JP4949566B2 - How to prevent scale sticking in toilets with removable traps - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法、より詳しくは、固体酸を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤を用いて、トラップ着脱式トイレにおけるトラップ溜水部のｐＨを３．５〜４．５に維持することを特徴とするトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
トイレ排水管、特に、男子用トイレの排水管には、尿の分解により生成するカルシウム系化合物や有機物の混合物が固着した尿石と称されているスケールが生成し、尿及び洗浄水の流れを悪化させ、はなはだしい場合には排水管を閉塞し、トイレは使用不能の状態となる。また、尿石中の有機物は、細菌により腐敗し悪臭を発生する。男子用トイレの悪臭は、有機物の腐敗による悪臭と尿の分解により発生するアンモニアの混合臭である。
【０００３】
従来、トイレ排水管のスケール防止方法として、薬剤を洗浄水配管の途中に注入する方法及び球状に成形した薬剤を男子用トイレの便器内に投入する方法などが実用化されている。これらの方法において使用する薬剤として、界面活性剤、殺菌剤及び香料を含有するものが種々提案されている。例えば、特公昭４５−３０７０６号公報には、界面活性剤、イオン封鎖剤、香料等をポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールと芳香物質と共に溶融混合し、注入成形してなる水洗式トイレの消臭洗浄剤が記載され、また特開昭５７−１６８６６８号公報には、常温で固体のポリエチレングリコール、難水溶性の芳香物質、非イオン系界面活性剤及び香料等の添加剤からなる混合溶融物を冷却固化して成形した洗浄防汚芳香剤が記載されている。
【０００４】
また、仏国特許第１５０１２４８号明細書及び英国特許第８９７７３３号公報には、スルファミン酸とパラジクロルベンゼン等からなる清掃薬剤が記載されているが、これらの薬剤はいずれも、トイレ排水管へのスケールの固着を防止するものであるが、トイレ排水管に固着したスケールをも除去するものであり、スケール防除剤である。さらに、トイレ排水管に一旦固着してしまったスケールの防除方法として、塩酸等の無機強酸を使用しスケールを溶解する方法、便器を取りはずし機械的にスケールを除去する方法が採用されている。
【０００５】
トイレ排水管の腐食や浄化槽の浄化能力の低下がない、トイレ排水管に固着したスケールを除去することなく、トイレ排水管へのスケールの固着のみを防止するトイレ排水管のスケール固着防止方法やスケール防止剤が数多く提案されている。例えば、尿および／または洗浄水に、鉱酸類、有機酸類、水溶性酸性塩類、強酸と弱塩基との水溶性塩類およびスルファミン酸から選ばれる１種又は２種以上の酸性物質を含有する水溶液を添加して、尿または尿と洗浄水との混合排水のｐＨを５〜７．５に保持するトイレ排水管のスケール固着防止方法（特許第２９３１２５５号公報）や、固体酸を有効成分とし、所望により添加される基材及び／又は他の添加剤を含有する成形体からなるトイレ排水管のスケール防止剤（特許第２１３５５８４号公報）や、カルシウムイオンと反応してｐＨ５〜８．５の範囲の水に対する溶解度が０．００１ｇ／１００ｇ（水）以下の塩を生成しない固体酸を有効成分とし、尿または尿と洗浄水との混合排水のｐＨを５〜８．５に保持しうるように、昇華性基材を２０重量％以上含有せしめた成形体からなるトイレ排水管のスケール固着防止剤（特許第２７８４９０４号公報）や、カルシウムイオンと反応してｐＨ５〜８．５の範囲の水に対する溶解度が０．００１ｇ／１００ｇ（水）以下の塩を生成しない固体酸を有効成分とし、２０℃の水に対する溶解度が０．００１〜２０ｇ／１００ｇである固体酸及び／又は非昇華性基材を２０重量％以上含有する成形体を使用し、尿又は尿と洗浄水との混合排水のｐＨを５〜８．５に保持することを特徴とするトイレ排水管のスケール固着防止方法（特許第２９２８７７２号公報）や、２０℃の水に対する飽和溶解度が１ｇ／１００ｇ水以下の固体酸を７０重量％以上含有する成形体からなる浸漬型尿石防止剤（特開平２−１４７６９７号公報）などが提案されている。
【０００６】
また、固化性及び難崩壊性に優れ、かつ尿石防止作用・洗浄作用に優れたパラジクロロベンゼンを含有しないスケール防止剤についても提案されている。例えば、特開平１１−１１６９９６号公報には、トリアルキルトリオキサンと、該トリアルキルトリオキサンと相溶性を有しかつ該トリアルキルトリオキサンとの相溶物が室温において固化能を有する界面活性剤と、固体酸とを含有する固形成型体からなる尿石防止剤が記載され、特開平１１−８０８００号公報には、トイレ用清浄剤等の基剤として有用な、界面活性剤と、芳香族ケトン、芳香族脂肪酸エステル、ナフチル基含有化合物、炭素数７〜１８である環状及び／又は鎖状カルボン酸、炭素数１０〜１８である環状及び／又は鎖状アルコール、炭素数６〜１２である環状及び／又は鎖状アミン、キノン類、及びヒドロキシベンズアルデヒド類から選ばれ、該界面活性剤と相溶性を有しかつ該界面活性剤との相溶物が室温において固化能を有する物質とを含有する難水溶性固形組成物が記載され、特開２０００−２０４３９７号公報には、ＤＬ−カンフル、ナフタレン、ボルネオール、アダマンタン、シクロドデカン、トリイソプロピルトリオキサン、ジメトキシベンゼン、クマリン等の非ハロゲン系昇華性物質と該非ハロゲン系昇華性物質と融解混合物を形成することができる有機酸とを加温混合し、融解状態の混合物に固体酸を混合した後、成型することにより得られる尿石防止剤が記載されている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許第２９２８７７２号公報等には、尿石生成や尿石固着防止について次のように記載されている。尿中には、通常水溶性のカルシウムイオンが２００〜３００ｐｐｍ、リン酸イオンが２０００〜２５００ｐｐｍ含まれている。また、炭酸イオンは洗浄水中に含まれ、また、大気中の炭酸ガスが溶解して補給される。体内から排出された尿のｐＨは５．５〜６．５程度であるが、大気中に放置するとｐＨは徐々に上昇し、最終的には９〜９．５に達する。ｐＨが７．５以上になると濁りを生じ、ｐＨの上昇に伴い濁度が上がり、ｐＨが８．５以上になるとカルシウムアパタイトの白色沈殿が析出し、かつ、大気との接触面に炭酸カルシウムの結晶が膜状に生成する。このカルシウムアパタイトと炭酸カルシウムの結晶が、細菌や酵素の作用で生成した水不溶性のタンパク質等の有効物と共にトイレの排水管に固着し、成長して一般に尿石と呼ばれているスケールとなる。該スケールが、カルシウムアパタイト〔Ｃａ5 （ＰＯ4)3 ＯＨ〕４０〜６０ｗｔ％、炭酸カルシウム〔ＣａＣＯ3 〕２０〜４０ｗｔ％及び水に不溶の有機物１０〜３０ｗｔ％の混合物であり、カルシウム系のスケールはｐＨが７．５以下の水では析出せず、ｐＨが７．５〜８．５の範囲の水では析出しても極めて少なく、また、析出に長時間を要することや、尿又は尿と洗浄水との混合排水は、尿の分解酵素や細菌等の作用により、アンモニアを生成し短時間にｐＨが上昇することや、尿又は尿と洗浄水との混合排水のｐＨを８．５以下、好ましくは７．５以下に保持することにより、トイレ排水管へのスケールの固着を防止できることや、尿又は尿と洗浄水との混合排水のｐＨがトイレ排水管に固着したスケールを除去し得るほど低すぎると、排水管の腐食が問題となるので、尿又は尿と洗浄水との混合排水のｐＨの好ましい下限は５であり、好ましくは５．５であるとされている。
【０００８】
尿又は尿と洗浄水との混合排水のｐＨを５〜８．５に保持し、トイレ排水管の腐食や浄化槽の浄化能力の低下がない、トイレ排水管に固着したスケールを除去することなく、トイレ排水管へのスケールの固着のみを防止するトイレ排水管の前記スケール固着防止方法やスケール固着防止剤は、既に実用化されており、きわめて完成度の高いものといえるが、トラップ着脱式トイレにおいては、トラップ溜水のｐＨを５〜８．５に保持した場合、流入してきた尿及び洗浄水によりトラップ溜水が希釈され、実際にはトイレ排水管へのスケールの固着防止が不充分となり、少量のスケールの固着が認められる場合が新たに発生することを見い出した。本発明の課題は、トラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着を簡便かつ効率よく、また長期にわたり確実に防止する方法を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究し、殆どのトラップ着脱式トイレにおけるトラップ溜水部は陶器製あるいはプラスティック製であり、腐食の心配がないことにヒントを得て、固体酸を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤を不織布からなる袋体に収納し、該袋体を本発明者が考案したトラップ着脱式トイレの掛止部付着脱式トラップに掛止し、掛止した状態でトラップ着脱式トイレのトラップ溜水部に浸漬させ、該トラップ溜水のｐＨを３．５〜４．５に維持したところ、流入してきた尿及び洗浄水によりトラップ溜水が希釈され、トイレ排水管にはｐＨ５．０〜６．０の混合水が接触し、トラップ溜水部やトイレ排水管へのスケールの固着が防止できるばかりでなく、排水管の腐食が防止しうる上に、スケール防止固形薬剤の崩壊が防止することができ、長期にわたる有効成分の溶出速度の制御が一層容易となることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【００１０】
すなわち本発明は、（１）トラップ着脱式トイレにおけるトラップ溜水のｐＨを３．５〜４．５に維持することを特徴とするトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法や、（２）固体酸を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤によりトラップ溜水のｐＨを３．５〜４．５に維持することを特徴とする上記（１）記載のトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法や、（３）固体酸を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤が、透水性素材からなる袋体に収納されていることを特徴とする上記（２）記載のトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法や、（４）透水性素材が不織布であることを特徴とする上記（３）記載のトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法や、（５）不織布がスパンボンド不織布であることを特徴とする上記（４）記載のトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法や、（６）固体酸を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤を、着脱式トラップに掛止することを特徴とする上記（２）〜（５）のいずれか記載のトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法に関する。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明のトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法としては、トラップ着脱式トイレにおけるトラップ溜水のｐＨを３．５〜４．５に維持する方法であれば特に制限されるものではなく、ここでトラップ着脱式トイレとは、便器に内蔵された着脱式トラップを有し、排水管中にトラップが設けられていない男子用小便器をいう。トラップ着脱式トイレにおけるトラップ溜水のｐＨを３．５〜４．５に維持する方法としては、酸性溶液をトラップ溜水部に流下させる方法や、固体酸等を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤をトラップ溜水に浸漬する方法等を例示することができるが、使用・操作の簡便性からして、固形タイプのスケール防止剤を用いる方法が好ましい。
【００１２】
本発明に用いられる固形タイプのスケール防止剤としては、公知の固形タイプのトイレ用スケール防止剤を含めて、スケールの固着防止作用を有するものであれば特に制限されないが、固体酸を有効成分とするものが好ましく、ここで固体酸とは、常温で固体の酸性物質をいい、かかる固体酸としては、カルシウムイオンと反応してｐＨ５〜８．５の範囲の水に対する溶解度が０．００１ｇ／１００ｇ（水）以下の塩を生成しないものが好ましく、例えば、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、イソフタル酸、酒石酸、蓚酸、没食子酸、ヒドロキシ酢酸、Ｐ−トルエンスルホン酸、フマル酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、サリチル酸、プラシジル酸、ヒドロケイ皮酸、無水マレイン酸、安息香酸、ソルビン酸、アスコルビン酸等の常温固体の有機酸類や、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素アンモニウム等の水溶性酸性塩類、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム等の強酸と弱塩基との水溶性塩類及びホウ酸、スルファミン酸などを挙げることができ、これら酸性物質は、１種単独又は２種以上の混合物として使用できる。
【００１３】
上記固体酸の中でも、２０℃の水に対する飽和溶解度が２０ｇ／１００ｇを超える塩化アンモニウム、硫酸水素ナトリウム、スルファミン酸などの易溶性の固体酸を主成分として用いる場合は、遅溶性の固体酸、遅溶性の基材、難溶性の固体酸、難溶性の基材からなる群から選ばれる１種又は２種以上の固体酸や基材を併用することが好ましく、ここで遅溶性の固体酸又は基材とは、２０℃の水に対する飽和溶解度が０．２〜２０ｇ／１００ｇのものをいい、遅溶性の固体酸としては、コハク酸、ホウ酸、アジピン酸、サリチル酸、プラシジル酸、ヒドロケイ皮酸、無水マレイン酸等の加圧成形性が良好であるか、加熱溶解が容易なものが好ましく、また難溶性の固体酸又は基材とは、２０℃の水に対する飽和溶解度が０．００１〜０．２ｇ／１００ｇのものをいい、難溶性の固体酸としては、イソフタル酸、スベリン酸、クミン酸、テレフタル酸等を好適に例示することができる。
【００１４】
例えば、易溶性の固体酸を主成分とする場合、遅溶性の固体酸、遅溶性の基材、難溶性の固体酸、難溶性の基材の含有量が２０重量％以上であると、成形体は尿及び／又は洗浄水、あるいはトラップ溜水に接触している間に形状がくずれ難くなり、溶解速度のコントロールが容易となる。また、上記易溶性の固体酸が微粉末の場合には、その粒径は０．１〜１ｍｍ程度であることが好ましい。また、上記固体酸の中でも、遅溶性や難溶性の固体酸を主成分として用いる場合、それらが弱酸性の固体酸のときは２０℃の水に対する飽和溶解度が２０ｇ／１００ｇを超える易溶性の固体酸や基材を２０重量％以上併用することが好ましいが、それらが強酸性の固体酸であるときは易溶性の固体酸や基材を配合することもできるがしなくともよい。
【００１５】
上記基材としては、固体酸の成形性を良好なものとし、使用に際して成形体を尿及び／又は洗浄水、あるいはトラップ溜水に適当な速度で、かつ、形崩れを起こさずに溶解させることができるものであれば特に制限されないが、パラジクロルベンゼン、ナフタレン等の昇華性基材よりも環境面で非昇華性基材が好ましい。ここで非昇華性基材とは、昇華性物質（水に難溶性で、かつ、常温での蒸気圧が０．０５〜５ｍｍＨｇ程度の昇華性を有する物質）を除く物質をいう。かかる非昇華性基材のうち、易溶性基材としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の常温で固体の水溶性高分子、水溶性の各種界面活性剤を例示することができ、遅溶性基材としては、テトラクロロビフェニル、テトロナールシュウ酸メチル、ＨＬＢが１０〜１４の固体非イオン系界面活性剤等を例示することができ、難溶性基材としては、サントニン、Ｌ−メントール、サリチル酸フェニル、レゾルシン、ベンズヒドロール、ＨＬＢが６〜１０の固体非イオン系界面活性剤等を例示することができる。これら非昇華性基材は１種単独又は２種以上の混合物として使用することができる。
【００１６】
また、固形タイプのスケール防止剤として、前記特開平１１−１１６９９６号公報、特開平１１−８０８００号公報、特開２０００−２０４３９７号公報等に記載されている、固化性及び難崩壊性に優れ、かつ尿石防止作用・洗浄作用に優れたパラジクロロベンゼンを含有しないスケール防止剤も有利に用いることができる。すなわち、トリアルキルトリオキサンと、該トリアルキルトリオキサンと相溶性を有しかつ該トリアルキルトリオキサンとの相溶物が室温において固化能を有する界面活性剤と、固体酸とを含有する固形成型体からなり、その固形成型体を４０℃に加温しても溶融しないスケール防止剤や、トイレ用清浄剤等の基剤として有用な、界面活性剤と、芳香族ケトン、芳香族脂肪酸エステル、ナフチル基含有化合物、炭素数７〜１８である環状及び／又は鎖状カルボン酸、炭素数１０〜１８である環状及び／又は鎖状アルコール、炭素数６〜１２である環状及び／又は鎖状アミン、キノン類、及びヒドロキシベンズアルデヒド類から選ばれ、該界面活性剤と相溶性を有しかつ該界面活性剤との相溶物が室温において固化能を有する物質とを含有し、その固形成型体を４０℃に加温しても溶融しない難水溶性固形組成物を基剤とするスケール防止剤や、ＤＬ−カンフル、ナフタレン、ボルネオール、アダマンタン、シクロドデカン、トリイソプロピルトリオキサン、ジメトキシベンゼン、クマリン等の非ハロゲン系昇華性物質と該非ハロゲン系昇華性物質と融解混合物を形成することができる有機酸とを加温混合し、融解状態の混合物に固体酸を混合した後、成型することにより得られるスケール防止剤を有利に用いることができる。
【００１７】
上記固形タイプのスケール防止剤は、前記固体酸を有効成分とし、任意の形状、例えば、球状、円柱状、孔空き円柱状、円板状、立方体状、直方体状、円錐状、角錐状、動植物形状等を有する成形体として用いられ、かかる成形体には、固体酸の他に、基材や、所望により、溶解速度調整剤、界面活性剤、消臭剤、香料、着色料、腐食防止剤、殺菌剤、イオン封鎖剤、発泡剤、ウレアーゼ等を添加することができる。そして、これら成形体は、各成分を混合、打錠する方法、各成分の混合物を加熱、溶解した溶融スラリーを成形型に注入して冷却、固化する方法などの公知の成形方法により製造することができる。
【００１８】
成形体の水への溶解速度を調整する目的で、成形体に溶解速度調整剤を添加することができる。かかる溶解速度調整剤としては、固体酸や基材との混合物を加熱して均一な溶融混合物の得られる脂肪酸類、高級アルコール類等の難水溶性物質や、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク等の撥水性物質の微粉末を好適に例示することができる。トイレ排水管の腐食防止を目的として、腐食防止剤を添加することができる。かかる腐食防止剤としては、アルキルチオ尿素等の耐酸性のカチオン系界面活性剤を好適に例示することができる。悪臭をマスクし芳香を漂わせることを目的として、各種消臭剤、ウレアーゼ、香料を添加することができ、また、成形体の尿等による着色の防止、成形体の残量の検知、洗浄水の着色等を目的として、非水溶性又は水溶性の着色料を添加することができる。また、浄化槽のミクロフローラに影響を与えない種類、又はその影響が無視し得る量の殺菌剤や、酸性物質によるスケールの溶解を補助する目的で、ニトリロ三酢酸等のイオン封鎖剤を添加することができる。
【００１９】
また、スケール中に酸性物質を浸透させ、かつスケール中の酸不溶性有機物を洗浄水中に分散させる目的で、界面活性剤を添加することができる。かかる界面活性剤としては、酸性物質と反応しない非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤を好適に例示することができる。スケール除去や排水管の閉塞を防止する目的で、発泡剤を成形体に添加することができる。かかる発泡剤としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩又は炭酸水素塩を好適に例示することができる。固体酸の成形性の向上を目的として、各種結合剤を添加することができる。かかる結合剤として、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースのＮａ塩等を好適に例示することができる。その他、５−クロロ−２−メチル−４−イソチアゾリン−３−オン等の抗菌剤とテトラキス（ヒドロキシフェニル）アルカン類等の多分子系ホスト化合物とからなる包接化合物などのトイレ用便器清浄剤を添加することもできる。
【００２０】
上記固体酸を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤は、そのままトラップ溜水部に浸漬することもできるが、不織布等の透水性素材からなる袋体に収納してトラップ溜水部に浸漬することが好ましい。上記透水性素材としては、収納されている固形タイプのスケール防止剤の崩壊が防止でき、かつ長期にわたる有効成分の袋体からの溶出速度を制御しうる透水性の素材であれば特に制限されず、例えば、不織布、合成樹脂製網、通水孔を有する合成樹脂シート若しくはフィルム又はフェルトを挙げることができるが、熱融着による袋体作製の容易さ、溶出速度の制御のし易さ、作製コスト、耐崩壊性付与機能等の点で不織布が好ましく、中でも、原料樹脂を直接溶融紡糸して形成した不織布であるスパンボンド不織布が特に好ましい。かかるスパンボンド不織布としては、公知のものや市販されているものを使用することができ、例えば、芯がポリエステルで鞘がポリエチレンの二重構造になっている二成分複合型オレフィン系スパンボンド不織布等を好適に例示することができる。
【００２１】
また、後述するように、固体酸を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤を不織布からなる袋体に収納し、該袋体の所定部分をトラップ溜水に浸漬した状態で掛止・保持することにより、有効成分の溶出速度を制御することができるが、その他、不織布等の透水性素材の厚みや密度を調整することによっても、透水性素材からなる袋体に収納されている固形タイプのスケール防止剤の袋体からの溶出速度を容易に制御することが可能となる。透水性素材が不織布の場合、特にスパンボンド不織布の場合、使用する固形タイプのスケール防止剤の配合組成や成形条件等にもよるが、その密度としては２０〜７０ｇ／ｍ3、好ましくは３０〜５０ｇ／ｍ3、その厚みとしては０．１５〜０．４０ｍｍ、好ましくは０．２０〜０．３０ｍｍのものが通常好適に使用される。不織布等の透水性素材の厚みや密度を調整することにより、薬剤成分の配合組成や成形方法に幅をもたせることができるが、固形タイプのスケール防止剤の溶解速度をあらかじめ調整しておくことがより好ましい。
【００２２】
また、固体酸を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤は、直接トラップ溜水部に投入するよりも、着脱式トラップに掛止して使用することが好ましく、例えば、前記透水性素材からなる袋体に掛止部を設け、かかる掛止部を利用して固形タイプのスケール防止剤を収納している袋体を所定の位置に保持することができる。例えば、袋体の所定部分をトラップ溜水に浸漬した状態で掛止・保持すると、袋体内の固形タイプのスケール防止剤の所定の体積部分がトラップ溜水に浸漬し、浸漬部分が溶解しても、非浸漬部分が下方に移動して新たにトラップ溜水に浸漬し、常時トラップ溜水に浸漬している体積部分がほぼ一定に保たれ、長期にわたる有効成分の溶出速度の制御が容易となる。袋体に設けられた掛止部としては、袋体の周縁ヒートシール部に挿通した可撓性のリングや、袋体の周縁ヒートシール部の一部に設けられ、その中央部に孔を有する突出片などを具体的に例示することができる。そしてまた、前記袋体の形状としては特に制限されないが、固形タイプのスケール防止剤の形状に合ったものが好ましい。
【００２３】
透水性素材からなる袋体に封入された、固体酸等を有効成分とする固形タイプのスケール防止剤は、トラップ溜水に浸漬され、固形薬剤がトラップ溜水に溶解して袋体外へ溶出し、トラップ溜水のｐＨを３．５〜４．５に維持することが可能となり、その結果トラップ溜水部や排水管へのスケールの固着を防止することができる。また、トラップ溜水のｐＨは、スケール防止剤の溶解速度、形状、透水性素材の種類や密度・厚さ等を調整することにより総合的に調節することが好ましい。スケール防止剤の溶解速度は、使用する酸性物質、基材等の種類及び量比などを選択することにより、また、溶解速度調整剤を用いることにより調節することができる。そして、本発明の好ましい態様においては、固形タイプのスケール防止剤が透水性素材からなる袋体に収納されているので、尿及び／又は洗浄水との接触による崩壊や膨潤等の著しい変形を防止することができ、その結果、長期にわたり安定的にｐＨを３．５〜４．５に維持することができる。
【００２４】
【実施例】
本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は、以下の実施例により何等限定されるものではない。
実施例１（固形タイプのスケール防止剤の作製）
［その１］ 固体酸としてアジピン酸９０重量部、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース１０重量部、滑沢剤としてショ糖脂肪酸エステル０．５重量部、界面活性剤としてジアルキルスルホコハク酸０．５重量部、腐食防止剤として１，２，３−ベンゾトリアゾール１．０重量部、防カビ剤として２−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾール０．５重量部からなる混合物を加圧成形し、４．５×４．５×１．５mm3の成形体を作製した。
［その２］ 固体酸としてアジピン酸２０重量部と安息香酸７０重量部、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース１０重量部、滑沢剤としてショ糖脂肪酸エステル１重量部、界面活性剤としてジアルキルスルホコハク酸１重量部、腐食防止剤として１，２，３−ベンゾトリアゾール１．０重量部、着色剤としてクロモフタルブルー微量からなる混合物を加圧成形し、４．５×４．５×１．５mm3の成形体を作製した。
［その３］ 固体酸としてアジピン酸４５重量部とコハク酸４５重量部、結合剤としてヒドロキシプロピルセルロース１０重量部、滑沢剤としてショ糖脂肪酸エステル１重量部、界面活性剤としてジアルキルスルホコハク酸０．５重量部、腐食防止剤として１，２，３−ベンゾトリアゾール１．５重量部、防カビ剤として２−メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾール０．５重量部からなる混合物を加圧成形し、４．５×４．５×１．５mm3の成形体を作製した。
【００２５】
実施例２（トイレ用スケール防止具の製造）
透水性素材として、オレフィン系スパンボンド不織布（ユニチカ社製「エルベス」）を用いた。かかる不織布をそれぞれ所定サイズ（縦８０ｍｍ、横６０ｍｍ、背張りシール部分８ｍｍ）になるように切断し、３辺をヒートシールし、実施例１で作製した成形体を各々パッケージングし、残りの１辺をヒートシールし、図１に示されるように、該成形体１を収納した袋体２からなるトイレ用スケール防止具３を製造した。次に、図２に示されるように、このトイレ用スケール防止具３に掛止部、すなわち、袋体２の周縁ヒートシール部４に設けられた孔に可撓性の紐状物を挿通した後、両端部を結合させたリング５を設け、掛止部を有するトイレ用スケール防止具６を製造した。
【００２６】
実施例３（トイレ用スケール防止具の使用）
図３及び図４には、実施例２で製造された掛止部を有するトイレ用スケール防止具６を男子用トイレのトラップ部に使用した状態が示されている。図３に示される男子用トイレは、排水管７中にトラップが設けられていない、いわゆるトラップ着脱式のトイレであり、トラップ８が便器９の底部に着脱自在に内蔵されている。トラップ８には、その下面にフック１０が固着された保持蓋１１が設けられ、このフック１０に前記トイレ用スケール防止具６のリング５が掛止され、袋体２に収納された成形体１が溜水に浸漬するように構成されている。なお、図示されていないが、トラップ８の上面には、取っ手部や通水孔を設けることもできる。
【００２７】
尿及び／又は洗浄水がトラップ８と便器９との隙間からトラップ溜水部に流入すると、袋体２に収納された成形体１が溜水に浸漬され、成形体の酸性物質が溶解して袋体外に溶出する。このとき、トラップ溜水のｐＨが３．５〜４．５、好ましくはｐＨ４．０前後になるように成形体の溶解速度や透水性素材の種類や厚み・密度が調整されている。トラップ溜水のｐＨが３．５〜４．５に保持されていると、流入してきた尿及び洗浄水によりトラップ溜水が希釈され、トイレ排水管にはｐＨ５．０〜６．０の混合水が流入し、トイレ排水管へのスケールの固着が防止できる。
【００２８】
実施例４（不織布の検討）
実施例１［その１］で調製された成形体を、３種類のオレフィン系スパンボンド不織布である▲１▼エルベスS0203WDO（目付；２０ｇ／ｍ3、厚さ０．１３ｍｍ）、▲２▼エルベスS0403WDO（目付；４０ｇ／ｍ3、厚さ０．２５ｍｍ）、▲３▼エルベスS1003WDO（目付；１００ｇ／ｍ3、厚さ０．４７ｍｍ）を用い、実施例２に記載されているようにして、３種類のトイレ用スケール防止具を製造した。この３種類のトイレ用スケール防止具を、実施例３に記載されているようにして、実際のトラップ着脱式のトイレに装着して、尿石の付着状況等について調べてみた。結果を表１に示す。表１から、▲１▼S0203WDOを用いた場合、不織布を介しての固体有機酸の溶出速度が速く、薬剤寿命がレンタル期間（約１ヶ月）より短い上に、トラップ中のｐＨも若干低すぎる傾向にあった。また、▲３▼S1003WDOを用いた場合、不織布を介しての固体有機酸の溶出速度が遅く、若干の尿石の付着が認められた。他方、▲２▼S0403WDOを用いた場合、不織布を介しての固体有機酸の溶出速度が適切でトラップ溜水のｐＨが３．５〜４．５に維持される結果、尿石の付着が認められず、薬剤寿命がレンタル期間（約１ヶ月）にほぼ一致することがわかった。なお、何れのケースにおいても、成形体の崩壊は見られず、かかる崩壊に伴うトラブルの発生もなかった。
【００２９】
【表１】
【発明の効果】
本発明のトラップ着脱式トイレにおけるスケールの固着防止方法によると、トラップ溜水部やトイレ排水管へのスケールの固着を簡便かつ長期にわたり防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に用いられるトイレ用スケール防止具の斜視図である。
【図２】本発明に用いられる掛止部を有するトイレ用スケール防止具の斜視図である。
【図３】トラップ着脱式男子用トイレにおける本発明に用いられるトイレ用スケール防止具の使用状態を示す図である。
【図４】本発明に用いられるトイレ用スケール防止具をトラップ着脱式男子用トイレに使用する場合の説明図である。
【符号の説明】
１ 成形体（固形タイプのスケール防止剤）
２ 袋体
３ トイレ用スケール防止具
４ 袋体の周縁ヒートシール部
５ リング（掛止部）
６ 掛止部を有するトイレ用スケール防止具
７ 排水管
８ 着脱トラップ
９ 便器
１０ フック
１１ 保持蓋[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for preventing scale sticking in a trap detachable toilet, more specifically, by using a solid type scale inhibitor containing a solid acid as an active ingredient, and adjusting the pH of the trap water reservoir in the trap detachable toilet to 3. It is related with the scale sticking prevention method in the trap removable toilet characterized by maintaining to 5-4.5.
[0002]
[Prior art]
Toilet drains, especially for men's toilets, scales called urine stones, which are fixed with a mixture of calcium-based compounds and organic substances produced by urine decomposition, are generated, and the flow of urine and washing water is reduced. When it gets worse, in severe cases, the drain pipe is blocked and the toilet becomes unusable. In addition, organic substances in urine stone rot by bacteria and generate bad odor. The bad odor of men's toilets is a mixed odor of bad odor caused by organic decay and ammonia generated by decomposition of urine.
[0003]
Conventionally, as a method for preventing the scale of a toilet drain pipe, a method of injecting a medicine into a wash water pipe, a method of putting a spherically shaped medicine into a toilet of a men's toilet, and the like have been put into practical use. Various drugs containing surfactants, bactericides, and fragrances have been proposed as drugs used in these methods. For example, Japanese Patent Publication No. 45-30706 discloses a deodorizing cleaning agent for a flush toilet that is obtained by melt-mixing a surfactant, an ion sequestering agent, a fragrance and the like together with polyethylene glycol or polypropylene glycol and an aromatic substance, and injection molding. JP-A-57-168668 describes cooling and solidifying a mixed melt comprising additives such as polyethylene glycol that is solid at room temperature, poorly water-soluble aromatic substances, nonionic surfactants, and fragrances. A cleaning antifouling air freshener molded in this manner is described.
[0004]
In addition, French Patent No. 1501248 and British Patent No. 877733 disclose cleaning chemicals composed of sulfamic acid and paradichlorobenzene, etc., but all of these chemicals are applied to toilet drain pipes. Although it prevents the scale from sticking, it also removes the scale stuck to the toilet drain pipe and is a scale control agent. Furthermore, as a method for controlling the scale once fixed to the toilet drain pipe, a method of dissolving the scale using an inorganic strong acid such as hydrochloric acid, or a method of removing the toilet and removing the scale mechanically is employed.
[0005]
To prevent the scale from sticking to the toilet drain pipe and to prevent the scale from sticking to the toilet drain pipe without removing the scale attached to the toilet drain pipe without the corrosion of the toilet drain pipe or the purification capacity of the septic tank. Many inhibitors have been proposed. For example, an aqueous solution containing one or more acidic substances selected from mineral acids, organic acids, water-soluble acidic salts, water-soluble salts of strong and weak bases, and sulfamic acid in urine and / or washing water. Addition of urine or a method for preventing scale sticking of toilet drain pipes (patent No. 293,255) for maintaining the pH of urine or a mixed waste water of urine and washing water at 5 to 7.5, and a solid acid as an active ingredient The scale inhibitor (Patent No. 2135584) for toilet drain pipes composed of a molded body containing a base material and / or other additives added by pH, or in the range of pH 5 to 8.5 by reacting with calcium ions A solid acid that does not produce a salt having a solubility in water of 0.001 g / 100 g (water) or less is used as an active ingredient, and the pH of urine or a mixed wastewater of urine and washing water can be maintained at 5 to 8.5. Sublimation The solubility in water of pH 5 to 8.5 in the range of pH 5 to 8.5 by reacting with a scale fixing inhibitor (Patent No. 2784904) of a toilet drain pipe comprising a molded body containing 20% by weight or more of a base material and calcium ions 20% by weight of a solid acid and / or non-sublimable substrate having a solubility of 0.001 to 20 g / 100 g in water at 20 ° C., which is a solid acid that does not produce a salt of 0.001 g / 100 g (water) or less. A method for preventing scale adhering to a toilet drain pipe, characterized in that the pH of the urine or the mixed effluent of urine and washing water is maintained at 5 to 8.5 using the molded body containing the above (Patent No. 2928772) And an immersion type urolith inhibitor (Japanese Patent Laid-Open No. 2-14797) comprising a molded body containing 70% by weight or more of a solid acid having a saturation solubility in water of 20 ° C. of 1 g / 100 g or less. It has been proposed.
[0006]
In addition, a scale inhibitor that does not contain paradichlorobenzene, which has excellent solidification and hardly disintegrating properties, and also has excellent anti-uricidal activity and cleansing activity, has also been proposed. For example, JP-A-11-116996 discloses a trialkyltrioxane, a surfactant that is compatible with the trialkyltrioxane and that has a solidifying ability at room temperature, and a solid JP-A-11-80800 discloses a surfactant, an aromatic ketone, a fragrance useful as a base for toilet cleaners, and the like. Aliphatic fatty acid ester, naphthyl group-containing compound, cyclic and / or chain carboxylic acid having 7 to 18 carbon atoms, cyclic and / or chain alcohol having 10 to 18 carbon atoms, cyclic having 6 to 12 carbon atoms and / or Or selected from chain amines, quinones, and hydroxybenzaldehydes, compatible with the surfactant, and compatible with the surfactant solidified at room temperature. A poorly water-soluble solid composition containing a substance having a diol is described. JP-A-2000-204397 discloses DL-camphor, naphthalene, borneol, adamantane, cyclododecane, triisopropyltrioxane, dimethoxybenzene, coumarin and the like. Urine obtained by warm-mixing a non-halogen sublimable substance and an organic acid capable of forming a molten mixture with the non-halogen sublimable substance, mixing the solid acid into the molten mixture, and then molding the urine Stone inhibitors are described.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-mentioned Japanese Patent No. 2928772 and the like, urine stone generation and urine stone adhesion prevention are described as follows. The urine usually contains 200 to 300 ppm of water-soluble calcium ions and 2000 to 2500 ppm of phosphate ions. Carbonate ions are contained in the wash water, and carbon dioxide in the atmosphere is dissolved and replenished. The pH of urine excreted from the body is about 5.5 to 6.5, but when it is left in the air, the pH gradually increases and finally reaches 9 to 9.5. When the pH is 7.5 or more, turbidity occurs. As the pH increases, the turbidity increases. When the pH is 8.5 or more, a white precipitate of calcium apatite is deposited, and calcium carbonate is deposited on the contact surface with the atmosphere. Crystals are formed into a film. These calcium apatite and calcium carbonate crystals adhere to toilet drains together with effective substances such as water-insoluble proteins produced by the action of bacteria and enzymes, grow to a scale generally called urine stone. The scale is calcium apatite [CaFive (POFour)Three OH] 40-60 wt%, calcium carbonate [CaCOThree ] It is a mixture of 20 to 40 wt% and 10 to 30 wt% of organic matter insoluble in water, and the calcium-based scale does not precipitate in water with a pH of 7.5 or less, and the pH is in the range of 7.5 to 8.5. Even if it precipitates with water, it takes very long time for precipitation, and urine or mixed waste water of urine and washing water produces ammonia by the action of urine degrading enzymes and bacteria, etc. By maintaining the pH of the urine or the mixed waste water of urine and washing water at 8.5 or less, preferably 7.5 or less, the scale can be prevented from sticking to the toilet drain pipe, If the pH of the urine or the mixed waste water of urine and washing water is too low to remove the scale stuck to the toilet drain pipe, corrosion of the drain pipe becomes a problem. The preferred lower limit of pH is 5, preferably It is said to be 5.5.
[0008]
Without removing the scale adhered to the toilet drain pipe, maintaining the pH of the urine or the mixed waste water of urine and washing water at 5-8.5, without eroding the toilet drain pipe or reducing the purification capacity of the septic tank, The scale adhesion prevention method and scale adhesion prevention agent for toilet drain pipes that prevent only scale adhesion to toilet drain pipes have already been put into practical use and can be said to be extremely complete. When the pH of the trap water is kept at 5 to 8.5, the trap water is diluted with the urine and the wash water that has flowed in. In practice, the scale is not sufficiently prevented from sticking to the toilet drain pipe. It was found that a small amount of scale sticking was newly observed. SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a method for easily and efficiently preventing scale fixation in a trap detachable toilet and reliably preventing it over a long period of time.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has eagerly studied to solve the above problems, and the trap water in most trap detachable toilets is made of earthenware or plastic, and has a hint that there is no concern about corrosion. Is stored in a bag made of non-woven fabric, and the bag is hooked to a trapping part attached / detaching trap of a trap removable toilet devised by the present inventor. In this state, it is immersed in the trap reservoir of the trap detachable toilet, and when the pH of the trap reservoir is maintained at 3.5 to 4.5, the trap reservoir is diluted with the inflowing urine and washing water, The toilet drain pipe comes into contact with mixed water of pH 5.0 to 6.0, which not only prevents the scale from sticking to the trap reservoir and the toilet drain pipe, but also prevents the drain pipe from corroding. Scale prevention Can collapse the form medicament to prevent, control of elution rate of long-term active ingredient found to be a more easily, and have completed the present invention.
[0010]
That is, the present invention(1)How to prevent scale from sticking in a trap detachable toilet, characterized in that the pH of the trap water in the trap detachable toilet is maintained at 3.5 to 4.5Law or,(2)The pH of trapped water is maintained at 3.5 to 4.5 by a solid type scale inhibitor containing a solid acid as an active ingredient.Above (1)How to prevent scale from sticking in the toilet with removable trapLaw or,(3)A solid type scale inhibitor containing a solid acid as an active ingredient is contained in a bag made of a water-permeable material.Above (2)How to prevent scale from sticking in the toilet with removable trapLaw or,(4)The water-permeable material is a non-woven fabric.Above (3)How to prevent scale from sticking in the toilet with removable trapLaw or,(5)The nonwoven fabric is a spunbonded nonwoven fabricAbove (4)How to prevent scale from sticking in the toilet with removable trapLaw or,(6)A solid type scale inhibitor containing a solid acid as an active ingredient is hung on a detachable trap.Above (2)-(5)How to prevent scale from sticking in the trap removable toiletTo the lawRelated.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The method for preventing scale sticking in the trap detachable toilet of the present invention is not particularly limited as long as it is a method of maintaining the pH of the trap water in the trap detachable toilet at 3.5 to 4.5. The trap detachable toilet refers to a men's urinal having a detachable trap built in a toilet and no trap is provided in the drain pipe. As a method of maintaining the pH of the trap water in the trap detachable toilet at 3.5 to 4.5, a method of causing an acidic solution to flow down to the trap water part, a solid type scale having a solid acid or the like as an active ingredient A method of immersing the inhibitor in trapped water can be exemplified, but a method using a solid type scale inhibitor is preferred from the viewpoint of ease of use and operation.
[0012]
The solid type scale inhibitor used in the present invention is not particularly limited as long as it has an action to prevent the scale from sticking, including known solid type toilet scale inhibitors, but a solid acid as an active ingredient Here, the solid acid refers to an acidic substance that is solid at room temperature, and the solid acid has a solubility in water in the range of pH 5 to 8.5 by reacting with calcium ions to 0.001 g / 100 g. (Water) Those which do not produce the following salts are preferable, for example, succinic acid, citric acid, malic acid, maleic acid, isophthalic acid, tartaric acid, succinic acid, gallic acid, hydroxyacetic acid, P-toluenesulfonic acid, fumaric acid, adipine Acid, phthalic acid, terephthalic acid, isophthalic acid, salicylic acid, pracidylic acid, hydrocinnamic acid, maleic anhydride, benzoic acid, sorbine Room temperature solid organic acids such as ascorbic acid, water-soluble acidic salts such as sodium hydrogen sulfate, potassium hydrogen sulfate and ammonium hydrogen sulfate, water-soluble salts of strong and weak bases such as ammonium chloride and ammonium sulfate, boric acid and sulfamine An acid etc. can be mentioned, These acidic substances can be used individually by 1 type or in mixture of 2 or more types.
[0013]
Among the above solid acids, when a readily soluble solid acid such as ammonium chloride, sodium hydrogen sulfate, sulfamic acid and the like whose saturated solubility in water at 20 ° C. exceeds 20 g / 100 g is used as a main component, a slow-soluble solid acid, It is preferable to use one or more solid acids selected from the group consisting of a soluble base material, a hardly soluble solid acid, and a hardly soluble base material, or a base material in combination. The material means a material having a saturation solubility in water of 20 ° C. of 0.2 to 20 g / 100 g, and slow-soluble solid acids include succinic acid, boric acid, adipic acid, salicylic acid, pracidylic acid, hydrocinnamic acid, Those having good pressure moldability such as maleic anhydride or those which are easily dissolved by heating are preferred, and the hardly soluble solid acid or substrate has a saturated solubility in water of 20 ° C. of 0.001 to 0.00. 2g It refers to one of 100 g, as a solid acid insoluble, isophthalic acid, can be preferably exemplified suberic acid, cumin acid, terephthalic acid, and the like.
[0014]
For example, when the main component is a readily soluble solid acid, the content of the slowly soluble solid acid, the slowly soluble substrate, the hardly soluble solid acid, and the hardly soluble substrate is 20% by weight or more. While the body is in contact with urine and / or wash water or trap water, the shape becomes difficult to collapse, and the dissolution rate can be easily controlled. Moreover, when the said easily soluble solid acid is a fine powder, it is preferable that the particle size is about 0.1-1 mm. In addition, among the above-mentioned solid acids, when a slow-soluble or sparingly soluble solid acid is used as a main component, when they are weakly acidic solid acids, a readily soluble solid whose saturated solubility in water at 20 ° C. exceeds 20 g / 100 g. It is preferable to use 20% by weight or more of an acid or a base material. However, when they are strongly acidic solid acids, an easily soluble solid acid or base material may or may not be blended.
[0015]
As the above-mentioned base material, the solid acid has good moldability, and when used, the molded body is dissolved in urine and / or washing water or trapped water at an appropriate speed without causing deformation. However, a non-sublimable substrate is more preferable in terms of the environment than a sublimable substrate such as paradichlorobenzene or naphthalene. Here, the non-sublimable substrate refers to a substance excluding a sublimable substance (substance that is hardly soluble in water and has a sublimability of about 0.05 to 5 mmHg at room temperature). Among such non-sublimable substrates, examples of the readily soluble substrate include water-soluble polymers that are solid at room temperature, such as polyethylene glycol and polypropylene glycol, and various water-soluble surfactants. Examples thereof include tetrachlorobiphenyl, methyl tetronal oxalate, and solid nonionic surfactants having an HLB of 10 to 14. Examples of the hardly soluble substrate include santonin, L-menthol, phenyl salicylate, Examples thereof include resorcin, benzhydrol, and solid nonionic surfactants having 6 to 10 HLB. These non-sublimable substrates can be used alone or as a mixture of two or more.
[0016]
Moreover, as a solid type scale inhibitor, it is excellent in solidification and hard disintegration described in JP-A-11-116996, JP-A-11-80800, JP-A-2000-204397, etc. In addition, a scale inhibitor that does not contain paradichlorobenzene and has an excellent urinary stone-preventing action and cleaning action can also be used advantageously. That is, it consists of a solid molded product containing a trialkyltrioxane, a surfactant that is compatible with the trialkyltrioxane and that has a compatibility with the trialkyltrioxane, and a solid acid. , Useful as a base for scale inhibitors that do not melt even when the solid molded body is heated to 40 ° C., and detergents for toilets, containing surfactants, aromatic ketones, aromatic fatty acid esters, and naphthyl groups Compound, cyclic and / or chain carboxylic acid having 7 to 18 carbon atoms, cyclic and / or chain alcohol having 10 to 18 carbon atoms, cyclic and / or chain amine having 6 to 12 carbon atoms, quinones And a substance selected from hydroxybenzaldehydes, having a compatibility with the surfactant and having a compatibility with the surfactant at room temperature, Scale inhibitor based on a hardly water-soluble solid composition that does not melt when heated to 40 ° C., DL-camphor, naphthalene, borneol, adamantane, cyclododecane, triisopropyltrioxane, dimethoxybenzene A non-halogen sublimable substance such as coumarin and an organic acid capable of forming a molten mixture with the non-halogen sublimable substance are heated and mixed, and the solid acid is mixed into the molten mixture and then molded. Can be advantageously used.
[0017]
The solid type scale inhibitor comprises the solid acid as an active ingredient, and has an arbitrary shape, for example, a spherical shape, a cylindrical shape, a perforated cylindrical shape, a disc shape, a cubic shape, a rectangular parallelepiped shape, a conical shape, a pyramid shape, an animal or plant In addition to a solid acid, the molded body is used as a molded body having a shape or the like, and a base material, and a dissolution rate adjusting agent, a surfactant, a deodorant, a fragrance, a colorant, and a corrosion inhibitor, if desired. , Fungicides, sequestering agents, foaming agents, urease and the like can be added. These molded bodies are produced by a known molding method such as a method of mixing and tableting each component, a method of heating and melting a mixture of each component, injecting a molten slurry into a mold, and cooling and solidifying. Can do.
[0018]
For the purpose of adjusting the dissolution rate of the molded body in water, a dissolution rate modifier can be added to the molded body. Examples of such dissolution rate regulators include poorly water-soluble substances such as fatty acids and higher alcohols that can be obtained by heating a mixture with a solid acid or a base material to obtain a uniform molten mixture, calcium stearate, magnesium stearate, talc, etc. A fine powder of the water repellent material can be suitably exemplified. A corrosion inhibitor can be added for the purpose of preventing corrosion of the toilet drain pipe. As such a corrosion inhibitor, an acid-resistant cationic surfactant such as alkylthiourea can be preferably exemplified. Various deodorizers, urease, and fragrance can be added for the purpose of masking offensive odors and drifting fragrances. Also, coloring by urine etc. of molded products, detection of remaining amount of molded products, washing water For the purpose of coloring, water-insoluble or water-soluble colorants can be added. In addition, a type that does not affect the microflora of the septic tank, or a disinfectant whose amount can be ignored, or an ion sequestering agent such as nitrilotriacetic acid for the purpose of assisting the dissolution of scales by acidic substances. Can do.
[0019]
Further, a surfactant can be added for the purpose of penetrating the acidic substance into the scale and dispersing the acid-insoluble organic substance in the scale in the washing water. Preferred examples of such surfactants include nonionic surfactants and cationic surfactants that do not react with acidic substances. A foaming agent can be added to the molded body for the purpose of preventing scale removal and drainage pipe blockage. As such a foaming agent, a carbonate or hydrogen carbonate of an alkali metal or alkaline earth metal can be preferably exemplified. Various binders can be added for the purpose of improving the moldability of the solid acid. Preferred examples of the binder include hydroxypropyl cellulose, polyvinyl pyrrolidone, polyvinyl alcohol, carboxymethyl cellulose Na salt, and the like. In addition, toilet toilet cleaners for toilets such as inclusion compounds composed of antibacterial agents such as 5-chloro-2-methyl-4-isothiazolin-3-one and polymolecular host compounds such as tetrakis (hydroxyphenyl) alkanes It can also be added.
[0020]
The solid type scale inhibitor containing the solid acid as an active ingredient can be immersed in the trap reservoir as it is, but it is stored in a bag made of a water-permeable material such as a nonwoven fabric and immersed in the trap reservoir. It is preferable. The water permeable material is not particularly limited as long as it is a water permeable material capable of preventing the collapse of the stored solid type scale inhibitor and controlling the dissolution rate of the active ingredient from the bag over a long period of time. Examples include non-woven fabrics, synthetic resin nets, synthetic resin sheets or films having water passage holes, or felts. Ease of bag production by heat fusion, easiness of control of elution rate, production Nonwoven fabrics are preferred from the standpoints of cost, disintegration resistance imparting function, etc. Among them, spunbonded nonwoven fabrics, which are nonwoven fabrics formed by directly melt spinning a raw material resin, are particularly preferred. As such a spunbond nonwoven fabric, a known one or a commercially available one can be used. For example, a two-component composite olefin-based spunbond nonwoven fabric having a double core structure in which the core is polyester and the sheath is polyethylene. Can be preferably exemplified.
[0021]
Further, as will be described later, a solid type scale inhibitor containing a solid acid as an active ingredient is housed in a bag made of non-woven fabric, and a predetermined portion of the bag is hooked and held in a state of being immersed in trapped water. The elution rate of the active ingredient can be controlled by adjusting the thickness and density of the water-permeable material such as non-woven fabric. It is possible to easily control the dissolution rate of the scale inhibitor from the bag. When the water-permeable material is a non-woven fabric, particularly a spunbonded non-woven fabric, the density is 20 to 70 g / m, although it depends on the composition and molding conditions of the solid type scale inhibitor used.Three, Preferably 30-50 g / mThreeThe thickness is usually 0.15 to 0.40 mm, preferably 0.20 to 0.30 mm. By adjusting the thickness and density of the water-permeable material such as nonwoven fabric, it is possible to give a wider range to the compounding composition and molding method of the drug component, but it is possible to adjust the dissolution rate of the solid type scale inhibitor beforehand. More preferred.
[0022]
Moreover, it is preferable that the solid type scale inhibitor containing a solid acid as an active ingredient is used by being hooked on a detachable trap, for example, made of the water-permeable material, rather than being directly put into the trap reservoir. A hook part is provided in the bag body, and the bag body containing the solid type scale inhibitor can be held at a predetermined position by using the hook part. For example, if a predetermined part of a bag is hooked and held in a state where it is immersed in trapped water, a predetermined volume of solid type scale inhibitor in the bag is immersed in trapped water, and the immersed part is dissolved. However, the non-immersed part moves downward and is newly immersed in the trap water, and the volume part that is always immersed in the trap water is kept almost constant, making it easy to control the elution rate of the active ingredient over a long period of time. Become. As a latching part provided in the bag body, a flexible ring inserted through the peripheral heat seal part of the bag body or a part of the peripheral heat seal part of the bag body has a hole in the central part thereof A protrusion piece etc. can be illustrated concretely. Moreover, the shape of the bag body is not particularly limited, but a shape suitable for the shape of the solid type scale inhibitor is preferable.
[0023]
The solid type scale inhibitor, which is sealed in a bag made of a water-permeable material and contains solid acid as an active ingredient, is immersed in the trap reservoir, and the solid drug dissolves in the trap reservoir and elutes out of the bag. Further, it becomes possible to maintain the pH of the trap water in the range of 3.5 to 4.5, and as a result, it is possible to prevent the scale from adhering to the trap water and the drain pipe. The pH of the trapped water is preferably adjusted comprehensively by adjusting the dissolution rate and shape of the scale inhibitor, the type, density and thickness of the water-permeable material. The dissolution rate of the scale inhibitor can be adjusted by selecting the type and amount ratio of the acidic substance to be used, the base material, etc., and by using a dissolution rate adjusting agent. In a preferred embodiment of the present invention, since the solid type scale inhibitor is contained in a bag made of a water-permeable material, significant deformation such as disintegration and swelling due to contact with urine and / or washing water is prevented. As a result, the pH can be stably maintained at 3.5 to 4.5 over a long period of time.
[0024]
【Example】
The present invention will be described in detail with reference to examples. However, the technical scope of the present invention is not limited to the following examples.
Example 1 (Preparation of solid type scale inhibitor)
[Part 1] 90 parts by weight of adipic acid as a solid acid, 10 parts by weight of hydroxypropylcellulose as a binder, 0.5 parts by weight of sucrose fatty acid ester as a lubricant, 0.5 parts by weight of dialkylsulfosuccinic acid as a surfactant, A mixture of 1.0 part by weight of 1,2,3-benzotriazole as a corrosion inhibitor and 0.5 part by weight of 2-methoxycarbonylaminobenzimidazole as a fungicide is pressure-molded, and 4.5 × 4.5 × 1.5mmThreeA molded body was prepared.
[Part 2] 20 parts by weight of adipic acid and 70 parts by weight of benzoic acid as a solid acid, 10 parts by weight of hydroxypropyl cellulose as a binder, 1 part by weight of a sucrose fatty acid ester as a lubricant, and 1 part by weight of a dialkylsulfosuccinic acid as a surfactant A mixture of 1.0 part by weight of 1,2,3-benzotriazole as a corrosion inhibitor and a small amount of chromophthal blue as a colorant, and 4.5 × 4.5 × 1.5 mmThreeA molded body was prepared.
[Part 3] 45 parts by weight of adipic acid and 45 parts by weight of succinic acid as solid acids, 10 parts by weight of hydroxypropylcellulose as a binder, 1 part by weight of sucrose fatty acid ester as a lubricant, and dialkylsulfosuccinic acid as a surfactant. A mixture comprising 5 parts by weight, 1.5 parts by weight of 1,2,3-benzotriazole as a corrosion inhibitor and 0.5 parts by weight of 2-methoxycarbonylaminobenzimidazole as a fungicide is pressure-molded, and 4.5 × 4.5 × 1.5mmThreeA molded body was prepared.
[0025]
Example 2 (Manufacture of toilet scale preventers)
As the water-permeable material, an olefin-based spunbonded nonwoven fabric (“Elves” manufactured by Unitika Ltd.) was used. Each of the nonwoven fabrics is cut to a predetermined size (length 80 mm, width 60 mm,
[0026]
Example 3 (Use of toilet scale preventer)
3 and 4 show a state in which the
[0027]
When urine and / or washing water flows into the trap reservoir from the gap between the
[0028]
Example 4 (Examination of nonwoven fabric)
The molded body prepared in Example 1 [No. 1] is composed of three types of olefin-based spunbond nonwoven fabrics. (1) Elves S0203WDO (weight per unit; 20 g / m)Three, Thickness 0.13mm), (2) Elves S0403WDO (weight; 40g / mThree, Thickness 0.25mm), (3) Elves S1003WDO (weight per unit: 100g / mThree, Thickness 0.47 mm), and three types of toilet scale preventers were manufactured as described in Example 2. As described in Example 3, these three types of toilet scale preventers were mounted on an actual trap detachable toilet, and the urine stone adhesion state and the like were examined. The results are shown in Table 1. From Table 1, (1) When S0203WDO is used, the elution rate of the solid organic acid through the nonwoven fabric is fast, the drug life is shorter than the rental period (about 1 month), and the pH in the trap is slightly too low There was a trend. In addition, when (3) S1003WDO was used, the elution rate of the solid organic acid through the nonwoven fabric was slow, and a slight amount of urine stone was observed. On the other hand, when (2) S0403WDO is used, the elution rate of the solid organic acid through the non-woven fabric is appropriate and the pH of the trapped water is maintained at 3.5 to 4.5. It was found that the drug life almost coincided with the rental period (about 1 month). In any case, no collapse of the molded body was observed, and there was no trouble associated with the collapse.
[0029]
[Table 1]
【The invention's effect】
According to the method for preventing the sticking of the scale in the trap detachable toilet according to the present invention, the sticking of the scale to the trap water storage part or the toilet drain pipe can be prevented easily and for a long time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a toilet scale preventer used in the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a toilet scale preventer having a hook used in the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a use state of a toilet scale preventer used in the present invention in a trap detachable men's toilet.
FIG. 4 is an explanatory diagram when the toilet scale preventer used in the present invention is used in a trap detachable boys' toilet.
[Explanation of symbols]
1 Molded body (Solid type scale inhibitor)
2 bagsbody
3 Scale preventers for toilets
4 Periphery heat seal part of bag
5 Ring (holding part)
6 Toilet scale preventer with hooks
7 Drainage pipe
8 Detachable trap
9 Toilet bowl
10 hook
11 Holding lid
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