13は、ストローク特定処理として、モータ軸の回転角度から電気転てつ機4の転換位置(ストローク)の監視位置を特定し、現在の転換動作位置が予め定められた監視範囲であるかどうかを判断し、予め定められた監視範囲内の位置であるときには、その位置情報を監視装置14に出力するものである。監視装置14は、負荷検出部12から出力された負荷情報と、ストローク検出部13から出力された位置情報とから監視範囲内でトングレールを基本レールに押し付ける力の大きさを監視し、監視範囲内でトングレールを基本レールに押し付ける力の大きさが電気転てつ機の負荷として許容の範囲に達しているかどうか、あるいは許容の範囲を超えているかどうかを判定してポイント転換の正常・異常を判断するものであり、比較判断部14aと、表示出力部14bとを有している。
比較判断部14aは、負荷検出部12から入力された負荷情報とストローク検出部13から入力された位置情報とからポイントの転換途中の監視範囲内で検知されたトングレール7aあるいは7bを基本レール1aあるいは1bに押し付ける力の大きさの測定値によってトングレール7aあるいは7bを基本レール1aあるいは1bに押し付ける力を基準として設定された許容範囲内か、どうかを判断してその判断結果を表示出力部14bへ出力するものであり、表示出力部14bは、比較判断部14aの判断結果に基づいてトングレールを基本レールに押し付ける力を示す電気転てつ機4の負荷の測定値が許容の範囲外であったときにポイント転換の異常警報を出力するものである。
この例においては、出力リレーRを有しており、電気転てつ機4の負荷の測定値が許容の範囲外であったときには出力リレーRを無励磁とし、表示出力接点rを開放し、ポイント転換の異常警報を出力するようになっている。モータ11には、交流のサーボモータが有効である。サーボモータは、その機能として負荷検出機能と、ストローク検出機能とを有している。
もちろん電気転てつ機のモータは、サーボモータに限られるものではない。従来と同様に単相の誘導モータを用いたときには、負荷検出部12としてロードセルを用い、ストローク検出部13として回転センサまたはストロークセンサを用いることによって、実現することもできる。
図6(a)に、電気転てつ機の転換ストロークに対する電気転てつ機の負荷の変化のパターンを示す。図6(a)において、縦軸は、モータのトルク(モータの電流から得られた電気転てつ機の負荷の大きさを示す)、横軸はモータの回転によって生じるパルスであり(転換ストロークに相当)を示している。グラフは、モータの回転中(電気転てつ機がトングレールの転換を開始し、転換が終了するまでの間)のモータのトルクとパルスとの関係をモデル化して図示したものである。モータにサーボモータを使用したときには、モータに付随するエンコーダからモータの回転数に比例した数のパルスが出力されるから、転換ストロークは、そのパルス数を数えることにより可能である。
ポイントを定位から反位に転換する場合には、負荷トルクは、ポイント転換の当初の一定の期間は、無負荷に近い値でほぼ一定の値に保たれ、転換ローラ17がカムの溝18a内に受け入れられるまではほとんど負荷がかからないが、転換ローラ17がカムの溝18a内に入ってトングレールが押され始めると、以後負荷が増大し、ピークに達した後、減少して転換中のトルクの最大値Tをピークとする第1の山を形作る。
その後、トングレールを基本レールに押し付けるようになると、トングレールを基本レールに押し付けるトルクの最大値Tをピークとする第2の山を形成し、以後、転換ローラ17がカム溝18aから脱出し、負荷が減少し、実質的に無負荷に近い値で一定になるというパターンを描く。本発明において、図6(a)に示す波形のパターンが電気転てつ機の転換ストロークに対する負荷の状態が正常であるときの変化のパターンである。
本発明において、この第2の山のピークTを形成するストローク位置Pを含めてその前後の一定範囲、具体的には第2の山Tの立上り位置P01から第2の山T2が立下って波形が平坦になる時点の位置P02までの一定区間を監視範囲に設定している。すなわち、監視範囲は、前述のようにトングレールが基本レールを押し付け始めてから密着して押し終わるまでの区間である。各位置P01、P02は、モータの回転数に比例した数のパルス数をカウントすることによって特定される。ポイントの転換が正常に行われたかどうかは、転換ストロークの全範囲を監視する必要はなく、トングレールが基本レールを押し付けている区間を監視すれば十分である。
さらに、本発明においては、監視範囲(P02〜P01おいて、電気転てつ機の負荷(モータの負荷トルク)の許容範囲を設定している。許容範囲は、図6(a)において、第2の山のピークTを含んで上限値がT01、下限値はT02である。
この実施例において、図6(a)によれば、電気転てつ機4の負荷の第2の山のピークTを形成するストローク位置が監視範囲P01〜P02に含まれ、しかもそのピークTの測定値が許容範囲内の値であるときには、比較判断部14aは、ポイント転換動作が正常であると判断し、表示出力部14bからは警報は発せられない。
図6(b)は、第2の山のピークTの測定値が上限値T01を越えた場合である。第2の山のピークTを形成する負荷値は、ストローク位置が監視範囲P01からP02内で上限値T01を越えているので、比較判断部14aは、ポイント転換動作が異常であると判断し、表示出力部14bから警報が発せられる。たとえば、トングレールと基本レールとの間に異物が挟まったときには、図6(b)に示すように、負荷が大きくなる。トングレールと基本レールとの間に挟まった異物の幅が大きければ大きいほど第2の山のピークTを形成するストローク位置が大きくP01側にずれることになる。
極端な場合には、転換ローラ17がカムの溝18aから抜け出すことができず監視範囲P01に達する前に停止するケースが考えられる。仮に第2の山のピークTがT01を越え、且つ、監視範囲P01以前で停止したときには、監視装置14において異常の判断は不能となるが、このような事態は本発明による異常検知の目的の範囲外である。仮にこのような事態が生じたときには、転換動作そのものができないということであって、電気転てつ機側で転換表示がなされないため、問題とならない。
図6(c)は、逆に第2の山のピークTの測定値のストローク位置が監視範囲P01からP02までの区間内で下限値T02に達せず、しかもこの波形には、第2の山のピークTが明確に形成されていない。第2の山のピークTが下限値T02に達しない場合にも、比較判断部14aは、ポイント転換動作が異常であると判断し、表示出力部14bから警報が発せられる。
図6(c)の場合は、基本レールとトングレールとの密着力が極端に低下した場合である。基本レールとトングレールとの密着力が極端に低下する原因としては、転換鎖錠器3のY形クランク5とトングレール間を接続する構成部品(例えばリンク(6a、6b)や肘金あるいはジョーピン(いずれも図示略)など)の磨耗あるいは脱落が考えられる。負荷が減少し、極端な場合にはトングレールを基本レールに密着または転換させることができないという事態が生じていることを示す。
本発明は、トングレール7aあるいは7bを基本レール1aあるいは1bに押し付ける力を電気転てつ機4の負荷として検出するものであり、現実のポイント転換時における電気転てつ機4の負荷の大きさが許容の範囲内と認められるときには、「正常」判断を下し、設定した負荷より過大の負荷が作用していると認められるとき、あるいは、過小な負荷と認められるときにはポイント転換の異常の判断を下すことによって、回路制御器(YS形)を用いることなく、電気転てつ機4の動作の状態を監視し、妨害、機器類の異常に迅速に対応して列車通行の安全を図ることができる。
本発明は、YS形電気転てつ機、または、これに相当する電気転てつ機に転換鎖錠器を組み合わせ使用する転てつ装置や鎖錠桿または照査桿等鎖錠・照査機能を有しない電気転てつ機においてロッド数の増加など設備を変更すことなく照査機能を必要とする転てつ装置に適用することが出来る。
(a)は、本発明による電気転てつ機の設置例で、ポイントが定位に鎖錠されている状態を示す図であり、(b)は、モータによって、電気転てつ機のクランクを駆動するメカニズムを示す図、(c)は(a),(b)の状態における転換ローラとカムの関係を示す図である。 (a)は、本発明による電気転てつ機の設置例で、ポイントの転換途中の状態を示す図であり、(b)は、モータによって、電気転てつ機のクランクを駆動するメカニズムを示す図、(c)は(a),(b)の状態における転換ローラとカムの関係を示す図である。 (a)は、本発明による電気転てつ機の設置例で、ポイントが定位から反位に転換する間際の状態を示す図であり、(b)は、モータによって、電気転てつ機のクランクを駆動するメカニズムを示す図、(c)は(a),(b)の状態における転換ローラとカムの関係を示す図である。 (a)は、本発明による電気転てつ機の設置例で、定位から反位へのポイントの転換が完了した状態を示す図であり、(b)は、モータによって、電気転てつ機のクランクを駆動するメカニズムを示す図、(c)は(a),(b)の状態における転換ローラとカムの関係を示す図である。 本発明の電気転てつ機のサーボモータからストロークと負荷の制御条件を入力とし、監視装置でポイントの転換動作中における異常の有無を表示する要領を示す図である。 電気転てつ機と転換鎖錠器を組み合わせポイントを転換する実動作における電気転てつ機のストローク(モータ軸の回転パルス)に対する負荷(モータの負荷トルク)の変化を示すモデル図である。(a)は転換が正規に行われた場合の波形を示す図、(b)、(c)はポイントの転換に異常が生じたときの波形を示す図である。 従来のYS形電気転てつ機の設置状態を示す図である。
1a,1b 基本レール
2 枕木
3 転換鎖錠器
4 電気転てつ機
5 Y形クランク
5a 第1クランク
5b 第2クランク
6a 第1リンク
6b 第2リンク
7a,7b トングレール
8 アーム
9 オフセットリンク
10 クランク
11 モータ
12 負荷検出部
13 ストローク検出部
14 監視装置
14a 比較判断部
14b 表示出力部
15 減速機構
16 転換歯車
17 転換ローラ
18 カム
18a カムの溝
19 カム軸
20 回路制御器
SN 定位側のストッパ部
SR 反位側のストッパ部

Claims (5)

  1. 転換鎖錠器を使用した電気転てつ機の負荷の変化を監視範囲内で検知してポイント転換におけるトングレールの密着動作の異常を検知する方法であって、
    転換鎖錠器は、基本レールの枕木上に設置され、電気転てつ機に発生させた転換ストロークをトングレールに伝え、トングレールを駆動してポイントを定位から反位へ、あるいは逆に反位から定位へ転換させ、ポイント転換後対向鎖錠を確保するものであり、
    トングレールは、転換鎖錠器を介し、電気転てつ機の転換動作を受けて基本レールに押し付けられるものであり、
    ポイント転換時の電気転てつ機の負荷は、ポイント転換の当初の一定期間は無負荷に近い値でほぼ一定の値に保たれた後負荷が増大し、ピークに達した後減少して転換中のトルクの最大値T1をピークとする第1の山を作り、その後トングレールを基本レールに押し付けるようになるとトングレールを基本レールに押し付ける負荷の最大値をT2とする第2の山を形成し、以後負荷が減少し、実質的に無負荷に近い値で一定になるというパターンを描くものであり、
    監視範囲は、ポイント転換時の電気転てつ機の負荷のパターンにおける第2の山のピークT2の立上り位置P01から第2の山T2が立ち下がって波形が平坦になる時点の位置P02までの区間とし、監視範囲内において、電気転てつ機によるトングレールの負荷の許容範囲を設定し、
    監視範囲内でトングレールを基本レールに押し付ける力の大きさが電気転てつ機の負荷の許容範囲外のときにポイント転換におけるトングレールの密着動作が異常であると判断することを特徴とする電気転てつ機の異常検知方法。
  2. 電気転てつ機の負荷の大きさは、トングレールを駆動するモータの動作電流によって求めた負荷トルクの大きさであり、電気転てつ機の転換ストロークは、トングレールを駆動するモータ軸の回転角によって特定され、転換ストローク途中に設定された前記監視範囲内において、トングレールを基本レールに押し付ける力の大きさを測定することを特徴とする請求項1に記載の電気転てつ機の異常検知方法。
  3. ストローク検出部と、監視装置とを有し、転換鎖錠器を使用した電気転てつ機の負荷の変化を監視範囲内で検知してポイント転換におけるトングレールの密着動作の異常を検知する装置であって、
    転換鎖錠器は、基本レールの枕木上に設置され、電気転てつ機に発生させた転換ストロークをトングレールに伝え、トングレールを駆動してポイントを定位から反位へ、あるいは逆に反位から定位へ転換させ、ポイント転換後対向鎖錠を確保するものであり、
    トングレールは、転換鎖錠器を介し、電気転てつ機の転換動作を受けて基本レールに押し付けられるものであり、
    トングレールを駆動してポイントを定位から反位へ、あるいは逆に反位から定位へ転換させるに際し、基本レールに対するトングレールの押し付けが開始されたのち、トングレールが基本レールに密着するまでの区間を監視範囲とし、
    負荷検出部は、モータの動作電流によって求めた負荷トルクを電気転てつ機の負荷として検出し、その負荷情報を監視装置に出力するものであり、
    ストローク検出部は、モータ軸の回転角度から監視位置を特定し、特定された位置情報を監視装置に出力するものであり、
    ポイント転換時の電気転てつ機の負荷は、ポイント転換の当初の一定期間は無負荷に近い値でほぼ一定の値に保たれた後負荷が増大し、ピークに達した後減少して転換中のトルクの最大値T1をピークとする第1の山を作り、その後トングレールを基本レールに押し付けるようになるとトングレールを基本レールに押し付ける負荷の最大値をT2とする第2の山を形成し、以後負荷が減少し、実質的に無負荷に近い値で一定になるというパターンを描くものであり、
    監視範囲は、ポイント転換時の電気転てつ機の負荷のパターンにおける第2の山のピークT2の立上り位置P01から第2の山T2が立ち下がって波形が平坦になる時点の位置P02までの区間であり、
    監視装置は、負荷検出部から出力された負荷情報と、ストローク検出部から出力された位置情報とから前記監視範囲内でトングレールを基本レールに押し付ける力の大きさが予め設定した許容の範囲外のときにポイント転換におけるトングレールの密着動作が異常であると判断して警報を発するものであることを特徴とする電気転てつ機の異常検知装置。
  4. 前記監視装置は、比較判断部と、表示出力部とを有し、
    比較判断部は、負荷検出部から入力された負荷情報とストローク検出部から入力された位置情報とからポイントの転換途中の前記監視範囲内でトングレールを基本レールに押し付ける力の測定値が許容の範囲内に達したかどうか、あるいは許容の範囲を超えたかどうかを判定して判定結果を表示出力部へ出力するものであり、
    表示出力部は、比較判断部の判定結果によりトングレールを基本レールに押し付ける力の大きさの測定値が許容の範囲内に達していないか、あるいは許容の範囲を超えるものであったときにポイント転換におけるトングレールの密着動作の異常として警報を出力するものであることを特徴とする請求項に記載の電気転てつ機の異常検知装置。
  5. 電気転てつ機は、トングレールを駆動してポイントを定位から反位へ、あるいは逆に反位から定位へ転換する駆動源としてサーボモータを備え、
    サーボモータの動作電流によって求めた負荷トルク情報と、モータ軸の回転角度から得られた位置情報を監視装置へ出力するものであることを特徴とする請求項又は4のいずれかに記載の電気転てつ機の異常検知装置。
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