JP4958384B2 - 半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水の処理方法 - Google Patents

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本発明は、生物処理水含有水の処理方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、生物処理水を含有する水を逆浸透膜により分離処理して浄化するに際して、逆浸透膜の透過流束の低下を防止して、安定な処理を行うことができる生物処理水含有水の処理方法に関する。
近年、環境基準、水質基準は厳しくなる傾向にあり、放流水についても高度に浄化することが望まれている。一方で、水不足解消の目的から、各種の排水を回収して再利用するためにも、高度な水処理が望まれている。
このような状況において、逆浸透膜分離処理は、水中のイオン類、有機物、微粒子などの不純物を効果的に除去することが可能であることから、近年排水の二次処理に使用されるケースが多くなってきている。例えば、半導体製造プロセスから排出されるアセトン、イソプロピルアルコールなどの有機体炭素(TOC)成分を含む排水を回収して再利用する場合、この排水をまず生物処理して有機体炭素成分を除去し、生物処理水を逆浸透膜分離処理して浄化する方法が採用されている。
従来より、逆浸透膜分離処理に用いられる逆浸透膜としては、全芳香族架橋ポリアミド系複合膜(PA膜)や酢酸セルロース膜(CA膜)などが提供されている。また、逆浸透膜分離処理においては、透過流束(flux)の低下を防止して安定した処理を行うために、逆浸透膜装置に供給する被処理水について基準が設けられており、JIS K 3802に規定されるファウリングインデックス(FI)が4以下であることが望まれている。ファウリングインデックスが小さいほど、逆浸透膜への負荷が少なく、透過流束が低下し難い。
従来の逆浸透膜のうち、PA膜は、被処理水中に含まれる界面活性剤や、糖脂質、蛋白質などの微量のファウリング性物質の吸着により、膜が汚れ、急激に透過流束が低下するために、安定した逆浸透膜分離処理を継続し得ないという欠点がある。CA膜は、PA膜に比べて耐汚染性は良好であるが、脱塩率が低く、また操作圧が高いという問題がある。
近年、膜表面の荷電性をなくし、親水性を向上させることにより膜を汚れにくくした逆浸透膜として無荷電膜が開発されたが、このよう無荷電膜であっても、生物処理水のような、糖脂質、蛋白質などの比較的粘着性の高い成分を含む水を処理する場合には、その耐汚染性効果は低く、やはり経時により透過流束が低下するという問題がある。
し尿系汚水については、膜の目詰りが少なく、透過液量をそれ程低下させることなく処理水質を向上させることができ、膜の運転寿命を格段に延長させ得る汚水の処理装置として、し尿系汚水を脱水する手段、脱水手段からの分離水を生物学的硝化脱窒する手段、硝化脱窒手段からの生物処理液を凝集処理する手段、凝集処理手段からの凝集処理液を固液分離することなくそのまま膜分離する手段からなるし尿系汚水の処理装置が提案されている(特許文献1)。また、微量の有機物を含有する水を、オリゴトロフィックバクテリアによる生物処理と膜分離処理とで処理するに当り、膜の透過流束の低下を防止して長期に亘り安定かつ効率的な処理を行う方法として、生物反応槽の溶存酸素濃度を2ppm以上に維持する方法が提案されている(特許文献2)。
生物処理水含有水の逆浸透膜分離処理では、蛋白質などの比較的粘着性の高いファウリング性物質を予めろ過して除去することが考えられるが、これらのファウリング性物質は非常に小さく、重力ろ過器、圧力ろ過器などのろ過器では捕捉されることがなく、逆浸透膜装置に流入し、膜目詰まりの原因となる。また、孔径0.45μm以下の精密ろ過膜装置で膜ろ過した場合においても、ファウリングインデックスは4以下となり、逆浸透膜への給水条件は満たすものの、透過流束の低下を抑制することはできないことが近年明らかになってきた。
特公平7−55318号公報(第1頁、第2頁) 特開2000−288578号公報(第2頁)
本発明は、生物処理水を含有する水を逆浸透膜により分離処理して浄化するに際して、逆浸透膜の透過流束の低下を防止して、安定した処理を行うことができる生物処理水含有水の処理方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、生物処理水含有水を分画分子量50,000〜200,000の限外ろ過膜で処理したのち、活性炭塔に通水し、得られた活性炭処理水を逆浸透膜分離処理することにより、逆浸透膜の透過流束の低下を生ずることなく、安定して生物処理水含有水の逆浸透膜による浄化を行い得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水を分画分子量50,000〜200,000の限外ろ過膜でろ過して生物処理水中に含有される生物代謝物を除去したのち、活性炭塔に通水し、得られた活性炭処理水を逆浸透膜分離処理して、逆浸透膜分離における透過流束を500時間経過後においても低下させないことを特徴とする半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水の処理方法、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
(2)生物処理水含有水に塩素剤を添加して、限外ろ過膜でろ過する第1項記載の半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水の処理方法、
(3)限外ろ過膜の膜材料が、酢酸セルロースである第1項記載の半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水の処理方法、
(4)活性炭塔に通水して得られた活性炭処理水に、スケール防止剤を添加して逆浸透膜分離処理する第1項記載の半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水の処理方法、及び、
(5)活性炭塔に通水して得られた活性炭処理水に、スライムコントロール剤を添加して逆浸透膜分離処理する第1項記載の半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水の処理方法、
を挙げることができる。
本発明の生物処理水含有水の処理方法によれば、糖脂質や蛋白質などを含む生物処理水を含有する水を、逆浸透膜の透過流束の低下を生ずることなく、長期間にわたって安定して逆浸透膜分離処理により浄化することができる。
本発明の生物処理水含有水の処理方法においては、生物処理水を含有する水を分画分子量10,000〜250,000の限外ろ過膜でろ過したのち、活性炭塔に通水し、得られた活性炭処理水を逆浸透膜分離処理する。
本発明方法を適用する生物処理水含有水としては、標準活性汚泥法、嫌気好気性法、循環式硝化脱窒法、オキシデーションディッチ、回分式活性汚泥法などの浮遊生物方式、微生物固定方式、散水ろ床、回転円板法、接触酸化法、生物ろ過法、生物脱臭法などの固定床式などの好気性処理や、嫌気性消化法などの嫌気性処理により得られる生物処理水や、該生物処理水を含有する排水などを挙げることができる。本発明方法は、半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水や、このような生物処理水が流入する総合排水などの生物処理水含有水に好適に適用することができる。本発明方法を適用する生物処理水含有水の水質に特に制限はないが、有機体炭素濃度が0.5〜20mg/Lであることが好ましい。
本発明方法においては、生物処理水含有水を分画分子量10,000〜250,000、より好ましくは分画分子量50,000〜200,000の限外ろ過膜でろ過する。限外ろ過膜の分画分子量とは、分子量と阻止率とをプロットして得られる分子量分画曲線において、阻止率が90%となる分子量である。限外ろ過膜の分画分子量が10,000未満であると、限外ろ過膜における圧力損失が過大になるおそれがある。限外ろ過膜の分画分子量が250,000を超えると、糖脂質や蛋白質などが限外ろ過膜を通過して、逆浸透膜において透過流束の低下を起こすおそれがある。分画分子量10,000〜250,000の限外ろ過膜を用いることにより、生物処理水中に含有される逆浸透膜の透過流束低下の原因である糖脂質、蛋白質などの生物代謝物を効果的に除去し、逆浸透膜の透過流束の低下を抑制することができる。
本発明方法においては、限外ろ過膜の前段に、圧力ろ過、重力ろ過、精密ろ過、加圧浮上、沈殿などの処理を施して、限外ろ過膜への負荷を低減することができる。
本発明方法においては、限外ろ過膜に給水する生物処理水含有水に、塩素剤を添加することが好ましい。生物処理水含有水に塩素剤を添加して残留塩素を存在させることにより、限外ろ過膜装置内におけるスライムの発生を防止するとともに、差圧の上昇を抑制することができる。添加する塩素剤に特に制限はなく、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウムなどを挙げることができる。塩素剤の添加量に特に制限はないが、生物処理水含有水中の残留塩素濃度が0.1〜10mg/Lであることが好ましく、0.3〜2mg/Lであることがより好ましい。残留塩素濃度が0.1mg/L未満であると、スライム防止効果が十分に発現しないおそれがある。残留塩素濃度が10mg/Lを超えると、装置に腐食を生ずるおそれがある。
本発明方法において、限外ろ過膜の膜材料に特に制限はなく、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリオレフィン、酢酸セルロースなどの高分子素材や、アルミナ、ジルコニア、チタニアなどの無機系素材などを挙げることができる。これらの中で、酢酸セルロース膜は、生物代謝物の付着が少ないので、好適に用いることができる。本発明方法に用いる限外ろ過膜モジュールに特に制限はなく、例えば、平面膜モジュール、管型モジュール、スパイラルモジュール、キャピラリーモジュール、モノリス型モジュール、槽浸漬型モジュール、回転円盤膜モジュールなどを挙げることができる。
本発明方法においては、生物処理水含有水を限外ろ過膜でろ過して得られるろ過水を、活性炭塔に通水する。限外ろ過膜で得られるろ過水を、活性炭塔に通水することにより、難生分解性のノニオン界面活性剤を吸着して除去するとともに、残留塩素などの酸化性物質を吸着除去して、逆浸透膜装置への酸化性物質の流入を防止することができる。活性炭塔に充填する活性炭に特に制限はなく、例えば、木質系粒状活性炭、石炭系粒状活性炭、ピート炭系粒状活性炭などを挙げることができる。これらの中で、ピート炭系粒状活性炭は、界面活性剤に対する吸着能が優れているので、好適に用いることができる。
本発明方法において、活性炭塔への通水速度に特に制限はないが、SV(空間速度)が1〜20hr-1であることが好ましく、5〜15hr-1であることがより好ましい。SVが1hr-1未満であると、活性炭塔の容積が過大になるおそれがある。SVが20hr-1を超えると、ノニオン界面活性剤と酸化性物質の吸着除去が不十分となるおそれがある。限外ろ過膜のろ過水を活性炭塔に通水してノニオン界面活性剤を吸着除去することにより、逆浸透膜の透過流束の低下を防止することができる。
本発明方法においては、活性炭塔に通水して得られる活性炭処理水を、逆浸透膜分離処理する。活性炭処理水を逆浸透膜分離処理することにより、活性炭処理水中に微量に残存する微生物の有機物分解により生じた生物代謝物を除去して、逆浸透膜の透過流束の低下を防止し、純度の高い処理水を効率よく得ることができる。本発明方法に用いる逆浸透膜に特に制限はなく、例えば、全芳香族架橋ポリアミド膜(PA膜)、酢酸セルロース膜(CA膜)、無荷電膜などを挙げることができる。分画分子量10,000〜250,000の限外ろ過膜でろ過したのち、活性炭塔に通水した処理水を逆浸透膜分離処理することにより、逆浸透膜の透過流束の低下を防止して、効率的に生物処理水含有水を処理し、純度の高い最終処理水を得ることができる。
本発明方法においては、逆浸透膜分離処理する活性炭処理水に、スケール防止剤を添加することが好ましい。活性炭処理水にスケール防止剤を添加することにより、逆浸透膜装置におけるスケールの析出を防止して、最終処理水の回収率を高めることができる。添加するスケール防止剤に特に制限はなく、例えば、トリポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどの無機ポリリン酸塩、ニトリロトリメチレンホスホン酸、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸などのホスホン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などのカルボキシル基を有するモノマーと、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリルアミド、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシ−1−プロパンスルホン酸などのモノマーとの低分子量コポリマーなどを挙げることができる。スケール防止剤の添加量は、活性炭処理水に対して、1〜20mg/Lであることが好ましく、5〜15mg/Lであることがより好ましい。
本発明方法においては、活性炭処理水にスライムコントロール剤を添加することが好ましい。活性炭処理水にスライムコントロール剤を添加することにより、逆浸透膜装置におけるスライムの発生を防止して、最終処理水の回収率を高めることができる。添加するスライムコントロール剤は非酸化性スライムコントロール剤であることが好ましく、例えば、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ベンゾイソチアゾリン−3−オンなどのイソチアゾリン系スライムコントロール剤などを好適に用いることができる。スライムコントロール剤の添加量は、活性炭処理水に対して、0.5〜10mg/Lであることが好ましく、1〜5mg/Lであることがより好ましい。
本発明方法において、逆浸透膜装置へ供給する活性炭処理水は、pHを6以下に調整することが好ましい。pHを6以下に調整することにより、逆浸透膜装置内での炭酸カルシウムやリン酸カルシウムなどのカルシウム系スケールの析出を防止することができる。
図1は、本発明の生物処理水含有水の処理方法の実施の一態様の工程系統図である。生物処理水含有水に塩素剤が添加されたのち、分画分子量10,000〜250,000の限外ろ過膜に送られ、ろ過されて、生物処理水含有水に含まれる糖脂質、蛋白質などが除去される。限外ろ過膜のろ過水は、活性炭塔に通水され、残存する難生分解性のノニオン界面活性剤が吸着除去される。活性炭塔から流出する活性炭処理水に、スケール防止剤とスライムコントロール剤が添加され、逆浸透膜分離処理により最終処理水が得られる。
本発明方法は、図1に示す工程系統図に限定されることなく、例えば、逆浸透膜装置を2段以上の多段に直列配置し、多段逆浸透膜処理による高度処理を行うことも可能であり、その際に、2段目以降の逆浸透膜装置の給水のpHをアルカリ性に調整し、炭酸成分の除去効果を高めるなどの手段を採用することもできる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
生物処理水含有水として、半導体製造工場排水を生物ろ過装置で処理して得られた処理水を用いた。この生物処理水含有水の有機体炭素(TOC)濃度は10mg/Lであり、ノニオン界面活性剤5mg/Lを含有していた。
この生物処理含有水に、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を残留塩素濃度が0.5mg/Lとなるように添加し、分画分子量200,000の酢酸セルロース限外ろ過膜でろ過した。得られたろ過水を、ピート炭系活性炭を充填した活性炭塔にSV10hr-1で通水した。
得られた活性炭処理水に、ホスホン酸系スケール防止剤[栗田工業(株)、クリフロートD−170]10mg/Lとイソチアゾリン系スライムコントロール剤[栗田工業(株)、クリバータEC−503]3mg/Lを添加するとともに、塩酸を加えてpH5に調整し、逆浸透膜装置[日東電工(株)、NTR−759]を用いて回収率60%の条件で逆浸透膜分離処理し、逆浸透膜装置の透過流束の経時変化を調べた。
比較例1
分画分子量200,000の限外ろ過膜の代わりに、孔径0.1μmの精密ろ過膜に通水した以外は、実施例1と同条件において試験を行い、逆浸透膜装置の透過流束の経時変化を調べた。
比較例2
分画分子量200,000の酢酸セルロース限外ろ過膜でろ過して得られたろ過水を、活性炭塔に通水することなく、ホスホン酸系スケール防止剤[栗田工業(株)、クリフロートD−170]10mg/Lとイソチアゾリン系スライムコントロール剤[栗田工業(株)、クリバータEC−503]3mg/Lを添加して、逆浸透膜装置[日東電工(株)、NTR−759]を用いて回収率60%の条件で逆浸透膜分離処理し、逆浸透膜装置の透過流束の経時変化を調べた。
実施例1及び比較例1〜2の結果を、第1表及び図2に示す。
Figure 0004958384
第1表及び図2に見られるように、生物処理水含有水を分画分子量200,000の限外ろ過膜でろ過した実施例1においては、通水開始500hr後においても透過流束の低下はほとんど生じない。これに対して、生物処理水含有水を孔径0.1μmの精密ろ過膜でろ過した比較例1では、通水開始300hr後に、すでに初期透過流束に対し25%程度も透過流束が減少する。また、生物処理水含有水を分画分子量200,000の限外ろ過膜でろ過して得られたろ過水を、活性炭塔に通水することなく逆浸透膜分離処理した比較例2では、通水開始400hr後に、初期透過流束に対し15%程度透過流束が減少する。
実施例2
分画分子量200,000の限外ろ過膜の代わりに、分画分子量50,000の限外ろ過膜に通水した以外は、実施例1と同条件において試験を行い、逆浸透膜装置の透過流束の経時変化を調べた。
比較例3
分画分子量200,000の限外ろ過膜の代わりに、分画分子量300,000の限外ろ過膜に通水した以外は、実施例1と同条件において試験を行い、逆浸透膜装置の透過流束の経時変化を調べた。
比較例4
分画分子量200,000の限外ろ過膜の代わりに、孔径0.45μmの精密ろ過膜に通水した以外は、実施例1と同条件において試験を行い、逆浸透膜装置の透過流束の経時変化を調べた。
比較例5
分画分子量200,000の限外ろ過膜の代わりに、No.5Aろ紙に通水した以外は、実施例1と同条件において試験を行い、逆浸透膜装置の透過流束の経時変化を調べた。
実施例2及び比較例3〜5の結果を、第2表及び図3に示す。
Figure 0004958384
第2表及び図3に見られるように、生物処理水含有水を分画分子量50,000の限外ろ過膜でろ過した実施例2においては、通水時間30hrまで透過流束はほぼ一定している。これに対して、分画分子量300,000の限外ろ過膜でろ過した比較例3、孔径0.45μmの精密ろ過膜でろ過した比較例4、No.5Aろ紙でろ過した比較例5の順に、ろ材の孔径が大きくなるほど、透過流束の低下の程度が大きくなる。
本発明の生物処理水含有水の処理方法によれば、電子デバイス製造プロセスから排出される排水を効率的に回収して再利用することができる。逆浸透膜分離処理の前段に生物処理があると、微生物の有機物分解により生ずる生物代謝物が、逆浸透膜の目詰まりの原因となる。さらに、電子デバイス製造プロセスの排水中には、逆浸透膜の透過流束を低下させるノニオン界面活性剤が含まれる場合が非常に多く、しかもノニオン界面活性剤は難生分解性である。本発明方法によれば、生物処理水含有水中に残存するノニオン界面活性剤が活性炭塔への通水により除去されるので、逆浸透膜への負荷を軽減し、長期間にわたって大きい透過流束を維持することができる。
本発明の生物処理水含有水の処理方法の実施の一態様の工程系統図である。 実施例及び比較例における通水時間と透過流束の関係を示すグラフである。 実施例及び比較例における通水時間と透過流束の関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水を分画分子量50,000〜200,000の限外ろ過膜でろ過して生物処理水中に含有される生物代謝物を除去したのち、活性炭塔に通水し、得られた活性炭処理水を逆浸透膜分離処理して、逆浸透膜分離における透過流束を500時間経過後においても低下させないことを特徴とする半導体製造プロセスから排出される有機体炭素含有水の生物処理水の処理方法。
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