以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、本願実施例においては特に指の静脈認証装置について説明するが、その掌等他の生体を被対象物としても適応可能である。
第1図は、本発明の第1の実施の形態の認証システムの構成図である。
認証システムは、入力装置2、認証処理部10、記憶装置14、表示部15、入力部16、スピーカ17及び画像入力部18を含む。入力装置2は、光源23及び撮像装置9を含む。
光源23は、例えば、赤外線LEDであり、入力装置2の上に提示された指1に赤外光を照射する。撮像装置9は、入力装置2に提示された指1を撮像する。
画像入力部18は、入力装置2の撮像装置9で撮像された画像を、認証処理部10へ入力する。
認証処理部10は、CPU11及びメモリ12及び種々のインタフェース(IF)13を含む。
CPU11は、メモリ12に記憶されているプログラムを実行することによって各種処理を行う。メモリ12は、第2図で後述するが、CPUが実行するプログラムを記憶する。また、メモリ12は、画像入力部18から入力された画像を一時的に記憶する。
インタフェース13は、認証処理部10の外部の装置と接続する。具体的には、インタフェース13は、入力装置2、記憶装置14、表示部15、入力部16、スピーカ17又は画像入力部18等と接続する。
記憶装置14は、利用者の登録データを予め記憶している。登録データは、利用者を照合するための情報であり、例えば、指静脈パターンの画像等である。指静脈パターンの画像は、指の掌側の皮下に分布する血管(指静脈)を暗い影のパターンとして撮像した画像である。
表示部15は、例えば、液晶ディスプレイ等であり、認証処理部10から受信した情報を表示する。
入力部16は、例えば、キーボード等であり、利用者から入力された情報を認証処理部10に送信する。スピーカ17は、認証処理部10から受信した情報を、音声で発信する。
以下、本実施の形態の認証システムの認証処理について、第1図と第10図のフローチャートを用いて説明する。
まず、認証を要求する利用者が、指1を入力装置2に提示する。すると、入力装置2に設置された光源23は、指1に赤外光を照射する。この赤外光は、指1の内部であらゆる方向に散乱する。
入力装置2に設置された撮像装置9は、指の掌側から出てきた赤外光を撮像する。そして、撮像装置9は、撮像した画像を画像入力部18を介して認証処理部10に入力する。
すると、認証処理部10は、入力された画像をメモリ12に記憶する。そして、メモリ12に記憶した画像に対し、静脈パターンの抽出処理(S202)を実施する。この処理は、後述の第5図の実施例にて示す静脈パターンの抽出処置(S104)などが利用できる。抽出する特徴量としては、静脈パターンの空間的な分布を画像情報として抽出しても良く、端点や分岐点のような、線の構造情報を抽出しても良い。これにより、指静脈の特徴データが抽出される。
次に、認証処理部10は、記憶装置14に予め記憶されている登録データを、記憶装置14から取得する。なお、認証処理部10は、入力部16から入力された情報(例えば、利用者ID等)に対応する登録データのみを、記憶装置14から取得してもよい。また、一つの生体に対する登録データは複数存在してもよい。次に、取得した認証情報をメモリ12に記憶する。
次に、認証処理部10は、抽出した特徴データと記憶装置14から取得した登録データとの類似度計算を行う(S204)。この処理では、特徴パターン同士を画像として重ね合わせ、画素値の相違を総和することで類似度を評価する方法、あるいは線パターンからさらに分岐点や端点など構造上の特徴量を求めた上で、対応する特徴点の数や分岐数、方向などの一致度を評価する方法などを用いることができる。
そして、上記で求めた類似度が、同一のパターン同士と認められる程度に高いかどうかを判定する処理を実施する(S206)。このとき、一つの生体に対し複数の登録データがある場合は、最も類似度が高い照合結果をその登録者に対する照合結果とする。登録者として認められた場合は、認証システムに応じた認証処理(S208)を実施する。たとえば、PCログインの実施、扉の鍵の開錠、ATMによる金銭の取引開始、などの処理を実施することができる。一方、登録されている全てのパターンにおいて類似度が低いと判定された場合、新たに装置に置かれている指の静脈画像を取り込んだ上でパターン抽出処理S202に戻る。このように連続的に認証処理を繰り返すことで、登録された本人を受け入れる確率が高められる。また、規定の回数を繰り返しても認証されない場合は照合処理を終了しても良い。これにより、登録していない他人が偶発的に認証される可能性を低く抑えることができる。
なお、一つの生体に対し複数枚の登録データがある場合、上述のように最も類似度の高い結果が閾値を超えた場合にのみ認証処理を実施しても良く、またいくつかの登録データにおいて閾値が超えた場合に認証処理を実施しても良い。前者の場合は本人が認証される確率が高められ、後者の場合は登録していない他人を受け入れてしまう確率を低くすることができる。これらは当該認証システムのセキュリティレベルに応じて設定可能である。以上のように、本実施の形態の認証システムは、利用者を認証する。
認証処理は、事前に登録された静脈パターンと提示された静脈パターンとが完全に一致した場合は正しく実行される。しかし、利用者は必ずしも同じ位置に生体を提示できるとは限らず、その場合は両パターンに位置ずれが生じる。これにより、一方のパターンに存在する特徴量が、もう一方のパターンには存在しない可能性がある。このようなパターン同士の照合では、両者の類似度は低下する。一般的に、位置ずれ量が大きくなるほど、その類似度は大きく低下する。
第2図は、本発明の第1の実施の形態の認証処理部10のメモリ12のブロック図である。
メモリ12は、指検知プログラム121、光量制御プログラム122、特徴抽出プログラム123、特徴照合プログラム124、及び登録データ選択プログラム125等を記憶する。指検知プログラム121は、入力装置2に指1が置かれているか否かを判定する。光量制御プログラム122は、光源23の光量を制御する。特徴抽出プログラム123は、撮像装置9によって撮像された画像から特徴データを抽出する。特徴照合プログラム124は、特徴抽出プログラム123によって抽出された特徴データと記憶装置14に記憶されている登録データとを照合する。登録データ選択プログラム125は、複数獲得した特徴データの中から登録する特徴データの候補を複数個選び出す。
第3図(a)は、本発明の第1の実施の形態の入力装置2の平面図である。入力装置2の表面は、撮像対象の生体を設置する指載置面25となっている。入力装置2の中央には指載置面25により規定される開口部27が存在する。開口部27には、アクリル板31が設置されている。アクリル板31は、埃などの異物が装置内に進入することを防ぐと共に、赤外光のみを透過する素材とすることで、静脈パターンを撮影する際に太陽光や蛍光灯などの不要な外光を防ぐ効果が得られる。指載置面25には、開口部27の周囲に傾斜33が設けられており、アクリル板31は指載置面25の高さに対しわずかに低く設置される。これにより、指1を入力装置2に置いた際に指1とアクリル板31との接触が生じにくくなる。従って指1が圧迫されることよる血流の停止が防止でき、静脈パターンの欠落を防ぐことができる。このように、指載置面25はわずかな傾斜を有する他は全体的に平面構造となっており、物理的制約あるいはデザイン的に凹凸形状が許されない機器、例えば携帯電話、ノート型PCやPDAなどの携帯端末、キーボードの表面、ATM機器の操作パネル面などへの搭載を可能としている。
開口部27の上下位置には、光照射口35が設置されており、その中には光源23が設置されている。光源23は赤外線を発光する素子で構成されている。また光源23を覆うように、光照射口35に光源保護用アクリル板37が設置されている。光源保護用アクリル板37は赤外光に対して透明な材質で作られており、外部の応力に対し光源23を保護する。また、指載置面25の左右には、指の第一関節を合わせるための、関節位置規定印39が示されている。これにより利用者は視覚的に指の位置合わせができる。さらに光源23と開口部27との間には、指載置位置印41が設置されている。これは指載置面25の表面にシボ加工などを施すことで肌触りに変化を与え、視覚的かつ触覚的に指の位置を確認できるようにしている。こうした構造より利用者は指の位置合わせが触覚で確認できるため利便性が高まる。さらに、指載置面25の右上と左下にはガイド用ランプ43が設置されている。たとえばこのランプにはLEDなどが用いられる。このランプ43を視覚的に遮らない位置に指1を置くことで、指1が直線上に置かれるように導くことができる。またこのランプ43の、点灯や点滅の発光パターンや発光色などを種々組み合わせることで、利用者に認証装置の状態、例えば指提示の待ち状態や認証の成功・失敗の結果など、を示すことができる。
第3図(b)には指1を指載置面25に載せた入力装置2が示されている。上述の通り、指1は、第3図(a)で示した指載置位置印41を覆い、ガイド用ランプ43が視覚的に隠れない位置に置かれ、さらに指の第一関節が関節位置規定印39に合わせて置かれている。
第4図には入力装置2の内部構造が示されている。装置内部にはミラー45が斜めに設置されている。これにより、撮像装置9の光軸が開口部27の中心を通るように折り曲げられる。従って、撮像装置9が開口部27の真下に位置しなくとも開口部27から装置外部を撮影でき、入力装置2の高さを抑えることが可能となる。第4図に示されるように、指1を指載置面25に置いた状態では、指1と光源23の光源保護用アクリル板37とが密着する。また第3図(b)に示されるように、指1はLED23を覆い隠すように設置される。これにより、指1の内部に入射しない漏れ光による不要な外乱光の発生を防ぐと共に、光源23の光が指内部に効率よく進入することで静脈パターン撮影のための照射光のエネルギー効率が高まる。これにより撮影される静脈パターンの画質が向上し、認識率を高めることができる。
また、指載置面25を構成する部材は、赤外光に対し不透明な材質、あるいはそのような材質のコーティングが施してあり、赤外光の透過と反射を共に防止している。さらに指載置面25の内部は、光源23と開口部27、そして光源23と撮像装置9との間が仕切られており、光源23の光は光源保護用アクリル板37以外からは外に放射されないように作られている。もし光源23の光が開口部27の方へ漏れ、そこから赤外光が放出すると、開口部27の真上に位置する生体の表皮に赤外光が照射される。その結果、その光は表皮で反射し、撮像装置9に戻ることで生体表面の表皮が映像の中に映りこむ。このため生体内部の静脈パターンのコントラストが下がり、画質が低下する。本発明では上記のような材質、構造とすることにより、光源23の光が撮像装置9に直接届くこともなく、さらには開口部27から光源23の光が内側から漏れ出すこともないため、このような問題が発生せず、鮮明な静脈パターンの撮影が実現できる。
本実施例における認証装置では、装置が小さく平面的であり、入力装置2を組み込む際の自由度が高いという利点がある。第3図あるいは第4図に示すように、撮像素子と同一面上に光源を設置し、かつ生体の載置面をほぼ平面化することで、高さを抑制し装置の小型化を実現している。本実施例のような装置において物理的な突起等を設けて設置位置を制限することは装置自体の高さが大きくなるので好ましくない。一方で、生体の位置を規定する物理的な構造物が無いため、登録時と照合時との生体の位置ずれが発生し、認識率の低下が問題となる。特に装置の小型化によって撮影する領域が小さく限定されるような場合では、その位置ずれの影響は大きい。本実施例においては上記のように視覚的な目印や接触面の触感を変化させる様な構成としているが、こうした構成だけでは利用者に毎回その指設置位置を限定させるには不十分である。従って、当該認証装置においては、認証精度を高めるために指の位置ずれを許容しながら認証を実施する手段を設けることを検討する。
本発明では、このような問題点に対し、登録する生体部位を複数回撮影し、それらの空間的な位置ずれを求め、複数枚の中で互いの位置ずれが大きくなる血管パターンを複数枚選び出して登録する。これにより、照合時に位置ずれが生じた場合でも、複数の登録データの中にはその位置ずれに近い状態で登録されたパターンが含まれる確率が高まるため、平面的なインタフェースでありながらも認証精度を高めることが可能となる。第6図は、複数回撮影して得られた静脈パターンの中から複数枚の登録データを選択する一実施例を示したフローチャートである。なお、ここでは、5回撮影して得られた静脈パターンの中から3枚の登録データを選択する方法について説明しているが、枚数は任意に設定することができる。
まず、5枚の静脈パターンをP1、P2、P3、P4、P5、とする。そして、これらの静脈パターンすべての組み合わせについて総当りで照合を実施する。照合は一般的なマッチングの手法を用いることができるが、お互いのパターンの類似度と共に、最も類似度が高くなるときの空間的な位置ずれ量も検出できる方法に基づく。具体的には互いの重複位置をずらしながら類似度を算出し、その最大値とその位置ずれとを求める。ここで、iとjを1〜5の任意の自然数としたとき、パターンPiとパターンPjとの照合結果を、マッチングの類似度S(i,j)と、直接計算された位置ずれ量D1(i,j)に分けて格納しておく。この処理がステップS122に示されている。
ここで、指の長手方向とその直行方向の座標をそれぞれy座標、x座標としたとき、指の位置ずれ量は、x座標のみのずれ量と定義しても良く、y座標のみのずれ量と定義しても良く、またx座標とy座標を組み合わせたずれ量と定義しても良い。特に第3図で示した認証装置では、指の長手方向における開口部27の開口幅が指1の長さに対して短いため、指の長手方向の位置ずれの方が認証精度に与える影響は大きく、認証に失敗する確率が高くなる。従って、ここではy座標方向のみの位置ずれに注目するものとする。なお、指先から指の根元方向に向かう方向をy座標の正の方向と定義する。
次に、5枚のパターンの相対位置を調べるための、間接的に計算された位置ずれ量D2を定義する。以降の処理において、先に計算したD1からD2を決定していく。D2は空に初期化されているものとし、計算を進めるにつれて値が代入されていく。ステップS124ではD2が空でないことを判定し、全要素が埋められている場合は最終処理としてステップS134に進む。
ここで、D1からD2を改めて計算する理由について述べる。全パターンそれぞれの位置ずれ量はD1に格納されているため、PiとPjとの位置ずれ量はD1(i,j)を調べれば求められる。しかしながら、PiとPjとの位置ずれが大きく、両者に共通領域が含まれない場合、その位置ずれ量を直接に正確に求めることは難しい。一方、PiとPjの部分領域を共に含んだ別のパターンPkが存在すれば、PiとPkとの位置ずれ量D1(i,k)と、PkとPjとの位置ずれ量D1(k,j)とを合成することで、PiとPjとの正確な位置ずれ量が求められ可能性が高い。この理由により、本実施例においては位置ずれ量を間接的に求めることとする。
次に、全S(i,j)の中の最大値を求め、そのときのi,jをそれぞれim,jmと決める。以降の繰り返し処理で再度同じS(i,j)が選ばれないように、S(im,jm)の値を負数に塗り替えておく(S126)。
次に、もしD2(im,jm)が空であったときは、D1(im,jm)の値を代入する(S128)。ただし、行と列とを転置して得られる要素は、位置ずれ量の正負が異なるだけであり、このときに転置の要素についても値を代入しておく。
次に、現時点でD2に格納された値を用いて、D2の空の要素を埋める処理を実施する(S130)。上述の通り、PiとPjとの位置が、共通の静脈パターンを含まないほど大きくずれている場合、それらのパターンの類似度は極めて低くなる。従って、PiとPjとの位置ずれ量を正確に求めるには、直接D1(i,j)を調べるのではなく、中間的な位置にあるPkを介し、D1(i,k)とD1(k,j)とを利用して求めた方がよい。このとき、D2には類似度の高いD1の値が優先的に格納されているため、ある要素D2(k,j)が空の場合は、D1(k,j)を代入するよりD2に存在する値から生成した方が精度が高まる。生成方法としては、
D2(i,j)=D2(i,k)−D2(k,j)
となるkを見つけることによる。D2の全ての空要素に対してこの処理を行う。当然、右辺が空である場合は代入が成立しない。前述と同様、転置の要素に対しても同時に同様の代入を実施する。
次に、1つ前のステップ(S130)において代入が発生したかどうかを調べる(S132)。代入が発生した場合は繰り返し処理を実施することで新たな要素への代入が実施できる可能性があり、代入ができなくなるまで前ステップを繰り返すことになる。代入ができなくなった場合は、終了判定であるステップS124に戻る。
終了判定S124でD2がすべて埋められたと判定された場合、最終ステップを実施する。まずはD2(1,i)の横一列で得られる位置ずれ量を元に、Piを数直線上に並べる(S134)。そして、最も端に位置するパターンPrとPlの2つ、そして中間点に最も近い所に位置するパターンPmの、全三つを、登録パターンとして選び出し、登録パターン選択処理を終了する。
第7図は、第6図のフローにおけるS122の処理過程の一例を示している。全パターンP1〜P5において、類似度Sと、直接計算した位置ずれ量D1が格納されている。ただし、点線が埋められている要素には何らかの数値が埋められていることを示しており、説明上具体的数値は取り上げないものとする。たとえば、Sの中で最も大きな値は98であり、P1とP2とを照合した場合の類似度を示している。またそれらの位置関係はD1に示される通り、P2はP1から指先方向に2画素ほどずれた位置に存在していることがわかる。
第8図はD1から生成される間接的に計算された位置ずれ量D2の計算例である。ただし、SとD1は第7図に示された値を持つとする。第8図(a)は、第6図におけるステップS128とS130とで生成されるD2の途中経過を示す。はじめに、Sの中で最大値となる、S(1,2)を探し、これに対応するD1(1,2)の値がD2(1,2)にそのまま格納される。次に、2番目に大きいS(1,4)を探し、D1(1,4)の値がD2(1,4)に格納される。この時点で、P1はP2とP4の間に位置するという位置関係が分かる。従って、D2(2,4)にはD2(1,4)−D2(1,2)の値として、+4が代入される。ここで、第7図(b)を見ると、D1(2,4)には+8という値が入っており、今計算したD2(2,4)とは大きく異なる。しかし、第7図(a)のS(2,4)を見ると、類似度が26と極めて低く、D1(2,4)は信頼性が低い。従って、第8図(a)のようにD2内の値を参考にして計算した方が正確な位置ずれ量が得られる。
このようにして、最終的には第8図(b)のように全てのD2の要素が埋まる。この状態で、P1の行に注目することで、5つのパターンの相対位置が分かる。
第9図は、第8図(b)におけるP1の行の値から、5つのパターンを数直線上に並べたときの概念図の一例を示す。P1を数直線上の0に配置したとき、P2からP5をそれぞれの位置に配置する。この図より、最も指先側のパターンを撮影したものはP2、根元側のパターンはP3であることが分かる。また、中心位置に最も近いパターンはP4であることが分かる。このように、端の2つと中央の1つを取り出すことで、最も広い範囲をカバーするような登録データセット142が得られる。これらを登録することで、登録者の指の置き方が指の長軸方向に位置ずれが生じても、この3つのパターンのうちどれか1つのパターンで照合が成功する可能性が高まる。従って、認識率を高められると共に、位置を厳密に合わせなくとも認証が可能となり、利便性が高められる。
なお、本実施例では5回撮影したうちの3枚を登録する手法を示したが、N回撮影したうちのM枚を登録する場合においても、なるべく撮像位置が離れているものを残すように登録するパターンを選択する。つまり、3枚の画像から抽出された血管パターンについて、第1と第2のパターン間の位置ずれと第1と第3のパターン間の位置ずれと、第2と第3のパターン間の位置ずれとを比較し、位置ずれが最も大きい組の2枚が選択されることになる。具体的には、同様の手法で上記数直線上に登録候補データを並べ、最も端に位置するパターンを選択して更にその中間を選択する処理を繰り返して選択する、又は、所定のM枚になるように等間隔にデータを選び出すなどにより対応可能である。又、隣接する位置関係にある撮像画像とのずれが予め定めた所定値以上あれば登録するようにしても良い。
なお、登録時に複数回提示された生体の位置ずれ量が小さい場合、上記D2を用いずに登録候補を選択しても良い。このような状況は、全登録候補について総当りで求めた全類似度が高く、かつ全位置ずれ量が小さいことを判定することで検知できる。その場合、第6図における初めの処理(S122)を実施した直後に、獲得した特徴パターンを数直線に並べる処理(S136)へ遷移し、その間にある処理を省略する。ただしS136で用いられているD2の代わりにD1を用いる。このような処理フローとすることで、登録処理が簡略化できる。
上記本願のフローによって複数種類の照合パターンを登録した場合の照合フローを説明する。
本実施例においては第10図における照合処理(S204)及びその判定処理(S206)に特徴がある。前述の通り、登録された静脈パターンは1つの指に対してM枚存在する。従って、抽出された静脈パターンと登録されたM個の登録パターンとの照合を実施する。
次に、計算した類似度を評価する処理(S206)を実施する。事前に、同一の静脈パターンであると統計的に判定できる場合の照合結果を数値化しておく。このとき、M個の登録パターンにおける最も高い類似度をその登録者に対する照合結果とする。そして、この照合結果が同一パターンと判定できる閾値よりも高い類似度であった場合、利用者はその登録者として認められる。そうでない場合は本フローの先頭に戻る。
なお、すべての登録者の登録データと比較照合する1−N認証を実施する場合、一人あたりの登録データ数がM枚となるため、登録人数とMの値とが大きい場合は照合処理に時間がかかり、利便性が低下することがある。この点について、次のような照合処理の高速化手法を利用できる。
まず、すべての登録データに対し、特徴量を間引いたデータを事前に生成し、本来の登録データと共に保持しておく。間引きは、空間的に特徴パターンを縮小してもよく、端点・分岐点などの構造的な特徴データであれば、特徴点に優先順位を付け、順位の低い特徴点を除去してもよい。このとき、元データに対する間引きの割合を変え、複数の間引きデータを生成してもよい。また、登録データだけでなく、認証時に提示された生体の静脈データについても同様に間引きデータを生成する。
次に、全登録データとの照合を、最も間引き率の高いデータを用いて実施する。データ量が小さく圧縮されているため、高速に照合が実施できる。一方このときの照合結果は、間引きのないデータを使用した場合に比べ、詳細な特徴量が省かれているため同一指と別指とを正確に分離する確率が低下する。しかし、明らかに異なったパターン同士の照合では、間引きデータを用いた場合でも類似度は相対的に極めて低くなる。そこで、明らかに異なったパターンであると判定できる閾値を事前に統計評価しておき、この閾値よりも小さな類似度を生じた登録データはこの時点で別指であると判定し、以降は照合処理の対象から外す。
その後、照合処理の対象として残った登録データに対し、二番目に間引き率の高いデータを用いて、上記と同様に照合処理を実施する。前段階の照合処理で、登録データの一部が対象から外れているため、調査すべき登録データ数が小さく絞られ、照合時間の短縮が期待できる。そして同様に、明らかに別指であると判定できる登録データを照合の対象から外す。このように、間引き率の高い方から低い方へ照合データを変えながら、徐々に照合処理の対象となる登録データを絞り込んでいく。
最終的に、間引きを実施していないデータを用いて、前段階の照合までに絞り込まれた登録データとの照合を実施する。1回の照合処理は最も時間が掛かるが、対象となるデータ数は前段階までに十分小さく絞り込まれているため、照合時間は小さく済む。
このように、高速照合できるデータを使って照合対象を絞り込むことで、全体的な照合時間を短縮することが可能となる。
上述のように、位置ずれに強い認証を実現するためには、生体の位置ずれを網羅した、複数の登録データを獲得することが重要となる。従って、登録時に生体を複数提示する際には、照合時に置きうる範囲で生体の位置ができるだけばらつくように撮影する必要がある。また登録者にできるだけ負担をかけることなく撮影できることが好ましい。そこで、位置の異なる複数の生体情報を獲得して認証精度を向上させるため登録データ収集手法について、以下の実施例で述べる。
第5図は、本認証装置における登録フローの別の実施例を示している。本実施例では複数データを撮影する際に指の置き直しを促すことで、できるだけ利用者が本装置に提示しうる、かつ、互いに異なる位置における画像を取得するようにしている。これにより、認証時に指の位置が自然にばらついた場合でも登録データがそのばらつきを吸収するため、正しい認証が可能となる。
登録処理は、静脈認証プログラムが起動された後、登録権限を持つと認められた場合に、登録モードに切り替えられることで開始する。登録の権限は、登録者用パスワードの提示、あるいは事前に登録管理者として静脈パターンが登録されている人物による生体の提示などによる。
登録処理が開始されると、まずはじめに指が装置の上に置かれたこと確認する処理(S101)を実施する。本実施例では、光源23を高速に点滅させ、点灯しているときの画像と消灯している画像との差分を計算する。もし指が置かれている場合に点灯すると指の部分が明るく光り、逆に消灯した場合は暗く映る。一方、背景部分に関しては、光源の点灯、消灯に関わらず、画像に変化は起こらない。これを利用して、点灯・消灯の両画像の差分の絶対値を計算し、その値が大きい領域を指の領域と判定する。この領域の広さが予め設定する一般的な指の大きさと判断できる場合、指が置かれたと判定する。指があると判定された場合は次の処理に進み、そうでない場合はこの処理を繰り返す(S102)。本方式によれば静脈パターン撮影用の光源23だけで指検知が実現できるため、装置のコストを抑えると共に装置の小型化が実現できる。なおS101の処理は、指の接触を検知するセンサを入力装置2に設置し、物理的に指の有無を判定しても良い。
次に、静脈パターンの抽出処理(S104)を実施する。本処理においてはまず第2図における光量制御プログラム122による光量調整も行って静脈パターンの抽出を行う。光源23の光強度を適切に調節すると、静脈パターンが暗い線として撮影される。この暗線を抽出し、さらに不要な背景を除去することで、静脈パターンが抽出できる。この処理は、例えばマッチドフィルタなどのエッジ強調フィルタにより線成分を強調する方法、反復的に線追跡を繰り返して統計的に線成分を抽出する方法、Top-hat変換などのモルフォロジ演算により暗線を検出する方法、画像の輝度プロファイルに着目して局所的な輝度値の窪みを検出し、暗線の幅あるいは窪みの曲率などに応じて窪みの中心位置を強調する方法、などを用いることができる。
なお、第2図における光量制御プログラム122によって実施される光量調整の方法として、静脈パターンが鮮明に見えるときの画像上の平均輝度値を事前に調べておき、目標となる平均輝度値になるように光量を制御する方法、画像から静脈パターンを抽出してその線パターンの適正度や鮮明度を評価し、これを最適になるように光強度を決定する方法などを用いることができる。特に前者は計算コストが低く高速処理が可能となる。
また、最適光量を得るためには、画像を常に監視しながら光量を制御する必要がある。本実施例では、以下の手順により光量を調整する。まず、画像上の平均輝度値が光強度の関数として記述できると仮定し、直線あるいはn次曲線など実体に最も近い関数にモデル化しておく。次に、ある光量を実際に与え、そこで得られる画像の平均輝度値を計算し、モデル化された関数のオフセット値や傾きなどのパラメータを決定する。最後に、目標となる平均輝度値を得るための光強度を、モデル化した関数から逆算し、得られた光強度を照射する。この方法により、目標輝度値への収束が高速に完了する。なお、画像を指の先端側と指根元側に分割し、それぞれに対応する領域に対して最適な光量を照射するため、指の先端側の光源23と、指根元側の光源23とを独立に制御しても良い。これにより、全体的に鮮明な静脈パターンが撮影できる。
次に、指が外されたことを確認する処理(S106)を実施する。具体的にはS101で用いた技術によって確認を行う。この処理は指が外されるまで繰り返し実施される。その間、利用者が指を外す必要があることを把握できるように、表示部15やスピーカ17、ガイドランプ43などにより指を外すように指示しても良い。従って、登録者は登録する指を提示する度に置き直すことになる。通常、置き直しを実施することで、指の置かれる位置が自然に変動する。このことにより、指が同じ位置に置かれ続けることを防止し、かつ、その登録者がこの装置に対して置き得る互いに位置が異なる複数の静脈パターンが獲得できる。従って、これら複数のデータを登録データとすれば、新たに入力される撮像画像が自然な位置ずれを有していても、複数の登録データのうちのどれかと合致する確率が高まり、認識率が向上する。
次に、S104にて抽出したパターンを登録データの候補として記憶する処理(S110)を実施する。そして、登録データの候補が予め設定される値Nだけ揃ったかを判定する(S112)。ここでNは2以上である。もし登録データの候補がN個未満の場合は処理S102に戻り、上記の処理を繰り返す。なお、登録候補として記憶する処理S110はパターン抽出処理S104の直後に実施しても同様である。
次に、獲得したN個の登録候補パターンの中から、実際に登録するパターンをM個選び出す処理(S114)を実施する(ただしM≦N)。選び出す基準として、M個のパターンの撮影位置が互いにより異なるものを選ぶようにする。これによって、指の位置ずれが広く吸収できるようになり認識率が向上する。また、有効なデータを残してその他を削減するため、登録データ量が削減され照合処理を高速化できる。この具体的な実施例に関しては前述の第6図から第9図で示した通りである。
最後に、上述の処理で選ばれたM個の登録パターンをその登録者の生体情報としてデータベースに格納する処理(S116)を実施する。但し、本実施例においては上記のように登録候補として撮像する過程において指の置き直しがなされていることが判定され、登録者提示する可能性のある複数の位置における画像が取得されているためS114,116のステップは省略して、登録候補を登録パターンとしても良い。
又、本実施例で示したNとMの値は予め所定の値を設定しておいても良いし、利用者が自由に選択できるように可変としてもよい。またMの値については、N個のデータ間で類似性を算出し、該類似性が所定の範囲内にあるもの同士をグループに纏め、そのグループ数を目安として毎回システム側で自動的に決定しても良い。これにより、登録作業で獲得した複数の静脈パターンに対し、不要なパターンの登録を防ぐと共に必要なパターンの排除を防止できる。さらにこの場合、Mの値が予め設定しておく最小値より低いと判定された場合は引き続き登録作業を実施し、十分な枚数が得られるまで登録者にパターンの提示を促すことができる。
また、上記の手順において、指が置かれること、指が外されることなどへの待ち処理に対し、タイムアウトを設定し登録処理をリセットすることも可能である。これにより、登録処理実施中に作業を中断した場合、光源23が長時間に渡り点滅を繰り返し続けることを防止し、消費電力を抑えることが可能となる。また、部外者の指が不用意に登録されてしまうことを防ぐことができる。
以上のように、本実施例では、指の置き直しを要求することで、照合時に起こりうる自然な位置ずれを発生させ、その中で位置ずれを最も広くカバーできるパターンを選択し、登録データに反映させている。また置き直し動作は照合時の動作の感覚を掴むためにも有効で、操作練習の効果を有する。従って照合時のパターンを強く反映したパターンが登録時に獲得でき、認識率が高まる。
第11図は、本認証装置における登録フローの他の実施の形態を示している。前記第1の実施の形態における、第5図に示される登録フローとの相違は、指が無いことを判定する処理が、指の位置ずれが発生したことを判定する処理(S306)に置き換えられた点である。
位置ずれに強い認証を実現するためには、生体の位置ずれを網羅した、複数の登録データを獲得することが重要となる。よって本実施例においては、指を装置上に置いたまま自由に移動してもらう、あるいはシステムの指示に合わせて移動してもらうなどにより、利用者に指のあらゆる位置を提示してもらうことなどで、位置の異なる複数の指画像を獲得できる。これらの複数の画像から、お互いに位置ずれ量の大きなパターンを選び出すことで、位置ずれの許容範囲が広い認証が実現できる。
本実施例では、認証処理部10には、指1の位置ずれ量を測定する手段が含まれている。システムは登録者に異なる位置に指を設置するように要求する。この場合、登録者は実施例1のように毎回置きなおしても良いし、置いたまま位置をずらして提示しても良い。その間、認証処理部10は連続的に静脈パターンを複数枚撮影する。指1を移動させることを促すメッセージは表示部15やスピーカ17などに示してもよく、また指の位置をどの方向にどれだけずらせば良いかを図示することなどにより視覚的に示し、登録者はその指示に合わせて提示できるようにしても良い。
例えば本実施例においては、指の長さ方向の位置ずれを考慮しているために、指の長さ方向に例えば根元から爪の先に向かって徐々に指をずらすように登録者に要求する。このすれば効率よく認証時に設置される可能性のある指長さ方向に異なる位置の複数の画像を取得することができる。もちろん、登録者に位置のずらし方については任せるようにし、該登録者がこの装置に提示しうる範囲での画像を取得を重視するような構成としても良い。
本実施例においては、認証処理部10には、指1の位置ずれ量を測定する手段が含まれている。提示されたパターンが移動したかどうかを判定する方法として、特徴パターンを連続的に抽出し、時系列的に照合を行う。このときのパターンの位置ずれ量を計測し、位置がずれたかどうかを判定する。また、指載置部25の表面にロータリーエンコーダなどの移動検出部を具備し、指1の移動を検出してもよい。特に前者の方法では、指の移動を検知するセンサを不用とし、装置コストを下げることができる。第11図の複数枚の登録画像を連続的に取得するフローの途中に、S305とS306で示される、指位置が移動しているかを評価し判定するステップを設ける。よって、全く指の位置が動かされていない場合には登録フローの途中で登録者に指を移動させるように警告することができる。よって、複数枚の画像を取得した後に、S114の選択処理の結果、登録できる画像が所定数Mに到達しないという事態を事前に防止することが可能となる。又、本実施例では、指の置き直しを登録者に要求しないために、登録者は指を指載置部25に置いたまま移動させるだけとなり、登録処理が高速化される。また又、本実施例によれば必ず異なった位置における画像を撮影することが可能となり、認証時の偶発的な指位置のばらつきをより広く吸収できる。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)生体を設置する載置面と、
上記生体に光を照射する光源と、
該生体を透過した光を撮像し登録画像候補として取得する撮像部と、
上記撮像された登録画像候補の画像から血管パターンを抽出する処理部とを有し、
上記処理部は該複数の抽出された血管パターン間の位置ずれを算出し、該複数の撮像画像から互いの位置ずれの大きくなるような所定枚数の血管パターンを登録パターンとして決定することを特徴とする生体情報処理装置。
(2)複数の生体の撮像画像を取得する入力部と、
上記複数の生体の撮像画像から血管パターンを抽出する処理部とを有し、
第1の上記撮像画像から得られた第1の血管パターンと第2の上記撮像画像から得られた第2の血管パターンとの位置ずれと、第1の上記撮像画像から得られた第1の血管パターンと第3の上記撮像画像から得られた第3の血管パターンとの位置ずれと、第2の上記撮像画像から得られた第2の血管パターンと第3の上記撮像画像から得られた第3の血管パターンとの位置ずれとを比較し、該位置ずれが最大となる組の上記2つの血管パターンを認証用の登録パターンとして登録することを特徴とする生体情報処理装置。
(3)前記生体が設置されたかを検知する検知部を有し、
前記処理部は、前回の登録画像候補の撮像後に前記検知部によって該生体が該設置面から離れたかを判定し、
該生体が離れたと判定後に再度設置された生体を透過した光を撮像した画像を新たな上記登録画像候補とすることを特徴とする(1)に記載の生体情報処理装置。
(4)前記処理部は、撮像された画像から抽出された血管パターンが前回の撮像された登録画像候補からの血管パターンの位置とずれているか判定し、ずれていると判定された場合に該画像を新たな登録画像候補とすることを特徴とする(1)に記載の生体情報処理装置。
(5)前記生体が指であることを特徴とする(1)乃至(4)の何れかに記載の生体情報処理装置。
(6)前記位置ずれ量は前記指の長手方向の位置ずれ量であることを特徴とする(5)に記載の生体情報処理装置。
(7)上記処理部は、前記登録画像候補を取得すると、該生体を前記載置置面に置き直す旨の指示を出力することを特徴とする(3)に記載の生体情報処理装置。
(8)前記処理部は、前記複数の登録画像候補から抽出した血管パターンから、互いに最も位置が離れている一対の血管パターンと、該一対の血管パターンの中間に最も近く位置する血管パターンとを前記登録パターンとして決定することを特徴とする(1)、(3)、(4)、(5)乃至(7)の何れかに記載の生体情報処理装置。
(9)上記処理部は、新たに取得した生体の撮像画像から抽出された血管パターンと上記複数の登録パターン各々とを照合することで個人認証を行うことを特徴とする(1)乃至(8)の何れかに記載の生体情報処理装置。
(10)装置に提示された生体に光を照射し、
該生体を透過した光を撮像することで複数の撮像画像を取得し、
上記複数の撮像画像から血管パターンを抽出し、
上記血管パターンを用いて上記複数の撮像画像間の位置ずれ量を算出し、
互いの上記位置ずれ量が大きくなるような所定枚数の血管パターンを選択し、
該選択された血管パターンを個人認証に用いる登録データとして記録することを特徴とする生体情報処理プログラム。
(11)装置に提示された生体に光を照射し、
該生体を透過した光を撮像することで撮像画像を取得し、
該撮像画像取得後に上記生体が該装置から離れて再度提示されたことを検知し、
上記検知後に該生体を透過した光を撮像することで新たな撮像画像を取得し、
上記複数の撮像画像から血管パターンを抽出し、
上記血管パターンを個人認証に用いる登録データとして記録することを特徴とする生体情報処理プログラム。
(12)前記撮像画像取得の際に、前記生体が装置から離れたかを判定してから新たな撮像画像を取得することを特徴とする(10)に記載の生体情報処理プログラム。
(13)前記撮像画像取得の際に、前記生体の該装置への設置位置がずれたかを判定してから新たな撮像画像を取得することを特徴とする(10)に記載の生体情報処理プログラム。