JP4968160B2 - 医用診断装置 - Google Patents

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Description

この発明は、可動部分を動かして放射線を検出することで診断用の放射線画像を得る医用診断装置に係り、特に、近接センサによって対象物の存在を非接触で検出した結果に基づいて可動部分の動きを制御する技術に関する。
医用診断装置としてX線診断装置を例に採って説明すると、X線診断装置では、可動部分を動かすことで、被検体や装置を操作する操作者や周辺機器(以下、これらを「対象物」と称する)へ可動部分が衝突する場合がある。この衝突防止のために、従来では静電容量式などに代表される非接触式の近接センサを備え、近接センサによって対象物の存在を非接触で検出することで、対象物に衝突する前に可動部分を停止させることができる。静電容量式では、近接センサは送信電極と受信電極とから構成され、送信電極からの電磁界に対象物のような障害物が入ると、両電極間の静電容量が大きくなって電磁界の強度が低下することを利用して、対象物を非接触で検出する。
この近接センサの構造としては、送受信兼用電極とシールド電極(別電極)とを互いに同電位にすることで、小型化を実現する技術がある(例えば、特許文献1参照)。また、撮像系(例えばX線管およびフラットパネル型X線検出器)を2つ以上備えた「バイプレーン方式」の医用診断装置においては、各撮像系の可動部分同士の衝突を避けるために、撮像系を構成する各々の可動部分の外形を3次元モデルとして登録し、各撮像系の可動部分同士の相対位置をリアルタイムで演算しながら動作制御を行う方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−81738号公報(第1−9頁、図2−7) 特開2004−275745号公報(第1−3,5−9,12−20頁、図1−7)
しかしながら、上述した静電容量などを利用した近接センサは、被検体や操作者(オペレータ)などのような対象物だけでなく、可動部分同士を検出してしまい、動作制限が過度にかかってしまう。したがって、オペレータが思うような移動を行わすことができず、負担が大きくなる場合がある。特に、X線検出器を被検体に接近させたいときに、動作制限によって接近させることができない場合がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、過度な動作制限を緩和させることができる医用診断装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、対象物の存在を非接触で検出する近接センサを備え、この近接センサによる対象物の検出結果に基づいて可動部分の動きを制御して、可動部分を動かして放射線を検出することで診断用の放射線画像を得る医用診断装置であって、複数の電極を互いに対向配置した静電容量式で近接センサを構成し、これらの電極のうち、少なくとも2つの可動部分に関する各々の近接センサの1つの電極を互いに同電位に保つように構成することを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、接地された誘電体製の対象物が静電容量式の近接センサに接近したとき、対象物側にある近接センサの電極,対象物間で静電容量をもつ。したがって、上述した近接センサの電極,対象物間での静電容量に関連する物理量を測定することで対象物を非接触で検出することができる。なお、対象物が他方の可動部分であって、従来のように可動部分が接地されている場合には、一方の可動部分が他方の可動部分に接近したときに、他方の可動部分側にある一方の可動部分に関する近接センサの電極,他方の可動部分間で静電容量をもつ。したがって、一方の可動部分に関する近接センサが他方の可動部分(の存在)を非接触で検出してしまい、可動部分間で動作制限が過度にかかってしまう。そこで、少なくとも2つの可動部分に関する各々の近接センサの1つの電極を互いに同電位に保つように構成するので、少なくとも2つの可動部分の一方が他方に接近して、両電極間の距離を狭くしても静電容量が生じない。したがって、可動部分同士を接近させることができ、可動部分同士の過度な動作制限を緩和させることができる。
上述した発明において、近接センサを構成する複数の電極のうち、1つの電極を、送信電極と受信電極との双方の機能を兼ねた送受信兼用電極とするとともに、その送受信兼用電極に可動部分側あるいは可動部分の内部側に隣接して対向配置された電極を別電極とし、送受信兼用電極および別電極を互いに同電位に保つとともに、少なくとも2つの可動部分に関する各々の近接センサの各送受信兼用電極を互いに同電位に保つように構成してもよい(請求項2に記載の発明)。つまり、上述した発明における同電位に保つように構成された電極を、送受信兼用電極に限定する。接地された誘電体製の対象物が静電容量式の近接センサに接近したとき、別電極の可動部分とは逆側あるいは可動部分の外部側に隣接して対向配置された送受信兼用電極,対象物間で静電容量をもつ。一方、別電極は接地部分の間で静電容量をもつ。したがって、送受信兼用電極,対象物間での静電容量に関連する物理量を測定することで対象物を非接触で検出することができる。さらに、送受信兼用電極および別電極を互いに同電位に保つように構成しているので、両電極間の距離を狭くしても静電容量が生じない。したがって、両電極間を狭くしつつ近接センサを実現することができ、装置を小型化にすることができる。
上述したこれらの発明において、同電位に保つように構成された電極に関する各可動部分間の相対位置に基づいてこれらの可動部分の動きを制御する可動部分制御手段を備えるのが好ましい(請求項3に記載の発明)。このような可動部分制御手段を備えることで、可動部分同士の衝突を防止することができつつ、可動部分同士の過度な動作制限を緩和させることができる。
上述したこれらの発明において、対象物の存在を機械的接触により検出する接触センサを備え、同電位に保つように構成された電極に関する各可動部分に対して接触センサを配設し、この接触センサによる可動部分の検出結果に基づいてこれらの可動部分の動きを停止させる可動部分停止手段を備えるのが好ましい(請求項4に記載の発明)。このような可動部分停止手段を備えることで、機械的接触により可動部分同士の停止が可能であり、可動部分同士の過度な動作制限を緩和させることができる。
この発明に係る医用診断装置によれば、少なくとも2つの可動部分に関する各々の近接センサの1つの電極を互いに同電位に保つように構成するので、両電極間の距離を狭くして可動部分同士を接近させることができ、可動部分同士の過度な動作制限を緩和させることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1(a)は、実施例に係るX線診断装置の概略構成を示した斜視図であり、図1(b)は、実施例に係るX線診断装置のブロック図であり、図2は、フラットパネル型X線検出器(FPD)に各センサを取り付けたときの概略図であり、図3は、実施例に係る近接センサの概略図であり、図4は、シールド電極および接地電極をフラットパネル型X線検出器(FPD)の外装部分の内部に配設したときの近接センサの概略図であり、図5(a)は、VOXEL形式の3次元モデル外形データのフォーマットに関する説明に供する模式図であり、図5(b)は、BSPツリー形式の3次元モデル外形データのフォーマットに関する説明に供する模式図である。本実施例では、医用診断装置としてバイプレーン方式のX線診断装置を例に採って説明する。
本実施例に係るX線診断装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1と、その被検体のMの撮像を行う撮像系2,3とを備えている。撮像系2は床設置タイプであり、撮像系3は天井走行タイプである。天板1は、図1に示すように、鉛直軸(Z軸)方向に昇降および被検体Mの体軸(X軸)に沿って移動可能に構成されている。
床設置タイプの撮像系2は、床面(XY平面)に設置された基台部21と、基台部21に支持されたC型アーム支持部22と、C型アーム支持部22に支持されたC型アーム23と、C型アーム23の一端に支持されたX線管24と、他端に支持されたフラットパネル型X線検出器(FPD: Flat Panel Detector)(以下、「FPD」と略記する)25とを備えている。
図示を省略するモータの駆動によって床面に対して基台部21が鉛直軸(Z軸)心周りに回転するように構成されており、図示を省略する別のモータの駆動によって基台部21に対してC型アーム支持部22が被検体Mの体軸(X軸)心周りに回転するようにそれぞれが構成されている。また、図示を省略する別のモータの駆動によってC型アーム23が体軸に対して水平面(XY平面)で直交する軸(Y軸)心周りに回転するように構成されている。
天井走行タイプの撮像系3は、天井面(XY平面)に設置され、X軸に延在されたレール31と、レール31に支持されX軸に沿って移動可能に構成されたキャリッジ32と、キャリッジ32に支持されたC型アーム支持部33と、C型アーム支持部33に支持されたC型アーム34と、C型アーム34の一端に支持されたX線管35と、他端に支持されたフラットパネル型X線検出器(FPD)36とを備えている。
図示を省略するモータの駆動によってキャリッジ32に対してC型アーム支持部33が鉛直軸(Z軸)心周りに回転するように構成されており、図示を省略する別のモータの駆動によってC型アーム34が被検体Mの体軸(X軸)心周りに回転するように構成されている。
天板1や撮像系2,3を上述のように動かしてX線をFPD25,36が検出して、検出されたX線検出信号を後述する画像処理部54で処理することで診断用のX線画像を得ることができる。上述した撮像系2の基台部21やC型アーム支持部22やC型アーム23やX線管24やFPD25や、撮像系3のキャリッジ32やC型アーム支持部33やC型アーム34やX線管35やFPD36などは、この発明における可動部分に相当する。
特に、これら可動部分のうち、X線管24,35やFPD25,36は、被検体Mや装置を操作する操作者(オペレータ)や周辺機器(以下、これらを「対象物」と称する)と衝突しやすい。そこで、X線管24,35やFPD25,36に近接センサを備えることで、近接センサによって対象物の存在を非接触で検出する。本実施例では、図2に示すように、FPD25に近接センサ41を配設するとともに、FPD36に近接センサ42を配設している。静電容量式の近接センサ41,42を、本実施例では採用している。近接センサ41,42の具体的な構造・機能については、図3および図4で後述する。
本実施例では、上述した近接センサ41,42の他に、図2に示すように、FPD25に機械式接触センサとしてマイクロスイッチ43を配設するとともに、FPD36にマイクロスイッチ44を配設している。マイクロスイッチ43,44の具体的な機能については、後述する。マイクロスイッチ43,44は、この発明における接触センサに相当する。
この他に、本実施例に係るX線診断装置は、図1に示すように、天板1の移動を制御する天板移動制御部51と、撮像系2,3の移動を制御する撮像系移動制御部52と、X線管24,35に管電圧や管電流を付与してX線管24,35を制御するX線管制御部53と、FPD25,26で検出されたX線検出信号を処理する画像処理部54と、撮像系2,3の3次元外形形状に対応する3次元モデル外形データを登録する形状データ登録部55と、撮像系2,3の現在位置および3次元モデル外形データに基づいて撮像系2,3の相対位置をリアルタイムで求める位置関係導出部56と、これらを統括制御するコントローラ57と、処理された画像などを記憶するメモリ部58と、入力設定を行う入力部59と、処理された画像などを出力する出力部60とを備えている。
天板移動制御部51は、上述したように天板1を鉛直軸(Z軸)方向に昇降あるいは被検体Mの体軸(X軸)に沿って移動させる制御を行う。特に、図1(a)に示す構成の場合には、天板1と天井走行タイプの撮像系3とについては、主に同じ被検体Mの体軸(X軸)方向にそれぞれ動かすので互いに衝突し難いが、天板1と床設置タイプの撮像系2とについては、被検体Mの体軸(X軸)方向以外の方向にも動かすので互いに衝突し易い。そこで、本実施例では、天板移動制御部51は、位置関係導出部56で求められた天板1と撮像系2,3との相対位置に基づいて天板1の移動を制御することも可能で、天板1と撮像系2,3との衝突(特に床設置タイプの撮像系2との衝突)を防止することができる。天板移動制御部51や、撮像系移動制御部52やX線管制御部53やコントローラ57は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。
撮像系移動制御部52は、上述したように撮像系2,3の可動部分(基台部21やC型アーム支持部22やC型アーム23やX線管24やFPD25やキャリッジ32やC型アーム支持部33やC型アーム34やX線管35やFPD36)を図中の矢印の方向にそれぞれ動かす制御を行う。なお、X線管24とFPD25とを結ぶX線の照射軸の中心を撮像系2の機械的中心(「アイソセンタ」とも呼ばれる)とするとともに、X線管35とFPD36とを結ぶX線の照射軸の中心を撮像系3の機械的中心(アイソセンタ)とする。バイプレーン方式のX線診断装置では、撮像系2,3の各々の機械的中心(アイソセンタ)を互いに一致させて、その一致された機械的中心(アイソセンタ)に被検体Mの関心領域が入るように、天板移動制御部51は天板1の移動を制御するとともに、撮像系移動制御部52は撮像系2,3の移動をそれぞれ制御する。また、撮像系移動制御部52は、撮像系2,3の各々の機械的中心(アイソセンタ)が常に一致させるように、撮像系2の可動部分および撮像系3の可動部分を連動させて撮像を行う。もちろん、撮像系2,3の各々の機械的中心(アイソセンタ)を必ずしも一致させる必要はなく、撮像系2,3の個々の動きを独立させて撮像を行ってもよい。
天板移動制御部51と同様に、撮像系2の可動部分および撮像系3の可動部分同士の衝突を防止するために、撮像系移動制御部52は、位置関係導出部56で求められた撮像系2,3の相対位置に基づいて撮像系2,3の移動をそれぞれ制御することが可能である。もちろん、位置関係導出部56で求められた天板1と撮像系2,3との相対位置に基づいて撮像系2,3の移動をそれぞれ制御することも可能で、天板1と撮像系2,3との衝突を防止することができる。また、近接センサ41,42による検出結果に基づいて撮像系移動制御部51は、撮像系2,3の可動部分をそれぞれ制御するとともに、マイクロスイッチ43,44の検出結果に基づいて撮像系移動制御部51は、撮像系2,3の可動部分の動きを停止させる。撮像系移動制御部52は、この発明における可動部分制御手段および可動部分停止手段に相当する。
X線管制御部53は、X線管24,35に管電圧や管電流を付与してX線管24,35を制御する。また、図示を省略するコリメータをX線管制御部53が制御することで、X線管24,35からそれぞれ照射されたX線の照視野を制御する。画像処理部54は、X線管24,35からそれぞれ照射されて被検体Mを透過してFPD25,36で検出されたX線(X線検出信号)に対して各種の画像処理(例えばラグ補正やゲイン補正など)を行うことで診断用のX線画像を得る。このX線画像を必要に応じて、コントローラ57を介してメモリ部58や出力部60に送り込む。
形状データ登録部55や位置関係導出部56の具体的な機能については、図5で後述する。メモリ部58は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されており、画像処理部54で処理された画像を書き込んで記憶し、必要に応じて画像を読み出す。入力部59は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。操作者(オペレータ)は入力部59を介して撮像に関する命令(コマンド)を入力して、コントローラ57を介して、天板移動制御部51や撮像系移動制御部52やX線管制御部53などに送り込む。出力部60は、モニタに代表される表示部やプリンタに代表される印刷部である。
静電容量式の近接センサ41,42は、送信電極と受信電極とから構成されているが、図3に示すように、本実施例では送信電極と受信電極との双方の機能を兼ねた送受信兼用電極71,81から構成されている。近接センサ41では、送受信兼用電極71の近傍には送受信兼用電極71の面に平行してシールド電極72を配設しているとともに、近接センサ42でも、送受信兼用電極81の近傍には送受信兼用電極81の面に平行してシールド電極82を配設している。近接センサ41では、送受信兼用電極71側とは逆側のシールド電極72の面に平行して接地電極73を配設しているとともに、近接センサ42でも、送受信兼用電極81側とは逆側のシールド電極82の面に平行して接地電極83を配設している。つまり、近接センサ41では、送受信兼用電極71,シールド電極72,接地電極73の順に各面が平行になるようにそれぞれを配設しているとともに、近接センサ42でも、送受信兼用電極81,シールド電極82,接地電極83の順に各面が平行になるようにそれぞれを配設している。本実施例では、合計した電極71,72,73の間隔が、厚みも含めて3mm程度になるように配設する。電極81,82,83についても同様である。
見方を変えれば、近接センサ41では、送受信兼用電極71に可動部分であるFPD25側に隣接してシールド電極72を対向配置しているとともに、近接センサ42でも、送受信兼用電極81に可動部分であるFPD36側に隣接してシールド電極82を対向配置している。近接センサ41では、シールド電極72から見れば、シールド電極72のFPD25とは逆側(すなわち対象物X側)に隣接して送受信兼用電極71を対向配置しているとともに、近接センサ42では、シールド電極82から見れば、シールド電極82のFPD36とは逆側(すなわち対象物X側)に隣接して送受信兼用電極81を対向配置している。また、見方を変えれば、近接センサ41では、シールド電極72と可動部分であるFPD25側との間に接地電極73を配設しているとともに、近接センサ42では、シールド電極82と可動部分であるFPD36側との間に接地電極83を配設している。シールド電極72,82は、この発明における別電極に相当する。
近接センサ41では、送受信兼用電極71とシールド電極72とは、シールドケーブル74を介して交流電源75にそれぞれ接続されており、各電極71,72は互いに同電位に保たれている。近接センサ42でも、送受信兼用電極81とシールド電極82とは、シールドケーブル84を介して交流電源75にそれぞれ接続されており、各電極81,82は互いに同電位に保たれている。また、シールドケーブル74,84を介して、共通の交流電源75に送受信兼用電極71,72をそれぞれ接続することで、2つの可動部分であるFPD25,36に関する各々の近接センサ41,42の各送受信兼用電極71,81は互いに同電位に保たれている。近接センサ41では、接地電極73は接地されているとともに、近接センサ42でも、接地電位83は接地されており、電位は“0”である。シールド電極72,接地電極73間の静電容量をセンサ容量Cとするとともに、シールド電極82,接地電極83間の静電容量をセンサ容量Cとする。
近接センサ41では、シールド電極72,接地電極73間にはセンサ容量Cに応じた電流Iが流れるとともに、送受信兼用電極71,対象物X間には検出容量Cに応じた電流Iが流れる。近接センサ42でも、シールド電極82,接地電極83間にはセンサ容量Cに応じた電流Iが流れるとともに、送受信兼用電極81,対象物X間には検出容量Cに応じた電流Iが流れる。近接センサ41では、もし、送受信兼用電極71の近傍に対象物Xがないとき、あるいは送受信兼用電極71が検出することができない程度の距離に対象物Xがあるときには、送受信兼用電極71は静電容量をもたないので、送受信兼用電極71,対象物X間での検出容量C=0、すなわち電流I=0となる。近接センサ42でも、もし、送受信兼用電極81の近傍に対象物Xがないとき、あるいは送受信兼用電極81が検出することができない程度の距離に対象物Xがあるときには、送受信兼用電極81は静電容量をもたないので、送受信兼用電極81,対象物X間での検出容量C=0、すなわち電流I=0となる。したがって、近接センサ41では、電流Iを測定して測定された電流Iが“0”あるいは所定値未満であれば、近接センサ41は対象物Xが接近していないとし、電流Iが“0”以外の値あるいは所定値以上であれば、対象物Xが接近して近傍にあると近接センサ41は検出する。近接センサ42でも同様に、電流Iを測定して測定された電流Iが“0”あるいは所定値未満であれば、近接センサ42は対象物Xが接近していないとし、電流Iが“0”以外の値あるいは所定値以上であれば、対象物Xが接近して近傍にあると近接センサ42は検出する。このように、近接センサ41が非接触で対象物Xを検出し、近接センサ42が非接触で対象物Xを検出することが可能になる。
なお、図3では、近接センサ41の各電極電極71,72,73をFPD25の外部に配設し、近接センサ42の各電極電極81,82,83をFPD36の外部に配設したが、図4に示すように各電極を配設してもよい。例えば、図4(a)に示すように、可動部分であるFPD25を本体25Aとその本体25Aを外装する外装部分25Bとに分ける。そして、近接センサ41を構成する各電極71,72,73を外装部分25Bの内部に配設する。このとき、FPD25の内部側に送受信兼用電極71に隣接してシールド電極72を対向配置している。そして、FPD25のさらなる内部側にシールド電極72に隣接して接地電極73を配設している。シールド電極72から見れば、シールド電極72のFPD25の外部側(すなわち対象物X側)に隣接して送受信兼用電極71を対向配置している。なお、図4(a)ではシールドケーブルや交流電源の図示を省略する。FPD36やFPD36に関する近接センサ42についても同様である。
後述する図4(b)も含めて図4(a)の場合には、角部に送受信兼用電極71を配設している。図4(a)に示すように、その角部においてFPD25の外装部分25Bは3次元曲面の形状を有しており、3次元曲面部分にまたがって外装部分25Bの内部に沿うように送受信兼用電極71を配設する。送受信兼用電極71は3次元曲面部分にまたがって配設できるように、3次元曲面に対応可能な薄膜あるいは織布状の導体で送受信兼用電極71を構成する。
薄膜の導体として、金属を0.1〜0.025mm程度の薄膜に加工したものや、金属箔などが挙げられる。また、織布状の導体として、金属線(例えば銅線)を編んだ織布状の導体や、樹脂繊維に金属メッキ(例えば銅メッキ)を施した織布状の導体などが挙げられる。織布状の場合には線を編む、あるいは繊維に編み込む関係で0.1〜0.025mmよりも厚く形成される。また、金属箔の場合には0.1〜0.025mmよりも薄く形成される。なお、3次元曲面は、一方向にのみ曲面をなすものの他に、複数方向に曲面をなす複雑な曲面をなすものも含む。
また、図4(b)に示すように、送受信兼用電極71を外装部分25Bの表面に配設するとともに、残りの電極72,73を外装部分25Bの内部に配設してもよい。表面に配設する場合には、金属箔で送受信兼用電極71を形成するのが有用である。また、1〜2mm程度の薄板を溶接あるいは成形により3次元曲面を形成して、外装部分25Bを構成してもよい。つまり、外装部分25Bが薄膜の導体と同等の電極の働きをするように構成すればよい。外装部分25Bが薄膜の導体と同等の電極の働きをするように構成することで外装部分25Bが送受信兼用電極71を兼用することになり、FPD25を簡略化することができる。また、薄板で形成することで外装としての強度を十分に有する。なお、図4(b)では、説明の便宜上、外装部分25Bから離間して送受信兼用電極71を図示したが、実際には送受信兼用電極71は外装部分25Bの表面に直接的に接触している。また、対向配置を保った状態で送受信兼用電極71およびシールド電極72を外装部分25Bの表面に配設するとともに、接地電極73を外装部分25Bの内部に配設してもよい。また、対向配置を保った状態で全ての電極71,72,73を外装部分25Bの表面に配設してもよい。FPD36やFPD36に関する近接センサ42についても同様である。
なお、FPD25,36に関する各々の近接センサ41,42の各送受信兼用電極71,81を互いに同電位に保つように構成することで、図2に示すように、FPD25,36の一方が他方に接近して、両送受信兼用電極71,81間の距離を狭くしても静電容量が生じない。したがって、FPD25,36同士を接近させることができる。
上述の構成では、FPD25,36同士が接触する恐れがあるので、上述したように、図2に示すように、FPD25にマイクロスイッチ43を配設するとともに、FPD36にマイクロスイッチ44を配設している。そして、マイクロスイッチ43,44の検出結果に基づいて撮像系移動制御部51は、撮像系2,3の可動部分であるFPD25,36の動きを停止させる。このように構成することで、機械的接触によりFPD25,36同士の停止が可能であり安全性が増す。
さらに、FPD25,36同士の接触を防止するために、上述したマイクロスイッチ43,44の他に、上述したように、図1に示すように、形状データ登録部55や位置関係導出部56を本実施例に係るX線診断装置は備えている。位置関係導出部56は、撮像系2,3の現在位置(すなわち撮像系2,3の各可動部分間の相対位置)を求め、好ましくは、天板1と撮像系2,3との現在位置(すなわち天板1と撮像系2,3の各可動部分との相対位置)。そして、FPD25,36に代表される撮像系2,3の各可動部分間の相対位置に基づいてこれらの可動部分の動きを制御する撮像系移動制御部52を備えるとともに、好ましくは、天板1と撮像系2,3の各可動部分との相対位置に基づいて天板1の動きを制御する天板移動制御部51を備えている。このような撮像系移動制御部52を備えることで、FPD25,36同士の衝突を防止する。
形状データ登録部55には、撮像系2,3の3次元外形形状に対応する3次元モデル外形データが下記のように予め登録されている。すなわち、撮像系2,3の各可動部分の3次元外形形状として、相似の形状を表すSTD(Standard Triangle Language)形式の3次元モデル外形データを先ず準備する。STL形式のデータの場合、三角形の集合体で所望の3次元形状を表すフォーマットで上述のデータを示すことができるので、3次元モデル外形データについては、各三角形の3つの頂点全てを3次元座標上の位置座標として保持することが可能である。その結果、比較的少ないデータ量でもって、撮像系2,3の3次元外形形状に対応する3次元モデル外形を表すことができる。このSTL形式の3次元モデル外形データについては、例えば撮像系2,3の各可動部分の設計の際に作成される可動部分の外形に相似の形状を正確に表す3次元CADデータをSTL変換技術に適用することで容易に作成することができる。
次に、STL形式の3次元モデル外形データをVOXEL(Volume Pixel)形式のデータに変換する。VOXEL形式のデータ変換では、図5(a)に示すように、STL形式の3次元モデル外形データを3次元仮想空間に表した場合に、データの存在領域を完全に抱合するように立方体または直方体の親ボックスVaを設定する。この立方体または直方体の親ボックスVaを、立方体または直方体の子ボックスVb1,Vb2に分割する。同様の手順で、孫ボックスVc1〜Vc4、ひ孫ボックスVd1〜Vd8、…と段階を経て分割し、最終段階まで分割されたボックスを「最小ボックス」とする。最終段階と判断するには、各段階で分割された各最小ボックスが3次元モデル外形データを含有するか否かで行う。この各最小ボックスが3次元モデル外形データを含有するか否かを示すデータを「データ含有情報」とする。最小ボックスの寸法を撮像系2,3の各可動部分の実寸に直すと、例えば1cm角程度の立方体となる。
各最小ボックスが3次元モデル外形データを含有するか否かは、各段階毎にボックスが3次元モデル外形データを含有するか否かを繰り返し行うことで決定される。その際、ある段階で3次元モデル外形データを含有しないと判定されたボックスについては、データを含まないボックスは幾ら分割してもデータを含まないので、以後の分割段階からチェックはせずに全て否として迅速に決定することができる。
続いて、VOXEL形式のデータをBSP(Binary separated partition)ツリーデータに変換する。BSPツリーデータへのデータ変換では、図5(b)に示すように、図5(a)の場合と逆に、最終の分割段階のデータ含有情報を有した最小ボックスを元の親ボックスの形態にまとめる。つまり、BSPツリーデータの場合、撮像系2,3の各可動部分の3次元外形形状がデータ含有情報を有するボックスの集合体で表すものである。このBSPツリー形式の3次元モデル外形データを形状データ登録部55に予め登録する。
位置関係導出部56は、撮像系2,3の各可動部分の各現在位置および形状データ登録部55に登録された3次元モデル外形データに基づいて、撮像系2,3の各可動部分間の相対位置関係情報を、可動部分同士が接触する位置関係にあるか否かを判定するアルゴリズムを利用してリアルタイムで求める。具体的には、撮像系2,3の外形形状に相応するBSPツリー形式の3次元モデル外形データの2つのボックスを仮想3次元空間で撮像系2,3の動きに合わせて撮像系2,3の現在位置に基づき回転・平行移動させる。そうすると、3次元モデル外形データの2つのボックスが、仮想3次元空間において撮像系2,3の各可動部分と常に同じ配置になって、FPD25,36などに代表される撮像系2,3同士の接触が起こる撮像系2,3間の外面同士の対置状況の現状を示すことになる。
次に、3次元モデル外形データの最小ボックス同士の接触の有無を判定する。もちろん、正常な状態では撮像系2,3が接触することがないので、そのまま判定すれば正常な状態では接触なしという判定になる。もし、接触有りと判定されると既に接触が起こっていることになり、接触は回避できなかったことになってしまう。そこで、撮像系2,3の各可動部分間の距離に余裕を持たせるべく、接触の有無を判定する際に接触を防止できるだけの余裕がもてる一定の仮想接触距離を予め設定する。一方の3次元モデル外形データの最小ボックスと、他方の3次元モデル外形データの最小ボックスとの距離を算出して、仮想接触距離未満であれば、接触有りと判定し、仮想接触距離以上であれば接触なしと判定する。この距離算出・判定処理を、データ含有情報を有する最小ボックスの全ての間で繰り返し行う。データ含有情報を有さない最小ボックスは接触に関与しないので距離算出・判定処理の必要はない。このように求められた接触の有無の判定結果を、撮像系2,3の(各可動部分の)相対位置情報として、撮像系移動制御部52に送り込む。
撮像系移動制御部52は、FPD25,36などに代表される撮像系2,3の各可動部分間の相対位置に基づいてこれらの可動部分の動きを制御する。もし、仮想接触距離以上で接触なしであれば、特別な制御を行わない。もし、仮想接触距離未満で接触有りであって、撮像系2,3のいずれかが移動中であれば、両撮像系2,3の移動を直ちに停止するように制御することで、撮像系2,3の各可動部分の動きを停止する。なお、接触の可能性がある場合に、撮像系2,3の移動を直ちに停止せずに、接触しない方向に撮像系2,3のいずれかを移動させることで待避させてもよい。また、段階的に減速させてから停止させてもよい。
なお、C型アーム23,34のたわみによってX線管24,35やFPD25,36の相対位置が変化する場合には、予め、C型アーム23,34を回転させたときの相対位置を予め求めて、その相対位置を参照して位置関係導出部56は相対位置を補正してもよい。また、FPD25,36同士に代表される撮像系2,3の可動部分同士の接触を防止するために、撮像系移動制御部52は、FPD25,36などに代表される撮像系2,3の各可動部分間の相対位置に基づいてこれらの可動部分の動きを制御したが、本実施例では、好ましくは、上述したように天板1と撮像系2,3との衝突(特に床設置タイプの撮像系2との衝突)を防止するために、天板移動制御部51は、位置関係導出部56で求められた天板1と撮像系2,3(の各可動部分)との相対位置に基づいて天板1の移動を制御する。
そのために、形状データ登録部55には、撮像系2,3の3次元外形形状に対応する3次元モデル外形データを登録するのと同様に、天板1の3次元外形形状に対応する3次元モデル外形データを予め登録する。登録の方法については、撮像系2,3と同じ内容であるので、その説明を省略する。そして、位置関係導出部56は、天板1と撮像系2,3の各可動部分との相対位置関係情報を、可動部分同士が接触する位置関係にあるか否かを判定するアルゴリズムを利用してリアルタイムで求める。具体的な算出方法については、撮像系2,3と同じ内容であるので、その説明を省略する。
以上のように構成された本実施例装置によれば、接地された誘電体製の対象物X,Xが静電容量式の近接センサ41,42に接近したとき、対象物X側にある近接センサの電極(本実施例では送受信兼用電極71),対象物X間で静電容量Cをもつとともに、対象物X側にある近接センサの電極(本実施例では送受信兼用電極81),対象物X,X間で静電容量Cをもつ。したがって、上述した近接センサ41の電極(送受信兼用電極71),対象物X間での静電容量Cに関連する物理量(本実施例では電流I)を測定することで対象物Xを非接触で検出することができるとともに、上述した近接センサ42の電極(送受信兼用電極81),対象物X間での静電容量Cに関連する物理量(本実施例では電流I)を測定することで対象物Xを非接触で検出することができる。
なお、対象物が他方の可動部分であって、従来のように可動部分が接地されている場合には、一方の可動部分が他方の可動部分に接近したときに、他方の可動部分側にある一方の可動部分に関する近接センサの電極(本実施例では送受信兼用電極),他方の可動部分間で静電容量をもつ。例えば、両可動部分がそれぞれFPD25,36の場合には、一方のFPD25が他方のFPD36に接近したときに、他方のFPD36側にある一方のFPD25に関する近接センサ41の送受信兼用電極71,他方のFPD36間で静電容量Cをもつ。一方のFPD36が他方のFPD25に接近した場合も同様である。したがって、一方の可動部分であるFPD25に関する近接センサ41が他方の可動部分であるFPD36(の存在)を非接触で検出してしまい、FPD25,36間で動作制限が過度にかかってしまう。
そこで、少なくとも2つの可動部分(本実施例ではFPD25,36)に関する各々の近接センサ(本実施例では近接センサ41,42)の1つの電極(本実施例では送受信兼用電極71,81)を互いに同電位に保つように構成するので、少なくとも2つの可動部分の一方(FPD25)が他方(FPD36)に接近して、両電極間の距離を狭くしても静電容量が生じない。したがって、可動部分同士(FPD25,36同士)を接近させることができ、可動部分同士(FPD25,36同士)の過度な動作制限を緩和させることができる。
本実施例では、近接センサ41を構成する複数の電極のうち、1つの電極を、送信電極と受信電極との双方の機能を兼ねた送受信兼用電極71(近接センサ42の場合には送受信兼用電極81)とするとともに、図3に示すように、その送受信兼用電極71に可動部分(本実施例ではFPD25)側に隣接して対向配置された電極を別電極(本実施例ではシールド電極72、近接センサ42の場合にはシールド電極82)としている、あるいは図4に示すように、送受信兼用電極71に可動部分(FPD25)の内部(本実施例では外装部分25Bの内部)側に隣接して対向配置された電極を別電極(シールド電極72、近接センサ42の場合にはシールド電極82)としている。そして、送受信兼用電極71(近接センサ42の場合には送受信兼用電極81)および別電極(シールド電極72、近接センサ42の場合にはシールド電極82)を互いに同電位に保つとともに、少なくとも2つの可動部分(FPD25,36)に関する各々の近接センサ41,42の各送受信兼用電極71,72を互いに同電位に保つように構成している。
つまり、上述した同電位に保つように構成された電極を、送受信兼用電極71,72に限定する。接地された誘電体製の対象物X,Xが静電容量式の近接センサ41,42に接近したとき、別電極であるシールド電極72の可動部分であるFPD25とは逆側(対象物X側)に隣接して対向配置された送受信兼用電極71,対象物X間で静電容量Cをもつとともに、シールド電極82の可動部分であるFPD36とは逆側(対象物X側)に隣接して対向配置された送受信兼用電極81,対象物X間で静電容量Cをもつ。一方、別電極であるシールド電極72,接地電極73間で静電容量Cをもつとともに、シールド電極82,接地電極83間で静電容量Cをもつ。したがって、上述したように近接センサ41の送受信兼用電極71,対象物X間での静電容量Cに関連する電流Iを測定することで対象物Xを非接触で検出することができるとともに、近接センサ42の送受信兼用電極81,対象物X間での静電容量Cに関連する電流Iを測定することで対象物Xを非接触で検出することができる。さらに、送受信兼用電極71,81および別電極であるシールド電極72,82を互いに同電位に保つように構成しているので、両電極間71,72、両電極間81,82の距離を狭くしても静電容量が生じない。したがって、両電極間71,72、両電極間81,82を狭くしつつ近接センサ41,42をそれぞれ実現することができ、装置を小型化にすることができる。
本実施例では、好ましくは、同電位に保つように構成された電極(本実施例では送受信兼用電極71,81)に関する各可動部分同士(FPD25,36同士)などに代表される撮像系2,3の各可動部分間の相対位置に基づいてこれらの可動部分の動きを制御する撮像系移動制御部71を備えている。このような撮像系移動制御部71を備えることで、可動部分同士(FPD25,36同士)の衝突を防止することができつつ、可動部分同士(FPD25,36同士)の過度な動作制限を緩和させることができる。
本実施例では、好ましくは、対象物の存在を機械的接触により検出する接触センサとしてマイクロスイッチ43,44を備え、同電位に保つように構成された電極(本実施例では送受信兼用電極71,81)に関する各可動部分(FPD25,36)に対してマイクロスイッチ43,44を配設し、このマイクロスイッチ43,44による可動部分(FPD25,36)の検出結果に基づいて、これらの可動部分(FPD25,36)の動きを撮像系移動制御部51は停止させる。このように撮像系移動制御部51が停止させることで、機械的接触により可動部分同士(FPD25,36同士)の停止が可能であり、可動部分同士(FPD25,36同士)の過度な動作制限を緩和させることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、C型アームの駆動で撮像を行うX線診断装置を例に採って説明したが、この発明は、C型アーム以外の駆動機構がX線管やフラットパネル型X線検出器(FPD)を支持して動かすX線診断装置に適用してもよい。また、上述した実施例では、バイプレーン方式のX線診断装置であったが、撮像系が1つのみの装置や逆に3つ以上の撮像系を備えた装置に適用してもよい。
(2)上述した実施例では、X線診断装置を例に採って説明したが、ECT(Emission Computed Tomography)装置のように放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出する装置に適用してもよい。このように、FPDなどに代表される可動部分を動かして放射線を検出することで診断用の放射線画像を得る医用診断装置であれば、適用することができる。
(3)上述した実施例では、FPDに近接センサを備えたが、例えばX線管や上述した実施例の基台部やキャリッジやC型アーム支持部やC型アームやX線管などに代表されるように可動部分であれば、近接センサの配設箇所については特に限定されない。また、FPDとX線管との両者に近接センサをそれぞれ備えるなど、少なくとも2つの可動部分に関する近接センサに対して、各々の近接センサの1つの電極を互いに同電位に保つように構成するのであれば、同電位に保つように構成された電極を有する近接センサの個数については、特に限定されない。したがって、全ての可動部分に関して近接センサを備え、各々の近接センサの1つの電極を互いに同電位に保つように構成してもよい。
(4)上述した実施例では、天板も可動部分として見なすことができる。したがって、天板に近接センサを備えるとともに、天板以外の可動部分に近接センサを備えて、各々の近接センサの1つの電極を互いに同電位に保つように構成してもよい。
(5)上述した実施例では、少なくとも2つの可動部分に関する各々の近接センサの各送受信兼用電極を互いに同電位に保つように構成したが、互いに同電位に保つように構成される電極については、送受信兼用電極に限定されない。通常の送信電極と受信電極とから構成された近接センサに対しても適用することができる。この場合には、少なくとも2つの可動部分に関する各々の近接センサの1つの電極を互いに同電位に保つように構成すればよい。
(6)上述した実施例では、同電位に保つように構成された電極に関する各可動部分(実施例ではFPD)間の相対位置に基づいてこれらの可動部分の動きを制御する可動部分制御手段(実施例では撮像系移動制御部51)を備えたが、可動部分同士の衝突を考慮しないのであれば、必ずしも可動部分制御手段を備える必要はない。
(7)上述した実施例では、対象物の存在を機械的接触により検出する接触センサ(実施例ではマイクロスイッチ)を備え、同電位に保つように構成された電極に関する各可動部分(実施例ではFPD)に対して接触センサを配設し、この接触センサによる可動部分の検出結果に基づいてこれらの可動部分の動きを停止させる可動部分停止手段(実施例では撮像系移動制御部51)を備えたが、可動部分同士の衝突を考慮しないのであれば、必ずしも可動部分制御手段あるいは接触センサを備える必要はない。
(8)上述した実施例では、変形例(4)でも述べたように、天板も可動部分として見なすことができる。したがって、天板と天板以外の各可動部分との間の相対位置に基づいてこれらの可動部分の動きを制御する可動部分制御手段(この場合には、撮像系移動制御部51および天板移動制御部52)を備え、さらに天板に近接センサを備えるとともに、天板以外の可動部分に近接センサを備えてることで、天板と天板以外の各可動部分との衝突を防止することができつつ、天板と天板以外の各可動部分同士の過度な動作制限を緩和させることができる。また、天板に接触センサを配設するとともに、天板以外の各可動部分に接触センサを配設し、この接触センサによる天板および可動部分の検出結果に基づいてこれらの天板および可動部分の動きを停止させることで、機械的接触により天板および可動部分の停止が可能であり、天板および可動部分の過度な動作制限を緩和させることができる。
(a)は実施例に係るX線診断装置の概略構成を示した斜視図、(b)は実施例に係るX線診断装置のブロック図である。 フラットパネル型X線検出器(FPD)に各センサを取り付けたときの概略図である。 実施例に係る近接センサの概略図である。 (a)、(b)は、シールド電極および接地電極をフラットパネル型X線検出器(FPD)の外装部分の内部に配設したときの近接センサの概略図である。 (a)はVOXEL形式の3次元モデル外形データのフォーマットに関する説明に供する模式図、(b)はBSPツリー形式の3次元モデル外形データのフォーマットに関する説明に供する模式図である。
符号の説明
25,36 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
41,42 … 近接センサ
43,44 … マイクロスイッチ
52 … 撮像系移動制御部
71,72 … 送受信兼用電極
81,82 … シールド電極
M … 被検体
,X … 対象物

Claims (4)

  1. 対象物の存在を非接触で検出する近接センサを備え、この近接センサによる対象物の検出結果に基づいて可動部分の動きを制御して、可動部分を動かして放射線を検出することで診断用の放射線画像を得る医用診断装置であって、複数の電極を互いに対向配置した静電容量式で近接センサを構成し、これらの電極のうち、少なくとも2つの可動部分に関する各々の近接センサの1つの電極を互いに同電位に保つように構成することを特徴とする医用診断装置。
  2. 請求項1に記載の医用診断装置において、前記近接センサを構成する複数の電極のうち、1つの電極を、送信電極と受信電極との双方の機能を兼ねた送受信兼用電極とするとともに、その送受信兼用電極に前記可動部分側あるいは前記可動部分の内部側に隣接して対向配置された電極を別電極とし、送受信兼用電極および別電極を互いに同電位に保つとともに、少なくとも2つの可動部分に関する各々の近接センサの各送受信兼用電極を互いに同電位に保つように構成することを特徴とする医用診断装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の医用診断装置において、前記同電位に保つように構成された電極に関する各可動部分間の相対位置に基づいてこれらの可動部分の動きを制御する可動部分制御手段を備えることを特徴とする医用診断装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の医用診断装置において、対象物の存在を機械的接触により検出する接触センサを備え、前記同電位に保つように構成された電極に関する各可動部分に対して前記接触センサを配設し、この接触センサによる可動部分の検出結果に基づいてこれらの可動部分の動きを停止させる可動部分停止手段を備えることを特徴とする医用診断装置。
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