以下、発明を実施するための最良の形態として、本発明の情報配信システム及び情報配信方法、配信サーバ、受信端末、並びにコンピュータプログラムに係る実施形態の説明を進める。
(情報配信システムの実施形態)
本発明の情報配信システムに係る実施形態は、複数の配信情報を配信する配信手段を備える配信サーバと、前記配信情報を受信する端末側受信手段を備える受信端末とを備える情報配信システムであって、前記配信サーバ及び前記受信端末の少なくとも一方は、前記配信サーバが配信予定の配信情報又は前記受信端末が表示予定の配信情報が、前記受信端末において既に受信済みの配信情報と重複するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により重複すると判定された場合に、前記配信サーバが配信予定の配信情報又は前記受信端末が表示予定の配信情報の優先度を示すスコアであって所定の第1の基準に基づいて算出されるスコアを、前記第1の基準とは異なる第2の基準に基づいて修正する修正手段とを備える。
本発明の情報配信システムに係る実施形態によれば、配信情報の配信前にスコアの修正が行われるのであれば、判定手段の動作により、配信サーバが配信する予定の配信情報が、過去に受信端末が受信済みの配信情報(言い換えれば、既に一度配信した配信情報)と重複するか否かが判定される。或いは、配信情報の配信後にスコアの修正が行われるのであれば、受信端末が表示予定の配信情報が、過去に受信端末が受信済みの配信情報と重複するか否かが判定される。ここでは、これら2つの配信情報が同一な場合のみならず、これら2つの配信情報が実質的に同一である場合や、これら2つの配信情報が相応に類似している場合も、これら2つの配信情報が重複していると判定されることが好ましい。
判定手段による判定の結果、2つの配信情報が重複すると判定された場合には、修正手段の動作により、第2の基準(例えば、後述する重複していると判定された過去に受信端末が受信済みの配信情報に対するユーザの操作履歴に応じた基準)に基づいて、配信予定の又は表示予定の配信情報のスコアが修正される。より具体的には、第1の基準に基づいて算出されるスコアが修正される。その結果、修正後のスコアが高い配信情報が優先的に配信されたり表示されたりする。
このように、本実施形態によれば、配信情報が重複している場合であっても、第2の基準に基づいてスコアを修正することで、重複している配信情報を再度配信したり表示したりすることができる。つまり、単に配信情報の重複を判定するのみならず、重複した場合であっても、更に配信情報を配信するか否か(或いは、表示するか否か)を、第2の基準に応じて判定することができる。言い換えれば、配信情報が重複しているというだけで、その配信情報が2度と配信されなくなる又は表示されなくなるという事態は発生しない。更には、重複する配信情報であっても、第2の基準により配信するべきであると判定された場合(つまり、配信するべきスコアに修正された場合)は、再度配信することができる。
例えば、配信された配信情報をユーザがたまたま流し読みしてしまったとしても、興味を有している等の事情があるため、ユーザが再度の配信を望んでいる状況が考えられる。本実施形態では、このような場合であっても、重複する配信情報を再度配信することができる。その一方で、重複する配信情報であっても、その全てを配信するわけではないため、ユーザを煩わせることも少ない。
以上説明したように、本実施形態に係る情報配信システムによれば、ユーザにより必要とされる配信情報を優先的に配信することができ、その結果、ユーザに対してより好適な態様で配信情報を配信することができる。
尚、情報配信システムの構成として、以下の2つの例が考えられる。1つ目の例は、判定手段及び修正手段の全てを配信サーバが備える例である。この場合、配信サーバは、修正後のスコアが高い配信情報を優先的に配信し、受信端末は、受信した配信情報をそのまま表示すれば、上述した各種効果を享受することができる。2つ目の例は、判定手段及び修正手段を受信端末が備える例である。この場合、受信端末は、受信した配信情報のスコアを修正した後、修正されたスコアが高い配信情報を優先的に表示すれば、上述した各種効果を享受することができる。また、第1の基準に基づくスコアの算出は、配信サーバ及び受信端末のいずれにおいて行われてもよい。
本発明の情報配信システムに係る実施形態の一の態様は、前記第1の基準は、前記複数の配信情報のうち前記受信端末のユーザの嗜好に合致する配信情報の優先度がより高くなる基準であり、前記算出手段は、前記ユーザの嗜好に合致する順に前記スコアが高くなるように、前記複数の配信情報の夫々毎に前記スコアを算出する。
この態様によれば、ユーザの嗜好に合致する配信情報のスコアが高くなるように、複数の配信情報のスコアが算出される。このため、ユーザの嗜好に合致する配信情報を優先的に配信する又は表示することができる。
本発明の情報配信装置に係る実施形態の他の態様は、前記修正手段は、前記既に受信済みの配信情報に対して行われたユーザの操作の履歴に基づいて前記スコアを修正する。
この態様によれば、ユーザの操作に応じて、重複する配信情報を配信したり配信しなかったりする(或いは、表示したり表示しなかったりする)ことができる。ユーザの操作は、例えば配信情報に対する興味の度合い等に応じて区別することができるため、配信情報が重複しているからといって一概にスコアを0にすることなく、その配信情報に対するユーザの興味の度合い等を考慮して、スコアを柔軟に修正することができる。これにより、ユーザの操作に応じてスコアを修正すれば、ユーザにより必要とされる配信情報を優先的に配信することができる。
本発明の情報配信装置に係る実施形態の他の態様は、前記第2の基準は、前記既に受信済みの配信情報に対する前記ユーザの操作が、前記既に受信済みの配信情報を閲覧するものである場合に、前記スコアを修正する。
この態様によれば、ユーザの操作が既に受信済みの配信情報を閲覧するものであるか否かに応じて、重複する配信情報を配信したり配信しなかったりする(或いは、表示したり表示しなかったりする)ことができる。例えば、既に受信済みの配信情報をユーザが閲覧しているのであれば、当該配信情報は他の配信情報に比べてユーザが相対的に興味を有しているものであると判断できる。このように、ユーザの操作は、配信情報に対する興味の度合い等に応じて区別することができるため、配信情報が重複しているからといって一概にスコアを0にすることなく、その配信情報に対するユーザの興味の度合い等を考慮して、スコアを柔軟に修正することができる。これにより、ユーザの操作に応じてスコアを修正すれば、ユーザにより必要とされる配信情報を優先的に配信することができる。
本発明の情報配信装置に係る実施形態の他の態様は、前記第2の基準は、前記既に受信済みの配信情報に対する前記ユーザの操作が、前記既に受信済みの配信情報を後日閲覧可能な状態に登録するものである場合に、前記スコアを修正する。
この態様によれば、ユーザの操作が前記既に受信済みの配信情報を登録する(例えば、ブックマーク登録する)ものであるか否かに応じて、重複する配信情報を配信したり配信しなかったりする(或いは、表示したり表示しなかったりする)ことができる。例えば、前記既に受信済みの配信情報をユーザが登録しているのであれば、当該配信情報は他の配信情報に比べてユーザが相対的に興味を有しているものであると判断できる。このように、ユーザの操作は、配信情報に対する興味の度合い等に応じて区別することができるため、配信情報が重複しているからといって一概にスコアを0にすることなく、その配信情報に対するユーザの興味の度合い等を考慮して、スコアを柔軟に修正することができる。これにより、ユーザの操作に応じてスコアを修正すれば、ユーザにより必要とされる配信情報を優先的に配信することができる。
本発明の情報配信システムに係る実施形態の他の態様は、前記第1の基準に基づいて、前記スコアを前記複数の配信情報の夫々毎に算出する算出手段を更に備え、前記修正手段は、前記算出手段により算出された前記スコアを修正する。
この態様によれば、算出手段の動作により算出されたスコアを修正することにより、上述した各種効果を好適に享受することができる。
本発明の情報配信システムに係る実施形態の他の態様は、前記配信情報は、前記スコアに基づいて他の前記配信情報に対して優先的に配信され又は表示される。
この態様によれば、優先度を示すスコアに基づいて、配信情報を優先的に配信又は表示することができる。
(情報配信方法の実施形態)
本発明の情報配信方法に係る実施形態は、複数の配信情報を配信する配信手段を備える配信サーバと、前記配信される配信情報を受信する端末側受信手段を備える受信端末とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、所定の第1の基準に基づいて、優先度を示すスコアを前記複数の配信情報の夫々毎に算出する算出工程と、前記配信サーバが配信予定の配信情報又は前記受信端末が表示予定の配信情報が、前記受信端末において既に受信済みの配信情報と重複するか否かを判定する判定工程と、前記判定工程により重複すると判定された場合に、前記配信サーバが配信予定の配信情報又は前記受信端末が表示予定の配信情報の前記スコアを、前記第1の基準とは異なる第2の基準に基づいて修正する修正工程とを備える。
本発明の情報配信方法に係る実施形態によれば、上述した本発明の情報配信システムに係る実施形態が有する各種利益と同様の利益を享受することができる。
尚、上述した本発明の情報配信システムに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明の情報配信方法に係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
(配信サーバの実施形態)
本発明の配信サーバに係る実施形態は、複数の配信情報を配信する配信手段と、前記配信サーバが配信予定の配信情報が、前記配信情報が配信される受信端末において既に受信済みの配信情報と重複するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により重複すると判定された場合に、前記配信サーバが配信予定の配信情報の優先度を示すスコアであって所定の第1の基準に基づいて算出されるスコアを、前記第1の基準とは異なる第2の基準に基づいて修正する修正手段とを備える。
本発明の配信サーバに係る実施形態によれば、上述した本発明の情報配信システムに係る実施形態が有する各種利益と同様の利益を享受することができる。
尚、上述した本発明の情報配信システムに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明の配信サーバに係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
本発明の配信サーバに係る実施形態の一の態様は、前記修正手段は、前記既に受信済みの配信情報に対して行われたユーザの操作の履歴に基づいて前記スコアを修正する。
本発明の配信サーバに係る実施形態の他の態様は、前記第2の基準は、前記既に受信済みの配信情報に対する前記ユーザの操作が、前記既に受信済みの配信情報を閲覧するものである場合に、前記スコアを修正する。
本発明の配信サーバに係る実施形態の他の態様は、前記第2の基準は、前記既に受信済みの配信情報に対する前記ユーザの操作が、前記既に受信済みの配信情報を後日閲覧可能な状態に登録するものである場合に、前記スコアを修正する。
これらの態様によれば、上述したように、その配信情報に対するユーザの興味の度合い等を考慮して、スコアを柔軟に修正することができる。これにより、ユーザの操作に応じてスコアを修正すれば、ユーザにより必要とされる配信情報を優先的に配信することができる。
(受信端末の実施形態)
本発明の受信端末に係る実施形態は、配信サーバより配信される複数の配信情報を受信する端末側受信手段と、前記端末側受信手段により受信された配信情報が、前記端末側受信手段により既に受信済みの配信情報と重複するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により重複すると判定された場合に、前記端末側受信手段により受信された配信情報の優先度を示すスコアであって所定の第1の基準に基づいて算出されるスコアを、前記第1の基準とは異なる第2の基準に基づいて修正する修正手段とを備える。
本発明の受信端末に係る実施形態によれば、上述した本発明の情報配信システムに係る実施形態が有する各種利益と同様の利益を享受することができる。
尚、上述した本発明の情報配信システムに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明の受信端末に係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
(コンピュータプログラムの実施形態)
本発明のコンピュータプログラムに係る第1実施形態は、複数の配信情報を配信する配信手段と、前記配信サーバが配信予定の配信情報が、前記配信情報が配信される受信端末において既に受信済みの配信情報と重複するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により重複すると判定された場合に、前記配信サーバが配信予定の配信情報の優先度を示すスコアであって所定の第1の基準に基づいて算出されるスコアを、前記第1の基準とは異なる第2の基準に基づいて修正する修正手段とを備える配信サーバ(つまり、上述した本発明の配信サーバに係る実施形態(但し、各種態様を含む))に備えられたコンピュータを制御するコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記配信手段、前記判定手段及び前記修正手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明のコンピュータプログラムに係る第1実施形態によれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の配信サーバに係る実施形態を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の配信サーバに係る実施形態における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムに係る第1実施形態も各種態様を採ることが可能である。
本発明のコンピュータプログラムに係る第2実施形態は、配信サーバより配信される複数の配信情報を受信する端末側受信手段と、前記端末側受信手段により受信された配信情報が、前記端末側受信手段により既に受信済みの配信情報と重複するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により重複すると判定された場合に、前記端末側受信手段により受信された配信情報の優先度を示すスコアであって所定の第1の基準に基づいて算出されるスコアを、前記第1の基準とは異なる第2の基準に基づいて修正する修正手段とを備える受信端末(つまり、上述した本発明の受信端末に係る実施形態(但し、各種態様を含む))に備えられたコンピュータを制御するコンピュータプログラムであって、該コンピュータを、前記端末側受信手段、前記判定手段及び前記修正手段のうち少なくとも一部として機能させる。
本発明のコンピュータプログラムに係る第2実施形態によれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の受信端末に係る実施形態を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の受信端末に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムに係る第2実施形態も各種態様を採ることが可能である。
本実施形態のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされよう。
以上説明したように、本発明の情報配信システムに係る実施形態によれば、配信サーバ及び受信端末の少なくとも一方は、判定手段と、修正手段とを備える。本発明の情報配信方法に係る実施形態によれば、判定工程と、修正工程とを備える。本発明の配信サーバに係る実施形態によれば、配信手段と、判定手段と、修正手段とを備える。本発明の受信端末に係る実施形態によれば、端末側受信手段と、判定手段と、修正手段とを備える。本発明のコンピュータプログラムに係る各実施形態によれば、コンピュータを本発明の配信サーバ又は受信端末に係る実施形態として機能させる。従って、ユーザに対してより好適な態様で配信情報を配信することができる。
以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説明する。
(1)基本構成
初めに、図1を参照しながら、本発明の情報配信システムに係る実施例の基本構成について説明を進める。ここに、図1は、本実施例に係る情報配信システム1の基本構成を概念的に示すブロック図である。
図1に示すように、本実施例に係る情報配信システム1は、受信端末30と、有線又は無線の通信網であるネットワーク20と、受信端末30とネットワーク20を介して接続される配信サーバ10とを備えている。
配信サーバ10は、配信情報を収集すると共に、該配信情報作成用情報から配信情報を抽出する機能を有している。また、配信サーバ10は、配信情報を、ネットワーク20を介して受信端末30へ配信する機能を有している。また、配信サーバ10は、受信端末30より送信されるユーザ操作情報を受信する機能を有している。尚、配信サーバ10のより詳細な構成については、後に詳述する(図2参照)。
受信端末30は、例えばテレビ放送波やケーブル放送波等の放送波を受信すると共に、該放送波に含まれるテレビ番組等の放送コンテンツを表示する機能を備えている。また、受信端末30は、ユーザの操作を解析することにより、ユーザの操作の内容を示すユーザ操作情報としてまとめる機能を備えている。更に、受信端末30は、ネットワーク20を介して配信サーバ10より配信される配信情報を受信すると共に、該配信情報に含まれるコンテンツを表示する機能を備えている。尚、受信端末30のより詳細な構成については、後に詳述する(図3参照)。
続いて、図2を参照しながら、本実施例に係る配信サーバ10の基本構成について説明を進める。ここに、図2は、本実施例に係る配信サーバ10の基本構成を概念的に示すブロック図である。
図2に示すように、配信サーバ10は、配信情報収集部101と、本発明における「算出手段」の一具体例を構成する配信情報抽出部102と、本発明における「判定手段」の一具体例を構成する重複判定部103と、本発明における「修正手段」の一具体例を構成するスコア修正部104と、優先度決定部105と、本発明における「配信手段」の一具体例を構成する配信部106と、配信情報DB(Data Base)111と、ユーザ設定情報DB112と、配信履歴情報DB113と、ユーザ嗜好情報算出部121と、ユーザ操作情報受信部122とを備える。
配信情報収集部101は、任意の情報源(例えば、記録媒体や、ネットワークを介して接続される外部の情報サーバ等)から、配信情報を収集可能に構成されている。収集された配信情報は、配信情報DB111に格納される。この配信情報の収集は、任意のタイミングで行われ、収集される配信情報の数に制限を設けなくともよい。
尚、配信情報(言い換えれば、該配信情報に含まれる配信コンテンツ)として、例えば、製品等の紹介・推薦を行う広告コンテンツや、ニュース等の各種情報を伝える情報コンテンツ等が一例としてあげられる。また、受信端末30において視聴される各種コンテンツ(例えば、放送コンテンツや、ネットワークを介してストリーミング再生されるコンテンツや、ネットワークを介してダウンロードされるコンテンツや、DVD等の記録媒体に記録されたコンテンツ)についてのコンテンツ情報や、各種コンテンツの予告情報や、ユーザがよく視聴するコンテンツに関連したDVDや雑誌等の紹介情報等も、配信情報の一例としてあげられる。
配信情報抽出部102は、配信情報収集部101において収集された配信情報の中から、実際に受信端末30に配信される配信情報を抽出可能に構成されている。ここでは、後述するように、配信情報抽出部102は、ユーザ設定情報DB112に格納されているユーザ嗜好情報に基づいて配信情報毎のスコアを算出し、スコアが所定の閾値を超える配信情報を、実際に受信端末30に配信される配信情報として抽出する。
重複判定部103は、配信履歴情報DB113に格納された過去の配信履歴に基づいて、配信情報抽出部102において抽出された配信情報が、過去に配信済みの配信情報と重複するか否かを判定可能に構成されている。
スコア修正部104は、重複判定部103において過去に配信済みの配信情報と重複すると判定された配信情報のスコアを、ユーザ設定情報DB112に格納されたユーザ操作情報に基づいて修正可能に構成されている。
優先度決定部105は、スコアが相対的に高い配信情報について配信の優先度を高める一方で、スコアが相対的に低い配信情報についての配信の優先度を低める。その結果、実際に配信される配信情報が決定される。
配信部106は、優先度決定部105において決定された優先度が高い配信情報から順に、受信端末30へ配信可能に構成されている。
配信情報DB111は、配信情報収集部101において収集された配信情報を格納可能に構成されている。
ユーザ設定情報DB112は、受信端末30のユーザを管理するためのユーザ管理情報と、ユーザの嗜好を示すユーザ嗜好情報と、ユーザの操作履歴を示すユーザ操作情報とを格納可能に構成されている。
配信履歴情報DB113は、配信部106により実際に配信された配信情報の履歴(つまり、配信の履歴)を示す配信履歴情報を格納可能に構成されている。
ユーザ嗜好情報算出部121は、ユーザの属性(例えば、性別や、年代や、家族構成や、生活リズムや、ライフスタイルや、趣味や、特技や、好みや、職業等)等のプロフィール情報に基づいて、ユーザ嗜好情報を生成可能に構成されている。生成されたユーザ嗜好情報は、ユーザ設定情報DB112に格納される。
ユーザ操作情報受信部122は、受信端末30より送信されるユーザ操作情報を受信可能に構成されている。受信されたユーザ操作情報は、ユーザ設定情報DB112に格納される。
続いて、図3を参照しながら、本実施例に係る受信端末30の基本構成について説明を進める。ここに、図3は、本実施例に係る受信端末30の基本構成を概念的に示すブロック図である。
図3に示すように、受信端末30は、本発明における「端末側受信手段」の一具体例を構成する配信情報受信部301と、配信情報表示部302と、ユーザ操作内容解析部303と、ユーザ操作情報送信部304と、配信情報一時格納部305と、ユーザ操作受信部306とを備えている。
配信情報受信部301は、配信サーバ10より配信される配信情報を受信可能に構成されている。
配信情報表示部302は、配信情報受信部301において受信された配信情報及び配信情報一時格納部305に一時的に格納された配信情報を表示可能に構成されている。
ユーザ操作内容解析部303は、ユーザ操作受信部306において受信されたユーザの操作内容を解析し、操作の内容を示すユーザ操作情報を生成可能に構成されている。
ユーザ操作情報送信部304は、ユーザ操作内容解析部303において生成されたユーザ操作情報を、配信サーバ10へ送信可能に構成されている。
配信情報一時格納部305は、配信情報受信部301において受信された配信情報を一時的に格納可能に構成されている。
ユーザ操作受信部306は、リモコンや受信端末30の本体に備え付けられている操作ボタン等を用いたユーザの操作を受信し(具体的には、操作を指示するための指示コマンドを受信し)、該受信した操作に応じた動作を行わせるための命令コマンドを配信情報表示部302に通知可能に構成されている。また、ユーザ操作受信部306は、受信したユーザの操作内容をユーザ操作内容解析部303へ通知する。
(2)動作原理
続いて、図4から図13を参照して、本実施例に係る情報配信システム1の動作原理について説明する。
(2−1)配信情報の抽出動作及び配信情報へのスコア付与動作
初めに、図4を参照して、配信サーバ10により行われる配信情報の抽出動作及び配信情報へのスコア付与動作について説明する。ここに、図4は、配信サーバ10により行われる配信情報の抽出動作及び配信情報へのスコア付与動作の流れを概念的に示すフローチャートである。
図4に示すように、初めに、配信情報抽出部102の動作により、配信情報DB111に格納された配信情報が取得される(ステップS101)。このとき、配信情報DB111には、多数の配信情報が格納されているため、ステップS101の動作は、多数の配信情報から1つの配信情報を順に取得する動作であることが好ましい。
ここで、図5を参照して、本実施例に係る配信情報のデータ構造について説明する。ここに、図5は、配信情報のデータ構造を概念的に示すデータ構造図である。
図5に示すように、配信情報は、配信情報を識別するための配信情報IDと、配信情報を管理するためのデータ(例えば、配信情報の取得日時や、配信情報の有効期限や、配信情報の更新日時等を示すデータ)である管理データと、当該配信情報を収集した収集元を、例えばURIやテキストにより示す情報源情報と、配信情報のタイトルを示すタイトル情報と、配信情報の実体である内容情報と、配信情報のジャンル等の付加的な情報を示す付加情報とを含んでいる。
再び図4において、続いて、配信情報抽出部102の動作により、配信情報を配信する対象となるユーザのユーザ嗜好情報が、ユーザ設定情報DB112から取得される(ステップS102)。
ここで、図6及び図7を参照して、本実施例に係るユーザ嗜好情報のデータ構造について説明する。ここに、図6及び図7は夫々、ユーザ嗜好情報のデータ構造を概念的に示すデータ構造図である。
図6に示すように、ユーザ嗜好情報は、一人のユーザについての複数のユーザ嗜好情報をまとめたユーザ嗜好情報群としてユーザ設定情報DB112に格納される。ユーザ嗜好情報群は、当該ユーザ嗜好情報群が属するユーザを識別するためのユーザIDと、ユーザ嗜好情報群に含まれるユーザ嗜好情報の数を示すユーザ嗜好情報数と、N(但し、Nは1以上の整数)個のユーザ嗜好情報#1〜#Nを含んでいる。
図7に示すように、各ユーザ嗜好情報は、キーワード情報と、重み情報とを含んでいる。キーワード情報は、ユーザの興味や嗜好に合致したキーワードを示している。重み情報は、キーワード情報が示すキーワードに対するユーザの関心度の重みを示している。言い換えれば、重み情報は、キーワード情報が示すキーワードの、スコアに対する重みを示している。この重みは、対応するキーワードに対するユーザの興味が高ければ高いほど、大きな値が設定されることが好ましい。
尚、ユーザIDは、ユーザ管理情報により管理されている。ここで、図8を参照して、本実施例に係るユーザ管理情報のデータ構造について説明する。ここに、図8は、ユーザ管理情報のデータ構造を概念的に示すデータ構造図である。
図8に示すように、ユーザ管理情報は、ユーザを識別するためのユーザIDと、ユーザを管理するためのデータ(例えば、ユーザ名やパスワード等)である管理データと、ユーザが使用する受信端末10を管理するための情報(例えば、端末IDや、端末アドレス等)である端末情報とを含んでいる。
再び図4において、その後、配信情報抽出部102の動作により、ステップS102において取得されたユーザ嗜好情報に含まれるキーワード情報が示すキーワードが、ステップS101において取得された配信情報に含まれるか否かが判定される(ステップS104)。
ステップS104における判定の結果、ステップS102において取得されたユーザ嗜好情報に含まれるキーワードが、ステップS101において取得された配信情報に含まれると判定された場合には(ステップS104:Yes)、ユーザの嗜好が、ステップS101において取得された配信情報に合致しているものと考えられる。従って、この場合は、ステップS101において取得された配信情報のスコアに対して、ステップS102において取得されたユーザ嗜好情報に含まれる重み情報が示す重みが加算される。尚、スコアの初期値は0に設定されることが好ましい。
他方、ステップS104における判定の結果、ステップS102において取得されたユーザ嗜好情報に含まれるキーワードが、ステップS101において取得された配信情報に含まれないと判定された場合には(ステップS104:No)、ユーザの嗜好が、ステップS101において取得された配信情報に合致していないと考えられる。従って、この場合は、ステップS101において取得された配信情報のスコアに対する加算は行われない。
その後、配信情報抽出部102の動作により、配信情報を配信する対象となるユーザの全てのユーザ嗜好情報について、ステップS102からステップS105までの動作が行われたか否かが判定される(ステップS106)。つまり、配信情報を配信する対象となるユーザのユーザ嗜好情報群に含まれる全てのユーザ嗜好情報について、ステップS102からステップS105までの動作が行われたか否かが判定される。
ステップS106における判定の結果、全てのユーザ嗜好情報についてステップS102からステップS105までの動作が行われていないと判定された場合には(ステップS106:No)、ステップS102へ戻り、全てのユーザ嗜好情報についてステップS102からステップS105までの動作が行われるまで、ステップS102からステップS105の動作が繰り返される。
他方、ステップS106における判定の結果、全てのユーザ嗜好情報についてステップS102からステップS105までの動作が行われたと判定された場合には(ステップS106:Yes)、ステップS101において取得された配信情報のスコアが確定する。この場合、続いて、配信情報抽出部102の動作により、スコアが配信判定用閾値よりも大きいか否かが判定される(ステップS107)。
ステップS107における判定の結果、スコアが配信判定用閾値よりも大きくないと判定された場合には(ステップS107:No)、ステップS101において取得された配信情報は、ユーザの嗜好に合致するものではないと判定される。従って、この場合、ステップS101において取得された配信情報は配信されることなく廃棄される(ステップS108)。その後、ステップS109へ進む。
他方、ステップS107における判定の結果、スコアが配信判定用閾値よりも大きいと判定された場合には(ステップS107:Yes)、ステップS101において取得された配信情報は、ユーザの嗜好に合致するものであると判定される。従って、この場合は、配信情報を配信するものとして取り扱い、ステップS109へそのまま進む。
その後、配信情報抽出部102の動作により、配信情報DB111に格納されている全ての配信情報について、ステップS101からステップS108までの動作が行われたか否かが判定される(ステップS109)。
ステップS109における判定の結果、全ての配信情報についてステップS101からステップS108までの動作が行われていないと判定された場合には(ステップS109:No)、ステップS101へ戻り、全ての配信情報についてステップS101からステップS108までの動作が行われるまで、ステップS101からステップS108の動作が繰り返される。
他方、ステップS109における判定の結果、全ての配信情報についてステップS101からステップS108までの動作が行われたと判定された場合には(ステップS109:Yes)、動作を終了する。
(2−2)配信情報の類似判定動作
続いて、図9を参照して、上述した配信情報の抽出動作及び配信情報へのスコア付与動作が行われた後に配信サーバ10により行われる、配信情報の類似判定動作について説明する。ここに、図9は、配信サーバ10により行われる配信情報の類似判定動作の流れを概念的に示すフローチャートである。
図9に示すように、初めに、重複判定部103の動作により、配信情報が取得される(ステップS201)。ここで取得される配信情報は、上述した動作によりスコアが付与され且つ廃棄されなかった配信情報である。また、この動作も、上述した図4のステップS101と同様に、多数の配信情報から1つの配信情報を順に取得する動作であることが好ましい。
続いて、重複判定部103の動作により、配信履歴情報DB113に格納されている配信履歴情報が取得される(ステップS202)。尚、配信履歴情報は、配信済みの配信情報と同様の情報である。つまり、配信履歴情報DB113には、配信済みの配信情報がそのまま格納されていてもよい。但し、配信履歴情報DB113には、多数の配信済みの配信情報が格納されていると考えられるため、ステップS201と同様に、多数の配信済みの配信情報から1つの配信済みの配信情報(言い換えれば、1つの配信履歴情報)を順に取得する動作であることが好ましい。
その後、重複判定動作103の動作により、ステップS201において取得された配信情報と、ステップS202において取得された配信履歴情報との類似の度合いを示す類似度が算出される(ステップS203)。類似度が高ければ高いほど、ステップS201において取得された配信情報と、ステップS202において取得された配信履歴情報との類似が強いものとなる。ここでは、例えば、類似度の算出については、例えば形態素解析や、構文解析等の自然言語処理技術を用いて、配信情報間の(或いは、配信情報に含まれる文章等)の類似度が算出される。
その後、重複判定部103の動作により、ステップS203において算出された類似度が、重複判定用閾値よりも大きいか否かが判定される(ステップS204)。
ステップS204における判定の結果、類似度が重複判定用閾値よりも大きくないと判定された場合には(ステップS204:No)、ステップS201において取得された配信情報と、ステップS202において取得された配信履歴情報とは類似していないと判定される。このため、この場合は、配信履歴情報DB113に格納された全ての配信履歴情報について、ステップS202からステップS204までの動作が行われたか否かが判定される(ステップS205)。
ステップS205における判定の結果、全ての配信履歴情報についてステップS202からステップS204までの動作が行われていないと判定された場合には(ステップS205:No)、ステップS202へ戻り、全ての配信履歴情報についてステップS202からステップS204までの動作が行われるまで、ステップS202からステップS204の動作が繰り返される。
他方、ステップS205における判定の結果、全ての配信履歴情報についてステップS202からステップS204までの動作が行われたと判定された場合には(ステップS205:Yes)、ステップS201において取得された配信情報は、過去に配信済みの配信情報のいずれにも類似していないと判定される。従って、この場合は、ステップS207へ進む。
他方、ステップS204における判定の結果、類似度が重複判定用閾値よりも大きいと判定された場合には(ステップS204:Yes)、ステップS201において取得された配信情報と、ステップS202において取得された配信履歴情報とは類似している(言い換えれば、重複している)と判定される。このため、この場合は、スコア修正部104の動作により、ステップS201において取得された配信情報に対して重複制御処理が行われる(ステップS206)。
ここで、図10を参照して、図9のステップS206における重複制御処理について説明する。ここに、図10は、図9のステップS206における重複制御処理の流れを概念的に示すフローチャートである。
図10に示すように、初めに、スコア修正部104の動作により、ユーザ設定情報DB112に格納されているユーザ操作情報が取得される(ステップS301)。このとき、ユーザ設定情報DB112には、多数のユーザ操作情報が格納されているため、ステップS301の動作は、多数のユーザ操作情報から1つのユーザ操作情報を順に取得する動作であることが好ましい。
ここで、図11及び図12を参照して、ユーザ操作情報のデータ構造について説明する。ここに、図11及び図12は夫々、ユーザ操作情報のデータ構造を概念的に示すデータ構造図である。
図11に示すように、ユーザ操作情報は、一人のユーザについての複数のユーザ操作情報をまとめたユーザ操作情報群としてユーザ設定情報DB112に格納される。ユーザ操作情報群は、当該ユーザ操作情報群が属するユーザを識別するためのユーザIDと、ユーザ操作情報群に含まれるユーザ操作情報の数を示すユーザ操作情報数と、M(但し、Mは1以上の整数)個のユーザ操作情報#1〜#Mを含んでいる。
図12に示すように、各ユーザ操作情報は、操作時間を示す操作時間情報と、操作内容を示す操作内容情報と、当該ユーザ操作情報に含まれる操作内容情報が示す操作内容が行われた対象である配信情報を特定するための配信情報IDとを含んでいる。
再び図10において、続いて、スコア修正部104の動作により、ステップS301において取得されたユーザ操作情報に含まれる配信情報IDが、類似すると判定された配信済みの配信情報(より具体的には、図9のステップS201において取得された配信情報に、図9のステップS202において取得され且つ図9のステップS204において類似すると判定された配信済みの配信情報)の配信情報IDとが一致するか否かが判定される(ステップS302)。
ステップS302における判定の結果、配信情報IDが一致しないと判定された場合には(ステップS302:No)、ステップS301において取得されたユーザ操作情報に含まれる操作内容情報が示す操作は、類似すると判定された配信済みの配信情報に対して行われた操作でないと判定される。従って、この場合は、ステップS307へ進む。
他方、ステップS302における判定の結果、配信情報IDが一致すると判定された場合には(ステップS302:Yes)、ステップS301において取得されたユーザ操作情報に含まれる操作内容情報が示す操作は、類似すると判定された配信済みの配信情報に対して行われた操作であると判定される。このため、この場合は、スコア修正部104の動作により、操作内容が「表示操作」であるか否かが判定される(ステップS303)。つまり、類似すると判定された配信済みの配信情報が、受信端末30において実際に表示されたか否かが判定される。
ステップS303における判定の結果、操作内容が「表示操作」である(つまり、類似すると判定された配信済みの配信情報が実際に表示された)と判定された場合には(ステップS303:Yes)、ユーザは、類似すると判定された配信済みの配信情報を実際に閲覧していると判定することができる。しかしながら、ユーザが流し読みをしていたり、読み飛ばしてしまっている可能性も否定できない。このため、この場合は、スコア修正部104の動作により、類似すると判定された配信情報(より具体的には、図9のステップS201において取得された配信情報であって且つ過去に配信済みの配信情報に類似すると判定された配信情報)のスコアは、下げられる(ステップS305)。その後、ステップS307へ進む。
他方、S303における判定の結果、操作内容が「表示操作」でない(つまり、類似すると判定された配信済みの配信情報が実際に表示されていない)と判定された場合には(ステップS303:No)、続いて、スコア修正部104の動作により、操作内容が「ブックマーク操作」であるか否かが判定される(ステップS304)。つまり、類似すると判定された配信済みの配信情報が、受信端末30において実際にブックマークされたか否かが判定される。なお、後述するようにブックマーク操作とは、受信端末30において配信済みの配信情報がユーザの興味を引く等の理由により、配信済みの配信情報に対してユーザが後日閲覧可能なように登録等を行うための操作であり、本発明における「相対的に興味を有している操作」の一具体例である。
ステップS304における判定の結果、操作内容が「ブックマーク操作」である(つまり、類似すると判定された配信済みの配信情報がブックマークされた)と判定された場合には(ステップS304:Yes)、ユーザは、その配信情報を確実に認識していると判定することができる。このため、この場合は、類似する配信情報を再度配信する必要性が低いため、スコア修正部104の動作により、類似すると判定された配信情報(より具体的には、図9のステップS201において取得された配信情報であって且つ過去に配信済みの配信情報に類似すると判定された配信情報)のスコアは、0にされる(ステップS306)。その後、ステップS307へ進む。
他方、ステップS304における判定の結果、操作内容が「ブックマーク操作」でない(つまり、類似すると判定された配信済みの配信情報がブックマークされていない)と判定された場合には(ステップS304:No)、ユーザは、類似すると判定された配信済みの配信情報を閲覧しておらず且つ全く認識していない可能性が高いと考えられる。従って、この場合は、類似する配信情報を再度配信することによりユーザに認識させるために、類似すると判定された配信情報(より具体的には、図9のステップS201において取得された配信情報であって且つ過去に配信済みの配信情報に類似すると判定された配信情報)のスコアは修正されない。その後、ステップS307へ進む。
その後、スコア修正部104の動作により、全てのユーザ操作情報について、ステップS301からステップS306までの動作が行われたか否かが判定される(ステップS307)。
ステップS307における判定の結果、全てのユーザ操作情報についてステップS301からステップS306までの動作が行われていないと判定された場合には(ステップS307:No)、ステップS301へ戻り、全てのユーザ操作情報についてステップS301からステップS306までの動作が行われるまで、ステップS301からステップS306の動作が繰り返される。
他方、ステップS307における判定の結果、全ての配信情報についてステップS301からステップS306までの動作が行われたと判定された場合には(ステップS307:Yes)、動作を終了する。
再び図9において、その後、重複判定部103の動作により、スコアが配信判定用閾値よりも大きいか否かが判定される(ステップS207)。
ステップS207における判定の結果、スコアが配信判定用閾値よりも大きくないと判定された場合には(ステップS207:No)、ステップS201において取得された配信情報は、ユーザの嗜好に合致するものではないと判定される。従って、この場合、ステップS201において取得された配信情報は配信されることなく廃棄される(ステップS208)。その後、ステップS209へ進む。
他方、ステップS207における判定の結果、スコアが配信判定用閾値よりも大きいと判定された場合には(ステップS207:Yes)、ステップS201において取得された配信情報は、ユーザの嗜好に合致するものであると判定される。従って、この場合は、配信情報を配信するものとして取り扱い、ステップS209へそのまま進む。
その後、重複判定部103の動作により、配信情報抽出部102の動作によりスコアが付与され且つ廃棄されなかった全ての配信情報について、ステップS201からステップS208までの動作が行われたか否かが判定される(ステップS209)。
ステップS209における判定の結果、全ての配信情報(言い換えれば、廃棄されていない全ての配信情報)についてステップS201からステップS208までの動作が行われていないと判定された場合には(ステップS209:No)、ステップS201へ戻り、全ての配信情報についてステップS201からステップS208までの動作が行われるまで、ステップS201からステップS208の動作が繰り返される。
他方、ステップS209における判定の結果、全ての配信情報についてステップS201からステップS208までの動作が行われたと判定された場合には(ステップS209:Yes)、受信端末10に対して配信されるべき配信情報を特定可能な状態となっている。つまり、配信情報DB111に格納された配信情報について、配信するべき配信情報と、配信しない配信情報とを区別可能な状態となっている。従って、この場合は、優先度決定部105の動作により、配信情報毎の配信の優先度が決定される。配信の優先度は、例えば、スコアが高ければ高いほど、高い優先度を決定するように構成してもよい。その後、配信部106の動作により、優先度が高い配信情報が優先的に受信端末30へ配信される。
この場合、配信情報には、スコアや優先度が重畳されることが好ましい。このような配信情報のデータ構造について、図13を参照しながら説明する。ここに、図13は、図5に示した配信情報のデータ構造図にスコアや優先度が重畳された配信情報のデータ構造を概念的に示すデータ構造図である。ただし、図5に示した配信情報のデータ構造図のうち、配信情報ID以外は図示しない。
図13に示すように、配信情報は、配信情報IDと、当該配信情報が配信される対象となるユーザのユーザIDと、該ユーザIDにより特定されるユーザに対する当該配信情報のスコアと、該ユーザIDにより特定されるユーザに対する当該配信情報の配信優先度と、配信を管理するためのデータ(例えば、配信時間等)を示す配信管理データとを含んでいる。
尚、このようなデータ構造を有する配信情報が配信された後には、該配信情報がそのまま配信履歴情報として配信履歴情報DB113に格納されるように構成してもよい。
受信端末30では、配信情報受信部301の動作により、配信サーバ10から配信される配信情報が受信され、配信情報一時格納部305に一時的に格納される。このとき、受信端末30の表示画面上に、配信情報を受信したことを知らせるアイコン等を表示することで、ユーザに対して新着の配信情報が配信されたことを通知するように構成してもよい。
その後、ユーザの操作に応じて、例えば上述したように、配信情報が実際に表示されたり、或いはブックマークされたりする。或いは、他の操作がなされる。このとき、ユーザの操作が行われる都度、ユーザ操作内容解析部303の動作により、ユーザの操作内容を示すユーザ操作情報が生成されると共に、ユーザ操作情報送信部304の動作により、ユーザ操作情報が配信サーバ10へ送信される。
以上説明したように、本実施例に係る情報配信システム1によれば、配信情報が重複している場合であっても、ユーザ操作情報に基づいてスコアを修正することで、重複している配信情報を再度配信することができる。つまり、単に配信情報の重複を判定するのみならず、重複した場合であっても、更に配信情報を配信するか否かを、ユーザ操作情報に応じて判定することができる。言い換えれば、配信情報が重複しているというだけで、その配信情報が2度と配信されなくなる又は表示されなくなるという事態は発生しない。このため、特許文献1に開示されたように配信情報が重複しているからといって一概にスコアを0にする技術と比較して、配信情報に対するユーザの興味の度合い(つまり、興味を有する操作を行ったか否か等の事情)等を考慮して、スコアを柔軟に修正することができる。
具体的には、例えば上述の説明を例にあげれば、「表示操作」が行われた場合にスコアを下げているため、ユーザが配信情報を流し読みしていたり又は読み飛ばしたりしている場合であっても、配信情報を再度配信することができる。このため、配信情報を、ユーザに確実に閲覧させることができる。
また、ユーザがたまたま配信情報を流し読みしてしまったとしても、興味を有している等によりユーザが再度の配信を望んでいる状況の発生も考えられる。この場合であっても、本実施例によれば、読み飛ばししてしまったにもかかわらず、配信情報を再度配信することができ、その結果、配信情報を、ユーザに確実に閲覧させることができる。
また、例えば、「ブックマーク操作」が行われた場合にスコアを0にしているため、ユーザが確実に認識した配信情報の再度の配信を防ぐことができる。このため、ユーザが確実に認識した配信情報と同じ配信情報を再度配信しないため、ユーザを煩わせることがなくなる。
例えば、配信された配信情報をユーザがたまたま流し読みしてしまったとしても、興味を有している等の事情があるため、ユーザが再度の配信を望んでいる状況が考えられる。本実施形態では、このような場合であっても、重複する配信情報を再度配信することができる。その一方で、重複する配信情報であっても、その全てを配信するわけではないため、ユーザを煩わせることも少ない。
以上説明したように、本実施例に係る情報配信システム1によれば、ユーザにより必要とされる配信情報を優先的に配信することができ、その結果、ユーザに対してより好適な態様で配信情報を配信することができる。
尚、上述の説明では、「表示操作」を行った場合にスコアを下げている。しかしながら、「表示操作」を行った場合に、ユーザが配信情報を確実に認識したものと判定し、スコアを0にするように構成してもよい。或いは、ユーザが配信情報に興味を持っているものと判定し、スコアを上げるように構成してもよい。これにより、ユーザのニーズに合わせて、配信情報を配信するか否かを柔軟に決定することができる。
また、上述の説明では、「ブックマーク操作」を行った場合にスコアを0にしている。しかしながら、「ブックマーク操作」を行った場合に、ユーザが配信情報を閲覧したものと判定し、スコアを下げるように構成してもよい。或いは、ユーザが配信情報に興味を持っているものと判定し、スコアを上げるように構成してもよい。これにより、ユーザのニーズに合わせて、配信情報を配信するか否かを柔軟に決定することができる。
更に、上述の説明では、ユーザ操作情報が示す具体的な操作の例として、「表示操作」及び「ブックマーク操作」について説明した。しかしながら、これ以外の操作であっても、同様の態様でスコアを修正してもよいことは言うまでもない。このようにユーザ操作情報が示す具体的な操作の例が増えれば、ユーザのニーズに合わせて、配信情報を配信するか否かを柔軟に決定することができる。その結果、ユーザの満足度を向上させることができる。
例えば、配信情報の表示をキャンセルする「表示キャンセル操作」に基づいて、スコアを修正するように構成してもよい。例えば、ユーザが「表示キャンセル操作」を行った場合には、配信された配信情報を閲覧しつつも、興味をなくして表示をキャンセルしたものと判定される。従って、この場合は、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。
例えば、表示を行う「表示操作」及び表示をキャンセルする「表示キャンセル操作」以外の表示に関する各種操作に基づいて、スコアを修正するように構成してもよい。例えば、配信情報が表示画面に収まりきらずに、スクロール又はページ切替しなければ全ての配信情報を閲覧できない場合について考える。ここで、ユーザが「スクロール表示操作」又は「ページ切替操作」を行った場合には、ユーザが配信情報に興味を持って更に閲覧しようとしていると判定される。従って、この場合は、スコアをそのままにする又は上げるように構成してもよい。或いは、ユーザが「スクロール表示操作」又は「ページ切替操作」を行った場合には、ユーザが配信情報を確実に閲覧していると判定される。従って、この場合は、重複して配信することを防ぐために、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。
例えば、ブックマークをキャンセルする(削除する)「ブックマークキャンセル操作」に基づいて、スコアを修正するように構成してもよい。例えば、ユーザが「ブックマークキャンセル操作」を行った場合には、配信された配信情報に興味を有して一旦ブックマークしつつ、その後に興味をなくしてブックマークをキャンセルしたものと判定される。従って、この場合は、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。
或いは、操作内容そのものを示すユーザ操作情報のみならず、操作内容から直接的に又は間接的に導き出される各種情報を、ユーザ操作情報として扱ってもよい。このようにユーザ操作情報が示す各種情報の種類が増えれば、ユーザのニーズに合わせて、配信情報を配信するか否かを柔軟に決定することができる。その結果、ユーザの満足度を向上させることができる。
例えば、配信情報の表示量や表示時間を示す情報を、ユーザ操作情報として扱ってもよい。例えばユーザにより表示された配信情報のサイズが大きければ又はユーザが配信情報を表示した時間が長ければ、ユーザが興味を持って配信情報を閲覧していると判定される。従って、この場合は、スコアをそのままにする又は上げるように構成してもよい。或いは、ユーザが配信情報を確実に閲覧していると判定することを重視する場合には、重複して配信することを防ぐために、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。
例えば、配信情報の表示回数を示す情報を、ユーザ操作情報として扱ってもよい。例えば、ユーザにより配信情報が表示された回数が多ければ、ユーザが興味を持って配信情報を閲覧していると判定される。従って、この場合は、スコアをそのままにする又は上げるように構成してもよい。或いは、ユーザが配信情報を確実に閲覧していると判定することを重視する場合には、重複して配信することを防ぐために、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。
例えば、ブックマークされた後の配信情報の表示回数を示す情報を、ユーザ操作情報として扱ってもよい。例えば、ユーザにより配信情報が表示された回数が多ければ、ユーザが興味を持って配信情報を閲覧していると判定される。従って、この場合は、スコアをそのままにする又は上げるように構成してもよい。或いは、ユーザが配信情報を確実に閲覧していると判定することを重視する場合には、重複して配信することを防ぐために、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。
例えば、詳細情報の表示を示す情報を、ユーザ操作情報として扱ってもよい。例えば、受信端末30の機能次第では、配信情報を簡易表示及び詳細表示で切り替えて表示することもできる。この場合、ユーザが配信情報を詳細表示している場合には、ユーザが興味を持って配信情報を閲覧していると判定される。従って、この場合は、スコアをそのままにする又は上げるように構成してもよい。或いは、ユーザが配信情報を確実に閲覧していると判定することを重視する場合には、重複して配信することを防ぐために、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。
例えば、操作時刻を示す情報を、ユーザ操作情報として扱ってもよい。例えば、ユーザが最近操作をしている配信情報については、ユーザが興味を持って配信情報を閲覧していると判定される。従って、この場合は、スコアをそのままにする又は上げるように構成してもよい。或いは、ユーザが配信情報を確実に閲覧していると判定することを重視する場合には、重複して配信することを防ぐために、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。他方で、ユーザが最近操作をしていない配信情報については、ユーザが配信情報に対する興味を失いつつあると判定される。従って、この場合は、スコアを下げる又は0にするように構成してもよい。或いは、ユーザに対して配信情報を確実に又は再度閲覧させることを重視する場合には、スコアをそのままにする又は上げるように構成してもよい。
また、上述の説明では、ユーザ嗜好情報がキーワード情報を含む例について説明したが、ユーザ嗜好情報がキーワード情報以外の情報を含んでいてもよいことはいうまでもない。例えば、ユーザ嗜好情報は、ユーザが好むジャンルを示すジャンル情報を含んでいてもよい。この場合、配信情報の付加情報により示される配信情報のジャンルが、ジャンル情報が示すジャンルと一致した場合に、スコアを加算するように構成してもよい。或いは、ユーザ嗜好情報は、ユーザの現在位置、居住地或いは行動範囲等を示す位置情報を含んでいてもよい。この場合、配信情報の付加情報が、位置情報により示される位置と関連している場合に、スコアを加算するように構成してもよい。他にも、ユーザ嗜好情報に含まれる情報の例として、日時等を示す時間情報や、受信端末30におけるユーザのコンテンツの視聴履歴を示す視聴情報を含んでいてもよい。これにより、様々な情報を含むユーザ嗜好情報を用いてスコアを算出することができ、その結果、よりユーザの嗜好を反映した精度の高いスコアを算出することができる。
また、上述の説明では、重み情報が示す重みを加算することによりスコアを算出する例について説明した。しかしながら、スコアの算出の手法としては、重み情報が示す重みの加算に限定されないことは言うまでもない。例えば、重み情報が示す重みに対して、四則演算やその他の演算を適宜組み合わせた演算により、スコアを算出するように構成してもよい。これにより、よりユーザの嗜好を反映した精度の高いスコアを算出することができる。
また、上述の説明では、配信情報が類似した場合には、一律にスコアを修正する重複制御処理を行っていた。しかしながら、重複制御処理を行うための条件を更に追加してもよい。例えば、類似した配信情報に対するユーザの興味の度合いが非常に高い配信情報(つまり、スコアが非常に高い配信情報)については重複制御処理を行わない一方で、それ以外の類似した配信情報については重複制御処理を行うように構成してもよい。これにより、ユーザのニーズに合わせて、配信情報を配信するか否かを柔軟に決定することができる。
また、上述の説明では、類似度というパラメータを用いて、これから配信しようとしている配信情報と、既に配信済みの配信情報とが類似しているか(つまり、重複しているか)否かを判定している。しかしながら、配信サーバ10によっては、全く同じ配信情報を再度配信する状況も十分に考えられる。従って、類似度というパラメータを用いることに加えて又は代えて、配信情報IDを比較することで、これから配信しようとしている配信情報と、既に配信済みの配信情報とが類似しているか(つまり、重複しているか)否かを判定してもよい。これにより、類似判定動作の処理負荷を低減することができる。
また、上述の説明では、配信サーバ10において、スコアを修正している。しかしながら、受信端末30でスコアを修正するように構成してもよい。このように構成する場合には、配信サーバ10は、ユーザ嗜好情報に基づいて算出されたスコアが高い配信情報を優先的に受信端末30に配信し、受信端末30が、配信された配信情報の類似判定及びスコア修正を行うように構成することが好ましい。これにより、配信サーバ10の構成を簡略化すると共に、処理付加を低減させることができる。更に、受信端末30は、ユーザ操作情報を配信サーバ10へ送信する必要がなくなるため、ユーザ操作情報の送受信に必要な構成を配信サーバ10及び受信端末30から除くことができる。これにより、配信サーバ10及び受信端末30の構成を簡略化すると共に、処理付加を低減させることができる。また、ネットワーク20の負荷の低減をも実現することができる。
同様に、上述の説明では、配信サーバ10において、スコアを算出している。しかしながら、受信端末30でスコアを算出するように構成してもよい。このように構成する場合には、配信サーバ10は、収集された配信情報を全て受信端末30に配信し、受信端末30が、配信された配信情報のスコア算出、類似判定及びスコア修正を行うように構成することが好ましい。これにより、配信サーバ10の構成を簡略化すると共に、処理付加を低減させることができる。更に、受信端末30は、ユーザ操作情報を配信サーバ10へ送信する必要がなくなるため、ユーザ操作情報の送受信に必要な構成を配信サーバ10及び受信端末30から除くことができる。これにより、配信サーバ10及び受信端末30の構成を簡略化すると共に、処理付加を低減させることができる。また、ネットワーク20の負荷の低減をも実現することができる。
この場合、配信サーバ10が情報源となるように構成し、上述した配信サーバ10の機能をも受信端末30に実行させるように構成してもよい。これにより、上述した動作が受信端末30内で全て行われることになる。つまり、受信端末30が外部の情報源から配信情報を自分で取得することになる。これにより、配信サーバ30を特別に用意する必要がなくなる。
また、上述の説明では、ユーザ嗜好情報に基づいてスコアが算出される例について説明した。しかしながら、ユーザ嗜好情報以外の基準に従ってスコアを算出するように構成してもよい。或いは、予め定められたスコアを配信情報に割り当てることで、スコアの算出動作を省略するように構成してもよい。
また、上述の説明では、ユーザ操作情報に基づいてスコアが修正される例について説明した。しかしながら、それ以外の基準(例えば、ユーザ嗜好情報等)に従ってスコアを修正するように構成してもよい。或いは、予め定められた固定値だけスコアを修正するように構成してもよい。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報配信システム及び情報配信方法、配信サーバ、受信端末、並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。