JP4945987B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、縦構造の電解効果トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、ゲート隔離型バイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)、ダイオード等に適用可能な半導体装置製造方法に関する。
従来、縦型二重拡散MOS(縦型DMOS)FET等の半導体装置が実施されている。従来の半導体装置を、図5を用いて説明する。図5に、従来の縦型DMOSFET40の縦断面構成を示す。
図5に示すように、従来の縦型DMOSFET40は、n型のシリコンで形成するn−ドリフト層1と、pベース層2と、p+層3と、n+層4と、n+層5と、酸化膜6と、ゲート電極7と、ソース電極8と、ドレイン電極9と、を備えて構成される。
なお、以下で構成要素名における「n」は電子を多数キャリアとする要素を意味し、「p」は正孔を多数キャリアとする要素を意味し、「+」は比較的高不純物濃度であることを意味し、「−」は比較的低不純物濃度であることを意味する。
縦型DMOSFET40のオフ時の耐圧は、n−ドリフト層1の濃度と厚みで決まる。つまり、高耐圧が要求されるデバイスであれば、n−ドリフト層1の濃度を薄く、厚さを厚くして、pベース層2及びn−ドリフト層1の接合より空乏層を広げ所定の電圧を維持できるように設計される。
図5に示すように、縦型DMOSFET40は、側面の物理的な端部において、p−層41を備える(例えば、特許文献1参照)。即ち、p−層41は、n−ドリフト層1の最も外側の側面に形成する。また、縦型DMOSFET40は、p−層41の外側に酸化膜46を備える。p−層41は、n−ドリフト層1の上面からn+層5の途中までの深さに亙り形成される。
次いで、図6を参照して、縦型DMOSFET40の製造方法を説明する。図6(a)に、縦型DMOSFET40の貼り合わせ工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図6(b)に、同じく不純物層等形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図6(c)に、同じく分離溝形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図6(d)に、同じくp−層形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図6(e)に、同じく側面酸化膜形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図6(f)に、同じく電極形成及びダイシング工程におけるウエハの縦断面構成を示す。
先ず、図6(a)に示すように、低抵抗で高濃度のn+層5と、所定の耐圧及びオン抵抗となる厚み及び濃度を有するn−ドリフト層1とを有するウエハを形成する工程が実行される。
具体的には、先ず、n−ドリフト層1のボンド基板と、n+層5のベース基板とが別々に作製される。そして、そのボンド基板とベース基板とが貼り合わされる。これは、高耐圧を得るために、n−ドリフト層1の厚みを十分に取る必要があるが、例えば、耐圧が4000[V]以上であれば350[μm]程度の厚さのn−ドリフト層1が必要であり、ベース基板からのエピタキシャル成長でのn−ドリフト層1の形成が難しいため、2枚の基板貼り合わせによりウエハが作製される。
そして、図6(b)に示すように、貼り合わせられたウエハの表面に不純物層(pベース層2等)等を形成する工程が実施される。そして、図6(c)に示すように、不純物層等が形成されたウエハの表面から、n−ドリフト層1を突き抜ける形で分離溝43を掘って形成する工程が実行される。分離溝43は、例えば、ウエットエッチングやドライエッチング等により形成される。
そして、図6(d)に示すように、分離溝43内面にp−層41が形成される。p−層41は、例えば、エピタキシャル成長等により形成される。そして、図6(e)に示すように、p−層41表面上に酸化膜46が形成される。このように、側面としてのp−層41及び酸化膜46が形成される。そして、側面が形成されたウエハの表面及び裏面の電極(ソース電極8、ドレイン電極9)を形成し、分離溝43中をダイシングする工程が実行され、各チップとしての縦型DMOSFET40に分離される。
特開2004−319974号公報
しかし、上記従来の縦型DMOSFET40においては、上記製造方法の最後の工程まで熱工程が十分でないと、分離溝43の中をダイシングすることによって、p−層41及びn+層5のpn接合部42が側面に露出することになる。このダイシング面は荒れており、pn接合があるとデバイスのリーク電流の増大や耐圧の劣化を引き起こすという問題があった。
本発明の課題は、隣接する不純物が低濃度のドリフト層及び不純物が高濃度の高濃度層を有する半導体装置において、pn接合の露出によるリーク電流の増大及び耐圧の劣化を防ぐことである。
上記課題を解決するため、請求項に記載の発明の半導体装置の製造方法は、
オン状態で導電しオフ状態で空乏となり不純物が低濃度のドリフト層と、前記ドリフト層と同導電型であり前記ドリフト層よりも不純物が高濃度の高濃度層と、を隣接して基板を形成する工程と、
前記基板の主面に前記ドリフト層と逆導電型であるベース層を含む不純物層を形成する工程と、
前記不純物層が形成された基板の主面に、前記ドリフト層及び前記高濃度層の境界面よりも深い分離溝を形成する工程と、
前記オフ状態で空乏となり、前記ドリフト層とは逆導電型であり前記ベース層よりも不純物が低濃度である低濃度層を前記分離溝の前記不純物層、前記ドリフト層及び前記高濃度層の内面に形成する低濃度層形成工程と、
前記低濃度層の外側の側面の全面を覆う絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層が形成された基板の主面に第1電極を形成し、当該基板の主面の反対の面に第2電極を形成するとともに前記分離溝に応じて前記基板を分離して半導体装置を形成する工程と、を含み、
前記分離溝内の前記低濃度層の一部に前記高濃度層から不純物を拡散させる熱処理が施され、前記ドリフト層と同導電型であって、前記低濃度層と、前記ドリフト層又は前記高濃度層との接合部分を前記分離された半導体装置の端面から分離する分離層が形成されることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記分離溝内の前記低濃度層の一部に熱処理を施して、前記分離層を形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項に記載の発明の半導体装置の製造方法は、
オン状態で導電しオフ状態で空乏となり不純物が低濃度のドリフト層と、前記ドリフト層と同導電型であり前記ドリフト層よりも不純物が高濃度の高濃度層と、を隣接して基板を形成する工程と、
前記基板の主面に前記ドリフト層と逆導電型であるベース層を含む不純物層を形成する工程と、
前記不純物層が形成された基板の主面に分離溝を形成する分離溝形成工程と、
前記オフ状態で空乏となり、前記ドリフト層とは逆導電型であり前記ベース層よりも不純物が低濃度である低濃度層を前記分離溝内に形成する工程と、
前記分離溝内の前記低濃度層の一部に不純物を打ち込んで、前記ドリフト層と同導電型であ分離層を形成する分離層形成工程と、
前記低濃度層の外側の側面の全面を覆う絶縁層を形成する工程と、
前記絶縁層が形成された基板の主面に第1電極を形成し、当該基板の主面の反対の面に第2電極を形成するとともに前記分離溝に応じて前記基板を分離して半導体装置を形成する工程と、を含み、
前記分離層形成工程において、前記低濃度層と、前記ドリフト層又は前記高濃度層との接合部分を前記分離された半導体装置の端面から分離する前記分離層を形成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記分離溝形成工程において、
前記ドリフト層及び前記高濃度層の境界面に接しない深さの分離溝を形成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記分離溝形成工程において、
前記ドリフト層及び前記高濃度層の境界面以上の深さの分離溝を形成することを特徴とする。
請求項1、3に記載の発明によれば、隣接する不純物が低濃度のドリフト層及び不純物が高濃度の高濃度層を有する半導体装置において、分離層により低濃度層が側面の端面から分離され、pn接合の端面を保護でき、pn接合の露出によるリーク電流の増大及び耐圧の劣化を防ぐことができる。
請求項に記載の発明によれば、低濃度層をドリフト層及び高濃度層の境界面から分離でき、その境界面起因の欠陥によるリーク電流の増大及び耐圧の劣化を防ぐことができる。
請求項に記載の発明によれば、低濃度層を十分深くとることができ、耐圧の低下を防ぐことができる。
請求項に記載の発明によれば、確実に分離層を形成することができる。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
先ず、図1を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1に、本実施の形態の縦型DMOSFET20の縦断面構成を示す。
図1に示すように、縦型DMOSFET20は、n型のシリコンで形成するn−ドリフト層1(ドリフト層)と、pベース層2と、p+層3と、n+層4と、n+層5(高濃度層)と、酸化膜6と、ゲート電極7と、ソース電極8(第1電極)と、ドレイン電極9(第2電極)と、を備えて構成される。なお、図5の縦型DMOSFET40と同じ要素には同一符号を付す。
また、基板の第1主面側(図1における上側)にソース電極8を形成する。また、基板の第2主面側(図10における下側)にドレイン電極9を形成する。そして、第1主面は第2主面の反対の面となる。
さらに、n−ドリフト層1は、pベース層2、p+層3及びn+層4を介してソース電極8に接続する。また、n−ドリフト層1は、n+層5を介してドレイン電極9に接続する。即ち、n−ドリフト層1は、ソース電極8とドレイン電極9との間に形成される。
縦型DMOSFET20のオフ時の耐圧は、n−ドリフト層1の濃度と厚みで決まる。つまり、高耐圧が要求されるデバイスであれば、n−ドリフト層1の濃度を薄く、厚さを厚くして、pベース層2及びn−ドリフト層1の接合より空乏層を広げ所定の電圧を維持できるように設計される。
n−ドリフト層1と、n+層5とは、貼り合わせ面10において直接貼り合わされているものとする。
また、縦型DMOSFET20は、側面の物理的な端部において、p−層11(低濃度層)と、n層14(分離層)と、を備える。即ち、p−層11、n層14は、n−ドリフト層1及びn+層5の最も外側の側面に形成する。
また、p−層11は、ソース電極8からドレイン電極9への向き(縦方向)に対する側面の物理的な端に形成する。さらにまた、p−層11は、n−ドリフト層1と反対の導電型であるp型に形成する。即ち、p−層11とn−ドリフト層1とは逆極性である。
また、p−層11と、n−ドリフト層1とは欠陥の少ない状態でpn接合している。さらに、p−層11は、ゲート電極7の電圧に基づき縦型DMOSFET20がオフ状態となると、空乏化する。
n層14は、n−ドリフト層1を上面から突き抜けた分離溝に形成されたp−層11を含むp−層のうち、n+層5に接する側面及び底の部分をn化することにより形成された層である。n層14により、p−層11及びn+層5のpn接合が端面から分離され、側面に露出しない。つまり、n層14及びn+層5と、端面との交線部12は、同導電型の接合となる。
また、縦型DMOSFET20は、p−層11の外側に酸化膜16(絶縁層)を備える。酸化膜16は、p−層11を保護できるため好適である。また、p−層11は、n−ドリフト層1の上面からn+層5の途中までの深さに亙り形成される。酸化膜16は、n−ドリフト層1の外側の側面及びn層14の外側の上面に接するように形成される。
p−層11を設けることにより、ゲート電極7の電圧に基づき縦型DMOSFET20がオフ状態となる場合に、n−ドリフト層1との間で空乏層が形成され、酸化膜16に正電荷が蓄積されたとしても、pベース層2及びp−層11からの空乏層の広がりを抑制することがないので、縦型DMOSFET20の耐圧を高めることができる。
ここで、縦型DMOSFET20の動作を簡単に説明する。縦型DMOSFET20において、ゲート電極7の電圧に基づき縦型DMOSFET20がオン状態となると、n−ドリフト層1は導電し、ドレイン電極9からソース電極8の向きに電流が流れる。また、ゲート電極7の電圧に基づき縦型DMOSFET20がオフ状態となると、n−ドリフト層1は、pベース層2及びp−層11との接合から空乏層が拡張する。そして、ドレイン電極9とソース電極8との間の電圧が大きくなると、縦方向(素子内の厚み方向)と横方向(素子の幅の方向)との両方向に空乏化が拡張する。
詳細には、ゲート電極7の電圧に基づき縦型DMOSFET20がオフ状態となり、ドレイン電極9とソース電極8との間に逆バイアス電圧が印加されると、n−ドリフト層1は、pベース層2及びp−層11との接合から空乏層が拡張する。その空乏層は不純物濃度の境界としての貼り合わせ面10に達し、そこでn−ドリフト層1より濃度の高いn+層5により空乏層の伸びが抑えられる。
次いで、図2及び図3を参照して、縦型DMOSFET20の製造方法を説明する。図2(a)に、縦型DMOSFET20の貼り合わせ工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図2(b)に、同じく不純物層等形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図2(c)に、同じく分離溝形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図3(a)に、同じくp−層形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図3(b)に、同じくn層形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図3(c)に、同じく酸化膜形成工程におけるウエハの縦断面構成を示す。図3(d)に、同じく電極形成及びダイシング工程におけるウエハの縦断面構成を示す。
先ず、図2(a)に示すように、所定の耐圧及びオン抵抗となる厚み及び濃度を有するn−ドリフト層1にn+層5を貼り合わせる工程が実行される。貼り合わせとは、例えば、2枚の基板を合せて熱処理を施すことにより、その2枚の基板をくっつける処理である。具体的には、n−ドリフト層1のボンド基板と、n+層5のベース基板とが貼り合わされる。ボンド基板とベース基板との間には貼り合わせ面10が形成される。このようにして、高耐圧を得るためのn−ドリフト層1の厚みを十分に取ることができる。
そして、図2(b)に示すように、貼り合わせられたウエハの表面(n−ドリフト層1側)に不純物層等(pベース層2、p+層3、n+層4、酸化膜6、ゲート電極7)を形成する工程が実行される。不純物層等は、不純物の導入、熱処理、エッチング等により形成される。
そして、図2(c)に示すように、不純物層等が形成されたウエハの表面から、n−ドリフト層1を突き抜ける形でn+層5の途中まで分離溝13を掘って形成する工程が実行される。分離溝13は、ダイシングにより形成するものとする。
従来、分離溝は、気相エッチングや液相エッチングにより形成されていた。しかし、例えば、気相エッチングにおいてICP(Inductively Coupled Plasma:高周波誘導プラズマ)装置を用いる等、気相エッチングや液相エッチングでは、高価な装置で時間をかけて行う必要があった。そのため、大きな設備投資が必要であり、処理時間が長いためにコストアップに繋がっていた。さらに、液相エッチングでは、側面が傾斜することと、稜の部分で結晶方位が乱れることがあることにより実用化が難しいという問題があった。
分離溝13を、機械的加工としてのダイシングにより形成することにより、高価な装置を用いること無く、また処理時間を短くできる。さらに、ダイシング後、液相エッチング等で加工表面の汚染や欠陥等が取り除かれる。
そして、図3(a)に示すように、分離溝13が形成されたウエハの分離溝13の内面に、p−層11Aを形成する工程が実行される。p−層11Aは、エピタキシャル成長等により形成される。
そして、図3(b)に示すように、p−層11Aが形成されたウエハに長時間熱処理を施してp−層11Aのうちのn+層5に対応する部分をn化してn層14を形成する工程が実行される。n化は、n+層5からのドーパント(不純物)の拡散により行う。p−層11Aのうちのn化されなかった部分がp−層11となる。n化の条件として、n+層5の不純物濃度及び不純物の拡散係数と、p−層11Aの厚さ、不純物濃度及び不純物の拡散係数と、熱処理時間とが調整される。
そして、図3(c)に示すように、分離溝13にp−層11及びn層14の露出部分の全面を覆う酸化膜16を形成する工程が実行される。酸化膜16は、エピタキシャル成長等により形成される。
そして、図3(c)に示すように、側面(p−層11、n層14、酸化膜16)が形成されたウエハの表面に電極(ソース電極8)を形成し、ウエハの裏面に電極(ドレイン電極9)を形成し、分離溝13をダイシングする工程が実行される。ダイシングにより、各チップとしての縦型DMOSFET20に分離される。このダイシングにより、n層14、酸化膜16、n+層5等が端面で露出される。
以上、本実施の形態によれば、縦型DMOSFET20において、n層14によりp−層11がn+層5から分離されてp−層11が酸化膜16の内側に形成され、縦型DMOSFET20のn−ドリフト層1及びp−層11のpn接合の端面を酸化膜16により保護でき、pn接合の露出によるリーク電流の増大及び耐圧の劣化を防ぐことができ、縦型DMOSFET20の歩留まり、安定性及び信頼性を高めることができる。
また、p−層11を+層5(貼り合わせ面10)まで十分深くとることができ、耐圧の低下を防ぐことができる。
(変形例)
図4を参照して、上記実施の形態の変形例を説明する。図4に、本変形例の縦型DMOSFET30の縦断面構成を示す。
図4に示すように、縦型DMOSFET30は、上記実施の形態の縦型DMOSFET20と同様に、n−ドリフト層1と、pベース層2と、p+層3と、n+層4と、n+層5と、酸化膜6と、ゲート電極7と、ソース電極8と、ドレイン電極9と、を備えて構成される。
また、縦型DMOSFET30は、側面の物理的な端部において、p−層31と、n層34と、p−層31、n層34の外側の酸化膜36と、を備える。
p−層31、酸化膜36は、上記実施の形態のp−層11、酸化膜16と同様であるが、p−層31は、n−ドリフト層1の上面からn−ドリフト層1の途中までの深さに亙り形成される。n層34は、n−ドリフト層1を上面から途中までの深さの分離溝に形成されたp−層31を含むp−層のうちの底の部分をn化することにより形成された層である。n層34により、p−層31及びn−ドリフト層1のpn接合が端面から分離され、側面に露出しない。つまり、n層34及びn−ドリフト層1と、端面との交線部33は、同導電型の接合となる。
このため、縦型DMOSFET30の側面にp−層31が露出することが無い。さらに、p−層31が貼り合わせ面10から分離されている。
縦型DMOSFET30において、ゲート電極7の電圧に基づき縦型DMOSFET30がオフ状態となり、ドレイン電極9とソース電極8との間に逆バイアス電圧が印加されると、n−ドリフト層1は、pベース層2及びp−層31との接合から空乏層が拡張する。ここで、p−層31が貼り合わせ面10から分離されているので、貼り合わせ面10起因の欠陥によるリーク電流の増大及び耐圧の劣化も防ぐことができる。
縦型DMOSFET30の製造方法は、上記実施の形態の縦型DMOSFET20の製造方法と同様であるが、分離溝13の形成工程において、n−ドリフト層1の表面を突き抜ける形でn−ドリフト層1の途中まで掘られて分離溝13が形成される。また、n層形成工程において、p−層(11A)がn+層5に接していないため、長時間の熱処理によりp−層をn化することができない。このため、n層形成工程において、イオン打ち込み方式によりp−層の底面部へ不純物が打ち込まれてn層34が形成される。
本変形例によれば、縦型DMOSFET30において、n層34によりp−層31が側面の端面から分離されてp−層11が酸化膜16及びn層34の内側に形成され、縦型DMOSFET20のn−ドリフト層1及びp−層31のpn接合の端面を酸化膜16により保護でき、pn接合の露出によるリーク電流の増大及び耐圧の劣化を防ぐことができ、縦型DMOSFET30の歩留まり、安定性及び信頼性を高めることができる。
また、p−層31、n層34及び酸化膜36がn−ドリフト層1の側面で貼り合わせ面10に達しない深さに形成され、p−層31が貼り合わせ面10から分離されているので、貼り合わせ面10起因の欠陥によるリーク電流の増大及び耐圧の劣化を防ぐことができる。
なお、上記実施の形態及び変形例における記述は、本発明に係る半導体装置及び半導体装置製造方法の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態及び変形例では、半導体装置としての絶縁ゲート型の縦型DMOSFETについて説明したが、これに限定されるものではなく、その他の縦構造のMOSFET、ゲート隔離型バイポーラトランジスタ(IGBT)、ダイオード等の他の種類の半導体装置に適用することとしてもよい。
また、上記実施の形態では、n層形成工程として、ウエハに長時間熱処理を施す工程を単独で実行する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、p−層形成工程から、最後の工程までウエハに加える熱処理が、p−層11のn化に十分な条件を満たすものであれば、ウエハに長時間熱処理を施す工程を単独で実行する必要はない。
また、上記実施の形態において、p−層形成工程において形成されたp−層11Aの底面部分へイオン打ち込み方式により不純物を打ち込みn化する構成としてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、n−ドリフト層及びn+層の隣接構成として、n−ドリフト層1及びn+層5を貼り合わせる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、n−ドリフト層のボンド基板上に、エピタキシャル成長、イオン注入、プレデポジション等の方法でn+層を形成したり、n−ドリフト層のボンド基板とn+層のベース基板とを貼り合わせた後、高温長時間熱処理を施し、ベース基板からボンド基板へ不純物の深い拡散をさせることにより、ボンド基板にn+層を形成する構成等としてもよい。また、n−ドリフト層のボンド基板上にn+層がエピタキシャル成長等で形成され、そのエピタキシャル成長されたn+層上に、n+層のベース基板がさらに貼り合わされる構成としてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、隣接する低濃度及び高濃度の不純物層として、n−ドリフト層1とn+層5との例を説明したが、これに限定されるものではなく、反対の導電型(極性)(p−層及びp+層)に適用することとしてもよい。
また、上記実施の形態では、分離溝13の形成をダイシングにより行うこととしたが、これに限定されるものではなく、サンドブラスト、切削等、他の機械的加工を用いて行うこととしてもよい。さらに、製造コスト及び処理時間を考慮しなければ、従来のように気相エッチング、液相エッチングを用いて行うこととしてもよい。
その他、上記実施の形態及び変形例における半導体装置としての縦型DMOSFETの細部構成及び詳細動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る実施の形態の縦型DMOSFET20の縦断面図である。 (a)は、縦型DMOSFET20の貼り合わせ工程におけるウエハの縦断面図である。(b)は、同じく不純物層等形成工程におけるウエハの縦断面図である。(c)は、同じく分離溝形成工程におけるウエハの縦断面図である。 (a)は、縦型DMOSFET20のp−層形成工程におけるウエハの縦断面図である。(b)は、縦型DMOSFET20のn層形成工程におけるウエハの縦断面図である。(c)は、同じく酸化膜形成工程におけるウエハの縦断面図である。(d)は、同じく電極形成及びダイシング工程におけるウエハの縦断面図である。 本発明に係る変形例の縦型DMOSFET30の縦断面図である。 従来の縦型DMOSFET40の縦断面図である。 (a)は、縦型DMOSFET40の貼り合わせ工程におけるウエハの縦断面図である。(b)は、同じく不純物層等形成工程におけるウエハの縦断面図である。(c)は、同じく不純物層等形成工程におけるウエハの縦断面図である。(d)は、同じく分離溝形成工程におけるウエハの縦断面図である。(e)は、同じく側面酸化膜形成工程におけるウエハの縦断面図である。(f)は、同じく電極形成及びダイシング工程におけるウエハの縦断面図である。
符号の説明
20,30,40 縦型DMOSFET
1 n−ドリフト層
2 pベース層
3 p+層
4 n+層
5 n+層
6 酸化膜
7 ゲート電極
8 ソース電極
9 ドレイン電極
10 貼り合わせ面
11,11A,31,41 p−層
12,32 交線部
13,43 分離溝
14,34 n層
16,36 酸化膜
42 pn接合部

Claims (5)

  1. オン状態で導電しオフ状態で空乏となり不純物が低濃度のドリフト層と、前記ドリフト層と同導電型であり前記ドリフト層よりも不純物が高濃度の高濃度層と、を隣接して基板を形成する工程と、
    前記基板の主面に前記ドリフト層と逆導電型であるベース層を含む不純物層を形成する工程と、
    前記不純物層が形成された基板の主面に、前記ドリフト層及び前記高濃度層の境界面よりも深い分離溝を形成する工程と、
    前記オフ状態で空乏となり、前記ドリフト層とは逆導電型であり前記ベース層よりも不純物が低濃度である低濃度層を前記分離溝の前記不純物層、前記ドリフト層及び前記高濃度層の内面に形成する低濃度層形成工程と、
    前記低濃度層の外側の側面の全面を覆う絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層が形成された基板の主面に第1電極を形成し、当該基板の主面の反対の面に第2電極を形成するとともに前記分離溝に応じて前記基板を分離して半導体装置を形成する工程と、を含み、
    前記分離溝内の前記低濃度層の一部に前記高濃度層から不純物を拡散させる熱処理が施され、前記ドリフト層と同導電型であって、前記低濃度層と、前記ドリフト層又は前記高濃度層との接合部分を前記分離された半導体装置の端面から分離する分離層が形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記分離溝内の前記低濃度層の一部に熱処理を施して、前記分離層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  3. オン状態で導電しオフ状態で空乏となり不純物が低濃度のドリフト層と、前記ドリフト層と同導電型であり前記ドリフト層よりも不純物が高濃度の高濃度層と、を隣接して基板を形成する工程と、
    前記基板の主面に前記ドリフト層と逆導電型であるベース層を含む不純物層を形成する工程と、
    前記不純物層が形成された基板の主面に分離溝を形成する分離溝形成工程と、
    前記オフ状態で空乏となり、前記ドリフト層とは逆導電型であり前記ベース層よりも不純物が低濃度である低濃度層を前記分離溝内に形成する工程と、
    前記分離溝内の前記低濃度層の一部に不純物を打ち込んで、前記ドリフト層と同導電型であ分離層を形成する分離層形成工程と、
    前記低濃度層の外側の側面の全面を覆う絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層が形成された基板の主面に第1電極を形成し、当該基板の主面の反対の面に第2電極を形成するとともに前記分離溝に応じて前記基板を分離して半導体装置を形成する工程と、を含み、
    前記分離層形成工程において、前記低濃度層と、前記ドリフト層又は前記高濃度層との接合部分を前記分離された半導体装置の端面から分離する前記分離層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記分離溝形成工程において、
    前記ドリフト層及び前記高濃度層の境界面に接しない深さの分離溝を形成することを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記分離溝形成工程において、
    前記ドリフト層及び前記高濃度層の境界面以上の深さの分離溝を形成することを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
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