JP4951815B2 - Vertical alignment type liquid crystal alignment agent - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は垂直配向型液晶配向剤に関する。さらに詳しくは、垂直配向性、印刷性、液晶表示素子の残像消去時間が短く、MVA(Multi−domein Vertical Alignment)方式の液晶表示素子に特に好適な、垂直配向型液晶配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶表示素子としては、透明導電膜が設けられている基板表面にポリアミック酸、ポリイミドなどからなる液晶配向膜を形成して液晶表示素子用基板とし、その2枚を対向配置してその間隙内に正の誘電異方性を有するネマチック型液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90度捻れるようにした、いわゆるTN(Twisted Nematic)型液晶セルを有するTN型液晶表示素子が知られている。また、TN型液晶表示素子に比してコントラストが高くて、その視角依存性の少ないSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子や、垂直配向型液晶表示素子が開発されている。このSTN型液晶表示素子は、ネマチック型液晶に光学活性物質であるカイラル剤をブレンドしたものを液晶として用い、液晶分子の長軸が基板間で180度以上にわたって連続的に捻れる状態となることにより生じる複屈折効果を利用するものである。
これらに対し、“液晶”Vol.3 No.2 117(1999年)および特開平11−258605号に記載されているように、ITO上に突起を形成して液晶の配向方向を制御する、MVA方式と呼ばれる垂直配向型液晶表示素子が提案されている。MVA方式の液晶表示素子は、視野角、コントラストなどに優れ、液晶配向膜の形成においてラビング処理を行わなくて良いなど、製造工程の面でも優れている。MVA方式に好適な液晶配向膜としては、垂直配向性に優れる、液晶表示素子の残像消去時間が短いなどの性能が要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、垂直配向性および印刷性に優れ、液晶表示素子の残像消去時間が短い、MVA方式の液晶表示素子に好適に用いられる垂直配向型液晶配向剤を提供することである。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、下記式(I−1)で表される繰り返し単位を有するポリアミック酸と有機溶剤とを含有してなることを特徴とする、垂直配向型液晶配向剤により達成される。
【0005】
【化4】
【0006】
(式中、P1 は脂環式骨格を有する4価の機基であり、Q1 は下記式(Q−1)または(Q−2)で表される基である。)
【0007】
【化5】
【0008】
(式中、Xは−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基およびフェニレン基から選ばれる2価の基であり、R1 は、炭素数10〜20のアルキル基、炭素数4〜40の脂環式骨格を有する1価の有機基または炭素数6以上のフッ素原子を有する1価の有機基である。)
【0009】
【化6】
【0010】
(式中、Xは−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基およびフェニレン基から選ばれる2価の基であり、R2 は、炭素数4〜40の脂環式骨格を有する2価の有機基である。)
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の垂直配向型液晶配向剤は、上記式(I−1)で表される繰り返し単位を有するポリアミック酸が有機溶媒に溶解されて構成される。上記ポリアミック酸は、上記式(I−1)で表される繰り返し単位を全繰り返し単位中5モル%以上有するポリアミック酸であることが好ましい。
【0012】
[ポリアミック酸]
<テトラカルボン酸二無水物>
上記ポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、脂環式テトラカルボン酸二無水物が用いられる。脂環式テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、例えば、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、下記式(I)および(II)で表される化合物などが挙げられる。
【0013】
【化7】
【0014】
(式中、R3およびR5は、芳香環を有する2価の有機基を示し、R4およびR6は、水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR4およびR6は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
【0015】
上記脂環式テトラカルボン酸二無水物のうち、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、上記式(I)で表される化合物のうち下記式(5)〜(7)で表される化合物および上記式(II)で表される化合物のうち下記式(8)で表される化合物が、良好な液晶配向性を発現させることができる観点から好ましく、特に好ましいものとして、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)および下記式(5)で表される化合物を挙げることができる。
【0016】
【化8】
【0017】
また、本発明で用いられるポリアミック酸の合成には、本発明の効果を損なわない範囲で、その他のテトラカルボン酸二無水物が併用されてもよい。その他のテトラカルボン酸二無水物としては、ブタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物;
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(1)〜(4)で表される化合物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0018】
【化9】
【0019】
その他のテトラカルボン酸二無水物の中で好ましいものとしては、ブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
これらテトラカルボン酸二無水物のうち、脂環式テトラカルボン酸二無水物が全テトラカルボン酸二無水物に対して50モル%以上であることが好ましい。
【0020】
<ジアミン>
上記式(Q−1)および上記式(Q−2)で表される基は、ポリアミック酸を合成するジアミン由来の基である。以下、上記式(Q−1)または上記式(Q−2)で表される基を有するジアミンを、「特定ジアミン」ともいう。
上記式(Q−1)において、R1 で表される炭素数10〜20のアルキル基としては、例えば、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられる。
また、上記式(Q−1)におけるR1 および上記式(Q−2)におけるR2 で表される炭素数4〜40の脂環式骨格を有する有機基としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロデカンなどのシクロアルカン由来の脂環式骨格を有する基;コレステロール、コレスタノールなどのステロイド骨格を有する基;ノルボルネン、アダマンタンなどの有橋脂環式骨格を有する基などが挙げられる。これらの中で、特に好ましくはステロイド骨格を有する基である。上記脂環式骨格を有する有機基は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換された基であってもよい。
【0021】
さらに、上記式(Q−1)におけるR1 で表される炭素数6以上のフッ素原子を有する基としては、例えば、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基などの炭素数6以上の直鎖状アルキル基;シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの炭素数6以上の脂環式炭化水素基;フェニル基、ビフェニル基などの炭素数6以上の芳香族炭化水素基などの有機基における水素原子の一部または全部を、フッ素原子またはフルオロアルキル基で置換した基が挙げられる。
【0022】
また、上記式(Q−1)および上記式(Q−2)におけるXで表される2価の有機基としては、−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−CO−、メチレン基、炭素数2〜6のアルキレン基およびフェニレン基であり、これらのうち、特に好ましくは−O−、−COO−、−OCO−で表される基である。
【0023】
上記式(Q−1)で表される基を有するジアミンの具体例としては、ドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、下記式(9)〜(14)で表される化合物を好ましいものとして挙げることができる。
【0024】
【化10】
【0025】
また、上記式(Q−2)で表される基を有するジアミンの具体例としては、下記式(15)〜(17)で表されるジアミンを好ましいものとして挙げることができる。
【0026】
【化11】
【0027】
本発明で用いられるポリアミック酸の合成においては、本発明の効果を損なわない程度に、他のジアミン化合物が併用されていてもよい。他のジアミン化合物としては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
【0028】
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
【0029】
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミンなどの、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
下記式(III)で表されるジアミノオルガノシロキサンなどが挙げられる。
【0030】
【化12】
【0031】
(式中、R7 は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複数存在するR7 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
【0032】
これらのジアミン化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0033】
これらのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジンなどが好ましい。
【0034】
本発明の液晶配向剤に含まれる全重合体における全ジアミン成分中に占める特定ジアミンの割合は、ジアミン成分総量に対して、好ましくは5モル%以上であり、さらに好ましくは10モル%以上である。この使用割合が5モル%未満の場合は、垂直配向性に十分な効果が得られない場合がある。
【0035】
<ポリアミック酸の合成>
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、通常−20℃〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。
【0036】
ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えば1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を例示することができる。また、有機溶媒の使用量(α)は、通常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(β)が、反応溶液の全量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
【0037】
なお、上記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。斯かる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
【0038】
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回または数回行うことにより、ポリアミック酸を精製することができる。
【0039】
<末端修飾型の重合体>
本発明で用いられるポリアミック酸は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
【0040】
<重合体の対数粘度>
以上のようにして得られるポリアミック酸は、その対数粘度(ηln)の値が好ましくは0.05〜10dl/g、より好ましくは0.05〜5dl/gである。
本発明における対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記式(i)によって求められるものである。
【0041】
【数1】
【0042】
[液晶配向剤]
本発明の液晶配向剤は、上記ポリアミック酸が有機溶媒中に溶解含有されて構成される。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜200℃であり、より好ましくは20℃〜60℃である。
【0043】
本発明の液晶配向剤を構成する有機溶媒としては、非プロトン系溶剤10〜60重量%とアルコール系溶剤40〜90重量%とを用いることが好ましい。特に好ましくは、非プロトン系溶剤20〜50重量%、アルコール系溶剤50〜80重量%である。
非プロトン系溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどを好ましいものとして挙げることができ、特に好ましくは、N−メチル−2−ピロリドンおよびγ−ブチロラクトンである。
アルコール系溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−プロピルエーテル、エチレングリコールモノi−プロピルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、ヒドロキシ酢酸、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラヒドロ−3−フランメタノール、乳酸エチル、乳酸−n−プロピル、乳酸−n−ブチル、乳酸−n−イソアミル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、2−(2−メトキシプロポキシ)プロパノール、2−(2−エトキシプロポキシ)プロパノール、2−(2−ブトキシプロポキシ)プロパノールなどを挙げることができ、特に好ましくは、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンである。
【0044】
本発明の液晶配向剤における固形分濃度は、粘性、揮発性などを考慮して選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲にある。すなわち、本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得ることができず、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得ることができず、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。
【0045】
本発明の液晶配向剤には、目的の物性を損なわない範囲内で、基板表面に対する接着性を向上させる観点から、官能性シラン含有化合物、エポキシ化合物が含有されていてもよい。かかる官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
【0046】
かかるエポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3−(N−アリルーNーグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
【0047】
本発明の液晶配向剤はMVA方式の液晶表示素子に好適に用いることができる。MVAモードとは“液晶 Vol.3 No.2 117(1999年)”や特開平11−258605に示すように、突起を配向規制手段に用いた垂直配向モードを示す。突起は、TFT基板側およびカラーフィルター側のそれぞれに形成されていてもよく、カラーフィルター側に突起を有し、TFT側にスリットを有するものでもよい。
【0048】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0049】
[印刷性]
日本写真印刷社製オングストローマを用いて突起付き基板に印刷し、プレベークを80℃、1分間、ポストベークを180℃1時間行った後の基板を顕微鏡にて観察した。
[液晶表示素子の作製方法]
図1に示すように、ポジ型レジストを用いて形成した突起を有するITO付きガラス基板(A)およびITOのパターンを有するガラス基板(B)に、それぞれ液晶配向剤を印刷し、80℃で1分間、その後180℃で1時間乾燥することにより乾燥膜厚600オングストロームの塗膜を形成した。
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、基板(B)の外縁部に、粒径3.5μmの酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂系接着剤をスクリーン印刷法により塗布した後、図1のような位置関係になるように2枚の基板を張り合わせた。
基板の表面および外縁部の接着剤により区画されたセルギャップ内に、メルク社製ネガ型液晶MLC6608を注入充填し、次いで、注入孔をエポキシ系接着剤で封止して垂直配向型液晶表示素子を作製した。
【0050】
[垂直配向性]
電圧OFF時および交流12V(ピーク−ピーク)での液晶表示素子をクロスニコル下で観察した。
[電圧保持率]
液晶表示素子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。
【0051】
[液晶表示素子の残像消去時間]
液晶表示素子に直流3.0V、交流6.0V(ピーク−ピーク)を重畳した30Hz、3.0Vの矩形波を70℃の環境温度で20時間印加した後、電圧をOFFとし、目視により残像が消去するまでの時間を測定した。
【0052】
合成例1〜6
N−メチル−2−ピロリドンに、表1に示す組成で、ジアミン、テトラカルボン酸二無水物の順で加え、固形分濃度20重量%、60℃で6時間反応させて、表1に示す対数粘度を有するポリアミック酸を得た。得られたポリアミック酸をそれぞれ、重合体A1〜A6とする。
合成例7、比較合成例1〜2
N−メチル−2−ピロリドンに、表1に示す組成で、ジアミン、テトラカルボン酸二無水物の順で加え、固形分濃度20重量%、室温で6時間反応させて、表1に示す対数粘度を有するポリアミック酸を得た。得られた重合体をそれぞれ、重合体A7、a1およびa2とする。
比較合成例3
合成例1で得たポリアミック酸をN−メチル−2−ピロリドンにより固形分濃度5重量%に希釈した後、ピリジンを、用いたテトラカルボン酸二無水物とジアミンの総量に対して5モル%、無水酢酸を3モル%加えた後、110℃に加熱して4時間イミド化反応を行った。得られた溶液をジエチルエーテルで再沈殿させた後、回収、乾燥してポリイミドを得た。得られた重合体を、重合体a3とする。
【0053】
【表1】
()内数字はモル%
TCAAH:2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
PMA:ピロメリット酸二無水物
CB:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
DMCB:1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
PDA:p−フェニレンジアミン
ODA:オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン
ジアミン▲1▼:式(9)で表されるジアミン
ジアミン▲2▼:式(10)で表されるジアミン
ジアミン▲3▼:式(13)で表されるジアミン
【0054】
実施例1〜10、比較例1〜3
表2のような組成で固形分濃度6.0%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用いて液晶配向膜を形成し、液晶表示素子を作製した。各評価結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BC:ブチルセロソルブ
添加剤:N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(添加剤含有量は重合体100重量部に対する重量部数である。)
【0056】
【発明の効果】
本発明の液晶配向剤によれば、垂直配向性、印刷性が良好で、残像消去時間が短く、MVA方式の液晶表示素子に好適な液晶配向膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に用いられるMVA方式の液晶セルの模式図を示す。
【符号の説明】
1 カラーフィルター側電極(ITO)
2 液晶配向膜
3 画素電極(ITO)
4 配向規制手段(突起)
5 配向規制手段(スリット)
6 液晶分子[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vertical alignment type liquid crystal alignment agent. More specifically, the present invention relates to a vertical alignment type liquid crystal aligning agent particularly suitable for an MVA (Multi-domain Vertical Alignment) type liquid crystal display element, which has a short vertical image alignment property, printability, and afterimage erasing time of the liquid crystal display element.
[0002]
[Prior art]
Currently, as a liquid crystal display element, a liquid crystal alignment film made of polyamic acid, polyimide, or the like is formed on the surface of a substrate on which a transparent conductive film is provided to form a liquid crystal display element substrate. A nematic liquid crystal layer having positive dielectric anisotropy is formed in a cell having a sandwich structure so that the major axis of the liquid crystal molecules is continuously twisted 90 degrees from one substrate to the other. A TN liquid crystal display element having a so-called TN (twisted nematic) liquid crystal cell is known. Further, STN (Super Twisted Nematic) type liquid crystal display elements and vertical alignment type liquid crystal display elements, which have a higher contrast than the TN type liquid crystal display elements and have less viewing angle dependency, have been developed. This STN type liquid crystal display element uses nematic liquid crystal blended with a chiral agent which is an optically active substance as liquid crystal, and the major axis of liquid crystal molecules is continuously twisted over 180 degrees between substrates. The birefringence effect generated by the above is utilized.
In contrast, “Liquid Crystal” Vol. 3 No. As described in 2 117 (1999) and Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-258605, a vertical alignment type liquid crystal display element called an MVA method is proposed in which protrusions are formed on ITO to control the alignment direction of the liquid crystal. ing. The MVA liquid crystal display element is excellent in terms of manufacturing process, such as excellent viewing angle and contrast, and need not be rubbed in forming the liquid crystal alignment film. A liquid crystal alignment film suitable for the MVA system is required to have excellent performance such as excellent vertical alignment and a short afterimage erasing time of the liquid crystal display element.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a vertical alignment type liquid crystal aligning agent that is excellent in vertical alignment and printability and has a short afterimage erasing time of a liquid crystal display device, and is suitably used for an MVA liquid crystal display device.
Still other objects and advantages of the present invention will become apparent from the following description.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, the above objects and advantages of the present invention include a polyamic acid having a repeating unit represented by the following formula (I-1) and an organic solvent. This is achieved by a liquid crystal aligning agent.
[0005]
[Formula 4]
[0006]
(Where P 1 Is a tetravalent functional group having an alicyclic skeleton, and Q 1 Is a group represented by the following formula (Q-1) or (Q-2). )
[0007]
[Chemical formula 5]
[0008]
Wherein X is selected from —O—, —CO—, —COO—, —OCO—, —NHCO—, —CONH—, —S—, a methylene group, an alkylene group having 2 to 6 carbon atoms, and a phenylene group. A divalent group, R 1 Is a monovalent organic group having an alkyl group having 10 to 20 carbon atoms, an alicyclic skeleton having 4 to 40 carbon atoms, or a monovalent organic group having a fluorine atom having 6 or more carbon atoms. )
[0009]
[Chemical 6]
[0010]
Wherein X is selected from —O—, —CO—, —COO—, —OCO—, —NHCO—, —CONH—, —S—, a methylene group, an alkylene group having 2 to 6 carbon atoms, and a phenylene group. A divalent group, R 2 Is a divalent organic group having an alicyclic skeleton having 4 to 40 carbon atoms. )
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The vertical alignment type liquid crystal aligning agent of the present invention is constituted by dissolving a polyamic acid having a repeating unit represented by the above formula (I-1) in an organic solvent. The polyamic acid is preferably a polyamic acid having 5 mol% or more of the repeating units represented by the formula (I-1) in all repeating units.
[0012]
[Polyamic acid]
<Tetracarboxylic dianhydride>
As the tetracarboxylic dianhydride used for the synthesis of the polyamic acid, an alicyclic tetracarboxylic dianhydride is used. Specific examples of the alicyclic tetracarboxylic dianhydride include, for example, 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride and 1,2-dimethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic. Acid dianhydride, 1,3-dimethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,3-dichloro-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1 , 2,3,4-Tetramethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,3,4-cyclopentanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,4,5 -Cyclohexanetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ', 4,4'-dicyclohexyltetracarboxylic dianhydride, cis-3,7-dibutylcycloocta-1,5-diene-1,2,5,6 -Tetracarboxylic dianhydride, 2,3,5-tricarboxycyclopentyl Acid dianhydride, 3,5,6-tricarbonyl-2-carboxynorbornane-2: 3,5: 6-dianhydride, 2,3,4,5-tetrahydrofurantetracarboxylic dianhydride, 1,3 , 3a, 4,5,9b-Hexahydro-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4 , 5,9b-Hexahydro-5-methyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4 , 5,9b-Hexahydro-5-ethyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4 , 5,9b-Hexahydro-7-methyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [ , 2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-7-ethyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1 , 2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-8-methyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1 , 2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-8-ethyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1 , 2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-5,8-dimethyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3-dione, 5- (2,5-dioxotetrahydrofural) -3-methyl-3-cycl Lohexene-1,2-dicarboxylic dianhydride, bicyclo [2,2,2] -oct-7-ene-2,3,5,6-tetracarboxylic dianhydride, 3-oxabicyclo [3,2 , 1] octane-2,4-dione-6-spiro-3 ′-(tetrahydrofuran-2 ′, 5′-dione), compounds represented by the following formulas (I) and (II), and the like.
[0013]
[Chemical 7]
[0014]
(Wherein R Three And R Five Represents a divalent organic group having an aromatic ring, R Four And R 6 Represents a hydrogen atom or an alkyl group, and a plurality of R Four And R 6 May be the same or different. )
[0015]
Among the alicyclic tetracarboxylic dianhydrides, 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,3-dimethyl-1,2,3,4-
[0016]
[Chemical 8]
[0017]
In addition, other tetracarboxylic dianhydrides may be used in combination in the synthesis of the polyamic acid used in the present invention as long as the effects of the present invention are not impaired. Other tetracarboxylic dianhydrides include aliphatic tetracarboxylic dianhydrides such as butanetetracarboxylic dianhydride;
Pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenone tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenylsulfone tetracarboxylic dianhydride, 1,4,5, 8-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 2,3,6,7-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenyl ether tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4'-dimethyldiphenylsilanetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ', 4,4'-tetraphenylsilanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,3,4-furantetracarboxylic dianhydride 4,4′-bis (3,4-dicarboxyphenoxy) diphenyl sulfide dianhydride, 4,4′-bis (3,4-dicarboxyphenoxy) diphenylsulfone dianhydride, 4,4′-bis ( 3,4-dicarboxyphenoxy) diphenylpropane Water, 3,3 ′, 4,4′-perfluoroisopropylidenediphthalic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride, bis (phthalic acid) phenylphosphine oxide Dianhydride, p-phenylene-bis (triphenylphthalic acid) dianhydride, m-phenylene-bis (triphenylphthalic acid) dianhydride, bis (triphenylphthalic acid) -4,4′-diphenyl ether dianhydride , Bis (triphenylphthalic acid) -4,4′-diphenylmethane dianhydride, ethylene glycol-bis (anhydrotrimellitate), propylene glycol-bis (anhydrotrimellitate), 1,4-butanediol -Bis (anhydrotrimellitate), 1,6-hexanediol-bis (anhydrotrimellitate), 1,8-octanediol-bis (a Hydrotrimellitate), 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane-bis (anhydrotrimellitate), aromatic tetracarboxylic acids such as compounds represented by the following formulas (1) to (4) Mention may be made of anhydrides.
These may be used alone or in combination of two or more.
[0018]
[Chemical 9]
[0019]
Among the other tetracarboxylic dianhydrides, preferred are butanetetracarboxylic dianhydride, pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenone tetracarboxylic dianhydride, 3 , 3 ′, 4,4′-biphenylsulfonetetracarboxylic dianhydride, 1,4,5,8-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, and the like.
Among these tetracarboxylic dianhydrides, the alicyclic tetracarboxylic dianhydride is preferably 50 mol% or more based on the total tetracarboxylic dianhydrides.
[0020]
<Diamine>
The group represented by the formula (Q-1) and the formula (Q-2) is a diamine-derived group that synthesizes a polyamic acid. Hereinafter, the diamine having a group represented by the formula (Q-1) or the formula (Q-2) is also referred to as a “specific diamine”.
In the above formula (Q-1), R 1 Examples of the alkyl group having 10 to 20 carbon atoms represented by: n-decyl group, n-dodecyl group, n-pentadecyl group, n-hexadecyl group, n-octadecyl group, n-eicosyl group and the like. .
Further, R in the above formula (Q-1) 1 And R in the above formula (Q-2) 2 Examples of the organic group having an alicyclic skeleton having 4 to 40 carbon atoms represented by: a group having an alicyclic skeleton derived from cycloalkane such as cyclobutane, cyclopentane, cyclohexane, and cyclodecane; cholesterol, cholestanol and the like And a group having a bridged alicyclic skeleton such as norbornene and adamantane. Among these, a group having a steroid skeleton is particularly preferable. The organic group having an alicyclic skeleton may be a group substituted with a halogen atom, preferably a fluorine atom.
[0021]
Further, R in the above formula (Q-1) 1 As the group having a fluorine atom having 6 or more carbon atoms represented by, for example, a linear alkyl group having 6 or more carbon atoms such as n-hexyl group, n-octyl group, n-decyl group; cyclohexyl group, cyclohexane An alicyclic hydrocarbon group having 6 or more carbon atoms such as an octyl group; a part or all of hydrogen atoms in an organic group such as an aromatic hydrocarbon group having 6 or more carbon atoms such as a phenyl group or a biphenyl group, And a group substituted with a fluoroalkyl group.
[0022]
In addition, examples of the divalent organic group represented by X in the formula (Q-1) and the formula (Q-2) include —O—, —COO—, —OCO—, —NHCO—, and —CONH—. , -CO-, a methylene group, an alkylene group having 2 to 6 carbon atoms, and a phenylene group, and among these, a group represented by -O-, -COO-, or -OCO- is particularly preferable.
[0023]
Specific examples of the diamine having the group represented by the above formula (Q-1) include dodecanoxy-2,4-diaminobenzene, pentadecanoxy-2,4-diaminobenzene, hexadecanoxy-2,4-diaminobenzene, octadecanoxy- Preferable examples include 2,4-diaminobenzene and compounds represented by the following formulas (9) to (14).
[0024]
[Chemical Formula 10]
[0025]
Specific examples of the diamine having a group represented by the above formula (Q-2) include diamines represented by the following formulas (15) to (17).
[0026]
Embedded image
[0027]
In the synthesis of the polyamic acid used in the present invention, other diamine compounds may be used in combination so as not to impair the effects of the present invention. Examples of other diamine compounds include p-phenylenediamine, m-phenylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 4,4′-diaminodiphenylethane, 4,4′-diaminodiphenyl sulfide, and 4,4′-diamino. Diphenyl sulfone, 3,3′-dimethyl-4,4′-diaminobiphenyl, 4,4′-diaminobenzanilide, 4,4′-diaminodiphenyl ether, 1,5-diaminonaphthalene, 3,3-dimethyl-4, 4′-diaminobiphenyl, 5-amino-1- (4′-aminophenyl) -1,3,3-trimethylindane, 6-amino-1- (4′-aminophenyl) -1,3,3-trimethyl Indane, 3,4'-diaminodiphenyl ether, 3,3'-diaminobenzophenone, 3,4'-diaminobenzophenone, 4,4'-diaminobenzophene Non-2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] hexafluoropropane, 2,2-bis (4-aminophenyl) ) Hexafluoropropane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfone, 1,4-bis (4-aminophenoxy) benzene, 1,3-bis (4-aminophenoxy) benzene, , 3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 9,9-bis (4-aminophenyl) -10-hydroanthracene, 2,7-diaminofluorene, 9,9-bis (4-aminophenyl) fluorene, 4, , 4′-methylene-bis (2-chloroaniline), 2,2 ′, 5,5′-tetrachloro-4,4′-diaminobiphenyl, 2,2′-dichloro-4,4′-diamino-5 , 5'- Dimethoxybiphenyl, 3,3′-dimethoxy-4,4′-diaminobiphenyl, 1,4,4 ′-(p-phenyleneisopropylidene) bisaniline, 4,4 ′-(m-phenyleneisopropylidene) bisaniline, 2, 2′-bis [4- (4-amino-2-trifluoromethylphenoxy) phenyl] hexafluoropropane, 4,4′-diamino-2,2′-bis (trifluoromethyl) biphenyl, 4,4′- Aromatic diamines such as bis [(4-amino-2-trifluoromethyl) phenoxy] -octafluorobiphenyl;
[0028]
1,1-metaxylylenediamine, 1,3-propanediamine, tetramethylenediamine, pentamethylenediamine, hexamethylenediamine, heptamethylenediamine, octamethylenediamine, nonamethylenediamine, 4,4-diaminoheptamethylenediamine, 1 , 4-diaminocyclohexane, isophorone diamine, tetrahydrodicyclopentadienylenediamine, hexahydro-4,7-methanoindanylene methylene diamine, tricyclo [6.2.1.02,7] -undecylenedimethyl diamine, 4, Aliphatic and cycloaliphatic diamines such as 4'-methylenebis (cyclohexylamine);
[0029]
2,3-diaminopyridine, 2,6-diaminopyridine, 3,4-diaminopyridine, 2,4-diaminopyrimidine, 5,6-diamino-2,3-dicyanopyrazine, 5,6-diamino-2,4 -Dihydroxypyrimidine, 2,4-diamino-6-dimethylamino-1,3,5-triazine, 1,4-bis (3-aminopropyl) piperazine, 2,4-diamino-6-isopropoxy-1,3 , 5-triazine, 2,4-diamino-6-methoxy-1,3,5-triazine, 2,4-diamino-6-phenyl-1,3,5-triazine, 2,4-diamino-6-methyl -S-triazine, 2,4-diamino-1,3,5-triazine, 4,6-diamino-2-vinyl-s-triazine, 2,4-diamino-5-phenylthiazole, 2,6-diaminopurine 5,6-diamino-1,3 Dimethyluracil, 3,5-diamino-1,2,4-triazole, 6,9-diamino-2-ethoxyacridine lactate, 3,8-diamino-6-phenylphenanthridine, 1,4-diaminopiperazine, 3, A diamine having two primary amino groups in the molecule and a nitrogen atom other than the primary amino group, such as 1,6-diaminoacridine and bis (4-aminophenyl) phenylamine;
Examples thereof include diaminoorganosiloxane represented by the following formula (III).
[0030]
Embedded image
[0031]
(Wherein R 7 Represents a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms and a plurality of R 7 May be the same or different, p is an integer of 1 to 3, and q is an integer of 1 to 20. )
[0032]
These diamine compounds can be used alone or in combination of two or more.
[0033]
Of these, p-phenylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 4,4′-diaminodiphenyl sulfide, 1,5-diaminonaphthalene, 2,7-diaminofluorene, 4,4′-diaminodiphenyl ether, 2, 2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 9,9-bis (4-aminophenyl) fluorene, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] hexafluoropropane, 2 , 2-bis (4-aminophenyl) hexafluoropropane, 4,4 ′-(p-phenylenediisopropylidene) bisaniline, 4,4 ′-(m-phenylenediisopropylidene) bisaniline, 1,4-cyclohexanediamine 4,4'-methylenebis (cyclohexylamine), 1,4-bis (4-aminophenoxy) benze , 4,4'-bis (4-aminophenoxy) biphenyl, 2,6-diaminopyridine, 3,4-diaminopyridine, 2,4-diaminopyrimidine, and 3,6-diamino acridine is preferred.
[0034]
The proportion of the specific diamine in the total diamine component in the total polymer contained in the liquid crystal aligning agent of the present invention is preferably at least 5 mol%, more preferably at least 10 mol%, based on the total amount of the diamine component. . When this use ratio is less than 5 mol%, a sufficient effect on the vertical alignment may not be obtained.
[0035]
<Synthesis of polyamic acid>
The ratio of tetracarboxylic dianhydride and diamine used for the polyamic acid synthesis reaction is 0.2 to 2 equivalents of tetracarboxylic dianhydride acid anhydride group to 1 equivalent of amino group of diamine. The ratio is preferably, more preferably 0.3 to 1.2 equivalent.
The synthetic reaction of polyamic acid is usually carried out in an organic solvent under a temperature condition of −20 ° C. to 150 ° C., preferably 0 to 100 ° C.
[0036]
Here, the organic solvent is not particularly limited as long as it can dissolve the synthesized polyamic acid. For example, 1-methyl-2-pyrrolidone, N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylformamide, dimethyl sulfoxide And aprotic polar solvents such as γ-butyrolactone, tetramethylurea and hexamethylphosphortriamide; and phenolic solvents such as m-cresol, xylenol, phenol and halogenated phenol. The amount of organic solvent used (α) is usually such that the total amount (β) of tetracarboxylic dianhydride and diamine compound is 0.1 to 30% by weight based on the total amount (α + β) of the reaction solution. It is preferable that the amount is small.
[0037]
In addition, alcohols, ketones, esters, ethers, halogenated hydrocarbons, hydrocarbons, etc., which are poor solvents for polyamic acid, are used in combination with the organic solvent as long as the resulting polyamic acid does not precipitate. be able to. Specific examples of such a poor solvent include, for example, methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol, cyclohexanol, 4-hydroxy-4-methyl-2-pentanone, ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butanediol, and triethylene. Glycol, ethylene glycol monomethyl ether, ethyl lactate, butyl lactate, acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone, methyl acetate, ethyl acetate, butyl acetate, methyl methoxypropionate, ethyl ethoxypropionate, diethyl oxalate, Diethyl malonate, diethyl ether, ethylene glycol methyl ether, ethylene glycol ethyl ether, ethylene glycol-n-propyl ether, ethylene glycol-i- Propyl ether, ethylene glycol-n-butyl ether, ethylene glycol dimethyl ether, ethylene glycol ethyl ether acetate, diethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol diethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether acetate, diethylene glycol monoethyl ether acetate, tetrahydrofuran, dichloromethane Examples include 1,2-dichloroethane, 1,4-dichlorobutane, trichloroethane, chlorobenzene, o-dichlorobenzene, hexane, heptane, octane, benzene, toluene, xylene, and the like.
[0038]
As described above, a reaction solution obtained by dissolving polyamic acid is obtained. The reaction solution is poured into a large amount of poor solvent to obtain a precipitate, and the precipitate is dried under reduced pressure to obtain a polyamic acid. The polyamic acid can be purified by dissolving the polyamic acid again in an organic solvent and then precipitating with a poor solvent once or several times.
[0039]
<End-modified polymer>
The polyamic acid used in the present invention may be a terminal-modified type having a controlled molecular weight. By using this terminal-modified polymer, the coating characteristics of the liquid crystal aligning agent can be improved without impairing the effects of the present invention. Such a terminal-modified polymer can be synthesized by adding an acid monoanhydride, a monoamine compound, a monoisocyanate compound or the like to the reaction system when synthesizing a polyamic acid. Here, as the acid monoanhydride, for example, maleic anhydride, phthalic anhydride, itaconic anhydride, n-decyl succinic anhydride, n-dodecyl succinic anhydride, n-tetradecyl succinic anhydride , N-hexadecyl succinic anhydride and the like. Examples of monoamine compounds include aniline, cyclohexylamine, n-butylamine, n-pentylamine, n-hexylamine, n-heptylamine, n-octylamine, n-nonylamine, n-decylamine, and n-undecylamine. N-dodecylamine, n-tridecylamine, n-tetradecylamine, n-pentadecylamine, n-hexadecylamine, n-heptadecylamine, n-octadecylamine, n-eicosylamine, etc. Can do. Examples of the monoisocyanate compound include phenyl isocyanate and naphthyl isocyanate.
[0040]
<Logarithmic viscosity of polymer>
The polyamic acid obtained as described above has a logarithmic viscosity (η ln ) Is preferably 0.05 to 10 dl / g, more preferably 0.05 to 5 dl / g.
Logarithmic viscosity (η ln The value of) is obtained from the following formula (i) by measuring the viscosity at 30 ° C. of a solution having a concentration of 0.5 g / 100 ml using N-methyl-2-pyrrolidone as a solvent.
[0041]
[Expression 1]
[0042]
[Liquid crystal aligning agent]
The liquid crystal aligning agent of the present invention is constituted by dissolving and containing the polyamic acid in an organic solvent.
The temperature at the time of preparing the liquid crystal aligning agent of this invention becomes like this. Preferably it is 0 to 200 degreeC, More preferably, it is 20 to 60 degreeC.
[0043]
As the organic solvent constituting the liquid crystal aligning agent of the present invention, it is preferable to use an aprotic solvent of 10 to 60% by weight and an alcohol solvent of 40 to 90% by weight. Particularly preferred are an aprotic solvent of 20 to 50% by weight and an alcohol solvent of 50 to 80% by weight.
Preferred examples of the aprotic solvent include N-methyl-2-pyrrolidone, γ-butyrolactone, γ-butyrolactam, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, and the like. Are N-methyl-2-pyrrolidone and γ-butyrolactone.
Examples of alcohol solvents include ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol mono n-propyl ether, ethylene glycol mono i-propyl ether, ethylene glycol mono n-butyl ether (butyl cellosolve), diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl. Ether, 4-hydroxy-4-methyl-2-pentanone, ethyl 2-hydroxypropionate, ethyl 2-hydroxy-2-methylpropionate, methyl 2-hydroxy-3-methylbutanoate, hydroxyacetic acid, tetrahydrofurfuryl alcohol, Tetrahydro-3-furanmethanol, ethyl lactate, lactate-n-propyl, lactate-n-butyl, lactate-n-isoamyl, 1-methoxy 2-propanol, 1-ethoxy-2-propanol, 1-butoxy-2-propanol, 1-phenoxy-2-propanol, propylene glycol monoacetate, dipropylene glycol, 2- (2-methoxypropoxy) propanol, 2- (2-Ethoxypropoxy) propanol, 2- (2-butoxypropoxy) propanol and the like can be mentioned, and ethylene glycol-n-butyl ether (butyl cellosolve) and 4-hydroxy-4-methyl-2-pentanone are particularly preferable. is there.
[0044]
The solid content concentration in the liquid crystal aligning agent of the present invention is selected in consideration of viscosity, volatility, etc., but is preferably in the range of 1 to 10% by weight. That is, the liquid crystal aligning agent of the present invention is applied to the substrate surface to form a coating film that becomes a liquid crystal alignment film. When the solid content concentration is less than 1% by weight, the coating film thickness is When the solid content concentration exceeds 10% by weight, the film thickness of the coating film becomes excessive and a good liquid crystal alignment film cannot be obtained. In addition, the viscosity of the liquid crystal aligning agent increases, resulting in poor coating characteristics.
[0045]
The liquid crystal aligning agent of this invention may contain the functional silane containing compound and the epoxy compound from a viewpoint which improves the adhesiveness with respect to the substrate surface within the range which does not impair the target physical property. Examples of such functional silane-containing compounds include 3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-aminopropyltriethoxysilane, 2-aminopropyltrimethoxysilane, 2-aminopropyltriethoxysilane, and N- (2-aminoethyl). -3-aminopropyltrimethoxysilane, N- (2-aminoethyl) -3-aminopropylmethyldimethoxysilane, 3-ureidopropyltrimethoxysilane, 3-ureidopropyltriethoxysilane, N-ethoxycarbonyl-3-amino Propyltrimethoxysilane, N-ethoxycarbonyl-3-aminopropyltriethoxysilane, N-triethoxysilylpropyltriethylenetriamine, N-trimethoxysilylpropyltriethylenetriamine, 10-trimethoxysilyl- , 4,7-triazadecane, 10-triethoxysilyl-1,4,7-triazadecane, 9-trimethoxysilyl-3,6-diazanonyl acetate, 9-triethoxysilyl-3,6-diazanonyl acetate N-benzyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, N-benzyl-3-aminopropyltriethoxysilane, N-phenyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, N-phenyl-3-aminopropyltriethoxysilane, N -Bis (oxyethylene) -3-aminopropyltrimethoxysilane, N-bis (oxyethylene) -3-aminopropyltriethoxysilane, etc. can be mentioned.
[0046]
Examples of the epoxy compound include ethylene glycol diglycidyl ether, polyethylene glycol diglycidyl ether, propylene glycol diglycidyl ether, tripropylene glycol diglycidyl ether, polypropylene glycol diglycidyl ether, neopentyl glycol diglycidyl ether, and 1,6-hexane. Diol diglycidyl ether, glycerin diglycidyl ether, 2,2-dibromoneopentyl glycol diglycidyl ether, 1,3,5,6-tetraglycidyl-2,4-hexanediol, N, N, N ′, N ′, -Tetraglycidyl-m-xylenediamine, 1,3-bis (N, N-diglycidylaminomethyl) cyclohexane, N, N, N ', N',-tetraglycidyl-4,4'-diaminodiphenylmethane , 3- (N-allyl-N-glycidyl) aminopropyltrimethoxysilane, 3- (N, N-diglycidyl) aminopropyltrimethoxysilane, and the like.
[0047]
The liquid crystal aligning agent of this invention can be used suitably for the liquid crystal display element of a MVA system. The MVA mode indicates a vertical alignment mode in which protrusions are used as alignment regulating means, as shown in “Liquid Crystal Vol. 3 No. 2 117 (1999)” and Japanese Patent Laid-Open No. 11-258605. The protrusions may be formed on the TFT substrate side and the color filter side, respectively, or may have protrusions on the color filter side and slits on the TFT side.
[0048]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0049]
[Printability]
The substrate with protrusions was printed using NGSTROMA manufactured by Nissha Printing Co., Ltd., and the substrate after pre-baking at 80 ° C. for 1 minute and post-baking at 180 ° C. for 1 hour was observed with a microscope.
[Method for manufacturing liquid crystal display element]
As shown in FIG. 1, a liquid crystal aligning agent is printed on a glass substrate with ITO (A) having protrusions formed using a positive resist and a glass substrate (B) having an ITO pattern, respectively. A film having a dry film thickness of 600 Å was formed by drying for 1 minute at 180 ° C. for 1 minute.
Two substrates on which the liquid crystal alignment film was formed as described above were prepared, and an epoxy resin adhesive containing aluminum oxide spheres having a particle size of 3.5 μm was applied to the outer edge of the substrate (B) by screen printing. After the application, the two substrates were bonded so as to have the positional relationship as shown in FIG.
In the cell gap defined by the adhesive on the surface and outer edge of the substrate, a negative type liquid crystal MLC6608 manufactured by Merck & Co. is injected and filled, and then the injection hole is sealed with an epoxy-based adhesive to vertically align liquid crystal display element Was made.
[0050]
[Vertical alignment]
The liquid crystal display element at the time of voltage OFF and AC 12V (peak-peak) was observed under crossed Nicols.
[Voltage holding ratio]
A voltage of 5 V was applied to the liquid crystal display element with an application time of 60 microseconds and a span of 167 milliseconds, and then the voltage holding ratio after 167 milliseconds from release of application was measured. The measuring apparatus used was VHR-1 manufactured by Toyo Corporation.
[0051]
[Afterimage erasing time of liquid crystal display element]
A 30 Hz, 3.0 V rectangular wave with 3.0 V DC and 6.0 V AC (peak-peak) superimposed on the liquid crystal display element was applied for 20 hours at an ambient temperature of 70 ° C., then the voltage was turned off and the afterimage was visually observed. Measured the time until disappearance.
[0052]
Synthesis Examples 1-6
Logarithms shown in Table 1 were added to N-methyl-2-pyrrolidone in the order of diamine and tetracarboxylic dianhydride in the order shown in Table 1 and reacted at a solid content of 20% by weight at 60 ° C. for 6 hours. A polyamic acid having a viscosity was obtained. The obtained polyamic acids are referred to as polymers A1 to A6, respectively.
Synthesis Example 7 and Comparative Synthesis Examples 1-2
The composition shown in Table 1 is added to N-methyl-2-pyrrolidone in the order of diamine and tetracarboxylic dianhydride and reacted at a solid content concentration of 20% by weight at room temperature for 6 hours to obtain the logarithmic viscosity shown in Table 1. The polyamic acid which has was obtained. The obtained polymers are referred to as polymers A7, a1 and a2, respectively.
Comparative Synthesis Example 3
After diluting the polyamic acid obtained in Synthesis Example 1 with N-methyl-2-pyrrolidone to a solid concentration of 5% by weight, pyridine was added in an amount of 5 mol% based on the total amount of tetracarboxylic dianhydride and diamine used. After adding 3 mol% of acetic anhydride, the mixture was heated to 110 ° C. and subjected to imidization reaction for 4 hours. The resulting solution was reprecipitated with diethyl ether, then collected and dried to obtain a polyimide. Let the obtained polymer be the polymer a3.
[0053]
[Table 1]
Figures in parentheses are mol%
TCAAH: 2,3,5-tricarboxycyclopentyl acetic acid dianhydride
PMA: pyromellitic dianhydride
CB: 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride
DMCB: 1,3-dimethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride
PDA: p-phenylenediamine
ODA: Octadecanoxy-2,4-diaminobenzene
Diamine (1): Diamine represented by formula (9)
Diamine (2): Diamine represented by formula (10)
Diamine (3): Diamine represented by formula (13)
[0054]
Examples 1-10, Comparative Examples 1-3
A liquid crystal aligning agent having a composition as shown in Table 2 and a solid content concentration of 6.0% was prepared. A liquid crystal alignment film was formed using the obtained liquid crystal aligning agent to produce a liquid crystal display element. Each evaluation result is shown in Table 2.
[0055]
[Table 2]
NMP: N-methyl-2-pyrrolidone
BC: Butyl cellosolve
Additive: N, N, N ′, N ′,-tetraglycidyl-4,4′-diaminodiphenylmethane (additive content is in parts by weight per 100 parts by weight of polymer)
[0056]
【Effect of the invention】
According to the liquid crystal aligning agent of the present invention, it is possible to obtain a liquid crystal aligning film suitable for an MVA type liquid crystal display element having good vertical alignment and printability and a short afterimage erasing time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of an MVA liquid crystal cell used in an embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Color filter side electrode (ITO)
2 Liquid crystal alignment film
3 Pixel electrode (ITO)
4 Orientation regulating means (protrusions)
5 Orientation restriction means (slit)
6 Liquid crystal molecules
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