JP4940564B2 - 光送信器及び位相変調方法 - Google Patents

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Description

本発明は、長距離高速光通信に適した光送信器及びこの光送信器に適用して好適な位相変調方法に関する。
光ファイバ通信システムは、長距離大容量の通信を実現する重要な技術となっている。現在商用化されている光ファイバ通信システムでは強度変調方式が用いられている。強度変調方式では、光のパルスの“有”“無”に対して、例えば、デジタル信号の“1”“0”を夫々割り当てて伝送を行う方式である。強度変調方式は、変調信号及び被変調信号の発生及び検出が簡単でかつ長距離伝送が可能という特長を有する。
一方、近年の情報伝送の大容量化に伴い、光ファイバ通信に高速化が求められている。現在実用化されているデータ転送速度は最高で10Gbpsであるが、次世代の光ファイバ通信に使用すべくデータ転送速度が40Gbpsの研究開発が鋭意進められている。さらには、伝送距離の長延化によるコスト削減も強く求められており、例えば、1000kmを超える距離での光伝送技術の研究が進められている。
このような光ファイバ通信の高速化および長距離化を実現する上で、大きく分類すれば2つの課題がある。
1つめの課題は、光雑音蓄積に対する対策である。強度変調方式において、伝送速度を高速化すると、使用する信号帯域が増加するため、システムが受ける雑音の量も増大する。この結果、受信端における信号対雑音比の値が小さくなるため、符号誤りが増加して品質劣化が生じる。また、伝送距離が長くなると損失補償のための光増幅中継器を増やす必要があり、この光増幅のための中継器で発生する光雑音の蓄積によって、やはり受信端における信号対雑音比が劣化する。
したがって、高速化、長距離化を実現するためには、光雑音蓄積の低減、もしくは光雑音蓄積に強い伝送方式の開発が必要となる。近年、このような光雑音蓄積の課題を解決するため、位相変調方式、特にDPSK(Differential Phase Shift Keying(差動位相変調))方式が注目されている。DPSK方式は、デジタル信号の“1”“0”を伝送するために、隣り合うビットスロットの信号値が異なる場合には光の位相を180度変化させるという方式である。とくに、DPSK方式に、1ビット遅延検波受信方式を組み合わせたシステムは、性能の高さと構成の簡易さという利点で注目されている。
このシステムの送信端では、送信データに対して、“1”の場合はビットスロットの光の位相を180度変化させ、“0”の時には光位相をそのままとする。受信端では、受信した光信号を分岐し、分岐の一方に1ビット遅延素子を配置した後に2つの光信号を干渉させる。この結果、或るビットスロットの光信号の位相が1ビットスロット前の光信号と位相が同じであればそのビットスロットでの光信号の強度が最大になり、位相差が180度となると消光する。この原理を利用して、位相変化に印加された情報を強度情報に変換して受信する。
DPSK方式を用いることにより、強度変調方式に比べて低い信号対雑音比の受信状態においても誤りの少ない通信が可能となる。その理由を以下に示す。
図8(a)は、強度変調方式における論理値が“1”と“0”の複素電界平面における配置を示したものであり、図8(b)は、DPSK方式における配置を示す。図より、論理値“1”と”0”の距離は、強度変調方式に比べてDPSK方式は2倍となっている。DPSK方式では、このような配置関係となっていることから、強度変調方式の場合と同じ符号誤り率を得るのに、雑音量が2倍、すなわち信号対雑音比が半分でよいという特徴がある。このように、DPSK方式は、雑音に強い伝送方式であり、光ファイバ通信の高速化、長距離化に適する伝送方式である。
2つめの課題は、光波形の歪に対する対策である。光ファイバ通信では、光波形を歪ませる主要因は、光ファイバの非線形光学効果である。強度変調方式の場合、伝送速度を増加するに従いこの効果による歪が大きくなることが知られ、更に、長距離伝送においても非線形光学効果による波形歪が蓄積することが大きな問題であることが知られている。したがって、高速化、長距離化を実現するために、非線形光学効果の小さい光ファイバを使用するか、非線形光学効果に強い伝送方式を用いる必要がある。
この課題に対しては、特許文献1において、DPSK変調信号の各ビットをRZ(Return-to-Zero)パルス化して伝送する方式が提案されている。この方式は、RZ-DPSK方式と呼ばれている。RZ-DPSK方式は、DPSK信号の各ビットの信号をRZパルス化することによって、2つの面から波形ひずみを抑えている。一つは、RZ化することにより、同一平均光強度に対してピーク部の光強度を高くとれ、この結果信号対雑音比を稼ぐことが出来るので、より低いパワーでの伝送を可能にできる。もう一つは、ビット間のパルス干渉をRZ型にすることにより抑えられる効果である。これらの結果、RZ-DPSK方式では、40Gbps伝送における超長距離伝送を可能とする方式として近年急速に認知されるようになった。
ところで、RZ-DPSK方式では、非特許文献1に示されるように、送信端における信号発生において2つの変調器が用いられる。この非特許文献1に開示された送信器の構成を図9に示す。
第1のマッハツェンダ変調器10はRZパルス化するものであり、クロック信号をドライバ12によって所定の電圧まで増幅して変調を行なう。第2のマッハツェンダ変調器14はDPSK変調を行うためのものであり、送信データをドライバ16によってマッハツェンダ変調器の半波長電圧の2倍まで増幅して変調を行なう。ここで、マッハツェンダ変調器の半波長電圧とは、変調器が出力する光パルスの半波長(パルス値の「“1”から次の“0”までの区間」或いは「“0”から次の“1”までの区間」)において所定の光強度を得るために必要な電圧をいう。ところで、RZ-DPSK信号を高品質とするためには、RZパルス形状に歪の無いこと、及び、DPSK変調での180度位相シフトにおける余計な位相変化(チャ−ピング)が限りなく小さいことが求められる。このような理由から、2つの変調器10及び14にはチャープの生じないマッハツェンダ変調器が適している。
マッハツェンダ変調器を用いたDPSK信号の発生のメカニズムを、図10を用いて説明する。マッハツェンダ変調器として、X-cut型のもの或いはプッシュプルドライブ型のものを用い、余計なチャープのない信号発生をおこなう。チャープフリーのマッハツェンダ変調器では、隣り合う異なった値の信号間では光の位相が180度シフトする。マッハツェンダ変調器はこの効果を利用し、所定の振幅まで増幅された送信データを、その信号振幅の中心値18と、マッハツェンダ変調器の消光カーブ20のボトム部とを一致させて駆動する(変調する)。
この結果、出力光22は、入力データのHIGH/LOWにしたがって位相がπと0となる。この際、消光カーブ20のボトムを境に位相がデジタル的に切り替わって過渡的な位相変化のない良質なDPSK信号が生成される。
このRZ-DPSK信号発生方法は高品質な信号が得られるという利点を有するものの、非特許文献1では、マッハツェンダ変調器を2つ使うことによる大型化と、DPSK変調やチャープフリーのRZ変調を行うための駆動振幅が非常に大きいという問題がある。
これに対して、非特許文献2では、1つのマッハツェンダ変調器によりRZ-DPSK信号を発生する方法が示されている。図11を参照して、この非特許文献2でのRZ-DPSK信号発生方法を説明する。
図11の構成では、電気入力部に2つの差動増幅器30及び32を持つ。一方の差動増幅器30には送信データとクロック信号とが入力され、もう一方の差動増幅器32には反転した送信データとクロック信号とが入力され、それぞれから差動信号が出力される。第2の差動増幅器32の出力は反転回路34で反転される。この反転回路34の出力と第1の差動増幅器30の出力は、パワーコンバイナ36によって合成された後にドライバ38により所定の電圧まで増幅され、マッハツェンダ変調器40に入力される。
図11に示す光送信器では、2つの差動増幅器30,32及びパワーコンバイナ36で送信データとクロック信号の差動合成を行なうことにより送信データのRZパルス化がなされる。また、第1の差動増幅器30の出力が、図10の消光カーブ20の右側の発光部を駆動して「位相π」の光を生成するのに対し、第2の差動増幅32の出力は「位相0」の光を生成する役割となっている。この2つの信号をあらかじめ電気段で合成することによってRZ化されたDPSK信号を単一の変調器で生成することができる。変調器が1つで済むことから構成を小型化できるという利点がある。
特開2003-60580公報 A. H. Gnauck, S. Chandrasekhar, J. Leuthold, L.Stulz, "Demonstration of 42.7-Gb/sDPSK Receiver With 45 Photons/Bit Sensitivity", IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS, VOL. 15, NO. 1, pp.99-101, JANUARY 2003 :Xiang Liu, Yuan-Hua Kao, "GENERATION OF RZ-DPSK USING A SINGLE MACH-ZEHNDER MODULATOR AND NOVELDRIVER ELECTRONICS", 30th European Conference on optical Communications (ECOC 2004), paper We 3.4.2
しかしながら、従来技術に示したRZ-DPSK信号発生方法には、いくつかの問題がある。
第1の問題は、送信する光信号の品質を高く保つことが難しいことである。その理由は、図11に示した非特許文献2の電子回路では、パワーコンバイナ36及びドライバ38における非線形増幅特性が悪影響を及ぼすという点である。位相0側のパルスと位相π側のパルスを合成するパワーコンバイナ36は、パルス形状を保つ必要があることから、アナログ増幅的な動作を行わなければならない。このアナログ増幅的な動作(アナログ加算)の波形品質は回路の線形特性に大きく左右される。
例えば、線形特性がよくない場合として、図12に示すような加算特性カーブ50を仮定する。加算処理後の波形において、位相0側のパルス52と位相π側パルス54の高さを揃えて入力しても、加算後においてその波形56はパルス高が異なるものとなってしまう。
図12の波形56を図11のマッハツェンダ変調器40に入力した場合の波形は、図13のようになる。図13(a)は、パルスの消光を高く取る設定にした場合を示す。この場合、位相0側のパルスと位相π側パルスの境界部を、消光カーブ20のボトムと一致させるよう動作点を設定する。このような設定とした場合、発光のピークを与える電圧が、位相0側と位相π側で異なるため、生成された変調電圧のパルスの高さが異なる。この波形歪により品質劣化が生じる。
一方、図13(b)は、パルスの発光ピークを、位相0側のパルスと位相π側パルスでそろえるよう設定した場合を示す。このときは、位相0側のパルスと位相π側のパルスの境界部が消光特性のボトムからずれた点となる。この結果、RZ-DPSKのパルス間で、消光しない波形となり、伝送品質劣化が生じてしまう。
以上のように、パワーコンバイナ36の非線形特性により上下非対称な波形となると、高い品質のRZ-DPSKされた光信号の発生が難しい。
回路非線形特性による発生信号の品質劣化は、ドライバ38でより深刻となる。現在、マッハツェンダ光変調器として広く用いられているニオブ酸リチウム光変調器では、特に40Gbps程度の高速では数ボルトの電圧を必要とする。数ボルトの駆動信号発生においては、現在のトランジスタの線形増幅領域で行うことは非常に難しいために増幅特性が非線形となりやすい。このため、上記に示した駆動信号に非線形歪が生じて発生信号の品質劣化を招くことになる。
第2の問題は、消費電力が高くなることにある。その理由は、従来技術では光変調器を駆動する信号の合成をすべて電気回路段で行わなくてはならないため、回路規模が増大することにある。更には、第1の問題で指摘したように、最終段のアナログ加算回路及び駆動回路において高い線形性を必要とすることから、容量の大きいトランジスタの線形部分を利用する回路設計を行う必要がある。この結果、駆動に必要な電流、電圧が増大し、これによって消費電力の増加を招くことになる。
従って、本発明の目的は、RZ-DPSK信号の発生で問題となる波形品質の劣化と消費電力の増加の問題を抑え、波形品質の高い高性能な信号の発生を実現するとともに、光変調器の駆動電圧の低減と、光変調部の集積による小型化を提供することにある。
本願発明の光送信器は、送信データの第1及び第2の論理値に対応させて夫々第1及び第2のRZパルス列を発生させる電子回路と、入力光を分岐して導く第1及び第2のアームを有し、第1及び第2のアーム上の長手方向に物理的に位置の異なる第1及び第2の変調部を備え、第1の変調部は、第1のアームに第1の電極と第2のアームに第2の電極とを備え、第2の変調部は、第1のアームに第3の電極と第2のアームに第4の電極とを備え、第1の変調部において第1のRZパルス列を第1の電極に加え、第2の電極を接地することで入力光を第1のRZパルス列で変調すると共に、第2の変調部において第2のRZパルス列を第4の電極に加え、第3の電極を接地することで入力光を第2のRZパルス列で変調するマッハツェンダ変調器とを有する。
本願発明の光送信器は、送信データの第1の論理値に対応した第1の正相信号のRZパルス列及び第1の正相信号を反転させた第1の逆相信号を発生させると共に、送信データの第2の論理値に対応した第2の正相信号のRZパルス列及び第2の正相信号を反転させた第2の逆相信号を発生させる電子回路と、入力光を分岐して導く第1及び第2のアームを有し、第1及び第2のアーム上の長手方向に物理的に位置の異なる第1及び第2の変調部を備え、第1の変調部は、第1のアームに第1の正相信号が加えられる信号電極と第2のアームに第1の逆相信号が加えられる信号電極とを有し、第2の変調部は、第1のアームに第2の逆相信号が加えられる信号電極と第2のアームに第2の正相信号が加えられる信号電極とを有するマッハツェンダ変調器と、を備え、電子回路は、送信データを2分岐した一方の送信データとクロック信号を2分岐した一方のクロック信号との積をとって第1のRZパルス列を出力する第1の積回路と、第1のRZパルス列を差動信号に変換して第1の正相信号及び第1の逆相信号を求める第1の単相差動変換回路と、送信データを2分岐した他方のデータの論理値を反転する反転回路と、反転回路の出力と2分岐した他方のクロック信号との積をとって第2のRZパルス列を出力する第2の積回路と、第2のRZパルス列を差動信号に変換して第2の正相信号及び第2の逆相信号を求める第2の単相差動変換回路と、を有する。
本願発明の位相変調方法は、マッハツェンダ変調器への入力光を位相変調する方法であって、送信データの第1及び第2の論理値に対応させて夫々第1及び第2のRZパルス列を求め、マッハツェンダ変調器への入力光を分岐して導く第1及び第2のアーム上の長手方向に物理的に異なる位置に設けた第1及び第2の変調部の内の第1の変調部の第1のアームに備えられた第1の電極に第1のRZパルス列を加え、第1の変調部の第2のアームに備えられた第2の電極を接地することで入力光を変調し、第2の変調部の第2のアームに備えられた第4の電極に第2のRZパルス列を加え、第2の変調部の第1のアームに備えられた第3の電極を接地することで入力光を変調する。
本願発明の位相変調方法は、送信データを2分岐した一方の送信データとクロック信号を2分岐した一方のクロック信号との積信号を求め、積信号を差動信号に変換して送信データの第1の論理値に対応した第1の正相信号のRZパルス列及び第1の正相信号を反転させた第1の逆相信号を発生させると共に、送信データを2分岐した他方のデータの論理値を反転させ、この反転させた信号と2分岐した他方のクロック信号との積信号を求め、積信号を差動信号に変換して送信データの第2の論理値に対応した第2の正相信号のRZパルス列及び第2の正相信号を反転させた第2の逆相信号を発生させ、入力光を分岐して導く第1及び第2のアームを有し、第1及び第2のアーム上の長手方向に物理的に位置が異なるように設けた第1及び第2の変調部を有するマッハツェンダ変調器に対し、第1の変調部の第1のアームに備えられた信号電極に第1の正相信号を加え、第1の変調部の第2のアームに備えられた信号電極に第1の逆相信号を加え、第2の変調部の第1のアームに備えられた信号電極に第2の逆相信号を加え、第2の変調部の第2のアームに備えられた信号電極に第2の正相信号を加える。
第1の効果は、システムの高性能化を実現するRZ-DPSK信号の発生が可能なことである。その理由は、駆動回路の非線形特性などによる波形ひずみがあっても、生成される光信号の劣化が小さくなるよう、変調信号を別個のドライバを介してマッハツェンダ変調器に印加する構成としているからである。
第2の効果は、小型化が可能な点である。その理由は、電気段でRZ化を施した後にマッハツェンダ変調器に印加する構成をとるので、マッハツェンダ変調器を2つ使用する必要がなく、単一のマッハツェンダ変調器のアームに2箇所の駆動部分(変調部分)を持たせる必要があるものの、マッハツェンダ変調器を2台使用するのに比べて、光の合波及び分波の必要がないため、マッハツェンダ変調器を小型化できるからである。
第3の効果は、低消費電力化が可能なことである。その理由は、通常のRZ-DPSK信号の発生では、マッハツェンダ変調器を駆動するのに必要な電圧は半波長電圧の2倍が必要だが、本構成では、2つのアームに位相0を与えるパルスと位相πを与えるパルス列を、半波長電圧相当の振幅で印加すればよいからである。さらには、2つのアームを差動駆動する構成の場合には、さらにその電圧を半分とすることも可能である。
本発明の実施の形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る光送信器の第1の実施の形態の構成を示す。デジタル信号列である送信データ100とクロック信号102が図示しない外部回路から入力される。送信データ100はNRZ(Non-Return-to-Zero)の信号であり、クロック信号102は送信データ100の速度に同期している。デジタル信号の論理反転を行う反転回路(INV)104はデジタル信号の論理値“0”及び“1”を夫々論理値“1”及び“0”に反転する。第1の積回路106は、分岐された一方の送信データ100と、分岐されたクロック信号102を受けてこれら2つの入力信号の積を出力し、第2の積回路108は、分岐された他方の送信データ100を反転させたデータと、分岐された他方のクロック信号102とを受けてこれら2つの入力信号の積を出力する。本実施の形態によれば、これら2つの積回路106及び108を用いることにより1つのマッハツェンダ変調器でRZ-DPSK光出力を得ることができる。
ドライバ回路110及び112は、夫々、高速広帯域特性を持つアナログ増幅器であり、積回路106及び108の出力の振幅(例えば1V程度)を後段の光変調器の半波長電圧まで増幅する(例えば6V程度)。
マッハツェンダ変調器114は、本実施の形態では、ニオブ酸リチウム(以下LNと略する)を材料とする変調器であり、LN基板上に、光分岐部116、2つの光導波路であるアーム118及び120、光合波部122が設けられている。マッハツェンダ変調器114は、本実施の形態では、基板に垂直な電界印加に対してLNの屈折率が変化するX-cut型である。マッハツェンダ変調器114の入力部には光源124が設けられている。
また、本実施の形態では、マッハツェンダ変調器114の2つのアーム118及び120に第1の変調部126と第2の変調部128とを設け、これらの変調部は、夫々、ドライバ110及び112からの信号を印加するための信号電極130及び132、グランド電位を与える電極134及び136を有する。第1の変調部126の信号電極130と第2の変調部128の信号電極132は、夫々、マッハツェンダ変調器114の2つのアーム118及び120に設けられ、したがって、対応するグランド電極134及び136も異なるアーム側に設けられている。
2つの変調部126及び128は、アームの長手方向で離れた位置に配置されるので、2つの変調部に同時に変調信号を加えた場合でも、各変調部において2つのアームの電極間の電磁界干渉を抑えることができる。従って、チャープフリーのマッハツェンダ変調器が実現できるので、高品質のRZ-DPSK光信号の発生が可能である。
反転回路104、積回路106及び108、ドライバ回路110及び112は、当業者に周知であり本発明とは直接関係がないのでこれらの構成については説明を省略する。
図2を参照して、図1に示した光送信器の動作を説明する。
図2の(1)及び(2)に、送信データ100及びクロック102の波形を示す。この場合、反転回路104の出力は図2の(3)に示すようになり、積回路106及び108の出力の信号波形はそれぞれ図2の(4)及び(5)に示すようになる。つまり、送信データ100が“1”の時に積回路106からRZパルスが発生し、送信データ100が“0”の時に積回路108からRZパルスが発生する。上述したように、積回路から出力するRZパルスの振幅は例えば1V程度である。
送信データ100のビットレート程度の帯域を持つアナログ増幅器であるドライバ110及び112は、夫々、積回路106及び108の出力を、後続のマッハツェンダ変調器114を駆動するのに必要な6V程度まで増幅する。ドライバの増幅帯域は有限なので、ドライバ110及び112の出力波形は、図2の(6)及び(7)に示すように、矩形ではなく滑らかな波形(RZ波形)となる。図2の(1)乃至(7)の縦軸は信号の振幅を示す。
ドライバ110及び112の出力はマッハツェンダ変調器114に入力される。このとき、第1の変調部126の信号電極130に印加されるドライバ110の出力により、マッハツェンダ変調器114の光導波路(アーム)の屈折率が変化し、第1のアーム118を通過する光の位相シフトは、図2の(8)の実線で示すように変化する。本実施の形態では、マッハツェンダ変調器はX-cut型のLN変調器であるため、第2のアーム120では、量が等しくて逆向きの光位相のシフト(破線で示す)が生じる。即ち、第1のドライバ回路110からパルス電圧140(図2の(6)参照)が印加されると、図10に示す消光カーブ20の右向きに電圧印加がなされ、光位相がπシフトしたRZ型の光パルスが発生する。
一方、第2の変調部128の信号電極132に印加するドライバ112の出力によっても、上述のように、両アーム118及び120に光の位相変化(位相シフト)が生じる。この場合、図2の(9)に示すように、第1のアーム118には実線で示すように符号反転した光位相シフトが生じ、第2のアーム120には破線で示す光位相シフトが生ずる。即ち、第2のドライバ回路112からのパルス電圧142(図2の(7)参照)は、第1のドライバ回路110からの信号と異なるアームに印加されて逆向きの位相シフトを生じさせるため、図10に示す消光カーブ20の左向きの電圧印加がなされたのと等価な動作となる。この結果、光位相が0となるRZ型の光パルスが発生する。
アーム118及び120の光合波部122での位相変化は、2つの変調部126及び128での位相変化の和となる。すなわち、第1のアーム118では光の位相シフトは図2の(10)の実線で示すようになり、第2のアーム120では光の位相シフトは図2の(10)の破線で示したようになる。ここで、アーム118及び120に印加されるドライバ110及び112の出力である変調信号が同時にゼロレベルとなったときに変調器114の光出力がゼロとなる(消光する)ように一方のアームに直流バイアスを印加する(図1参照)。
この結果、図2の(11)に示すように、光パルスが論理値“0”の場合には両アーム間の位相差が0となり、光パルスが論理値“1”の場合には両アーム間の位相差が2πとなり、ボトムライン(図2の(10)のゼロレベル)ではπとなる。したがって、2つのアーム118及び120を通過する光を合波して光を干渉させると、光パルスのピーク時点においては強め合って発光し、上述のボトムラインの部分では消光する。また、光位相差0での干渉と2πでの干渉は、図10に示すように光の位相がπ変化するため、図2の(12)に示すように、デジタル信号の“0”及び“1”に対応して光出力の位相が0及びπとなるので、RZ-DPSKの光信号が生成される。
以上説明したように、本実施の形態では、積回路106及び108からの信号を別々に増幅し、マッハツェンダ変調器に印加する構成としている。この結果、積回路106及び108に非線形性が存在したとしても、非線形性の度合い及び増幅率を2つのドライバで調整すれば、マッハツェンダ変調器から出力する光パルス信号は位相0、πにおいて対称な波形とすることができる。このため、図12及び図13で示したような波形高さのアンパランスや、不十分な消光という問題は生じない。すなわち、本実施の形態によれば、回路の非線形性があっても高品質のRZ-DPSKの光パルスを実現できる。
なお、上述の実施の形態で示したデジタル積回路106及び108の夫々はアナログ乗算回路でもよい。
また、図3に示すように、デジタル積回路106及び108に替えてセレクタ回路106a及び108aを設けてもよい。この場合、セレクタ回路106aの一方の入力端140には送信データ100を加え、他方の入力端142には送信データ100の論理値“1”に対応するレベル(電圧)を固定して加える。更に、他方のセレクタ回路108aの一方の入力端には分岐させた送信データ100を加え、他方の入力端144には送信データ100の論理値“0”に対応するレベルを加える。セレクタ回路106aは、クロック信号102に応答し、送信データ100が“1”の時に入力端子142のレベルを選択して出力し、一方、セレクタ回路108aは、クロック信号102に応答し、送信データ100が “0”の時に、入力端子144のレベルを選択して出力する。このようにすれば、図1の場合と同様に、送信データが“1”のときにRZパルスをドライバ110に印加し、送信データが“0”のときにRZパルスをドライバ112に印加することができる。
更に、図4に示すように、図1の積回路108の出力を反転させ、マッハツェンダ変調器114の2つの変調部126及び128で信号を印加する電極130及132を一方のアーム上におき、接地電極134及び136を他方のアーム上におくことにより、図1で説明したと同様の光出力が得られる。更に、これとは逆に、図1の積回路106の出力を反転させることによっても、図1で説明したと同様の光出力が得られる。尚、図4では、新たに加えた反転回路を104aで示し、その他の参照番号は図1と同じものを使用している。
図5は、本発明に係る第1の位相変調方法の実施の形態を説明するフローチャートである。尚、この第1の位相変調方法は、上述の本発明に係る第1の光送信器に適用される位相変調方法なので、図1で示した参照番号を使用する。
図5に示すように、ステップST10において、送信データ100が“1”の時に積回路106から第1のRZパルス列を出力し、送信データ100が“0”の時に積回路108から第2のRZパルス列を出力する。
次に、ステップ12において、第1及び第2のRZパルス列を夫々ドライバ回路110及び12で増幅する。
更に、ステップ14において、マッハツェンダ変調器114への入力光を分岐して導く2つのアーム118及び120上に物理的に異なる位置に設けた第1及び第2の変調部126及び128の内の第1の変調部126において、第1のRZパルス列を用いて前記入力光を変調すると共に、第2のRZパルス列を用いて前記第2の変調部128において前記入力光を変調し、第1の変調部126および第2の変調部128において夫々異なるアームにRZパルス列を加えてRZ-DPSK光信号を出力する。
尚、図示していないが、図1乃至図4で説明したように、上述の第1の位相変調方法の実施の形態では、第1のRZパルス列は、送信データを2分岐した一方の送信データとクロック信号を2分岐した一方のクロック信号との積をとって求め、第2のRZパルス列は、送信データ信号を2分岐した他方の送信データの論理値を反転させ、反転させた送信データと2分岐した他方のクロック信号との積をとって求めるようにすればよい。
更にまた、上述の第1の位相変調方法の実施の形態では、第1及び第2のRZパルス列の信号の振幅を夫々マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅し、増幅した第1のRZパルス列でマッハツェンダ変調器の第1の変調部を駆動し、増幅した前記第2のRZパルス列で第2の変調部を駆動するようにする。
更にまた、上述の第1の位相変調方法の実施の形態では、第1及び第2のRZパルス列のいずれか一方の出力を反転し、前記第1及び第2の変調部において夫々異なるアームにRZパルス列を加えるのに代えて、第1及び第2の変調部において同一のアームにRZパルス列を加えるようにしてもよい。
ところで、上述の第1の光送信器の実施の形態では、マッハツェンダ変調器としてLNを材料としたX-cut型のマッハツェンダ変調器を用いた。しかし、このX-cut型のマッハツェンダ変調器は、LNの電気光学係数が小さいために位相シフトに必要な電圧を高くしなければならないという欠点がある。
一方、LNを材料としたマッハツェンダ変調器にZ-Cut型と称するものがある。このZ-Cut型はLN基板面と平行方向の電界変化を利用するものであり、電気光学係数を大きく取れると共に駆動電圧(変調電圧)を小さくできるという利点がある。
本発明に係る光送信器の第2の実施の形態は、上述のLNを材料としたZ-cut型のマッハツェンダ変調器を利用したものである。
Z-cut型のマッハツェンダ変調器では、光導波路である2つのアームの片方のみに電界を印加すると位相シフトが対称とならないのでチャ−プが発生するという問題がある。この問題を解決するために、本発明の光送信器の第2の実施の形態では、図6に示すように、第1および第2の変調部214,220の夫々を2つの信号で変調している(所謂デュアルドライブとしている)。
尚、図6では、図1と混乱が生じない場合には、図1で用いた参照番号を使用している。図6に示すように、第1のデジタル積回路106の次に単相差動変換回路200を設け、この単相差動変換回路200は、積回路106の出力の正相信号及び逆相(反転)信号を出力する。これらの正相及び逆相信号は、ドライバ202及び204で増幅された後にマッハツェンダ変調器206に入力される。一方、第2のデジタル積回路108の次に単相差動変換回路208を設け、この単相差動変換回路208は、積回路108の出力の正相信号及び逆相信号を出力する。これらの正相信号及び逆相信号は、ドライバ210及び212で増幅された後に、マッハツェンダ変調器206に入力される。
マッハツェンダ変調器206の第1の変調部214には、第1の実施の形態と異なり、2つのアーム118及び120の夫々に信号電極216及び218を設けている。同様に、マッハツェンダ変調器206の第2の変調部220には、第1の実施の形態と異なり、2つのアーム118及び120の夫々に信号電極222及び224を設けている。
ドライバ202及び204で増幅された積回路106の出力の正相信号及び逆相信号は、夫々、信号電極216及び218に印加され、ドライバ210及び212で増幅された積回路108の出力の正相信号及び逆相信号は、夫々、信号電極224及び222に印加される。
上述のごとき構成及び信号印加によって、図1の実施の形態と同じく、第1の変調部214と第2の変調部220では、光の位相シフトが図2の(8)及び(9)のようになり、干渉後でのチャ−プの発生を抑えることができる。光合成部122でのアーム118及び120の光位相シフトは図2の(11)と同様であり、光出力も、第1の実施の形態と同様に、RZ-DPSK信号となる。
図7は、本発明に係る第2の位相変調方法の実施の形態を説明するフローチャートである。尚、この第2の位相変調方法は、図6を参照して説明した第2の光送信器の実施の形態に適用される位相変調方法なので、図6で示した参照番号を使用する。
図7に示すように、ステップST20で、送信データ100が“1”の時に正相の第1のRZパルス列及び逆相の第2のRZパルス列を発生させると共に、送信データ100が“0”の時に正相の第3のRZパルス列及び逆相の第4のRZパルス列を発生させる。
ステップST22では、上述のステップST20で発生させた第1乃至第4のRZパルス列を夫々ドライバで増幅する
ステップST24では、マッハツェンダ変調器206への入力光を分岐して導く2つのアーム118及び120上に物理的に異なる位置に設けた第1及び第2の変調部214及び220の内の第1の変調部214において、第1及び第2のRZパルス列を用いて入力光を変調すると共に、前記第2の変調部220において第3及び第4のRZパルス列を用いて前記入力光を変調し、RZ-DPSK光信号を出力する。
尚、図示していないが、図7で説明したように、上述の第2の位相変調方法の実施の形態では、送信データ100が“1”の時の正相の第1のRZパルス列及び逆相の第2のRZパルス列は、送信データ100を2分岐した一方の送信データとクロック信号102を2分岐した一方のクロック信号との積信号を求め、該積信号を差動信号に変換して求めている。一方、送信データ100が“0”の時に正相の第3のRZパルス列及び逆相の第4のRZパルス列は、送信データ信号を2分岐した他方のデータの論理値を反転させ、この反転させた信号と2分岐した他方のクロック信号との論理信号を求め、該積信号を差動信号に変換して求めている。
更に、上述の第2の位相変調方法の実施の形態では、送信データ100の“1”に対応した正相信号及び逆相信号を夫々マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅して前記マッハツェンダ変調器に加え、送信データの“1”に対応した正相信号及び逆相信号を夫々前記マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅して前記マッハツェンダ変調器に加えるようにしている。
本発明に係る第1の光送信の実施の形態によるRZ-DPSK方式の光送信器を示す図。 図1に示したRZ-DPSK方式の光送信器の動作を説明するためのタイムチャート。 図1の光送信器の一部を構成する電子回路の変形例を示す図。 図1に示した光送信器の変形例を示す図。 本発明に係る第1の位相変調方法の実施の形態を説明するためのフローチャートであって、この位相変調方法は、本発明の第1の光送信器の実施の形態に対応する。 本発明に係る第2の光送信器の実施の形態によるRZ-DPSK方式の光送信器を示す図。 本発明に係る第2位相変調方法の実施の形態を説明するためのフローチャートであって、この位相変調方法は、図6に示した第2の光送信器の実施の形態に対応する。 光電界複素平面上に置けるデジタル信号の0と1の位置を、強度変調方式とDPSK方式とで説明する図。 マッハツェンダ変調器を2つ使用した従来例を説明するための図。 マッハツェンダ変調器を用いてRZ-DPSK信号を発生させる仕組みを説明するための図。 単一のマッハツェンダ変調器を使用した他の従来例を説明するための図。 図11で示した他の従来例の問題点を説明するための図。 マッハツェンダ変調器を駆動する電気信号が歪んでいた場合に、光出力に歪を与えることを説明するための図。
符号の説明
100 送信データ
102 クロック信号
104,104a 反転回路
106,108 積回路(デジタル積回路)
106a,108a セレクタ
110,112 ドライバ(増幅器)
114 マッハツェンダ変調器
118,120 マッハツェンダ変調器のアーム
130,132 電気信号を印加する電極
134,136 グランド(接地)電極
200,208 単相差動変換回路
206 マッハツェンダ変調器
216,218,222,224 電気信号を印加する電極

Claims (12)

  1. 送信データの第1及び第2の論理値に対応させて夫々第1及び第2のRZパルス列を発生させる電子回路と、
    入力光を分岐して導く第1及び第2のアームを有し、前記第1及び第2のアーム上の長手方向に物理的に位置の異なる第1及び第2の変調部を備え、前記第1の変調部は、前記第1のアームに第1の電極と前記第2のアームに第2の電極とを備え、前記第2の変調部は、前記第1のアームに第3の電極と前記第2のアームに第4の電極とを備え、前記第1の変調部において前記第1のRZパルス列を前記第1の電極に加え、前記第2の電極を接地することで入力光を前記第1のRZパルス列で変調すると共に、前記第2の変調部において前記第2のRZパルス列を前記第4の電極に加え、前記第3の電極を接地することで入力光を前記第2のRZパルス列で変調するマッハツェンダ変調器と
    を有することを特徴とする光送信器。
  2. 前記電子回路は、前記送信データを2分岐した一方の送信データとクロック信号を2分岐した一方のクロック信号との積をとって前記第1のRZパルス列を出力する第1の積回路と、前記送信データ信号を2分岐した他方の送信データの論理値を反転する反転回路と、該反転回路の出力である送信データと2分岐した他方のクロック信号との積をとって前記第2のRZパルス列を出力する第2の積回路と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の光送信器。
  3. 前記第1及び第2の積回路の出力信号の振幅を夫々前記マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅するための第1及び第2のドライバを備え、
    前記マッハツェンダ変調器の第1の変調部を前記第1のドライバの出力で駆動し、第2の変調部を前記第2のドライバの出力で駆動して前記入力光を変調することを特徴とする請求項2に記載の光送信器。
  4. 前記第1及び第2の積回路のいずれか一方の出力を反転するための反転回路を備え、前記第1の変調部及び第2の変調部において前記第1及び第4の電極にそれぞれ第1及び第2のRZパルス列を加えるのに代えて、
    前記第1の変調部及び第2の変調部において、前記反転回路から出力される前記第1又は第2のRZパルス列を前記第1及び第3の電極の一方に加え、前記反転回路を備えない他方の前記第1又は第2の積回路から出力される前記第1又は第2のRZパルス列を前記第1及び第3の電極の他方に加えるようにしたことを特徴とする請求項2又は3に記載の
    光送信器。
  5. 送信データの第1の論理値に対応した第1の正相信号のRZパルス列及び前記第1の正相信号を反転させた第1の逆相信号を発生させると共に、送信データの第2の論理値に対応した第2の正相信号のRZパルス列及び前記第2の正相信号を反転させた第2の逆相信号を発生させる電子回路と、
    入力光を分岐して導く第1及び第2のアームを有し、前記第1及び第2のアーム上の長手方向に物理的に位置の異なる第1及び第2の変調部を備え、前記第1の変調部は、前記第1のアームに前記第1の正相信号が加えられる信号電極と前記第2のアームに前記第1の逆相信号が加えられる信号電極とを有し、前記第2の変調部は、前記第1のアームに前記第2の逆相信号が加えられる信号電極と前記第2のアームに前記第2の正相信号が加えられる信号電極とを有するマッハツェンダ変調器と、を備え、
    前記電子回路は、
    送信データを2分岐した一方の送信データとクロック信号を2分岐した一方のクロック信号との積をとって第1のRZパルス列を出力する第1の積回路と、
    該第1のRZパルス列を差動信号に変換して前記第1の正相信号及び前記第1の逆相信号を求める第1の単相差動変換回路と、
    前記送信データを2分岐した他方のデータの論理値を反転する反転回路と、
    該反転回路の出力と2分岐した他方のクロック信号との積をとって第2のRZパルス列を出力する第2の積回路と、
    前記第2のRZパルス列を差動信号に変換して前記第2の正相信号及び前記第2の逆相信号を求める第2の単相差動変換回路と、
    を有することを特徴とする光送信器。
  6. 前記第1の正相信号及び前記第1の逆相信号を夫々前記マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅する第1及び第2のドライバと、
    前記第2の逆相信号及び前記第2の正相信号を夫々前記マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅する第3及び第4のドライバと、
    を有することを特徴とする請求項5に記載の光送信器。
  7. マッハツェンダ変調器への入力光を位相変調する方法であって、
    送信データの第1及び第2の論理値に対応させて夫々第1及び第2のRZパルス列を求め、
    前記マッハツェンダ変調器への入力光を分岐して導く第1及び第2のアーム上の長手方向に物理的に異なる位置に設けた第1及び第2の変調部の内の第1の変調部の前記第1のアームに備えられた第1の電極に前記第1のRZパルス列を加え、前記第1の変調部の前記第2のアームに備えられた第2の電極を接地することで前記入力光を変調し、
    前記第2の変調部の前記第2のアームに備えられた第4の電極に前記第2のRZパルス列を加え、前記第2の変調部の前記第1のアームに備えられた第3の電極を接地することで前記入力光を変調する、
    ことを特徴とする位相変調方法。
  8. 送信データを2分岐した一方の送信データとクロック信号を2分岐した一方のクロック信号との積をとって前記第1のRZパルス列を求め、
    前記送信データ信号を2分岐した他方の送信データの論理値を反転させ、反転させた送信データと2分岐した他方のクロック信号との積をとって前記第2のRZパルス列を求める
    ことを特徴とする請求項7に記載の位相変調方法。
  9. 前記第1及び第2のRZパルス列の信号の振幅を夫々マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅し、
    増幅した前記第1のRZパルス列でマッハツェンダ変調器の第1の変調部を駆動し、増幅した前記第2のRZパルス列で第2の変調部を駆動して前記入力光を変調することを特徴とする請求項7又は8に記載の位相変調方法。
  10. 前記第1及び第2のRZパルス列のいずれか一方の出力を反転し、
    前記第1及び第2の変調部において前記第1及び第4の電極にそれぞれ第1及び第2のRZパルス列を加えるのに代えて、
    前記第1及び第2の変調部において、前記反転された第1又は第2のRZパルス列を前記第1又は第3の電極の一方に加え、前記反転されていない他方の前記第1又は第2のRZパルス列を前記第1又は第3の電極の他方に加える
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載の位相変調方法。
  11. 送信データを2分岐した一方の送信データとクロック信号を2分岐した一方のクロック信号との積信号を求め、該積信号を差動信号に変換して送信データの第1の論理値に対応した第1の正相信号のRZパルス列及び前記第1の正相信号を反転させた第1の逆相信号を発生させると共に、前記送信データを2分岐した他方のデータの論理値を反転させ、この反転させた信号と2分岐した他方のクロック信号との積信号を求め、該積信号を差動信号に変換して送信データの第2の論理値に対応した第2の正相信号のRZパルス列及び前記第2の正相信号を反転させた第2の逆相信号を発生させ、
    入力光を分岐して導く第1及び第2のアームを有し、前記第1及び第2のアーム上の長手方向に物理的に位置が異なるように設けた第1及び第2の変調部を有するマッハツェンダ変調器に対し、
    前記第1の変調部の前記第1のアームに備えられた信号電極に前記第1の正相信号を加え、
    前記第1の変調部の前記第2のアームに備えられた信号電極に前記第1の逆相信号を加え、
    前記第2の変調部の前記第1のアームに備えられた信号電極に前記第2の逆相信号を加え、
    前記第2の変調部の前記第2のアームに備えられた信号電極に前記第2の正相信号を加える
    ことを特徴とする位相変調方法。
  12. 前記第1の正相信号及び前記第1の逆相信号を夫々マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅して前記マッハツェンダ変調器に加え、
    前記第2の正相信号及び前記第2の逆相信号を夫々前記マッハツェンダ変調器の半波長電圧まで増幅して前記マッハツェンダ変調器に加える、
    ことを特徴とする請求項11に記載の位相変調方法。
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