JP4954263B2 - 磁気カード読み取り装置 - Google Patents

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本発明は、磁気カード読み取り装置、特に偽磁気カード読み取り装置によって磁界カードに記録された磁気情報が窃取されるのを防止することのできる磁気カード読取り装置に関する。
磁気カード読み取り装置は、ATM(自動現金預け払い機)などの磁気カード取引装置に取り付けられて使用される。ところが、近年、磁気カード読み取り装置のカード挿入口に偽磁気カード読み取り装置(以下、スキミング装置という)を取り付け、磁気カードに記録された磁気情報を窃取する不正が行われている。
そこで、図16に示す磁気カード読み取り装置101では、磁気カード106が挿入または排出されるカードスロット105の近くに、鉄心にコイルを巻いた妨害磁界発生器180を設け、カードスロット105の外側部分における磁気カード106の磁気ストライプが通過する通過領域を含む領域に妨害磁界を発生させることによって、カードスロット105の外側部分に取り付けられる不図示のスキミング装置によって磁気カード106の磁気情報が窃取されるのを阻止するようにしている(例えば、特許文献1)。
磁気カード106の取り込み時においては、磁気カード106の磁気ストライプがカード挿入検出用の磁気ヘッド107によって検出されると、ローラ対111が回転を開始すると同時にシャッタ109が開く。その後、磁気カード106の後端がカードスロット105から突出している状態のときに、妨害磁界発生器180を交流あるいは直流で駆動して、妨害磁界を所定時間だけ発生させる。そして、妨害磁界を停止した後、磁気カード106の磁気情報は読み取り用の磁気ヘッド115によって読み取られる。
一方、磁気カード106の排出時においては、ローラ対111〜113が逆転することによって磁気カード106がカードスロット105の方向に搬送され、磁気カードの排出方向の後端がフォトセンサ117によって検出されると、妨害磁界発生器180が駆動され、妨害磁界が発生する。この時点では磁気カード106の先端はカードスロット105から所定の量だけ突出した状態である。この後、所定期間だけ妨害磁界を発生した後に、妨害磁界発生器180の駆動を停止する。そして、フォトセンサ118によって磁気カードの排出方向の後端が検出されると、磁気カード106の排出動作が終了する。
特許文献2には、キャッシュディスペンサなどの装置において、磁気カードを挿入する挿入口の周囲にループ状のアンテナを設け、アンテナに近づけられた非接触カードのデータを読み取ることが示されている。このアンテナからは、非接触カードがアンテナの前面に近づけられたことを検出するために、トリガ信号用の磁界が常時出ている。また、磁界の周波数としては、一般的に13.56MHzが使用される。
特開2001−67524号公報(段落0017〜0038) 特開平6−139416号公報(段落0005、0026)
上記特許文献1には、妨害磁界発生器180がカードスロット105の外側部分における磁気カード106の磁気ストライプが通過する通過経路を含む領域に磁界を発生させると記されているだけであり、どのような磁界を発生させるかについての具体的な説明はされていない。例えば、当該領域に配されたスキミング装置の磁気ヘッドに妨害磁界を浴びせるだけであれば、差動型の磁気ヘッドが用いられている場合には、磁気ヘッドの2つのギャップにおける妨害磁界は相殺され、当該磁気ヘッドは妨害磁界によって磁気情報の読み取りを妨害されない。また、妨害磁界が直流である場合、または交流の妨害磁界の周波数が磁気ストライプの読み取り信号の信号周波数に比べて十分に高いまたは低い場合には、読み取り信号のみを通過させるバンドパスフィルタを備えたスキミング装置によって磁気情報が窃取されてしまう。
さらに、磁気カード106の取り込み時には、カード挿入検出用の磁気ヘッド107が磁気カード106の挿入を検出するので、当該磁気ヘッド107が誤動作しないように検出するためには、磁気カード106の挿入が検出された後に妨害磁界を発生するようにしなければならない。このため、磁気カード106が当該磁気ヘッド107によって検出されるまでに、磁気カード106の先端側の部分に記録された磁気情報がスキミング装置によって窃取される恐れがある。さらに、磁気カード106の取り込み時に、シャッタ109をあけた後に妨害磁界を発生するようにしているので、磁気カード106の挿入速度が大きい場合には、スキミング装置が妨害磁界を浴びる時間が短くなり、磁気情報の一部が窃取される恐れもある。
本発明の課題とするところは、偽磁気カード読み取り装置による磁気カードの磁気情報の窃取を防止することのできる磁気カード読み取り装置を提供することにある。
第1の発明にかかる磁気カード読み取り装置は、挿入口から挿入され、本体内部のカード移動平面を移動する磁気カードの磁気ストライプに記録された磁気情報を磁気ヘッドで読み取る磁気カード読み取り装置において、挿入口に取り付けられたアンテナと、アンテナから磁界を発生させるための発振器と、挿入口に挿入された磁気カードを検出するカード検出センサと、を備える。アンテナは、挿入口の上側および下側にそれぞれ設けられた一対のアンテナからなる。そして、挿入口の前方において、アンテナから発生する磁界とカード移動平面の延長平面とは平行であり、磁界は当該延長平面において存在し、カード検出センサが磁気カードを検出したことに基づいて、発振器はアンテナから磁界を発生させることにより、挿入口の前方における磁気カードの磁気情報の読み取りを妨害する。
このようにすることで、挿入口の前面に取り付けられたスキミング装置の磁気ヘッドの位置において、磁気カードの磁気情報が記録された磁気ストライプに平行な磁界が発生し、この磁界は当該位置において磁気ストライプ中に存在する。これにより、当該磁気ヘッドの読み取り信号には、磁気カードの磁気情報の読み取り信号に磁気ストライプ中の磁束の変動信号が重畳されるので、当該磁気ヘッドによる磁気情報の読み取りが妨害され、磁気情報の窃取を防止することができる。
第2の発明にかかる磁気カード読み取り装置は、挿入口から挿入され、本体内部のカード移動平面を移動する磁気カードの磁気ストライプに記録された磁気情報を磁気ヘッドで読み取る磁気カード読み取り装置において、挿入口に取り付けられたアンテナと、アンテナから磁界を発生させるための発振器と、を備える。アンテナは、挿入口の上側および下側にそれぞれ設けられた一対のアンテナからなる。そして、挿入口の前方において、アンテナから発生する磁界とカード移動平面の延長平面とは平行であり、磁界は当該延長平面において存在し、発振器はアンテナから磁界を発生させることにより、挿入口の前方において磁気カードの磁気ストライプの磁化の強さを変化させ、挿入口の前方における磁気カードの磁気情報の読み取りを妨害する。
このようにすることで、挿入口の前面に取り付けられたスキミング装置の磁気ヘッドの位置において、磁気カードの磁気情報が記録された磁気ストライプに平行な磁界が発生し、この磁界は当該位置において磁気ストライプ中に存在する。これにより、当該磁気ヘッドの読み取り信号には、磁気カードの磁気情報の読み取り信号に磁気ストライプ中の磁束の変動信号が重畳されるので、当該磁気ヘッドによる磁気情報の読み取りが妨害され、磁気情報の窃取を防止することができる。尚、当該磁界による磁束の変動によって、磁気ストライプの磁化の強さが僅かに変化する。
アンテナは、例えばループアンテナから構成することができる。この場合、各アンテナには互いに逆向きの電流が流れる。また、アンテナは、フェライト棒にコイル巻いたアンテナであってもよい。この場合、一方のアンテナは、挿入口の上側の、磁気カードの磁気ストライプの通過位置の上方に設けられ、他方のアンテナは、挿入口の下側の、磁気カードの磁気ストライプの通過位置の下方に設けられる。
第1の発明においては、挿入口を本体内部の磁気カードの通路から遮断するシャッタを更に備え、カード検出センサが磁気カードの挿入を検出したことに基づきアンテナから磁界を発生させ後に、シャッタを開けるようにすることができる。このように磁界を発生させた後にシャッタを開けるので、磁気カードの挿入速度が大きい場合であっても、スキミング装置が磁界を浴びる時間が長くなり、磁気情報が窃取される恐れが減少する。
また、第1の発明においては、人間が磁気カード読み取り装置に接近したことを検出する人間検出センサを更に備え、カード検出センサが磁気カードを検出したことに代えて、人間検出センサが人間を検出したことに基づいて、発振器はアンテナから磁界を発生させるようにすることができる。このようにすることで、磁気カード読み取り装置の挿入口の前方に取り付けられたスキミング装置に、磁気カードの先端が挿入される時点で既に磁界が発生しているので、磁気情報の窃取を防止することができる。
さらに、第2の発明においては、発振器は、磁気ヘッドが磁気カードの磁気情報の読み取りまたは書き込みを行わないときにアンテナから磁界を発生させるようにすることができる。このようにすることで、磁気カード読み取り装置の挿入口の前方に取り付けられたスキミング装置に、磁気カードの先端が挿入される時点で既に磁界が発生しているので、磁気情報の窃取を完全に防止することができる。また、当該磁界によって磁気カード読み取り装置の磁気ヘッドの動作が悪影響を受けることもない。
さらに、第1、第2の発明においては、アンテナを流れる電流を計測する電流計と、電流計で計測された電流値が所定の範囲内であるか否かに基づいて異常を検出する異常検出手段と、を更に備えるようにすることができる。このようにすることで、強磁性体などで作られたスキミング装置が挿入口の前面に取り付けられたことを検出することができ、磁気カードの磁気情報の窃取を未然に防止することができる。
さらに、第1、第2の発明においては、発振器は複数の周波数成分を含む駆動信号をアンテナに印加するようにすることができる。このようにすることで、より多くの周波数成分の磁束の変動信号がスキミング装置の磁気ヘッドの読み取り信号に重畳されるので、当該磁気ヘッドによる磁気情報の読み取りを一層効果的に妨害することができる。
本発明によれば、磁気カード読み取り装置の挿入口の前方における磁気カードの磁気情報の読み取りを妨害することができ、偽磁気カード読み取り装置による磁気情報の窃取を防止することができる。
第1の実施形態の磁気カード読み取り装置の機構的構成を示す図である。 磁気カード読み取り装置の電気的構成を示す図である。 磁気カード読み取り装置の挿入口の前面に取り付けられたスキミング装置を示す図である。 スキミング装置の磁気ヘッドを示す図である。 ループアンテナに印加される駆動信号を示す図である。 磁気カード読み取り装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態の磁気カード読み取り装置の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態の磁気カード読み取り装置の動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態の磁気カード読み取り装置の動作を示すフローチャートである。 人間検出センサが接続された磁気カード読み取り装置を示す図である。 第4の実施形態の磁気カード読み取り装置の機構的構成を示す図である。 第5の実施形態の磁気カード読み取り装置の機構的構成を示す図である。 第5の実施形態の磁気カード読み取り装置の電気的構成を示す図である。 第5の実施形態の磁気カード読み取り装置の動作を示すフローチャートである。 妨害磁界を発生するための他のアンテナを示す図である。 従来の磁気カード読み取り装置を示す図である。
図1〜図6を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。図1は磁気カード読み取り装置の機構的構成を示す図である。図1(a)は磁気カード読み取り装置の透視側面図であり、図1(b)はアンテナカバー38を外した状態での正面図であり、図1(c)は図1(a)の磁気カード2を上面から見た図であり、2Aは磁気ストライプである。図2は磁気カード読み取り装置の電気的構成を示す図である。以下、磁気カード読み取り装置1(読み取り装置1ともいう)の構成について説明する。31は筐体、32は磁気カード2が挿入および排出される挿入口、33は磁気カード2を搬送するためのローラである。ローラ33はローラ回転用モータ44によって駆動され、ローラ33が正転または逆転することによって、磁気カード2はF方向またはB方向に移動する。34は磁気カード2が移動する筐体31内の通路37を開閉するシャッタであり、シャッタ開閉用ソレノイド45によって開閉される。
35は磁気カード2の磁気ストライプ2Aに記録された磁気情報を読み取る磁気ヘッドである。読み取られた磁気情報は制御部41に送られ、制御部41で磁気情報のエラーチェックなどが行われた後、通信部46を介してATM(自動現金預け払い機)などの上位装置6に送られる。36A〜36Cは磁気カード読み取り装置1内の磁気カード2の位置を検出するカード検出センサである。カード検出センサ36A〜36Cは、磁気的方法以外の方法で磁気カード2を検出するセンサ、例えば透過型光センサ、リミットスイッチなどである。カード検出センサ36A〜36Cの検出信号は制御部41に送られ、制御部41は検出信号に応じてローラ回転用モータ44を制御する。また、Pは、筐体31内において磁気カード2が移動するカード移動平面および挿入口32の前方(図1(a)の左方)における当該カード移動平面の延長平面を示す。以下、これを単にカード移動平面Pとよぶ。このカード移動平面Pの幅は磁気カード2の幅である。
筐体31の外側(前面)には、挿入口32の上側および下側に一対のループアンテナ(導体を1回または数回ループ状に巻いたアンテナ)3C,3Dが設けられている。各アンテナには、互いに逆向きの電流が流される。なお、以下では、ループアンテナ3C,3Dをまとめて符号3で表す。ループアンテナ3の両端に発振器42から駆動信号が印加されると、磁界が発生する。この磁界(妨害磁界ともいう)は、挿入口32の前面に取り付けられる後述の偽磁気カード読み取り装置(以下、スキミング装置という)による磁気カード2の磁気情報の窃取を妨害する。ここで、ループアンテナ3のアンテナ面と挿入口32の前面とは平行である。これにより、上記の妨害磁界は、磁気カード2のカード移動平面Pに平行となる。この平行な妨害磁界は、挿入口32の前方においてカード移動平面P上に存在する。ループアンテナ3は、磁気情報の窃取者に対してその存在を隠すため、およびデザイン上の理由で樹脂製のアンテナカバー38で覆われている。また、ループアンテナ3の一端と発振器42との間には電流計43が接続されている。電流計43の用途については後述する。
図3は、読み取り装置1の挿入口32の前面に取り付けられたスキミング装置5を示す図である。図3(a)はスキミング装置5の機構的構成を示す透視側面図であり、図3(b)は上面図である。尚、図3(b)では図示の都合でループアンテナ3Cは実線で示されている。スキミング装置5は、磁気カード2が通過する通路54を有する本体51、通路54の下面に設けられ、磁気カード2の磁気情報を読み取る(窃取する)ための磁気ヘッド52、および読み取られた磁気情報を送信するための送信機53を備える。送信機53から送信された磁気情報は、磁気情報の窃取者が所持する不図示の受信機で受信される。
図中の矢印付きの破線はループアンテナ3が発生する磁界H(妨害磁界H)を示す。この磁界Hは、磁気カード2のカード移動平面Pに平行で、且つカード移動平面Pに存在する。つまり、スキミング装置5の通路54中の磁気カード2の磁気ストライプ2A中に平行であり、磁気ストライプ2A中を平行に通る。ここでは、磁界Hの向きは左向きで図示されているが、後述するように、ループアンテナ3には極性の変化する駆動信号が印加されるので、磁界Hの向きは周期的に変化する。
図4は、スキミング装置5の磁気ヘッド52を示す図である。この磁気ヘッド52は差動型となっている。例えば、妨害磁界Hによる磁束が磁気ストライプ2Aを通らない磁束D2,D3のみであれば、ギャップG1,G2で検出される磁束D2,D3の変化は相殺されるので、磁気ヘッド52は磁気ストライプ2Aに記録された磁気情報を読み取ることができる。
しかし、本発明では妨害磁界Hによる磁束D1が磁気ストライプ2A中を磁気ストライプ2Aに平行に通る。また、磁気ストライプ2Aは比透磁率が空気より格段に高い強磁性体製であるので、磁束D1の磁気ストライプ2A中の磁束密度は大きな値となる。この結果、磁気ヘッド52は、磁気ストライプ2Aに記録された磁化状態の読み取り信号に磁束D1の変動信号が重畳された信号を読み取ることになる。ここでは、磁束D1の変動信号の信号レベルを磁化状態の読み取り信号を判別できなくする程度の大きさにしているので、磁気情報の窃取が防止される。
尚、磁気ストライプ2A中を磁束D1が通過することによって、磁気ストライプ2Aに記録された磁化状態の磁化の強さが僅かに(0.1%〜0.01%程度)変化する。その変化は小さいため、変化した磁気ストライプ2Aの磁化の強さは元の強さに戻る。また、磁気情報の窃取を妨害するためには、少なくともスキミング装置5の磁気ヘッド52の位置において、磁束D1が磁気ストライプ2A中を磁気ストライプ2Aに平行に通ればよいが、スキミング装置5の磁気ヘッド52と挿入口32の前面との距離はスキミング装置5ごとに異なるので、挿入口32の前方のできるだけ長い範囲で磁束D1が磁気ストライプ2A中を磁気ストライプ2Aに平行に通るように妨害磁界Hを発生させることが望ましい。
ここで、スキミング装置5の磁気ヘッド52で読み取られる磁気カード2の磁気情報の信号周波数について説明する。磁気カード2のデータ記録密度は、ISO規格で75〜210bpi(ビット/インチ)(約3〜8.4ビット/mm)と規定されている。一方、磁気カード2がスキミング装置5の通路54を移動する速度は、一般的に0.1〜1m/秒の範囲である。また、磁気情報が0と1の繰り返しパターンであるときの磁気ストライプ2Aの読み取り信号の信号周波数は、データ記録密度と磁気カード2の移動速度との積で表される。従って、データ記録密度が75bpiの磁気カード2の読み取り信号の信号周波数は300Hz〜3kHzとなり、データ記録密度が210bpiの磁気カード2の読み取り信号の信号周波数は840Hz〜8.4kHzとなる。
読み取り装置1の読み取り対象が、例えばデータ記録密度75bpiの磁気カード2だけであれば、読み取り信号の信号周波数は300Hz〜3kHzとなるが、読み取り対象がデータ記録密度75〜210bpiの範囲の各種の磁気カード2であれば、読み取り信号の信号周波数は300Hz〜8.4kHzとなる。一方、スキミング装置5が読み取りデータの信号周波数成分のみを通過させるバンドパスフィルタを備えている場合には、読み取り信号の信号周波数よりも十分に高い、または低い周波数の妨害磁界Hを磁気ストライプ2A中に発生させるだけでは、妨害信号Hによる妨害信号がバンドパスフィルタで除去されてしまうので、ループアンテナ3の駆動信号として、読み取り信号の信号周波数に近い周波数の駆動信号が使用される。
図5はループアンテナ3に印加される駆動信号を示す図である。図5(a)に示すように、ループアンテナ3に印加される正弦波の駆動信号の周波数を下限周波数f(例えば、300Hz)と上限周波数f(例えば、8.4kHz)の範囲で時間の経過に沿って変化させている。この場合、周波数を1Hzずつ連続的に高くしていくと、周波数が高くなる前に磁気カード2がスキミング装置5を通過してしまうので、段階的に、例えば300Hz、330Hz、363Hzというように10%ずつ周波数を高くしている。
このようにすることで、データ記録密度が75〜210bpiの範囲の各種の磁気カード2を0.1〜1m/秒の速度でカード所持者がスキミング装置5に挿入するときであっても、読み取り信号の信号周波数に近い周波数の妨害磁界Hが発生するので、磁気情報の窃取を妨害することができる。尚、読み取り装置1の読み取り対象が、データ記録密度75bpiの磁気カード2だけであれば、上限周波数fは300Hz、下限周波数fは3kHzでよい。すなわち、上限周波数fおよび下限周波数fは、読み取り装置1の読み取り対象の磁気カード2のデータ記録密度に基づいて決められる。
また、正弦波は単一の周波数成分しか含まないが、矩形波、鋸波、三角波などは高調波成分(複数の周波数成分)を含む。従って、駆動信号として矩形波などを使用すれば、上記の上限周波数fを低くしても、同様の効果が得られる。尚、上限周波数fが高々8.4kHz程度であるので、13.56MHzに近い高調波成分の信号レベルは極めて小さい値となり、非接触ICカードの読み取り用のループアンテナが近くに有る場合でも、その読み取り動作に対しては妨害を与えない。
図5(b)に示す実線は、図5(a)に示す駆動信号が印加されたときにループアンテナ3を流れる電流を示す。駆動信号の周波数が高くなるに従って、ループアンテナ3のインピーダンスが増加し、電流は減少する。また、期間Tでは、周波数を一定にして、電流計43(図2参照)で電流値が計測される。以下に、電流値を計測する目的について説明する。例えば、スキミング装置5の本体51(図3参照)の材質が強磁性体である場合には、本体51を通る妨害磁界Hの磁束が増加し、磁気ストライプ2A中を通る磁束D1(図4参照)の変化量が小さくなる。このため、スキミング装置5によって磁気情報が窃取されるという事態も発生する。
そこで、ループアンテナ3を流れる電流値を計測することにより、ループアンテナ3の前面に上記の強磁性体のスキミング装置5が取り付けられたことを検出する。強磁性体のスキミング装置5が取り付けられると、ループアンテナ3のインダクタンスが変化する。この結果、強磁性体のスキミング装置5が取り付けられてない場合に比べて電流が変化する。図5(b)に示す破線は、当該スキミング装置5が取り付けられたときにループアンテナ3を流れる電流を示す。期間Tで計測された電流値は制御部41に送られ、電流値が所定の範囲内ではない、すなわち、電流値が上限電流値Iよりも大きい、または下限電流値Iよりも小さい場合は、制御部41はスキミング装置5が取り付けられたと判断し、異常電流が検出された旨の異常情報を通信部46を介してATMなどの上位装置6に送信する。上位装置6は異常メッセージ、警報を出すなどの処理を行い、ATMの運用担当者によってスキミング装置5が除去される。尚、制御部41は上記の電流値が所定の範囲内であるか否かに基づいて異常(スキミング装置5が取り付けられたこと)を検出しているので、スキミング装置5の本体51の材質が強磁性体ではない場合でも、電流値が所定の範囲内に入っていなければ、異常と判断される。
図6は、読み取り装置1の動作を示すフローチャートである。以下、フローチャートに沿って動作を説明する。このフローチャートおよび以降のフローチャートに示す処理は、制御部41によって実行される。磁気カード2の読み取り処理において、カード検出センサ36Aによって磁気カード2が挿入口32から挿入されたことが検出されると(S1:YES)、制御部41は発振器42を駆動し、ループアンテナ3から妨害磁界Hを発生させ(S2)、その後、シャッタ開閉用ソレノイド45を駆動し、シャッタ34を開ける(S3)。このように妨害磁界Hを発生させた後にシャッタ34を開けているので、磁気カード2の挿入速度が大きい場合であっても、スキミング装置5が妨害磁界Hを浴びる時間が長くなり、磁気情報が窃取される恐れが減少する。シャッタ34を開けるのと略同時に、制御部41はローラ回転用モータ44の駆動を開始し、磁気カード2を筐体31の内部に搬送する(S4)。
次に、図1(a)に示すように、カード検出センサ36Bによって磁気カード2が検出されると(S5:YES)、制御部41はシャッタ開閉用ソレノイド45に信号を送ることにより、シャッタ34を閉じる(S6)。シャッタ34を閉じた後に、制御部41は発振器42の駆動を停止する(S7)。これにより、磁気ヘッド35を誤動作させることなく、移動している磁気カード2の磁気情報を読み出すことができる。次に、発振器42を駆動していたときに電流計43が上述の異常電流を検出したか否かが調べられ、検出された場合は(S8:YES)、制御部41は上位装置6に異常電流が検出された旨の異常情報を送信し(S21)、処理を終了する。異常電流が検出されなかった場合は(S8:NO)、磁気ヘッド35で磁気カード2の磁気情報が読み取られる(S9)。
次に、カード検出センサ36Cによって磁気カード2が検出されると(S10:YES)、制御部41はローラ回転用モータ44の駆動を停止する(S11)。この時点では、磁気カード2の磁気情報は全て読み取られているので、制御部41は読み取られた磁気情報を上位装置6に送信する(S12)。次に、制御部41はローラ回転用モータ44の逆転での駆動を開始し(S13)、磁気カード2は挿入口32の方に搬送される。磁気カード2が搬送され、図1(a)に示すように、カード検出センサ36Bによって磁気カード2の後端が検出されると(S14:YES)、制御部41は発振器42を駆動し、ループアンテナ3から妨害磁界を発生させる(S15)。
その後、制御部41はシャッタ開閉用ソレノイド45を駆動し、シャッタ34を開ける(S16)。この結果、磁気カード2は挿入口32の方に更に移動し、磁気カード2の先端はスキミング装置5内に進入する。しかし、S15の時点から既に妨害磁界Hが発生しているので、スキミング装置5による磁気情報の窃取が妨害される。さらに磁気カード2が挿入口32側に移動し、カード検出センサ36Aによって磁気カード2が検出される状態から検出されない状態に変化すると(S17:YES)、制御部41はシャッタ開閉用ソレノイド45に信号を送ることによってシャッタ34を閉じる(S18)。その後、発振器42の駆動を停止し(S19)、ローラ回転用モータ44の駆動を停止し(S20)、処理を終了する。
図7を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、カード検出センサ36Aで磁気カード2の挿入を検出してことに基づいてループアンテナ3から妨害磁界Hを発生するようにし(図6のS1,S2)、磁気カード2がシャッタ34の外部に排出されたこと基づいて妨害磁界Hを停止するようにしている(図6のS18,S19)。しかし、このようにすると磁気ストライプ2Aの一部(図3において、磁気ヘッド52よりも右側にある部分に略相当する部分)の磁気情報がスキミング装置5によって窃取される恐れがある。そこで、本実施形態では、常時妨害磁界Hを発生させておき、妨害磁界Hが発生していると不都合のある期間、例えば読み取り装置1の磁気ヘッド35で磁気情報を読み取る期間は、妨害磁界Hを出さないようにしている。尚、本実施形態においても図1に示す読み取り装置1が使用される。
以下、図7のフローチャートについて説明する。読み取り装置1の電源が投入されたときなどに行われる初期化処理で、制御部41は発振器42を駆動し、ループアンテナ3から妨害磁界Hを発生させる(S30)。これにより、磁気カード2の挿入がカード検出センサ36Aによって検出される前の時点で、すなわち、磁気カード2とスキミング装置5とが図3に示す位置関係にあるときでも、妨害磁界が発生している。図7の読み取り処理は、図6のS2およびS19に相当するステップがない点で図6の読み取り処理と異なる。図6のS19に相当するステップをなくすことで、磁気カード2の排出時に磁気カード2とスキミング装置5とが図3に示す位置関係にあるときでも、妨害磁界Hが発生している。
また、図6の読み取り処理と同様に、磁気ヘッド35で磁気カード2の磁気情報を読み取る(S38)前に発振器42の駆動を停止し(S36)、読み取りの終了後に発振器42を駆動し、ループアンテナ3から妨害磁界Hを発生させる(S44)ようにしている。上記のように磁気カード2の一部でも挿入口32の外部にあるときは常に妨害磁界Hが発生しているので、磁気ストライプ2Aの磁気情報はスキミング装置5によって全く読み取られなくなる。尚、カード検出センサ36A〜36Cは、上述のように磁気的方法以外の方法で磁気カード2を検出するので、妨害磁界Hが発生しているときであっても、磁気カード2を誤動作することなく検出することができる。
図8〜図10を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。第2の実施形態では、読み取り装置1の磁気ヘッド35で磁気情報を読み取る期間などを除き、常時妨害磁界Hを常時発生させるようにしていたが、本実施形態では、磁気カード2の磁気情報が窃取される恐れのある期間、つまり磁気カード2を挿入口32から挿入する人間が読み取り装置1の近くにいるときだけに妨害磁界Hを発生するようにしている。このため、図10に示すように、読み取り装置1を備えるATMなどの上位装置6の前部に、人間7が近づいたことを検知する人間検知センサ8(例えば、反射型光センサ)を設け、人間検知センサ8で検出された信号を読み取り装置1の制御部41へ送信するようにしている。
以下、図8および図9に示すフローチャートに沿って読み取り装置1の動作を説明する。読み取り装置1の電源が投入されたときなどに行われる初期化処理で、制御部41の不図示のメモリーに記憶される妨害磁界禁止フラグに0が設定される(S51)。このフラグは、人間検出センサ8で人間7が検出されたときに、妨害磁界Hを発生させるか否かを決定するときに参照される制御用フラグである。次に、制御部41は発振器42を駆動し、ループアンテナ3から妨害磁界Hを発生させ(S52)、処理を終了する。
次に、妨害磁界発生処理について説明する。妨害磁界発生処理は、一定の周期で(例えば、0.5秒ごとに)制御部41によって起動される。まず、人間検出センサ8が人間7を検出しているか否かが調べられ、検出していない場合は(S56:NO)、制御部41は発振器42の駆動を停止し(S59)、処理を終了する。これにより、人間7が読み取り装置1の近くにいない場合には、妨害磁界Hは発生しなくなる。人間7を検出している場合は(S56:YES)、上述の妨害禁止フラグの値が調べられ、値が0でない場合は(S57:NO)、妨害磁界Hを出すことが禁止されているので、何もせずに処理を終了する。値が0である場合は(S57:YES)、近くに人間7がおり、スキミング装置5で磁気情報が窃取される恐れがあるので、これを妨害するために、制御部41は発振器42を駆動し、ループアンテナ3から妨害磁界Hを発生させ(S58)、処理を終了する。
次に、図9の読み取り処理と図7の読み取り処理との相違について説明する。図9では、図7のS35に相当するS65の次に妨害禁止フラグに1を設定するステップS66が追加され、図7のS44に相当するS75の次に妨害禁止フラグに0を設定するステップS76が追加されている。従って、S67〜S75の間は妨害禁止フラグが1であるので、たとえ人間検出センサ8が人間7を検出しても、上述の妨害磁界発生処理は妨害磁界Hは発生させない。そして、この間に磁気カード2の磁気情報が磁気ヘッド35によって読み出される(S69)。また、人間検出センサ8が人間7を検出しないときには妨害磁界Hが発生しないので、すなわち、磁気情報が窃取される恐れのある期間だけ妨害磁界Hを発生するので、第2の実施形態に比べて省エネなどの点で優れる。
図11を参照して本発明の第4の実施形態を説明する。この読み取り装置1Aでは、図1(a)に示す読み取り装置1に対して、筐体31の前面とカード検出センサ36Aとの間に強磁性体製の磁気シールド部材39が設けられている。第1〜第3の実施形態では、妨害磁界Hがあると不都合のある期間、例えば読み取り装置1の磁気ヘッド35で磁気情報を読み取る期間は、妨害磁界Hを出さないようにしていた。それに対し、本実施形態では、磁気シールド部材39によって、ループアンテナ3から発生する妨害磁界Hが磁気シールド部材39よりも内部側に侵入しないようにしている。
このようにすることで、妨害磁界Hを常時発生させていても、磁気ヘッド35による磁気カード2の磁気情報の読み取りは妨害されないので、制御部41は妨害磁界Hの発生および停止の制御しなくともよい。つまり、図6からS7,S15が削除された読み取り処理、図7からS36,S44が削除された読み取り処理、または図9からS66,S67,S75,S76が削除された読み取り処理によって、スキミング装置5による磁気カード2の磁気情報の窃取を妨害しつつ、磁気シールド部材39を備えた本読み取り装置1Aによって磁気情報を読み取ることができる。
図12〜図14を参照して本発明の第5の実施形態を説明する。図12(a)は手動式の読み取り装置1Bの機構的構成を示す透視側面図であり、図12(b)はアンテナカバー38を外した状態での正面図である。図13は読み取り装置1Bの電気的構成を示す図である。図14は読み取り装置1Bの動作を示すフローチャートである。図12(a)に示すように、この読み取り装置1Bの筐体31内には、カード所持者が磁気カード2を挿入口32から挿入するときにガイドとなるガイド板40が通路37の上下にそれぞれ設けられている。また、挿入口32の広くなっている部分32Aは、磁気カード2を挿入するときにカード所持者の指が入る空間を形成する。
この読み取り装置1Bの挿入口32の前面にも、図3と同様なスキミング装置5が取り付けられることがある。このスキミング装置5の磁気カード2の挿入部の形状も、図12(b)に示す挿入口32と同様な形状となっている。そこで、筐体31の前面にループアンテナ3を設け、スキミング装置5による磁気情報の窃取を妨害するようにしている。
以下、図14のフローチャートに沿って、読み取り装置1Bの動作を説明する。読み取り装置の電源が投入されたときなどに行われる初期化処理で、発振器42を駆動し、ループアンテナ3から妨害磁界を発生させる(S90)。次に、磁気カード2の読み取り処理について説明する。挿入口32から挿入された磁気カード2がB方向に進み、筐体31の奥にあるカード検出センサ36Eによって検出されると(S91:YES)、磁気ヘッド35による磁気情報の読み取りが妨害磁界Hによって妨害されないように、制御部41は発振器42の駆動を停止する(S92)。
磁気カード2が筐体31の奥に達した後に、磁気カード2がF方向に引き戻されるときに、磁気ヘッド35による磁気情報の読み取りが開始される(S93)。次に、磁気カード2がカード検出センサ36Dによって検出され(S94:YES)、その後、磁気カード2がカード検出センサ36Dによって検出されていた状態から検出されない状態に変化すると(S95:YES)、この時点では磁気情報の読み取りは終了しているので、制御部41は読み取った磁気情報を上位装置6に送信する(S96)。その後、制御部41は発振器42を駆動させ、ループアンテナ3から妨害磁界を発生させ(S97)、処理を終了する。
以上述べた実施形態においては、ループアンテナ3を磁気カード2の挿入口32の上側および下側に一対設ける場合について説明したが、例えば図15(a)、(b)に示すように、挿入口32の近くに円柱状のフェライト棒にコイル巻いたアンテナ3A,3Bを設け、妨害磁界Hを発生させるようにしてもよい。アンテナ3Aは挿入口32の上側の磁気カード2の磁気ストライプ2Aの通過位置の上方に設けられ、アンテナ3Bは挿入口32の下側の磁気ストライプ2Aの通過位置の下方に設けられている。
また、ループアンテナ3は、所望の強さの妨害磁界Hが得られるように、ターン数および流れる電流の値が決められる。
さらに、上記実施形態では、読み取り装置1,1A,1Bが磁気情報の読み取り機能のみを有する場合について説明したが、書き込み機能を併せ持つ場合であっても本発明を実施することができる。さらに、上記実施形態では、フローチャートを用いて読み取り装置1,1A,1Bの動作を説明したが、これは動作の一例を示したものであり、適宜変更することができる。
1、1A、1B 磁気カード読み取り装置(読み取り装置)
2 磁気カード
2A 磁気ストライプ
3、3A〜3D ループアンテナ(アンテナ)
5 偽磁気カード読み取り装置(スキミング装置)
8 人間検出センサ
32 挿入口
35 磁気ヘッド
36A〜36E カード検出センサ
39 磁気シールド部材
41 制御部
42 発振器
52 スキミング装置の磁気ヘッド

Claims (9)

  1. 挿入口から挿入され、本体内部のカード移動平面を移動する磁気カードの磁気ストライプに記録された磁気情報を磁気ヘッドで読み取る磁気カード読み取り装置において、
    前記挿入口に取り付けられたアンテナと、
    前記アンテナから磁界を発生させるための発振器と、
    前記挿入口に挿入された前記磁気カードを検出するカード検出センサと、を備え、
    前記アンテナは、前記挿入口の上側および下側にそれぞれ設けられた一対のアンテナからなり、
    前記挿入口の前方において、前記アンテナから発生する磁界と前記カード移動平面の延長平面とは平行であり、前記磁界は当該延長平面において存在し、
    前記カード検出センサが前記磁気カードを検出したことに基づいて、前記発振器は前記アンテナから磁界を発生させることにより、前記挿入口の前方における前記磁気カードの磁気情報の読み取りを妨害することを特徴とする磁気カード読み取り装置。
  2. 挿入口から挿入され、本体内部のカード移動平面を移動する磁気カードの磁気ストライプに記録された磁気情報を磁気ヘッドで読み取る磁気カード読み取り装置において、
    前記挿入口に取り付けられたアンテナと、
    前記アンテナから磁界を発生させるための発振器と、を備え、
    前記アンテナは、前記挿入口の上側および下側にそれぞれ設けられた一対のアンテナからなり、
    前記挿入口の前方において、前記アンテナから発生する磁界と前記カード移動平面の延長平面とは平行であり、前記磁界は当該延長平面において存在し、
    前記発振器は前記アンテナから磁界を発生させることにより、前記挿入口の前方において前記磁気カードの磁気ストライプの磁化の強さを変化させ、前記挿入口の前方における前記磁気カードの磁気情報の読み取りを妨害することを特徴とする磁気カード読み取り装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の磁気カード読み取り装置において、
    前記各アンテナは、ループアンテナからなり、各アンテナには互いに逆向きの電流が流れることを特徴とする磁気カード読み取り装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の磁気カード読み取り装置において、
    前記各アンテナは、フェライト棒にコイル巻いたアンテナからなり、一方のアンテナは、前記挿入口の上側の、磁気カードの磁気ストライプの通過位置の上方に設けられ、他方のアンテナは、前記挿入口の下側の、磁気カードの磁気ストライプの通過位置の下方に設けられていることを特徴とする磁気カード読み取り装置。
  5. 請求項1に記載の磁気カード読み取り装置において、
    前記挿入口を本体内部の磁気カードの通路から遮断するシャッタを更に備え、
    前記カード検出センサが前記磁気カードの挿入を検出したことに基づき前記アンテナから磁界を発生させた後に、前記シャッタを開けることを特徴とする磁気カード読み取り装置。
  6. 請求項1に記載の磁気カード読み取り装置において、
    人間が磁気カード読み取り装置に接近したことを検出する人間検出センサを更に備え、
    前記カード検出センサが前記磁気カードを検出したことに代えて、前記人間検出センサが人間を検出したことに基づいて、前記発振器は前記アンテナから磁界を発生させることを特徴とする磁気カード読み取り装置。
  7. 請求項2に記載の磁気カード読み取り装置において、
    前記発振器は、前記磁気ヘッドが前記磁気カードの磁気情報の読み取りまたは書き込みを行わないときに前記アンテナから磁界を発生させることを特徴とする磁気カード読み取り装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の磁気カード読み取り装置において、
    前記アンテナを流れる電流を計測する電流計と、
    前記電流計で計測された電流値が所定の範囲内であるか否かに基づいて異常を検出する異常検出手段と、を更に備えることを特徴とする磁気カード読み取り装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の磁気カード読み取り装置において、
    前記発振器は複数の周波数成分を含む駆動信号を前記アンテナに印加することを特徴とする磁気カード読み取り装置。
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