JP4963987B2 - オーディオ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2チャンネルのステレオ信号からマルチチャンネルのサラウンド信号を生成するオーディオ装置に関し、特に、7.1チャンネル用のサラウンド信号を提供する車載用オーディオ装置に関する。
2チャンネルのステレオ信号からサラウンド信号を生成するオーディオ装置は、例えば、特許文献1に開示されている。このオーディオ装置は、入力されたステレオ信号L、Rを、適応無相関化処理を施すことによってサラウンド信号SL、SRを生成している。
また、このような適応無相関化技術を用いて2チャンネルのステレオ信号を7チャンネルサラウンド信号へ拡張する手法は、特許文献2に開示されている。この手法は、適応フィルタを含むアダプティブサラウンドコアを2組使用し、フロントより後方のサラウンドスピーカから出力されるサラウンド信号SL/SRと、さらにそれより後方のバックスピーカから出力されるサラウンド信号BL/BRを生成し、各組の適応フィルタに用いられるステップサイズパラメータ異ならせている。
各組の適応フィルタのステップサイズパラメータをμ1、μ2とした場合、SL/SRを生成する適応フィルタの適応スピードを遅く(μ1を小さく)し、BL/BRを生成する適応フィルタの適応スピードを速く(μ2を大きく)することで、各組の適応フィルタにおける相関除去性能をコントロールしている。特に、μ1≦μ2の関係を保つことで、スピーカ対が遠ざかるにしたがって、相互相関係数を低く設定する手法を提案している。
特開2003−333698号公報 特開2006−319694号公報
しかしながら、特許文献2の方法は、7.1チャンネルに適した相互相関係数を設定することが可能であるが、これを実現するためには2組のアダプティブサラウンドコア(適応フィルタ)を必要とするため、オーディオ装置のコストが高くなるという課題がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、低コストでありながら、音場の相互相関係数の調整を実現することができるオーディオ装置および車載用オーディオシステムを提供することを目的とする。
本発明に係るオーディオ装置は、2チャンネルのステレオ信号であるL信号とR信号からサラウンド信号を生成可能であり、前記L信号とR信号を入力し、前記R信号の中の前記L信号と相関の高い成分を抽出し、当該抽出した成分を前記L信号から差し引くことにより第1のサラウンド信号MLを生成する第1のサラウンド信号生成手段と、前記L信号とR信号を入力し、前記L信号の中の前記R信号と相関の高い成分を抽出し、当該抽出した成分を前記R信号から差し引くことにより第2のサラウンド信号MRを生成する第2のサラウンド信号生成手段と、前記L信号、前記R信号、第1のサラウンド信号ML、および第2のサラウンド信号MRを用いて、式(1)ないし(6)に従い、第3および第4のサラウンド信号SL、SRと、第5および第6のサラウンド信号BL、BRを生成する信号処理手段とを有する。
Figure 0004963987
好ましくは、信号処理手段はさらに、式(7)に従い、第3ないし第6のサラウンド信号を生成する。
Figure 0004963987
好ましくは、信号処理手段は、式(8)に従い、ディジタルシグナルプロセッサを用いて第3ないし第6のサラウンド信号を生成する。
Figure 0004963987
好ましくは、第3および第4のサラウンド信号SL、SRは、第1組のスピーカへそれぞれ供給され、第5および第6のサラウンド信号BL、BRは、第2組のスピーカへそれぞれ供給され、第1組のスピーカと第2組のスピーカは、相対的に異なる位置にある。
本発明に係る車載用オーディオシステムは、上記特徴を備えたオーディオ装置と、車両内に配置される1対のフロントスピーカ、フロントスピーカよりも後方に配置される1対のサラウンドスピーカ、サラウンドスピーカよりも後方に配置される1対のバックスピーカとを含み、前記Lおよび前記R信号は、1対のフロントスピーカにそれぞれ供給され、第3および第4のサラウンド信号SL、SRは、1対のサラウンドスピーカにそれぞれ供給され、第5および第6のサラウンド信号BL、BRは、1対のバックスピーカに供給される。
車載用オーディオシステムはさらに、1対のフロントスピーカのほぼ中央に配置されるセンタースピーカと、1対のバックスピーカのほぼ中央に配置されるサブウーファースピーカとを含み、L信号とR信号を一定の割合で加算した信号がセンタースピーカに供給され、L信号とR信号の低域成分の信号がサブウーファースピーカに供給されることが望ましい。
さらに好ましくは、L信号とR信号間の相互相関係数は、約0.7〜1.0の範囲であり、L信号とSR信号およびR信号とSL信号間の相互相関係数は、約0.2〜0.7の範囲であり、L信号とBR信号およびR信号とBL信号間の相互相関係数は、約0.0〜0.2の範囲である。これらの値は、実施例に説明する7.1chサラウンド空間における相互相関係数(図6を参照)を反映するものである。
本発明によれば、従来のように複数組のアダプティブサラウンドコアを用いることなく、1組の第1および第2のサラウンド生成手段を用いて音場の相互相関係数の調整するため、オーディオ装置のコストを低減することができる。
本発明の最良の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。ここでは、7.1チャンネルのサラウンド空間を車内に構成するときのオーディオシステムを例示する。
図1は、本実施例における車室内のスピーカの配置例を示している。同図において、前方の座席の左右には、1対のフロントスピーカ2L、2Rが配置され、フロントスピーカのほぼ中央には、センタースピーカ2Cが配置されている。前方の座席より後方の座席の左右には、1対のサラウンドスピーカ4L、4Rが配置されている。さらに、それよりも後方の座席または車室内空間の左右には、1対のバックスピーカ6L、6Rが配置され、バックスピーカの中央にサブウーファ6Cが配置されている。
ここで、フロントスピーカ2L/2Rに入力されるオーディオ信号をFL/FRとし、サラウンドスピーカ4L/4Rに入力されるオーディオ信号をSL/SRとし、バックスピーカ6L/6Rに入力されるオーディオ信号をBL/BRとし、センタースピーカ2Cに入力されるオーディオ信号をCとし、サブウーファ6Cに入力されるオーディオ信号をLFEとする。
図1に示す車室内のスピーカの配置から、バックスピーカ6L/6Rを取り除いた5.1chシステムの場合、FL/FR信号は、ステレオ前方定位感を出すため、ステレオ原信号(L/R)を再現するのが望ましい。また、SL/SR信号は、車室内において最後列に位置するため、拡がり感を最大にする信号が望ましい。こうした条件を満たすには、各チャネルには、次のような相関係数の条件づけが必要である。
FL/FR(FL−FR間の相互相関係数):0.7
SL/SR(FL−SR間及びFR−SL間の相互相関係数):0.7〜0.0
LFE(自己相関係数):1.0
車室内で拡がり感を出すには、統計的に見るとFL/FR信号よりもSL/SR信号の相関係数値が低い値であることわかっている。拡がり感を最大、すなわち相互相関係数を“0”にするには、FL/FR信号を無相関化処理し、無相関化処理した信号をそのままサラウンド信号SL/SRとして出力することである。但し、車室内の音場でやや締まった音造りを行なう場合には、FL/FR信号をサラウンド信号SL/SRにブレンドする処理が有効である。従って、上記の相関係数の条件づけにおいて、SL/SRは、0.7〜0.0としている。
同様の考え方で、さらに車室内にチャンネルを1対増加させたとき、すなわち7.1chの音造りを設計するとき、自己相関/相互相関係数は、次のような観点を考慮される。
1)FL/FR信号は、ステレオ前方定位感を出すため、ステレオ原信号(L/R)を再現するのが望ましい。
2)BL/BR信号は、車室内において最後列に位置するため、拡がり感を最大にするのが望ましい。
3)SL/SR信号は、リアシート付近に存在するため、バックスピーカを考慮し、ある程度音の厚みが存在しているのが望ましい。言い換えれば、ステレオ原信号、あるいはやや拡がり感を持った信号で対処するのが望ましい。
こうした条件を満たすために、各チャンネルの相互相関係数を次のように条件づける必要がある。なお、これらの値は、後述する7.1chサラウンド空間における相互相関係数(図6を参照)を反映するものである。
FL/FR(FL−FR間の相互相関係数):0.7
SL/SR(FL−SR間及びFR−SL間の相互相関係数):0.7〜0.2
BL/BR(FL−BR間及びFR−BL間の相互相関係数):0.2〜0.0
C/LFE(自己相関係数):1.0
図1に示す数値は、上記した相互相関係数を表したものであり、破線で示す境界Sは、このときのサウンドのイメージである。
次に、図1に示す7.1chのスピーカにサラウンド信号を提供するオーディオ装置について説明する。図2は、本実施例に係るオーディオ装置の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、オーディオ装置10は、ラジオ放送を受信するアンテナ12、アンテナ12で受信されたRF信号を受け取る受信モジュール14、受信モジュール14からのステレオ信号L/Rを入力し、ステレオ信号を無相関化処理して得られたサラウンド信号ML/MRを生成するサラウンド信号生成部16、無相関化処理されたサラウンド信号ML/MRおよびL/R信号を入力し、FL/FR、SL/SR、BL/BR、C、LFEの各種信号を生成する信号処理部18とを備えている。なお、ここでは受信モジュールからのステレオ信号を一例として用いているが、これ以外にも、CDやDVD等の記憶媒体から再生されたステレオ信号であってもよいことは勿論である。
図3は、図2に示すサラウンド信号生成部の内部構成を示す図である。サラウンド信号生成部16は、1組のML信号生成部20とMR信号生成部30とを含んでいる。ML信号生成部20は、FIRフィルタ21、適応フィルタ(ADF)22、加算部23、LMSアルゴリズム処理部24を備えている。FIRフィルタ21は、遅延回路として用いられ、入力されるL信号をタップ数に応じた時間(例えば32タップの場合にはその半分の16タップ分の時間)だけ遅延して出力する。適応フィルタ22は、FIRフィルタと同じ構成を有しており、入力されるR信号に対して所定のタップ係数ベクトルWを乗算して出力する。加算部23は、FIRフィルタ21から出力されるL信号から適応フィルタ22から出力される信号を減算し、エラー信号eを出力する。LMSアルゴリズム処理部24は、ステップサイズパラメータμに基づき、加算部23から出力されるエラー信号eのパワーが最小となるようなLMSアルゴリズムに従い適応フィルタ22のタップ係数ベクトルWを更新する。また、加算部23から出力されるエラー信号eは、無相関化処理されたサラウンドML信号となる。
MR信号生成部30は、ML信号生成部20と同様に構成され、FIRフィルタ31、適応フィルタ(ADF)32、加算部33、LMSアルゴリズム処理部34を備えている。そして、加算部23から出力されるエラー信号eは、無相関化処理されたサラウンドMR信号となる。
図4は、適応フィルタ22の詳細構成を示す図である。同図に示すように、適応フィルタ22は、複数の遅延素子221と、それぞれの遅延素子221に保持された信号に対して可変のタップ係数を乗算する乗算部222と、それぞれの乗算部222の出力を加算する加算部223とを備えている。複数の乗算部222のそれぞれのタップ係数(乗数)の値は、LMSアルゴリズム処理部24によって更新される。
LMSアルゴリズム処理部24は、加算部23から出力されるエラー信号eのパワーが最小となるように適応フィルタ22のタップ係数の値を更新しており、適応フィルタ22では入力されたR信号の成分の内のL信号と相関の高い成分を抽出するようにタップ係数の値が更新される。すなわち、LMSアルゴリズム処理部24には、R信号と加算部23から出力されるエラー信号eとが入力されており、これらのR信号とエラー信号eがLMSアルゴリズムによって処理されることにより、LMSアルゴリズム処理部24から適応フィルタ22内の各乗算部222に対してタップ係数の更新指令が出力され、各遅延素子221に保持された信号に重畳されるタップ係数の値が変更される。
このように、適応フィルタ22によってR信号の中のL信号と相関の高い成分が抽出され、この成分が加算部23によってL信号から減算されている。したがって、加算部23から出力されるエラー信号eは、L信号の中でR信号と相関の高くない成分のみが含まれることになり、これを無相関化処理されたサラウンドML信号として用いている。
また、SR信号生成部の適応フィルタ32についても、図4に示す適応フィルタ22と同様の構成であり、R信号の中でL信号と相関の高くない成分のみが含まれた、無相関化処理されたサラウンド信号MRが生成される。
次に、サラウンド信号SL/SR、BL/BRを生成する信号処理部について説明する。図5は、図2に示す信号処理部18の詳細な構成を示す図である。好ましくは、信号処理部18および/またはサラウンド信号生成部16の演算は、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)を用いて行われる。
同図に示すように、信号処理部18は、加算部40、42、44、46、48、50、アンプ60、62、64、66、68、70、72、74、76、80、82、LPF(ローパスフィルタ)84、遅延回路90、92を備えている。本実施例では、サラウンド信号処理部16がSL信号処理部20およびSR信号処理部30を含む構成としたが、信号処理部18が、このようなサラウンド信号処理部の機能を含む構成であってもよい。
入力されたステレオ信号の内のL信号は、遅延回路90を通過した後に、FL信号として聴取者の左前方に設置されたスピーカ2Lから出力される。また、ステレオ信号の内のR信号は、遅延回路92を通過した後に、FR信号として聴取者の右前方に設置されたスピーカ2Rから出力される。なお、スピーカの前段には、デジタルオーディオ信号をアナログ信号に変換するデジタル−アナログ変換器と、このデジタル−アナログ変換器から出力されるアナログ信号に基づいてスピーカを駆動するアンプ等が実際には接続されているが、図には省略されている。他の各スピーカについても同様である。
加算部40は、入力されるステレオ信号のL信号とR信号を加算する。加算部40の前段に設けられたアンプ60、62は、ゲイン調整用であり、加算部40は、ゲイン調整されたL信号とR信号のそれぞれを50%ずつの配分で加算し出力する。出力された信号は、C信号として、聴取者の前方の中央に設置されたセンタースピーカ2Cから出力される。
加算部42は、加算部40と同様に、アンプ64、66によってゲイン調整された後のステレオ信号を加算する。加算された信号は、LPF84を通して低域成分を抽出された後に、LFE信号として、聴取者の座席の下部等に設置されたサブウーファ6Cから出力される。
加算部44は、アンプ68によってゲイン調整された後のFL信号と、アンプ70によってゲイン調整された後のML信号を加算する。加算部44の出力は、SL信号としてスピーカ4Lから出力される。
加算部46は、アンプ72によってゲイン調整された後のFR信号と、アンプ74によってゲイン調整された後のMR信号を加算する。加算部46の出力は、SR信号としてスピーカ4Rから出力される。
加算部48は、アンプ76によってゲイン調整された後のFL信号と、アンプ78によってゲイン調整された後のML信号を加算する。加算部48の出力は、BL信号としてスピーカ6Lから出力される。
加算部50は、アンプ80によってゲイン調整された後のFR信号と、アンプ82によってゲイン調整された後のMR信号を加算する。加算部50の出力は、BR信号としてスピーカ6Rから出力される。
上記したように、2chのステレオ信号を拡張して臨場感のある7.1chのサラウンド信号を得るため、FL/FR、SL/SR、BL/BRの相互相関係数を調整する必要がある。このため、信号処理部18は、加算器44、46、48、50の加算割合を、式(1)ないし(8)に従い処理し、SL/SR、BL/BRを生成する。
Figure 0004963987
式(7)を満足することで、FL−SRおよびFR−SL間の相互相関係数よりもFL−BRおよびFR−BL間の相互相関係数が小さくなり、言い換えれば、車室内の前方から後方に向けて拡がり感が大きくなる。また、式(8)は、DSPにより演算を行った場合のオーバーフローを防止するものである。
信号処理部18は、さらにサラウンド効果レベルを変化させたい場合には、例えば式(5)〜(8)の関係式を維持しながら、加算部の配分比率を変化させることで、車室内全体の音場を拡げたり、あるいは締めたりという音場の表現を容易に実現することができる。
次に、具体的な適用例について説明する。
1)7.1chのサラウンド空間において、基準とする配分は、
a1=0.5、b1=0.5、a2=0.0、b2=1.0である。すなわち、
式(1)〜(4)は、それぞれ、次のように表される。
Figure 0004963987
原信号ステレオL/Rとして、コヒーレント(Coherent)0.5のピンクノイズ信号を利用したときの相互相関係数分布を図6に示す。横軸は、サンプリング周波数44.1kHzとした場合のサンプル経過時間(移動平均値)、縦軸は、相互相関係数である。FL/FR(原信号L/R)間の相互相関係数分布は。おおよそ0.7近傍であり、FL/SR間の相互相関係数分布は、おおよそ、0.2近傍であり、FL/BR間の相互相関係数分布は、0近傍である。このように、a1、b1、a2、b2の値を選択することにより、図1に示したように後方になるにつれ拡がり感が大きくなる7.1chのサラウンド空間を得ることができる。
2)次に、音楽再生に適した配分として、a1=0.95、b1=0.05、a2=0.2、b2=0.8を用いる。すなわち、式(1)〜(4)は、それぞれ、次のように表される。
Figure 0004963987
原信号ステレオL/Rとして、コヒーレント(Coherent)0.5のピンクノイズ信号を利用したときの相互相関係数分布を図7に示す。横軸は、サンプリング周波数44.1kHzとした場合のサンプル経過時間(移動平均値)、縦軸は、相互相関係数である。FL/FR(原信号L/R)間の相互相関係数分布は。おおよそ0.7近傍であり、FL/SR間の相互相関係数分布は、おおよそ、0.3近傍であり、FL/BR間の相互相関係数分布は、0.1近傍である。このように、a1、b1、a2、b2の値を選択することにより、やや締りのある音楽再生に適した7.1chのサラウンド空間を得ることができる。
このように本実施例によれば、適応フィルタのコアを1対とすることで、低コストのオーディオ装置を得ることができる。さらに、適応フィルタの非相関成分抽出のための適応スピードの調整するパラメータ(入力レベル、ステップサイズパラメータ)の考慮を軽減し、かつチューニングの負担を軽減することができる。さらに、音場の相関係数を大きく変化させるためには有効な手法である。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施例に係る車室内の7.1chのスピーカの配置例を示す図である。 本発明の実施例に係るオーディオ装置の構成を示す図である。 図2に示すサラウンド信号生成部の構成を示す図である。 図3に示す適応フィルタの構成を示す図である。 図2に示す信号処理部の構成を示す図である。 拡がり感を最大にする配分を行ったときの相互相関係数を示すグラフである。 音楽再生に適した配分を行ったときの相互相関係数を示すグラフである。
符号の説明
2L、2R:フロントスピーカ
2C:センタースピーカ
4L、4R:サラウンドスピーカ
6L、6R:バックスピーカ
6C:サブウーファ
10:オーディオ装置
16:サラウンド信号生成部
18:信号処理部
20:ML信号生成部
22、32:ADF
30:MR信号生成部
40、42、44、46、48、50:加算部
60、62、64、66、68、70:アンプ
72、74、76、78、80、82:アンプ
84:LPF
90、92:遅延回路

Claims (6)

  1. 2チャンネルのステレオ信号であるL信号とR信号からサラウンド信号を生成可能なオーディオ装置であって、
    第1のサラウンド信号MLを出力する第1のサラウンド信号生成手段および第2のサラウンド信号MRを出力する第2のサラウンド信号生成手段を有するサラウンド信号生成手段と、
    前記サラウンド信号生成手段に接続され、第1および第2のサラウンド信号MRおよびMLを受け取る信号処理手段とを有し、
    前記第1のサラウンド信号生成手段は、前記L信号とR信号を入力し、前記R信号の中の前記L信号と相関の高い成分を抽出し、当該抽出した成分を前記L信号から差し引くことにより第1のサラウンド信号MLを生成する第1の適応型ディジタルフィルタを含み、
    第2のサラウンド信号生成手段は、前記L信号とR信号を入力し、前記L信号の中の前記R信号と相関の高い成分を抽出し、当該抽出した成分を前記R信号から差し引くことにより第2のサラウンド信号MRを生成する第2の適応型ディジタルフィルタを含み、
    前記信号処理手段は、前記第1および第2の適応型ディジタルフィルタのみによって生成された第1のサラウンド信号MLおよび第2のサラウンド信号MRと、前記L信号および前記R信号とを用いて、式(1)ないし(7)に従い、第3および第4のサラウンド信号SL、SRと、第5および第6のサラウンド信号BL、BRを生成する、オーディオ装置。
    Figure 0004963987
  2. 前記信号処理手段は、式(8)に従い、ディジタルシグナルプロセッサを用いて前記第3ないし第6のサラウンド信号を生成する、請求項に記載のオーディオ装置。
    Figure 0004963987
  3. 第3および第4のサラウンド信号SL、SRは、第1組のスピーカへそれぞれ供給され、第5および第6のサラウンド信号BL、BRは、第2組のスピーカへそれぞれ供給され、第1組のスピーカと第2組のスピーカは、相対的に異なる位置にある、請求項1または2に記載のオーディオ装置。
  4. 請求項1ないしいずれか1つに記載のオーディオ装置と、
    車室両内に配置される1対のフロントスピーカ、フロントスピーカよりも後方に配置される1対のサラウンドスピーカ、サラウンドスピーカよりも後方に配置される1対のバックスピーカとを含み、
    前記Lおよび前記R信号は、1対のフロントスピーカにそれぞれ供給され、
    第3および第4のサラウンド信号SL、SRは、1対のサラウンドスピーカにそれぞれ供給され、
    第5および第6のサラウンド信号BL、BRは、1対のバックスピーカに供給される、車載用オーディオシステム。
  5. 車載用オーディオシステムはさらに、1対のフロントスピーカのほぼ中央に配置されるセンタースピーカと、1対のバックスピーカのほぼ中央に配置されるサブウーファースピーカとを含み、
    前記L信号と前記R信号を一定の割合で加算した信号がセンタースピーカに供給され、
    前記L信号と前記R信号の低域成分の信号がサブウーファースピーカに供給される、請求項に記載の車載用オーディオシステム。
  6. 前記L信号と前記R信号間の相互相関係数は、約0.7〜1.0の範囲であり、前記L信号と前記SR信号および前記R信号と前記SL信号間の相互相関係数は、約0.2〜0.7の範囲であり、前記L信号と前記BR信号および前記R信号と前記BL信号間の相互相関係数は、約0.0〜0.2の範囲である、請求項4または5に記載の車載用オーディオシステム。
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