JP4950324B2 - 廃熱回収システム - Google Patents

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Description

本発明は、簡易ボイラー、小型ボイラー、ゴミ焼却施設等の燃焼機関の排ガスからの熱回収を行う廃熱回収システムに関する。
ゴミ焼却炉(例えば、特許文献1)、ガスタービン(例えば、特許文献2)、複合発電プラント(例えば、特許文献3)、廃熱ボイラ(例えば、特許文献4)等の燃焼機関において、廃熱を回収し利用することが行われている。
また、ボイラー煙道に伝熱管が設置され、排ガスの廃熱でボイラー効率を高めるために用いられるエコノマイザーも知られている(例えば、特許文献5〜10)。
特開平7−4602号公報 特開2002−181303号公報 特開平11−23700号公報 特開2003−50002号公報 特開昭58−64405号公報 特公昭62−28361号公報 特公昭63−1487号公報 実開平6−30607号公報 特開平8−159407号公報 特開平7−19407号公報
上記のように、廃熱回収装置は、多くの熱を回収できる大型の燃焼機関等に設置されることが多く、小型ボイラーや簡易ボイラーの分野では、廃熱回収は行われていないのが現状である。エコノマイザーは、ボイラー本体からの燃焼ガスの余熱を利用して給水を予熱するためのものである。小型ボイラー、簡易ボイラー、ゴミ焼却施設等の排ガスの熱を、他の用途に利用できる簡便な熱回収装置が望まれている。
本発明の課題は、小型ボイラー、簡易ボイラー、ゴミ焼却施設等の排ガスの熱を、他の用途に利用するために排ガスからの熱回収を行う廃熱回収システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によれば、以下の廃熱回収システムが提供される。
[1] 燃焼機関の排ガスを外部へ排出するための煙突の一部として設置され、前記排ガスの煙道となるケーシングと、前記ケーシング外から前記ケーシング内に、そして前記ケーシング内から前記ケーシング外へと配設され、内部が液体の流路となり、前記液体を前記ケーシング外から前記ケーシング内に導入して、前記煙道内の前記排ガスから熱を受け取り、前記液体を昇温した後に前記液体を前記ケーシング外に排出する伝熱管と、前記ケーシング内への前記伝熱管の挿入口より上流側に、前記液体の前記ケーシング内への導入を制御する液体導入制御手段と、を有する煙突構造と、前記ケーシングの前記伝熱管の前記挿出口より下流側に、前記液体の流通を途中で阻止することなく垂れ流し状態で流体を受け入れる貯留手段と、を備え、前記伝熱管は、前記煙道内にて、下から上へ、上から下へと繰り返し上下方向に前記液体を流通させる蛇行構造として形成され、前記伝熱管の前記蛇行構造は、前記排ガスの流通方向に垂直な面において、上側における前記伝熱管が形成する円の断面積が、下側における前記伝熱管が形成する円の断面積よりも小さくなるように、上側において中心軸側に向かった傾斜構造とされ、前記排ガスの流通方向に垂直な断面において、2本の前記伝熱管のそれぞれが内周円上と外周円上を行き来して、交互にクロスするようにクロス構造で配置され、さらに、前記ケーシング内への前記伝熱管の前記挿入口より下流側には、前記液体の流通を阻害する液体流通阻害手段が存在せず、前記伝熱管内は、前記液体によって加圧されず、また、前記ケーシングの前記排ガスの流通方向の少なくとも一方側に、煙突の一部であり、取り外し可能な補助ケーシングと、前記ケーシングに、前記ケーシング内を点検するために開閉可能な蓋部を有する点検窓と、を備える廃熱回収システム。
[2] 昇温した後の前記液体の温度を測定する温度測定手段を備え、前記液体導入制御手段は、前記温度測定手段によって測定した前記液体の温度が所定の温度以上の場合に、前記液体の前記ケーシング内への導入を制御する前記[1]に記載の廃熱回収システム
[3] 前記ケーシングは、前記排ガスが下から上方向へ流通するように設置され、前記伝熱管は、下側に前記ケーシング内への前記挿入口、上側に前記ケーシング外への前記挿出口が位置するように配設されて、前記液体が前記ケーシングの下側から前記ケーシング内に導入されて前記ケーシングの上側から前記ケーシング外へ排出される前記[1]または[2]に記載の廃熱回収システム
] 前記ケーシングは、その下側に前記煙道内の水を前記ケーシング外に排出するためのドレインバルブを備える前記[1]〜[]のいずれかに記載の廃熱回収システム
] 前記貯留手段は、受け入れた流体が所定よりも多くなった場合に、排出するためのオーバーフロー手段を備える前記[1]〜[4]のいずれかに記載の廃熱回収システム。
本発明の廃熱回収システムの煙突構造は、簡易な構造で、既存の簡易ボイラー、小型ボイラー、ゴミ焼却施設等の燃焼機関の煙突の一部を取り替えることにより設置することができる。そのため、省スペース、省コストである。また、伝熱管の内部を流通する液体に圧がかからないような構造となっているため、安全性が高い。
本発明の煙突構造を模式的に示す模式図である。 伝熱管の実施形態1を示す模式図である。 伝熱管の実施形態2を示す模式図である。 伝熱管の実施形態3を示す模式図である。 伝熱管の実施形態4を示す模式図である。 伝熱管の実施形態5を示す模式図である。 伝熱管の実施形態6を示す模式図である。 伝熱管の実施形態7を示す模式図である。 本発明の廃熱回収システムを模式的に示す模式図である。 本発明の廃熱回収システムの他の実施形態を模式的に示す模式図である。 複数の伝熱管を備えた実施形態を示す模式図である。 図8AのA矢視図である。 図8AのB矢視図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
図1に本発明の煙突構造1の模式図を示す。本発明の煙突構造1は、ボイラー70等の燃焼機関の排ガスを外部へ排出するための煙突の一部として設置され、排ガスの煙道となるケーシング10と、ケーシング10外からケーシング10内に、そしてケーシング10内からケーシング10外へと配設され、内部が液体の流路となり、液体をケーシング10外からケーシング10内に導入して、煙道内の排ガスから熱を受け取り、液体を昇温した後に液体をケーシング10外に排出する伝熱管20と、ケーシング10内への伝熱管20の挿入口11より上流側に、液体のケーシング10内への導入を制御する液体導入制御手段30と、を備える。さらに、ケーシング10内への伝熱管20の挿入口11より下流側には、液体の流通を阻害する液体流通阻害手段が存在せず、伝熱管20内は、液体によって加圧されない構成とされている。液体流通阻害手段とは、例えば、バルブ、電磁弁等の液体の流通を止めたり、流通量を減少させたりする手段を意味する。液体流通阻害手段が存在せず、伝熱管20内が加圧されないことから安全性が高い。伝熱管20に液体、例えば水を流すことにより、排ガスによって加熱し、湯や温水とすることができる。
ケーシング10は、内部に排ガスが流通するためのもので、円筒形状であることが好ましい。また、高温の排ガスが流通するため、耐熱性のある材料で形成することが好ましく、例えば、ステンレス、鋼管製等で形成することができるがこれらに限られず、ボイラー70の本体の材料に合わせて形成することができる。ケーシング10は、両端部にフランジ15を有し、既存の煙突に直結して接続することができる。このため、必要最小限の長さ(既存の煙突の長さ)であり、熱を損失しにくい。フランジ15にて既存の煙突に直結しているため、取り外しも容易である。図1に示す実施形態では、ケーシング10はL字型で、水平部分が短い構造となっている。また、ケーシング10の下部にもフランジ15を設け、フランジ部によって開閉可能とすると点検等が容易になり好ましい。ケーシング10の外側は、図1に示すように、断熱材25を備えることが好ましい。このようにすることにより、廃熱回収効率を向上させることができる。断熱材25としては、例えば、ロックウールを採用することができる。
伝熱管20は、内部に液体が流通するように構成されており、煙道内に流通する排ガスと熱交換を行うためのものである。したがって、熱伝導性に優れ、耐熱性があることが好ましい。また、耐熱性に優れたものとして、ステンレス管が挙げられる。また、後述するように廃熱回収効率を向上させるために蛇行構造とするためには、加工性に優れたものであることが好ましい。加工性に優れたものとして、銅管が挙げられる。さらに、廃熱回収効率を向上させるためには、伝熱管20は、直径が6〜12mmであることが好ましいが、これに限定されない。
また、煙突構造1は、ケーシング10内を通過することにより昇温した後の液体の温度を測定する温度測定手段40を備え、液体導入制御手段30が温度測定手段40によって測定した液体の温度が所定の温度以上の場合に、液体のケーシング10内への導入を制御することが好ましい。温度測定手段40としては、温度センサー等を挙げることができる。温度センサーは、伝熱管20がケーシング10外へ挿出されている挿出口12よりの下流側で、挿出口12の近傍の伝熱管20内、または伝熱管20に接続された配管50内に設置されていることが好ましい。この位置に設置することにより、煙道内における液体の昇温温度を認知することができる。温度測定手段40を備えることにより、ボイラー70の使用状況を判断することができる。すなわち、所定の温度以上になれば、ボイラー70が運転されていると判断することができる。また、温度測定手段40を備えることにより、排出される液体の温度を所望の温度に調整することができる。
液体導入制御手段30は、例えば、電磁弁31、バルブ32、制御部33等によって構成することができる。電磁弁31は、伝熱管20がケーシング10内へ挿入される挿入口11の上流側の挿入口11の近傍の伝熱管20、または伝熱管20に接続された配管に設置され、電磁弁31の開閉により、ケーシング10内の伝熱管20への液体の流入を制御することができる。また、電磁弁31の上流側の伝熱管20、または配管50には、バルブ32が設けられており、バルブ32の開閉量によってケーシング10内の伝熱管20への液体の流入量を調整することができる。
制御部33は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、表示部、操作キー、磁気ディスクやフラッシュメモリ等の記憶装置を備えたコンピュータを含む制御盤として構成することができる。また、制御部33は、温度センサー(温度測定手段40)、電磁弁31、バルブ32と配線34によって接続され、これらと制御部33とは、電気信号によって通信可能に構成されている。制御盤に、表示部、操作キーを備え、CPU、ROM、RAM、記憶装置等を備えたパーソナルコンピュータ等を制御盤に接続する構成としてもよい。この場合、制御盤及びパーソナルコンピュータ等が制御部33に相当する。
上記構成により、制御部33は、例えば、次のような動作を行う。温度測定手段40の温度センサーからの電気信号が制御部33へ入力される。制御部33は、温度センサーによる測定温度が、所定の温度以上であると判定すると、電磁弁31を開状態とする。また、バルブ32を予め定められた液量が流通する開状態とする。これにより、煙道内の伝熱管20に所定の流量の液体が流入する。この流入量は、伝熱管20により廃熱を受け取って排出される液体のケーシング10の挿出口12の下流における温度センサーの測定による温度が所定の温度以上(例えば、40℃)となるように制御部33によって調整される。廃熱回収により昇温した液体が一定の温度まで達していない場合は、ボイラー70の停止が予想されるため、制御部33によって電磁弁31を閉めて液体が流入しないようにする。
なお、制御部33には、温度センサーと電磁弁31のみが接続され、バルブ32は接続されていない構成とすることもできる。この場合、制御部33により電磁弁31の開閉のみが制御され、バルブ32の開閉量は、手動にて行えばよい。このような構成によれば、製造コストを削減することができる。
煙突構造1は、ケーシング10が、排ガスが下から上方向へ流通するように設置される構成とすることができる。通常、既存の煙突は、排ガスが下から上方向へ流通するように、鉛直方向に設置されていることが多い。このような煙突の一部を切断して除去し、その除去した部分に設置することにより、本発明の煙突構造1を設置することができる。例えば、図1に示すように、ボイラー70の排出口から水平方向に延びた煙突を切断し、フランジ15を設ける。また、鉛直方向に延びた煙突の上部を切断し、フランジ15を設ける。本発明の煙突構造1の両端部にもフランジ15が設けられている。それぞれのフランジ15には、ボルト孔が設けられており、既存の煙突に設けたフランジ15とボルトにより締結固定することにより、ケーシング10を既存のボイラーの煙突の一部に設置し、本発明の煙突構造1とすることができる。
上記のように、ケーシング10が排ガスが下から上方向に流通するように設置される場合、伝熱管20は、下側にケーシング10内への挿入口11、上側にケーシング10外への挿出口12が位置するように配設されて、液体がケーシング10の下側からケーシング10内に導入されてケーシング10の上側からケーシング10外へ排出されるように構成することができる。また、図1に示すように、伝熱管20は、煙道内にて上下方向に延びるように配置することができる。伝熱管20は、ケーシング10内の煙道内に配設されて、伝熱管20を流通する液体がケーシング10内にて排ガスから熱を受け取ることができる。
また、ケーシング10内に液体を流通させない、取り外し可能な検査用伝熱管21を備えることが好ましい(図3A参照)。液体を流通させる伝熱管20を取り外し検査することは困難であるが、検査用伝熱管21を備えれば、例えば、年に数回、検査用伝熱管21を取り出し、変形や耐久性について検査することができる。
ケーシング10の伝熱管20が配設された部分の排ガスの流通方向80に垂直な断面における断面積S1は、それよりも上流の煙突の排ガスの流通方向80に垂直な断面における断面積S2よりも大きくなるように構成することが好ましく、伝熱管20の排ガスの流通方向80に垂直な断面における断面積の合計よりも大きくなることがより好ましい。このようにケーシング10の伝熱管20が配設された部分の断面積を大きくすることにより、排ガスの流通抵抗を小さくすることができ、ケーシング10内が排ガスによって加圧されることを防止することができる。また、排ガスが流通しやすいため、伝熱効率を向上させることができる。
図2A〜図2B、及び図3A〜図3Cに伝熱管20の構造を示す。図2Aでは、伝熱管20は、上下方向に複数の管が平行に並んで配置されている。また、図2Bでは、伝熱管20は、煙道内にて、下から上へ、上から下へと繰り返し上下方向に液体を流通させる蛇行構造として形成されている。図2Bでは、側面から見た形状が、矩形波のように形成されている。すなわち、下から上へ向かう管と、上から下へ向かう管とがそれぞれ鉛直方向に、互いに平行となるように配置されている。蛇行構造としては、側面から見た形状が、三角波(図3A)、のこぎり波(図3B)、正弦波(図3C)等のように形成されていてもよい。伝熱管20は、上から見た形状が、ケーシング10の形状に合わせて、円を描くように配置されている(図4参照)。また、図3Aは、取り外し可能な検査用伝熱管21を備える実施形態である。
図4に示すように、伝熱管20の蛇行構造は、排ガスの流通方向80に垂直な面において円を描くように配置され、上側における伝熱管20が形成する円の断面積(外周円22a)が、下側における伝熱管20が形成する円の断面積(外周円22b)よりも小さくなるように、上側において中心軸側に向かった傾斜構造とすることが好ましい。このようにすることにより、煙道内の排ガスの流通を妨げることなく、伝熱管20と排ガスとの接触がよくなり、熱回収効率を向上させることができる。
なお、挿入口11付近で伝熱管20を分岐し、複数の伝熱管20が、図4に示すような蛇行構造となるように、ケーシング10内に配置することもできる。この場合、挿出口12付近で合流し、ケーシング10外へ挿出される。図8A〜図8Cに2本の伝熱管20が蛇行構造として配置された実施形態を示す。図8Aは、ケーシング10内の伝熱管20を横から見た場合の模式図である。また、図8Bは、図8AのA矢視図、図8Cは、図8AのB矢視図である。図8Aに示すように、2本の伝熱管20は、それぞれが上下方向(排ガスの流通方向80)に折り返しの蛇行構造とされている。また、図8BのA矢視図(上から見た図)、図8CのB矢視図(下から見た図)に示すように、排ガスの流通方向80に垂直な断面において、2本のそれぞれの伝熱管20が内周円上と外周円上を、交互にジグザグになるように配置されている。言い換えると、上から見た図、または下から見た図において、2本の伝熱管20がクロス構造で、内周円上と外周円上を交互に配置されている。これにより、2本の伝熱管20をケーシング10内に密に配置することが可能となり、廃熱回収効率を向上させることができる。
図5に示すように、伝熱管20は、煙道内にて、下から上へ向かって旋回しつつ液体が流通するスパイラル構造として形成することもできる。
本発明の煙突構造1は、ケーシング10の排ガスの流通方向80の少なくとも一方側に、煙突の一部であり、取り外し可能な補助ケーシング17を備えることが好ましい。図1は、鉛直方向の上部でケーシング10の上側と、それよりも下流の水平方向部分との間に補助ケーシング17を備えた実施形態を示す。補助ケーシング17は、ケーシング10の上側にフランジ15と、煙突の水平方向部分に設けられたフランジ15とによってボルトにて締結固定されている。図1に示すように、補助ケーシング17を煙突構造1の上側に設けると、ボルトを外すことにより、補助ケーシング17を取り外し、煙突構造1の内部を直接見ることが可能となり、内部を点検したり、煙突構造1内部の伝熱管20の掃除をしたりすることができる。
さらに、図1に示すように、本発明の煙突構造1のケーシング10は、ケーシング10内を点検するために開閉可能な蓋部を有する点検窓13を備えることが好ましい。点検窓13は、ケーシング10の側面に設けられ、さらに、複数設けられていることが好ましい。これにより、点検窓13を開けて煙突構造1の内部を点検することができる。
図1に示すように、ケーシング10は、その下側に煙道内の水をケーシング10外に排出するためのドレインバルブ14を備えることが好ましい。排ガスを煙突内に流通させて廃熱回収を行っていると、伝熱管20に水滴が付着し、それが落下して煙突構造1内部に水分が貯まることになる。ケーシング10の下側にドレインバルブ14を設けることにより、煙突内に貯まった水分を煙突外に排出することができる。
また、煙突構造1の下側に煙突構造1を支持するための支持台55を備えることが好ましい。これにより、煙突構造1の重さにより煙突が傾斜してしまうことを防止することができる。
次に、図6を用いて、本発明の廃熱回収システム100について説明する。本発明の廃熱回収システム100は、上記の煙突構造1と、ケーシング10の伝熱管20の挿出口12より下流側に、液体の流通を途中で阻止することなく垂れ流し状態で流体を受け入れる貯留手段(貯留槽60)と、を備える。
ケーシング10内への伝熱管20の挿入口11より上流側に、電磁弁31、さらに上流側に液体の流量を測定するための流量計37、液体の流量を調整するためのバルブ32が設けられている。
図6に示すように、煙突構造1で昇温された液体は、バルブ等でせき止められることなく、配管50を流通し、流量計67を経由して貯留手段である貯留槽60に導入される。このため、伝熱管20や配管50に水圧がかかることがない。したがって、加圧等により伝熱管20や配管50が破損することがなく、安全性が高い。ケーシング10内への伝熱管20の挿入口12より上流側に流量計37、ケーシング10外への伝熱管20の挿出口11よりも下流側に流量計67を備えることにより、流量に差があれば水漏れを検知することができる。言い換えると、廃熱回収部(ケーシング10内の伝熱管20)の前後に流量測定手段を設けることにより、廃熱回収部における水漏れを検知することができる。また、温度測定手段40の測温結果と合わせて、回収熱量の確認を行うこともできる。
貯留手段は、受け入れた流体が所定よりも多くなった場合に、排出するためのオーバーフロー手段61を備えることが好ましい。
貯留槽60の下流には、給液加圧装置65を備えることが好ましい。給液加圧装置65は、加圧して液体を排出するものである。給液加圧装置65も制御部33と配線34により接続されており、制御部33によって、加圧、流入バルブ、流出バルブの開閉が制御される。つまり、貯留手段である貯留槽60と、給液加圧装置65とを設け、さらに煙突構造1と貯留槽60との間に液体をせき止める手段がないことにより、煙突構造1内における伝熱管20の液体による加圧を防止することができる。これにより、安全性を向上させることができる。また、給液加圧装置65によれば、液体を加圧して排出することができるため、煙突から離れた場所や、高い場所においても昇温された液体を利用することができる。
ケーシング10、貯留槽60、給液加圧装置65等を接続する配管50の周りに、ロックウール等の断熱材25を備えることが好ましい(図示せず)。このようにすることにより、温められた液体の温度が低下することを防止することができる。
貯留槽60は、液レベル測定手段62を備えることが好ましい。図6に示す実施形態では、液レベル測定手段62は、貯留槽60内の液レベルを、貯留されている液体が少ない給液加圧装置65の運転停止レベル、液体が十分貯留された運転レベル、満水レベルの3段階で測定でき、この測定結果に応じて、廃熱回収システム100の運転モードを変えることができる。具体的には、貯留されている液体が少ない運転停止レベルでは、液レベル測定手段62の信号で加圧給水装置65の運転を停止して、貯留槽65に貯留するようにする。警告表示や警告音装置等の警告手段を備え、この時に減水の警報表示や警報音を同時に発するように構成してもよい。運転レベルまで液体が貯留されると、給液加圧装置65の運転が可能となる。さらに、満水レベルでは、オーバーフロー手段61から液体(温水)が、放出される。満水レベルでは、警告表示や警告音にて満水であることを警告するように構成することができる。
図7に廃熱回収システム100の他の実施形態を示す。図7に示す実施形態では、伝熱管20は、煙道内にて、下から上へ向かって旋回しつつ液体が流通するスパイラル構造されている。また、上側における伝熱管20が形成する円の断面積(外周円22a)が、下側における伝熱管20が形成する円の断面積(外周円22b)よりも小さくなるように、上側において中心軸側に向かった傾斜構造とされている(外周円22a,22bについては、図4参照)。さらにケーシング10内への伝熱管20の挿入口11より上流側に液体の流量を測定する流量計37、ケーシング10内への伝熱管20の挿出口12より下流側に流量計67が備えられている。
図7に示す実施形態では、貯留槽60と給液加圧装置65の間に温度測定手段40を備える。これにより、使用前の液体の温度を測定することができる。また、給液加圧装置65の下流には、液体を廃熱回収する前の挿入口11の上流に戻すバイパス管50bが備えられている。バイパス管50bには、電磁弁31、バルブ32が設けられており、使用前の液体の温度が低い場合に、電磁弁31、バルブ32を閉状態として、液体を挿入口11の上流に戻す。これにより、適温の液体を利用することが可能となる。
本発明の廃熱回収システム100は、例えば、ホテル等に設置し、廃熱を利用した足湯、浴室等の給湯等に利用することができる。本発明の煙突構造1は、伝熱面積が4m以下であり、簡易なものである。したがって低コストで設置することができ、その費用を短期間で回収することができる。また、伝熱管20に圧がかからない、バーナー等を利用しないため安全性が高く、特別の免許、許可等を必要としない。さらに、小型であるため、メンテナンスが容易である。
本発明の煙突構造、及び廃熱回収システムは、簡易ボイラー、小型ボイラー、ゴミ焼却設備等の燃焼機関の廃熱を利用するために用いることができる。
1:煙突構造、10:ケーシング、11:挿入口、12:挿出口、13:点検窓、14:ドレインバルブ、15:フランジ、17:補助ケーシング、20:伝熱管、21:検査用伝熱管、22a:外周円、22b:外周円、25:断熱材、30:液体導入制御手段、31:電磁弁、32:バルブ、33:制御部、34:配線、37:流量計、40:温度測定手段、50:配管、50b:バイパス管、55:支持台、60:貯留槽、61:オーバーフロー手段、62:液レベル測定手段、65:給液加圧装置、67:流量計、70:ボイラー、80:排ガスの流通方向、100:廃熱回収システム。

Claims (5)

  1. 燃焼機関の排ガスを外部へ排出するための煙突の一部として設置され、前記排ガスの煙道となるケーシングと、
    前記ケーシング外から前記ケーシング内に、そして前記ケーシング内から前記ケーシング外へと配設され、内部が液体の流路となり、前記液体を前記ケーシング外から前記ケーシング内に導入して、前記煙道内の前記排ガスから熱を受け取り、前記液体を昇温した後に前記液体を前記ケーシング外に排出する伝熱管と、
    前記ケーシング内への前記伝熱管の挿入口より上流側に、前記液体の前記ケーシング内への導入を制御する液体導入制御手段と、を有する煙突構造と、
    前記ケーシングの前記伝熱管の前記挿出口より下流側に、前記液体の流通を途中で阻止することなく垂れ流し状態で流体を受け入れる貯留手段と、を備え、
    前記伝熱管は、前記煙道内にて、下から上へ、上から下へと繰り返し上下方向に前記液体を流通させる蛇行構造として形成され、
    前記伝熱管の前記蛇行構造は、前記排ガスの流通方向に垂直な面において、上側における前記伝熱管が形成する円の断面積が、下側における前記伝熱管が形成する円の断面積よりも小さくなるように、上側において中心軸側に向かった傾斜構造とされ、
    前記排ガスの流通方向に垂直な断面において、2本の前記伝熱管のそれぞれが内周円上と外周円上を行き来して、交互にクロスするようにクロス構造で配置され、
    さらに、前記ケーシング内への前記伝熱管の前記挿入口より下流側には、前記液体の流通を阻害する液体流通阻害手段が存在せず、前記伝熱管内は、前記液体によって加圧されず、
    また、前記ケーシングの前記排ガスの流通方向の少なくとも一方側に、煙突の一部であり、取り外し可能な補助ケーシングと、
    前記ケーシングに、前記ケーシング内を点検するために開閉可能な蓋部を有する点検窓と、を備える廃熱回収システム。
  2. 昇温した後の前記液体の温度を測定する温度測定手段を備え、
    前記液体導入制御手段は、前記温度測定手段によって測定した前記液体の温度が所定の温度以上の場合に、前記液体の前記ケーシング内への導入を制御する請求項1に記載の廃熱回収システム
  3. 前記ケーシングは、前記排ガスが下から上方向へ流通するように設置され、
    前記伝熱管は、下側に前記ケーシング内への前記挿入口、上側に前記ケーシング外への前記挿出口が位置するように配設されて、前記液体が前記ケーシングの下側から前記ケーシング内に導入されて前記ケーシングの上側から前記ケーシング外へ排出される請求項1または2に記載の廃熱回収システム
  4. 前記ケーシングは、その下側に前記煙道内の水を前記ケーシング外に排出するためのドレインバルブを備える請求項1〜のいずれか1項に記載の廃熱回収システム
  5. 前記貯留手段は、受け入れた流体が所定よりも多くなった場合に、排出するためのオーバーフロー手段を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の廃熱回収システム。
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