JP4948137B2 - 建具用錠前 - Google Patents

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Description

本発明は、施錠片を施・解錠状態にするためのロック用手段、特にシリンダの取付け構造についての建具用錠前に関する。
施錠片ロック用手段の一例としてのシリンダ(シリンダ錠のこと)を錠箱の嵌合孔に、その基端部(後端部)を嵌め込んで錠箱に固定する構造又は方法としては、次のとおりである。すなわち、(a)シリンダの胴体部にネジ溝、或いは係合溝、或いは係合孔等の被係合部を形成し、この被係合部に錠箱に固定的に設けた支持板を介して係合棒を螺合する固定構造、(b)特許文献1の図5に記載されているように、シリンダの胴体部周面にネジ溝を形成しておき、錠前の取り付部に穿設された貫通孔に胴体部を挿入して、該胴体部一端に形成されているフランジ部で貫通孔の周縁に係止させ、貫通孔の反対側に突出された胴体部の前記ネジ溝にナットをねじ込んで、かつ、前記フランジ部を利用して挟み込み方式による固定構造、(c)特許文献1に記載されているように、外筒の係止部に係合する被係合部を有すると共に、環状半割型の取付け枠部を有する一組の弾発性留め具を、予めシリンダの外筒に装着し、該弾発性留め具を介して、ワンタッチ方式で錠箱の嵌合孔に嵌め込む固定構造、(d)特許文献2に記載されているように、シリンダの外筒に予め複数本のバネ片を有する弾性挟持片を止めリングを介して装着し、シリンダを錠箱の嵌合孔に嵌め込むことによって、前記バネ片の鉤状先端部とシリンダのフランジ部で嵌合孔を形成する周縁部を挟持する固定構造、(e)そして、本発明の一実施例のように、シリンダ固定筒に、頭部がシリンダ固定筒の前壁開口から露呈するように内装し、シリンダ固定筒の基端部を錠箱の一側壁に固定する固定構造である。この固定構造の場合には、シリンダの先端部側の胴体部部分が扉の前面から突出するので、周知のように、胴体部部分にシリンダカバーを被せている。
ところで、施錠片ロック用手段、例えばシリンダは、上記(a)乃至(e)のいずれかの取り付け構造又は方法を前提とした上で、シリンダが錠箱から簡単に取り外れないように工夫する必要がある。仮に、シリンダの固定が不十分であったり、またはシリンダの固定を忘れると、極端な話、シリンダが錠箱から外れてしまう。そこで、シリンダが錠箱から外れないように取付け者に喚起する必要性がある。
また、シリンダを固定する場合において、シリンダの鍵穴が垂直線上、又は垂直線上に可能な限り位置するように正確に位置決めして錠取り付け部(嵌合孔の縁部を含む周辺)に装着ないし固定するのが望ましい。
もしそうでないと、例えば解錠状態に於いて、デッドボルト、鎌片などの施錠片の先端面が、錠箱のフロントの外面から外へと食み出す事態が発生する。
そこで、現在、特許文献1や特許文献2に記載の実施例のように、シリンダ(サムターン軸も同様)の外筒に挟持用弾性手段を装着せず、極力、シリンダをシンプルな形態にした状態でシリンダの固定忘れを防止すると共に、望ましくは施錠片ロック用手段を錠取り付け部に「正確に位置決めしてセット(係合固定)」できる錠前の出現が要望されている。
特許公開2005−299161号公報 実公平6−8209号公報
本発明の所期の目的は、施錠片ロック用手段(例えばシリンダ)が錠箱から外れないように、少なくとも施錠片ロック用手段を包む固定筒の固定忘れを防止することである。望ましくは、固定筒及び施錠片ロック用手段を同時に係止固定することである。また、本発明の第2の目的は、背景技術を前提とした上で、シリンダ(サムターン軸も同様)の外筒に挟持用弾性手段を装着せず、極力、シリンダをシンプルな形態にした状態で、望ましくは簡単な取り付け構造を前提とした上で、或いは錠前の使用態様を考慮して上で、施錠片ロック用手段を錠取り付け部に「簡単かつ正確に位置決めしてセット(係合固定)」することである。
本発明の建具用錠前は、錠箱に設けられた施錠片が、該錠箱に内装された駆動体11の駆動力によりフロント1cを基準として進退動、また、錠箱内に前記施錠片を施・解錠状態にするための施錠片ロック用手段(6,13)を固定するための固定手段20を配設した建具用錠前であって前記施錠片の作動の許容は、外部操作によって前記施錠片の内端部に対してロックする突片状ストッパー24を有するスライドバー21が移動して、前記固定手段20の被係合部分45に該スライドバーに連結された或いは該スライドバーに連係する係合片30が係合することを条件とすることを特徴とする。
上記構成に於いて、固定手段20は、少なくとも、錠箱1内を移動するスライドバー21と、このスライドバーの他端部21bに設けられた操作具23と、一方、スライドバーの一端部21aに設けられていると共に、少なくとも施錠片ロック用手段固定筒5に設けた被係合部分45に係脱する係合片30を有する連動部材22を備え、さらに、前記被係合部分45に前記係合片30が係合しない限り、施錠片4の作動を許容しないように該施錠片に当接するストッパー24をそれぞれ備えていることを特徴とする。
ここで「所定の条件を充足する」とは、外部操作によって、スライドバーが移動することに起因し、スライドバーに連結された或いはスライドバーに連係する係合片が施錠片ロック用手段又は/及び施錠片ロック用手段固定筒の何れかに設けた被係合部分に係合することをいう。この場合、前記係合片は、錠箱内に設けた環状突出の支持壁を介して、又は介さないで、少なくともロック用手段固定筒に係入し、望ましくは施錠片ロック用手段としのシリンダの外筒の基端部に設けた係合溝や係合穴に係入する。
(1)外部操作により、スライドバーを所定方向に移動させない限り、そのストッパーが障害となるので、施錠片が作動しない。したがって、錠箱にロック用手段を取付けする場合、取付け者は、例えばシリンダが錠箱から外れないように常にシリンダ用固定筒に対する係止固定を心掛けるので、シリンダ或いはシリンダ用固定筒の固定忘れを防止することができる。
(2)二次的な目的・効果であるが、図6で示すように、外部から操作具を操作すると、施錠片ロック用手段を錠取り付け部に正確に位置決めしてセットすることもできる。したがって、解錠状態に於けるデッドボルツト、鎌片などの施錠片の先端面が、錠箱のフロントの外面から外へと食み出す事態を防止できる。
(3)いわば簡単な構成で(構成部品を少なくして)、(1)の効果を得ることができる。
(4)固定手段の位置及び施錠片ロック用手段に設けた被係合部分の構成如何によっては、施錠片ロック用手段に抜き取りに対する防犯機能も付与させることができる。
以下、図1乃至図10に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。図1は、錠前の一例を示す概略説明図である。図2は、錠前の内部構成を示す。図3乃至図6は要部を示す各説明図である。以下、本発明の環境部材と特定要件について順次説明する。なお、図1には本発明のポイント部分が十分に現れないので、別途、図9、図10、図12(第2実施例)にポイント部分を示すことにする。
(1)錠前
錠前は、例えば強化ガラス扉用の錠前として使用され、普通一般に錠箱内のダルマに対して、シリンダユニット並びにサムターンユニットがそれぞれ装着される。なお、錠前にサムターンユニットのみ装着される場合もある。
まず、図1を参照にして、錠前の基本的な構成部材を説明する。1は錠箱、2は錠箱の左側面側に水平状態に取り付けられたシリンダを含むシリンダユニット、3は錠箱の右側面側に水平状態に取り付けられたサムターン軸を含むサムターンユニット、4は錠箱の下面側から突出及び後退する鎌デッド、デッドボルト等の施錠片(以下、「デッド」という。)である。本実施例のデッド4は、回転しながら突出及び後退する。
次に、図1を参照にして、錠前の具体的構成を簡単に説明する。錠箱1は、断面矩形状のケース本体1a、このケース本体1aの下壁外面に長板状の取り付け板1b及び固着具を介して固定されたフロント1cを備えている。周知のように錠箱1の各側壁には、シリンダ用嵌合孔、サムターン軸用挿入孔、施錠片用開口、取り付け孔等が適宜に形成されている。
錠箱1の左側壁には、シリンダ用嵌合孔、シリンダ用固定筒5を介してシリンダ6が装着される。この場合、シリンダ6は正しく取り付ける必要がある。それは、鍵穴の中心基準をとおる水平裁断面又は垂直裁断面に一致するように錠箱1に正しくセットしないと、解錠状態に於いて、デッド4がフロント1cから食み出す場合があり、戸枠との関係で好ましくないからである。
一方、錠箱1の右側壁には、サムターン軸用挿入孔、サムターン用支持筒7を介して摘み8が装着される。また錠前は、錠箱1の内部に左右一組(相対向の)環状軸受け部を有するガイドベース板(図4、図10等参照)35を介して、ダルマと称される駆動体11を備えている。駆動体11は、シリンダ6のテールピースと称される係合突片12又は摘み8と一体のサムターン軸13の操作力により所定量回転する。駆動体11が回転すると、この駆動力により、デッド4がフロント1cを基準にして突出し(施錠状態)、又は引っ込む(解錠状態)。なお、シリンダカバー、サムターンカバー等の細部的事項は割愛している。
(2)錠前の内部構成
図2乃至図6を参照にして錠前の内部構成及び要部を説明する。錠前の使用態様に関しては特に限定するものではないが、本実施例の錠前は、例えば強化ガラス扉用の錠前として使用されるため、図示しない扉の下端部に取り付けられる。したがって、扉の下框に取り付けた場合には、図2で示すようにデッド4は下方へと回転して突出する。それ故に、図2は施錠状態を示す。
図2に於いて、1は横方向に長い錠箱で、この錠箱は、前述したように、ケース本体1a、取り付け板1b及び固着具を介して固定されたフロント1cを備えている。
また、錠箱1には、シリンダ6の基端部6aが嵌め込まれていると共に、施錠片ロック用手段(いわゆるシリンダ6、又はサムターン軸13)の操作部材(いわゆる合鍵、又は摘み)の操作力によって、デッド4を、フロント1cを基準として進退動させるための主な作動部材やバネが組み込まれている。
すなわち、11はガイドベース板35の環状部分36を介してケース本体1a内に回動自在に設けられた駆動体(ダルマ)で、この駆動体11の異径の係合孔11aには、図1で示すように係合突片12やサムターン軸13が係合する。したがって、駆動体11は、係合突片12又はサムターン軸13の回転方向へ所定量回転可能である。駆動体11は、それ自体新規なものでいない。それ故に、不番の伝動ギヤ部、クリックバネ15と圧接する山形状突起部分等半径外方向に有している。
16は駆動体11の伝動ギヤ部と噛合するようにデッド4と駆動体11との間に回転自在に配設された従動片である。この従動片16は、不番の噛合部分よりも半径外方向に延びる駆動アームの先端部に可動ピン16aを有し、この可動ピン16aは、錠箱1の中心部寄りの部位に横設された固定軸17に軸支されたデッド4の内端部の長い切欠状被係合部(係合切欠、係合溝等)4aに摺接自在に係合している。
デッド4は、前記固定軸17を支点にして、施錠片ロック用手段の操作部材の操作力により、駆動体11及び従動片16を介して回転可能である。
しかして、本実施例では、施錠片ロック用手段(シリンダ6又はサムターン軸13)が、例えば所定の基準に合致するように確実に装着された場合(後述するように正しく取り付けられた場合)には、デッド4は、図2で示すように施錠状態となることができ、また、解錠状態に於いて、デッド4の先端面(鎌片のときはその鉤状先端面)4bが錠箱1のフロント1cの外面から外へと食み出さない。
(3)錠前の特徴部分と固定手段
本発明の錠前の特徴部分は、錠箱1に設けられた施錠片4が、錠箱1に内装された駆動体11の駆動力によりフロント1cを基準として進退動すること、また、錠箱1内に前記施錠片4を施・解錠状態にするための施錠片ロック用手段(シリンダ6又はサムターン軸13)を固定するための固定手段20を配設した建具用錠前であり、前記固定手段20は、錠箱1のケース本体1aの内壁面に沿って往復動可能なスライドバー21を有し、このスライドバー21の他端部21aには、施錠片ロック用手段6又は/及びロック用手段固定筒の何れかに設けた被係合部分(本実施例では、シリンダ6の後端部と固定筒5の基端部の両方に被係合部分を形成してある。)45に係脱する係合片30を備えた連動部材22を設け、一方、スライドバー21の一端部21bには、該スライドバーの位置を変位させ得る操作具23を設け、さらに、スライドバー21の一端部から他端部に至る中途部位21cには、前記被係合部分45に前記係合片30が係合しない限り、前記施錠片4の施錠方向への作動を許容しないストッパー24を設けた。
なお、本発明の所期の目的との関係では、少なくとも固定筒5の基端部5aに係合片30の先端部30aが係入する(入り込む)被係合部分(例えば遊嵌合穴、係合切欠等)45を設けてあれば良い。したがって、ここでの符号45は、固定筒5の被係合部分45と施錠片ロック用手段6のそれという具体に共通に用いている。
(4)ロック用手段の固定手段
図3はロック用手段6の固定手段20の一例を示す。また、図6の(a)と(b)はロック用手段の一例としてのシリンダ6の斜視図である。このシリンダ6は、従来の固定構造の一例で説明したように、シリンダ固定筒5に、その頭部がシリンダ固定筒5の前壁開口から露呈するように内装される。
そして、シリンダ6は、シリンダ固定筒5と共に(シリンダ固定筒5に内装された状態で)錠箱1の一側壁に形成した嵌合孔の縁部に差し込み固定される。その際、本発明の主要部であるロック用手段6の固定手段20により、望ましくは正確に位置決めしてセット(係合固定)された状態で、錠箱1に固定的に装着される。
(5)固定手段20
図3を参照にして、固定手段20の構成部材を説明する。固定手段20は、少なくとも、錠箱1のケース本体1aの内壁面に沿って往復動可能な長尺状のスライドバー21と、ケース本体1a内の一端部(図面では、左側)に固定的に設けられた支持板19と、この支持板19に支持された状態で前記スライドバー21の一端部21bに螺合する操作具23と、一方、スライドバー21の他端部21aに連結されていると共に、少なくとも施錠片ロック用手段の固定筒5に設けた被係合部分45に係脱する係合片30を備えた連動部材22と、前記係合片30を案内するガイド部分37を有すると共に、ケース本体1a内の他端部(図面では、右側)に固定されたガイドベース35を備え、さらに、前記スライドバー21の一端部から他端部に至る中途部位(例えば中央部)21cには、前記被係合部分45に前記係合片30が係合しない限り、前記施錠片4の作動を許容しないように該施錠片4の内端部の周面に当接する突片状のストッパー24が一体成形されている。
しかして、前記支持板19は、錠箱1の不番の右側壁に代用させることは可能であるが、本実施例では、右側壁とは別個に、かつ、右側壁と所定の間隙を有して相対向するように設けられている。
また、前記操作具23は、特に符号を付さないが、右側壁に形成した貫通孔に臨む係合頭部23a、この係合頭部に連設する首部23b、この首部に連結するオネジ部23cとから成り、前記係合頭部23aの前面には、図示しないドライバーの先端部が係合する溝が形成されている。
したがって、右側壁と相対向するスライドバー21の他端部21aの右側壁には、前記オネジ部23cと螺合するメネジ部が形成されている。また、一端部21bの正面壁の一辺は、錠箱1に内設したストッパーピン18に当接可能な弧状の係合面25となっている。
また、スライドバー21の他端部21aには、下方に突出する連結部分26が成形され、この連結部分26には、回り板27の一端部(図面上は、上端部)が不番の枢支ピンを介して連結されている。回り板27の中央部は、次に説明するガイドベースに固定的に設けた中心軸28を介して所定量回転可能に枢支されている。
本実施例の連動部材22は、前記回り板27と、この回り板27の他端部(図面上は、下端部)に可動ピン29を介して連結され、かつ、施錠片ロック用手段(シリンダ)6に設けた被係合部分45に係脱する係合片30とから成る。
(6)ガイドベース35
図4は駆動体軸受け兼用のガイドベース35の一例を示す。ガイドベース35は、図6、図10等で示すように、シリンダ6の後端部(基端部)6a及びシリンダ用固定筒5の基端部5aを受け入れると共に、駆動体(ダルマ)11を支持する膨出状の環状部分乃至環状的開口36と、該環状部分乃至開口36の適宜部位に形成された切欠状のガイド部分37を有する形状に形成されている。
したがって、符号38は取付け小孔を有すると共に環状部分36を有するベース部分、符号39、40はガイド部分37を形成するようにベース部分38から水平方向に延伸相対向するガイドアームであり、前記ガイドアーム39の少なくとも一方には、前述した中心軸28を取り付けるための軸孔41等が形成されている。
(7)シリンダの構成
図6の(a)、(b)は、本実施例のシリンダ6の外観構成を示す斜視図でする。シリンダの基本的構成は、周知事項なので、その詳細説明は割愛する。本実施例のシリンダ6は、不番の外筒と、この外筒に回転自在に嵌挿した内筒とを含み、本実施例では、前記外筒の基端部6aの部位には、連動部材22の係合片30の先端部が係脱する被係合部分(溝、係合孔、切欠等)45が形成されている。
ここで、例えば「被係合部分」とは、図6で示すように、シリンダ6の鍵穴の中心Oを面状に裁断した場合の鍵穴基準面(解錠状態における鍵穴6bの中心Oをとおる水平裁断面Xか、又は垂直際断面Yのいずれか)を意味する。
付言すると、錠前には、解錠状態のとき、(a)そのシリンダ6の鍵穴6bが水平状態の場合と、(b)鍵穴6bが垂直状態の場合があるので、例えば前者の場合には、鍵穴6bの中心Oをとおる水平裁断面Xが鍵穴基準面となる。したがって、本実施例では、シリンダ6の被係合部分(溝、係合孔、切欠等)45は、可能な限り、鍵穴6bの水平裁断面Xに一致するように位置付けられている。
(8)作用
図7は、シリンダ6の横向き凹所状の被係合部分45が、連動部材22を構成する係合片30の先端部30aに相対向しているものの、換言すれば、鍵穴6bの中心Oの水平裁断面Xが鍵穴基準面と被係合部分45の中心が略一致しているものの、未だ、シリンダ6が前記係合片30の先端部30aで係合固定されていない状態を示している。このような場合には、スライドバー21の中央部のストッパー24の先端面が施錠片4の内端部の周面の一部にロック状態に当接しているので、施錠片4を突出方向へと作動させることができない。
これに対して、図8は、図示しないドライバーの先端部を錠箱1に差し込み、かつ、操作具23の係合頭部23aに係合させ、該操作具23を回してスライドバー21を錠箱1の内壁面に沿って移動させた場合を示す。
上記の場合に於いて、係合片30はスライドバー21に連動する回り板27を介してガイドベース35に案内されながらシリンダ6の半径内方向へと前進する。その結果、その先端部30aが被係合部分45に係合する。この時、スライドバー21のストッパー24は、右方向へ移動していることから、前記ストッパー24は施錠片4の内端部から干渉しないように離れる。
したがって、本実施例では、所定の条件(固定手段20の係合片30が、例えばシリンダ6の被係合部分45に嵌り合うこと、又は少なくともシリンダ用固定筒5の基端部5aの被係合部分45に係合片30が入り込むこと。)を充足すると、例えば施錠片4の施錠方向への作動を許容する。それ故に、本発明の所期の目的を達成することができる。
発明の実施の形態で示した実施例に於いて、施錠片(デッド)4を施・解錠状態にするためのロック用手段6、13として、「シリンダ6」を一例に説明したが、「解錠状態に於いて、水平状態又は垂直状態となる摘みを有するサムターン軸13」も同様である。サムターン軸13の係合溝、係合切欠等の被係合部分については、特に図示しないが、シリンダのそれと同様である(本実施例では、サムターン軸13用の固定筒の被係合部に係合片の先端部が入り込む)。
また、スライドバー21が移動してストッパー24の位置が変位すると、所定の条件を充足し(例えば連動部材が連動して係合片が被係合部分に係合し)、施錠片の施錠方向への作動を許容するが、設計如何によっては、ストッパー24の位置や形状を変更して、施錠片4の解錠方向への作動を許容するように設計変更しても良い。
さらに、係合片30は、図10で示すようにコ字形状に構成し、前後の先端部30aが相対向するガイドベース35の切欠状ガイド部分37にそれぞれ案内されて、ロック用手段6、13の被係合部45に係入するように構成しているが、係合片30の形状は、係入対象如何によって任意に設計変更し得る。
なお、シリンダ6の被係合部分45が、シリンダ6の基端面に至る切欠ではなく、横向き凹所又は貫通孔である場合は、シリンダ6の引き抜きが容易でないことから、このような実施例の場合には、「シリンダ防犯機能」を発揮することができる。
次に、図11及び図12は、本発明の要部の他の実施例(第2実施例)を示す。この第2実施例の固定手段は、例えば錠箱1の内壁に環状に突出する支持壁1dを設け、この環状支持壁1dの凹所50内に施錠片ロック用手段6を内装するロック用手段固定筒5の基端部5aを固定的に嵌め込み、一方、外部から操作具を操作すると、連動部材の係合片30は、図12で示すように、前記支持壁1dに形成した切欠部51及びロック用手段固定筒6の被係合部45を介して施錠片ロック用手段の被係合部分45に係入する。
上記のように構成すると、ロック用手段固定筒5は、環状支持壁1dの凹所50に確実に支持された状態で、かつ、連動部材の係合片30により係止固定される。また、このように構成しても、第1実施例と同一の目的を達成することができる。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図8は本発明の最良の実施例を示す各説明図。図11及び図12は本発明の第2実施例を示す各説明図。
錠前の一例を示す概略説明図。 錠前の内部構成を示す説明図。 固定手段の構成を示す概略説明図。 固定手段を構成するガイドベース板の概略説明図。 錠箱内のガイドベース板の位置を示す概略説明図。 図6(a)、(b)はシリンダの外観構成と被係合部分を示す概略説明図。 シリンダが係合片で係合固定されていない状態並びにストッパーが施錠片の内端部の一部にロック状態に当接している状態の説明図。 シリンダが係合片で係合固定された状態並びにストッパーが施錠片の内端部から離れ、施錠片の作動が可能でる旨の説明図。 本発明のポイント部分を示す概略説明図。 本発明のポイント部分と固定手段を示す分解斜視図。 本発明の第2実施例を示す概略説明図。 要部(連動部材の係合片30と被係合部45の関係)を示す概略説明図。
O…鍵穴の中心、X…水平裁断面、Y…垂直際断面、1…錠箱、1a…ケース本体、1c…フロント、4…施錠片、5…シリンダ用固定筒、5a…固定筒の基端部、6…ロック用手段(シリンダ)、6a…シリンダの後端部(基端部)、6b…鍵穴、7…サムターン支持筒、8…摘み、9…軸受け、11…駆動体(ダルマ)、12…係合突片、13…サムターン、16…従動片、17…固定軸、20…固定手段、21…スライドバー、21a…他端部、21b…一端部、21c…中途部位、22…連動部材、23…操作具、24…ストッパー、25…係合面、26…連結部、27…回り板、28…中心軸、29…可動ピン、30…係合片、35…ガイドベース板、36…開口、37…ガイド部分、38…環状部分、39、40…ガイドアーム、41…軸孔、45…被係合部分、1d…環状支持壁、50…環状支持壁の凹所。

Claims (6)

  1. 錠箱に設けられた施錠片が、該錠箱に内装された駆動体11の駆動力によりフロント1cを基準として進退動、また、錠箱内に前記施錠片を施・解錠状態にするための施錠片ロック用手段(6,13)を固定するための固定手段20を配設した建具用錠前であって前記施錠片の作動の許容は、外部操作によって前記施錠片の内端部に対してロックする突片状ストッパー24を有するスライドバー21が移動して、前記固定手段20の被係合部分45に該スライドバーに連結された或いは該スライドバーに連係する係合片30が係合することを条件とすることを特徴とする建具用錠前。
  2. 請求項1に於いて、固定手段は、錠箱内を移動するスライドバーと、このスライドバーの一端部に設けられた操作具と、一方、スライドバーの他端部に設けられていると共に、少なくとも施錠片ロック用手段固定筒に設けた被係合部分に係脱する係合片を有する連動部材を備え、さらに、前記被係合部分に前記係合片が係合しない限り、施錠片の作動を許容しないように該施錠片に当接するストッパーをそれぞれ備えていることを特徴とする建具用錠前。
  3. 請求項2に於いて、係合片は、錠箱の内壁に固定された駆動体軸受け兼用ガイドベースに設けた中心軸に軸支されていることを特徴とする建具用錠前。
  4. 錠箱1に設けられた施錠片4が、錠箱に内装された駆動体11の駆動力によりフロント1cを基準として進退動すること、また、錠箱内に前記施錠片を施・解錠状態にするための施錠片ロック用手段(6,13)を固定するための固定手段20を配設した建具用錠前であり、前記固定手段は、外部操作によって、錠箱1の内壁面に沿って往復動可能なスライドバー21を有し、このスライドバー21の他端部21aには、少なくとも施錠片ロック用手段固定筒に設けた被係合部分45に係脱する係合片30を備えた連動部材22を設け、一方、スライドバー21の一端部21bには、該スライドバーの位置を変位させ得る操作具23を設け、さらに、スライドバー21の中途部位21cには、前記被係合部分45に前記係合片30が係合しない限り、前記施錠片4の作動を許容しないストッパー24を設けたことを特徴とする建具用錠前。
  5. 請求項4に於いて、連動部材22の係合片30は、施錠片ロック用手段固定筒5を介して施錠片ロック用手段の被係合部分45に係入することを特徴とする建具用錠前。
  6. 請求項4に於いて、錠箱の内壁に環状に突出する支持壁を設け、この環状支持壁に施錠片ロック用手段を内装するロック用手段固定筒の基端部を固定的に嵌め込み、連動部材22の係合片30は、前記支持壁及びロック用手段固定筒を介して施錠片ロック用手段の被係合部分45に係入することを特徴とする建具用錠前。
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