JP4956811B2 - 歩数計 - Google Patents
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Description
歩数計は主として人の体に装着されて使用される。また携帯電話などの携帯機器に内蔵されることもあるので、歩数計の装着の仕方、歩き方などにより加速度センサには歩行以外のノイズとなる加速度成分が加わるため、その出力信号は複雑である。したがってこのような複雑な加速度信号から、精度よく歩数を計数するためには、歩行に対応する精確な動加速度信号を抽出することが肝要である。
例えば、特許文献1による方法では、X、Y、Zそれぞれの加速度信号を20ms間隔で検出し、図2(a)に示されるようにa点とb点の検出値からb−aの差分を256レベルで取り、歩数検出閾値を6と設定し、b−aが6以上であるとき1歩と判断している。しかしながら、この方法では歩行以外の原因による加速度が混入するとノイズとなり間違った判断をしてしまい、精度良く歩数のカウントが困難となる恐れがあった。
しかし、このシステムでは歩行の1歩を判断するためにX、Y、Zの3つの加速度信号それぞれに対して、周波数成分に応じて複数の歩数検出しきい値を設けることを必要としている。このため、システムの構成が複雑になり演算量が多く、歩数計を携帯機器に内蔵する場合には小型化および省電力化に対して障害となるおそれがある。
なお、IIR低周波フィルタとはInfinite Impulse Response型の低周波通過デジタルフィルタである。
図1は、本発明の第1の実施形態における歩数計10の構成を示すブロック図である。この歩数計10は、3軸加速度センサ20、歩行加速度演算部30、計数部40および表示部50から構成される。
この絶対値信号pは加速度センサがどのような姿勢であっても、常にひとの歩行によって生じる振動による動加速度情報を含んでいる。
また、この加速度の絶対値信号pは、X,Y,Zの前記3つの加速度信号が1つにまとめられたものであるから、これ以降の演算規模を1/3に縮小する効果があるのでコンピュータの消費電力を低くすることができる。
第2のIIR低周波フィルタは、第2の所定のカットオフ周波数よりも低い周波数の信号を通過させるものであり、その出力信号は歩行時の極低周波の揺れによる加速度成分や、経年的に変化する加速度センサのゼロ点オフセット成分など、歩行の計測に対して主としてノイズとなる成分である。すなわち、この出力信号s2においては歩行による振動による動加速度信号や前記高周波成分は減衰させられている。
なお、これまでに示した図2(a)、(b)、(c)、(d)における横軸の数値は時間で単位は秒、縦軸は演算上の相対的な数値である。
すなわち、第2の実施形態は、前記第1のIIR低周波フィルタの後ろに前記第2のIIR低周波フィルタ33を直列に直接するものである。
すなわち、前記第1のIIR低周波フィルタの出力信号s1を第2のIIR低周波フィルタに入力することで、前記加速度の絶対値信号pに含まれている歩行の計測に対してノイズとなる高周波成分を十分に減衰させるとともに、歩行時の低周波の揺れによる加速度成分や、経年的に発生する加速度センサのゼロ点オフセット成分をs2として精度よく出力することができる。
また、第2ステップ時間チェッカ402はステップ検出器41からステップ信号rを入力し、前記6歩において、連続する2歩を歩行するのに要した4つの時間T1からT4が所定の時間内、ここでは0.6秒から2秒の間に3個以上あれば、ロジックレベルの“1”を次段のカウント制御装置403に発報する。また、2個以下のときは“0”を発報する。
また、前記第1ステップ時間チェッカ401あるいは第2ステップ時間チェッカ402のいずれか、あるいはその両方が“0”を発報したときは、カウント制御装置403は、前記ステップ信号rを遮断して計数器42への伝達をやめる。
この歩行状態判定手段400は上記の第1ステップ時間チェッカや第2ステップ時間チェッカ以外の図示しない歩行状態に関する情報を検出する手段からの情報にも対応して、ステップ信号rの加算を止めたり、再開したりすることができる。そのため、外部入力端子u1、u2、、、unを備えている。
ここでnは任意の整数である。
これによって歩行による加速度以外の加速度信号が加えられたときに、誤カウントすることがない精度の高い歩数計を実現することができる。
非歩行振動検出装置60は前記動加速度信号qを入力し、また出力信号は前記カウント制御装置403の外部入力端子のひとつu1に接続される。
カウント制御装置403は、前記ステップ信号rが計数器42へ伝達されるのを遮断し誤って歩数が加算されることを防止する。
また前記非歩行振動検出装置60は上記の「動加速度信号qがしきい値40mgを超える数が6に達するまでに動加速度信号qのゼロ点を超える回数の合計が15以上になったとき」という条件を満たさないときには、ロジックレベルの“0“を発報する。カウント制御装置403はこの信号を受けて再びステップ信号rを計数器42に伝達し、歩数のカウントを再開する。
20 3軸加速度センサ
30 歩行加速度演算部
31 絶対値演算手段
32 第1のIIR低周波フィルタ
33 第2のIIR低周波フィルタ
34 差動演算手段
40 計数部
41 ステップ検出器
42 計数器
43 時間比較器
400 歩行状態判定手段
401 第1ステップ時間チェッカ
402 第2ステップ時間チェッカ
403 カウント制御装置
50 表示部
60 非歩行振動検出装置
Claims (5)
- 3軸加速度センサと、絶対値演算手段による3軸加速度センサの出力信号の絶対値を第1の低周波フィルタ手段および第1の低周波フィルタ手段よりも低い周波数成分を通過させる第2の低周波フィルタ手段に入力し、差動演算手段による前記第1および第2の低周波フィルタ手段のそれぞれの出力信号の差から、歩行に対応して振動する動加速度信号を求め、該動加速度信号をカウントする計数部を有することを特徴とする歩数計。
- 請求項1の歩数計において、前記第1の低周波フィルタ手段の後ろに前記第2の低周波フィルタ手段を直列に接続するともに、前記第1の低周波フィルタ手段の出力信号と前記第2の低周波フィルタ手段の出力信号の差から、歩行に対応する動加速度信号を求めることを特徴とする歩数計。
- 請求項1および請求項2の歩数計において、前記第1の低周波フィルタ手段および前記第2の低周波フィルタ手段はそれぞれIIR低周波フィルタであることを特徴とする歩数計。
- 請求項3における計数部において、連続した所定回数の歩数を歩いたときに、任意の連続した2歩の歩行に要した時間が所定の時間以内であり、かつ任意の1歩に要した時間の最大値と最小値の差が所定の時間以内であるときに歩行状態であると判定する、歩行状態判定手段を備えることを特徴とする歩数計。
- 請求項4の歩数計において、前記動加速度信号の大きさがしきい値を超える回数が所定の回数に達するまでに、該動加速度信号のゼロ点を超える回数が所定の数以上であるときに歩行以外の加速度振動であると判定する非歩行振動検出装置を備えることを特徴とする歩数計。
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