JP4964855B2 - 板状複合材料および長繊維編物シート - Google Patents

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Description

本発明は、長繊維強化プラスチック板と金属板との複合材料、並びにその素材に適した長繊維編物シートおよび長繊維強化プラスチック板に関する。
金属と繊維強化プラスチックを接合した複合材料は、金属材料単体の場合と比較して比強度(引張強さ/比重の比)を大幅に向上させることが可能であることから、建築物、自動車、船舶などの構成部材として普及しつつある。
繊維強化プラスチックとしては、短繊維を樹脂組成物のマトリクス中に分散配合させたもの、長繊維を樹脂に埋め込んだもの、および長繊維からなる織物シートを樹脂で固めたものが知られている。繊維の種類は用途に応じて様々であるが、強度特性に優れた長繊維としては炭素繊維やガラス繊維などが代表的である。このような高強度長繊維を用いた「長繊維強化プラスチック板」は強度が非常に高いので、板状金属材料の比強度向上には特に有利である。
しかしながら、高強度繊維を用いた従来の長繊維強化プラスチック板は延性に乏しく、加工性をほとんど有していない。そのため、金属板表面に長繊維強化プラスチック板を接合して板状の複合材料を構築しても、それを素材として種々の形状の製品に成形加工することは極めて困難である。所望形状の金属/長繊維強化プラスチック複合材料を得るためには、金属板を所定形状に成形した金属部材と、同様形状に固めた長繊維強化プラスチック部材を別々に作製したのち、両部材を接着剤で接合する手法を採用するのが一般的である。あるいは、長繊維の織物シートに例えば熱硬化性樹脂の液を含浸させてプリプレグシートとし、これを成形加工済みの金属部材の表面に貼り付けたのち、加熱処理して樹脂を硬化させる手法を採用することもある。いずれの手法も工程負荷および製造コストの面で問題が多く、金属/長繊維強化プラスチック複合材料を用いた加工製品の普及を阻む要因となっている。
一方、短繊維強化プラスチックは比較的加工性が良好であり、板状の金属/短繊維強化プラスチック複合材料を素材として成形加工に供することはある程度可能である。しかし、短繊維強化プラスチックは強度レベルが低く、金属材料の比強度を向上させる効果は長繊維強化プラスチックより劣る。
WO99/10168号再公表公報 特開平6−115007号公報 特開2007−196545号公報
本発明は、元の金属板よりも比強度が高く、かつ良好な加工性を有する「金属/長繊維強化プラスチック複合材料」の板状素材を提供することを目的とする。また、その複合材料に用いるための長繊維シートおよび長繊維強化プラスチック板を提供することを目的とする。
発明者らは詳細な研究の結果、従来の長繊維強化プラスチック板が加工性に乏しい大きな原因は、それに用いられている長繊維がほとんど伸びしろのない状態で樹脂中に固着されているためであることを突き止めた。伸びしろのない状態で固着された高強度長繊維は外力によるシートの変形を長繊維の張力によって即座に受け止め、シートは極めて高い変形抵抗を発揮する。その反面、加工性に乏しいものとなる。
従来実用化されてる長繊維シートは「織物」である。図1に「織物」の代表的な糸の配置を模式的に示す。織物は、経糸(y方向)と緯糸(x方向)が交互に浮沈しながら交錯することにより形成されている。その経糸と緯糸を構成する長繊維はほとんど屈曲することなくまっすぐに伸びている。すなわち、伸びしろはほとんどない状態である。したがって、このような織物シートを樹脂で固めた長繊維強化プラスチックは、変形抵抗が高く、加工性に乏しい。
そこで、本発明では「織物」ではなく「編物」の形態を有する長繊維シートを採用する。図2〜図4に「編物」の代表的な糸の配置を模式的に示す。図2は平編み、図3はゴム編み、図4はパール編みの例である。「編物」は、糸がループを作り、そのループに次の糸をくぐらせて新しいループを作る、ということを繰り返して形成される。糸は連続した1本であっても構わないし、複数の糸が使用されていても構わない。編物の場合は織物と異なり、糸がループを形成しているところに特徴がある。このループは糸の伸びしろとなり、長繊維編物シートに変形能を付与する。
しかしながら、このような伸びしろの存在は、外力が付与されたときに糸自身の張力が十分に発揮されないことにつながり、強度面ではマイナスとなる。また、樹脂中に長繊維の糸が固着されている場合には、ループによる伸びしろは機能しにくくなり、加工性においても不十分な結果となりやすい。したがって、単に「織物」を「編物」に変えただけでは、金属板との複合材料において安定して「比強度の向上」と「加工性の付与」を両立させることは難しい。
発明者らはさらに詳細な検討を進めた結果、高強度長繊維からなる編物シートの伸び率や、それを固着する樹脂組成物の引張伸びを規定することによって、上記目的を達成しうる長繊維強化プラスチック板が実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明では、経方向、緯方向ともに伸び率10〜30%を呈する長繊維の編物シートを引張伸びが10%以上の樹脂で固めた長繊維強化プラスチック板と、金属板とを、接着剤を介して一体化した板状複合材料が提供される。編物シートの経方向は糸のループの頂点の方向(図2〜4の例ではy方向)、緯方向はそれと直交する方向(図2〜4の例ではx方向)である。編物シートの伸び率はJIS L1018:1999に準じた方法で求めることができる。ただしここでは、引張最大荷重時の伸び率を採用する。樹脂組成物の引張伸びは、硬化した状態にある当該樹脂組成物自体の常温での引張最大荷重時の伸びであり、JIS K7161に準じた方法で求めることができる。
上記の板状複合材料のなかでも、板厚tに占める金属板のトータル厚さtMが10〜50%であるものは比強度および加工性を高いレベルで両立させる上で特に有利である。また、少なくとも1方向の引張強さが850MPa以上となる高強度呈するもの、すなわち板面内のいずれかの方向で850MPa以上の引張強さを満足しているものが好適な対象となる。ここでいう引張強さは破断に至るまでの最大引張応力(荷重を初期断面積で除したもの)である。上記の長繊維は例えば炭素繊維が採用できる。
また本発明では、炭素繊維の長繊維束からなる糸を編むことにより経方向、緯方向ともに伸び率が10〜30%となるようにした長繊維編物シートが提供される。さらに、その編物シートを引張伸びが10%以上の樹脂で固めた長繊維強化プラスチック板が提供される。この長繊維強化プラスチック板においては、上記の長繊維編物シートを、隣り合うシート間での経−緯の向きが異なる場合があるように重ねて配置し、これらを引張伸びが10%以上の樹脂で固めたものが好適である。その特に好ましい態様として、編物シートを、その経方向(緯方向)が隣り合う編物シートの緯方向(経方向)に相当するように交互に向きを変えて2枚以上重ねて配置したものが挙げられる。上記の長繊維編物シートおよびそれを用いた上記の長繊維強化プラスチック板は、成形加工に供するための金属/長繊維強化プラスチック複合材料用途に好適である。
本発明によれば、加工性を有する「金属/長繊維強化プラスチック複合材料」の板状素材が実現可能となった。この板状素材は成形加工できるので、比強度の高い複合材料からなる種々の形状の加工品を低コストで製造することができる。
〔長繊維編物シート〕
本発明では長繊維強化プラスチック板の芯材として、上述のように長繊維の「編物」からなるシートを用いる。編物を構成する糸は、長繊維の素線(フィラメント)を束ねたものである。撚線とした糸が使用しやすい。高強度長繊維の素線は例えば1μm〜100μm程度のものが適用できる。糸の太さは例えば0.05〜1mm程度とすることができる。素線の径および目的とする糸の太さに応じて、数本〜数千本の素線を束にして撚った長繊維束を糸として使用することができる。
長繊維としては、炭素繊維、黒鉛繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、ガラス繊維などの無機繊維、アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、高強力ポリアリレート繊維などの有機繊維が使用できる。なかでも、剛性および強度に優れる炭素繊維が比強度の向上には有効である。
編物シートは経方向と緯方向で伸び率に差が生じることがある。発明者らは種々検討の結果、経方向、緯方向ともに10〜30%の伸び率を呈するように編んだ長繊維編物シートを採用して後述の長繊維強化プラスチック板を構成することが、金属板との複合材料において加工性と高強度特性とを両立させる上で極めて有効であることを見出した。経方向、緯方向のいずれかにおいて伸び率が10%を下回る長繊維編物シートを使用すると、糸の伸びしろが少ないために複合材料の十分な加工性が得られにくく、加工部において金属板および長繊維強化プラスチック板の一方または双方に割れが生じやすい。経方向、緯方向のいずれかにおいて伸び率が30%を超える長繊維編物シートを使用した場合には、糸の伸びしろが過剰であるために、複合材料を構成しても元の金属板に対する強度向上が小さく、効果的でない。
長繊維編物シートの伸び率は、編み方によって調整することができる。糸のループをタイトにすれば伸び率は低下し、ルーズにすれば伸び率は上昇する。編物の組織形態は、伸び率が上記範囲となる限り特に限定されるものではなく、平編み、ゴム編み、パール編みなど、一般的な形態、あるいはその他の形態が採用できる。編み目の大きさも特に限定されない。
〔長繊維強化プラスチック板〕
上述の長繊維編物シートを用いて、樹脂で固め、長繊維強化プラスチック板を得る。樹脂の種類は、エポキシ、メラミン、フェノール、ポリアミドなど、およびこれらの共重合体などの熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ酢酸ビニル、アクリル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレートなど、およびこれらの共重合体などの熱可塑性樹脂が用いられる。
ただし、引張最大荷重時の伸びが10%以上となるように調整された樹脂組成物を適用する必要がある。伸びが10%未満の樹脂を使用すると、金属板との複合材料において、高加工時に樹脂が長繊維編物シートの変形あるいは金属板の変形に十分追随できないことがあり、その場合には長繊維強化プラスチック板の樹脂が破断し、所望の強度が得られない。引張最大荷重時の伸びが15%以上の樹脂を使用することがより好ましく、20%以上のものが一層好ましい。伸びの上限については特に規定されないが、あまり伸びの大きい樹脂を使用すると加工時にプラスチック板内で長繊維の固着力が低下する部分が生じやすくなる。この場合、強度にバラツキが生じる要因となるので、強度レベルの安定性を重視する場合には引張最大荷重時の伸びが100%以下の樹脂を使用することがより好ましく、70%以下のものが一層好ましい。
芯材である長繊維編物シートは、1枚のみを使用しても構わないが、複数枚を重ねて使用することがより好ましい。複数枚を重ねて使用する場合、すべての編物シートを、経方向、緯方向ともに10〜30%の伸び率を呈するもので構成する。また、編物シートの向きは、すべての編物シートで経−緯の向きを同一に揃えるよりも、隣り合うシート間での経−緯の向きが異なる場合があるように重ねて配置する方が加工性や強度の異方性を軽減する上で有利である。特に、ある編物シートの経方向(緯方向)が隣り合う編物シートの緯方向(経方向)に相当するように交互に向きを変えて2枚以上重ねて配置することが好ましい。
複数枚の長繊維編物シートを用いた長繊維強化プラスチック板を作製する際には、予め長繊維編物シートに樹脂組成物の液を含浸させて「プリプレグシート」としておき、その後、加熱処理を経て複数枚のプリプレグシートを一体化させる手法を採ることが効率的である。熱硬化性樹脂の場合は、樹脂組成物の液浴中に長繊維編物シートを浸漬する方法、あるいは長繊維編物シートに樹脂組成物の液を塗布する方法によりプリプレグシートを得ることができ、それらを重ねて硬化温度以上でプレスすることにより硬化の過程で個々のプリプレグシートが樹脂に固着されて一体化する。熱可塑性樹脂の場合は、加熱溶融している樹脂組成物の液中に長繊維編物シートを浸漬したのち、常温まで冷却することによってプリプレグシートを得ることができ、それらを重ねて軟化温度以上でプレスしたのち冷却することにより、個々のプリプレグシートが樹脂に固着されて一体化する。大量生産ラインでは所定枚数のベルト状の長繊維編物シートを連続的に樹脂組成物の液中に搬送し、所定温度にてロールによるプレスを行うことによって長繊維強化プラスチック板のベルトを連続的に生産する方法が想定される。
なお、本発明に適用される長繊維強化プラスチック板は、それ単体では十分な加工性を呈することは困難であり、金属板との複合材料とすることによってはじめて良好な加工性が発揮される。
〔金属板〕
長繊維強化プラスチック板と一体化させる金属板としては、用途に応じて鋼板、銅合金板、アルミニウム合金板など、種々の金属材料の適用が考えられる。鋼板としては、一般的な普通鋼板、高張力鋼板、これらの鋼板をめっき原板とする各種めっき鋼板、ステンレス鋼板などが挙げられる。
なかでも、溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板は従来一般的な亜鉛めっき鋼板と比べて耐食性に優れ、厳しい腐食環境下でも腐食に起因した金属板と長繊維強化プラスチック板の剥離を抑制する効果が大きい。溶融Zn−Al−Mg系めっき鋼板のめっき層組成としては以下のものが例示できる。
(めっき層組成); 質量%でAl:3〜22%、Mg:0.5〜8%を含有し、さらにTi:0.1%以下、B:0.05%以下、Si:2%以下の1種以上を含有し、Ca、Sr、Na、Ni、Co、Sn、Cu、Cr、Mn、希土類元素、Y、Zrの合計含有量が1%以下(0%を含む)に制限され、Feの含有量が2.5%以下に制限され、残部Znおよび不可避的不純物からなるめっき層
この場合、めっき付着量は鋼板片面あたり20〜300g/m2程度とすることが効果的である。
ステンレス鋼板としては、例えばJIS G4305:2005に規定される鋼種に相当する組成を有する既存鋼種を採用することができる。具体的には、オーステナイト系の汎用鋼種であるSUS304系、フェライト系の汎用鋼種であるSUS430系などが挙げられる。また、JISに該当しない鋼種としては、例えばオーステナイト系の場合、JIS G4305:2005の表2に記載されるオーステナイト系鋼種において、当該表2に規定される成分含有量を満たし、質量%でさらにB:0.05%以下、V:0.5%以下、Zr:0.5%以下、Al:0.5%以下、Cu:3%以下、N:0.5%以下の1種以上を含有し、Ca、Mg、Y、REMの合計含有量が0〜0.01%であり、残部がFeおよび不可避的不純物である鋼種が挙げられる。フェライト系の場合、JIS G4305:2005の表4に記載されるフェライト系鋼種において、当該表4に規定される成分含有量を満たし、質量%でさらにB:0.05%以下、V:0.5%以下、Al:0.5%以下、Cu:1%以下の1種以上を含有し、Ca、Mg、Y、REMの合計含有量が0〜0.01%であり、残部がFeおよび不可避的不純物である鋼種が挙げられる。
また、金属板に化成処理を施すことにより接着剤との密着性が向上し、より高強度な複合材料となりうる。特に鋼板の場合、耐食性向上による金属板と長繊維強化プラスチック板の剥離抑制効果も期待される。化成処理皮膜は、ウレタンやアクリル樹脂にクロム酸塩、チタン塩、リン酸塩などの無機系防錆剤、シランカップリング剤やシリカゾルなどの添加剤を配合した有機系の皮膜、クロム酸塩、チタン塩、リン酸塩などの無機成分にシランカップリング剤やシリカゾルなどの添加剤を配合した無機系の化成処理皮膜などが適用できる。特にバルブメタルを含むチタン塩などの化成処理皮膜は鋼板の耐食性向上に極めて有効であり、複合材料においても良好な耐食性が発揮される。
〔板状複合材料〕
図5〜図7に本発明の板状複合材料の断面構造を模式的に例示する。図5の例は金属板30の片面に接着剤層20を介して長繊維強化プラスチック板10を接合したものである。長繊維強化プラスチック板10は、長繊維編物シート1および樹脂2により構成されている。図6の例は金属板30の両面に接着剤層20を介して長繊維強化プラスチック板10を接合したものである。図7の例は2枚の金属板30の間に接着剤層20を介して長繊維強化プラスチック板10を挟み込んで一体化したものである。その他、複数枚の金属板と複数枚の長繊維強化プラスチック板を交互に接合した構造としてもよい。
板状複合材料の板厚tに占める金属板のトータル厚さtMの比率(金属板の厚さ比率)は10〜50%であることが望ましい。この比率が10%未満だと加工後の形状凍結性が低下しやすい。一方、この比率が大きくなると複合材料の比重の増大に伴って比強度の向上効果が小さくなる。種々検討の結果、金属板の厚さ比率は50%以下とすることが比強度の向上には好ましい。
接着剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ酢酸ビニル、エチレンビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、アクリル、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂や、エポキシ系接着剤が適用できる。なかでも、骨格内にヒドロキシ基、カルボキシル基などの極性基を持つエチレンビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体など、また、多価カルボン酸とポリアルコールとの縮合体であるポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが金属およびプラスチックとの密着性において特に優れている。
本発明の板状複合材料において接着剤層は、成形加工時に金属板および長繊維強化プラスチック板の変形に追随しうる変形能を有することが望ましい。特に熱可塑性樹脂の接着剤の場合、引張最大荷重時の伸びが50%以上であるものが好適であり、70%以上であるものがより好ましい。ただし、引張最大荷重時の伸びが小さいために変形に追随できなくて接着剤層に割れが生じる場合でも、金属板と長繊維強化プラスチック板との接合状態が保たれる(すなわち剥離しない)限り、本発明において特に問題とはならない。この種の接着剤としては例えばエポキシ系接着剤が挙げられる。接着剤層自体は強度に寄与しないため、複合材料の板厚に占める接着剤層の厚さは10%以下とすることが望ましい。
本発明の板状複合材料を構成する金属板は圧延方向の向きによって、また長繊維強化プラスチック板は内部の編物シートの経−緯の向きによって、それぞれ強度や加工性に多少の面内異方性を有する。したがって、本発明の板状複合材料も多少の面内異方性を有する場合がある。高強度金属材料の代替として使用する場合には、ある方向に850MPa以上の引張強さを有していることが効果的である。
《板状複合材料の作製》
以下のようにして図4に示したタイプの板状複合材料を作製した。
〔金属板〕
表1に示す金属板を用意した。表1中の「伸び」および「引張強さ」は、圧延方向における引張試験値であり、JIS Z2241に準じて測定した。金属板Aは下記「化成処理1」の条件で化成処理皮膜を形成したものである。それ以外の金属板には化成処理を施していない。
(化成処理条件1)
処理液; フッ化チタン酸アンモニウム50g/L、85%リン酸20g/L、リン酸マグネシウム10g/Lを含有する水溶液
処理方法; Ti金属換算付着量が40mg/m2となるように処理液をバーコーターで金属板表面に塗布したのち、板温120℃で乾燥
Figure 0004964855
〔接着剤〕
表2に示す接着剤を用意した。表2中の「引張伸び」は引張最大荷重時の伸びであり、接着剤を硬化させた後、JIS K7161に準じて測定されたデータを記載した。
Figure 0004964855
〔長繊維編物シート〕
長繊維として、炭素繊維(三菱レイヨン社製;パイロフィルTR50S)を使用した。この炭素繊維は素線径5〜10μm(平均7μm)である。この炭素繊維の素線の束(撚線)からなる約0.1mm径の糸を素材とし、編み機を用いて図2に示した平編み構造の長繊維編物シートを作製した。ループの大きさ(伸びしろ)を調整することによって伸び率の異なる4種類の長繊維編物シートを得た。表3に各長繊維編物シートの各方向における「伸び率」を示す。伸び率の測定はJIS L1018に準じて行った。
Figure 0004964855
〔長繊維強化プラスチック板〕
上記の長繊維編物シートに、伸び率が異なる種々のエポキシ樹脂液を含浸させてプリプレグシートを得た。同種のプリプレグシートを用いて、その経方向が隣り合う編物シートの緯方向に相当するように交互に向きを変えて5枚重ねた状態とし、ホットプレスにより130℃、加圧力0.033MPa、120分の加熱処理を施すことにより、エポキシ樹脂を硬化させるとともに樹脂と長繊維編物シートを一体化させ、厚さ1mmの長繊維強化プラスチック板を得た。また、同様の手法にて、3枚のプリプレグシートを使用した厚さ0.6mmの長繊維強化プラスチック板、および8枚のプリプレグシートを使用した厚さ1.6mmの長繊維強化プラスチック板も作製した。
表4に各長繊維強化プラスチック板の特性を示す。表4中の「樹脂の伸び率」は引張最大荷重時の伸びであり、JIS K7164に準じて測定したものである。長繊維強化プラスチック板の「引張強さ」はJIS K7146に準じて測定した。この引張試験は、直交する2方向(あるシートを基準とした経方向および緯方向)について行い、表4中には、引張強さが高い方向の値を記載した。
Figure 0004964855
〔板状複合材料〕
表1の金属板と、表4の長繊維強化プラスチック板を、表2の接着剤を用いて接合し、図4に示したタイプの板状複合材料を作製した。金属板、長繊維強化プラスチック板、接着剤の組合せは表5中に記載してある。金属板の圧延方向と、長繊維強化プラスチック板の表4に示した強度が得られた方向とが一致するように両者を接合した。
熱可塑性樹脂の接着剤(表2のエポキシ以外)を使用する場合は、接着剤を溶融温度+20℃の温度に加熱し、溶融した接着剤の液をバーコーターまたはゾルコーターで金属板の表面に所定量塗布し、常温まで冷却し、その後、接着剤層の上に長繊維強化プラスチック板を載せ、ホットプレスにより接着剤溶融温度+20℃、加圧力0.033MPa、120秒の加熱処理を施すことにより、長繊維強化プラスチック板と金属板とを接着剤を介して一体化させ、板状複合材料を得た。
エポキシ系接着剤を使用する場合は、硬化剤を添加した接着剤の液をバーコーターまたはゾルコーターで金属板の表面に所定量塗布し、接着剤が硬化する前に接着剤塗布面に長繊維強化プラスチック板を載せ、加圧力0.033MPa、120分のプレスを施すことにより、長繊維強化プラスチック板と金属板とを接着剤を介して一体化させ、板状複合材料を得た。
《板状複合材料の特性評価》
〔引張強さ〕
引張強さは、JIS K7146に準じて測定した。引張方向は金属板の圧延方向とした。引張強さ850MPa以上のものを合格と判定した。
〔比強度〕
上記の引張強さをkg/m2に換算した値を板状複合材料の比重で除することにより比強度を算出した。この比強度が15×106以上であれば、多くの用途において金属板単体の場合よりも高強度化または軽量化に対する顕著な効果が期待されることから、比強度が15×106以上のものを合格と判定した。
〔加工性〕
板状複合材料を以下の条件で円筒絞り加工に供し、カップに絞り抜いた。パンチが当たる面を金属板側とした。
(円筒絞り条件)
ブランク直径:93mm、パンチ直径:40mm、パンチ肩半径:5mm、ダイス直径:42mm、ダイス肩半径:5mm、シワ押さえ力:10.5kN
得られた加工品を観察し、以下の基準で評価し、△評価以上を合格と判定した。
◎:金属板、長繊維強化プラスチック板のいずれも破断せず、形状凍結性は金属板単体の場合と同等。
○:金属板、長繊維強化プラスチック板のいずれも破断せず、形状凍結性は金属板単体の場合よりわずかに劣る。
△:金属板、長繊維強化プラスチック板のいずれも破断せず、形状凍結性は金属板単体の場合より劣るが、多くの加工品用途に適用可能と判断される。
▲:金属板、長繊維強化プラスチック板のいずれも破断せず、形状凍結性は金属板単体の場合より著しく劣る。
×:金属板、長繊維強化プラスチック板の少なくとも一方に破断あり。
〔耐衝撃性〕
デュポン式落下衝撃試験機を用いて、板状複合材料の長繊維強化プラスチック板側に重錘を落下させた。重錘質量;2kg、重錘の撃ち型;曲率半径=1/16インチ、落下高さ;500mmの条件で試験を行い、以下の基準で評価し、◎評価を合格と判定した。
◎:金属板、長繊維強化プラスチック板のいずれも破断せず。
×:金属板、長繊維強化プラスチック板の少なくとも一方に破断あり。
〔耐熱変形性〕
板状複合材料から長さ200mm×幅150mmの試験片を切り出し、「70℃の熱水に10分間浸漬 → 4℃の冷水に10分間浸漬 」の加熱冷却サイクルを50サイクル実施した。試験後の試験片を平坦な盤上に置き、板のそりを評価するために急峻度(=山高さ/試験片長さ200mm×100)を測定した。測定値を以下の基準で評価し、△評価以上であれば多くの加工品用途において問題なしと判断されることから、△評価以上を合格と判定した。
◎:急峻度;0.2%未満
○:急峻度;0.2%以上0.5%未満
△:急峻度;0.5%以上0.8%未満
▲:急峻度;0.8%以上1.5%未満
×:急峻度;1.5%以上
以上の試験結果により、引張強さ、比強度、加工性、耐衝撃性、耐熱変形性のすべてが合格であったものを総合評価;合格と判定し、◎(優秀)、○(良好)とした。それ以外のものを総合評価;不合格と判定し、△(普通)、×(不良)とした。
結果を表5に示す。
Figure 0004964855
表5からわかるように、本発明例のものはいずれも上記各特性に優れ、総合評価は合格と判定された。
これに対し、比較例であるNo.51は経方向、緯方向の少なくとも一方の伸び率が10%未満である長繊維編物シートを用いたことにより加工性に劣った。No.52、53は経方向、緯方向の伸び率が30%を超える長繊維編物シートを用いたことにより、引張強さが低く、耐衝撃性に劣った。No.54は金属板単体であり、強度および比強度が低い。No.55は長繊維強化プラスチック板単体であり、加工性が不十分であった。本発明に適用可能な長繊維強化プラスチック板であっても、金属板との複合材料としない場合には良好な加工性が発揮されないことがわかる。
織物における代表的な糸の配置を模式的に示した図。 平編みの編物における糸の配置を模式的に示した図。 ゴム編みの編物における糸の配置を模式的に示した図。 パール編みの編物における糸の配置を模式的に示した図。 本発明の板状複合材料の断面構造を模式的に例示した図。 本発明の板状複合材料の断面構造を模式的に例示した図。 本発明の板状複合材料の断面構造を模式的に例示した図。
符号の説明
1 長繊維編物シート
2 樹脂
10 長繊維強化プラスチック板
20 接着剤層
30 金属板

Claims (8)

  1. 経方向、緯方向ともに伸び率10〜30%を呈する長繊維の編物シートを引張伸びが10%以上の樹脂で固めた長繊維強化プラスチック板と、金属板とを、接着剤を介して一体化した板状複合材料。
  2. 板厚に占める金属板のトータル厚さが10〜50%である請求項1に記載の板状複合材料。
  3. 前記長繊維が炭素繊維である請求項1または2に記載の板状複合材料。
  4. 少なくとも1方向の引張強さが850MPa以上である請求項1〜3のいずれかに記載の板状複合材料。
  5. 炭素繊維の長繊維束からなる糸を編むことにより経方向、緯方向ともに伸び率が10〜30%となるようにした長繊維編物シート。
  6. 請求項5に記載の編物シートを引張伸びが10%以上の樹脂で固めた長繊維強化プラスチック板。
  7. 請求項5に記載の編物シートを、隣り合うシート間での経−緯の向きが異なる場合があるように重ねて配置し、これらを引張伸びが10%以上の樹脂で固めた長繊維強化プラスチック板。
  8. 請求項5に記載の編物シートを、その経方向が隣り合う編物シートの緯方向に相当するように交互に向きを変えて2枚以上重ねて配置し、これらを引張伸びが10%以上の樹脂で固めた長繊維強化プラスチック板。
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