JP4956410B2 - 昼光遮蔽制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、採光部による屋内への採光を制御する昼光遮蔽制御装置に関するものである。
近年、地球温暖化などの環境に対する懸念により省エネルギ化への社会的要求が増加している。特に、昼光(日光)の導入を利用した省エネルギ制御は、自然エネルギ利用として期待は高く、また昼光を採光部である窓から執務室内へ導入する場合、窓本来の機能である利用者の外部環境とのつながりを促すことから執務者の開放感や快適性の面からも有効と考えられる。このような背景により、近年の制御技術の発展に伴い、外環境の状態に合わした昼光遮蔽(日射遮蔽)をブラインドの開閉により自動的に行う昼光遮蔽制御装置が普及しつつある。
その一つとして本出願人は、屋外の日射状態と屋内における照明装置の配置情報とブラインドの開閉度とに基づいて採光部における眩しさ感の評価指標を推定し、眩しさ感の評価指標が不快を示す値でなくなるようにブラインドの開閉度を調節する昼光遮蔽制御装置をすでに提案している(特許文献1参照)。
特開2007−120090号公報
ところで、執務中の人(執務者)の覚醒度が低下した場合に、執務室の照明(照明装置による人工照明)の照度を上げることで光刺激により覚醒度を向上させるという技術が従来より提案されている。しかしながら、人工照明の照度を上げることは、上述した省エネルギに相反することであり、昼光遮蔽制御装置の昼光利用による省エネルギ化の効果が充分に得られなくなってしまう。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、昼光利用による省エネルギ化を図りつつ光刺激による覚醒度の向上も図ることができる昼光遮蔽制御装置を提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、採光部から執務室内に入射する昼光を遮蔽する遮蔽手段を制御し、所定のアルゴリズムにより当該遮蔽手段における光の透過度を調節することで採光部からの入射光量を調整する昼光遮蔽制御装置であって、屋外の照度を検出する照度検出手段と、執務室内で執務する複数の執務者の覚醒度を取得する覚醒度取得手段と、覚醒度取得手段により取得した個々の執務者の覚醒度を用いて執務者全員の覚醒度を評価する覚醒度評価手段とを備え、制御手段は、照度検出手段で検出する屋外の照度が所定の照度基準値よりも大きいという照度条件、並びに覚醒度評価手段で評価する執務者全員の覚醒度が所定の第1覚醒度基準値よりも低いという第1の覚醒度条件の少なくとも一方が満たされない場合は、前記アルゴリズムによって遮蔽手段における透過度を調節し、照度条件と第1の覚醒度条件が両方とも満たされた場合は、前記アルゴリズムによる透過度よりも所定時間だけ遮蔽手段における透過度を増大させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、執務者全員の覚醒度が第1覚醒度基準値以上であるときは、所定のアルゴリズムにより遮蔽手段における光の透過度を調節することで採光部からの入射光量を調整して昼光利用を行い、執務者全員の覚醒度が第1覚醒度基準値よりも低くなり且つ屋外の照度が所定の照度基準値よりも大きければ、前記アルゴリズムによる透過度よりも所定時間だけ遮蔽手段における透過度を増大することにより、光刺激によって執務者の覚醒度を向上することができる。その結果、昼光利用による省エネルギ化を図りつつ光刺激による覚醒度の向上も図ることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記所定時間は、覚醒度評価手段で評価する執務者全員の覚醒度が、第1覚醒度基準値よりも大きい値に設定された第2覚醒度基準値を超えるまでの時間としたことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、執務者全員の覚醒度を確実に向上することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、制御手段は、前記所定時間が予め決められた上限時間に達した場合、前記アルゴリズムによって遮蔽手段における透過度を調節することを特徴とする。
請求項3の発明によれば、光刺激を必要以上に長く受けることで執務者の作業効率が低下してしまうのを防ぐことができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、執務者による操作入力を受け付ける操作入力受付手段を備え、前記所定時間内に操作入力受付手段で操作入力が受け付けられた場合、制御手段は、前記アルゴリズムによって遮蔽手段における透過度を調節することを特徴とする。
請求項4の発明によれば、操作入力受付手段で操作入力を受け付けることにより、光刺激を受けた執務者の覚醒度が向上したことを確認することができるから、それ以降は、前記アルゴリズムによって遮蔽手段における透過度を調節することで省エネルギ化を図ることができる。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1項の発明において、制御手段は、前記所定時間の開始時点から操作入力受付手段で操作入力が受け付けられた時点までの経過時間と、当該経過時間内の遮蔽手段における透過度とを記憶し、次に照度条件と第1の覚醒度条件が両方とも満たされた場合は、記憶した前記経過時間及び透過度に応じた所定量だけ所定時間を短くするか若しくは透過度を減少させることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、光刺激によって執務者の覚醒度が向上したことが確認された場合に、次回以降は覚醒度の向上が確認された時間や透過度に応じて所定時間若しくは透過度を調整することで、より快適に覚醒度を向上することができる。
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか1項の発明において、照度条件と第1の覚醒度条件が両方とも満たされることで制御手段が遮蔽手段における透過度の調節を開始する前に、各執務者に対して透過度の調節開始を報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
請求項6の発明によれば、透過度の調節開始を事前に報知することで執務者が不満を覚えたり、故障と誤判断することを防ぐことができる。
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか1項の発明において、第1覚醒度基準値は、過去の覚醒度の履歴に基づいて時間帯や曜日などの他の条件に応じた値に設定されることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、執務室の環境や執務者の個人差などに応じた適切な値に第1覚醒度基準値を設定することで快適性を損なうことなく覚醒度を向上することができる。
本発明によれば、昼光利用による省エネルギ化を図りつつ光刺激による覚醒度の向上も図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、以下に説明する実施形態では、特許文献1に記載されている従来技術と同様に、屋外の日射状態とブラインドの開閉度とに基づいて採光部における眩しさ感の評価指標を推定し、眩しさ感の評価指標が不快を示す値でなくなるようにブラインドの開閉度を調節するアルゴリズムを実行する場合について例示するが、昼光遮蔽制御のアルゴリズムは本実施形態のものに限定する趣旨ではなく、例えば、特許文献1に記載されている従来例のように、屋外の日射状態と屋内における照明装置の配置情報とブラインドの開閉度とに基づいて採光部における眩しさ感の評価指標を推定し、眩しさ感の評価指標が不快を示す値でなくなるようにブラインドの開閉度を調節するアルゴリズムや、太陽の位置に応じてブラインドの開閉度を調整して採光部から入射する直射光を遮るアルゴリズム、単に昼の時間帯に採光部から入射する昼光を遮蔽するアルゴリズムなどであっても構わない。
本実施形態の昼光遮蔽制御装置Aは、図1に示すように建物(オフィスビル)の壁面に開口した採光部(窓)から執務室内に入射する昼光を遮蔽する遮蔽手段Bを制御し、遮蔽手段Bにおける光の透過度を調節することで採光部からの入射光量を調整するものであって、屋外の日射状態を取得する日射状態取得手段1と、日射状態取得手段1で取得する日射状態と遮蔽手段Bにおける光の透過度とに基づいて採光部における眩しさ感の評価指標を推定した結果を取得する評価指標取得手段2と、遮蔽手段Bにおける透過度を調節する制御手段3と、屋外の照度を検出する照度検出手段4と、執務室内で執務する複数の執務者の覚醒度を取得する覚醒度取得手段5と、覚醒度取得手段5により取得した個々の執務者の覚醒度を用いて執務者全員の覚醒度を評価する覚醒度評価手段6とを備えている。
ここで、本実施形態の昼光遮蔽制御装置Aは、図2に示すようなオフィスビル内の環境を総合的に制御する設備システムに組み込まれている。この設備システムは、本実施形態の昼光遮蔽制御装置Aと遮蔽手段Bからなる日射遮蔽システムと、建物の機械室に設置されている空調機や執務室の天井裏に設置されている変風量ユニット(ファンコイルユニット)などを制御する空調システムCと、執務室内の天井等に設置される照明器具を制御する照明システムDと、屋外の照度を計測する照度計若しくは日射量計Eと、照度計若しくは日射量計Eで計測した照度若しくは日射量の計測値データを、設備システム用の伝送線Lsを介して日射制御装置1や空調システムBのコントローラ(図示せず)、さらに照明システムCのコントローラ(図示せず)に伝送する計測コントローラFとを有している。尚、昼光遮蔽制御装置Aにおいては、照度検出手段4で検出する照度の代わりに、照度計若しくは日射量計Eで計測され、計測コントローラFから信号線Lsを通して伝送信号により送信される照度又は日射量の計測値を用いることも可能である。また本実施形態では、執務室内の各執務者のデスクに設置された複数台のパーソナルコンピュータなどのネットワーク端末と日射遮蔽システムとの間においても、図示しないゲートウェイ装置を介してデータ伝送を行うことができるようになっている。
遮蔽手段Bは、採光部(窓)に設けられたベネチャンブラインド(以下、「ブラインド」という。)と、ブラインドの各スラットを鉛直面内において0度〜90度の範囲で回動する回動機構(図示せず)とを有しており、後述するように昼光遮蔽制御装置Aの制御手段3により回動機構が制御されてスラットの角度(鉛直方向における水平面からのスラットの傾き角であって、以下、「スラット角」と呼ぶ。)を変化させることで採光部から採光する光(昼光)の遮蔽度(透過度)が調節可能である。尚、ブラインド以外の遮蔽手段としては、例えば複数枚のガラス板の間に液晶シートを介在させ、当該液晶シートへの通電を制御して光透過率を調整可能としたスマートウィンドウを用いても構わない。
日射状態取得手段1は、図示しない時計(システムタイマ)により現在の時刻を取得し、建物の立地条件(建物の緯度、経度)とに基づいて現在の太陽位置(高度及び方位角)を算出する機能と、照度検出手段4により各方位の鉛直面照度を例えば1分間隔で取得する機能と、太陽位置と照度検出手段4が検出する照度を換算して求めた日射量から直射光(採光部を通して執務室内に直接入射する光)の有無を判定する機能とを有している。なお、照度検出手段4は建物の屋上等のように屋外の適所に設けられている。但し、照度検出手段4の代わりに日射量を計測する日射量計を用い、日射量から照度へ変換するようにしても良い。
また評価指標取得手段2は、遮蔽手段Bの遮蔽度(ブラインドのスラット角)と、取得した照度及び太陽位置からなる日射状態に基づいて建物内に居る人が座位の状態で感じる眩しさ感を環境シミュレーションによりリアルタイムで推定し、この推定した眩しさ感が、不快を示さない範囲となるようにブラインドの開閉度(透過度)を決定する機能を有している。
覚醒度取得手段5は、例えば、パーソナルコンピュータを使って執務(作業)している執務者の顔および頭部をネットワークカメラで撮像した映像をネットワーク経由で収集し、当該映像を画像処理することで執務者が瞬きする頻度や頭部の動きなどから各執務者の覚醒度をリアルタイムで検知して取得している。覚醒度評価手段6は、覚醒度取得手段5により取得した個々の執務者の覚醒度を用いて執務者全員の覚醒度を推定する機能と、推定した覚醒度(執務者全員の覚醒度)Mを第1覚醒度基準値Mth1並びに第2覚醒度基準値Mth2(Mth1<Mth2)と各々比較して評価する機能とを有している。尚、覚醒度取得手段5による覚醒度の検知方法や覚醒度評価手段6における覚醒度Mの求め方等については従来周知の技術で実現できるものであるから詳細な説明は省略する。
制御手段3は、評価指標取得手段2で決定された透過度とブラインドのスラット角とが一致するように遮蔽手段Bの回動機構を制御する機能を有している。但し、ブラインドの透過度(開閉度)とはブラインドが動作する範囲の内、動作可能な開閉度合(直射昼光の透過度合)を示しており、例えば、ブラインドがスラット角θ=0度〜90度の内、10度刻みに動作可能なベネチャンブラインドからなる場合では、0度,10度,20度,30度,…,90度となる。尚、ブラインドの開閉度は1度刻みあるいは5度刻みなどであってもよい。また、日射量計や照度計が故障する等して照度の情報が得られない場合であっても、曇天や雨天の場合を除き、太陽位置を照度の情報として利用することが可能である。例えば、太陽位置(太陽高度)が20°以上程度であれば、遮蔽手段Bの透過度を増大することで昼光による光刺激を執務者に与えることができる。
また制御手段3は、覚醒度評価手段6による覚醒度Mの評価結果に応じて評価指標取得手段2で決定された透過度を補正する機能も有している。すなわち、覚醒度評価手段6において覚醒度Mが第1覚醒度基準値Mth1以下まで低下していると評価された場合、制御手段3は、評価指標取得手段2で決定した透過度(ブラインドの開閉度)を増大させることで執務者に光刺激(眩しさ感)を与えて覚醒度Mを向上させるような制御(以下、「覚醒度向上制御」と呼ぶ。)を行っている。但し、覚醒度向上制御によって執務者全員の覚醒度Mが第2覚醒度基準値Mth2まで向上したら、制御手段3は、覚醒度向上制御を終了し、評価指標取得手段2で決定された透過度にブラインドのスラット角を一致させる通常の制御(以下、「眩しさ感抑制制御」と呼ぶ。)を再開する。
次に、図3のフローチャートを参照しながら本実施形態の動作を説明する。
まず昼光遮蔽制御装置Aをスタートさせると、日射状態取得手段1は、予めメモリ(図示せず)に格納されている建物(オフィスビル)に関する情報(建物の緯度及び経度など)を読み込み(ステップS1)、さらに、システムタイマから10乃至30(分)の間隔で現在時刻を取得し(ステップS2)、この現在時刻と予め登録されている或いはGPSなどから取得した当該装置の設置場所の地球上の位置情報とに基づいて現在の太陽の位置を計算する(ステップS3)。太陽位置の計算は、建物の緯度及び経度と、現在時刻とに基づいて太陽高度、太陽方位角を適宜な周知の計算方法により計算できる。続いて、日射状態取得手段1は、採光部への入射角、見かけ高度(太陽高度を採光部に対して垂直方向に補正した高度)を算出する。ここで採光部への入射角i’は、図4に示すように現在の太陽高度をh[°]、方位角をA[°]、窓面の向きA0とすると下式で表される。
i’=cos−1[cos(h)×cos(A−A0)]
また見かけ高度h’は
h’=arc tan[tan(h)/cos(A−A0)]
となる。尚図4中E,W,S,Nは東西南北の方位を示し,Zは鉛直方向を示す。
日射状態取得手段1は、算出した採光部への入射角i’より採光部に対する直射光の有無を判定するとともに、照度検出手段4から各方位の鉛直面照度を収集する(ステップS4)。
さて上述のように日射状態取得手段1で、時刻の取得と、太陽位置の算出と、直射光入射判定が終了すると、ステップS5〜S6のループにおいて、評価指標取得手段2が最適なスラット角(遮蔽手段Bの透過度)の候補を0度〜90度の範囲で10度ずつ変化させてシミュレーションを行って求める。このループ内ではステップS5において環境シミュレーションにより眩しさ感の予測を行う。この予測では眩しさ感(グレア感)の評価指標PGSV(Predicted Glare Sensation Vote)を用いて眩しさ感(グレア感)を予測する。このPGSVは、昼光利用時における眩しさ感を評価する式として提案(戸倉、岩田他:「窓からの昼光によるグレア感の評価方法に関する実験的研究 その1 光環境実験室を用いた実験」、日本建築学会大会学術講演梗概 ,1992.8参照)されており、窓面に対する光源と背景の輝度対比と、居住者のグレア感(眩しさ感)を関連付けた式(数1参照)で表現される。
Lb:背景輝度[cd/m
Lseq:相当均一輝度(光源輝度)[cd/m
ω: 光源の立体角[sr]
而して、評価指標取得手段2では上記式から求めた評価指標PGSVの値が不快とまでは感じない許容範囲内に収まっているか否かを判定し、許容範囲内に収まっていれば現在の候補をスラット角に決定し、前記ループを抜ける。ここで評価指標PGSVの尺度は、表1に示す通りであって、この尺度から上記許容範囲を、例えば、0.0〜2.0の範囲に設定する。
そして、評価指標取得手段2で決定されたスラット角が制御手段3に渡され、制御手段3は決定したスラット角となるように遮蔽手段Bの回動機構を制御してブラインドの開閉度(透過度)を調節する(ステップS7)。
一方、昼光遮蔽制御装置Aがスタートすると、覚醒度取得手段5が執務室内で執務している各執務者の覚醒度を検出し、さらに覚醒度評価手段6が覚醒度取得手段5で取得した各執務者の覚醒度から執務者全員の覚醒度Mを評価する(ステップS8)。図5は覚醒度評価手段6で求めた覚醒度M(実線イ)を示しており、昼休みが終了する時刻(13時)から徐々に覚醒度Mが低下し、14時〜15時の間に最も低くなり、15時を過ぎてから徐々に上昇する傾向を持っている。覚醒度評価手段6は、覚醒度取得手段5から最新の覚醒度Mを受け取ると、制御手段3が覚醒度向上制御の実行中か否か判断し(ステップS9)、覚醒度向上制御の実行中でなければ覚醒度Mが第1覚醒度基準値Mth1を下回っているか否かを判定する(ステップS10)。覚醒度Mが第1覚醒度基準値Mth1以上であれば、ステップS8に戻って覚醒度取得手段5が新たに覚醒度Mを取得する。
覚醒度Mが第1覚醒度基準値Mth1を下回ったと判定したら、覚醒度評価手段6は制御手段3に覚醒度向上制御を実行させるための補正値を決定し(ステップS11)、その補正値で評価指標PGSVの値に対する許容範囲の上限値を補正する(ステップS12)。例えば、通常は2.0に設定されている許容範囲の上限値を2.5に補正する。
このように許容範囲の上限値が補正されると、評価指標取得手段2で決定するスラット角も相対的に大きくなり(ステップS5〜S6)、その結果、制御手段3によって制御されるブラインドの開閉度(透過度)が大きくなることで眩しさ感が増大するため、図5に破線ロで示したように光刺激によって執務者の覚醒度Mが徐々に向上することになる。但し、光刺激によって執務者の覚醒度Mを向上させるためには、採光部からある程度の直射光が入射していることが必要条件となるので、照度検出手段4で検出する屋外の照度が予め決められた所定の照度基準値よりも大きいという照度条件と、覚醒度評価手段6で評価する執務者全員の覚醒度Mが第1覚醒度基準値Mth1よりも低いという第1の覚醒度条件との両方を満たす場合にだけ、制御手段3が覚醒度向上制御を実行するようにしている。
そして、覚醒度Mが第2覚醒度基準値Mth2以上になるまで制御手段3が上述の覚醒度向上制御を実行し、覚醒度Mが第2覚醒度基準値Mth2以上になったら(ステップS13)、覚醒度評価手段6は制御手段3に覚醒度向上制御を終了させて通常の眩しさ感抑制制御に復帰させるために補正値を削除し(ステップS13)、評価指標PGSVの値に対する許容範囲の上限値を元の値(2.0)に戻す(ステップS12)。
而して本実施形態によれば、執務者全員の覚醒度Mが第1覚醒度基準値Mth1以上であるときは、執務者が採光部を見たときに眩しさを感じることがないように昼光利用(制御手段3による眩しさ感抑制制御)を行い、執務者全員の覚醒度Mが第1覚醒度基準値Mth1よりも低くなり且つ屋外の照度が所定の照度基準値よりも大きければ、執務者が採光部を見たときに眩しさを感じる程度まで執務室内への入射光量を増大することにより、光刺激によって執務者の覚醒度を向上することができ、その結果、昼光利用による省エネルギ化を図りつつ光刺激による覚醒度の向上も図ることができる。また、制御手段3が覚醒度向上制御を実行する所定時間を、覚醒度評価手段6で評価する執務者全員の覚醒度Mが、第1覚醒度基準値Mth1よりも大きい値に設定された第2覚醒度基準値Mth2を超えるまでの時間Tmとしたことにより(図5参照)、執務者全員の覚醒度Mを確実に向上することができる。尚、覚醒度向上制御を実行しても執務者全員の覚醒度Mがあまり向上しない場合、執務者に光刺激を与え続けると不快感が増大するだけでなく、省エネルギ化にも反することになる。故に、覚醒度向上制御を実行する所定時間Tmに上限値を設定しておき、例え覚醒度Mが第2覚醒度基準値Mth2以上に達していなくても、覚醒度向上制御の開始時点から上限値が経過した時点で覚醒度評価手段6が補正値を削除し、制御手段3に覚醒度向上制御を中止させて通常の眩しさ感抑制制御に復帰させれば、光刺激を必要以上に長く受けることで執務者の作業効率が低下してしまうのを防ぐことができる。
一方、執務者全員の覚醒度Mが第2覚醒度基準値Mth2以上に向上するまでに既に第2覚醒度基準値Mth2を超えるまで覚醒度が向上した執務者にとっては、必要以上の光刺激を受けることで不快感を感じる場合がある。そこで、そのように早く覚醒度が向上した執務者の操作入力を受け付ける操作入力受付手段7を昼光遮蔽制御装置Aに設けておき、操作入力受付手段7で操作入力が受け付けられたら、制御手段3に強制的に覚醒度向上制御を中止させて眩しさ感抑制制御に復帰させることが望ましい。つまり、操作入力受付手段7で操作入力を受け付けることにより、光刺激を受けた執務者の覚醒度が向上したことを確認することができるから、それ以降は、眩しさ感抑制制御を行うことで省エネルギ化を図ることができる。尚、操作入力受付手段7は、執務室に設置される手動のスイッチであってもよいし、あるいはウェブサーバ機能を利用して執務者のパーソナルコンピュータの画面上にボタンを表示させ、当該ボタンがマウス等の入力デバイスでクリックされたときに操作入力を受け付けるようにしても構わない。
また、制御手段3が、覚醒度向上制御の開始時点から操作入力受付手段7で操作入力が受け付けられた時点までの経過時間と、当該経過時間内の遮蔽手段Bにおける透過度(ブラインドの開閉度)とを記憶し、次に覚醒度向上制御を実行する際に、記憶した前記経過時間及び透過度に応じた所定量だけ所定時間Tmを短くするか若しくは透過度を減少させてもよい。すなわち、操作入力受付手段7が操作入力を受け付けることで光刺激により執務者の覚醒度が向上したことが確認された場合に、次回以降は覚醒度の向上が確認された時間や透過度に応じて所定時間Tm若しくは透過度を調整することで、より快適に覚醒度を向上することができる。
ところで、制御手段3の行う制御内容が眩しさ感抑制制御から覚醒度向上制御に切り換わっていることを執務者が認識していない場合、眩しさ感が増すことで執務者が不満を覚えたり、あるいは昼光遮蔽制御装置Aが故障したと誤判断することが考えられる。そこで、制御手段3が覚醒度向上制御を開始する前に、各執務者に対して覚醒度向上制御の開始を報知手段(図示せず)によって報知することで執務者が不満を覚えたり、故障と誤判断することを防ぐことが望ましい。このような報知手段は、例えば、執務室内に設置した電光掲示板や、執務者のパーソナルコンピュータの画面にポップアップメッセージを表示させるソフトウェアで実現できる。
ところで、執務室で執務する執務者の人数や各執務者の個人差などによって覚醒度Mの特性は大きく異なると考えられる。従って、第1覚醒度基準値Mth1を高く設定しすぎると、執務者全員の覚醒度Mが相対的に低い執務室では頻繁に覚醒度向上制御が実行されるために執務者の不快感が増すとともに省エネルギの達成度が低下し、反対に第1覚醒度基準値Mth1を低く設定しすぎると、執務者全員の覚醒度Mが相対的に高い執務室では覚醒度向上制御が殆ど実行されなくなってしまう。そこで、快適性を損なうことなく覚醒度を向上するために、過去の数週間や数ヶ月間に渡る覚醒度Mの履歴から当該執務室において著しく覚醒度Mが低下する条件、例えば、時間帯や曜日などを見つけ出し、それらの条件に応じて第1覚醒度基準値Mth1を設定することが望ましい。
本発明に係る日射制御装置の実施形態を示すブロック図である。 同上を含む設備システムのシステム構成図である。 同上の動作説明用のフローチャートである。 同上における太陽位置の計算の説明図である。 同上における覚醒度向上制御の説明図である。
符号の説明
A 昼光遮蔽制御装置
1 日射状態取得手段
2 評価指標取得手段
3 制御手段
4 照度検出手段
5 覚醒度取得手段
6 覚醒度評価手段

Claims (7)

  1. 採光部から執務室内に入射する昼光を遮蔽する遮蔽手段を制御し、所定のアルゴリズムにより当該遮蔽手段における光の透過度を調節することで採光部からの入射光量を調整する昼光遮蔽制御装置であって、
    屋外の照度を検出する照度検出手段と、執務室内で執務する複数の執務者の覚醒度を取得する覚醒度取得手段と、覚醒度取得手段により取得した個々の執務者の覚醒度を用いて執務者全員の覚醒度を評価する覚醒度評価手段とを備え、
    制御手段は、照度検出手段で検出する屋外の照度が所定の照度基準値よりも大きいという照度条件、並びに覚醒度評価手段で評価する執務者全員の覚醒度が所定の第1覚醒度基準値よりも低いという第1の覚醒度条件の少なくとも一方が満たされない場合は、前記アルゴリズムによって遮蔽手段における透過度を調節し、照度条件と第1の覚醒度条件が両方とも満たされた場合は、前記アルゴリズムによる透過度よりも所定時間だけ遮蔽手段における透過度を増大させることを特徴とする昼光遮蔽制御装置。
  2. 前記所定時間は、覚醒度評価手段で評価する執務者全員の覚醒度が、第1覚醒度基準値よりも大きい値に設定された第2覚醒度基準値を超えるまでの時間としたことを特徴とする請求項1記載の昼光遮蔽制御装置。
  3. 制御手段は、前記所定時間が予め決められた上限時間に達した場合、前記アルゴリズムによって遮蔽手段における透過度を調節することを特徴とする請求項2記載の昼光遮蔽制御装置。
  4. 執務者による操作入力を受け付ける操作入力受付手段を備え、前記所定時間内に操作入力受付手段で操作入力が受け付けられた場合、制御手段は、前記アルゴリズムによって遮蔽手段における透過度を調節することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の昼光遮蔽制御装置。
  5. 制御手段は、前記所定時間の開始時点から操作入力受付手段で操作入力が受け付けられた時点までの経過時間と、当該経過時間内の遮蔽手段における透過度とを記憶し、次に照度条件と第1の覚醒度条件が両方とも満たされた場合は、記憶した前記経過時間及び透過度に応じた所定量だけ所定時間を短くするか若しくは透過度を減少させることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の昼光遮蔽制御装置。
  6. 照度条件と第1の覚醒度条件が両方とも満たされることで制御手段が遮蔽手段における透過度の調節を開始する前に、各執務者に対して透過度の調節開始を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の昼光遮蔽制御装置。
  7. 第1覚醒度基準値は、過去の覚醒度の履歴に基づいて時間帯や曜日などの他の条件に応じた値に設定されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の昼光遮蔽制御装置。
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