JP4953031B2 - 移動ロボットの制御装置、移動ロボットおよび移動ロボットシステム - Google Patents

移動ロボットの制御装置、移動ロボットおよび移動ロボットシステム Download PDF

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本発明は、教示した目標位置間を自律的に移動する移動ロボットに関する。
移動ロボットを目標位置まで自律的に移動させるには、磁気テープのような誘導線を敷設する方法が多く用いられている。しかし、誘導線の敷設に多くの手間と費用がかかる上に、容易に目標位置や移動経路を変更できないという問題がある。そこで、移動ロボットに移動環境の地図と外界センサによる環境計測結果にもとづく位置推定部を備え、得られた位置推定結果を利用して目標位置までの自律移動を実現する方法がある。
例えば、特許文献1には、全方向カメラを利用した移動ロボットの位置推定の方法が開示されている。図7は特許文献1の実施例である位置推定装置の説明図、図8は対応するエッジマップの説明図である。図7と図8において、701は移動ロボット、702は全方位カメラ、703は環境中に存在する垂直成分エッジ、801はエッジマップである。この移動ロボットの位置推定装置は、移動ロボット701に搭載した全方位カメラ702と、周囲のエッジ位置情報を入力する図示しないデータ入力部と、データ入力部を介してエッジ位置情報を入力する図示しないコンピュータを備えている。前記コンピュータは、エッジ位置情報であるエッジマップを記憶するエッジマップ記憶部と、前記全方位カメラからの視覚情報をもとにエッジを検出するエッジ検出部と、エッジ検出部からのエッジ情報をもとに前記移動体の位置、姿勢を推定する演算部を備えている。そして、エッジ検出部において全方位カメラ702の撮像画像から周囲の柱や壁などの垂直成分エッジ703の方向を算出し、演算部において前記垂直成分エッジの方向でエッジが観測される位置及び姿勢をエッジマップ801上から探索することで、移動ロボットの位置を推定している。
このようにして求めた位置推定結果にもとづいて、移動ロボットを目標位置まで自律的に移動させるのである。
あるいは、距離センサで計測した環境表面パターンと、地図として記憶しておいた環境表面パターンとを照合することで移動ロボット位置を推定する方法も公知である。他にも、移動ロボットの位置推定に関する文献は数多く、例えば非特許文献1などに詳しい解説がある。
特許文献2では、位置推定部を備えて目標位置まで自律移動するという構成を踏襲しつつ、使用者が任意に選択した目標位置を容易に教示することができるという移動ロボットが開示されている。特許文献2の移動ロボットは、使用者からの位置情報及び移動先情報(目標位置)の入力を受ける情報入力部と、情報入力部から入力された位置情報と位置推定部で推定した位置とを関連付けてテーブルに記憶する位置情報記憶部とを備えている。情報入力部に対して移動先情報の入力があると、移動経路計画部が、入力された移動先情報と位置情報記憶部に記憶されているテーブルとを対応させ、位置推定部で移動環境の地図を参照して推定された位置からの移動経路を求め自律移動するのである。
図9は、特許文献2に開示されている移動ロボットのブロック構成図である。図において、901は情報入力部、902は位置情報記憶部、903は位置推定部である。
図10は、位置情報記憶部902が位置情報と位置推定結果とを関連付けて記憶するテーブルを模式的に示した図である。図において、T1は情報入力部901から入力された位置情報(図では、「げんかん」、「きっちん」、「おうせつま」)に対して、それぞれメモリ番号が付された第1テーブルである。T2は第1テーブルT1に付された各メモリ番号に対してロボット移動空間内での該当する位置座標(x, y)が格納される第2テーブルである。図のように構成することで、位置推定部903で推定された位置、即ち、ロボット移動空間内での該当する位置座標(x, y)と、その位置座標に使用者が任意に付した名称などの位置情報とが一対一に対応する。移動ロボットが使用者から目標位置に対応する移動先情報を受けると、直ちに前記テーブルによって目標位置の座標が得られるため、座標値にもとづいて目標位置まで自律移動することができるのである。
特開2006-155195号公報(図2、図4) 特開2007-094743号公報(図1)
S.Thrun, et al. "Probabilistic Robotics", The MIT Press, 2005
従来の多くの移動ロボットは、特許文献1や特許文献2の例で示したように、移動環境の地図にもとづく位置推定部を備え、得られた位置推定結果を利用して目標位置までの自律移動を実現する構成となっていた。しかし、この構成では位置推定精度が目標位置での位置決め精度に直接影響する。位置推定精度は移動環境の変化などで悪化する他、計算資源の制約によって位置分解能を低く抑えざるを得ない場合もある。したがって、目標位置への位置決め精度を高められないという問題が存在した。
特許文献1の例では、位置を推定するための探索計算には多数の繰り返し計算を要するので、位置推定の分解能を挙げようとしても計算資源の制約により限界がある。また、エッジマップ記憶時には存在しなかった荷物が環境中に置かれていたり人が立っていたりすると、エッジマップにはない垂直成分エッジが検出される、あるいは、エッジマップに存在する垂直成分エッジが検出されない、といった現象が起こり得る。この現象は位置推定の精度悪化あるいは破綻を招く。そのため、目標位置までの正確な自律移動ができなくなってしまう。
特許文献2の例では、移動空間内の障害物位置情報を地図として記憶し、既に記憶されている障害物位置情報が現状と合わない場合には地図を更新することで、環境変化に対応して自律移動できるようにしていた。しかし、地図の更新は更新時の位置推定の結果にもとづいて実行されるため、更新を繰り返すと位置推定精度はどうしても悪化してしまい、目標位置での位置決め精度を確保できない。
以上で述べたように、従来の移動ロボットは、位置推定部で得られる位置結果にもとづいて自律移動するようになっていたので、環境変化などに伴う位置推定精度の悪化が目標位置への位置決め精度に直接影響し、目標位置への位置決め精度を高められないという問題があった。
本発明はこのような問題点を解決するものであって、設定した目標位置間を自律的に移動し、環境変化などによって位置推定精度が悪化した場合でも目標位置に正確に位置決めできる移動ロボットの制御装置、移動ロボットおよび移動ロボットシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、所定の目標位置へ移動する移動ロボットの制御装置において、
移動環境の地図を記憶する地図記憶部と、外界センサによる環境計測結果を記憶する環境計測結果記憶部と、前記地図と前記環境計測結果および前記移動ロボットの動作信号に基づいて前記移動ロボットの位置を推定し、結果を出力する位置推定部と、前記移動ロボットの使用者が目標位置に関する情報を入力する教示部を備え、前記教示部は、前記移動ロボットの目標位置を入力するための目標位置入力手段と、前記環境計測結果のうち前記目標位置を特徴付ける所定の配列を指定する特徴配列指定手段とを備え、前記目標位置と前記特徴配列とを対応付けて記憶する目標位置情報記憶部と、前記環境計測結果から特徴配列を探索しその位置を算出する特徴配列位置算出部と、位置推定結果と前記目標位置情報および前記特徴配列位置算出結果とを用いて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御する誘導制御部とを備え、前記誘導制御部は、前記特徴配列位置算出部が前記目標位置に対応する特徴配列の位置を算出できた場合は、特徴配列位置算出結果に基づいて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御することを特徴とする移動ロボットの制御装置、を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、前記誘導制御部は、前記特徴配列位置算出部が前記目標位置に対応する特徴配列の位置を算出できた場合は、特徴配列位置算出結果に基づいて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御し、前記特徴配列位置算出部が前記目標位置に対応する特徴配列の位置を算出できなかった場合は、位置推定部から得られる位置推定結果と現在目標位置に基づいて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御すること、を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、前記地図と前記位置推定結果とを重ねて表示する表示部を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、前記環境計測結果は、前記表示部に、前記地図に対応する位置に重ねて表示され、前記特徴配列指定手段により、前記表示部上に表示された前記環境計測結果の一部が指定されることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、前記特徴配列指定手段が、記表示部上に表示された前記環境計測結果に基づいてその一部をマウスポインタでドラッグすることにより指定するものであることを特徴とするものである
また、請求項6に記載の発明は、前記外界センサによる環境計測結果を用いて前記移動環境の地図を更新する地図更新部を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、前記地図更新部は、地図更新機能の有効/無効切り替え手段を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、前記誘導制御部は、前記特徴配列位置算出部が前記目標位置に対応する特徴配列の位置を算出できた場合は、特徴配列位置算出結果に基づいて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御することを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項7いずれかに記載の制御装置を備え
移動ロボットシステム、を特徴とするものである。
請求項1、9の発明によれば、目標位置への位置決めに際し、環境計測結果から特徴配列
算出を算出した結果を利用することができ、使用者が目標位置を移動ロボットに直接入力でき、運用時の使用者負荷を軽減できるので、位置決めの信頼性や精度を高めることができる。
請求項2の発明によれば、特徴配列位置を特定できない場合であっても、目標位置に到着することができる。
請求項3の発明によれば、使用者が移動ロボットの地図と移動ロボット位置とを容易に
確認できる。
請求項4の発明によれば、使用者の判断によって目標位置を特徴付ける特徴配列を自由
に指定でき、目標位置への位置決めの信頼性や精度を一層高めることができる。
請求項5の発明によれば、使用者が目標位置を特徴付ける特徴配列を簡単に指定でき、目標位置への位置決めの信頼性や精度を一層高めることができる。
請求項6の発明によれば、目標位置設定と同時に移動環境の地図を作成することができ
、また大きな環境変化にも柔軟に対応できる。
請求項7の発明によれば、必要に応じた地図更新が可能となる。
請求項8の発明によれば、設定した目標位置間を自律的に移動し、環境変化によって位置推定精度が悪化した場合でも目標位置に正確に位置決め可能な移動ロボットを実現できる。
以下、本発明の具体的実施例について、図を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施例である移動ロボットシステムのブロック構成図である。
このシステムは、移動ロボット116、移動環境を計測する外界センサ102、および移動ロボットの制御装置101を少なくとも備えている。
移動ロボット116は、車輪等の移動手段を備えたロボットである。制御装置101から出力される誘導制御信号にしたがって前記移動手段を駆動し、環境中を移動する。また、前記移動手段の実際の動作結果から算出される移動情報(移動量や移動速度)を制御装置101に出力する。
外界センサ102は、移動ロボット116に搭載され、移動ロボット116周囲の環境を計測するセンサ機器である。本実施例ではレーザーレンジファインダである。外界センサ102は移動ロボット116の移動中に周期的に計測を実行し、周囲に存在する物体、例えば、建物の壁や柱、歩いている人などの移動ロボット116上に固定した座標系における相対位置を計測する。外界センサ102の計測結果は、制御装置101内の環境計測結果記憶部107に逐次送られ、記憶される。
移動ロボットの制御装置101は、移動ロボット116上に搭載された図示しないパーソナルコンピュータ等の計算機によって構成する。なお、外界センサ102と、移動ロボット116と情報の送受信さえできれば、必ずしも移動ロボット116上に搭載されなくても良い。
図において、制御装置101を示す点線内に示された103は表示部、104は地図記憶部、105は地図更新部、106は地図更新部105の有効/無効切り替え手段、107は環境計測結果記憶部、108は位置推定部、109は教示部、110は特徴配列指定手段、111は目標位置入力手段、112は現在目標位置選択部、113は目標位置情報記憶部、114は特徴配列位置特定部、115は誘導制御部である。
表示部103は移動ロボットの使用者に様々な情報を提供する構成要素であって、本実施例では前記計算機に付属する図示しない画像表示装置である。本実施例では、表示部103は移動環境の地図に位置推定結果と環境計測結果を重ねて画像表示する。
地図記憶部104は移動環境の地図を適宜読み出し可能な形態で記憶する構成要素であって、本実施例では前記計算機に付属する図示しない記憶装置の一部である。
地図更新部105は環境計測結果と位置推定結果とを用いて移動環境の地図を修正・増補あるいは新規作成する構成要素であって、本実施例では前記計算機上で実行される地図更新タスクである。地図更新部105は、地図更新を有効化するか無効化するかを選択する有効/無効切り替え手段106を備え、有効/無効切り替え手段106の選択結果によって地図更新を実行する/しないを切り替える。本実施例における有効/無効切り替え手段106は、前記計算機に付属する図示しないディジタルスイッチである。
環境計測結果記憶部107は外界センサ102で得られる環境計測結果を記憶する構成要素であって、本実施例では前記計算機に付属する図示しない記憶装置の一部である。
位置推定部108は、移動環境の地図と環境計測結果および移動ロボット本体116から得られる移動情報にもとづいて移動ロボット116の現在位置を推定する構成要素であって、本実施例では前記計算機上で実行される位置推定タスクである。
教示部109は、移動ロボットの使用者が移動ロボットの制御装置101に目標位置に関する情報を教示するための構成要素であって、本実施例では前記計算機に付属するマウスとキーボードおよび、前記計算機上でマウスとキーボードの入力を処理する教示タスクである。
教示部109は表示部103に表示された環境計測結果の特徴配列を指定する特徴配列指定手段110と、同表示部103に表示された地図上の任意の点を指定して目標位置を入力する目標位置入力手段111とを備える。ここで特徴配列とは、目標位置を特徴付ける環境の特定形状に対応する環境計測結果の配列であって、本実施例では目標位置付近に存在する突出した柱や壁面などである。表示部103と教示部109については、後段で更に説明する。
現在目標位置選択部112は、目標位置情報記憶部113に記憶された目標位置群のうち、移動ロボット116を移動させたい現在の目標位置を選択するための構成要素であって、本実施例では前記マウスとキーボードおよび、前記計算機上で前記マウスとキーボードの入力を処理する現在目標位置受付タスクである。なお、現在目標位置選択部112におけるマウスとキーボードは、教示部109と共通のものである。
目標位置情報記憶部113は、教示部109で入力された目標位置と指定された特徴配列とを対応付けて記憶する構成要素であって、本実施例では前記計算機に付属する図示しない記憶装置の一部である。
特徴配列位置特定部114は、現在の目標位置に対応する特徴配列を目標位置情報記憶部113から読み出し、環境計測結果から同特徴配列を探索し位置特定する。ここで特徴配列位置は、移動ロボット116に固定した座標系における相対位置として特定される。本実施例における特徴配列位置特定部114は、前記計算機上で実行される特徴配列位置特定タスクである。
誘導制御部115は、現在目標位置選択部112で選択された現在目標位置に位置決めするように移動ロボット116を誘導制御する構成要素である。誘導制御部115は、特徴配列位置特定部114で前記現在目標位置に対応する特徴配列を探索・位置特定できた場合は、特定した特徴配列位置から、移動ロボット116上に固定された座標系において現在目標位置を算出し、算出した現在目標位置を用いて移動ロボット116を誘導制御する。一方、特徴配列位置特定部114で前記現在目標位置に対応する特徴配列位置を探索・位置特定できなかった場合は、位置推定部108から得られる位置推定結果と現在目標位置にもとづいて移動ロボット116を誘導制御する。
移動ロボットの制御装置101を備えた移動ロボット116を運用する前に、事前に使用者が環境中で移動ロボットを手動運転しながら、複数の目標位置情報を教示していく。この段階を教示段階と呼ぶ。教示段階における使用者による処理手順を図2に示す。
図において、S201は、地図更新部105の有効/無効切り替え手段106を「有効」とするステップである。S202は、移動ロボットを1つの目標位置まで手動運転し、位置決めするステップである。S203は、位置決めした目標位置情報を教示するステップである。S204は、全ての目標位置情報の教示が完了したら教示段階を終了し、教示していない目標位置情報があれば教示段階を続行する判断ステップである。
ここでは地図更新部105の有効/無効切り替え手段106を「有効」とし、手動運転中に移動した環境の地図を新規作成するようにしている。しかし、移動環境の正確な地図が既に存在する場合は、地図更新部105の有効/無効切り替え手段106は「無効」とし、地図の更新をしないようにしてもよい。
教示段階が終了したら、運用段階に移行する。運用段階の処理手順は図示しないが、使用者が現在目標位置選択部112から目標位置を適宜選択し、移動ロボット116に物品搬送などを担わせる。本実施例では現在目標位置選択部112は前記計算機に付属するマウスとキーボードとその処理タスクによって構成し、現在目標位置は使用者が適宜選択するようにしたが、代わりに、順次自動的に目標位置を選択する目標位置自動選択プログラムを計算機上に実装してもよい。
続いて、教示段階における表示部103と教示部109の動作について、図3および4を用いて説明する。図3は移動ロボット116を1つの目標位置に位置決めしたときの環境と移動ロボットの例である。図において、301-1、301-2、301-3は環境中の物体、破線302は外界センサ(レーザーレンジファインダ)102の計測方位を示す線、点303はレーザーレンジファインダ102による物体301の計測配列である。また図4は、図3の環境に対応する表示部103の表示例である。401-1、401-2、401-3は、それぞれ環境中の物体301-1、301-2、301-3に対応する地図要素、402は各計測配列303に対応する点を地図上に重ねて表示した表示計測配列、403と404は特徴配列指定手段に相当する長方形とマウスポインタ、405は位置推定結果にもとづいて描かれた移動ロボット116を示す図形である。
レーザーレンジファインダ102は、破線302の方向にある物体までの距離をそれぞれ出力する。出力された距離に簡単な座標演算を加えることで、各計測配列303の移動ロボット116に対する相対的な位置を算出できる。この結果を環境計測結果とする。更に位置推定部108から得られる位置推定結果を用いれば、地図上での各計測配列303の位置を推定することができるため、結果を地図上に重ねて図4のように表示する。表示部103によって、使用者は移動ロボット116の地図上での位置を確認できる他、現在の環境計測結果を確認しながら目標位置情報を教示することができる。
移動ロボットの使用者がマウスポインタ404で長方形領域403をドラッグして指定すると、前記教示タスクにおいて環境計測結果のうち長方形403内部にある計測配列の配列を抽出し、特徴配列として目標位置情報記憶部113に保存する。同時に現在位置を一つの目標位置として先ほどの特徴配列と対になるように目標位置情報記憶部113に保存する。特徴配列としては、目標位置を特徴付ける固有の形状を有する物体に対応しており、なおかつ物品が前に置かれるなどして変化する可能性が低い領域を使用者の判断で指定する。このとき、表示部103で現在の環境計測結果を確認できるため、例えば表面状態が悪くレーザーレンジファインダ102による正確な計測ができない領域を避けつつ特徴配列を指定することができる。あるいは、目標位置付近に特徴的な形状を有する人工物を設置し、これに対応する領域を指定しても良い。また、予め目標位置付近の所定位置に特徴配列が存在することが分かっている場合は、その特徴配列を直接目標位置情報記憶部113に入力しても良い。
運用段階における位置決めの方法を、図5、6により説明する。図5は誘導制御部115の処理順序を示した流れ図である。また、図6は特徴配列位置と目標位置情報にもとづくロボット固定座標系における移動ロボット116の誘導制御を説明するための図である。
図5において、S501は特徴配列位置特定部114による特徴配列位置特定の成否によって以後の処理を分岐するステップである。
S502は特定された特徴配列位置に対応する目標位置情報記憶部113に記憶された目標位置情報を参照し、該目標位置の移動ロボット116に対する相対目標位置の値を算出するステップである。
S503はS502で算出された相対目標位置にもとづきロボット固定座標系上で移動ロボット116を誘導制御するステップである。
S504は位置推定部108から得られる位置推定結果と現在目標位置にもとづき環境に固定した座標系である絶対座標系上で移動ロボット116を誘導制御するステップである。
S505は現在目標位置への位置決め完了を判断するステップである。
図6において601は環境中の物体、602は目標位置情報記憶部に記憶した特徴配列、603は計測配列、604は現在目標位置、605は現在の移動ロボット位置を表す。現在目標位置と特徴配列602とは、対になって目標位置情報記憶部113に記憶されている。そのため特徴配列位置と現在目標位置との位置関係は既知である。また、特徴配列位置特定部114は、計測配列603の中から特徴配列602を抽出し、この特徴配列の移動ロボットに対する相対的な位置を特定する。この特徴配列602の相対位置特定結果と、前記特徴配列位置と現在目標位置との既知の位置関係とを用いれば、現在の移動ロボット固定座標系上で現在目標位置を求めることができる。
特徴的な形状を有する特徴配列は探索・位置特定が容易であるため、特徴配列位置特定部114において高い信頼性と位置特定精度を確保できる。得られた特徴配列位置からは、移動ロボット固定座標系上における現在目標位置を精度良く特定できる。正確な現在目標位置にもとづき移動ロボットを誘導制御することで、現在目標位置への高い位置決め精度が得られるのである。
従来のように位置推定結果と目標位置とにもとづいて移動ロボットを位置決めする場合、環境変化などに伴う位置推定精度の悪化が目標位置への位置決め精度に直接影響する。これに対し本発明は、目標位置とその周辺に存在する特徴配列とを対応付けて保存し、目標位置を算出するのに特徴配列位置特定結果を用いることにしたので、位置推定精度の低下の影響を受けず、移動ロボットを精度良く目標位置へ誘導することができるのである。ただし、この効果は特徴配列位置を特定できた場合に限定される。したがって特徴配列には、通常変化することのない建物の柱や目標位置を規定するために設置した人工目印に対応する環境計測結果を指定することが望ましい。そこで本発明では表示部と教示部を備えることで、使用者が適切な特徴配列を指定できるようにしているのである。
移動ロボットが現在目標位置から遠い場合などは、特徴配列位置が特定できない可能性がある。そのときは、位置推定結果にもとづいて移動ロボットを誘導制御するため、特徴配列位置特定に失敗しても誘導制御が破綻することはない。
なお、特徴配列位置特定部における特徴配列の位置特定には、種々の配列照合法(例えば、iterative closest point (ICP)法)を用いることができる。図6は簡単化のため特徴配列や計測配列を構成する点数が少なく描かれているが、実際にはより多くの点数を精度良く計測できるレーザーレンジファインダ製品が複数存在する。したがって、前記配列照合法による特徴配列の位置特定は十分可能であり、実用的である。
目標位置への高精度な位置決めを要する移動ロボット、例えば工場内物品搬送ロボットなどに広く適用可能である。
本発明の第1実施例である移動ロボットシステムのブロック構成図 教示段階における使用者による処理手順 移動ロボットを1つの目標位置に位置決めしたときの環境と移動ロボットの例 図3の環境に対応する表示部103の表示例 誘導制御部の処理順序を示した流れ図 移動ロボットの誘導制御の説明図 特許文献1に記載の位置推定装置の説明図 特許文献1のエッジマップの説明図 特許文献2における移動ロボットのブロック構成図 特許文献2における位置情報記憶部で記憶するテーブルを模式的に示した図
101 移動ロボットの制御装置
102 外界センサ
103 表示部
104 地図記憶部
105 地図更新部
106 有効/無効切り替え手段
107 環境計測結果記憶部
108 位置推定部
109 教示部
110 特徴配列指定手段
111 目標位置入力手段
112 現在目標位置選択部
113 目標位置情報記憶部
114 特徴配列位置特定部
115 誘導制御部
116 移動ロボット本体
301-1、301-2、301-3 環境中の物体
302 外界センサ(レーザーレンジファインダ)の距離計測方位を示す線
303 レーザーレンジファインダによる物体の計測配列
401-1、401-2、401-3 環境中の物体301-1、301-2、301-3に対応する地図要素
402 各計測配列に対応する点を地図上に重ねて表示した表示計測配列
403 特徴配列指定手段に相当する長方形
404 特徴配列指定手段に相当するマウスポインタ
405 位置推定結果にもとづいて描かれた移動ロボットを示す図形
601 環境中の物体
602 特徴配列
603 計測配列
604 現在目標位置
605 現在の移動ロボット位置

Claims (9)

  1. 所定の目標位置へ移動する移動ロボットの制御装置において、
    移動環境の地図を記憶する地図記憶部と、
    外界センサによる環境計測結果を記憶する環境計測結果記憶部と、
    前記地図と前記環境計測結果および前記移動ロボットの動作信号に基づいて前記移動ロボットの位置を推定し、結果を出力する位置推定部と、
    前記移動ロボットの使用者が目標位置に関する情報を入力する教示部を備え、
    前記教示部は、前記移動ロボットの目標位置を入力するための目標位置入力手段と、
    前記環境計測結果のうち前記目標位置を特徴付ける所定の配列を指定する特徴配列指定手段とを備え、
    前記目標位置と前記特徴配列とを対応付けて記憶する目標位置情報記憶部と、
    前記環境計測結果から特徴配列を探索しその位置を算出する特徴配列位置算出部と、
    位置推定結果と前記目標位置情報および前記特徴配列位置算出結果とを用いて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御する誘導制御部とを備え、
    前記誘導制御部は、
    前記特徴配列位置算出部が前記目標位置に対応する特徴配列の位置を算出できた場合は、特徴配列位置算出結果に基づいて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御することを特徴とする移動ロボットの制御装置。
  2. 移動ロボットの制御装置において、
    地図記憶部と、
    外界センサによる環境計測結果を記憶する環境計測結果記憶部と、
    前記移動ロボットの位置を推定する位置推定部と、
    目標位置に関する情報を入力する教示部を備え、
    前記教示部は、前記移動ロボットの目標位置を入力するための目標位置入力手段と、
    前記環境計測結果のうち前記目標位置を特徴付ける所定の配列を指定する特徴配列指定手段とを備え、
    前記目標位置と前記特徴配列とを対応付けて記憶する目標位置情報記憶部と、
    前記環境計測結果から特徴配列を探索しその位置を算出する特徴配列位置算出部と、
    位置推定結果と前記目標位置情報および前記特徴配列位置算出結果とを用いて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御する誘導制御部とを備え、
    前記誘導制御部は、
    前記特徴配列位置算出部が前記目標位置に対応する特徴配列の位置を算出できた場合は、特徴配列位置算出結果に基づいて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御し、
    前記特徴配列位置算出部が前記目標位置に対応する特徴配列の位置を算出できなかった場合は、位置推定部から得られる位置推定結果と現在目標位置に基づいて前記移動ロボットを前記目標位置に誘導制御することを特徴とする移動ロボットの制御装置。
  3. 前記地図と前記位置推定結果とを重ねて表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動ロボットの制御装置。
  4. 前記環境計測結果は、前記表示部に、前記地図に対応する位置に重ねて表示され、
    前記特徴配列指定手段により、前記表示部上に表示された前記環境計測結果の一部が指定されることを特徴とする請求項3記載の移動ロボットの制御装置。
  5. 前記特徴配列指定手段が、記表示部上に表示された前記環境計測結果に基づいてその一部をマウスポインタでドラッグすることにより指定するものであることを特徴とする請求項3又は4に記載の移動ロボットの制御装置
  6. 前記外界センサによる環境計測結果を用いて前記移動環境の地図を更新する地図更新部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれかに記載の移動ロボットの制御装置。
  7. 前記地図更新部は、地図更新機能の有効/無効切り替え手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の移動ロボットの制御装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の制御装置を備えたことを特徴とする移動ロボット。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の制御装置を備えたことを特徴とする移動ロボットシステム
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