以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1から図7を用いて説明を行う。
図1に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、この機枠110の前方には、該機枠110に対し回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸支されている。なお、図1は機枠110を有する遊技機100全体の背面側を示している。
また、前面枠120は、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠(図示略)と、クリア部材保持枠の下側に取り付けられた発射操作を行うための発射操作ユニット(図示略)とを有する。
前面枠本体130は、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うような概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部から前側に臨むようになっている。すなわち遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
この前面枠本体130の遊技盤1が嵌め込まれた開口部、すなわち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、前面枠本体130の前側を覆うように図示しないクリア部材保持枠が配置されている。そして、遊技盤1の前面とクリア部材保持枠に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板との間であって、遊技盤1の前面に設けられたガイドレール(図示略)に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する遊技領域(図示略)とされ、この遊技領域内に遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
また、前面枠本体130の前面側のクリア部材保持枠の下側に取り付けられた発射操作ユニットは、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置に遊技球を送る上皿と、上皿に収容しきれない遊技球を収容する下皿及び灰皿と、遊技領域に向けての遊技球の発射操作を行うとともに、発射勢を調節するための操作ハンドルなどが設けられている。
また、前面枠本体130の裏面側には、遊技機100としての諸機能を実現するための機構として、例えば、島設備より供給される遊技球を貯留する貯留タンク101や、球貸要求に応じた球排出や賞球排出を行う排出装置102や、遊技盤1に設けられた各種入賞口へ入賞して回収された遊技球や何れの入賞口にも入賞せずにアウト口から回収された遊技球を機外の回収球搬送路へ導く遊技球回収機構などが設けられている。また、遊技盤1に設けた遊技装置の動作制御などを行うことで遊技の進行を統括的に制御する遊技制御装置10、球排出や打球の発射制御を行う排出・発射制御装置103、各部へ所定の電源を供給する電源装置104等が設けられている。なお、本実施形態における遊技制御装置10は、遊技盤1の裏面下方部に装着される遊技盤裏面構成部材105に着脱可能に取り付けられている。
次に、遊技制御装置10の詳細な構造について、図2から図7を参照して説明する。遊技制御装置10は、遊技機100の制御を行う遊技制御基板11を基板ボックス12に収納したものであって、遊技盤1の裏面側に取り付けられている。なお、遊技制御装置10は遊技盤1の裏面に取り付けられ、該遊技盤1が前面枠本体130に取り付けられることで、遊技機100の裏面側から視認可能に配されるようになっている。よって、以下の説明では、図1に示すように、遊技機100の裏面側に配された遊技制御装置10を遊技機100の裏面側から見た状態を基準として、遊技機100の裏面側から視認可能な面を前面(正面)、遊技盤1に取り付けられた側を後面とし、上下左右も遊技機100の裏面側から見た状態での上下左右とする。
図2,3に示すように、遊技制御基板11は矩形板状の基板であって、一側面には他の装置と接続するための複数のコネクタ13,13,…が設けられているとともに、図示しない電子部品が配されている。この遊技制御基板11においては、例えば、大当たりの抽選や、遊技に関する種々の処理がなされるようになっており、このような制御を行う遊技制御基板11に対する不正行為を防止するために、遊技制御基板11は基板ボックス12に収納されている。
遊技制御基板11を収納する基板ボックス12は、遊技制御装置10の前面側を構成する第1ボックス形成部材20と、後面側を構成する第2ボックス形成部材40とからなり、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを組み合わせることで形成される収納部に遊技制御基板11を収納するようになっている。また、この第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40は後述する固着手段60によって固着可能であって、これにより、遊技制御基板11が基板ボックス12に完全に内包された状態となり、遊技制御基板11に対する不正行為を防止するようになっている。さらに、この基板ボックス12を構成する第1ボックス形成部材20、第2ボックス形成部材40は、透光性の合成樹脂で形成されており、内部に収納した遊技制御基板11を視認可能となっている。
遊技制御装置10の前面側を形成する第1ボックス形成部材20は、遊技制御装置10の前面をなす略矩形状の前面壁21と、該前面壁21の周囲を囲むように一側面側に垂直に突出し、遊技制御装置10の前側の側面をなす前部周囲壁22とを備えており、これら前面壁21と前部周囲壁22とから遊技制御基板11を収納可能な凹室状の前方収納部23を備えた略矩形箱状に形成されている。
この第1ボックス形成部材20における遊技制御基板11と対向する前面壁21には、ここに収納される遊技制御基板11のコネクタ13,13,…が設けられた部分に合わせて、開口側へ膨出する段部24,24,…が形成され、該段部24,24,…にはコネクタ挿通開口部25,25,…が設けられている。このコネクタ挿通開口部25,25,…には、基板ボックス12に収納された遊技制御基板11のコネクタ13,13,…が挿入されて遊技制御装置10の前面側に露出するようになっており、これによって遊技制御基板11への配線が可能となっている。
また、コネクタ13,13,…がコネクタ挿通開口部25,25,…に挿入されることで、遊技制御基板11は上下左右方向への移動が規制されるようになり、さらには、段部24,24,…に遊技制御基板11の前面が当接し、遊技制御基板11の前方への移動が規制される。すなわち、この段部24,24,…およびコネクタ挿通開口部25,25,…は、第1ボックス形成部材20に対する遊技制御基板11の位置決めを行う機能も有する。なお、遊技制御基板11に設けるコネクタ13,13,…は一部分に集中させないで、複数箇所に分散して設けられており、遊技制御基板11が適切な位置に確実に保持されるようにされている。
また、矩形箱状の第1ボックス形成部材20における前部周囲壁22のうち、上下の前部周囲壁22における外側の面には、前部周囲壁22に対して垂直に外側に突出する直方体状のスライド係合部26,26,…が複数形成されている。このスライド係合部26,26,…は、後述する第2ボックス形成部材40に形成されたスライド係合受部46,46,…に係合可能であり、これにより第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とが接合されるようになっている。また、矩形箱状の第1ボックス形成部材20における前部周囲壁22のうち、左側の前部周囲壁22における外側の面には、前部周囲壁22に対して垂直に外側に突出する直方体状の挿入係合部(図示略)が形成されている。この挿入係合部は、後述する第2ボックス形成部材40に形成された挿入係合受部47,47に挿入されることで係合し、これによっても第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とが接合されるようになっている。
また、上側の前部周囲壁22における外側の面には、第2ボックス形成部材40に形成された係止片48と係合可能な係止部27aを備える係止部材27が設けられており、これによって第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40を接合した状態で保持できるようになっている。これらスライド係合部26、挿入係合部、係止部材27による第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40の接合の詳細については後述する。
また、図2,7に示すように、第1ボックス形成部材20の右側の前部周囲壁22には、外側に向かって膨出するかしめ部配設部28が形成され、このかしめ部配設部28の右側の側面に、複数(例えば4つ)のかしめ部30,30,…がそれぞれ第1ボックス形成部材20から延設された連結部29,29,…を介して設けられている。このかしめ部30,30,…は、後述するように取り外し不可能な方法で第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを固着する固着手段60を構成するものである。なお、このかしめ部配設部28は、右側の前部周囲壁22の略前面を右側に膨出するように形成されており、このかしめ部配設部28の右側の側面が第1ボックス形成部材20の右側の側面を形成している。
図3に示すように、遊技制御装置10の後面側を形成する第2ボックス形成部材40は、遊技制御装置10の後面をなす略矩形状の後面壁41と、該後面壁41の周囲を囲むように一側面側に垂直に突出し、遊技制御装置10の後ろ側の側面をなす後部周囲壁42とを備えており、これら後面壁41と後部周囲壁42とから遊技制御基板11を収納可能な凹室状の後方収納部43を備えた略矩形箱状に形成されている。
この後方収納部43は、前方収納部23の後端部分を収容可能な大きさであって、これによって凹室状の前方収納部23が閉鎖されて収納部が形成されるようになっている。より詳細には、後方収納部43の内部空間の上下幅は前方収納部23における上側の前部周囲壁22の外周面から下側の前部周囲壁22の外周面までの幅に略等しく、左右幅は前方収納部23における右側の前部周囲壁22の外周面から左側の前部周囲壁22の外周面までの幅に、かしめ部配設部28の左右幅を加えた幅に略等しい。すなわち、第2ボックス形成部材40は、第1ボックス形成部材20よりも後部周囲壁42の厚みの分だけ一回り大きく形成されている。
また、後方収納部43の底面をなす後面壁41の前面には、上側の後部周囲壁42と平行なリブ状の上部案内壁44が形成され、上側の前部周囲壁22が左右方向にスライド可能に嵌合するスライド溝が形成されている。また同様に、下側の後部周囲壁42と平行なリブ状の下部案内壁45が形成され、下側の前部周囲壁22が左右方向にスライド可能に嵌合するスライド溝が形成されている。
また、上下の後部周囲壁42における外側の面には、第1ボックス形成部材20に形成されたスライド係合部26,26,…と対応する位置に、該スライド係合部26,26,…を受け入れるスライド係合受部46,46,…が形成されている。このスライド係合受部46,46,…は、上下の後部周囲壁42に形成されたL字状のスリット46aと、該スリット46aが形成された部分の外側を覆うカバー部46bとからなる。L字状のスリット46aは、後部周囲壁42の前端に一端部が位置しており、ここから前後方向に沿って後方へ延在し、さらに直角に左方へ屈折して左右方向に沿って延在するように形成されている。そして、後部周囲壁42の前端に位置する一端部が、スライド係合部26を受け入れる受入部とされ、スリット46aの外側を覆うカバー部46bにも、この部分に切欠状の開口が形成されている。
また、左側の後部周囲壁42には、第1ボックス形成部材20に形成された挿入係合部(図示略)と対応する位置に、該挿入係合部を受け入れる挿入係合受部47,47が形成されている。この挿入係合受部47,47は、左側の後部周囲壁42に挿入係合部を挿通可能な貫通孔47aを備えており、後述するように、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを組み合わせた状態で第1ボックス形成部材20を左方向へスライドすることにより、貫通孔47aに挿入係合部が挿入されるようになっている。
また、上側の後部周囲壁42における外側の面には、第1ボックス形成部材20に設けられた係止部27aと対応する位置に、係止片48が形成されている。この係止片48は、外側へ向かって突出する突条であって、右側面が左側へ向かって後部周囲壁42からの突出量が増加する斜面とされ、左側面は後部周囲壁42に対して垂直な面とされている。この係止片48と係止部27aによって、後述するように、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とが接合した状態が保持される。
また、図3,5,7に示すように、第2ボックス形成部材40における右側の後部周囲壁42の外周面には、第1ボックス形成部材20に設けられたかしめ部30,30,…に対応するように複数(例えば4つ)のかしめ受部50,50,…が、それぞれ第2ボックス形成部材40から延設された連結部49,49,…を介して設けられている。また、隣設するかしめ受部50,50,…の間にも連結部49,49,…が設けられ、隣設するかしめ受部50,50,…どうしも連結部49,49,…で連結されている。このかしめ受部50,50,…は、固着手段60を構成するものであって、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材とを接合させることによってかしめ部30,30,…と対向するように配され、固着が可能な状態となる。
以上のような構成を有する基板ボックス12は、図3に示すように、第1ボックス形成部材20の前方収納部23の開口と、第2ボックス形成部材40の後方収納部43の開口とが対向する向きで、間に遊技制御基板11を挟んだ状態で接合される。この接合の際にはまず、第1ボックス形成部材20のスライド係合部26,26,…を、第2ボックス形成部材40のスライド係合受部46,46,…に嵌め込むようにする。これにより、前方収納部23の後端部分が後方収納部43に収容されるとともに、上下の前部周囲壁22がスライド溝に嵌合する。
そしてこの状態で、第1ボックス形成部材20を図示しない挿入係合部が形成された左方向へスライドさせることで、スライド係合部26,26,…とスライド係合受部46,46,…が係合するとともに、挿入係合部が挿入係合受部47,47に挿入されて係合した状態となる。これにより、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とが接合した状態となり、遊技制御基板11は第1ボックス形成部材20の前方収納部23と第2ボックス形成部材40の後方収納部43から構成される収納部に収納された状態となる。
また、第1ボックス形成部材20に設けられた係止部27aは、上述のように第1ボックス形成部材20を左方向にスライドさせる過程で係止片48の右側面の斜面に当接し、さらに左方向にスライドすることで、係止部材27が弾性変形して係止部27aが係止片48の斜面に沿って案内される。そして、係止部27aが係止片48を乗り越えると、弾性変形していた係止部材27が元の状態に復帰し、係止片48の垂直な左端面に係止部27aが係止される。このように係止部27aが係止片48を乗り越えた状態となるのは、ちょうど第1ボックス形成部材20が第2ボックス形成部材40と接合された状態となったときであって、この位置で係止部27aが係止されることで、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とが接合された状態で保持されることとなる。
このように第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とが接合した状態では、固着手段60をなすかしめ部30,30,…とかしめ受部50,50,…とが対向するように配され、固着可能な状態となる。なお、固着手段60による固着を行う前であれば、係止部材27を弾性変形させて係止片48による係止部27aの係止状態を解除し、第1ボックス形成部材20を右方向へスライドさせることで、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40の接合状態を解除することができる。
固着手段60は、第1ボックス形成部材20の右側面に設けられたかしめ部30,30,…と、第2ボックス形成部材40の右側面にかしめ部30,30,…と対応するように設けられたかしめ受部50,50,…と、かしめ部30,30,…とかしめ受部50,50,…とを固着する固着機構をなす座金70、かしめねじ76とから構成されるものである。
図4に示すように、かしめ部30,30,…は、かしめ部配設部28の右側面に一列に並んで4つ設けられている。各かしめ部30の構成は同じであって、それぞれのかしめ部30は、対向して配されるかしめ受部50へ向けて第1ボックス形成部材20の前後方向に沿って延在するように、かしめ部を前後に貫通した挿入空間部31と、かしめ部30の右側の外側面から挿入空間部31へ貫通するように開設された第1スリット32とを備える。
挿入空間部31は円筒状の空間であって、後述するようにかしめねじ76を挿通可能な内径を有している。また、第1スリット32は、後述する座金70の第1片73の断面形状に合わせて形成されており、この第1スリット32を通して板状の第1片73を挿入空間部31の延在方向と垂直になるように挿入可能となっている。
また、図4に示すように、第2ボックス形成部材40に設けられたかしめ受部50,50,…は、右側の後部周囲壁42における外側の面に一列に並んで4つ設けられている。各かしめ受部50の構成は同じであって、それぞれのかしめ受部50は、後方収納部43と同じ側(前方側)に開口する凹部51と、かしめ受部50の右側の外側面から凹部51へ貫通するように開設された第2スリット52とを備える。
凹部51は、第2ボックス形成部材40の前後方向に沿って延在し、後述するようにかしめねじ76を挿入可能な内径を有する円筒形の空間であって、挿入空間部31と同じ内径を有している。また、第2スリット52は、後述する座金70の第2片74の断面形状に合わせて形成されており、この第2スリット52を通して板状の第2片74を凹部51の延在方向と垂直になるように挿入可能となっている。
このかしめ部30,30,…とかしめ受部50,50,…は、図5(a)に示すように第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを接合することにより対向して配されるようになっている。そしてこのように、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを接合し、かしめ部30とかしめ受部50が対向して配された状態では、挿入空間部31と凹部51は、互いの開口部が一致し、連通するようになっている。また、図6(a)、図7(a)に示すように、かしめ部30とかしめ受部50が対向して配された状態ではかしめ部30とかしめ受部50の外側面は面一となる。
図3、5から7に示すように、固着機構の一部をなす座金70は、一列に並んで対向して配される4組のかしめ部30,30,…、かしめ受部50,50,…の各々に対応する4つの固定ユニット71,71,…を備え、かしめ部30とかしめ受部50のかしめねじ76による固着を可能とするものである。各固定ユニット71は、矩形板状の覆い面72と、該覆い面72の一端に直角に接続する矩形板状の第1片73と、該覆い面72の他端に直角に接続する矩形板状の第2片74と、から断面コ字状に形成されている。
第1片73はかしめ部30の第1スリット32から挿入空間部31内に挿入される部分であり、第2片74はかしめ受部50の第2スリット52から凹部51に挿入される部分である。そして、この第1片73と第2片74の間隔、すなわち覆い面72の前後幅は、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを接合し、かしめ部30とかしめ受部50が対向して配された状態における、第1スリット32と第2スリット52との間隔と等しくされている。
また、図7(b)に示すように、第1片73と第2片74の左右幅、すなわち覆い面72からの突出幅は、覆い面72がかしめ部30とかしめ受部50の外側面に当接して係止された状態において、第1片73の挿入方向側端部の角部が挿入空間部31の内側面に当接して係止されるとともに、第2片74の挿入方向側端部の角部が凹部51の内側面に当接して係止されるような幅に設定されている。よって、座金70は、覆い面72の挿入方向側の面、第1片73の挿入方向側の端部、第2片74の挿入方向側の端部が基板ボックス12に係止されることで挿入方向側への移動が規制され、所定位置に配されるようになっている。
また、図3に示すように、板状の第1片73、第2片74にはそれぞれ、板面を貫通するように貫通孔73a,74aが形成されている。この貫通孔73a,74aは後述するかしめねじ76と螺合可能な大きさとされていて、上述のように座金70を所定位置に配した状態では、第1片73に形成された貫通孔73aの中心が挿入空間部31の中心と一致し、第2片74に形成された貫通孔74aの中心が凹部51の中心と一致するように形成されている。すなわち、挿入空間部31、凹部51、第1片73の貫通孔73a、第2片74の貫通孔74aの中心が、前後方向に沿った一直線上に配されるようになっている。
そして、4つの固定ユニットは、互いの第1片73、第2片74、覆い面72の各部がそれぞれ同一面上に位置するような向きで、一列に並んだかしめ部30(かしめ受部50)の間隔に合わせて、覆い面72どうしが連結部75によって連結されている。
固着機構の一部をなすかしめねじ76は、締め付け方向となる一方向にのみ回すことができるようにされた単方向ネジ(ワンウェイねじ)であって、座金70の第1片73、第2片74に形成された貫通孔73a,74aに螺合可能な径および長さを有している。
このような構成を有する固着手段60は、図5から7に示すように、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを接合し、かしめ部30,30,…とかしめ受部50,50,…とが対向するように配した状態で、座金70を取り付け、かしめねじ76を挿入空間部31に挿入することで固着可能な状態となる。
このとき座金70は、第1片73を第1スリット32に、第2片74を第2スリット52に挿入するように取り付けるが、座金70の各固定ユニット71の間隔と、かしめ部30(かしめ受部50)の間隔が等しくされているので、図5(b)に示すように、4つのかしめ部30、かしめ受部50)に同時に固定ユニット71を挿入できる。また、座金70を所定位置まで挿入した際に、図7(b)に示すように、第1片73、第2片74、覆い面72の各部がかしめ部30、かしめ受部50に係止され、挿入方向への移動が規制されるようになっている。
座金70を挿入方向への移動が規制されるまで押し込み所定位置に配したら、挿入空間部31の前側の開口からかしめねじ76を挿入し、図5(b)、図6(b)、図7(b)に示すように、第1片73の貫通孔73aにのみ螺合する。なお、この状態では未だかしめ部30とかしめ受部50は固着されておらず、係止部材27による係止を解除し、第1ボックス形成部材20を右方向へスライドさせることで、第2スリット52から第2片74が抜け、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40の接合状態を解除することができる。
第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40を固着する際には、かしめ部30の挿入空間部31内に位置する第1片73の貫通孔73aにのみ螺合したかしめねじ76を締め付け方向に回し、図5(c)、図6(c)、図7(c)に示すように、かしめ受部50の凹部51内に位置する第2片74の貫通孔74aに螺合する。これにより、第1ボックス形成部材20に設けられたかしめ部30と、第2ボックス形成部材40に設けられたかしめ受部50が固着され、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40が固着されるようになっている。
また、以上のように固着された第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40の固着を解除する場合は、第2ボックス形成部材40および隣設するかしめ受部50から固着に使用したかしめ受部50を切り離すように連結部49を切断するとともに、座金70における固着に使用した固定ユニット71に隣設する連結部75を切断する。すなわち、一度固着されたかしめ部30とかしめ受部50の固着を解除することができないので、基板ボックス12を開封する際には、このように固着手段60を不可逆的に破壊して開封する必要がある。これにより、基板ボックス12が容易に開封できなくなるとともに開封された履歴が残るようになり、不正行為を防止できる。また、このように開封した後に再び固着する場合は、未使用のかしめ部30とかしめ受部50を用いて上述した固着作業を行う。
以上のことから、遊技機100の動作に関わる電気的制御を実行するための電子部品とコネクタ13,13,…を実装した遊技制御基板11を内包する基板ボックス12を備えた遊技機100において、基板ボックス12は、第1ボックス形成部材20と、第2ボックス形成部材40と、からなるとともに、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを固着する固着手段60を備え、固着手段60は、第1ボックス形成部材20から延設された連結部29を介して設けられるかしめ部30と、第2ボックス形成部材40から延設された連結部49を介して設けられるかしめ受部50と、かしめ部30とかしめ受部50とを固着する固着機構(かしめねじ76、座金70)と、を有するとともに、固着機構によりかしめ部30とかしめ受部50とが固着状態とされた場合には、連結部29,49を破壊しない限りその固着状態を解除することができないように構成され、かしめ部30は、該かしめ部30内をかしめ受部50へ向けて貫通する挿入空間部31と、当該かしめ部30の外側面から挿入空間部31へ貫通するように開設された第1スリット32と、を有し、かしめ受部50は、かしめ部30と対向する側に開口し、挿入空間部31と連通する凹部51と、当該かしめ受部50の外側面から凹部51へ貫通するように開設された第2スリット52と、を有し、固着機構は、かしめ部30の挿入空間部31からかしめ受部50の凹部51へ挿入されて固着を行うかしめねじ76と、かしめねじ76が貫通可能な貫通孔73aが開設され、第1スリット32に挿入される第1片73と、かしめねじ76が貫通可能な貫通孔74aが開設され、第2スリット52に挿入される第2片74と、第1片73と第2片73とを接続し、かしめ部30とかしめ受部50との接合部分を覆う覆い面72とを備える座金70と、からなり、第1スリット32に第1片73を挿入し、第2スリット52に第2片74を挿入した状態で、かしめねじ76を挿入空間部31から凹部51へ押し込み、貫通孔73a,74aに貫通させることで、かしめ部30とかしめ受部50との固着を行うようにしたこととなる。
また、座金70は、第1片73の挿入方向側の端部、第2片74の挿入方向側の端部及び覆い面72の挿入方向側の面のうち、少なくとも一つが基板ボックス12に係止されることで挿入方向側への移動が規制され、所定位置に配されるようにしたこととなる。
なお、かしめねじ76を単方向ねじとし、貫通孔73a,74aに螺合することでかしめ部30とかしめ受部50とを固着するとしたが、かしめねじとして先端部が拡幅したピンを用い、貫通孔73a,74aに押し込んで貫通させると、拡幅部分が係合して引き抜くことができない構成として固着するようにしても良い。
次に、図8を参照して、上述した固着手段の第1変形例について説明する。なお、以下主に、上述の実施形態と異なる部分について説明し、同様の部分については同じ符号を付して説明を省略する。
本変形例の固着手段80は、図8(a)、(d)に示すように、座金81の固定ユニット86における第1片82が第2片83より長く形成されている。また、図8(b)、(e)に示すように、かしめ部30には、第1スリット32と挿入空間部31を挟んで対向する位置に、第1スリット32と同様に第1片82の断面形状に合わせて形成された貫通スリット85が形成されており、第1片82を挿通可能となっている。これにより、第1片82がかしめ部30の連結部29を覆うように配されるようになっている。なお、かしめ部30に形成された第1スリット32、貫通スリット85が形成される位置は、連結部29を避けるような位置とされ、図8(b)に示すように連結部29よりも後側の位置もしくは図8(e)に示すように連結部29よりも前側の位置とされている。
図8(b)、(e)に示すように、第1片82の左右幅、すなわち覆い面84からの突出幅は、かしめ部30の右端からかしめ部配設部28の右側面までの幅に等しい幅に設定されている。また、第2片83の左右幅、すなわち覆い面84からの突出幅は、上述の実施形態と同様に、覆い面84がかしめ部30とかしめ受部50の外側面に当接して係止された状態において、挿入方向側端部の角部が凹部51の内側面に当接する幅に設定されている。そして、この第1片82と第2片83の間隔、すなわち覆い面84の前後幅は、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを接合し、かしめ部30とかしめ受部50が対向して配された状態における、第1スリット32と第2スリット52との間隔と等しくされている。
よって、第1片82を第1スリット32に、第2片83を第2スリット52に挿入し、覆い面84がかしめ部30とかしめ受部50の外側面に当接して係止された状態において、第1片82は貫通スリット85を貫通し、挿入方向側の端部がかしめ部配設部28の側面に当接して係止されることとなる。また、第2片83は挿入方向側端部の角部が凹部51の内側面に当接して係止される。
そして、図8(c)、(f)に示すように、この状態で貫通孔82a,83aにかしめねじ76を螺合すればかしめ部30とかしめ受部50とを上述の実施形態と同様に固着することができる。このように、第1片82が貫通スリット85を貫通し、挿入方向側の端部がかしめ部配設部28の側面に当接することで、第1片82が連結部29を覆うように配され、かしめ部30の連結部29の不正な切断を防止することができる。
なお、本実施形態において遊技制御装置10は、かしめ部30が遊技機100の裏面側から視認可能に配されるようになっている。よって、図8(e)に示すように、かしめ部30に形成された第1スリット32、貫通スリット85が形成される位置を、連結部29を避けるように連結部29よりも前側の位置とすれば、第1片82が外部から視認可能となり、不正な切断が困難であることを示すことができ、不正行為を未然に防ぐことができる。
以上のことから、かしめ部30は、第1スリット32と対向する位置に、当該かしめ部30の外側面から挿入空間部31へ貫通するように開設された貫通スリット85を備え、座金81は、第1片82が第1スリット32及び貫通スリット85を貫通し、連結部29を覆うように配されるようにしたこととなる。
次に、図9を参照して、上述した固着手段の第2変形例について説明する。なお、以下主に、上述の実施形態と異なる部分について説明し、同様の部分については同じ符号を付して説明を省略する。
本変形例の固着手段90は、図9(a)、(d)に示すように、座金91の固定ユニット96が第1変形例とは逆に、第1片92より第2片93が長く形成されている。また、図9(b)、(e)に示すように、かしめ受部50には、第2スリット52と凹部51を挟んで対向する位置に、第2スリット52と同様に第2片93の断面形状に合わせて形成された貫通スリット95が形成されており、第2片93を挿通可能となっている。これにより、第2片93がかしめ受部50の連結部49を覆うように配されるようになっている。なお、かしめ受部50に形成された第2スリット52、貫通スリット95が形成される位置は、連結部49を避けるような位置とされ、図9(b)に示すように連結部49よりも後側の位置もしくは図9(e)に示すように連結部49よりも前側の位置とされている。
図9(b)、(e)に示すように、第2片93の左右幅、すなわち覆い面94からの突出幅は、かしめ受部50の右端から後部周囲壁42の右側面までの幅に等しい幅に設定されている。また、第1片92の左右幅、すなわち覆い面94からの突出幅は、上述の実施形態と同様に、覆い面94がかしめ部30とかしめ受部50の外側面に当接して係止された状態において、挿入方向側端部の角部が凹部51の内側面に当接する幅に設定されている。そして、この第1片92と第2片93の間隔、すなわち覆い面94の前後幅は、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを接合し、かしめ部30とかしめ受部50が対向して配された状態における、第1スリット32と第2スリット52との間隔と等しくされている。
よって、第1片92を第1スリット32に、第2片93を第2スリット52に挿入し、覆い面94がかしめ部30とかしめ受部50の外側面に当接して係止された状態において、第1片92は挿入方向側端部の角部が挿入空間部31の内側面に当接して係止される。また、第2片93は貫通スリット95を貫通し、挿入方向側の端部が後部周囲壁42の側面に当接して係止されることとなる。
そして、図9(c)、(f)に示すように、この状態で貫通孔92a,93aにかしめねじ76を螺合すればかしめ部30とかしめ受部50とを上述の実施形態と同様に固着することができる。このように、第2片93が貫通スリット95を貫通し、挿入方向側の端部が後部周囲壁42の側面に当接することで、第2片93が連結部49を覆うように配され、かしめ受部50の連結部49の不正な切断を防止することができる。
なお、遊技制御装置10を、かしめ受部50が遊技機100の裏面側から視認可能に配されるようにする場合は、図9(b)に示すように、かしめ受部50に形成された第2スリット52、貫通スリット95が形成される位置を、連結部49を避けるように連結部49よりも後側の位置とすれば、第2片が外部から視認可能となり、不正な切断が困難であることを示すことができ、不正行為を未然に防ぐことができる。
以上のことから、かしめ受部50は、第2スリット52と対向する位置に、当該かしめ受部50の外側面から凹部51へ貫通するように開設された貫通スリット95を備え、座金91は、第2片93が第2スリット52及び貫通スリット95を貫通し、連結部49を覆うように配されるようにしたこととなる。
次に、図10を参照して、上述した固着手段の第3変形例について説明する。なお、以下主に、上述の実施形態と異なる部分について説明し、同様の部分については同じ符号を付して説明を省略する。
本変形例の固着手段140は、図10(a)に示すように、座金141の固定ユニット147における第1片142、第2片143がそれぞれ、かしめ部30、かしめ受部50の連結部29,49を覆うように配されるようになっている。また、図10(b)に示すように、かしめ部30には、第1スリット32と挿入空間部31を挟んで対向する位置に、第1スリット32と同様に第1片142の断面形状に合わせて形成された貫通スリット145が形成されており、第1片142を挿通可能となっている。また、かしめ受部50には、第2スリット52と凹部51を挟んで対向する位置に、第2スリット52と同様に第2片143の断面形状に合わせて形成された貫通スリット146が形成されており、第2片143を挿通可能となっている。
ここで、かしめ部30における第1スリット32、貫通スリット145が形成された位置は、連結部29を避けるように連結部29よりも前側の位置とされている。また、かしめ受部50における第2スリット52、貫通スリット146が形成された位置は、連結部49を避けるように連結部49よりも後側の位置とされている。なお、かしめ部30における第1スリット32、貫通スリット145が形成された位置およびかしめ受部50における第2スリット52、貫通スリット146が形成された位置はこれに限られるものではない。すなわち、連結部29,49を避けるように連結部29,49よりも前側もしくは後側の位置であれば良く、例えば、第1スリット32、貫通スリット145が形成された位置を連結部29よりも後側の位置とし、第2スリット52、貫通スリット146が形成された位置を連結部49よりも前側の位置としても良い。
図10(b)に示すように、第1片142の左右幅、すなわち覆い面144からの突出幅は、かしめ部30の右端からかしめ部配設部28の右側面までの幅に等しい幅に設定されている。また、第2片143の左右幅、すなわち覆い面144からの突出幅は、かしめ受部50の右端から後部周囲壁42の右側面までの幅に等しい幅に設定されている。そして、この第1片142と第2片143の間隔、すなわち覆い面144の前後幅は、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを接合し、かしめ部30とかしめ受部50が対向して配された状態における、第1スリット32と第2スリット52との間隔と等しくされている。
よって、第1片142を第1スリット32に、第2片143を第2スリット52に挿入し、覆い面144がかしめ部30とかしめ受部50の外側面に当接して係止された状態において、第1片142は貫通スリット145を貫通し、挿入方向側の端部がかしめ部配設部28の側面に当接して係止されることとなる。また、第2片143も貫通スリット146を貫通し、挿入方向側の端部が後部周囲壁42の側面に当接して係止されることとなる。
そして、図10(c)に示すように、この状態で貫通孔142a,143aにかしめねじ76を螺合すれば、かしめ部30とかしめ受部50とを上述の実施形態と同様に固着することができる。このように、第1片142が貫通スリット145を貫通し、挿入方向側の端部がかしめ部配設部28の側面に当接することで、第1片142が連結部29を覆うように配され、第2片143が貫通スリット146を貫通し、挿入方向側の端部が後部周囲壁42の側面に当接することで、第2片143が連結部49を覆うように配される。これにより、かしめ部30、かしめ受部50の連結部29,49の不正な切断を防止することができる。
すなわち、かしめ部30は、第1スリット32と対向する位置に、当該かしめ部30の外側面から挿入空間部31へ貫通するように開設された貫通スリット145を備え、座金141は、第1片142が第1スリット32及び貫通スリット145を貫通し、連結部29を覆うように配されるようにするとともに、かしめ受部50は、第2スリット52と対向する位置に、当該かしめ受部50の外側面から凹部51へ貫通するように開設された貫通スリット146を備え、座金141は、第2片143が第2スリット52及び貫通スリット146を貫通し、連結部49を覆うように配されるようにしたこととなる。
以上のような遊技機100は、遊技機100の動作に関わる電気的制御を実行するための電子部品とコネクタ13,13,…を実装した遊技制御基板11を内包する基板ボックス12を備えた遊技機100であって、基板ボックス12は、第1ボックス形成部材20と、第2ボックス形成部材40と、からなるとともに、第1ボックス形成部材20と第2ボックス形成部材40とを固着する固着手段60を備え、固着手段60は、第1ボックス形成部材20から延設された連結部29を介して設けられるかしめ部30と、第2ボックス形成部材40から延設された連結部49を介して設けられるかしめ受部50と、かしめ部30とかしめ受部50とを固着する固着機構(かしめねじ76、座金70)と、を有するとともに、固着機構によりかしめ部30とかしめ受部50とが固着状態とされた場合には、連結部29,49を破壊しない限りその固着状態を解除することができないように構成され、かしめ部30は、該かしめ部30内をかしめ受部50へ向けて貫通する挿入空間部31と、当該かしめ部30の外側面から挿入空間部31へ貫通するように開設された第1スリット32と、を有し、かしめ受部50は、かしめ部30と対向する側に開口し、挿入空間部31と連通する凹部51と、当該かしめ受部50の外側面から凹部51へ貫通するように開設された第2スリット52と、を有し、固着機構は、かしめ部30の挿入空間部31からかしめ受部50の凹部51へ挿入されて固着を行うかしめねじ76と、かしめねじ76が貫通可能な貫通孔73aが開設され、第1スリット32に挿入される第1片73と、かしめねじ76が貫通可能な貫通孔74aが開設され、第2スリット52に挿入される第2片74と、第1片73と第2片73とを接続し、かしめ部30とかしめ受部50との接合部分を覆う覆い面72とを備える座金70と、からなり、第1スリット32に第1片73を挿入し、第2スリット52に第2片74を挿入した状態で、かしめねじ76を挿入空間部31から凹部51へ押し込み、貫通孔73a,74aに貫通させることで、かしめ部30とかしめ受部50との固着を行うようにしている。
したがって、固着機構はかしめねじ76と該かしめねじ76を挿通可能な貫通孔73a,74aが開設された座金70とからなり、かしめねじ76を貫通孔73a,74aに押し込むことで固着を行うようにしたので、特殊な工具を使用することなくかしめを行うことができ、基板ボックス12のかしめ作業を効率よく確実に行うことができる。また、座金70の覆い面72がかしめ部30とかしめ受部50との接合部分を覆うように配されるので、固着機構の不正な切断を防止でき遊技機100に対する不正行為を確実に防止できる。
また、かしめ部30は、第1スリット32と対向する位置に、当該かしめ部30の外側面から挿入空間部31へ貫通するように開設された貫通スリット85を備え、座金81は、第1片82が第1スリット32及び貫通スリット85を貫通し、連結部29を覆うように配されるようにしている。
したがって、第1片82が連結部29を覆うように配されるので、連結部29の不正な切断を困難にし、遊技機100に対する不正行為を防止できる。特に、第1片82が外部から視認可能な位置で連結部29を覆う場合は、不正な切断が困難であることを示すことができ、不正行為を未然に防ぐことができる。
また、かしめ受部50は、第2スリット52と対向する位置に、当該かしめ受部50の外側面から凹部51へ貫通するように開設された貫通スリット95を備え、座金91は、第2片93が第2スリット52及び貫通スリット95を貫通し、連結部49を覆うように配されるようにしている。
したがって、第2片93が連結部49を覆うように配されるので、連結部49の不正な切断を困難にし、遊技機100に対する不正行為を確実に防止できる。特に、第2片93が外部から視認可能な位置で連結部49を覆う場合は、不正な切断が困難であることを示すことができ、不正行為を未然に防ぐことができる。
また、座金70は、第1片73の挿入方向側の端部、第2片74の挿入方向側の端部及び覆い面72の挿入方向側の面のうち、少なくとも一つが基板ボックス12に係止されることで挿入方向側への移動が規制され、所定位置に配されるようにしている。
したがって、座金70は第1片73の挿入方向側の端部、第2片74の挿入方向側の端部及び覆い面72の挿入方向側の面のうち、少なくとも一つが基板ボックス12に係止されることで挿入方向側への移動が規制され、所定位置に配されるので、座金70が所定の位置に挿入されたことが確実に把握できる。特に、覆い面72が係止された状態では、覆い面72がかしめ部30とかしめ受部50との接合部分に密着して略面一となり、連結部29,49の不正な切断がより困難になるので、不正行為を確実に防止できる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機、パチスロ遊技機などの全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。