JP4945523B2 - 造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、再生下層路盤材や再生基礎砕石材や再生裏込材等の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法に関するものである。
産業廃棄物の処理を巡っては、廃棄物処理費用や産業廃棄物を処分する処分場の確保など様々な問題があり、これ等は今や重大な社会問題となっている。特に、建設現場から排出される建設汚泥、生コンプラントやコンクリート二次製品工場から排出されるスラッジなどは、排出量が多く、処理費用は大きな負担となっており、処分場も限界に達してきている。
そこで、この産業廃棄物を処理する方法としては、例えば、汚泥を再利用する方法が、特開2003−164895号公報(特許文献1)に開示されており、産業廃棄物である汚泥を細砕化し、含水率を下げ、セメント系固化材を加え、加圧して押し固めることにより、以前より安いコストで処理・加工し、不足していた硬度及び強度も必要十分に兼ね備えた再生資材を提供する方法が提案されている。
特開2003−164895号公報
しかしながら、特許文献1においては、汚泥を細砕化し、含水率を下げ、セメント系固化材を加え、圧力をかけて押し固める等の複雑な工程を経ているため、再生資材をより安く提供するための更なる改善の余地を残している。
ところで、より安く再生資材を提供するためには、製造工程を単純化する方法の他に再生原料以外の高額試料即ちセメント系固化材の量を減らす方法が有効である。
しかしながら、セメント系固化材の量を減少させる方法では、セメント系固化材の量が足りないと(水分量が多いと)、強度が著しく低下するという問題が生じる。また、セメント系固化材の量や水のバランスが悪いと、造粒物の粒径が粒径分布内に収まらないこととなる。このため、例えば、この造粒物をふるい分けすることにより、所望の規格値分布内の造粒物のみを回収することとしても、使用できない残留物が残ることとなり、収率が悪くコスト高になるという問題が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑み、建設現場から排出される産業廃棄物を利用して、この産業廃棄物を建設現場で再利用できる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材に加工することにより、建設関連企業にとっては、産業廃棄物の処理費の負担を軽くでき、その上安い建設材料を入手できることとなる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法であって、使用するセメント系固化材の量が極めて少なく、極めて簡易な方法でありながら、例えば、下層路盤材として使用することを目的に造粒すれば、この造粒物の略全てが下層路盤材としての規格値を満たすこととなり、無駄の出ない製造方法によって、極めてコスト安に再生下層路盤材を提供できると共に、再生基礎砕石材や、再生裏込材としても使用できる再生造粒物が得られることとなる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法を提供することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
建設現場や工場から産業廃棄物として排出される、生コンプラントスラッジ,コンクリート二次製品スラッジ及び建設汚泥のうち少なくとも1つを含む無機性汚泥を利用した再生下層路盤材や再生基礎砕石材や再生裏込材等の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法であって、含水率が40重量%以上の前記無機性汚泥から成る第一原料と、含水率が20%以下のペーパースラッジから成る第二原料とを混合することにより含水率を30〜40重量%に調節して第一混合物を得、この第一混合物にセメント系固化材及び混和剤を含む第三原料を添加して第二混合物を得、この第三原料添加時の前記第一混合物を前記第二混合物の総重量に対して60〜80重量%、前記第三原料としてセメント系固化材を15〜20重量%,混和剤を1重量%とし、前記第二混合物を造粒機で造粒して再生造粒物を得ることを特徴とする造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法に係るものである。
また、前記第三原料として前記セメント系固化材,前記混和剤及び砕石を含み、この砕石を前記第二混合物の総重量に対して10重量%含むことを特徴とする請求項1記載の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法に係るものである。
また、前記第三原料として前記セメント系固化材,前記混和剤及びキレート剤を含み、このキレート剤を前記第二混合物の総重量に対して0.2重量%添加することを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法に係るものである。
また、前記第二原料は、ペーパースラッジとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、建設現場から排出される産業廃棄物を利用して、この産業廃棄物を建設現場で再利用できる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材に加工することにより、建設関連企業にとっては、産業廃棄物の処理費の負担が軽くでき、その上安い建設材料を入手できることとなる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法であって、使用するセメント系固化材の量が極めて少なく、極めて簡易な方法でありながら、例えば、下層路盤材として使用することを目的に造粒すれば、この造粒物の略全てが下層路盤材としての規格値を満たすこととなり、無駄の出ない製造方法によって、極めてコスト安に再生下層路盤材を提供できると共に、再生基礎砕石材や、再生裏込材としても使用できる再生造粒物が得られることとなる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法を提供できることとなる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図1に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明の製造方法においては、これまで廃棄処理されていた生コンプラントスラッジやコンクリート二次製品スラッジや建設汚泥等の無機性汚泥と言った建設現場から排出される産業廃棄物を利用するので、廃棄処理費が大幅に削減でき、産業廃棄物の処理場を確保しなければならないという問題点をも解決でき、更に、極めて安価な造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を提供できることとなる。即ち、道路工事関連会社にとっては、産業廃棄物処理費用の削減及び、原材料費の削減という二重の経済効果をもたらすことが可能となる。
更に、本発明の製造方法によれば、含水率の高い産業廃棄物から成る第一原料と含水率の低いペーパースラッジから成る第二原料とを混合することによって、第一混合物の含水率を調節することとし、特許文献1のように汚泥の細砕化過程や、一般に用いられている乾燥過程又は遠心分離機による脱水過程等を経ることなしに水分量を調節できることとなる。更に、造粒機で造粒するだけの極めて簡易な方法によって造粒できる配合比を見出したことにより、加圧して押し固めるという工程を経ずに造粒物から成る土木工事用軽量基礎材が製造できることとなり、従って、この造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を極めてコスト安に提供できることとなる。
更に、産業廃棄物ではない市販のセメント系固化材の使用量を極めて少なくできる配合比とし、水分量の調節にペーパースラッジを用いて行なえる方法としたから、原材料費を限界まで削減することができ、より一層価格の安い造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を製造できることとなる。
また、本発明は、第一混合物の含水率を30〜40重量%とし、セメント系固化材の量を第二混合物の総重量の15〜20重量%とするので、本発明の製造方法により得られる造粒物は、十分な強度を有し、造粒時に粒状になりづらく粉末分が多くなる若しくは粒状にはなるが粒径が大きすぎるという問題も生じず、造粒物の粒径を所望の粒径分布内に制御することが可能となる。
例えば、本発明の製造方法で下層路盤材(図2)として使用することを目的とした造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を製造する場合には、造粒機で造粒されて得た造粒物の総てが下層路盤材の粒径分布に収まり、一切無駄を出さない極めて効率の良い製造方法となる。従って、本発明の製造方法で得られた再生下層路盤材は極めて安価に製造でき、極めて安価に提供できる再生下層路盤材となる。
また、上記方法で製造した再生下層路盤材は、前述のように粒度分布が下層路盤材の規格を満たしているだけではなく、一軸圧縮強度、修正CBR、すりへり減量においても下層路盤材としての総ての規格値を満たすことを確認し、更に、重金属や有機溶剤の溶解試験においても重金属や有機溶剤の溶解度が安全値内であることも確認しているので、確実に品質保証された再生下層路盤材として市場に提供できることとなる。
即ち、本発明は、汚泥等の産業廃棄物を用いる際には複雑な工程を経て、適正な水分量に整え、多量のセメントを加え、加圧して押し固めることにより、初めて再生試料として十分な強度や粒径分布、その他の物性値が得られる資材となると考えられていたこれまでの常識に一切囚われることなく、膨大な実験を繰り返し、鋭意研究を重ねた結果、ついに、極めて簡易な方法且つ安い原材料費で造粒物の略全てが所定の規格値を満たすことを可能にした造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法を提供可能としたものである。
また、本発明の製造方法により得られる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材は、再生下層路盤材としての使用に限らず、再生基礎砕石材や再生裏込材としても使用できる極めて実用的な造粒物から成る土木工事用軽量基礎材である。
更に、本発明の方法により得られる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材は、前述のように極めて安く提供できることとなるので、これまで採算が取れず産業廃棄物を廃棄処分していた建設関連企業も、産業廃棄物を再生資材として使用し易くなり、また、再生資材製造企業においても受注が増加すれば設備投資費も素早く回収できることとなるので、再生資材のリサイクルシステムを加速的に進める一助となり得る。
本発明の具体的な実施例について図1に基づいて説明する。
建設現場や工場から産業廃棄物として排出される無機性汚泥を利用した再生下層路盤材や再生基礎砕石材や再生裏込材等の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法であって、含水率の高い産業廃棄物から成る第一原料と含水率の低いペーパースラッジから成る第二原料とを混合することにより含水率を30〜40重量%に調節して第一混合物とし、この第一混合物に少なくともセメント系固化材と混和剤とを含む第三原料を添加して第二混合物とし、この第三原料添加時に前記セメント系固化材の重量が第二混合物の総重量に対し15〜20重量%とし、前記第二混合物を造粒機で造粒して再生造粒物を得る製造方法とする。
具体的には、前記含水率の高い産業廃棄物から成る前記第一原料は、生コンプラントスラッジ、コンクリート二次製品スラッジ及び建設汚泥のうち少なくとも1つを含む無機性汚泥とし、含水率は40重量%以上とする。
生コンプラントスラッジとは生コンプラントから排出されるスラッジのことである。
また、前記コンクリート二次製品スラッジとはコンクリート二次製品工場から排出されるスラッジのことである。
また、建設汚泥は、前記建設現場から排出されるセメント等が混合した混合水や推進工事や削井工事で出た建設汚泥のうちの無機性汚泥とする。
含水率の低い第二原料は、紙の焼却灰であるペーパースラッジを用いることとし、含水率は20重量%以下とする。
前記第一原料と第二原料とを混合することにより、この混合物の含水率が30〜40重量%となるように調節して第一混合物とする。
次に、この第一混合物に少なくともセメント系固化材を含む第三原料を添加して第二混合物とする。
前記第三原料は、前記セメント系固化材及び砕石、混和剤、キレート剤を含むこととする。
具体的には、セメント系固化材には市販されている一般的なものを用い、砕石には7号砕石を用いる。混和剤には減水作用のあるものを用い、キレート剤には市販されている一般的なキレート剤を用いる。このキレート剤は、汚泥中に含まれる重金属等の溶出を防止するためのものである。
この第三原料添加時に前記セメント系固化剤の重量が第二混合物の重量に対し15〜20重量%となることとする。
また、第一混合物に第三原料を添加して第二混合物とする際、前記第一原料と前記第二原料との和が、前記第二混合物の総重量に対して60〜80重量%となるように配合することとする。
本実施例における第三原料の具体的な添加量は、セメント系固化材を第二混合物の総重量に対し15〜20重量%となる量とし、砕石を第二混合物の総重量に対し10重量%となる量とし、混和剤を第二混合物に対し1重量%となる量とし、キレート剤を第二混合物に対し0.2重量%となる量とする。
この第三原料を成す各原料は、一種類ずつ入れることとし、キレート剤は最後に入れることとする。
具体的に、本実施例では、第一混合物に砕石、混和剤、セメント系固化材、キレート剤の順で添加することとする。
次に、前記第二混合物を造粒機により造粒して再生造粒物とする。
この再生造粒物を、4週間養生させることにより、造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を得ることとする。
次に、品質確認試験の結果を示す。
品質確認試験は、下層路盤材としての規格試験である一軸圧縮試験、ふるい分け試験(粒径分布測定)、CBR試験(修正CBR)、すりへり減量試験の4試験を行ない、最も多くの需要が見込まれる下層路盤材としての適正を検討した。
各試験の試験方法を示す。
一軸圧縮試験は、JIS A 1108:2006に準拠した試験方法によって行なった。また、試験は3回(n=1〜3)行い、供試体の寸法は全て直径100mm、高さ199mmのものを用いた。
ふるい分け試験は、JIS A 1102に準拠した試験方法によって行なった。
修正CBRは、CBR試験をJIS A 1211及びJGS 0721によって行い、その結果から求めた。また、CBR試験のための突固めによる土の締固め試験は、JIS A 1201及びJGS 0711に準拠して行なった。
すりへり減量試験は、ロサンゼルス試験機を使用してJIS A 1121に準拠した試験方法によって行なった。
土の液性限界試験は、JIS A 1205に準拠し・塑性限界試験は、JGS 0141に準拠した試験方法にて行った。
また、重金属、有機化合物等の溶出量分析を環境庁告示第46号(平成3年8月)に従って行なった。
各試験結果を示し、下層路盤材の規格値との比較検討を行なった。
一軸圧縮試験の結果は、表1に示した通り、最大加圧がn=1では92.6kN、n=2では114kN、n=3では100kNであった。また、圧縮強度はn=1では11.8N/mm、 n=2では14.5kN/mm、n=3では12.7kN/mmであった。平均圧縮強度は13.0N/mmであり、全ての測定値が下層路盤材の規格値である11.1N/mmを満たすことが確認された。
Figure 0004945523
ふるいわけ試験結果は、表2に示した通り、各ふるい目寸法における透過質量百分率%は、ふるい目53mmで100%(規格値100%)、ふるい目37.5mmで100%(規格値95〜100%)、ふるい目19.0mmで74%(規格値50〜80%)、ふるい目4.75mmで25%(規格値15〜40%)、ふるい目2.36mmで12%(規格値5〜25%)となり、全てのふるい目で下層路盤材の規格値を満たした。
よって、全て原料を無駄なく下層路盤材に再生することが可能となることが確認された。
Figure 0004945523
修正CBR試験の結果は、表3に示した通り73%となり、規格値の20%を大きく上回り、下層路盤材の規格値を十分満たすことが確認された。
Figure 0004945523
すりへり減量試験の結果は、表4に示した通り測定値が46.8%であり、下層路盤材の規格値の50%以下という条件を満たすことが確認された。
Figure 0004945523
以上の結果より、下層路盤材として必要な4つの規格値を全て満たすことが確認された。
その他、液性限界、塑性限界、塑性指数についての測定を行い、測定結果がNP(測定不能範囲)であることより、これら結果からも下層路盤材に適していることが確認された。
また、重金属及び有機化合物の溶出量検査の結果から、溶出量は総て環境基準値内であることが、財団法人新潟県環境研究所による報告で証明された。
本実施例は、上述のように構成したので、これまで廃棄処理されていた生コンプラントスラッジやコンクリート二次製品スラッジや建設汚泥等の無機性汚泥と言った建設現場から排出される産業廃棄物を利用でき、廃棄処理費が大幅に削減でき、産業廃棄物の処理場を確保しなければならないという問題点をも解決でき、更に、極めて安価な造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を提供できることとなる。即ち、道路工事関連会社にとっては、産業廃棄物処理費用の削減及び、原材料費の削減という二重の経済効果をもたらすことが可能となる。
更に、本実施例の製造方法によれば、含水率の高い産業廃棄物から成る第一原料と含水率の低いペーパースラッジから成る第二原料とを混合することによって、第一混合物の含水率を調整することとし、特許文献1のように汚泥の細砕化過程や、一般に用いられている乾燥過程又は遠心分離機による脱水過程等を経ることなしに水分量を調整できることとなる。更に、造粒機で造粒するだけの極めて簡易な方法によって造粒できる配合比を見出したことにより、加圧して押し固めるという工程を経ずに造粒物から成る土木工事用軽量基礎材が製造できることとなり、従って、この造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を極めてコスト安に提供できることとなる。
更に、産業廃棄物ではない市販のセメント系固化剤の使用量を極めて少なくできる配合比とし、水分量の調整にペーパースラッジのみを用いて行なえる方法としたから、原材料費を限界まで削減することができ、より一層価格の安い造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を製造できることとなる。
また、本実施例は、第一混合物の含水量をこの第一混合物の30〜40重量%とし、セメント系固化材の量を第二混合物の総重量の15〜20重量%とするので、本発明の製造方法により得られる造粒物は、十分な強度を有し、造粒時に粒状になりづらく粉末分が多くなる若しくは粒状にはなるが粒径が大きすぎるという問題も生じず、造粒物の粒径を所望の粒径分布内に制御することが可能となる。
本実施例の製造方法で下層路盤材として使用することを目的とした造粒物から成る土木工事用軽量基礎材を製造する場合には、造粒機で造粒されて得た造粒物の総てが下層路盤材の粒径分布に収まり、一切無駄を出さない極めて効率の良い製造方法となる。従って、本発明の製造方法で得られた再生下層路盤材は極めて安価に製造でき、極めて安価に提供できる再生下層路盤材となる。
また、上記方法で製造した再生下層路盤材は、前述のように粒度分布が下層路盤材の規格を満たしているだけではなく、一軸圧縮強度、修正CBR、すりへり減量においても下層路盤材としての総ての規格値を満たすことを確認し、更に、重金属や有機溶剤の溶解試験においても重金属や有機溶剤の溶解度が安全値内であることも確認しているので、確実に品質保証された再生下層路盤材として市場に提供できることとなる。
また、混和剤を入れるので、セメント系固化材の量も更に削減できることとなる。
また、第三原料としてキレート剤を用いるから、産業廃棄物に含まれる重金属及び有機化合物の溶出を防ぐことができ、下層路盤材として使用しても土壌を汚染する心配がなく、極めて安全な上、環境にも優しい下層路盤材となる。
即ち、本実施例は、汚泥等の産業廃棄物を用いる際には複雑な工程を経て、適正な水分量に整え、多量のセメントを加え、加圧して押し固めることにより、初めて再生試料として十分な強度や粒径分布、その他の物性値が得られる資材となると考えられていたこれまでの常識に一切囚われることなく、膨大な実験を繰り返し、鋭意研究を重ねた結果、ついに、極めて簡易な方法且つ安い原材料費で造粒物の略全てが所定の規格値を満たすことを可能にした造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法を提供可能としたものである。
また、本発明の製造方法により得られる造粒物から成る土木工事用軽量基礎材は、再生下層路盤材としての使用に限らず、再生基礎砕石材や再生裏込材としても使用できる極めて実用的な造粒物から成る土木工事用軽量基礎材である。
尚、本発明は、実施例1に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例に係る造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法のフローチャートである。 本実施例に係る造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の使用例である。

Claims (4)

  1. 建設現場や工場から産業廃棄物として排出される、生コンプラントスラッジ,コンクリート二次製品スラッジ及び建設汚泥のうち少なくとも1つを含む無機性汚泥を利用した再生下層路盤材や再生基礎砕石材や再生裏込材等の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法であって、含水率が40重量%以上の前記無機性汚泥から成る第一原料と、含水率が20%以下のペーパースラッジから成る第二原料とを混合することにより含水率を30〜40重量%に調節して第一混合物を得、この第一混合物にセメント系固化材及び混和剤を含む第三原料を添加して第二混合物を得、この第三原料添加時の前記第一混合物を前記第二混合物の総重量に対して60〜80重量%、前記第三原料としてセメント系固化材を15〜20重量%,混和剤を1重量%とし、前記第二混合物を造粒機で造粒して再生造粒物を得ることを特徴とする造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法。
  2. 前記第三原料として前記セメント系固化材,前記混和剤及び砕石を含み、この砕石を前記第二混合物の総重量に対して10重量%含むことを特徴とする請求項1記載の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法。
  3. 前記第三原料として前記セメント系固化材,前記混和剤及びキレート剤を含み、このキレート剤を前記第二混合物の総重量に対して0.2重量%添加することを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法。
  4. 前記第二原料は、ペーパースラッジとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の造粒物から成る土木工事用軽量基礎材の製造方法。
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