JP4948137B2 - 建具用錠前 - Google Patents
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(2)二次的な目的・効果であるが、図6で示すように、外部から操作具を操作すると、施錠片ロック用手段を錠取り付け部に正確に位置決めしてセットすることもできる。したがって、解錠状態に於けるデッドボルツト、鎌片などの施錠片の先端面が、錠箱のフロントの外面から外へと食み出す事態を防止できる。
(3)いわば簡単な構成で(構成部品を少なくして)、(1)の効果を得ることができる。
(4)固定手段の位置及び施錠片ロック用手段に設けた被係合部分の構成如何によっては、施錠片ロック用手段に抜き取りに対する防犯機能も付与させることができる。
錠前は、例えば強化ガラス扉用の錠前として使用され、普通一般に錠箱内のダルマに対して、シリンダユニット並びにサムターンユニットがそれぞれ装着される。なお、錠前にサムターンユニットのみ装着される場合もある。
図2乃至図6を参照にして錠前の内部構成及び要部を説明する。錠前の使用態様に関しては特に限定するものではないが、本実施例の錠前は、例えば強化ガラス扉用の錠前として使用されるため、図示しない扉の下端部に取り付けられる。したがって、扉の下框に取り付けた場合には、図2で示すようにデッド4は下方へと回転して突出する。それ故に、図2は施錠状態を示す。
また、錠箱1には、シリンダ6の基端部6aが嵌め込まれていると共に、施錠片ロック用手段(いわゆるシリンダ6、又はサムターン軸13)の操作部材(いわゆる合鍵、又は摘み)の操作力によって、デッド4を、フロント1cを基準として進退動させるための主な作動部材やバネが組み込まれている。
本発明の錠前の特徴部分は、錠箱1に設けられた施錠片4が、錠箱1に内装された駆動体11の駆動力によりフロント1cを基準として進退動すること、また、錠箱1内に前記施錠片4を施・解錠状態にするための施錠片ロック用手段(シリンダ6又はサムターン軸13)を固定するための固定手段20を配設した建具用錠前であり、前記固定手段20は、錠箱1のケース本体1aの内壁面に沿って往復動可能なスライドバー21を有し、このスライドバー21の他端部21aには、施錠片ロック用手段6又は/及びロック用手段固定筒の何れかに設けた被係合部分(本実施例では、シリンダ6の後端部と固定筒5の基端部の両方に被係合部分を形成してある。)45に係脱する係合片30を備えた連動部材22を設け、一方、スライドバー21の一端部21bには、該スライドバーの位置を変位させ得る操作具23を設け、さらに、スライドバー21の一端部から他端部に至る中途部位21cには、前記被係合部分45に前記係合片30が係合しない限り、前記施錠片4の施錠方向への作動を許容しないストッパー24を設けた。
図3はロック用手段6の固定手段20の一例を示す。また、図6の(a)と(b)はロック用手段の一例としてのシリンダ6の斜視図である。このシリンダ6は、従来の固定構造の一例で説明したように、シリンダ固定筒5に、その頭部がシリンダ固定筒5の前壁開口から露呈するように内装される。
図3を参照にして、固定手段20の構成部材を説明する。固定手段20は、少なくとも、錠箱1のケース本体1aの内壁面に沿って往復動可能な長尺状のスライドバー21と、ケース本体1a内の一端部(図面では、左側)に固定的に設けられた支持板19と、この支持板19に支持された状態で前記スライドバー21の一端部21bに螺合する操作具23と、一方、スライドバー21の他端部21aに連結されていると共に、少なくとも施錠片ロック用手段の固定筒5に設けた被係合部分45に係脱する係合片30を備えた連動部材22と、前記係合片30を案内するガイド部分37を有すると共に、ケース本体1a内の他端部(図面では、右側)に固定されたガイドベース35を備え、さらに、前記スライドバー21の一端部から他端部に至る中途部位(例えば中央部)21cには、前記被係合部分45に前記係合片30が係合しない限り、前記施錠片4の作動を許容しないように該施錠片4の内端部の周面に当接する突片状のストッパー24が一体成形されている。
しかして、前記支持板19は、錠箱1の不番の右側壁に代用させることは可能であるが、本実施例では、右側壁とは別個に、かつ、右側壁と所定の間隙を有して相対向するように設けられている。
図4は駆動体軸受け兼用のガイドベース35の一例を示す。ガイドベース35は、図6、図10等で示すように、シリンダ6の後端部(基端部)6a及びシリンダ用固定筒5の基端部5aを受け入れると共に、駆動体(ダルマ)11を支持する膨出状の環状部分乃至環状的開口36と、該環状部分乃至開口36の適宜部位に形成された切欠状のガイド部分37を有する形状に形成されている。
図6の(a)、(b)は、本実施例のシリンダ6の外観構成を示す斜視図でする。シリンダの基本的構成は、周知事項なので、その詳細説明は割愛する。本実施例のシリンダ6は、不番の外筒と、この外筒に回転自在に嵌挿した内筒とを含み、本実施例では、前記外筒の基端部6aの部位には、連動部材22の係合片30の先端部が係脱する被係合部分(溝、係合孔、切欠等)45が形成されている。
図7は、シリンダ6の横向き凹所状の被係合部分45が、連動部材22を構成する係合片30の先端部30aに相対向しているものの、換言すれば、鍵穴6bの中心Oの水平裁断面Xが鍵穴基準面と被係合部分45の中心が略一致しているものの、未だ、シリンダ6が前記係合片30の先端部30aで係合固定されていない状態を示している。このような場合には、スライドバー21の中央部のストッパー24の先端面が施錠片4の内端部の周面の一部にロック状態に当接しているので、施錠片4を突出方向へと作動させることができない。
Claims (6)
- 錠箱1に設けられた施錠片4が、該錠箱に内装された駆動体11の駆動力によりフロント1cを基準として進退動し、また、錠箱内に前記施錠片を施・解錠状態にするための施錠片ロック用手段(6,13)を固定するための固定手段20を配設した建具用錠前であって、前記施錠片の作動の許容は、外部操作によって前記施錠片の内端部に対してロックする突片状ストッパー24を有するスライドバー21が移動して、前記固定手段20の被係合部分45に該スライドバーに連結された或いは該スライドバーに連係する係合片30が係合することを条件とすることを特徴とする建具用錠前。
- 請求項1に於いて、固定手段は、錠箱内を移動するスライドバーと、このスライドバーの一端部に設けられた操作具と、一方、スライドバーの他端部に設けられていると共に、少なくとも施錠片ロック用手段固定筒に設けた被係合部分に係脱する係合片を有する連動部材を備え、さらに、前記被係合部分に前記係合片が係合しない限り、施錠片の作動を許容しないように該施錠片に当接するストッパーをそれぞれ備えていることを特徴とする建具用錠前。
- 請求項2に於いて、係合片は、錠箱の内壁に固定された駆動体軸受け兼用ガイドベースに設けた中心軸に軸支されていることを特徴とする建具用錠前。
- 錠箱1に設けられた施錠片4が、錠箱に内装された駆動体11の駆動力によりフロント1cを基準として進退動すること、また、錠箱内に前記施錠片を施・解錠状態にするための施錠片ロック用手段(6,13)を固定するための固定手段20を配設した建具用錠前であり、前記固定手段は、外部操作によって、錠箱1の内壁面に沿って往復動可能なスライドバー21を有し、このスライドバー21の他端部21aには、少なくとも施錠片ロック用手段固定筒に設けた被係合部分45に係脱する係合片30を備えた連動部材22を設け、一方、スライドバー21の一端部21bには、該スライドバーの位置を変位させ得る操作具23を設け、さらに、スライドバー21の中途部位21cには、前記被係合部分45に前記係合片30が係合しない限り、前記施錠片4の作動を許容しないストッパー24を設けたことを特徴とする建具用錠前。
- 請求項4に於いて、連動部材22の係合片30は、施錠片ロック用手段固定筒5を介して施錠片ロック用手段の被係合部分45に係入することを特徴とする建具用錠前。
- 請求項4に於いて、錠箱の内壁に環状に突出する支持壁を設け、この環状支持壁に施錠片ロック用手段を内装するロック用手段固定筒の基端部を固定的に嵌め込み、連動部材22の係合片30は、前記支持壁及びロック用手段固定筒を介して施錠片ロック用手段の被係合部分45に係入することを特徴とする建具用錠前。
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