JP4953319B2 - 電気量制御装置、電気量制御型電源装置及び電気回路 - Google Patents

電気量制御装置、電気量制御型電源装置及び電気回路 Download PDF

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Description

本発明は、電気量制御装置、電気量制御型電源装置及び電気回路に関する。ここで電気量制御とは、観察対象となる電流の時間積分量である電気量の関数として制御信号が定義される制御方式を言う。
電気化学反応量は、電気量に比例することがファラデーの法則として知られている。電気化学を応用した工業技術である電気めっきでは、成膜量が通電した電気量に比例することになる。電気量制御の観察対象を成膜電流として電気めっきに応用すると原理的に任意の膜厚を生成することができ、厳密な膜厚管理が可能となる。電気回路中の1経路を流れる電流を観察し、通過した電気量を測定する機器はクーロンメータとして市販されているが、これは計測開始時点から観察時点までに通過した電気量を知ることを目的とするものであり、電気量制御を行う機能は備えていない。
電気めっき法で作製された金属多層膜(電気めっき多層膜)の機能性に対して周期構造の品質が重大な影響を及ぼすことが指摘されている(例えば、非特許文献1参照。)。金属多層膜(例えば、CuCo多層膜。)は、磁気ヘッドに応用されている巨大磁気抵抗材料などとして注目を集める人工材料の1つであり、電気めっき法はこの低コスト化が可能な製造法として注目されている。従来、電気めっき多層膜は、多くの場合ファンクションジェネレータを用いて生成したパルス電流を用いて成膜されていた(例えば、非特許文献2参照。)。
図6は、CuCo多層膜の構造を説明するために示す図である。図7は、電気めっき法によるCuCo多層膜の製造方法を説明するために示す図である。
CuCo多層膜は、図6に示すように、極薄のCu膜とCo膜とが例えば交互に25層づつ積層された構造を有する。CuCo多層膜は、CuとCoの析出電位が異なることを利用して、図7に示すように、期間Tにおいては比較的貴な電位VでCuのみを析出させ、その後期間Tにおいては比較的卑な電位VでCu及びCoを析出させる。これを25回繰り返すことにより作製する。このとき、めっき浴として、比較的低濃度のCuイオンを含有し比較的高濃度のCoイオンを含有するめっき浴を用いることとすれば、期間Tにおいては、Cuの析出量をCoの析出量に比べて極度に少なくすることができるため、実質上Cu膜とCo膜とが積層された構造のCuCo多層膜を作製することが可能となる。
しかしながら、この方法では成膜電流の変動により単層膜厚にばらつきが生じ、結果的に周期構造の品質が低下する問題がある。成膜電流を固定した場合には電位が変動することにより多層膜の組成に問題が生じるため(特に、期間T1と期間T2とを切り替えた直後や、期間T2中。)、やはり周期構造の品質は改善されない。この問題を改善し得る方法として電気量制御が提案されているが、従来これを実現する装置が無かったため、技術の深化が停滞していたと言える。これは他の技術領域においても同様であり、旧来技術では無視できた観察対象の微小な揺らぎや変動が技術の進歩に伴って深刻な問題となることがある。特にナノテクノロジーと呼ばれるメゾスコピック系を取り扱う場合などは、本来積分量の制御を行うべき内容において、観察対象を一定と見なすなどの近似法により発生する誤差が無視できず、これが技術上の問題になる可能性はきわめて大きい。
電子計測における時間積分法は、大別して「デジタル方式」と「アナログ方式」に分類でき、デジタル方式はさらに「直接加算法」と「パルス計数法」に分けることができる。これらの方法を電気量制御に応用する場合、どの方法を用いた場合であっても、観察対象となる電流のダイナミックレンジに相当する信号を正確に検出して時間積分する能力が必要であり、また観察対象である電流により運ばれた電気量が目標値に達した瞬間を検出する能力が必要である。さらにまた、電気化学反応では過渡的に電流の向きが反転することがあるため、電流の向きが正負両方向に対応する必要がある場合もある。
直接加算法は、入力信号をA−D変換したのちに加算していく方法である。原理的に最も単純な方法であるが、電気量制御に用いる場合、時間積分の精度を向上させるためにはA−D変換分解能の他にサンプリング周波数にも考慮する必要があり、十分高く正確なサンプリング周波数でA−D変換を行う必要がある。また、A−D変換結果の演算には、A−D変換回路の分解能に相当するビット数をリアルタイムで積算し、積算結果を目標値と比較判定できる能力が必要となり、直接加算法は効率的な方法ではない。演算機能には専用の回路を用いることも可能であるが、パーソナルコンピュータを用いることも可能である。しかし、市販のパーソナルコンピュータのオペレーティングシステムは必ずしもリアルタイム性が確保されておらず、電気量制御に用いるのに適しているとは言えない。また市販のパーソナルコンピュータやオペレーティングシステムは商品サイクルが激しく、新規にシステムを開発しても、旧来から使用されていた制御対象系、あるいは将来使われる制御対象系において適合する保証が得られない問題がある。
パルス計数法は、入力信号を周波数信号に変換し、周波数信号のパルスを計数していく方法である。この方法は時間積分量の測定に適しており、比較的簡単にクーロンメータを作製することができる。簡単のためここではV−F変換について記述する。観察対象となる電流に比例した電圧信号をV−F変換すると、V−F変換後の周波数信号の1パルスは電流により運ばれる一定の電気量に相当することになり、V−F変換後のパルスの計数結果が観察対象となる電流により運ばれた電気量に比例する。この方法では原理的に積分量の分解能がV−F変換後の1パルス相当量で規制されるため、電気量制御に用いる場合、電気量の分解能と観察対象となる電流の最大値とに対して相乗的にV−F変換の出力周波数を高く設定する必要があり、後段でのパルス計数及び目標値との比較判定も高速に行う必要がある。また、周波数には負の値が存在しないため、電流が正負の値をとる場合は、単純なV−F変換で処理することは不可能である。
アナログ方式は、アナログ積分回路を用いた方法である。前述したデジタル方式では時間積分における時間分解能が原理的にA−D変換のサンプリング周期、又はV−F変換器の出力信号の周期で規制されるため、十分に高い周波数信号を用いる必要がある。これに対し、アナログ方式は入力信号の時間積分量がアナログ信号として直接得られる方法であり、時間積分量が目標値に達した時点を検出することができる。またオペアンプの動作電圧範囲内であれば、正負両側の入力信号を連続して扱うことが可能である。しかし、アナログ積分回路は出力がオペアンプの動作範囲電圧を超えると飽和して積分回路として機能しない問題がある。またアナログ積分回路のリセットはコンデンサの放電により行われるため、無視できない有限のリセット時間を要し、この間は時間積分が中止される。このため時間積分量を得る方法としては、アナログ積分回路を単独で用いることは必ずしも優れた方法とはいえない。
常光幸美、柏原智、林安徳,「電析金属多層膜の構造と特性」,表面技術,第47巻,第12号,p.1025−1028(1996) 本間敬之,「ウェットプロセスによる機能ナノ構造薄膜形成」,日本応用磁気学会誌,第29巻,第12号,p.1035−1040(2005)
本発明は、従来の問題を解決するために、任意の電気量に応じて外部出力信号を発生することにより任意の電気量を制御することが可能な電気量制御装置及び電気量制御型電源装置を提供すること及び上記電気量制御装置に好適に用いることができる電気回路を提供することのうち少なくとも一つを目的とするものである。
(1)本発明の電気量制御装置は、電流を検出する電流検出装置と、前記電流検出装置から入力される信号の時間積分を行う時間積分回路と、前記時間積分回路による時間積分量が、任意の電気量目標値に基づいて設定される時間積分量目標値に達したことを検出する判定回路と、電気量を制御するための任意の外部出力信号を発生する外部出力信号発生回路とを備え、前記外部出力信号発生回路は、前記電流検出装置で観察している電流により運ばれた電気量が前記電気量目標値に達する毎に前記外部出力信号を発生することを特徴とする。
本発明の電気量制御装置によれば、前記電流検出装置で観察している電流により運ばれた電気量が電気量目標値に達する毎に電気量を制御するための任意の外部出力信号を発生するため、任意の電気量に応じて外部出力信号を発生することにより任意の電気量を制御することが可能となる。
なお、本発明の電気量制御装置においては、電気量目標値、時間積分量目標値、外部出力信号の内容を羅列した信号データなどを記憶しておくメモリ回路をさらに備えることが好ましい。
(2)本発明の電気量制御装置においては、前記時間積分回路として、前記電流検出装置から入力される信号の時間積分を行うアナログ積分回路を備え、前記判定回路として、任意の閾値電圧を発生する任意電圧発生回路と、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎にパルス信号を出力するコンパレータとを備え、前記アナログ積分回路と、前記任意電圧発生装置と、前記コンパレータとで、入力電圧信号から出力周波数信号への変換係数を任意に変更可能なV−F変換回路が構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、入力電圧信号から出力周波数信号への変換係数を任意に変更可能なV−F変換回路が構成されているため、量子化誤差が生じないようにして高精度な電気量制御を行ったり、動作条件に適するV−F変換係数を選択して電気量制御装置を運転したりすることが可能となる。
(3)本発明の電気量制御装置においては、前記時間積分回路として、前記電流検出装置から入力される信号の時間積分を行う2つ以上のアナログ積分回路を備え、少なくとも1つの前記アナログ積分回路が時間積分を行っている間に他の前記アナログ積分回路はリセット動作を行い、時間積分を行っている前記アナログ積分回路の全てが飽和に達する前に、少なくとも1つのリセット動作を行っていた前記アナログ積分回路が時間積分を開始することで、前記電流検出装置から入力される信号を連続して時間積分することが好ましい。
このような構成とすることにより、2つ以上のアナログ積分回路が順次リセット動作するようになり、時間積分回路全体としてのリセット時間をゼロにすることが可能となる。このため、時間積分の欠落を無くすることができ、その結果、高精度な電気量制御を行うことが可能となる。
なお、本発明の電気量制御装置においては、前記時間積分回路として、前記の各々のアナログ積分回路の積分動作とリセット動作を切り替える動作切り替え回路と、前記信号入力端子に入力される電圧信号を前記の各々のアナログ積分回路に入力する回路とをさらに備えることが好ましい。
(4)本発明の電気量制御装置においては、前記判定回路として、任意の閾値電圧を発生する任意電圧発生回路と、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎にパルス信号を出力するコンパレータとを備え、前記アナログ積分回路と、前記任意電圧発生装置と、前記コンパレータとで、入力電圧信号から出力周波数信号への変換を行うV−F変換回路が構成され、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧との比較判定結果に基づいて、前記2つ以上のアナログ積分回路の動作切り替えを行うことが好ましい。
このような構成とすることにより、時間積分を行う過程でアナログ積分回路が自動的に順次リセット動作するようになるため、欠落のないV−F変換を行うことが可能となり、その結果、高精度な電気量制御を行うことが可能となる。
(5)本発明の電気量制御装置においては、前記時間積分回路として、前記電流検出装置から入力される信号の時間積分を行うアナログ積分回路を備え、前記判定回路として、任意の閾値電圧を発生する任意電圧発生回路と、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎にパルス信号を出力するコンパレータとを備え、前記アナログ積分回路と、前記任意電圧発生装置と、前記コンパレータとで、入力電圧信号から出力周波数信号への変換を行うV−F変換回路が構成され、前記任意電圧発生回路は、正負両極の任意の閾値電圧を発生する機能を有し、前記コンパレータは、正負両極の判定用に2つのオペアンプを備え、前記2つのオペアンプのうち一方のオペアンプには正の閾値電圧が供給され他方のオペアンプには負の閾値電圧が供給されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、正負にわたった入力信号(例えば、酸化と還元が同時に起こっているような場合の信号、析出と溶解が同時に起こっているような場合の信号など。)を扱うことが可能となる。
(6)本発明の電気量制御装置においては、前記任意電圧発生回路として、デジタル信号線に接続されたD−A変換回路を備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、適切なプログラム又は外部からのデジタル信号による指示に基づいて、容易に任意電圧を発生することが可能となる。
(7)本発明の電気量制御装置においては、前記V−F変換回路からの出力パルス数を計数する計数回路をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、任意の電気量をデジタル処理により容易に制御することが可能となる。
(8)本発明の電気量制御型電源装置は、本発明の電気量制御装置と、前記電気量制御装置における前記外部出力信号発生回路からの外部出力信号により制御可能な電源装置とを備え、前記外部出力信号を前記電源装置の制御信号として前記電源装置に入力することで電気化学系の電気量制御を行うことを特徴とする。
本発明の電気量制御型電源装置によれば、任意の電気量に応じて外部出力信号を発生することにより任意の電気量を制御することが可能な電気量制御装置を備えるため、任意の電気量を制御・供給することが可能な電源装置となる。このため、電気めっき、電鋳、酸化還元反応をはじめ各種電気化学系に好適な電気量制御を行うことが可能となる。
(9)本発明の電気回路は、信号入力端子と、前記信号入力端子に入力される信号の時間積分を行うアナログ積分回路と、任意の閾値電圧を発生する任意電圧発生回路と、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎にパルス信号を出力するコンパレータとを備え、
前記アナログ積分回路と、前記任意電圧発生装置と、前記コンパレータとで、入力電圧信号から出力周波数信号への変換係数を任意に変更可能なV−F変換回路が構成されていることを特徴とする。
本発明の電気回路を、電気量制御装置、特に上記(2)に記載の電気量制御装置に用いることにより、量子化誤差が生じないようにして高精度な電気量制御を行ったり、動作条件に適するV−F変換係数を選択して電気量制御装置を運転したりすることが可能となる。
(10)本発明の電気回路は、信号入力端子と、前記信号入力端子に入力される信号の時間積分を行う2つ以上のアナログ積分回路と、前記の各々のアナログ積分回路の積分動作とリセット動作を切り替える動作切り替え回路と、前記信号入力端子に入力される電圧信号を前記の各々のアナログ積分回路に入力する回路とを備え、少なくとも1つの前記アナログ積分回路が時間積分を行っている間に他の前記アナログ積分回路はリセット動作を行い、時間積分を行っている前記アナログ積分回路の全てが飽和に達する前に、少なくとも1つのリセット動作を行っていた前記アナログ積分回路が時間積分を開始することで、前記信号入力端子に入力される信号を連続して時間積分することを特徴とする。
本発明の電気回路を、電気量制御装置、特に上記(3)に記載の電気量制御装置に用いることにより、時間積分の欠落を無くすることができ、その結果、高精度な電気量制御を行うことが可能となる。
(11)本発明の電気回路においては、任意の閾値電圧を発生する任意電圧発生回路と、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎にパルス信号を出力するコンパレータとをさらに備え、前記アナログ積分回路と、前記任意電圧発生装置と、前記コンパレータとで、入力電圧信号から出力周波数信号への変換を行うV−F変換回路が構成され、前記動作切り替え回路は、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧との比較判定結果に基づいて、前記2つ以上のアナログ積分回路の動作切り替えを行う機能を有することが好ましい。
このような構成とすることにより、時間積分を行う過程でアナログ積分回路が自動的に順次リセット動作するようになるため、欠落のないV−F変換を行うことが可能となり、その結果、高精度な電気量制御を行うことが可能となる。
(12)本発明の電気回路は、信号入力端子と、前記信号入力端子に入力される信号の時間積分を行うアナログ積分回路と、任意の閾値電圧を発生する任意電圧発生回路と、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎にパルス信号を出力するコンパレータとを備え、前記アナログ積分回路と、前記任意電圧発生装置と、前記コンパレータとで、入力電圧信号から出力周波数信号への変換を行うV−F変換回路が構成され、前記任意電圧発生回路は、正負両極の任意の閾値電圧を発生する機能を有し、前記コンパレータは、正負両極の判定用に2つのオペアンプを備え、前記2つのオペアンプのうち一方のオペアンプには正の閾値電圧が供給され他方のオペアンプには負の閾値電圧が供給されていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、電気量制御装置、特に上記(5)に記載の電気量制御装置に用いることにより、正負にわたった入力信号(例えば、酸化と還元が同時に起こっているような場合の信号、析出と溶解が同時に起こっているような場合の信号など。)を扱うことが可能となる。
(13)本発明の電気回路においては、前記任意電圧発生回路として、デジタル信号線に接続されたD−A変換回路を備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、適切なプログラム又は外部からのデジタル信号による指示に基づいて、容易に任意電圧を発生することが可能となる。
なお、本発明においては、以下のような態様も可能である。
(A−1)電流センサと、前記電流センサから入力される信号の時間積分を行う回路と、前記時間積分が任意の目標値に達したことを検出する回路と、任意の外部出力信号を発生する回路と、前記目標値と前記外部出力信号の内容を羅列した信号データを記憶しておくメモリ回路からなり、前記電流センサで観察している電流により運ばれた電気量が前記目標値で定義される予め設定した任意の値に達する毎に、予め設定した前記外部出力信号を前記信号データに基づいて発生することを特徴とする電気量制御装置(基礎出願の請求項1)。
(A−2)信号入力端子とアナログ積分回路とコンパレータを含み、前記信号入力端子に入力される電圧信号が前記アナログ積分回路で時間積分され、前記コンパレータにて閾値電圧と前記アナログ積分回路の出力電圧を比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎に前記コンパレータの出力がパルス信号として出力される機構を有するV-F変換回路において、D−A変換回路を付加し、前記閾値電圧を前記D-A変換回路により発生させることで、入力電圧信号と出力周波数信号の変換係数を任意に変更できることを特徴とする電気回路(基礎出願の請求項2)。
(A−3)信号入力端子と、2つ以上の積分回路と、前記の各々の積分回路の積分動作とリセット動作を切り替える回路と、前記信号入力端子に入力される信号を前記の各々の積分回路に入力する回路からなり、少なくとも1つの前記積分回路が前記信号入力端子に入力される信号の時間積分を行っている間に他の前記積分回路はリセット動作を行い、前記信号入力端子に入力される信号の時間積分を行っていた前記積分回路の全てが飽和に達する前に、少なくとも1つのリセット動作を行っていた前記積分回路が前記信号入力端子に入力される信号の時間積分を開始することで、前記信号入力端子に入力される信号を連続して時間積分することを特徴とする電気回路(基礎出願の請求項3)。
(A−4)上記(A−3)に記載の電気回路にD−A変換回路とコンパレータを付加し、前記電気回路中の積分回路の出力と前記D−A変換回路の出力を前記コンパレータで比較判定し、該比較判定結果に基づいて前記電気回路中の積分回路の動作切り替えを行うことを特徴とする電気回路(基礎出願の請求項4)。
(A−5)上記(A−1)に記載の電気量制御装置において、電流センサから入力される信号の時間積分を行う回路が、上記(A−2)の電気回路と該電気回路の出力信号のパルス数を計数する回路で構成されていることを特徴とする電気量制御装置(基礎出願の請求項5)。
(A−6)上記(A−1)に記載の電気量制御装置において、電流センサから入力される信号の時間積分を行う回路が、上記(A−4)の電気回路と該電気回路の出力信号のパルス数を計数する回路で構成されていることを特徴とする電気量制御装置(基礎出願の請求項6)。
(A−7)上記(A−1)に記載の電気量制御装置において、電流センサの観察対象を電気化学系に流れる電流とし、外部出力信号を前記電気化学系の電源装置の制御信号として前記電源装置に入力することで、前記電気化学系の制御を行うことを特徴とする電気量制御装置(基礎出願の請求項7)。
(A−8)上記(A−5)に記載の電気量制御装置において、電流センサの観察対象を電気化学系に流れる電流とし、外部出力信号を前記電気化学系の電源装置の制御信号として前記電源装置に入力することで、前記電気化学系の制御を行うことを特徴とする電気量制御装置(基礎出願の請求項8)。
(A−9)上記(A−6)に記載の電気量制御装置において、電流センサの観察対象を電気化学系に流れる電流とし、外部出力信号を前記電気化学系の電源装置の制御信号として前記電源装置に入力することで、前記電気化学系の制御を行うことを特徴とする電気量制御装置(基礎出願の請求項9)。
なお、上記の説明において、電気化学系とは、電気めっき装置、電気分解装置、電解研磨装置などの電気化学処理装置及び電気化学実験装置を指し、電源装置とはこの電気化学系に電力を供給する直流電源やポテンショスタットなどを指す。
本発明によれば、電流検出装置から入力される信号の時間積分を行い、時間積分量(電流検出装置で観察している電流により運ばれた電気量)が予め設定した任意の目標値に達した時点を検出することができ、この瞬間に予め設定した任意の外部出力信号を装置の外部に出力できるので、容易に電気量制御が可能になる。
図1は、本発明による電気量制御装置100の装置概要を示す図である。図1に示すように、電流検出装置110は、電流センサ112及び検出装置114を備える電流検出装置であり、電流センサ112は、観察対象に対して適切な電流センサであり、検出回路114は、電流センサ112の出力を検出・増幅する検出回路である。時間積分回路120は、検出回路114から入力される信号の時間積分を行う時間積分回路である。判定回路130は、時間積分回路120の出力を閾値と比較判定する判定回路である。マイクロコンピュータ140は、装置全体の動作を管理するマイクロコンピュータである。外部出力信号発生回路150は、任意の外部出力信号を発生して信号出力端子170を介して装置外部へ外部出力信号を出力する外部出力信号発生回路である。信号出力端子170は、電気量制御装置100の制御対象となる系の制御信号入力端子に接続される。マイクロコンピュータ140は、インターフェース回路160を介し、インターフェース端子180に接続された装置外部のパーソナルコンピュータ300(図2参照。)などと情報通信を行うことができる。マイクロコンピュータ140は、メモリ回路142を備える。
図2は、本発明による電気量制御型電源装置10の装置概要を示す図である。図2に示すように、電気量制御型電源装置10は、電気量制御装置100と、電気量制御装置100によって制御される電源装置(ポテンショスタット)200と、これらを制御するパーソナルコンピュータ300を備える。電源装置200は、電気量制御装置100からの制御信号(外部出力信号)と、パーソナルコンピュータ300からの制御信号を受けるインターフェース部220と、電源本体部210と、電気化学系400に必要な電位及び電流を供給する対向電極端子212、参照電極端子214及び動作電極端子216とを備える。電気化学系400は、例えばめっき浴であって、対向電極410、参照電極420及び動作電極430を備える。対向電極410は、例えば白金電極であり、参照電極420は、例えばAg/AgCl電極であり、動作電極430は、例えば銅電極である。
電流センサ112及び検出回路114の構成は、観察対象に応じて適宜変更することができる。検出回路114の出力は観察対象となる電流Iに対して直線性を保つようにし、適切なレベルに増幅して時間積分回路120に入力する。電流センサ112には、最も簡単にはシャント抵抗を用いることで、電流Iに比例した電圧信号を得ることができる。この場合必要に応じてシャント抵抗による電圧降下を補償する回路を付加することが望ましい。時間積分回路120は、検出回路114から入力される信号の時間積分に比例した信号Viを出力する。時間積分回路120は、装置の用途に適合すればどのような形式のものでもよいが、具体的には、前述した直接加算法、パルス計数法、アナログ積分回路などを用いることができる。判定回路130は、時間積分回路120の出力Viを閾値Vgと比較する回路であるが、時間積分回路120の出力形式により判定回路130は適切なものを選択する。具体的には、時間積分回路120がデジタル方式の場合は論理回路などが、アナログ方式の場合はコンパレータなどが考えられる。判定回路130で用いられる閾値Vgはマイクロコンピュータ140から指示される。
判定回路130の出力は、マイクロコンピュータ140に入力されており、マイクロコンピュータ140は、時間積分回路120の出力Viが閾値Vgに到達したことを判定回路130の出力として検出できる。時間積分回路120の出力Viが0から閾値Vgに到達するまでの間に電流検出装置110(電流センサ112)で観測している電流Iにより運ばれる電気量quは、回路定数Kを用いて、

qu = K×Vg ・・・ (1)

と表される。時間積分回路120の出力Viが閾値Vgに達した瞬間、マイクロコンピュータ140は必要に応じて時間積分回路120に対してリセット動作開始の指示を行う。リセット中は時間積分が中断されるが、時間積分回路120のリセット動作が十分に高速であれば実用上の問題はなく、時間積分回路120はリセット終了後に再び時間積分動作を開始する。またリセット時間が問題になる場合は、時間積分回路120の積分上限が十分に大きくなるような回路を設定し、リセットを行わずに装置が動作できるようにしておけばよい。
電気量目標値Qsに対し、qu=Qsとなるように閾値Vgを設定すれば、マイクロコンピュータ140は電流Iにより運ばれた電気量Qrが電気量目標値Qsに達した瞬間を判定回路130の出力として検出することができる。また時間積分回路120のリセット動作が許容される場合は、時間積分回路120による積分回数Nを用いて、

qu = Qs/N ・・・ (2)

となるように(1)式の関係を用いてVgを設定し、積分回数Nをマイクロコンピュータ140で管理することで、電気量Qrが電気量目標値Qsに達した瞬間を検出することができる。
電気量Qrが電気量目標値Qsに達したことを検出したとき、マイクロコンピュータ140が直ちにトリガを発生することで、外部出力信号発生回路150は、予め定められた外部出力用信号Soを発生する。外部出力用信号Soの内容もマイクロコンピュータ140から外部出力信号発生回路150に指示される。マイクロコンピュータ140から外部出力信号発生回路150への外部出力用信号Soの内容の指示は、データの送信が装置の用途に対して十分に高速であればトリガの発生と同時に行っても良いが、データの送信に要する時間が問題となる場合は、外部出力信号発生回路150に外部出力用信号Soの内容データを保持するための記憶回路を備えておき、トリガの発生に先立って外部出力用信号Soの内容データをマイクロコンピュータ140から外部出力信号発生回路150へ送信しておくとよい。外部出力用信号Soは、信号出力端子170に接続される制御対象系の制御に用いられる。外部出力信号発生回路150の信号発生機構は、トリガに対して十分に高速なものであればどのような形式でもかまわないが、信号出力端子170に接続される制御対象系で要求される仕様に適合させる必要がある。制御対象系の仕様で外部出力信号Soがアナログ信号である場合、外部出力信号発生回路150ではD−A変換回路で外部出力信号Soを発生させるのが簡便である。この場合はデジタルデータ保持機能を持ったD−A変換ICを用いることもできる。
電気量目標値Qs又は時間積分量目標値と、外部出力信号発生回路150で発生する外部出力信号Soとは、装置の動作に先立って予め設定しておく必要がある。この信号データは、パーソナルコンピュータなどで電子ファイルとして作成し、インターフェース回路160及びインターフェース端子180で構成されるインターフェースを介して受信し、マイクロコンピュータ140(メモリ回路142)に記憶しておくことが望ましいが、マイクロコンピュータ140に電気量目標値Qs又は時間積分量目標値と外部出力信号Soの値とを直接入力できる機構を付加した場合、インターフェース回路160及びインターフェース端子180は必ずしも必要ではない。マイクロコンピュータ140(メモリ回路142)のメモリ容量を十分に大きくしておけば、複数の電気量目標値Qs又は時間積分量目標値と外部出力信号Soの値とを時系列に並べた制御プログラムとして記憶しておくことが可能である。マイクロコンピュータ140はこの制御プログラムに記述された電気量目標値Qs又は時間積分量目標値と外部出力信号So の値とをメモリ回路142から順次読み込み、連続して装置の動作を管理することで制御プログラムが実行される。1つの制御プログラム中で電気量目標値Qs又は時間積分量目標値が複数種類の値を持つ場合、判定回路130で用いる閾値Vgも順次変更する必要がある。このため閾値Vgも、前述した外部出力信号発生回路150の外部出力信号Soと同じく、電気量Qrが電気量目標値Qsに達したこと又は時間積分量が時間積分量目標値に達したことを検出したときなどにマイクロコンピュータ140からトリガをかけることで即座に変更できる機構にしておくことが望ましい。
電気量制御装置100における電気回路20は、V−F変換回路において入力電圧信号から出力周波数信号への変換係数をD−A変換回路により瞬間的に変更できる可変V−F変換回路を用い、可変V−F変換回路の出力パルスを計数することで、電気量制御に適した電気回路となる。一般的なV−F変換回路は、アナログ積分回路とコンパレータとで構成され、アナログ積分回路の出力はある閾値とともにコンパレータに入力され、アナログ積分回路の出力が閾値に到達した瞬間にオペアンプの出力が反転することを利用し、これがパルスとして出力される構造をもつ。アナログ積分回路はコンパレータの出力の反転と共にリセットあるいはそれに準じる動作を行う。これにより入力信号電圧に対して継続してV−F変換が行われる。通常、V−F変換回路ではコンパレータに入力される閾値には、電源電圧を固定抵抗器で分圧するなどして発生する一定電圧を用いることが多い。これに対して、本発明の電気量制御装置100によれば、この閾値にD−A変換回路により発生する任意電圧を用いることにより可変V−F変換回路が実現する。
上記可変V−F変換回路の出力をパルス計数回路に接続することで長時間の時間積分が可能となる(可変V−F変換法)。これを前述した電気量制御装置の時間積分機構として用いることができる。電気量制御装置100において、V−F変換係数が固定された従来のパルス計数法(固定V−F変換法)を用いた場合、(1)式におけるquの分解能はV−F変換後の1パルスに相当する電気量で規制されるが、可変V−F変換法を電気量制御装置に用いる場合、V−F変換後の1パルスに相当する電気量をD−A変換回路の分解能に相当する精度で任意の値に設定できる。このため、原理的な電気量誤差はD−A変換回路の出力Vrの分解能で規制されることになる。すなわち、電気量制御装置で管理できる最小電気量をQm、電気量の許容相対誤差をPとし、V−F変換後の1パルスに相当する電気量をqpとすると、固定V−F変換法では

qp ≦ P×Qm ・・・ (3)

の必要があるが、これに対し、可変V−F変換法ではqpは任意に変更できるため、qpの相対誤差がPより小さければqpは最小値qp (min)において、

qp(min) ≦ Qm ・・・ (4)

を満たせばよい。
このことは、管理できる最小の電気量及び電気量の相対誤差を同等にするためには、可変V−F変換法で要求される回路の動作速度やパルス計数回路の桁数を、固定V−F変換法のP倍程度にすることができ、大幅に簡素化できることを表す。このため可変V−F変換法は電気量制御装置に適していると言え、多くの場合ハードウエアとしてのデジタル回路の一部を省略し、V−F変換以降のデジタル信号処理は、マイクロコンピュータが組み込みソフトウエア上で代行することも可能である。前述した可変V−F変換回路は、アナログ積分回路が時間積分回路であり、またコンパレータが判定回路の一部を構成するため、構造的に図1中の時間積分回路120及び判定回路130と見なすことができる。このとき、判定回路130中でD−A変換回路の出力Vrが(1)式中の閾値Vgに相当し、またV−F変換後の1パルスに相当する電気量qpが(1)式中のquに相当すると見なすことができる。可変V−F変換法でqpの分解能は原理的にD−A変換回路の出力Vrの分解能に等しいが、例えばD−A変換回路のフルスケールに対して1/2以上の出力のみを使用してVrを発生すれば、十分に高い分解能をもつ領域でVrを設定することができ、qu ≡qpは最大値qu(max)から最小値qu(min)= qu(max)/2の範囲の値を高精度に設定することができる。電気量目標値Qsに対し、

N ≧ Qs/qu(max) ・・・ (5)

が成り立つ最小のNを(2)式に代入することで、qu(max)≧qu≧qu(min)であるquが得られ、(1)式からこの値に対応する閾値Vr≡Vg求めることができる。マイクロコンピュータ140で、この閾値Vrと積分回数Nを管理することで、電気量制御装置が動作される。
図3は、電気回路20の概要を示す図である。この電気回路20は、正負両極の入力に対応した可変V−F変換回路として機能する。信号入力端子22から電圧信号Vpが入力されアナログ積分回路122a及び122bに入力される。アナログ積分回路122a、122bはデジタル信号線24から入力される積分器選択信号により、積分動作とリセット動作を切り替える機能を有する。任意電圧発生回路132は、デジタル信号線24から入力される信号により任意電圧Vr (>0)及び−Vrを発生し、この任意電圧Vr ,−Vrは閾値としてアナログ積分回路122a又は122bの出力Viとともにオペアンプ134a、134c及び134b、134dに入力される。コンパレータ出力端子26には、オペアンプ134a、134b、134c、134dが発生する信号が出力される。
図3に示す電気回路20においては、2つのアナログ積分回路122a及び122bは、一方が積分動作を行っている間に他方がリセット動作を行う。高速なアナログスイッチなどを用いて、積分動作とリセット動作を十分高速に切り替えられるようにすると、切り替え時間は実用上無視でき、信号入力端子22に入力される信号はアナログ積分回路122a、122bのいずれかで常に時間積分し続けることができる。一般的にアナログ積分回路のリセットには有限の時間を要するため、アナログ積分回路122a、122bのうち、積分動作を行っているいずれか一方が飽和に達する前に他方がリセットを完了できないことが考えられる。この問題は、一般的にはアナログ積分回路を構成するコンデンサを放電する回路に流す電流を大きくすることで回避できるが、素子の性能や要求精度などによりこの方法を用いることができない場合も考えられる。このような場合には、アナログ積分回路122a、122bと並列して、アナログ積分回路及び付随するオペアンプの数を追加し、アナログ積分回路122a、122b及び追加したアナログ積分回路が順次積分動作とリセット動作の切り替えを行っていくことで、1つのアナログ積分回路がリセットに費やせる時間を増やすことが可能である。
図3に示す電気回路20において、任意電圧発生回路132は、観察対象となる電流Iが正負両方向である場合に対応させるため、正負両極の任意電圧Vr及び−Vrを発生させているが、これは電圧Vrを発生する1つのD−A変換回路と反転増幅回路とを用いて発生させればよい。アナログ積分回路122a又は122bの出力が任意電圧発生回路132で発生する任意電圧Vr又は−Vrに達するとオペアンプ134a、134b、134c、134dのいずれかの出力が反転するため、信号入力端子22に入力されている信号の時間積分が、任意電圧発生回路132で発生する任意電圧と回路定数とで決まる任意の値に達した瞬間が検出できる。図3では、2つのアナログ積分回路122a,122bに対して正負両極の判定用として各々2つのオペアンプを配置し、オペアンプの出力端子により時間積分量の符号が区別できるようにしているが、これらは適当な論理回路を用いて結合し、必要な情報のみがコンパレータ出力端子26に出力されるようにしてもよい。
図3の回路における動作として、オペアンプ134a、134b、134c、134dのいずれかの出力が反転した瞬間に、アナログ積分回路122a及び122bの積分動作/リセット動作を切り替えるように管理すると、信号入力端子22へ入力される信号の時間積分が任意の値に達する毎にコンパレータ出力端子26にパルス信号Spが出力されるため、この回路は可変V−F変換回路として動作する。従って、この回路は正負両極の入力信号を連続して扱うことができ、また時間的な欠落も発生しない動作が可能である。この回路では、2つのアナログ積分回路122a及び122bの時定数は調整して同一値に合わせておくことが好ましい。これ以降では簡単のため、アナログ積分回路122a及び122bの時定数は同一値であるとして記述する。
図3の電気回路20の出力をパルス計数回路に接続することで長時間の時間積分が可能となる。この場合、V−F変換後の1パルスに相当する電気量の│qp│を、回路定数Kと任意電圧発生回路132の発生電圧Vr(>0)で決めることができる。電気量の符号は電流Iが流れる方向に相当するが、コンパレータ出力端子26において、qpが正である場合の出力パルス数をNp、qpが負である場合の出力パルス数をNnとし、アナログ積分回路122a及び122bによる積分回数Nを

N=Np−Nn ・・・ (6)

と定義すると、(2)式はQsの符号に依らず、

qu≡│qp│=Qs/N ・・・ (7)

と表すことができ、このquを(1)式に代入することで閾値Vg≡Vrを求めることができる。マイクロコンピュータ140はこのVrと積分回数Nを管理することで、正負両極に対応した電気量制御装置として動作させることができる。
図4は、電気回路20を用いた動作の一例を示した波形図である。図4(A)はアナログ積分回路122a,122bに入力される電圧信号Vpの波形の一例を示す図であり、図4(B)はアナログ積分回路122a,122bによる充電動作を示す図であり、図4(C)は積分器選択信号Siを示す図であり、図4(D)は閾値を変更するための閾値変更トリガTrを示す図であり、図4(E)はコンパレータ出力端子26に出力されるパルス信号Spを示す図である。このパルス信号Spの各々のパルスが(6)式のNp及びNnのいずれに該当するかは、パルス信号を発生したオペアンプがオペアンプ134a,134b,134c,134dのいずれであったかにより識別することができる。
信号入力端子22には観察対象となる電流Iに比例した電圧信号Vpが入力される。ここで、アナログ積分回路122a及び122bの入力信号の時間積分と出力信号の比例係数は負であるとする。すなわち、電流I(電圧信号Vp)が正である場合、アナログ積分回路122a及び122bの出力Viは負の方向に動いていくものとすると、アナログ積分回路122a又は122bの出力Viは、図4(B)に示すような波形となる。
電圧信号Vpは、まず、一方のアナログ積分回路122aによって時刻t0から積分され、時刻t1においてアナログ積分回路122aの出力Viは予め設定された閾値(Vr1)に達する。このとき、積分器選択信号によってアナログ積分回路122bを積分動作に切り替え、電圧信号Vpがアナログ積分回路122bによって時刻t1から積分され、アナログ積分回路122bの出力Viは時刻t2において予め設定された閾値(Vr1)に達する。この結果、時刻t0から時刻t2の期間において、(6)式の定義に従ってコンパレータ出力端子26の出力パルス数は「−2」となる。
次の瞬間、閾値がトリガによって「Vr2」及び「−Vr2」に変更されるとともに、積分器選択信号によりアナログ積分回路122aを積分動作に切り替えて、アナログ積分回路122aで電圧信号Vpを時刻t2から積分すると、時刻t3においてアナログ積分回路122aの出力Viは、予め設定された閾値(Vr2)に達する。このとき、積分器選択信号によってアナログ積分回路122bを積分動作に切り替え、アナログ積分回路122bによって電圧信号Vpを時刻t3から積分すると、時刻t4においてアナログ積分回路122bの出力Viは、予め設定された閾値(−Vr2)に達する。このとき、積分器選択信号によってアナログ積分回路122aを積分動作に切り替え、アナログ積分回路122aによって電圧信号Vpを時刻t4から積分すると、時刻t5においてアナログ積分回路122aの出力Viは、予め設定された閾値(Vr2)に達する。このとき、積分器選択信号によってアナログ積分回路122bを積分動作に切り替え、アナログ積分回路122bによって電圧信号Vpを時刻t5から積分すると、時刻t6においてアナログ積分回路122bの出力Viは、予め設定された閾値(Vr2)に達する。時刻t2から時刻t6の期間においてコンパレータ出力端子26の出力パルス数は、時刻t3、t5、t6において出力されるパルスが(6)式のNnに該当し、時刻t4において出力されるパルスが(6)式のNpに該当するため、「−2」となる。
さらに、次の瞬間、閾値が変更トリガ信号によって「Vr3」及び「−Vr3」に変更されるとともに、積分器選択信号によりアナログ積分回路122aを積分動作に切り替えて、アナログ積分回路122aで電圧信号Vpを時刻t6から積分すると、時刻t7においてアナログ積分回路122aの出力Viは、予め設定された閾値(Vr3)に達する。時刻t6から時刻t7の期間においてコンパレータ出力端子26の出力パルス数は「−1」となる。
以上の閾値(±Vr1,±Vr2,±Vr3)及び出力パルス数Nをマイクロコンピュータ140によって管理することで、電気量制御装置100は、正負両極に対応した任意の電気量が通過した時点を検出でき、その時点で発生する図4(E)に示すパルス信号を計数することで外部出力信号発生回路150に外部出力用信号Soを発生させることができる。
上述した電気量制御装置100は、電気化学系を流れる電流を電流センサの観察対象とし、電気量制御装置の外部出力信号を電気化学系の電源装置の制御信号として用いることができる。また、電気化学反応量を正確に制御することが可能になる。電気化学系は、電気めっき装置、電気分解装置、電解研磨装置など特定の用途に限定される場合と、実験装置など汎用性が求められる場合がある。特定用途の電気化学系の制御に用いる場合は、制御対象となる系の仕様に準拠することで電気量制御装置の仕様を決定することができる。これに対し汎用的な電気化学系の制御に用いる場合、電気量制御装置は広範囲な動作条件をカバーする必要がある。汎用的な電気化学系の代表的なものに、電気化学実験に用いられる電解セルとポテンショスタットで構成される電気化学系(電気化学実験装置)がある。
ここでは一例として電気化学実験装置の制御を目的とする電気量制御装置について説明する。電気化学実験装置は様々な型式のものが市販されているが、ポテンショスタットへの入力信号は通常アナログ電圧信号であるため、外部出力信号発生回路150で発生する外部出力用信号Soはアナログ電圧信号としておく。電解セルを流れる電流の大きさや方向は実験内容により変わるため、電気量の管理を十分な精度で行うためには、電気量制御装置は正負両方向電流に対応したいくつかの電流レンジを備え、使用者が最適な電流レンジを選択できることが望ましい。特定の機種ではない電気化学実験装置一般に適合する電気量制御装置を作製する場合、図1中の電流センサ112、信号出力端子170、インターフェース端子180の接続先は制御対象とする電気化学実験装置に既存の箇所であり、各々に電位差が生じている可能性がある。このため、電流センサ112、信号出力端子170、インターフェース端子180は各々が電気的に絶縁されていることが望ましく、具体的には外部出力信号発生回路150とインターフェース回路160で、マイクロコンピュータ140とのデジタル信号の通信をフォトカプラなどで電気絶縁するとよい。
図5は、電気回路20を用いた動作の他の一例を示した波形図である。図5(A)はアナログ積分回路122a,122bに入力される電圧信号Vpの波形の他の一例を示す図であり、図5(B)はアナログ積分回路122a,122bによる充電動作を示す図であり、図5(C)は積分器選択信号Siを示す図であり、図5(D)は閾値を変更するための閾値変更トリガTrを示す図であり、図5(E)はコンパレータ出力端子26に出力されるパルス信号Spを示す図である。
アナログ積分回路122a,122bに入力される電圧信号Vpは正負にわたる電圧信号であるとは限られない。例えば、図5(A)に示すように、電気回路20に入力される入力される電圧信号Vpが常に正の場合もある。この場合には、図5(B)に示すように、アナログ積分回路122a又は122bの出力Viは常に同じ符号の値となる。また、もちろん時間積分の途中で閾値を変更しないこともあり得る。この場合には、閾値の変更を行わないため、閾値変更トリガTrを発生させる必要はない(図5(D)参照。)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここに示した本発明の実施形態は用途によっては必ずしも最良とはなり得ないため、適宜変更が加えられることが望ましく、その変更を加えた形態も主旨を逸脱しない範疇では本発明の範囲に含まれる。例えば、符合140は必ずしもマイクロコンピュータを用いる必要はなく、必要とされる機能を実現できる回路で代用することもできる。図1においては、便宜上符合110から符合180で構成されているが、これは機能上の区分けであり、構造上は必ずしも独立したブロックとなっている必要はない。また装置の用途や付加機能により、一部を省略あるいは代替することも可能である。図3は回路の原理を示すものであり、実際に用いる部品や用途により適宜改変されるべきものである。
上記した実施形態においては、判定回路130で用いられる閾値Vgは、マイクロイコンピュータから指示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。閾値Vgは、必要に応じて判定回路130に適した形式の信号に変換した後に判定回路130に入力すればよい。例えば、判定回路130がアナログ回路によって構成されている場合には、マイクロコンピュータ140からの指示がデジタル信号のときは、D−A変換した後に判定回路130に入力する。判定回路130がデジタル方式であれば閾値Vgはデジタル信号として判定回路140に入力すればよく、時間積分回路120が直接加算法の場合はA−D変換結果の加算値の閾値を、またパルス計数法の場合はV−F変換後のパルス計数値の閾値をデジタル信号として判定回路130に入力すればよい。
本発明による電気量制御装置100の装置概容を示す図である。 本発明による電気量制御型電源装置10の装置概容を示す図である。 電気回路20の概容を示す図である。 電気回路20を用いた動作の一例を示した波形図である。 電気回路20を用いた動作の他の一例を示した波形図である。 CuCo多層膜の構造を説明するために示す図である。 電気めっき法によるCuCo多層膜の製造方法を説明するために示す図である。
符号の説明
10…電気量制御型電源装置、20…電気回路、22…信号入力端子、24…デジタル信号線、26…コンパレータ出力端子、100…電気量制御回路、110…電流検出装置、112…電流センサ、114…検出回路、120…時間積分回路、122a,122b…アナログ積分回路、130…判定回路、132…任意電圧発生回路、134a,134b,134c,134d…オペアンプ、140…マイクロコンピュータ、142…メモリ回路、150…外部出力信号発生回路、160…インターフェース回路、170…信号出力端子、180…インターフェース端子、200…電源装置、210…電源本体部、212…対向電極端子、214…参照電極端子、216…動作電極端子、220…インタフェース回路、300…パーソナルコンピュータ、400…電気化学系、410…対向電極、420…参照電極、430…動作電極、Si…積分器選択信号、So…外部出力信号、Sp…パルス信号、Tr…閾値変更トリガ、Vi…時間積分回路120(又はアナログ積分回路122a及び122b)の出力,Vr,−Vr…任意電圧発生回路132の発生電圧、Vp…アナログ積分回路122a,122bに入力される電圧信号

Claims (7)

  1. 電流を検出する電流検出装置と、
    前記電流検出装置から入力される信号の時間積分を行う時間積分回路と、
    前記時間積分回路による時間積分量が、任意の電気量目標値に基づいて設定される時間積分量目標値に達したことを検出する判定回路と、
    電気量を制御するための任意の外部出力信号を発生する外部出力信号発生回路とを備え、
    前記外部出力信号発生回路は、前記電流検出装置で観察している電流により運ばれた電気量が前記電気量目標値に達する毎に前記外部出力信号を発生する電気量制御装置であって、
    前記時間積分回路として、前記電流検出装置から入力される信号の時間積分を行うアナログ積分回路を備え、
    前記判定回路として、任意の閾値電圧を発生する任意電圧発生回路と、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎にパルス信号を出力するコンパレータとを備え、
    前記アナログ積分回路と、前記任意電圧発生装置と、前記コンパレータとで、入力電圧信号から出力周波数信号への変換係数を任意に変更可能なV−F変換回路が構成され、
    前記任意電圧発生回路として、デジタル信号線に接続されたD−A変換回路を備え、
    前記V−F変換回路は、前記コンパレータに入力する前記閾値電圧に、前記D−A変換回路により発生する任意電圧を用いる可変V−F変換回路であることを特徴とする電気量制御装置。
  2. 請求項1に記載の電気量制御装置において、
    前記時間積分回路として、前記電流検出装置から入力される信号の時間積分を行う2つ以上のアナログ積分回路を備え、
    少なくとも1つの前記アナログ積分回路が時間積分を行っている間に他の前記アナログ積分回路はリセット動作を行い、時間積分を行っている前記アナログ積分回路の全てが飽和に達する前に、少なくとも1つのリセット動作を行っていた前記アナログ積分回路が時間積分を開始することで、前記電流検出装置から入力される信号を連続して時間積分し、
    前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧との比較判定結果に基づいて、前記2つ以上のアナログ積分回路の動作切り替えを行うことを特徴とする電気量制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電気量制御装置において、
    前記任意電圧発生回路は、正負両極の任意の閾値電圧を発生する機能を有し、
    前記コンパレータは、正負両極の判定用に2つのオペアンプを備え、
    前記2つのオペアンプのうち一方のオペアンプには正の閾値電圧が供給され他方のオペアンプには負の閾値電圧が供給されていることを特徴とする電気量制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電気量制御装置において、
    前記V−F変換回路からの出力パルス数を計数する計数回路をさらに備えることを特徴とする電気量制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電気量制御装置と、
    前記電気量制御装置における前記外部出力信号発生回路からの外部出力信号により制御可能な電源装置とを備え、
    前記外部出力信号を前記電源装置の制御信号として前記電源装置に入力することで電気化学系の電気量制御を行うことを特徴とする電気量制御型電源装置。
  6. 信号入力端子と、
    前記信号入力端子に入力される信号の時間積分を行うアナログ積分回路と、
    任意の閾値電圧を発生する任意電圧発生回路と、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧とを比較し、前記アナログ積分回路の出力電圧が前記閾値電圧に達する毎にパルス信号を出力するコンパレータとを備え、
    前記アナログ積分回路と、前記任意電圧発生装置と、前記コンパレータとで、入力電圧信号から出力周波数信号への変換係数を任意に変更可能なV−F変換回路が構成され、
    前記任意電圧発生回路として、デジタル信号線に接続されたD−A変換回路を備え、
    前記V−F変換回路は、前記コンパレータに入力する前記閾値電圧に、前記D−A変換回路により発生する任意電圧を用いる可変V−F変換回路である電気回路であって、
    前記任意電圧発生回路は、正負両極の任意の閾値電圧を発生する機能を有し、
    前記コンパレータは、正負両極の判定用に2つのオペアンプを備え、
    前記2つのオペアンプのうち一方のオペアンプには正の閾値電圧が供給され他方のオペアンプには負の閾値電圧が供給されていることを特徴とする電気回路。
  7. 請求項6に記載の電気回路において、
    前記アナログ積分回路として、前記信号入力端子に入力される信号の時間積分を行う2つ以上のアナログ積分回路を備えるとともに、
    前記電気回路は、前記の各々のアナログ積分回路の積分動作とリセット動作を切り替える動作切り替え回路と、前記信号入力端子に入力される電圧信号を前記の各々のアナログ積分回路に入力する回路とをさらに備え、
    少なくとも1つの前記アナログ積分回路が時間積分を行っている間に他の前記アナログ積分回路はリセット動作を行い、時間積分を行っている前記アナログ積分回路の全てが飽和に達する前に、少なくとも1つのリセット動作を行っていた前記アナログ積分回路が時間積分を開始することで、前記信号入力端子に入力される信号を連続して時間積分し、
    前記動作切り替え回路は、前記アナログ積分回路の出力電圧と前記閾値電圧との比較判定結果に基づいて、前記2つ以上のアナログ積分回路の動作切り替えを行う機能を有することを特徴とする電気回路。
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