JP4945206B2 - 電池パックおよびその断線検知方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電池パックおよびその断線検知方法に関し、特に内蔵電池のセルが複数個少なくとも並列に接続されて成る場合に、その並列セルの一部の外れを検知するための手法に関する。
組電池における前記並列セルの外れを検知する従来技術は、たとえば特許文献1や特許文献2で提案されている。特許文献1では、複数段直列に接続されたセルブロックの電圧ばらつきが所定値を超えると、そのセルブロックの一部のセルに外れが生じていると判定している。また、特許文献2では、所定容量の放電または充電前後の各セルブロック間の電圧変化量から、セルの外れを判定している。
特開平9−117072号公報 特開2004−31120号公報
特許文献1の従来技術では、単にセルブロックの電圧ばらつきから判定しているので、特性差やばらつきで誤検出するおそれがある。この点、変化を見ている特許文献2では、改善が期待できるものの、更なる検出精度の向上が望まれる。
本発明の目的は、検出精度を向上することができる電池パックおよびその断線検知方法を提供することである。
本発明の電池パックは、複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段と、充放電電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段と、前記残量検知手段によって求められる残量が予め定める残量分連続して増加または減少する前後の時点における前記電圧検出手段および電流検出手段の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、それぞれの時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定し、その推定した電圧の変化量が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定する断線検知手段とを含むことを特徴とする。
また、本発明の電池パックの断線検知方法は、複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックの断線検知方法において、前記セルブロックの端子電圧を検出するステップと、充放電電流を検出するステップと、検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求めるステップと、求められる残量が予め定める残量分連続して増加または減少する前後の時点における前記端子電圧および充放電電流の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、それぞれの時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定するステップと、その推定した電圧の変化量を求めるステップと、前記変化量が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定するステップとを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、二次電池などの複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、セルの一部に外れが生じたら、残ったセルに対して、容量、すなわち端子電圧の、充電時には増加ペースがアップし、放電時には減少ペースがアップする。そこで、充放電の制御などに使用され、前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段および充放電電流を検出する電流検出手段に、前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段を用いるとともに、断線検知手段を設け、前記セル外れを検出する。
具体的には、前記電流検出手段の検出結果に、前記セルに予め定められる内部抵抗値を乗算することで前記内部抵抗による電圧変化量を求め、その電圧変化量を前記電圧検出手段の検出結果に対して、充電時には減算することで、また放電時には加算することで、充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧(OCV電圧)を推定するようにする。そして、たとえば充放電の開始とともに、その時点での残量%、推定OCV電圧を求めておき、以降連続して充電または放電が行われて予め定める残量%だけ変化する毎にその時点での推定OCV電圧を求めるようにし、或いは連続して充電または放電が行われている際に、予め定める残量%となる毎にその時点での推定OCV電圧を求めるようにし、予め定める残量分連続して増加または減少する前後の時点における推定OCV電圧の変化量が予め定める値、たとえば250mV以上であるときに、前記並列セルの一部が脱落していると判定する。
したがって、前記セル外れによる充放電に伴う推定OCV電圧の大きな変化から、単段のセルブロックでも並列セルの一部の外れを検出することができるとともに、推定OCV電圧から高精度な検出を行うことができる。また、通電しながらセル外れを検出することができる。
また、充放電の制御に使用される既存の電圧検出手段、電流検出手段および残量検知手段を利用して、前記推定OCV電圧を検出するタイミングを新たに設定するとともに、推定OCV電圧の変化量を演算する処理およびその変化量を所定の閾値と比較してセル外れの判定を行う判定処理のアルゴリズムを、充放電を制御する手段に追加するだけで前記断線検知手段を構成することができ、低コストな構成で実現することができる。
さらにまた、本発明の電池パックは、複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段と、充放電電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段と、前記電圧検出手段および電流検出手段の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、その時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定し、その推定した電圧と、前記残量検知手段によって求められた残量に対して予め定められる基準値との差が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定する断線検知手段とを含むことを特徴とする。
また、本発明の電池パックの断線検知方法は、複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックの断線検知方法において、前記セルブロックの端子電圧を検出するステップと、充放電電流を検出するステップと、検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求めるステップと、前記端子電圧および充放電電流の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、その時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定するステップと、その推定した電圧と、求められた残量に対して予め定められる基準値との差を求めるステップと、前記差が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定するステップとを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、二次電池などの複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、充放電の制御などに使用され、前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段および充放電電流を検出する電流検出手段に、前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段を用いるとともに、断線検知手段を設け、前記セル外れを検出する。
具体的には、前記電流検出手段の検出結果に、前記セルに予め定められる内部抵抗値を乗算することで前記内部抵抗による電圧変化量を求め、その電圧変化量を前記電圧検出手段の検出結果に対して、充電時には減算することで、また放電時には加算することで、充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧(OCV電圧)を推定するようにする。そして、その推定OCV電圧を前記残量検知手段によって求められた残量に対して予め定められる基準値にそのまま対照して、それらの差が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定する。
したがって、前記セル外れによる充放電に伴う推定OCV電圧の大きな変化から、単段のセルブロックでも並列セルの一部の外れを検出することができるとともに、推定OCV電圧から高精度な検出を行うことができる。また、通電しながらセル外れを検出することができる。
また、充放電の制御に使用される既存の電圧検出手段、電流検出手段および残量検知手段を利用して、推定OCV電圧を演算する処理およびその推定OCV電圧を所定の閾値と比較してセル外れの判定を行う判定処理のアルゴリズムを、充放電を制御する手段に追加するだけで前記断線検知手段を構成することができ、低コストな構成で実現することができる。
さらにまた、本発明の電池パックでは、前記内蔵電池は複数段のセルブロックが直列に接続されて成り、前記断線検知手段は、各セルブロック間での前記推定した電圧の変化量のばらつきが予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記内蔵電池が複数段のセルブロックが直列に接続されて成る場合に、前述のようにして推定された各セルブロックの電圧の変化量を直接閾値と比較するのではなく、その変化量のばらつきを求め、そのばらつきを閾値と比較する。
したがって、その時の残量%や内蔵電池の個体毎のばらつきが判定に影響し難く(誤判定の可能性が小さく)、判定閾値を厳しく(誤判定を防止するためのマージンを小さく)、たとえば100mVに設定することができ、判定精度を一層向上することができる。
また、本発明の電池パックでは、前記断線検知手段は、前記残量検知手段によって求められる残量が、充電時には10〜70%の範囲で、放電時には10〜90%の範囲で、セル外れの判定を行うことを特徴とする。
上記の構成によれば、充電時の0〜10%未満の範囲では、電圧変化が大きく、誤検出する可能性あり、70%を超える範囲では、ほとんど電圧変化がないために、検出が困難で、好ましくなく、また放電時の0〜10%未満および90%を超える範囲では、電圧変化大きく、誤検出する可能性あり、好ましくない。
したがって、そのような電圧変化が大きくなる範囲や電圧変化がほとんどない範囲区間での判定を行わなくすることで、判定閾値を厳しく設定して、判定精度を一層向上することができる。
さらにまた、本発明の電池パックは、前記内蔵電池の残量の値に応じて、前記予め定める値を設定することを特徴とする。
上記の構成によれば、セル外れの判定をする閾値を固定ではなく、残量%に応じて可変する。たとえば、残量%が、10%以上〜30%以下では100mV、30%超〜70%以下では80mV、70%超〜90%以下では100mVとする。
したがって、並列セルの一部の外れを、より正確に判定することができる。
本発明の電池パックおよびその断線検知方法は、以上のように、二次電池などの複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、充放電の制御などに使用され、前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段および充放電電流を検出する電流検出手段に、前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段を用いるとともに、断線検知手段を設け、その断線検知手段が、前記残量検知手段によって求められる残量が予め定める残量分連続して増加または減少する前後の時点における前記電圧検出手段および電流検出手段の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、それぞれの時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定し、その推定した電圧の変化量が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定する。
それゆえ、前記セル外れによる充放電に伴う推定OCV電圧の大きな変化から、単段のセルブロックでも並列セルの一部の外れを検出することができるとともに、推定OCV電圧から高精度な検出を行うことができる。また、通電しながらセル外れを検出することができる。さらにまた、充放電の制御に使用される既存の電圧検出手段、電流検出手段および残量検知手段を利用して、前記推定OCV電圧を検出するタイミングを新たに設定するとともに、推定OCV電圧の変化量を演算する処理およびその変化量を所定の閾値と比較してセル外れの判定を行う判定処理のアルゴリズムを、充放電を制御する手段に追加するだけで前記断線検知手段を構成することができ、低コストな構成で実現することができる。
さらにまた、本発明の電池パックおよびその断線検知方法は、以上のように、二次電池などの複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、充放電の制御などに使用され、前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段および充放電電流を検出する電流検出手段に、前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段を用いるとともに、断線検知手段を設け、その断線検知手段が、前記電圧検出手段および電流検出手段の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、その時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定し、その推定した電圧と、前記残量検知手段によって求められた残量に対して予め定められる基準値との差が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定する。
それゆえ、前記セル外れによる充放電に伴う推定OCV電圧の大きな変化から、単段のセルブロックでも並列セルの一部の外れを検出することができるとともに、推定OCV電圧から高精度な検出を行うことができる。また、通電しながらセル外れを検出することができる。
さらにまた、本発明の電池パックおよびその断線検知方法は、以上のように、二次電池などの複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、充放電の制御などに使用され、前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段および充放電電流を検出する電流検出手段に、前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段を用いるとともに、断線検知手段を設け、その断線検知手段が、前記残量検知手段によって求められる残量が予め定める残量分連続して増加または減少する前後の時点における前記電圧検出手段および電流検出手段の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、それぞれの時点での充放電電流が略0の状態での前記各セルブロックの端子電圧をそれぞれ推定し、その推定した電圧の差の各セルブロック間でのばらつきが予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定する。
それゆえ、前記セル外れによる充放電に伴う推定OCV電圧の大きな変化から並列セルの一部の外れを検出することができるとともに、推定OCV電圧から高精度な検出を行うことができる。また、通電しながらセル外れを検出することができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の一形態に係る断線検知方法を用いる充電システムの電気的構成を示すブロック図である。この充電システムは、電池パック1に、それを充電する充電器2を備えて構成されるが、電池パック1から給電が行われる図示しない負荷機器をさらに含めて電子機器システムが構成されてもよい。その場合、電池パック1は、図1では充電器2から充電が行われるけれども、該電池パック1が前記負荷機器に装着されて、負荷機器を通して充電が行われてもよい。電池パック1および充電器2は、給電を行う直流ハイ側の端子T11,T21と、通信信号の端子T12,T22と、給電および通信信号のためのGND端子T13,T23とによって相互に接続される。前記負荷機器が設けられる場合も、同様の端子が設けられる。
前記電池パック1内で、前記の端子T11から延びる直流ハイ側の電源ラインである充放電経路11には、ヒューズ24,25が介在されるとともに、充電用と放電用とで相互に導電形式が異なるFET12,13が介在されており、その充放電経路11が内蔵電池14のハイ側端子に接続される。前記内蔵電池14のロー側端子は、直流ロー側の電源ラインである充放電経路15を介して前記GND端子T13に接続され、この充放電経路15には、充電電流および放電電流を電圧値に変換する電流検出抵抗16が介在されている。
前記内蔵電池14は、複数の二次電池のセルが少なくとも並列に接続されて成り、必要に応じて適宜その並列のセルブロックが直列にも複数段接続されていてもよい。前記内蔵電池14の温度は温度センサ17によって検出され、制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される。
また、前記各セルブロックの端子電圧は、後述するようにして、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)40によって選択的に取出され、前記制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される。そのセルブロックの選択は、制御部21が、通信部20を介して行う。さらにまた、前記電流検出抵抗16によって検出された充放電の電流値は、前記ASIC40を介して前記制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力され、或いは前記ASIC40を介さず、直接前記制御IC18内のアナログ/デジタル変換器19に入力される(図1ではASIC40経由で入力している)。
制御部21は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路などを備えて成り、前記アナログ/デジタル変換器19を介する各入力値に応答して、充電器2に対して、出力を要求する充電電流の電圧値および電流値を演算し、通信部22から端子T12,T22;T13,T23を介して充電器2へ送信する。また、前記制御部21は、前記アナログ/デジタル変換器19を介する各入力値から、端子T11,T13間の短絡や充電器2からの異常電流などの電池パック1の外部における異常が検出されると、また前記温度センサ17によって内蔵電池14の異常な温度上昇が検出されると、前記FET12,13を遮断するなどの保護動作を行う。なお、前記ASIC40と前記制御IC18とが結合され、1チップ化されているものを用いてもよい。
一方、前記内蔵電池14の各セルブロックの端子電圧はまた、二重保護IC23に取込まれ、検出結果が、前記制御部21における異常判定の閾値以上に設定されるこの二重保護IC23での閾値以上となると、FET27をONする。前記FET27は、充放電経路11に直列に介在された前記ヒューズ24,25に関して設けられており、前記ヒューズ24,25の接続点は、発熱抵抗26およびこのFET27を介して接地されている。したがって、前記制御部21またはそれによる制御が失効して二重保護IC23がFET27をONすることで、発熱抵抗26が発生した熱で前記ヒューズ24,25が溶断する。これによって、前記制御部21の異常などでセルの過電圧などに対応できない深刻な異常時には、前記ヒューズ24,25が溶断されることで、二重の保護動作が実現されるようになっている。
たとえば、前記制御部21がFET12,13をOFFする通常の充放電時における過電圧の閾値電圧は、セル当り4.35Vであり、二重保護IC23がヒューズ24,25を溶断する閾値電圧は、たとえばセル当り4.45Vである。したがって、通常使用時の過電圧程度では復旧可能であり、異常時の過電圧では、電池パック1は再使用不能となって安全性の向上が図られるようになっている。
一方、充電器2では、前記の要求を制御IC30の通信部32で受信し、充電制御部31が充電電流供給回路33を制御して、前記の電圧値および電流値で、充電電流を供給させる。充電電流供給回路33は、AC−DCコンバータやDC−DCコンバータなどから成り、入力電圧を、前記充電制御部31で指示された電圧値および電流値に変換して、端子T21,T11;T23,T13を介して、充放電経路11,16へ供給する。
図2は、前記電池パック1内の構成をさらに詳しく説明するブロック図である。この図2の例では、前記内蔵電池14は、2パラ4直、すなわち8つのセルE11,E12;E21,E22;E31,E32;E41,E42(総称するときは、以下参照符号Eで示す)から構成されており、相互に並列に接続される同じ段のセルE11とE12、E21とE22、E31とE32、E41とE42が、それぞれセルブロックを構成する。
前記端子T11からハイ側の充放電経路11には端子T4が接続され、前記端子T13からロー側の充放電経路15にはGND端子T0が接続される。前記端子T0−T4間には、前記4つのセルブロックの接続点が中間タップとなる端子T1〜T3に接続されている。各セルE11,E12;E21,E22;E31,E32;E41,E42は、正負の各端子が、端子T111,T112;T121,T122;T211,T212;T221,T222;T311,T312;T321,T322;T411,T412;T421,T422に、スポット溶接などでそれぞれ接続されることで、前記2パラ4直の前記内蔵電池14に組上げられる。
一方、前記ASIC40と二重保護IC23とにおいては、図2および図3で示すように、前記GND端子T0を除き、端子T1〜T4における電圧Vin1〜Vin4が、互いの電圧検出に影響を与えないように、入力抵抗R11〜R14;R21〜R24をそれぞれ介して、端子T01〜T41;T02〜T42から取込まれる。そして、各端子T01〜T41;T02〜T42間には、必要に応じて、ノイズ除去用のコンデンサC11〜C14;C21〜C24が設けられることもある。これらのコンデンサC11〜C14;C21〜C24は、各端子T01〜T41;T02〜T42間ではなく、各端子T01〜T41;T02〜T42とGNDとの間に設けられてもよい。二重保護IC23の各入力端子T02〜T42間には、前記電圧Vin4を等分圧する抵抗R31〜R34が設けられている。
前記温度センサ17は、サーミスタなどから成り、一端が予め定める電圧V0でバイアスされ、他端が制御IC18によってON/OFF駆動されるスイッチ28から前記電流検出抵抗16を介して前記ロー側の充放電経路15に接続され、そのスイッチ28との接続点の電圧が、前記制御IC18のアナログ/デジタル変換器19に取込まれる。
図3は、前記ASIC40の一構成例および制御IC18の電圧測定に係わる部分の構成を示すブロック図である。前記各端子T01〜T41は、入力切換え部41を介して、電圧測定を行うための前記制御IC18のアナログ/デジタル変換器19に選択的に接続される。前記入力切換え部41は、スイッチS0L;S1L,S1H;S2L,S2H;S3L,S3H;S4H;STL,STHを備えて構成される。
前記スイッチS0L;S1L,S1H;S2L,S2H;S3L,S3H;S4Hは、一端側が前記各端子T01〜T41に接続され、他端側が前記アナログ/デジタル変換器19のハイ側入力端19Hまたはロー側入力端19Lに接続される。前記スイッチSTL,STHは、一端側が前記電流検出抵抗16の各端子に接続され、他端側が前記アナログ/デジタル変換器19のハイ側入力端19Hとロー側入力端19Lとにそれぞれ接続される。前記スイッチS0L;S1L,S1H;S2L,S2H;S3L,S3H;S4H;STL,STHは、セル選択部42によって選択的にON/OFF駆動される。
したがって、たとえばスイッチSTL,STHをONし、スイッチS0L;S1L,S1H;S2L,S2H;S3L,S3H;S4HをOFFすることで、アナログ/デジタル変換器19は、電流検出抵抗16の端子間電圧、したがって内蔵電池14の充放電の電流を検出することができる。また、たとえばスイッチS0L,S4HをONし、スイッチS1L,S1H;S2L,S2H;S3L,S3H;STL,STHをOFFすることで、アナログ/デジタル変換器19は、内蔵電池14の全体に掛かる充電または放電電圧を検出することができる。
前記スイッチS0L;S1L,S1H;S2L,S2H;S3L,S3H;S4H;STL,STHの切換え信号は、制御IC18側の制御部21内の切換え制御部211によって発生され、前記通信部20からASIC40側の通信部43を介して、前記セル選択部42に与えられる。そして、アナログ/デジタル変換器19で得られた検出結果から、前記制御部21の充放電制御部210は、過充電や過電圧などの判定を行いつつ、充放電を制御する。
注目すべきは、本実施の形態では、断線検知手段である前記制御部21内の断線検知部212は、充放電中も、電圧検出手段である前記切換え制御部211およびASIC40に対して、前記端子T0〜T4から各セルブロックの端子電圧を測定させるとともに、電流検出手段である電流検出抵抗16によって充放電の電流を測定させ、その電流から求められる所定の残量%の時点をデータポイントとして、以下のようにして充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧(OCV電圧)を推定し、そのOCV電圧から並列セルE11,E12;E21,E22;E31,E32;E41,E42の端子T111,T112;T121,T122;T211,T212;T221,T222;T311,T312;T321,T322;T411,T412;T421,T422の外れを検出することである。
すなわち、セルの一部に外れが生じたら、残ったセルに対して、容量、すなわち端子電圧の、充電時には増加ペースがアップし、放電時には減少ペースがアップする。そこで、充放電の制御などに使用される前記電圧検出手段である前記切換え制御部211およびASIC40ならびに電流検出手段である電流検出抵抗16に、断線検知手段である前記断線検知部212を用いて、以下のようにしてセル外れの検知を行う。
図4は、前記制御IC18の制御部21内の充放電に係わる部分の構成を示すブロック図である。制御部21は、前記充放電制御部210と、演算部213と、残量補正部214と、データテーブル215とを備えて構成される。
前記充放電制御部210は、上述のような充放電の制御および異常に対する保護動作を行うものであり、充電器2に対して要求する充電電流の電圧値、電流値および異常の有無を、通信部22から端子T12,T13を介して送信する。前記演算部213は、後述するようにして、内蔵電池14の実容量に対する現在の使用状態での残量の割合である残量%を演算する。前記残量補正部214は、放電時に、セル電圧が予め定められる複数の補正ポイントの値となる毎に、後述するように前記演算部213で求められた残量%を、その補正ポイントにおける残量%の値に逐次補正する。
図5には、放電時の残量%の推移と残量の補正の一例とを、OCV(無負荷)と共に示す。本実施の形態では、前記残量%が、5.5%、3.5%、0%を前記補正ポイントとし、前記補正ポイントまでは、演算部213での積算値を、充電器2や前記断線検知部212へ出力する残量%の値とする。一方、残量補正部214は、前記ASIC40によって検出される端子電圧、電流検出抵抗16によって検出される放電電流および温度センサ17によって検出されるセル温度をモニタしており、前記放電電流およびセル温度に対応して定められる補正ポイントの電圧値に端子電圧が達すると、前記演算部213の積算値を、その補正ポイントの残量%の値に補正する。
詳しくは、前記データテーブル215には、温度および放電電流に対応した電圧値が記憶されており、残量補正部214は、このデータテーブル215から、現在の放電電流およびセル温度に対応した電圧値を読出し、セル電圧がその電圧値に達すると、残量%をその補正ポイントの値とする。このような補正を、図5において、20℃、1A放電の場合、時刻t1,t2,t3で示すように、セル電圧が補正ポイントの電圧値まで低下する毎に行う。図5の例では、セル電圧が、データテーブル215に記憶されている5.5%および3.5%の補正ポイントの電圧値に達した時点で、残量%の積算値が大きかったために、各5.5%、3.5%に補正されている。こうして、放電末期の残量%が小さい状態において、複数の各補正ポイントで積算値を補正することで、残量%の表示精度を向上するようになっている。
一方、充電時には、演算部213は電流値を積算してゆくが、定電流充電から定電圧充電に切換わり、端子電圧が所定レベルだけ垂下すると、前記残量補正部214は満充電になったと判定し、前記演算部213の積算値を100%にセットする。こうして、充放電に伴い、前記充電器2や前記断線検知部212へ正確な残量%の値を出力可能となっている。
その残量%の値を受信しつつ、前記断線検知部212は、以下のようにしてセル外れの判定を行う。ここで、本実施の形態では、セル外れの判定にあたって、前記OCV電圧を推定する。これには、セルに予め定められる内部抵抗値に、電流検出抵抗16によって検出された充放電電流を乗算することで前記内部抵抗による電圧変化量を求め、その電圧変化量を、ASIC40によって検出された電圧に対して、充電時には減算することで、また放電時には加算することで、求めることができる。
図6および図7は、セル外れの判定動作の一例を示すフローチャートである。このような動作は、端子短絡や過充電・過電圧等の異常検出および前記残量%の算出などのために所定の周期で電流、電圧、温度測定が行われているので、その測定データを利用して行われる。
図6の例では、所定の判定周期タイミングでステップS1に移り、各セルブロックの端子電圧および充放電電流が測定されるとともに、それらの測定結果から前記演算部231で残量%が算出され、その測定結果と共に算出された残量%の値が断線検知部212に取得される。続いてステップS2では、その取得された残量%の値が予め定める範囲W内であるか否かが判断され、そうでないときにはセル外れの判定を行わずに処理を終了して次回の判定周期タイミングで再びステップS1から開始する。一方、前記ステップS2で前記範囲W内であると、ステップS3以降の動作に移る。
前記範囲Wは、たとえば充電時には10〜70%の範囲であり、放電時には10〜90%の範囲である。したがって、たとえば充電時において、完全放電してしまっていると前記ステップS1からS2の処理を繰返し、10%のレベルまで充電が進むとステップS3に移り、同様に放電時において、満充電状態であるとステップS1からS2の処理を繰返し、90%のレベルまで放電が進むとステップS3に移る。
ここで、図8〜図10には充電時におけるパラメータ変化の一例を示し、図11〜図14には放電時におけるパラメータ変化の一例を示す。これらの図は、内蔵電池14として、2パラ3直のリチウム二次電池を用いており、したがって端子T0−T4間は、満充電の状態で12.6Vとなる。これらの図において、参照符号Vは端子T0−T4間の電圧(したがって、セル電圧の平均は、この1/3の電圧となる)を示し、参照符号Iは充放電の電流を示し、参照符号RSOC(Relative State Of Charge)は残量%を示し、参照符号THはセル温度を示す。
図8は、雰囲気温度25℃、定電流充電時の電流値が0.8C(=3200mA、∵1C=4000mA)の場合でのパラメータ変化を示す。参照符号V1とV2とはセルのばらつきによる端子電圧の差(幅)を示している。これを基準として、図9は雰囲気温度が5℃の場合を示し、図10は40℃の場合を示す。いずれも、放電終止レベルから充電を開始しており、残量%は0から積算が開始されている。これらの図8〜図10を比較して、残量%が前記10〜70%の範囲では端子電圧の急峻な変化がなく、残量%に比例して端子電圧が変化しており、したがって本実施の形態では、前記のように充電時には10〜70%の範囲で前記OCV電圧を推定し、セル外れの判定を行うものとする。
一方、図11は、雰囲気温度25℃、放電時の電流値が1C(=4000mA)の場合でのパラメータ変化を示す。参照符号V1とV2とはセルのばらつきによる端子電圧の差(幅)を示している。これを基準として、図12は雰囲気温度が0℃の場合を示し、図13は45℃の場合を示し、図14は雰囲気温度25℃、放電時の電流値が0.5C(=2000mA)の場合でのパラメータ変化を示す。いずれも、満充電レベルから放電を開始しており、残量%は100%から減算が開始されている。これらの図11〜図14を比較して、残量%が前記10〜90%の範囲では端子電圧の急峻な変化がなく、残量%に比例して端子電圧が変化しており、したがって本実施の形態では、前記のように放電時には10〜90%の範囲で前記OCV電圧を推定し、セル外れの判定を行うものとする。
再び図6に戻り、ステップS3では、前記ステップS1で取得された残量%がA1としてセットされ、ステップS4では、前記の測定値から、前述のようにして各セルブロックのOCV電圧が推定され、OCV1としてセットされる。したがって、残量が略0の場合からの充電開始時には、前記A1としては、前述のように10%がセットされることになり、継足し充電の場合は前回使用時の残量などがセットされる。また、略満充電状態からの放電開始時には、前記A1としては、たとえば前述のように90%がセットされることになる。
ステップS5では、再び前記ステップS1と同様に、各セルブロックの端子電圧および充放電電流の測定結果ならびに算出された残量%の値が取得される。ステップS6では、前回の残量%の算出タイミングから連続して充電または放電が行われているか否かが判断され、そうでないときには処理を終了し、そうであるときにはステップS7に移る。ステップS7では、前記ステップS2と同様に、取得された残量%の値が引続き予め定める範囲W内に入っているか否かが判断され、外れてしまったときには処理を終了し、前記範囲W内であると、ステップS8に移る。
ステップS8では、前記ステップS3と同様に、前記ステップS5で取得された残量%がA2としてセットされ、ステップS9では、前記ステップS3での残量%A1からステップS8での残量%A2が予め定める値、たとえば前記20%だけ、充電または放電が行われたか否かが判断され、残量%の変化が前記20%未満なら前記ステップS5に戻って継続して残量%をモニタし、20%の変化が確認されるとステップS10に移る。
ステップS10では、前記ステップS4と同様に、各セルブロックの端子電圧および充放電電流の測定結果から、前述のようにして各セルブロックのOCV電圧が推定され、OCV2としてセットされる。ステップS11では、OCV1からOCV2への変化量Δが求められ、ステップS12ではその変化量Δが予め定める閾値Vth、たとえば250mV以上であるか否かが判断される。ステップS12で250mV以上であるとステップS13でそのセルブロックのセルの一部が外れていると判定して前記FET12,13をOFFしたり、ヒューズ24,25を溶断するなどの保護動作を行った後動作を終了する。
これに対して、前記ステップS12で250mV未満であるとセル外れは発生していないものと判断して、ステップS14でOCV2をOCV1へ、A2をA1に更新した後、前記ステップS5に戻り、次の20%の残量%の変化が可能な場合は、そのステップS5以降の処理が再び行われることになる。
ここで、表1に、残量%に対応した標準的なOCV電圧の一例を示す。
Figure 0004945206
表1から明らかなように、前記のような20%の残量%の変化で、OCV電圧は150〜200mV程度変化しており、残量%が高くなる程、OCV電圧の変化は大きくなる。そこで、放電時の前記90%に対応して、閾値Vthを前記のように250mVに設定している。しかしながら、その閾値Vthを、固定ではなく、残量%に応じて可変にすることで、より精細な判定を行うことができる。たとえば、表1から明らかなように、残量%が、10%以上〜30%以下では180mV、30%超〜70%以下では150mV、70%超〜90%以下では250mVとすることができる。
一方、図7の処理は、図6の処理に類似し、対応するステップ番号には同一のステップ番号を付して示し、その説明を省略する。図6の処理は、充放電の開始時点で、前記範囲W内であれば、任意の点がデータポイントとなってA1にセットされ、そのデータポイントA1から残量%が20%の変化した点がもう1つのデータポイントとなったのに対して、この図7の処理は、前記残量%のデータポイントの取り方が異なり、残量%のデータポイントは予め定められており、たとえば10%、30%、50%、70%、90%である。
すなわち、前記ステップS2で残量%の値が予め定める範囲W内であるとステップS21に移り、その残量%が前記予め定められるデータポイント、たとえば充電時の10%であるか否かが判断され、そうでないときには処理を終了し、そうであると前記ステップS4のOCV電圧の推定が行われる。その後、ステップS5,S6,S7で、連続充電または放電で、かつ前記範囲W内のまま、ステップS22で次のデータポイント、すなわち30%に達したか否かが判断され、そうでないときには前記ステップS5に戻り、そうであると前記ステップS10のOCV電圧の推定が行われる。以降の処理は図6と同様である。
なお、充電から放電または放電から充電にモードが切換わると、ステップS6から再びステップS1に復帰する。こうして、本実施の形態では、前記20%の残量%以上、連続して充電または放電が行われた場合にだけ、セル外れの判定を行う。
このように構成することで、前記セル外れによる充放電に伴う推定OCV電圧の大きな変化から、単段のセルブロックでも並列セルの一部の外れを検出することができるとともに、二重保護IC23が設けられ、その分圧抵抗R31〜R34などが存在しても、推定OCV電圧から高精度な検出を行うことができる。また、通電しながらセル外れを検出することができる。
また、充放電の制御に使用される既存の電圧検出手段であるASIC40、電流検出手段である電流検出抵抗16および残量検知手段である演算部213を利用して、前記推定OCV電圧を検出するタイミングを新たに設定するとともに、推定OCV電圧の変化量Δを演算する処理およびその変化量Δを所定の閾値Vthと比較してセル外れの判定を行う判定処理のアルゴリズムを、充放電制御部21に追加するだけで断線検知手段としての前記断線検知部212を実現することができ、低コストな構成で実現することができる。
また、所定の残量%だけ変化した間の推定OCV電圧の変化量Δを比較する場合、たとえば同じ20%の変化でも、30〜50%の間で求めた推定OCV電圧の差と、80〜100%の間で求めた推定OCV電圧の差とでは、80〜100%側では電圧変化が大きく、同じ閾値と比較していたのでは閾値から外れる可能性があり、しかしながら閾値をこの80〜100%側に合わせると、30〜50%側では異常(セル外れ)を生じていても閾値内に入ってしまう可能性もある。したがって、そのような電圧変化が大きくなる区間(W1外)での判定を行わなくすることで、判定閾値Vthを厳しく設定して、判定精度を一層向上することができる。さらに前述のようにその判定閾値Vthを切換えることで、判定精度をより一層向上することができる。
[実施の形態2]
図15は、本発明の実施の他の形態に係る断線検知方法を説明するためのフローチャートである。本実施の形態には、前述の電池パック1と同様の構成を用いることができ、前記断線検知部212の処理アルゴリズムが一部異なるだけである。したがって、この図15において前述の図6で示す動作と同一の動作については、同一のステップ番号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、前記ステップS11でOCV1とOCV2との変化量Δが求められた後、ステップS31でさらにその変化量Δが各セルブロック間で比較され、ばらつきσが求められ、ステップS32ではそのばらつきσが予め定める閾値Vthb、たとえば100mV以上であるか否かが判断されることである。前記ばらつきσは、変化量Δの最大値と最小値との差などから求めることができる。
このように複数段直列に接続されるセルブロックのブロック間での前記推定OCV電圧の変化量Δの比較を行うことで、その時の残量%や内蔵電池14の個体毎のばらつきが判定に影響し難く(誤判定の可能性が小さく)、閾値Vthbを前記閾値Vthよりも厳しく(誤判定を防止するためのマージンを小さく)設定して、判定精度を一層向上することができる。
[実施の形態3]
図16は、本発明の実施のさらに他の形態に係る断線検知方法を説明するためのフローチャートである。本実施の形態にも、前述の電池パック1と同様の構成を用いることができ、前記断線検知部212の処理アルゴリズムが一部異なるだけである。したがって、この図16においても前述の図6で示す動作と同一の動作については同一のステップ番号を付して示し、その説明を省略する。注目すべきは、本実施の形態では、前記ステップS1で測定結果から残量%が求められ、ステップS4で各セルブロックのOCV電圧が推定されると、その求められた残量%の値から、ステップS41で、前記表1で示すような標準的なOCV電圧が読出されて基準値Vrefに設定されることである。さらに、ステップS42では、その基準値Vrefと前記ステップS4で推定されたOCV電圧との差Δcが求められ、ステップS43ではその差Δcが予め定める閾値Vthc、たとえば100mV以上であるか否かが判断され、100mV以上であるとステップS13でそのセルブロックのセルの一部が外れていると判定する。
こうして、推定したOCV電圧を、その時点での残量%に対応した標準的なOCV電圧Vrefにそのまま対照しても、セル外れを判定することができる。
ところで、セル外れを判定する前記閾値Vthb、Vthcも、固定ではなく、残量%に応じて可変にすることで、よりきめ細かな判定を行うことができる。たとえば、残量%が、10%以上〜30%以下では100mV、30%超〜70%以下では80mV、70%超〜90%以下では100mVとすることができる。
本発明は、セルブロックでの並列セルの一部の外れを検出することができるとともに、高精度な検出を行うことができるので、電池パックに好適に用いることができる。
本発明の実施の一形態に係る断線検知方法を用いる充電システムの電気的構成を示すブロック図である。 電池パック内の構成をさらに詳しく説明するブロック図である。 セル電圧検出および前記本発明の実施の一形態に係る断線検知を行うASICの一構成例および制御ICにおいてそれに係わる部分の構成を示すブロック図である。 前記制御ICの制御部内の充放電に係わる部分の構成を示すブロック図である。 リチウム二次電池の放電時における残量%の推移と残量の補正の一例とを、OCV(無負荷)と共に示すグラフである。 本発明の実施の一形態に係る断線検知方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の他の形態に係る断線検知方法を説明するためのフローチャートである。 充電時におけるセル電圧、電流、温度、残量%の各パラメータ変化の一例を示すグラフである。 充電時におけるセル電圧、電流、温度、残量%の各パラメータ変化の一例を示すグラフである。 充電時におけるセル電圧、電流、温度、残量%の各パラメータ変化の一例を示すグラフである。 放電時におけるセル電圧、電流、温度、残量%の各パラメータ変化の一例を示すグラフである。 放電時におけるセル電圧、電流、温度、残量%の各パラメータ変化の一例を示すグラフである。 放電時におけるセル電圧、電流、温度、残量%の各パラメータ変化の一例を示すグラフである。 放電時におけるセル電圧、電流、温度、残量%の各パラメータ変化の一例を示すグラフである。 本発明の実施の他の形態に係る断線検知方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施のさらに他の形態に係る断線検知方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 電池パック
2 充電器
11,15 充放電経路
12,13,27 FET
14 内蔵電池
16 電流検出抵抗
17 温度センサ
18,30 制御IC
19 アナログ/デジタル変換器
20,22,32,43 通信部
21 制御部
210 充放電制御部
211 切換え制御部
212 断線検知部
213 演算部
214 残量補正部
215 データテーブル
23 二重保護IC
24,25 ヒューズ
26 発熱抵抗
31 充電制御部
33 充電電流供給回路
40 ASIC
41 入力切換え部
42 セル選択部
C11〜C14;C21〜C24 入力容量
E11,E12;E21,E22;E31,E32;E41,E42 セル
L0〜L4 接続ライン
R11〜R14;R21〜R24 入力抵抗
R31〜R34 分圧抵抗
S0L;S1L,S1H;S2L,S2H;S3L,S3H;S4H スイッチ
STL,STH スイッチ
T0〜T4 端子
T01〜T41;T02〜T42 端子

Claims (7)

  1. 複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、
    前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段と、
    充放電電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段と、
    前記残量検知手段によって求められる残量が予め定める残量分連続して増加または減少する前後の時点における前記電圧検出手段および電流検出手段の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、それぞれの時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定し、その推定した電圧の変化量が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定する断線検知手段とを含むことを特徴とする電池パック。
  2. 複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックにおいて、
    前記セルブロックの端子電圧を検出する電圧検出手段と、
    充放電電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段で検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求める残量検知手段と、
    前記電圧検出手段および電流検出手段の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、その時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定し、その推定した電圧と、前記残量検知手段によって求められた残量に対して予め定められる基準値との差が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定する断線検知手段とを含むことを特徴とする電池パック。
  3. 前記内蔵電池は複数段のセルブロックが直列に接続されて成り、
    前記断線検知手段は、各セルブロック間での前記推定した電圧の変化量のばらつきが予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定することを特徴とする請求項1記載の電池パック。
  4. 前記断線検知手段は、前記残量検知手段によって求められる残量が、充電時には10〜70%の範囲で、放電時には10〜90%の範囲で、セル外れの判定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池パック。
  5. 前記内蔵電池の残量の値に応じて、前記予め定める値を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池パック。
  6. 複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックの断線検知方法において、
    前記セルブロックの端子電圧を検出するステップと、
    充放電電流を検出するステップと、
    検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求めるステップと、
    求められる残量が予め定める残量分連続して増加または減少する前後の時点における前記端子電圧および充放電電流の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、それぞれの時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定するステップと、
    その推定した電圧の変化量を求めるステップと、
    前記変化量が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定するステップとを含むことを特徴とする電池パックの断線検知方法。
  7. 複数のセルが相互に並列に接続されて成るセルブロックが1または複数段直列に接続されて成る内蔵電池を備える電池パックの断線検知方法において、
    前記セルブロックの端子電圧を検出するステップと、
    充放電電流を検出するステップと、
    検出された充放電電流を積算し、前記内蔵電池の残量を求めるステップと、
    前記端子電圧および充放電電流の検出結果ならびに前記セルに予め定められる内部抵抗値に基づいて、その時点での充放電電流が略0の状態での前記セルブロックの端子電圧を推定するステップと、
    その推定した電圧と、求められた残量に対して予め定められる基準値との差を求めるステップと、
    前記差が予め定める値以上であるときに前記並列セルの一部が脱落していると判定するステップとを含むことを特徴とする電池パックの断線検知方法。
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