JP4954575B2 - 銅または銅含有合金からなる放熱板およびその接合方法 - Google Patents

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本発明は、電子機器に搭載された半導体素子等の発熱体から発生する熱を速やかに放散させるために用いられる放熱板(いわゆるヒートシンク材)、およびその接合方法に関し、特に優れた耐熱衝撃性を有し、パワー半導体モジュールのように発熱量の大きいモジュールに使用可能な放熱板およびその接合方法に関するものである。
半導体素子等の電子部品を搭載した電子機器を作動させる際には、電子回路への通電に伴い電子部品が発熱する。電子機器が高出力であれば、作動時の発熱量は増加する。発熱によって温度が上昇し過ぎると半導体素子の特性が変化し、電子機器の動作が不安定になる。また長時間にわたって使用することによって過剰な高温に曝されると、電子部品の接合材(たとえばハンダ等)や絶縁材(たとえば合成樹脂等)が変質して、電子機器の故障の原因になる。そのため電子部品から発熱する熱を速やかに放散させる必要がある。そこで、放熱板を介して熱を放散させる技術が種々検討されている。
放熱板にはW,Moやセラミックス等の熱膨張率の低い成分と、Al,Cu等の熱伝導率の高い成分を組み合わせ、しかも互いに合金化しない等、それぞれの成分の有する熱特性を阻害しないように複合化させた組織を有する材料が用いられている。
たとえば特許文献1には、W−Cu,Mo−Cu等の金属−金属系複合材料を用いた放熱板が開示されている。この特許文献1では高価なWやMoを使用するのに対して、比較的安価なCrを使用し、熱膨張率を熱処理にて調整したCr−Cu材を放熱板に適用する技術も検討されている。
特許文献2には、SiC−Al,Cu2O−Cu等のセラミックス−金属系複合材料を用いた放熱板が開示されている。
これらの放熱板を使用する際には、放熱板の片方の面に電子部品をロウ付またはハンダ付し、放熱板の他方の面に電子部品の熱を効率良く放散するための熱放散部材を接合する。たとえば、電子部品(すなわち半導体素子)の基板として使用するAlNにAl電極をダイレクトボンディングした基板(いわゆるDBA基板)の熱膨張率は5〜7×10-6-1であるのに対して、放熱板として使用されるW−Cu系複合材料の熱膨張率は6〜9×10-6-1,Mo−Cu系複合材料の熱膨張率は7〜14×10-6-1であり、いずれも大差のない熱膨張率を有している。
ところが汎用の熱放散部材として使用される純Al,Al合金,純Cu,Cu合金の熱膨張率は16〜24×10-6-1であり、上記の基板や放熱板の熱膨張率とは大幅に異なる。そのため、放熱板の片方の面にDBA基板をロウ付やハンダ付等で温度を上げて接合し、放熱板の他方の面に熱放散部材を同様に接合した場合、放熱板とDBA基板との接合面に熱歪みに起因する問題は生じないが、放熱板と熱放散部材との接合面では熱歪みによる剥離等の問題が生じる。
このため、従来のW−Cu,Mo−Cu等の金属−金属系複合材料や、SiC−Al,Cu-2O−Cu等のセラミックス−金属系複合材料を用いた放熱板をAl(熱膨張率23.5×10-6-1)やCu(熱膨張率17.6×10-6-1)、あるいはそれらに合金元素を加えた合金製の熱放散部材上にロウ付やハンダ付による接合を試みると、接合時の反りの発生や、使用時の温度の上昇下降に伴う熱サイクルにより接合面で亀裂が発生する等の問題が生じてしまい、安定して熱を放散することができない。したがって従来の放熱板では、ネジ止め等で機械的に接合することが多かった。ネジ止めの場合は、接合面にミクロな空隙が生じてしまい、熱の放散が不十分になるという問題があるので、熱伝導性の良いグリースを充填する等の対策が採用されているが、十分な放熱特性は得られていない。
熱膨張率の差に起因する熱歪みによって生じる問題を解決するための対策として、粉末成形体に溶融金属を含浸させることにより、放熱板の対向する2面の熱膨張率を調整し、それぞれの面に接合される部材(DBA基板または熱放散部材)の熱膨張率に近い値とする技術が検討されている。このようにして放熱板の熱膨張率を、接合される相手材の熱膨張率に合わせることにより、DBA基板および熱放散部材との間をロウ付あるいはハンダ付といった接合時に加熱を必要とする接合方法により接合することが可能となる。その結果、電子部品から発する熱を効率良く熱放散部材まで伝えることが可能となり、電子部品の出力増加に伴う温度上昇を防止できるばかりでなく、耐熱衝撃性も大幅に改善される。しかし、粉末成形体に含浸させる溶融金属の歩留りが低く、経済的に不利であるという問題が残されている。
特公平5-38457号公報 特開2002-212651号公報
本発明は上記のような問題を解消すべく、熱膨張係数の異なる2種または3種以上のCuまたはCu含有合金を安価に効率良く接合する技術を提供しようとするものであり、DBA基板および熱放散部材をロウ付あるいはハンダ付により接合することが可能な放熱板を製造するための接合方法、およびその接合方法で製造した放熱板を提供することを目的とする。
放熱板の熱特性として、半導体等の熱を発する電子部品を接合する面は、従来の放熱板のように低い熱膨張率を有している。一方、冷却フィンを有する冷却器に代表される熱放散部材との接合面は、CuやAlの熱膨張率に近い材料を用いることが望まれる。
放熱板の上下面の特性を変化させる材料として、熱間圧延を用いたクラッド材が知られている。たとえばW板とCu板を組み合わせたクラッド材の場合は、熱膨張率の差が大きいので、高温で接合を行なった後の冷却時に両者の熱膨張率の差に起因して反りが発生する。したがってクラッド材を用いた電子部品を安定して製造するのは困難である。
これに対して本発明では、熱膨張率の異なる2種または3種以上のCuまたはCu含有合金の間にSn基合金を挟み込み、これらをSn基合金の液相線温度以上に加熱することによってCuとSnの反応を促進させ、CuまたはCu含有合金の接合を行なう。したがって、接合を行なう温度が従来のクラッド材と比べて低いので、接合される材料間の熱膨張率差に起因する熱歪みの発生を抑制できる。さらに、接合される材料間に存在するSn基合金は、室温近傍においてもクリープ変形を起こすので、発生した熱歪みを吸収することができる。その結果、本発明の接合方法を適用して製造した放熱板は、熱歪みを大幅に軽減できるという優れた特性を発揮する。
具体的には、熱膨張率の異なる材料を接合した場合に生じる反りが少なく、冷間で簡単な平面矯正を行なうことによって、平坦な面を得ることができる。また、放熱板として使用すれば、極めて優れた耐熱衝撃性を発揮する。
クラッド材を製造するためには圧延等の工程が必要であるから、同じ材質のクラッド材の大量生産に適しているが、多品種の少量生産には適していない。
これに対して本発明では、合金の組み合わせ、各層の厚さを任意に選択して製造できるので、各モジュールの製造に無駄のない最適な放熱板の設計が可能である。つまり本発明は、同一品種の大量生産のみならず多品種の少量生産に適している。
すなわち本発明は、熱膨張率の異なるCuまたはCu含有合金の接合方法において、直径0.1〜0.5mmの粒状のSn基合金をCuまたはCu含有合金の間に挟み込み、Sn基合金の融点以上かつ融点+100℃以下の温度で5秒〜1時間加熱することによって、CuまたはCu含有合金を接合する接合方法である。
また本発明は、上記した接合方法でCuまたはCu含有合金を接合することによって得られる放熱板である。
本発明によれば、DBA基板および熱放散部材をロウ付あるいはハンダ付により接合することが可能であり、放熱板を安価かつ高効率で製造できる。
まず本発明を適用するCuおよびCu含有合金について説明する。
本発明を適用する低熱膨張率のCu含有合金は、熱膨張率が6〜13×10-6-1の範囲のものが好ましい。そのCu含有合金はCu−W系合金,Cu−Mo系合金,Cu−Cr系合金等が好ましい。ただし、Cu含有量が10体積%未満では、十分な熱伝導率が得られない。したがって、Cu含有量は10体積%以上が好ましい。
一方、高熱膨張率のCuまたはCu含有合金は、熱膨張率が15〜25×10-6-1の範囲のものが好ましい。そのCu含有合金はCu−Cr系合金,Cu−Zn系合金,Cu−Sn系合金等が好ましい。ただし、熱伝導率の高い純Cuが最も適している。
次に、CuまたはCu含有合金の接合に用いるSn基合金について説明する。
本発明で使用するSn基合金の成分は特に限定しない。つまり、純Snの他に一般のハンダ用合金を使用することができる。ただし、Pbの使用に関する規制が厳しくなっているので、Sn−Ag系合金,Sn−Cu系合金,Sn−Ag−Cu系合金,Sn−Zn系合金等のPbを含有しないハンダ用合金が好ましい。
ただし本発明では、箔状または粒状のSn基合金を使用する。その理由は、後述する加熱溶融の段階でSn基合金を均一かつ容易に溶解させるためである。
箔状のSn基合金を使用する場合は、その厚さが0.25mmを超えると耐熱衝撃性および経済性で不利である。したがって、箔状のSn基合金の厚さは0.25mm以下が好ましい。
粒状のSn基合金を使用する場合は、その直径が0.5mmを超えると耐熱衝撃性および経済性で不利である。したがって、粒状のSn基合金の直径は0.5mm以下が好ましい。また、粒状のSn基合金が接合面に安定して定着するように、ペースト(たとえばソルダーペースト等)を使用しても良い。
次いで、本発明の接合方法について説明する。
本発明の接合方法では、CuまたはCu含有合金の間にSn基合金を挟み、そのSn基合金の融点以上に加熱する。この加熱温度の上限は、下記の (a),(b) のうちのいずれか低い温度とする。
(a) Sn基合金の沸点
(b) CuまたはCu含有合金の融点
ただし加熱温度がSn基合金の融点+100℃を超えると、SnとCuが反応して延性や熱伝導性の低い金属間化合物が生成するので、放熱板としての特性が劣化する。したがって、加熱温度はSn基合金の融点+100℃以下が好ましい。
このようにして加熱することによって、Sn基合金のみが溶解し、その後、冷却されることによってCuまたはCu含有合金を接合する。
ところでCr−Cu系合金は、熱処理によって熱膨張率を調整することが可能である。例えば550℃で熱処理を施してCr−Cu系合金の熱膨張率を低下することができる。したがって550℃に加熱して接合すれば、Cr−Cu系合金の接合と熱膨張率の調整を同時に達成できる。
またSn基合金の融点以上に加熱して保持する時間が5秒未満では、十分な接合強度が得られない。一方、保持時間が1時間を超えると、 SnとCuが反応して延性や熱伝導性の低い金属間化合物が生成するので、放熱板としての特性が劣化する。したがって、保持時間は5秒〜1時間の範囲内が好ましい。
加熱する際の雰囲気は、不活性ガス雰囲気,還元性ガス雰囲気,真空雰囲気であることが好ましい。加熱炉内をこれらの雰囲気に保ちながら加熱しても良いし、あるいはこれらの雰囲気に保たれた密閉容器内に封入した後に加熱しても良い。また不活性ガスや還元性ガスの吹き付け(いわゆるパージ)を行ないながら加熱しても良い。
本発明のCuまたはCu含有合金の接合方法は、単独で行なっても良いし、あるいはDBA基板との接合,熱放散部材との接合と組み合わせて行なっても良い。
また、本発明の接合方法を適用して接合した放熱板は、2種または3種以上のCuまたはCu含有合金を接合したままの状態で使用できるが、必要に応じて腐食あるいは電食に対する性能を向上させるため,あるいはDBA基板やアルミ板をハンダ接合するために、表面にNiめっき等を施して使用することも可能である。
図1は、本発明を適用して製造した放熱板の例を模式的に示す断面図である。放熱板1は、図1に示す通り、低熱膨張率のCu含有合金1aと高熱膨張率のCuまたはCu含有合金1bとをSn基合金1cを介して接合した構成となっている。
熱膨張率の差に起因する反りの防止が厳しく要求される用途に用いる放熱板1は、図2に示すように、低熱膨張率のCu含有合金1aを2枚の高熱膨張率のCuまたはCu含有合金1bで挟み、それらをSn基合金1cを介して接合した構成としても良い。
放熱板1の厚さ(すなわち低熱膨張率のCu含有合金1aの厚さ,高熱膨張率のCuまたはCu含有合金1bの厚さ,Sn基合金1cの厚さ)は、適宜、必要に応じて調整することができる。したがって、放熱板1の熱膨張率を任意に調整することが可能である。
参考例
Cr粉を型枠内に充填し、さらに水素雰囲気中で焼結して、気孔率が50体積%の焼結体(50mm×50mm×2mm)を作製した。この焼結体の上にCu板を載置し、真空中で1200℃に加熱してCuを溶解して、焼結体内に含浸させた。こうして得られたCr−Cu複合金属材料に対して、熱処理(550℃,1時間)を施し、熱膨張率が室温〜200℃の範囲で平均11×10-6-1となるように調整した。次いで、フライス盤で厚さ1.5mmに加工した。
またフライス盤を用いて、純Cu片から50mm×50mm×1.5mmの純Cu板を切り出した。
このようにして作製したCr−Cu複合金属材料と純Cu板(熱膨張率17.6×10-6-1)の間に純Sn箔(厚さ0.05mm)を挟み、さらに水素ガスをパージした炉内で熱処理(加熱温度:232℃以上での保持時間が30分で最高到達温度が250℃)を行ない、Cr−Cu複合金属材料と純Cu板とを接合して放熱板を作製した。その後、電解Niめっきを施して、放熱板の表面に厚さ5μmのNiめっき層を形成した。
図3は、この放熱板を用いて作製した電子部品冷却体を模式的に示す断面図である。図3に示すように、放熱板1の低熱膨張率のCu含有合金1a(すなわちCr−Cu複合金属材料)の側にDBA基板2をハンダ付し、高熱膨張率のCuまたはCu含有合金1b(すなわち純Cu板)の側に熱放散部材3をハンダ付した。また、DBA基板2に半導体素子4をハンダ付した。なお熱放散部材3には、冷却フィンを有するAl合金板を使用した。これを参考例1の電子部品冷却体とする。
また、参考例2として、参考例1と同様の方法で作製したCu−Mo合金(熱膨張率10×10-6-1)を低熱膨張率のCu含有合金1aとし、純Cu板(熱膨張率17.6×10-6-1)を高熱膨張率のCuまたはCu含有合金1bとして作製した放熱板1を用いて、参考と同様に電子部品冷却体を作製した。
一方、比較例1として、上記のCu−Mo合金の3mm厚のものを放熱板として用いて、同様の電子部品冷却体を作製した。
参考例1,2と比較例1の電子部品冷却体の熱衝撃試験を行なった。熱衝撃試験は、WINTEC LT20型(楠本化成製)液槽式熱衝撃試験器を用い、設定温度を−40℃, 120℃とし、各槽での保持時間を5分として行なった。こうして繰り返し熱衝撃を付加し、各電子部品冷却体の超音波探傷試験を行なって、熱衝撃の付加回数(以下、サイクルという)とクラックや剥離の発生との関係を調査した。
その結果、比較例1の電子部品冷却体は、1000サイクルで放熱板1と熱放散部材3の接合面にクラックが発生した。
これに対して参考例1,2の電子部品冷却体は、3000サイクル終了した後でも剥離やクラックは認められなかった。
〔実施例〕
Cr粉を型枠内に充填し、さらに水素雰囲気中で焼結して、気孔率が50体積%の焼結体(50mm×50mm×2mm)を作製した。この焼結体の上にCu板を載置し、真空中で1200℃に加熱してCuを溶解して、焼結体内に含浸させた。こうして得られたCr−Cu複合金属材料に対して、熱処理(550℃,1時間)を施し、熱膨張率が室温〜200℃の範囲で平均11×10-6-1となるように調整した。次いで、フライス盤で厚さ1.5mmに加工した。
またフライス盤を用いて、純Cu片から50mm×50mm×1.5mmの純Cu板を切り出した。
このようにして作製したCr−Cu複合金属材料と純Cu板(熱膨張率17.6×10-6-1)の間に粒状のSn(直径0.1mm)を挟み、さらに水素ガスをパージした炉内で熱処理(加熱温度:232℃以上での保持時間が30分で最高到達温度が250℃)を行ない、Cr−Cu複合金属材料と純Cu板とを接合して放熱板を作製した。
さらに放熱板1(厚さ3mm)に冷間圧延を施して厚さ1.5mmとした後、50mm×50mmの寸法に打ち抜いた。その後、電解Niめっきを施して、放熱板の表面に厚さ5μmのNiめっき層を形成した。
この放熱板1の低熱膨張率のCu含有合金1a(すなわちCr−Cu複合金属材料)の側にDBA基板2をハンダ付し、高熱膨張率のCuまたはCu含有合金1b(すなわち純Cu板)の側に熱放散部材3をハンダ付した。また、DBA基板2に半導体素子4をハンダ付した。なお熱放散部材3には、冷却フィンを有するAl合金板を使用した。これを発明例の電子部品冷却体とする。
一方、比較例2として、厚さ1.5mmで50mm×50mmの純Cu板(熱膨張率17.6×10-6-1)を放熱板1として用いて、発明例と同様に電子部品冷却体を作製した。
さらに比較例3として、厚さ1.5mmで50mm×50mmのCu−Mo合金(熱膨張率10×10-6-1)を放熱板1として用いて、発明例と同様に電子部品冷却体を作製した。
発明例と比較例2,3の電子部品冷却体の熱衝撃試験を行なった。熱衝撃試験は、WINTEC LT20型(楠本化成製)液槽式熱衝撃試験器を用い、設定温度を−40℃,120℃とし、各槽での保持時間を5分として行なった。こうして繰り返し熱衝撃を付加し、各電子部品冷却体の超音波探傷試験を行なって、熱衝撃の付加回数(以下、サイクルという)とクラックや剥離の発生との関係を調査した。
その結果、比較例2の電子部品冷却体は、1000サイクルで放熱板1とDBA基板2の接合面が剥離した。比較例3の電子部品冷却体は、1000サイクルで放熱板1と熱放散部材3の接合面にクラックが発生した。
これに対して発明例の電子部品冷却体は、3000サイクル終了した後でも剥離やクラックは認められなかった。
本発明を適用した製造した放熱板の例を模式的に示す断面図である。 本発明を適用した製造した放熱板の他の例を模式的に示す断面図である。 本発明による放熱板を用いて作製した電子部品冷却体を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 放熱板
1a 低熱膨張率のCu含有合金
1b 高熱膨張率のCuまたはCu含有合金
1c Sn基合金
2 DBA基板
3 熱放散部材
4 半導体素子
5a ハンダ
5b ハンダ
5c ハンダ

Claims (2)

  1. 熱膨張率の異なるCuまたはCu含有合金の接合方法において、直径0.1〜0.5mmの粒状のSn基合金をCuまたはCu含有合金の間に挟み込み、前記Sn基合金の融点以上かつ融点+100℃以下の温度で5秒〜1時間加熱することによって、前記CuまたはCu含有合金を接合することを特徴とするCuまたはCu含有合金の接合方法。
  2. 請求項1に記載の接合方法によって2種または3種以上のCuまたはCu含有合金を接合してなることを特徴とする放熱板。
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