JP4966827B2 - 液体処理装置及び液体処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、懸濁物を含む下水や排水等の被処理液から懸濁物を分離する処理を行う液体処理装置及び液体処理方法に関する。
従来、懸濁物を含む下水や排水等は、浮上した懸濁物の除去する処理が行われる(例えば、非特許文献1参照)。下水では、曝気槽後段の最終沈殿池や、重力濃縮槽、消化タンク等の水面において、下水中の懸濁物等や油脂類に付着した汚泥中の活性汚泥が、気泡の吸着や汚泥中の生物の活動により浮上して蓄積する固形物(以後「スカム」と呼ぶ)が発生する。このスカムを水(処理液)から分離して取り除くためには、水面に滞留するスカムを一ヶ所に掻き寄せて、処理槽の端部等に設けられた排出口等に流入させるスカム除去装置が用いられている。
また、非特許文献1に記載されているように、排水中に含有する微細な物質や汚濁分等を除去して排水を綺麗にする排水処理では、浮上分離処理装置が用いられる場合がある。懸濁物を水面に浮上させて水から分離させる浮上分離処理装置は、懸濁物に微細な気泡を強制的に付着させて、水との比重差で懸濁物が浮上して固液分離する方式である。この場合も浮上した懸濁物を回収して排出する処理装置が必要である。この浮上した懸濁物を分離して排出する装置及び方法としては、特許文献1に開示された浮上分離処理装置及び方法が知られている。
特許文献1に記載された浮上分離処理装置は、主に気泡注入装置を備えた浮上分離槽とスラッジタンクと、スカム除去装置とから主に構成されている。この浮上分離処理装置は、運転中に、浮上分離槽に被処理液(原水)を供給し、その被処理液中に含有されたスカムを除去した処理液(処理水)を連続して排出する装置である。この浮上分離処理装置では、被処理液の一部が加圧された後、再び浮上分離槽へ循環されて減圧されることにより気泡が発生して懸濁物に付着するようになっている。その結果、比重が軽くなった懸濁物は、液面に浮上してスカムとして蓄積する。その蓄積したスカムは、掻寄機(スキマー)により収集されて排出される。
なお、前記掻寄機を用いない場合には、浮上分離槽の内部にスカムを回収する回収器を設け、液体処理装置の処理液流出流路と回収器に接続されたスカム排出流路にそれぞれ設けられた弁を開閉して液位を上下させることにより、液面に蓄積したスカムを回収器内へ流入させて排出する方法が考えられる。
特開平9−234458号公報 拓植秀樹、海野肇著、『「泡」技術、使う、作る、排除する』、工業調査会出版、2004年4月
しかしながら、前記特許文献1に記載されたような浮上分離処理装置等の液体処理装置及び方法では、浮上分離槽の上部空間に設置した掻寄機を駆動させることによってスカムを掻き寄せて排出口に流入させているので、浮上分離槽内に機械的な駆動部が設置されている。このため、特許文献1の液体処理装置及び方法では、機械的な駆動部によって構造が複雑化し、それらを構成する部品点数が多く、部品の維持管理や、液体処理装置の簡素化及び小型化の点で支障を来たすという問題点があった。
また、これらの液体処理装置及び方法では、モータで回転駆動する掻寄機が使用されているので、モータを駆動させるための電力が必要であり、電気代がかかるという問題点があった。
また、浮上分離槽の内部に設置したスカム回収器と液位の変動を用いる液体処理装置及び方法では、スカムが液面に蓄積して鉛直上向きに成長し、液面と浮上分離槽の内部の壁面とが接する部分で壁面に付着して肥大化する。その付着したスカムは、腐敗・変質、または乾燥・固化して剥落する可能性がある。その液体処理装置及び方法では、浮上分離槽の内壁面から剥落した固形物が、浮上分離槽の底面に達して滞留し、処理液の水質に影響を及ぼす可能性があるため、浮上分離槽の内壁面にスカムが蓄積するのを回避させなければならいという問題点があった。
懸濁物を除去する液体処理装置及び方法では、信頼性を向上させるために、故障する可能性のある機械的な駆動部を極力低減することが望まれている。また、液体処理装置では、処理コストを低減させるために、低動力で運転可能なスカム除去装置が求められている。さらに、液体処理装置及び方法では、装置の維持管理の観点から、浮上分離槽の壁面やスカム除去装置へのスカムの付着及び蓄積を防止する必要がある。
そこで、本発明は、前記従来技術の問題点に鑑み発明されたものであり、信頼性及び維持管理性が高く、かつ、経済的に懸濁物を除去できる液体処理装置及び液体処理方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る液体処理装置は、処理液を貯留する処理槽と、前記処理槽に、前記被処理液を供給する供給流路と、前記処理槽の内壁面に設けられると共に、前記被処理液に含まれた懸濁物の回収時の液面より下方に設置され、前記被処理液の液面に浮上した前記懸濁物を回収する回収器と、前記回収器から前記懸濁物を排出する排出流路と、前記排出流路を開閉する排出弁と、を備え、前記懸濁物を含む前記被処理液から前記懸濁物を分離する処理を行う液体処理装置において、前記回収器は、前記処理槽の前記内壁面に接して設置された壁側回収部と、前記懸濁物が当該回収器内に落下する際に乗り越える堰部と、を備え、前記処理槽は、当該処理槽内の上層部分を上流側と下流側とに区分けし、上端部上流側の側面及び上端部下流側の側面に前記堰部を設けた上側仕切壁と、前記上側仕切壁で区分けられた前記処理槽の前記下流側の被処理液の液面より下方の内壁に設けられた流出流路と、を備え、前記処理槽内の前記被処理液上に浮上した前記懸濁物は、前記排出弁を開弁することにより、前記回収器内に落下して前記排出流路に流れ込むことによって前記処理槽外に排出され、前記供給流路の前記被処理液は、前記処理槽の前記上流側の上流槽部に供給されて、当該被処理液から懸濁物が浮上して分離され、前記上側仕切壁で区分けられた前記処理槽の前記下流側へ流れた処理液を前記流出流路から前記処理槽外に流出されることを特徴とする。
また、本発明に係る液体処理方法は、懸濁物を含む被処理液を貯留する処理槽と、前記処理槽に、前記被処理液を供給する供給流路と、前記処理槽の内壁面に設けられると共に、前記被処理液に含まれた懸濁物の回収時の液面より下方に設置され、前記被処理液の液面に浮上した前記懸濁物を回収する回収器と、前記処理槽の前記内壁面に接して設置された壁側回収部と、前記懸濁物が前記回収器内に落下する際に乗り越える堰部と、前記処理槽内の上層部分を上流側と下流側とに区分けし、上端部上流側の側面及び上端部下流側の側面に前記堰部を設けた上側仕切壁と、前記回収器から前記懸濁物を排出する排出流路と、前記排出流路を開閉する排出弁と、を備えた液体処理装置によって、前記被処理液から前記懸濁物を分離する液体処理方法であって、前記処理槽内の前記被処理液上に浮上した前記懸濁物は、前記排出弁を開弁することにより、前記回収器内に落下して前記排出流路に流れ込むことによって前記処理槽外に排出され、前記供給流路の前記被処理液は、前記処理槽の前記上流側の上流槽部に供給されて、当該被処理液から懸濁物が浮上して分離され、前記上側仕切壁で区分けられた前記処理槽の前記下流側へ流れた処理液の液面より下方の内壁に設けられた流出流路から前記処理槽外に流出されることを特徴とする。
本発明によれば、回収器に捕集された懸濁物は、排出弁を開弁して液位を制御することにより、処理槽内の被処理液の液面に浮上した懸濁物を回収器で捕集して、その回収器内に溜まった懸濁物を排出弁を開弁することにより、処理槽の槽外に排出させることができる。このように、掻寄機のような機械的駆動部を用いることなく、懸濁物の鉛直上方への成長と懸濁物の自重による落下を利用し、処理槽の内壁面と液面とを隔離させるようにその内壁に設置した回収器へ懸濁物を流入させて、排出流路に設けた排出弁の開閉動作により懸濁物を処理槽外へ排出することができる。
本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法によれば、懸濁物を含む被処理液を液体処理する過程で、処理槽内の液面に浮上した懸濁物が処理槽に設置した回収器によって、壁面への付着・蓄積を回避して懸濁物を除去できるため、液体処理装置の信頼性、維持管理性、及び経済性を向上させることができる。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法を示すブロック図である。図2は、本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法を示す概略平面図である。
≪液体処理装置の構成≫
図1及び図2に示すように、液体処理装置Aは、懸濁物2を含む被処理液3から懸濁物2を分離し除去して処理液4を生成する処理を行う処理装置であり、回収器5に回収された懸濁物(スカム2a)2を、排出弁6を開弁することにより、処理槽1の槽外に排出する装置である。この液体処理装置Aは、それぞれ後記する供給流路12と、処理槽1と、上側仕切壁15と、下側仕切壁16と、回収器5と、排出流路11と、排出弁6と、スカム検出装置9と、制御装置8と、流出流路13と、を備えている。
≪被処理液及び処理液の構成≫
被処理液3は、この被処理液3の液面に浮上させることが可能な懸濁物2を含んだ処理液4であり、例えば、家庭の生活排水や、工場の工業排水や、各種の洗浄に使用した洗浄液や、下水等の排水である。この被処理液3は、不図示の貯留槽等に貯留されてあって、適宜に供給流路12から処理槽1に供給されて懸濁物2(スカム2a)の除去が行われる。
処理液4は、被処理液3から懸濁物2が低減された液体である。
≪懸濁物及びスカムの構成≫
懸濁物2は、被処理液3に含まれている小さな物質(異物)であり、処理槽1内で泡状あるいはダマ状等になって浮上してスカム(浮遊物)2aとなるものである。懸濁物2は、液体処理装置Aにおいて、排出弁6の開弁時に、処理槽1内の被処理液3の液面から回収器5内に落下して排出流路11に流れ込むことによって、処理液4から分離されて処理槽1外に排出されるようになっている。
≪供給流路の構成≫
供給流路12は、処理槽1内に、被処理液3を供給する流路であり、例えば、配管からなる。供給流路12は、例えば、上流側が被処理液3の供給源(図示せず)の供給管口に接続され、下流側が処理槽1の上流槽部1a上の液面より高い位置に配置されている。
≪処理槽の構成≫
処理槽1は、供給流路12から送られてくる被処理液3を貯留するための槽であり、例えば、外面が直方体に形成されて、上端部が蓋体1dによって閉塞されている。処理槽1には、前記供給流路12と、上側仕切壁15と、下側仕切壁16と、回収器5と、カバー部材10と、排出流路11と、スカム検出装置9と、流出流路13と、が設けられている。この処理槽1は、前記上側仕切壁15と下側仕切壁16とによって処理槽1内の被処理液3が上流槽部1aから中流槽部1b、下流槽部1cへと流れるように部分的に複数(3つ)に区切られている。
蓋体1dには、処理槽1の上流槽部1a上の天井に、供給流路12が接続されて、供給流路12によって送られてきた被処理液3が上流槽部1aに放出されるように設けられている。なお、この蓋体1dは、必要に応じて設置すればよく、なくても構わない。
上流槽部1aは、処理槽1において、供給流路12の被処理液3が供給される部位であり、処理槽1の内壁1eと上側仕切壁15とによって形成されている。上流槽部1aにおける被処理液3の液面付近の周囲には、回収器5とカバー部材10とが設けられている。
中流槽部1bは、前記上流槽部1aを通過した被処理液3を上側仕切壁15の下側から流れ込んで浮き上がらせる部位であり、処理槽1の内壁1eと、上側仕切壁15と、下側仕切壁16とによって形成されている。中流槽部1bにおける被処理液3の液面付近の周囲には、回収器5が設けられている。
下流槽部1cは、前記中流槽部1bを通過した被処理液3が下側仕切壁16の上側を乗り越えて流れ込む部位であり、処理槽1の底板と、内壁1eと、下側仕切壁16とによって形成されている。上流槽部1aにおける被処理液3の液面付近の周囲には、回収器5とスカム検出装置9と排出流路11が配置されている。上流槽部1aの被処理液3内の中層部には、被処理液3から懸濁物2(スカム2a)が分離した処理液4を処理槽1外に流出させる流出流路13が設けられている。
≪上側仕切壁の構成≫
上側仕切壁15は、処理槽1内の上層部分を上流槽部1aと、それ以外の中流槽部1b及び下流槽部1cとに分離して区分けするための平板状の仕切板である。上側仕切壁15は、処理槽1内に垂下した状態に設けられた供給流路12の開口端より下流側に垂直に設置されて、左右両端部が処理槽1の内壁1eに固定されている。上側仕切壁15は、上端部が、処理槽1内の被処理液3の液面より高い位置に設置され、下端部が、処理槽1の内底より高い位置に設置されて、左右端部が処理槽1の内壁1e(図2参照)に固定されている。つまり、上側仕切壁15は、供給流路12によって上流槽部1aの上に供給された被処理液3が、上流槽部1aの底面側に向けて流れるように仕向けるための部材である。
≪下側仕切壁の構成≫
下側仕切壁16は、上流槽部1aの底面側に流れた被処理液3を中流槽部1bの液面側に浮上させるための平板状の仕切板であり、中流槽部1bと下流槽部1cとの間の被処理液3内に没入した状態に立設されている。下側仕切壁16は、上端部が被処理液3内に没入する高さの位置に設置され、下端部が処理槽1の底面に垂直に固定されて、左右両端部が処理槽1の内壁1eに固定されている。下側仕切壁16は、処理槽1内の下層部分を上流側トラフ部1gと、下流側トラフ部1hとに分離して区分けするための板部材であり、処理槽1内を側面視して、上流槽部1aの上層から下層へ流れるように供給された被処理液3を上層へ浮上させた後に、下流槽部1cの下層へと流れるようにさせている。
≪回収器の構成≫
回収器5は、処理槽1内の被処理液3の液面に浮上した懸濁物2(スカム2a)を回収するためのものであり、処理槽1内の被処理液3の液面の周囲を囲むと共に、内壁1e及び上側仕切壁15の壁面の被処理液3の液面に略沿うように水平に設置された樋状の部材からなる。回収器5は、例えば、縦断面視して円弧形状に形成されて、基端部が内壁1e及び上側仕切壁15に固定されて内壁面1fに接して設けられ、先端部が内壁1e及び上側仕切壁15から処理槽1の内側方向に突出して設けられて、上方部が開口し、先端側の上端部に堰部5bを有している。回収器5は、外面5cが処理槽1内の被処理液3に浸った状態に設置されて、液面から溢れて堰部5bを乗り越えて内面5d側に流入したスカム2aが排出流路11に流れるように樋状の流路を形成している。回収器5は、内底がスカム2aの回収時の液面より下方に設置されて、回収器5の内面5d側に落下したスカム2a及び被処理液3が、水頭差によって下流側に接続された排出流路11側に流れるように設けられている。
堰部5bは、スカム2aが回収器5内に落下する部位であり、上端面が被処理液3に液面と同じか、あるいは僅かに鉛直方向の下方に位置した部位になるように設けられている。
≪排出流路の構成≫
排出流路11は、回収器5内からスカム2aを排出するための配管であり、例えば、上流側が回収器5に接続され、下流側がスカム2aを廃棄したり、一時的に貯留させたりするための廃棄槽(図示せず)等に接続されている。
なお、排出流路11及び回収器5の少なくとも一方は、下流方向(排出方向)に向けて低くなるように傾斜させて設置することが好ましい。このようにすれば、排出流路11及び回収器5内のスカム2aの流動性が向上されて滞留することが回避されと共に、スカム2aを外部に排出し易くなる。
また、排出流路11には、回収器5毎にそれぞれ取り付けてもよい。この場合は、処理槽1の両側に排出流路11をそれぞれ設けてもよい。なお、排出流路11を複数の回収器5で共通に用いる場合には、水平方向の流路が排出先(下流方向)に向けて低くなるよう傾斜させて取り付けることが好ましい。
≪排出弁の構成≫
排出弁6は、排出流路11を開閉するための弁であり、排出流路11の適宜な位置に設置されている。排出弁6は、例えば、制御装置8からの制御信号で駆動して開弁する電磁弁からなる。
≪スカム検出装置の構成≫
スカム検出装置9は、被処理液3の液面に浮上した懸濁物(スカム2a)2を検出する装置であり、例えば、フロートスイッチや超音波等による一種の液位センサからなる。スカム検出装置9は、回収器5内に貯留した被処理液3の液面に蓄積した懸濁物(スカム2a)2の蓄積高さが所定の高さH以上に達すると、検出用の可動接点(図示せず)が固定接点(図示せず)に接触してONとなり、スカム2aが所定のスカム嵩まで蓄積したことを電気信号(スカム液位信号)で制御装置8に発して知らせるようになっている。スカム検出装置9は、回収器5内のスカム2aの高さが所定の高さHになったときに、可動接点が液位の変化で連動して固定接点に接触するように設置されている。そのスカム検出装置9は、制御装置8を介して排出弁6に電気的に接続されている。
≪制御装置の構成≫
制御装置8は、排出弁6の弁体を開閉させるための装置であり、スカム検出装置9からのスカム液位信号を受けてから排出弁6を所定時間T(図4参照)開弁させる制御信号を排出弁6に発するタイマー機能を備えている。また、制御装置8は、スカム2aが所定の高さH以下のときには排出弁6を閉弁させるOFF信号を発するように構成されている。制御装置8は、電源(図示せず)に電気的に接続されている。
≪流出流路の構成≫
流出流路13は、処理槽1内の被処理液3から懸濁物2が浮上して分離した処理液4を処理槽1から流出させて適宜な場所へ送るための配管である。流出流路13は、上流側端部が、下流槽部1cの排出流路11より下側の中層部分の内壁1eに接続され、下流側端部が、例えば、処理液4を再利用するために一時的に貯留させる貯留タンク等に接続されている。
なお、処理液4を流出流路13によって水頭差で排出する場合には、流出流路13を少なくとも回収器5の上面より低い位置に設けることが好ましい。流出流路13の上流側は、被処理液3の液面より下方の内壁1eに設置されてあればよい。
カバー部材10は、供給流路12から上流槽部1aの上方に放出された被処理液3が直接回収器5内に入り込むのを防止するためのものであり、上流槽部1aに設置された回収器5を所定間隔を介して覆うように設置されている。なお、このカバー部材10は、必要に応じて設置すればよく、なくても構わない。
[作用]
次に、図3及び図4を主に参照しながら本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法の作用を説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法の工程を示す図であり、(a)は排出弁を閉弁したときの状態を示す説明図、(b)はスカムが肥大化したときの状態を示す説明図、(c)はスカムがスカム回収器に落下した状態を示す説明図、(d)はスカムが排出流路へ排出されたときの状態を示す説明図である。図4は、本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法を示す図であり、(a)は回収器による回収スカム量の変化を示すグラフ、(b)は排出弁の弁体が開弁するタイミングを示すタイミングチャートである。
図3(a)に示すように、液体処理装置Aによって、懸濁物2を含んだ被処理液3を処理液4と懸濁物2とに分離する場合には、まず、排出流路11の排出弁6を閉弁して、供給流路12から処理槽1の上流槽部1a内の上に、被処理液3を供給する。
被処理液3は、図3(a)に矢印aで示すように、供給流路12によって上流槽部1aの上側から処理槽1に落下させるように送り込まれると、矢印b,cの下方向へ流れて、上流側トラフ部1gに貯留される。この上流側トラフ部1g側に送られた被処理液3は、液面の高さが下側仕切壁16より高くなると、下側仕切壁16を乗り越えて矢印d方向に下流側トラフ部1h側に流れ込む。処理槽1内に送られた被処理液3は、比重の重い処理液4が下方に溜まり、比重の軽い懸濁物2(スカム2a)が矢印e,fの上方向に浮上して液面に溜まる。懸濁物2は、例えば、微細な気泡状や、いわゆるダマ状のスカム2aとなって液面に蓄積して徐々に成長して肥大化する。
さらに、処理槽1に被処理液3が送られて、図3(b)に示すように、被処理液3及び懸濁物2が増加して、堰部5bに接しているスカム2aの重力とのバランスが維持できなくなると、スカム2aの一部が被処理液3と共に、図3(c)に矢印g,hで示すように、堰部5bを乗り越えて回収器5内に崩落する(図3(c)及び図4(a)参照)。
スカム2aは、被処理液3の供給量の増加と共に肥大化(図3(b)参照)と、図3(c)に示す回収器5内への落下を繰り返して、回収器5内のスカム2aの混合した被処理液3の液位が徐々に増加する。
そして、回収器5内のスカム2aの回収スカム量が所定量となる高さHまで蓄積されるとスカム検出装置9がONしてスカム2aが所定量まで貯留したことを検出し、制御装置8へスカム検出信号を送り、その制御装置8が排出弁6を所定時間T開弁させる(図4(b)参照)。
図3(d)に示すように、排出弁6の弁体が開弁すると、回収器5内にあったスカム2a及び被処理液3は、排出流路11及び排出弁6を介して排出流路11の先にある廃棄槽等に排出されて、廃棄処理される。
制御装置8は、スカム検出装置9のスカム検出信号を受けてから所定時間T(図4(b)参照)経過後に、排出弁6を閉弁させるOFF信号を送り、排出弁6が閉弁される。この場合、所定時間Tは、回収器5に蓄積したスカム2aが全て排出される時間に設定するとよい。
このように、本実施形態の液体処理装置Aによると、スカム2aの成長と排出弁6の開閉を利用して、モータで駆動するスキマーやポンプ等の機械的な駆動部を用いることなく被処理液3中にあったスカム2aを処理液4から分離させて処理槽1外に排出させることができる。このため、液体処理装置Aの信頼性、維持管理性、及び経済性を向上させることができる。
また、回収器5は、処理槽1の内壁面1fに設置されていることによって、被処理液3の液面に処理槽1の内壁面1fが接することがないので、内壁面1fにスカム2aが付着して蓄積するのを回避することができる。その結果、液体処理装置Aにおける清掃作業の回数を大幅に削減することができる。
[変形例]
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
≪第1変形例≫
次に、図5及び図6を参照して、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第1変形例を説明する。
図5は、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第1変形例を示すブロック図である。図6は、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第1変形例を示す概略平面図である。以下、図1〜図4に示した実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法と同一機能を有する部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本第1変形例は、前記実施形態の回収器5(図1及び図2参照)を、図5及び図6に示す回収器5Bのように、処理槽1の内壁面1f以外の場所にも設置したものである。
この場合、回収器5Bは、図5及び図6に示すように、処理槽1の内壁面1f及び上側仕切壁15の表裏面に接触する状態に直接設置された壁側回収部5Baに加え、さらに壁面のない処理槽1の中心付近にも中側回収部5Beが設置されている。
中側回収部5Beは、処理槽1内において壁面を形成する内壁1e及び上側仕切壁15以外に設置された回収器5Bであって、内壁1e及び上側仕切壁15から離れた位置にあるスカム2aを回収するためのものである。中側回収部5Beは、例えば、上側仕切壁15によって上流槽部1aと中流槽部1b及び下流槽部1cとの2つに液面が区画された処理槽1において、下側仕切壁16に沿って中流槽部1bと下流槽部1cとの間に配置されている。中側回収部5Beは、図5に示すように、縦断面視して略半円形の樋状に形成されて上流及び下流側の上端部にそれぞれ堰部5Bbを有し、この中側回収部5Beに落下した被処理液3及びスカム2aが排出流路11側に流れるような流路を形成している。中側回収部5Beは、図6に示すように、両端部が下流方向に対して直交する方向に向けて延設されて、左右の内壁1eの壁側回収部5Baに接続されると共に、一端部が排出流路11に連通し、中央部が被処理液3の液面に浮上した状態に設置される。
処理槽1内における液面の面積が大きい場合、回収器5Bから遠い被処理液3の液面に浮上したスカム2aは、液面に浮上してから回収器5Bまでに到達するまでにより長い時間を要する。また、被処理液3の含有する懸濁物2が少ない場合には、スカム2aが自重で回収器5B内に落下して上方に成長するのにより長い時間を要する。
このように、スカム2aの液面における滞留時間が長くなった場合には、スカム2aが腐敗・変質して処理液4の液質に影響を与えたり、あるいは、スカム2aが固化して堰部5Bbに付着して回収器5Bへ落下し難くなったりするおそれがある。
本発明の第1変形例によると、処理槽1の内壁面1f及び上側仕切壁15の表裏面から遠い液面の中心付近に内壁面1fに接しない回収器5B(中側回収部5Be)も設置することにより、スカム2aと回収器5Bとの距離を短縮することができると共に、同時に液面の面積を減少させることができる。その結果、スカム2aが回収器5Bへ流入するまでの処理槽1内の滞留時間を短縮し、処理液4の液質の悪化を防止することができる。このため、液体処理装置Bの信頼性を向上することができる。
≪第2変形例≫
次に、図7及び図8を参照して、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第2変形例を説明する。図7は、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第2変形例を示すブロック図であり、処理槽1内の液位を増加させてスカムを排出させるときの状態を示す。図8は、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第2変形例を示す概略平面図である。図9は、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第2変形例の処理工程を示す工程図であり、(a)は排出弁を閉弁したときの状態を示す説明図、(b)はスカムが肥大化したときの状態を示す説明図、(c)は回収弁が閉弁してスカムがスカム回収器に落下した状態を示す説明図、(d)はスカムを排出流路へ排出したときの状態を示す説明図である。
本第2変形例は、前記実施形態の液体処理装置Aの流出流路13(図1及び図2参照)に、図7〜図8に示す液体処理装置Cの流出流路13Cのように、回収弁7Cを設置したものである。
この場合、流出流路13Cには、前記実施形態の流出流路13と同様に、上流側端部を処理槽1の下流槽部1cの内壁1eに接続し、下流側端部を処理液4の排出先(図示せず)に接続し、その途中にこの流出流路13Cを開閉する回収弁7Cが設けられている。
回収弁7Cは、前記実施形態の排出弁6と同様に、制御装置8の駆動信号によって弁体が開閉する電磁弁からなり、制御装置8を介してスカム検出装置9,9Cに電気的に接続されている。
処理槽1内の下流槽部1cまたは中流槽部1bには、被処理液3の液面より僅かに上方に設置された回収器5内の配置されたスカム検出装置9と、回収器5から離れた被処理液3の液面の中央部の上方に配置されたスカム検出装置9Cとの2つのスカム検出用センサが設けられている。
スカム検出装置9,9Cは、スカム2aのスカム嵩がそれぞれ設定した所定の高さHになるとONして、スカム検出信号を制御装置8に送り、排出弁6及び回収弁7Cを駆動させて開弁されるようになっている。
スカム検出装置9は、前記実施形態と同じである。スカム検出装置9Cは、処理槽1内の下流槽部1cまたは中流槽部1bの被処理液3の液面に肥大化して積層したように高くなったスカム2aを検出するセンサであり、処理槽1の内壁1e及び上側仕切壁15から離れた被処理液3の上方の蓋体1dに設置されている。
次に、図9(a)〜(d)を参照しながら本発明の第2変形例の動作を説明する。
まず、図9(a)に示すように、排出弁6が閉弁され、回収弁7Cが開弁された液体処理装置Cの処理槽1の上流槽部1aに、被処理液3が供給流路12によって供給される。その供給流路12から処理槽1内に供給される被処理液3の貯留量の増加に伴って液位が上昇し、液面も徐々に高くなると共に、液面にスカム2aが蓄積される。このとき、回収弁7が開弁しているので、液位が流出流路13Cの基端部より高くなると、下流槽部1cのスカム2aが浮上して分離した処理液4が回収弁7Cを通って流出流路13Cから処理槽1外に排出される。
図9(b)に示すように、さらにスカム2aが増加してスカム嵩が高くなると、そのスカム2aが回収器5内に落下する。
図9(c)に示すように、回収器5に連通している排出流路11が排出弁6によって塞がれていることにより、回収器5内にはスカム2aが段々に増加する。そして、回収器5内のスカム2aが所定のスカム嵩に達すると、スカム検出装置9はスカム2aが所定量になったことを検出してスカム検出信号を制御装置8に送る。制御装置8は、スカム検出装置9からスカム嵩増加の信号を受けると、回収弁7Cに弁体を閉弁させる駆動信号を送り回収弁7Cを閉弁させる。その結果、処理槽1内の液位の上昇が速まり、スカム2aは、回収器5内へ落下するタイミングも速まり、さらに、回収器5内の回収スカム量が増加する。
前記スカム検出装置9が回収器5内のスカム嵩が所定の位置まで達したことを検出してから所定時間経過後、図9(d)に示すように、制御装置8は、回収弁7Cを開弁させて流出流路13Cから処理液4を処理槽1外に排出させると共に、排出弁6を開弁させて、回収器5内のスカム2aを排出流路11から処理槽1の外部に一気に排出させる。なお、排出弁6は、所定時間開弁した後閉弁される。その所定時間Tは、液面に蓄積したスカム2aの排出が完了する時間に設定するとよい。または、スカム検出装置9からスカム嵩の低下の情報を受けてから排出弁6を閉弁させてもよい。
なお、中流槽部1b及び下流槽部1cの被処理液3の液面上のスカム2aが、例えば、泡状になって高さが高くなってスカム検出装置9Cまで到達した場合も、スカム検出装置9Cは、スカム2aが所定の高さまで肥大化したことを検出して、前記スカム検出装置9の場合と同様に作動する。
このように、流出流路13Cに回収弁7Cを設けることによって、被処理液3からスカム2aを浮上させて分離した処理液4を処理槽1内から適宜に排出させたり、排出を停止させたりすることができる。このため、被処理液3の液位の上昇速度及びスカム2aの増加速度を適宜に上げて、回収器5でスカム2aを回収する回収時間を調整することができる。回収器5内に溜まったスカム2aは、排出弁6の開弁と水頭差を利用して、機械的な駆動部を用いることなく、処理槽1外に排出できるため、液体処理装置Cの信頼性及び経済性を向上することができる。
≪第3変形例≫
次に、図10(a)〜(h)を参照して、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第3変形例を説明する。図10は、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第3変形例を示す図であり、(a)〜(h)は回収器の各々の変形例を示す概略部分断面図である。
本第3変形例は、前記実施形態の液体処理装置Aの回収器5(図1参照)を、図10(a)〜(h)に示す回収器5D〜5Kのように、処理槽1の内壁面1fに対する回収器5D〜5Kの外面5Dc,5Ec,5Fc,5Gc,5Hc,5Ic,5Jc,5Kcの接触角θをそれぞれ90度(直角)以上にした種々の例を示すものである。
回収器5D〜5Kは、この回収器5D〜5K内へ落下及び流入したスカム2aが排出流路11(図1参照)に流出せずに滞留することを回避する必要がある。このため、回収器5D〜5Kは、図10(a)、(b)、(e)、(f)に示すように内面5Dd,5Ed,5Hd,5Idが曲面、あるいは、図10(c)、(d)、(g)、(h)に示すように内面5Fd,5Gd,5Jd,5Kdが複数の平面で構成した樋状に形成されている。
この場合は、処理槽1の底面側から液面側へ浮上するスカム2aが回収器5D〜5Kの外面5Dc,5Ec,5Fc,5Gc,5Hc,5Ic,5Jc,5Kcに付着しないでスムーズに液面に浮上するように、処理槽1の内壁面1fと外面5Dc,5Ec,5Fc,5Gc,5Hc,5Ic,5Jc,5Kcとの連結部分等に各種形状のリブ状のスカム付着防止部材17を設置する等して、前記接触角θを90度以上にする。
さらに、図10(b)、(d)〜(h)に示すように、回収器5E,5G〜5Kの外面5Ec,5Gc,5Hc,5Ic,5Jc,5Kcと処理槽1の内壁面1fと連結部分の接触角θが鋭角部分にスカム付着防止部材17を設置して、その接触角θを90度以上にする。このようにしたことにより、回収器5D〜5Kの外面5Dc,5Ec,5Fc,5Gc,5Hc,5Ic,5Jc,5Kcに被処理液3が含む懸濁物2が液面に浮上する際に、回収器5D〜5Kに付着して滞留・蓄積して肥大化するのを回避することができ、回収器5D〜5Kを浄化する清掃作業を行う回数を大幅に削減できる。
≪第4変形例≫
次に、図11(a)〜(e)を参照して、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第4変形例を説明する。図11は、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第4変形例を示す図であり、(a)〜(e)は回収器における堰部の各々の変形例を示す概略部分断面図である。
前記実施形態の液体処理装置Aの回収器5における堰部5b(図1参照)は、図11(a)〜(d)に示す回収器5L〜5Pの堰部5Lb,5Mb,5Nb,5Ob,5Pbのように、上面が曲面あるいは傾斜面で形成されて、平らな形状以外の形状で、スカム2a(図示せず)が回収器5L〜5P内に落下する堰部5Lb,5Mb,5Nb,5Ob,5Pbの高さが不規則なもの(一定でないもの)であってもよい。
また、略V字状の堰部5Lb(図11(a)参照)、山状の堰部5Mb(図11(b)参照)、傾斜面状の堰部5Nb(図11(c)参照)、連山状の堰部5Ob(図11(d)参照)、波状の堰部5Pb(図11(e))に形成すれば、堰部5Lb,5Mb,5Nb,5Ob,5Pb上の液面に流れを生じさせてスカム2aの回収器5L〜5Pへの流動性が促進されて、スカム2aがさらに回収器5L〜5P内へ入り込み易くなり、液体処理装置Dのスカム処理効率を向上させることができる。
≪第5変形例≫
次に、図12を参照して、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第5変形例を説明する。図12は、本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第5変形例を示す概略平面図である。
前記実施形態の液体処理装置Aの回収器5(図1参照)の上部には、図12に示すように、被処理液3から懸濁物2が分離された処理液4を注水する注水流路14の端部14a,14b、または、被処理液3を供給する供給流路12の端部12a,12bを配置してもよい。
この場合、供給流路12には、被処理液3を回収器5に送るための分岐流路12cを設けて、分岐流路12cの下流側の端部12a,12bを被処理液3が回収器5の内面5dに沿って注水されるように設置する。このようにすれば、供給流路12内の被処理液3の一部が回収器5内に流れ込んで、回収器5の内面5dにあったスカム2aを排出流路11に押し流して回収器5を洗浄することができる。さらに、分岐流路12cから放出された被処理液3によりスカム2aの流動性が向上されて、そのスカム2aが回収器5の内面5dや排出流路11の内面に付着するのを防止することができる。
また、流出流路13の途中に注水流路14を分岐するように接続して、注水流路14の下流側の端部14a,14bを処理液4が回収器5の内面5dに沿って注水されるように設置する。このようにすれば、前記同様に、流出流路13内の処理液4の一部が回収器5内に流れ込んで、回収器5内にあったスカム2aを排出流路11に押し流して回収器5内を洗浄することができると共に、スカム2aが回収器5の内面5dや排出流路11の内面に付着するのを防止することができる。
≪その他の変形例≫
前記第2変形例に係る液体処理装置及び液体処理方法におけるスカム検出装置9,9Cは、なくてもよい。この場合には、回収弁7Cの動作をタイマーで制御するようにすればよい。すなわち、図9における制御装置8からの回収弁7Cを駆動させる信号を、タイマーで設定した時間ごとに発信して適宜に開弁させるようにしてもよい。このようにしても、前記第2変形例と同様な作用効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法を示す概略平面図である。 本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法の工程を示す図であり、(a)は排出弁を閉弁したときの状態を示す説明図、(b)はスカムが肥大化したときの状態を示す説明図、(c)はスカムがスカム回収器に落下した状態を示す説明図、(d)はスカムが排出流路へ排出されたときの状態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る液体処理装置及び液体処理方法を示す図であり、(a)は回収器による回収スカム量の変化を示すグラフ、(b)は排出弁の弁体が開弁するタイミングを示すタイミングチャートである。 本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第1変形例を示すブロック図である。 本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第1変形例を示す概略平面図である。 本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第2変形例を示すブロック図であり、処理槽内の液位を増加させてスカムを排出させるときの状態を示す。 本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第2変形例を示す概略平面図である。 本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第2変形例の処理工程を示す工程図であり、(a)は排出弁を閉弁したときの状態を示す説明図、(b)はスカムが肥大化したときの状態を示す説明図、(c)は回収弁が閉弁してスカムがスカム回収器に落下した状態を示す説明図、(d)はスカムを排出流路へ排出したときの状態を示す説明図である。 本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第3変形例を示す図であり、(a)〜(h)は回収器の各々の変形例を示す概略部分断面図である。 本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第4変形例を示す図であり、(a)〜(e)は回収器における堰部の各々の変形例を示す概略部分断面図である。 本発明に係る液体処理装置及び液体処理方法の第5変形例を示す概略平面図である。
符号の説明
1 処理槽
1f 内壁面
2 懸濁物
2a スカム
3 被処理液
4 処理液
5,5A〜5P 回収器
5Ba 壁側回収部
5Be 中側回収部
5b,5Lb,5Mb,5Nb,5Ob,5Pb 堰部
5c 外面
6 排出弁
7C 回収弁
8 制御装置
9 スカム検出装置
11 排出流路
12 供給流路
12a,12b,14a,14b 端部
13 流出流路
14 注入流路
15 上側仕切壁
16 下側仕切壁
17 スカム付着防止部材
A,B,C,D 液体処理装置
θ 接触角

Claims (11)

  1. 処理液を貯留する処理槽と、
    前記処理槽に、前記被処理液を供給する供給流路と、
    前記処理槽の内壁面に設けられると共に、前記被処理液に含まれた懸濁物の回収時の液面より下方に設置され、前記被処理液の液面に浮上した前記懸濁物を回収する回収器と、
    前記回収器から前記懸濁物を排出する排出流路と、
    前記排出流路を開閉する排出弁と、を備え、前記懸濁物を含む前記被処理液から前記懸濁物を分離する処理を行う液体処理装置において、
    前記回収器は、前記処理槽の前記内壁面に接して設置された壁側回収部と、
    前記懸濁物が当該回収器内に落下する際に乗り越える堰部と、を備え、
    前記処理槽は、当該処理槽内の上層部分を上流側と下流側とに区分けし、上端部上流側の側面及び上端部下流側の側面に前記堰部を設けた上側仕切壁と、
    前記上側仕切壁で区分けられた前記処理槽の前記下流側の被処理液の液面より下方の内壁に設けられた流出流路と、を備え、
    前記処理槽内の前記被処理液上に浮上した前記懸濁物は、前記排出弁を開弁することにより、前記回収器内に落下して前記排出流路に流れ込むことによって前記処理槽外に排出され、
    前記供給流路の前記被処理液は、前記処理槽の前記上流側の上流槽部に供給されて、当該被処理液から懸濁物が浮上して分離され、前記上側仕切壁で区分けられた前記処理槽の前記下流側へ流れた処理液を前記流出流路から前記処理槽外に流出されることを特徴とする液体処理装置。
  2. 前記処理槽は、前記上側仕切壁によって下流側に区分けされた当該処理槽内の下層部分を中流槽部と下流槽部とに区分けする下流側仕切壁を備えていることを特徴とする請求項1に記載の液体処理装置。
  3. 記処理槽内の前記下流側仕切壁の上方には、当該下流側仕切壁に沿って前記中流槽部と前記下流槽部との間の位置に設置された中側回収部を備えていることを特徴とる請求項2に記載の液体処理装置。
  4. 前記回収器は、当該回収器に落下した前記懸濁物を前記排出流路へ送る流路を形成し、
    前記壁側回収部は、前記回収器の外面と、前記処理槽の前記内壁面とでなす接触角が直角以上になるように、前記回収器の外面と前記処理槽の前記内壁面との連結部分の下側にスカム付着防止部材を設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液体処理装置。
  5. 前記流出流路には、前記被処理液から前記懸濁物が浮上して分離した処理液を当該処理槽から流出させることを許可する回収弁が設けられ、
    前記回収器は、前記処理槽の内壁面の上部に設けられ
    前記懸濁物は、前記流出流路を開閉する前記回収弁を閉弁させて、前記供給流路から前記処理槽内に供給される被処理液の貯留量の増加に伴って処理液の液位の上昇と共に浮上して前記回収器内に落下し、前記排出流路から排出されることを特徴とする請求項1に記載の液体処理装置。
  6. 前記回収器内には、貯溜した前記被処理液の液面に蓄積した前記懸濁物の蓄積高さを検出するスカム検知装置が配置され、
    前記スカム検出装置は、前記回収器内の前記被処理液の液面に蓄積した前記懸濁物の蓄積高さが予め設定した所定の高さ以上に達するとONして、前記排出弁及び前記回収弁を開弁させることを特徴とする請求項に記載の液体処理装置。
  7. 前記上側仕切壁で区分けられた前記処理槽の前記下流側を、さらに、下流側仕切壁で区分けられた中流槽部と下流槽部とにおいて、
    前記下流槽部または前記中流槽部には、前記被処理液の液面より高い位置に設置された第1スカム検出装置と、
    前記回収器から離れた被処理液の液面の上方に配置された第2スカム検出装置と、が設けられ、
    前記第1スカム検出装置及び第2スカム検出装置は、前記被処理液の液面に蓄積した懸濁物の蓄積高さが、予めそれぞれ設定した所定の高さ以上に達するとONして、前記排出弁及び前記回収弁を開弁させることを特徴とする請求項5に記載の液体処理装置。
  8. 前記供給流路は、前記被処理液を前記回収器に送る分岐流路を有し、
    前記分岐流路の下流側端部は、前記処理槽に内設された前記上側仕切壁で区切られた前記上流側の上流槽部の上部に配置された前記回収器の内部と、
    前記中流槽部の上部に配置された前記回収器の内部と、
    に沿って注水されるように設置されていることを特徴とする請求項2に記載の液体処理装置。
  9. 前記流出流路は、被処理液を前記回収路に戻す注水流路を有し、
    前記注水流路の下流側端部は、前記上流槽部の上部に配置された前記回収器の内部と、
    前記処理槽に内設された前記上側仕切壁で区切られた下流槽部の上部に配置された前記回収器の内部と、
    に沿って注水されるように設置されていることを特徴とする請求項5に記載の液体処理装置。
  10. 懸濁物を含む被処理液を貯留する処理槽と、
    前記処理槽に、前記被処理液を供給する供給流路と、
    前記処理槽の内壁面に設けられると共に、前記被処理液に含まれた懸濁物の回収時の液面より下方に設置され、前記被処理液の液面に浮上した前記懸濁物を回収する回収器と、
    前記処理槽の前記内壁面に接して設置された壁側回収部と、
    前記懸濁物が前記回収器内に落下する際に乗り越える堰部と、
    前記処理槽内の上層部分を上流側と下流側とに区分けし、上端部上流側の側面及び上端部下流側の側面に前記堰部を設けた上側仕切壁と、
    前記回収器から前記懸濁物を排出する排出流路と、
    前記排出流路を開閉する排出弁と、を備えた液体処理装置によって、前記被処理液から前記懸濁物を分離する液体処理方法であって、
    前記処理槽内の前記被処理液上に浮上した前記懸濁物は、前記排出弁を開弁することにより、前記回収器内に落下して前記排出流路に流れ込むことによって前記処理槽外に排出され、
    前記供給流路の前記被処理液は、前記処理槽の前記上流側の上流槽部に供給されて、当該被処理液から懸濁物が浮上して分離され、前記上側仕切壁で区分けられた前記処理槽の前記下流側へ流れた処理液の液面より下方の内壁に設けられた流出流路から前記処理槽外に流出されることを特徴とする液体処理方法。
  11. 前記流出流路から流出した被処理液は、前記流出流路から分離した注水流路を経由し、
    前記上流槽部の上部に配置された前記回収器の内部と、
    前記処理槽に内設された前記上側仕切壁で区切られた下流槽部の上部に配置された前記回収器の内部と、
    に戻されることを特徴とする請求項10に記載の液体処理方法。
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