JP4959628B2 - 防災向け警報システム - Google Patents
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また、安価なセンサを用いた警報システムは、センサの性能が低いために花粉、排ガス等に影響を受けてしまい、誤警報を発令する場合があった。あるいは、気象、地形等の環境条件によっては異常が発生していない状態でも誤警報を発令する可能性が高かった。そのため、携帯端末等を有するユーザに適確な警報を発令することが困難であるという課題があった。
図1は、この発明の実施の形態1に係る防災向け警報システムの全体構成を示すブロック図である。図1に示す防災向け警報システムは、1つの統制装置10、複数の収集装置20、および1つ以上の警報表示装置30により構成される。
図1に示す収集装置20は、統制装置10との通信を行う送受信部21、定期的に位置情報(第1の位置情報)を取得する位置検出部(第1の位置検出部)22、検知情報または環境情報を収集する1つ以上の検知部(第1の検知部、第2の検知部)23、各検知部23が収集した検知情報または環境情報を蓄積する情報収集部24を備える。
収集装置20は、固定型または可搬型の構成とする。
位置検出部22は、GPS受信機で構成され、定期的に収集装置20の位置情報を取得して出力する。
以下では、N、BおよびCセンサが出力する情報を総称して検知情報と呼び、このN、BおよびCセンサの検知精度に影響を及ぼす環境要因を検出する風情報収集センサ、周囲情報収集機能等が出力する情報を総称して環境情報と呼ぶ。
例えば、防災向け警報システムは、収集装置20aがNセンサを有する検知部23、Bセンサを有する検知部23およびCセンサを有する検知部23の計3つの検知部23を備え、収集装置20bがBセンサを有する検知部23を備え、収集装置20cがCセンサを有する検知部23を備えていることとする。そして、収集装置20aのNセンサがA剤を検知し、収集装置20cのCセンサがC剤を検知し、それら検知情報が収集装置20a,20b,20cから統制装置10へ送信される。統制装置10の送受信部11がこれら検知情報を受信して、蓄積部15が図2に示すように蓄積する。
また、送受信部21は警報表示装置30へ要求情報および警報情報を送信すると共に、警報表示装置30から位置情報を受信する。
警報情報生成部14は、汚染エリア特定部13が特定した汚染エリアおよび警報発令判定部12により警報発令対象と判定された汚染物質、ならびに汚染物質の種類に応じた対策、避難経路等からなる警報情報を生成する。なお、警報発令判定部12、汚染エリア特定部13および警報情報生成部14はPC、サーバ等で構成される。
また、入力部17は、ユーザの操作入力を受け付ける。
なお、表示部16および入力部17は、LCDタッチパネルモニタ(Liquid Crystal Display)等で構成される。
警報表示装置30は、固定型または可搬型の構成とする。
表示部33は、送受信部31から出力された警報情報を表示する。また、入力部34はユーザの操作入力を受け付ける。なお、表示部33および入力部34は、LCDタッチパネルモニタ等で構成される。
過去の判定結果43とは、各検知部23の測定精度(性能)と環境情報(環境による影響)から判定した検知確率である。各検知部23による汚染物質の検出が過去において正確であった場合が多ければ検知確率高、誤検出が多ければ検知確率低となるように設定する。誤検出は、汚染物質が存在していないのに検出してしまった場合、および汚染物質が存在しているのに検出しなかった場合である。
他方、入力部17からユーザによって誤警報の判定が入力されると(ステップST4“No”)、警報発令判定部12は警報を発令しないことを決定する(ステップST5)。ステップST4において誤警報と再度判定された場合、警報発令判定部12は判定結果44を蓄積部15に蓄積し、過去の判定結果43の内容を更新する。
汚染エリア特定部13は、収集装置から受信した風向風速、建物情報等の環境情報および蓄積部15の地形情報を用いてI分後の汚染エリア53、J分後の汚染エリア54の予測を行い、表示部16の画面表示を画面51aへ遷移させる。
具体的には、図1に示す警報表示装置30の性能に関する情報(CPU処理速度、表示性能等)を入力部34からのユーザの入力操作等により取得し、送受信部31が位置情報と合わせて性能情報を統制装置10へ送信する。統制装置10の送受信部11は受信した性能情報を蓄積部15に蓄積しておき、警報情報生成部14が警報情報を生成する際に性能情報に合わせて汚染エリア、汚染物質の種類、避難経路等からなる警報情報を生成し、送受信部11から送信する。例えば、警報情報生成部14は警報情報に含まれる汚染エリアのデータ形式を、警報表示装置30の表示性能に応じて地図データまたは住所データのどちらか一方から選択する。
また、警報情報生成部14は、警報情報のヘッダ部分に警報表示装置30を識別するID等を付与し、警報情報を送信する警報表示装置を個別に指定する構成であってもよい。警報情報生成部14は、例えば、流動予測された汚染エリア付近に位置する警報表示装置を個別に指定して警報情報を送信する。
さらに、緊急性の高い警報情報は、警報情報生成部14がテキストデータ形式で生成し、警報表示装置30へ送信する構成であってもよい。
このような構成の場合であっても、防災向け警報システムはユーザに雲剤に対する対処および退避方法を通知することが可能となり、ユーザの生命に関わるリスクを低減できる。また、携帯端末等の警報表示装置に早期に適確な警報を発令することが可能となる。
Claims (5)
- 収集装置が収集した対象物質の検知情報に基づいて前記対象物質に関する警報情報を送信することにより警報を発令する統制装置と、前記統制装置から受信した前記警報情報を提示する警報表示装置とがネットワークで接続された防災向け警報システムにおいて、
前記収集装置は、
放射性物質、生物剤および化学剤のうちの少なくともいずれか1つを前記対象物質として検知した検知情報を生成する第1の検知部と、
前記収集装置の周辺環境を観測した第1の環境情報、および、前記第1の環境情報のうち、前記第1の検知部による前記対象物質の検知精度を悪化させる要因である第2の環境情報を生成する第2の検知部と、
前記収集装置の現在位置を取得して第1の位置情報を生成する第1の位置検出部とを備え、
前記統制装置は、
前記第1の検知部による過去の検知確率を蓄積する蓄積部と、
前記第2の検知部で観測した前記第2の環境情報と前記蓄積部で蓄積した前記過去の検知確率とに基づいて、前記第1の検知部で検知した前記検知情報が誤検知か否かを判定し、前記対象物質に関する警報発令を決定する警報発令判定部と、
前記第1の位置情報、前記検知情報および前記第1の環境情報に基づいて、前記対象物質の汚染エリアを特定する汚染エリア特定部と、
前記警報発令判定部で警報発令が決定された場合に、前記対象物質に関する情報と対応する前記汚染エリアの情報とを含む前記警報情報を生成する警報情報生成部とを備えたことを特徴とする防災向け警報システム。 - 収集装置が収集した対象物質の検知情報に基づいて前記対象物質に関する警報情報を送信することにより警報を発令する統制装置と、前記統制装置から受信した前記警報情報を提示する警報表示装置とがネットワークで接続された防災向け警報システムにおいて、
前記収集装置は、
化学剤を前記対象物質として検知した検知情報を生成する第1の検知部と、
前記収集装置の周辺環境を観測した第1の環境情報、および、前記第1の環境情報のうち、前記第1の検知部による前記対象物質の検知精度を悪化させる要因である花粉や排気ガスの量の情報を生成する第2の検知部と、
前記収集装置の現在位置を取得して第1の位置情報を生成する第1の位置検出部とを備え、
前記統制装置は、
前記第1の検知部による過去の検知確率を蓄積する蓄積部と、
前記第2の検知部で観測した前記花粉や排気ガスの量の情報と前記蓄積部で蓄積した前記過去の検知確率とに基づいて、前記第1の検知部で検知した前記検知情報が誤検知か否かを判定し、前記対象物質に関する警報発令を決定する警報発令判定部と、
前記第1の位置情報、前記検知情報および前記第1の環境情報に基づいて、前記対象物質の汚染エリアを特定する汚染エリア特定部と、
前記警報発令判定部で警報発令が決定された場合に、前記対象物質に関する情報と対応する前記汚染エリアの情報とを含む前記警報情報を生成する警報情報生成部とを備えたことを特徴とする防災向け警報システム。 - 前記汚染エリア特定部は、時間経過に伴う前記対象物質の流動予測をするものである請求項1または請求項2記載の防災向け警報システム。
- 前記汚染エリア特定部は、異なる時間毎に前記対象物質の汚染エリアを特定するものである請求項3記載の防災向け警報システム。
- 前記警報表示装置は、当該警報表示装置の現在位置を取得して第2の位置情報を生成する第2の位置検出部を備え、
前記統制装置は、前記ネットワークを介して、前記警報表示装置の現在位置の情報を要求する要求信号を前記警報表示装置へ送り、前記警報表示装置は、前記要求信号を受けて、前記ネットワークを介して、前記第2の位置情報および前記警報表示装置の性能情報を前記統制装置へ送るものである請求項1から請求講4のうちのいずれか1項記載の防災向け警報システム。
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