JP4939834B2 - コーナー金物 - Google Patents

コーナー金物 Download PDF

Info

Publication number
JP4939834B2
JP4939834B2 JP2006129353A JP2006129353A JP4939834B2 JP 4939834 B2 JP4939834 B2 JP 4939834B2 JP 2006129353 A JP2006129353 A JP 2006129353A JP 2006129353 A JP2006129353 A JP 2006129353A JP 4939834 B2 JP4939834 B2 JP 4939834B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
corner
column
corner hardware
hardware
pillar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006129353A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007303071A (ja
Inventor
建二 金井
Original Assignee
株式会社住宅構造研究所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社住宅構造研究所 filed Critical 株式会社住宅構造研究所
Priority to JP2006129353A priority Critical patent/JP4939834B2/ja
Publication of JP2007303071A publication Critical patent/JP2007303071A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4939834B2 publication Critical patent/JP4939834B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Description

この発明は、主として木造軸組み工法住宅において、柱と土台又は横架材(梁、胴差、桁)との結合を補強するコーナー金物に関する。
木造住宅、特に木造軸組み住宅では、柱と土台又は横架材との結合個所にホールダウン金物やコーナー金物を単独であるいは組み合わせて用いることにより耐震性を補強している。このうちボックス形コーナー金物はその構造上、外力で変形しにくく強度が高いので多く用いられている。しかし、特許文献1〜4のように、変形しにくく強度の高いことだけを要件として開発され、柱と土台又は横架材との結合個所をできるだけ強固に固定すれば足りるとするものが多い。
図1〜3は、このように強力なコーナー金物1を用いて柱2と土台3を結合している例であり、コーナー金物1は垂直壁4が柱2にビス5で固定され、底壁6が土台3にビス7で固定されている。コーナー金物1はさらに、コンクリート基礎8に一端を固定したアンカーボルト9により、土台3ともども基礎8と緊結されている。この補強構造において、図2のように、地震などで柱2に引抜き力Aが作用すると、コーナー金物1はアンカーボルト9による引抜き抵抗力B(反力)とで、コーナー金物1を右回転(a)させるモーメントが生じ、この回転により、コーナー金物1の垂直壁4と底壁6が交わった角部を柱3側へ蹴り出す(矢印b)と共に柱脚部を右回転方向へ強く引くことになる。このため、コーナー金物1の強度が高すぎると、コーナー金物1の上端部で柱が屈曲され折損することがある。
図3は、同様な構造において、柱2がコーナー金物1と反対側に傾斜するときであり、コーナー金物1は前記と同様に引抜き力Aとこれに対する引抜き抵抗力Bとにより右回転のモーメントを受け、右回転(a)と蹴り出し(矢印b)の作用が生じるが、この場合、コーナー金物1に当接している柱2の下端部は、コーナー金物1の角部から大きな力で圧迫を受け圧縮破壊されることがある。
なお、図は柱2の傾斜と破壊の程度を強調して示している。コーナー金物1の変形としては他に、柱2がコーナー金物1と反対側に傾斜するとき、両側の連結壁の間隔がすぼまる変形を伴うことがある。
登録実用新案第3106606号公報(代表図面) 特開2003−313949号公報(図6) 特開平10−266349号公報 特開平9−67862号公報
前記のように、柱2の折損や圧縮破壊が生じるのは、コーナー金物が必要以上に強固であって結合箇所の構造が剛に過ぎるためであり、その結果、コーナー金物1の上端部と柱2との当接箇所に引張り力、せん断力、あるいは曲げせん断力に対する応力が集中し、また、コーナー金物1の角部と柱2の下端部との当接箇所には、柱とコーナー金物が引寄せ合うことによる押圧に対する応力が集中して、木材の圧縮耐力を超過してしまうためと考えられる。
この発明は、柱2と土台3又は横架材を結合するボックス形コーナー金物の強度を、耐震補強金物として十分な強度を発揮しながら、地震などで柱が傾斜し柱に設定以上の引抜力が作用する場合には変形し、柱との間に過度の応力集中が生じるのを防止する程度とすることを課題とする。
コーナー金物を、柱に固定する垂直壁と土台又は横架材に固定する底壁及びこれらの両側を連結する連結壁を備えたボックス形の構造とする。連結壁のの外側端縁(垂直壁から底壁へと渡る縁)であって柱寄りの位置に先行曲げ破壊凹部を形成する。この凹部は入隅側縁から柱側に凹ませる。これにより、一定以上の荷重に対しては金物が変形する柔構造の結合とすることができる。また、垂直壁の基部と底壁が形成する角部を両側の連結壁と共に切欠く。この切欠き部は柱下端の逃げ空間となって、柱下端が圧縮破壊されるのを防止する。
柱が金物側へ傾斜してコーナー金物との関係でせん断力、曲げせん断力が一定以上大きくなるとき、コーナー金物が先行曲げ破壊凹部からうつむくように下向きに変形し、柱の傾斜が許容されるので、応力の集中が防止され、柱が折損したり、コーナー金物が回転することによる、柱と金物の引寄せ合いによる蹴り出しで柱の下端部が圧縮破壊されたりするのが抑制される。また、柱の傾斜が前記と逆のとき、コーナー金物の上部は先行破壊凹部から上向きに仰ぐように変形し、柱の傾斜が許容される。また、コーナー金物の角部が柱の下端部を押圧する傾向となるが、コーナー金物の角部は大きく切欠かれているので、実際には柱の下端部が側方から圧力を受けることはなく、柱の下端部が圧縮破壊されることがない。これにより、柱が破損して軸組み構造が一挙に倒壊する危険を防止することができる。
図4は、この発明によるコーナー金物10であり、垂直壁4と底壁6及びこれらを連結した両側の連結壁11(11a,11b)を備えたボックス形である。この実施例において、連結壁11は、それぞれ、上方の垂直部12(12a,12b)と下方の水平部13(13a,13b)及び斜行部14(14a,14b)を一体に備えた形状であり、垂直部12と斜行部14との境界付近に、垂直壁4側へ凹む先行曲げ破壊凹部15(15a,15b)を形成してある。
垂直壁4は連結壁11の垂直部12の上端よりも長く突出している。
また、垂直壁4と底壁6の面が直交する角部が、図5のように、連結壁11ともども切欠かれ、比較的大きな切欠き部16を構成している。
このコーナー金物1は、厚さ3.2mmの鋼板を図6のような平面形状に打ち抜き、垂直4を中央として左右対称な各部分の境界線を谷折りにプレス加工し、二つの底壁相当部分17a,17bを重ねてある。
この例において、コーナー金物1の上下方向寸法(高さ)は300mm、左右方向寸法は160mm、前後方向寸法(幅)は60mmである。切欠き部16の高さは60mm、左右方向寸法は60mmである。なお、これら寸法は、柱1と土台2又は横架材の規模や必要とする耐震補強の程度によって異なる。
先行曲げ破壊凹部15は、コーナー金物1の上部に垂直壁4側から図4で右方向に作用する曲げせん断力が柱の折損荷重の70%程度になったとき、垂直部12がこの個所から変位し始める大きさと形状に設計されている。この実施例では40kN程度である。
コーナー金物1は、図7のように用いられる。すなわち、この実施例では、柱2と土台3(又は梁や胴差などの横架材)との入り隅個所に配置され、垂直壁4を柱1にビスなどで固定し、底壁6をビスとアンカーボルト9で土台3に固定してある。すると、切欠き部16が柱2と土台3の間に空間として現れる。
通常、この状態であるが、地震の発生で柱2がコーナー金物1側へ傾斜すると(図8)、柱2がコーナー金物1の上部を側方に押圧する。そして、この側圧が設定した圧力以上であると、コーナー金物1の上部が先行曲げ破壊凹部15から土台3側へうつむくように傾斜して側圧を逃し、柱2に応力が集中するのを防止する。
柱1の傾斜がコーナー金物1から離れる方向であるときは、コーナー金物1の上部が柱2側へ引かれるが、この側圧が設定した圧力以上であると、コーナー金物1の上部が先行曲げ破壊凹部15から上向きに仰ぐような格好に傾斜して側圧を逃し、柱2に応力が集中するのを防止する。また、柱2に対する引抜力とアンカーボルト9からの引抜き抵抗力による回転モーメントでコーナー金物1の角部が柱2の下端部を側方から押圧する傾向となるが、コーナー金物1の角部は実際は切欠き部16に構成されているので、押圧作用は発生せず、柱2の下端部が圧迫されることがない。したがって、柱2の下端部が圧縮破壊されることが防止される。
以上のように、地震時に柱2の破損が防止されるので、家屋の軸組みが倒壊して被害が拡大するという事態を避けることができる。
図6において、符号18は長孔で、底壁6に貫通して形成されており、図7,8のように、基礎8に埋設したアンカーボルト9の上部を通し易くしてある。アンカーボルト9は、土台3から基礎8へ向けて穿孔した孔に差し込んで基部を基礎8に固定したものである。この実施例ではコーナー金物1をビスとアンカーボルト9で固定しているが、ビスだけで固定し、長孔18は引き寄せ金物の引き寄せボルトを挿通させるために使用することもある。
垂直壁4の上部が垂直部12よりも上方へ突出していると両側に連結壁11の垂直部12が存在しないので、柱2の傾斜に応じて変形しやすい。すなわち、曲げせん断力に対してあまり抵抗せず、前記の先行曲げ破壊凹部15と同様に、コーナー金物1が剛になり過ぎない。さらに、垂直壁4に配置するビスの間隔を広げることができるので、より大きな引抜き力を安定して発揮させることができる。
以上実施例について説明したが、剛構造の一部に先行曲げ破壊凹部と柱の変位を吸収する逃げ空間となる切欠き部を設けることによって柱に無理がかからないようにすることが要点であり、ボックス形のコーナー金物であってこの要点を備えるものが本願の発明である。
先行曲げ破壊凹部15の形態は半円状に限らない。どの程度の側圧によって曲げ破壊を開始させるかによって形態と大きさを選択することができる。
従来の結合構造例の正面図(柱の傾斜なし)。 従来の結合構造例の正面図(金物側への傾斜)。 従来の結合構造例の正面図(反対側への傾斜)。 斜視図。 裏面側から見た斜視図。 展開図。 本願による結合構造例の正面図(傾斜なし)。 本願による結合構造例の正面図(金物側への傾斜)。 本願による結合構造例の正面図(反対側への傾斜)。
符号の説明
1 コーナー金物
2 柱
3 土台(横架材)
4 垂直壁
5 ビス
6 底壁
7 ビス
8 コンクリート基礎
9 アンカーボルト
10 コーナー金物(本願)
11a,11b 連結壁
12a,12b 垂直部
13a,13b 水平部
14a,14b 斜行部
15a,15b 先行曲げ破壊凹部
16 切欠き部
17a,17b 底壁相当部分
18 長孔

Claims (3)

  1. 柱と土台又は横架材の結合を補強するボックス形のコーナー金物であって、柱側固定部分としての垂直壁と土台又は横架材部分への固定部分としての底壁及びこれらを連結した両側の連結壁とを一体に結合してあり、連結壁の外側端縁であって柱寄りの位置に柱側へ凹む先行曲げ破壊凹部を形成するとともに、垂直壁と底壁が直交する角部を両側の連結壁と共に切欠き、柱下端の圧縮破壊防止用切欠き部を形成してあることを特徴としたコーナー金物。
  2. 底壁に、ボルト挿通用の長孔を底壁の長手方向に形成してあることを特徴とした請求項1に記載のコーナー金物。
  3. 垂直壁の上部を両側の連結壁よりも長く突出させてあることを特徴とした請求項1又は2に記載のコーナー金物。
JP2006129353A 2006-05-08 2006-05-08 コーナー金物 Expired - Fee Related JP4939834B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006129353A JP4939834B2 (ja) 2006-05-08 2006-05-08 コーナー金物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006129353A JP4939834B2 (ja) 2006-05-08 2006-05-08 コーナー金物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007303071A JP2007303071A (ja) 2007-11-22
JP4939834B2 true JP4939834B2 (ja) 2012-05-30

Family

ID=38837238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006129353A Expired - Fee Related JP4939834B2 (ja) 2006-05-08 2006-05-08 コーナー金物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4939834B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5566047B2 (ja) * 2008-06-21 2014-08-06 岡部株式会社 仕口補強用具
JP6105904B2 (ja) * 2012-11-12 2017-03-29 岡部株式会社 筋交い金物
JP6227081B2 (ja) * 2016-09-26 2017-11-08 岡部株式会社 筋交い金物
JP7032646B2 (ja) 2018-04-13 2022-03-09 日本電信電話株式会社 施工方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5231842B2 (ja) * 1973-10-06 1977-08-17
GB8333355D0 (en) * 1983-12-14 1984-01-18 Rolls Royce Metallic coating layer thickness
JPH05311743A (ja) * 1992-05-02 1993-11-22 Hitoshi Takeuchi 建築構造材の連結工法及びそれに用いる連結材
JP3325190B2 (ja) * 1996-10-30 2002-09-17 株式会社国元商会 木造建築物の補強金物
JP3866256B2 (ja) * 2004-07-21 2007-01-10 株式会社住宅構造研究所 既存住宅の補強構造・工法とこれに用いるコーナー金物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007303071A (ja) 2007-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4939834B2 (ja) コーナー金物
TW487763B (en) Joint structure for joining composite beam and column
JP5002308B2 (ja) 木質ラーメン構造における接合構造
JP3981037B2 (ja) 柱梁接合構造
JP4945428B2 (ja) 補強構造
JP3859218B2 (ja) 建造物の鉄骨柱脚部の耐震補強構造、及び建造物の鉄骨柱脚部の耐震補強方法
JP2005344388A (ja) 杭頭接合構造
JP2006214135A (ja) 木造建築物の補強方法、木造建築物の補強構造及び木造建築物の補強用接合具
JP4684265B2 (ja) 建築用木材継合構造
JP2018162602A (ja) 接合金物および壁の接合構造
JP7270900B2 (ja) メリ込み防止アンカー金物
JP3515537B2 (ja) 補強金具
JP4059638B2 (ja) ボックス形鋼製建材の接合構造
JP2020016022A (ja) 耐震壁
JP6842896B2 (ja) L型連結金具
JP2006299609A (ja) 通し柱の補強構造
JP2020090832A (ja) コンクリート塀のフェイルセイフ構造
JP7281088B2 (ja) メリ込み防止アンカー金物
JP4934423B2 (ja) 複合部材及びこれを用いた建築構造躯体
JP6228704B1 (ja) 木材結合用のピン
JP5342837B2 (ja) 木造建物の軸組材のパイプ状接合金具
JP6727615B2 (ja) 平柱または木製耐力壁の柱脚金物
JP4088579B2 (ja) 木造建築部材の連結金具
KR200295971Y1 (ko) 만곡형 토류판 및 그 고정구조
JP3087565U (ja) 建築物補強金具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120227

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4939834

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees