JP4939791B2 - タンパク質を含む時間計測用組成物及びその利用 - Google Patents
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Description
(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
(b)配列番号1のアミノ酸配列において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ上記タンパク質(C)のリン酸化を促進する活性を有するタンパク質。
(c)配列番号2に示される塩基配列をオープンリーディングフレーム領域として有する遺伝子の翻訳産物であるタンパク質。
(d)配列番号2に示される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする遺伝子の翻訳産物であり、かつ上記タンパク質(C)のリン酸化を促進する活性を有するタンパク質。
(e)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
(f)配列番号3のアミノ酸配列において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつリン酸化された上記タンパク質(C)の脱リン酸化を促進する活性を有するタンパク質。
(g)配列番号4に示される塩基配列をオープンリーディングフレーム領域として有する遺伝子の翻訳産物であるタンパク質。
(h)配列番号4に示される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする遺伝子の翻訳産物であり、かつリン酸化された上記タンパク質(C)の脱リン酸化を促進する活性を有するタンパク質。
(i)配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
(j)配列番号5のアミノ酸配列において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ自己リン酸化活性及び自己脱リン酸化活性を有し、さらに上記タンパク質(A)によりリン酸化が促進され、また、上記タンパク質(B)により脱リン酸化が促進されるタンパク質。
(k)配列番号6に示される塩基配列をオープンリーディングフレーム領域として有する遺伝子の翻訳産物であるタンパク質。
(l)配列番号6に示される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする遺伝子の翻訳産物であり、かつ自己リン酸化活性及び自己脱リン酸化活性を有し、さらに、上記タンパク質(A)によりリン酸化が促進され、上記タンパク質(B)により脱リン酸化が促進されるタンパク質。
上記タンパク質(C)のリン酸化レベルを測定するリン酸化レベル測定手段と、
上記リン酸化レベル測定手段において得られた上記リン酸化レベルに基づき、計測した時間を割り出す計測時間割出手段とを備えることを特徴とする時間計測装置。
本発明にかかる時間計測用組成物は、少なくとも、下記に詳述するタンパク質(A)と、タンパク質(B)と、タンパク質(C)とを含んでいればよく、その他の具体的な構成については特に限定されるものではない。上記タンパク質(C)は、自己リン酸化活性および自己脱リン酸化活性を有している。上記タンパク質(A)は、上記のタンパク質(C)のリン酸化を促進する活性を有しており、一方、上記タンパク質(B)は、上記のタンパク質(C)の脱リン酸化を促進する活性を有している。
本発明にかかるタンパク質(A)は、後述するタンパク質(C)のリン酸化を促進するタンパク質であればよく特に限定されるものではない。上記タンパク質(A)としては、例えば、(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質を挙げることができる。
本発明にかかるタンパク質(B)は、リン酸化されたタンパク質(C)の脱リン酸化を促進するタンパク質であればよく、特に限定されるものではない。上記タンパク質(B)としては、例えば、(e)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質を挙げることができる。
本発明にかかるタンパク質(C)は、自己リン酸化活性及び自己脱リン酸化活性を有し、さらに上記タンパク質(A)によりリン酸化が促進され、また、上記タンパク質(B)により脱リン酸化が促進されるタンパク質であればよく、特に限定されるものではない。上記タンパク質(C)としては、例えば、(i)配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質を挙げることができる。
本発明にかかるタンパク質を取得する方法(又はタンパク質の生産方法)は、特に限定されるものではない。例えば、本発明にかかるタンパク質を含有する生物学的試料(例えば、細胞、組織、生物個体等)などから単純精製する方法を挙げることができる。また、精製方法についても特に限定されるものではなく、公知の方法で細胞や組織から細胞抽出液を調製し、この細胞抽出液を公知の方法、例えばカラム等を用いて精製すればよい。より具体的には、細胞又は組織より抽出した粗タンパク質画分を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に供し、本発明にかかるタンパク質の精製・分離を行うことができる。
本発明にかかる時間計測用キットは、下記<III.時間計測方法>で詳述する時間計測方法を好適に実施できるものであって、これに含まれる具体的な構成、材料、機器等は、特に限定されるものではない。例えば、上記時間計測用組成物を含むキットや、上記時間計測用組成物と、上記タンパク質(C)のリン酸レベルを測定するために用いることが可能な抗体とを含むキットなどが挙げられる。上記抗体としては、例えば、タンパク質(C)を認識する抗体が挙げられる。上記タンパク質(C)を認識する抗体は、リン酸化されたタンパク質(C)、またはリン酸化されていないタンパク質(C)を特異的に認識する抗体であっても、両者をともに認識する抗体であってもよい。
本発明にかかる時間計測方法は、上記タンパク質(C)のリン酸化が、上記タンパク質(A)により促進され、また、リン酸化された当該タンパク質(C)の脱リン酸化が、上記タンパク質(B)により促進されることにより発生する、上記タンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動の周期を用いて、時間を計測する方法であればよく、具体的な構成、例えば、使用物質、使用器具、使用装置、および時間の計測条件は特に限定されるものではない。すなわち、本発明にかかる時間計測方法は、タンパク質(C)のリン酸化状態で時間を記憶し、その記憶した時間に基づき、時間を計測する方法である。
上記周期測定工程では、上記タンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動の周期を測定することができればよく、具体的な方法、使用する物質、測定条件、測定器具、および測定装置などは特に限定されるものではない。例えば、以下の方法に従い、上記振動の周期を測定することができる。
反応工程では、上記タンパク質(A)、タンパク質(B)、及びタンパク質(C)と、ATPとを反応させることができればよく、具体的な条件、使用器具、および使用装置などは特に限定されるものではない。これにより、安定した周期をもつ上記タンパク質(C)のリン酸/脱リン酸化の振動を起こすことができる。分かりやすくいえば、上記反応工程は、機械時計でいう振り子運動を発生させるものである。
リン酸化レベル測定工程では、上記反応工程前、または上記反応工程の途中の少なくともいずれかの段階において上記タンパク質(C)のリン酸化レベルを測定することができればよく、具体的な方法、使用器具、および使用装置などは特に限定されるものではない。具体的には、時間の計測を開始する時点と、時間の計測を終了する時点とで反応液を採取し、当該採取した反応液に含まれるタンパク質(C)のリン酸化レベルを測定することが好ましい。さらに、時間の計測を開始する時点と、時間の計測を終了する時点との間においても、一定時間ごとに、反応液の一部を採取し、採取した各試料を用いて、上記タンパク質(C)のリン酸化レベルを測定することが好ましい。反応液を採取する時間間隔は、特に限定されないが、上記時間間隔が短いほど、より正確にタンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動をみることができるので、上記時間間隔は短いことが好ましい。そうすれば、より正確に時間を計測することができる。
計測時間割出工程では、上記リン酸化レベル測定工程において得られたタンパク質(C)のリン酸化レベルに基づき、計測した時間を割り出すことができればよく、具体的な方法、使用器具、および使用装置などは特に限定されるものではない。具体的にいえば、まず、上記リン酸化レベル測定工程において得られた各試料におけるタンパク質(C)のリン酸化レベルを用いて、上記反応工程におけるタンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動(すなわち、機械時計でいうところの振り子運動)を可視化し、時間の計測を開始した時点から時間の計測を終了する時点までの時間が、タンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動の何周期分であるかを割り出す。次に、ここで割り出された周期数と、上記周期測定工程で測定された周期を用いることにより、時間の計測を開始した時点から時間の計測を終了する時点までの時間を算出する。より具体的には、割り出された周期数がmで、上記周期測定工程で測定された周期がn(時間)であれば、時間の計測を開始した時点から時間の計測を終了する時点までの時間は、m×n(時間)と算出できる。その結果として、時間の計測を開始した時点から時間の計測を終了する時点までの時間を計測することができる。
本発明にかかる時間計測装置は、上述の時間計測方法を実施するのに好適に用いることができるものである。すなわち、本発明にかかる時間計測装置は、上述のタンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動という形で、時間を記憶し、当該振動の周期を用いて、時間を計測するものである。本発明にかかる時間計測装置の一実施形態について図1を用いて説明すると、以下の通りであるが、本発明は、これに限定されるものではない。
上記反応組成物投入部10は、上記時間計測用組成物、ATP、および緩衝液等の上記タンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動の発生に必要な構成要素を、上記反応部20に投入するものであればよく、具体的な構成は特に限定されるものではない。これにより、時間計測装置1は、装置単独で動作を開始させることができる。
上記反応部20は、上記タンパク質(A)、タンパク質(B)、及びタンパク質(C)と、アデノシン3リン酸とを反応させることができればよく、具体的な構成については、特に限定されるものではない。具体的には、従来公知の反応槽などを用いることができる。上記構成によれば、安定した周期を持つ、タンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動を発生させることができる。
上記リン酸化レベル測定部30は、上記タンパク質(C)のリン酸化レベルを測定することができればよく、具体的な構成については、特に限定されるものではない。具体的には、上記反応部20から採取した反応液に含まれるタンパク質を分離するためのタンパク質分離装置(例えば、電気泳動装置や、液体クロマトグラフィー装置など)と、タンパク質、特にタンパク質(C)を検出するための検出装置(例えば、液体クロマトグラフィーの公知の検出器、ウェスタンブロティング装置、電気泳動ゲル染色装置など)とによって、実現することができる。上記構成によれば、上記反応部20から採取した反応液に含まれる、リン酸化されたタンパク質(C)とリン酸化されていないタンパク質(C)を分離することができる。さらに、分離したそれぞれのタンパク質(C)を検出し、定量することができる。それゆえ、上記反応部20から採取したそれぞれの反応液に含まれるタンパク質(C)のリン酸化レベルを測定することができる。
上記計測時間割出部40は、上記リン酸化レベル測定部30で測定したタンパク質(C)のリン酸化レベルのデータを用いて、計測時間を割り出すことができればよく、具体的な構成は特に限定されるものではない。具体的には、上述の時間計測方法における計測時間割出工程を実施するために用いることができるソフトウェアを備えた電子計算機などにより実現することができる。また、上記計測時間割出部40が計測時間を割り出すために用いる、タンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動の周期は、当該時間計測装置を最初に動作させるときには、入力する必要があるが、その後は、当該時間計測装置1が計測したタンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動の周期を用いて、調整することが好ましい。
本実施例において、対照菌株として、Synechococcus elongatus PCC 7942, NUC42のPkaiBCレポーター菌株を用いた。本実施例において、kaiABC遺伝子クラスターが、カナマイシン耐性遺伝子で置換されたNUC43を、pCkaiABCターゲティングベクターの宿主として用いた。また、本実施例において、kaiABC遺伝子クラスターを、本来のkai遺伝子の遺伝子座に再導入するために、上記pCkaiABCターゲティングベクターを用いた。なお、NUC42及びNUC43の詳細については、H. Nishimura et al. Microbiology 148, 2903 (2002)を参照されたい。また、pCkaiABCターゲティングベクターの詳細については、M. Ishiura et al. Science 281, 1519 (1998)を参照されたい。本実施例において、全てのSynechococcus菌株は、改変BG−11液体培地(BG−11M、詳細はH. Iwasaki et al. Proc Natl Acad Sci USA. 99, 14788 (2002)を参照)を用いて、30℃、連続光照射条件下(光強度40 μmol m-2 s-1、白色蛍光を使用)で培養した。
配列番号8、9、及び10に記載の変異型KaiCタンパク質をもつシアノバクテリアの変異体は、PCRに基づいた突然変異誘発法により得られた。なお、上記シアノバクテリアの変異体の取得方法についての詳細は、H. Nishimura et al. Microbiology 148, 2903 (2002)を参照されたい。pCkaiABCを鋳型として、KaiC遺伝子の領域を、PCRにより増幅した。突然変異誘発のために用いたプライマーは、以下に示す通りである。
forward primer 1:5’-TTATCCGACCGTGAGAAAGT-3’(配列番号11)
reverse primer 1:5’-ATCGAAGCCGCCAACAACCT-3’(配列番号12)
プライマーセット2
forward primer 2:上記forward primer 1と同じ
reverse primer 2:5’-GCGGAAGGCATTGTTGCTAA-3’(配列番号13)
プライマーセット3
forward primer 3:5’-AATATCCGTTCACGATTACG-3’(配列番号14)
reverse primer 3:5’-CTAGCTCTCCGGCCC-3’(配列番号15)
forward primer 1は、KaiC遺伝子の−124から−105のヌクレオチドに相当し、reverse primer 1は、KaiC遺伝子の+347から+366のヌクレオチドに相当する。また、reverse primer 2は、+1160から+1179のヌクレオチドに相当する。さらに、forward primer 3は、KaiC遺伝子の+701から+720のヌクレオチドに相当し、reverse primer 3は、KaiC遺伝子の+1546から+1560のヌクレオチドに相当する。
反応緩衝液(20 mM Tris-HCl (pH 8.0)、150 mM NaCl、0.5 mM EDTA、5 mM MgCl2、1 mM ATP)中、30℃で、実施例1で精製したKaiCタンパク質(0.2 μg/μl)を、KaiAタンパク質(0.05 μg/μl)及びKaiBタンパク質(0.05 μg/μl)とインキュベートした。インキュベート中、2時間ごとに、反応混合物を3 μlずつサンプリングした。最終的に、反応は、SDSサンプルバッファー(62.5 μM Tris-HCl (pH 6.8)、2% SDS、10% glycerol)を添加することによって、停止させた。上記サンプリングした試料を、7.5%アクリルアミドゲルを用いたSDS−PAGEに供し、その後、当該ゲルをCoomassie Brilliant Blue(CBB)により染色した。染色したゲルを用いて、KaiCタンパク質及びリン酸化されたKaiCタンパク質の写真濃度解析(densitometric analysis)を行った。なお、写真濃度解析には、NIH image software(Ver. 1.61)を用いた。
反応温度を25℃、30℃、及び35℃とすることを除いて、実施例3と同様の方法により反応を行い、それぞれの反応温度におけるKaiCタンパク質のリン酸化/脱リン酸化の振動を調べた。
KaiCタンパク質として、実施例1で製造したKaiCタンパク質、および実施例2で製造した変異型KaiCタンパク質(F470Yタンパク質、S157Pタンパク質、及びT42Sタンパク質)を用いて、実施例3と同様の方法により、処理を行い、各変異型KaiCタンパク質のリン酸化/脱リン酸化の振動と、野生型KaiCタンパク質(実施例1で製造したKaiCタンパク質)のリン酸化/脱リン酸化の振動との比較を行った。
in vivoにおける上記変異型KaiCタンパク質の振動の周期と、in vitroにおける上記変異型KaiCタンパク質の振動の周期とを比較するために、実施例5のin vitroでの野生型KaiCタンパク質、F470Yタンパク質、S157Pタンパク質、及びT42Sタンパク質のリン酸化/脱リン酸化の振動の周期と、野生型KaiCタンパク質、F470Yタンパク質、S157Pタンパク質、及びT42Sタンパク質をそれぞれ発現するシアノバクテリアにおけるin vivoでの野生型KaiCタンパク質、F470Yタンパク質、S157Pタンパク質、及びT42Sタンパク質のリン酸化/脱リン酸化の振動の周期とを比較した。
KaiAタンパク質:KaiBタンパク質:KaiCタンパク質(重量比)を、0.5:1:5、1:1:5、および2:1:5としたことを除いて、実施例3と同じ条件で、反応を行い、各重量比におけるKaiCタンパク質のリン酸化/脱リン酸化の振動を調べた。
KaiAタンパク質:KaiBタンパク質:KaiCタンパク質(重量比)を、1:0.5:5、1:1:5、および1:2:5としたことを除いて、実施例3と同じ条件で、反応を行い、各重量比におけるKaiCタンパク質のリン酸化/脱リン酸化の振動を調べた。
配列番号5に示すアミノ酸配列の431番目のセリンをアラニンに置換した変異型KaiCタンパク質(以下、「S431Aタンパク質」ともいう)、配列番号5に示すアミノ酸配列の432番目のスレオニンをアラニンに置換した変異型KaiCタンパク質(以下、「T432Aタンパク質」ともいう)、および配列番号5に示すアミノ酸配列の431番目のセリンおよび432番目のスレオニンをともにアラニンに置換した変異型KaiCタンパク質(以下、「S431A:T432Aタンパク質」ともいう)を、実施例2と同様の方法を用いて、製造した。このようにして得られた上記3つの変異型KaiCタンパク質を、実施例1で得られたKaiCタンパク質の代わりに用いたことを除いて、実施例3と同様の処理を行った。
10 反応組成物投入部(反応組成物投入手段)
20 反応部(反応手段)
30 リン酸化レベル測定部(リン酸化レベル測定手段)
40 計測時間割出部(計測時間割出手段)
Claims (7)
- 以下の(a)〜(d)からなる群より選択されるタンパク質(A)と、以下の(e)〜(h)からなる群より選択されるタンパク質(B)と、以下の(i)〜(l)からなる群より選択されるタンパク質(C)とを含み、
上記タンパク質(A)、タンパク質(B)、及びタンパク質(C)の重量比が、上記タンパク質(A)の重量1に対して、上記タンパク質(B)の重量が0.5〜2、およびタンパク質(C)の重量が2.5〜10であることを特徴とする時間計測用組成物。
(a)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
(b)配列番号1のアミノ酸配列において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ上記タンパク質(C)のリン酸化を促進する活性を有するタンパク質。
(c)配列番号2に示される塩基配列をオープンリーディングフレーム領域として有する遺伝子の翻訳産物であるタンパク質。
(d)配列番号2に示される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする遺伝子の翻訳産物であり、かつ上記タンパク質(C)のリン酸化を促進する活性を有するタンパク質。(e)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
(f)配列番号3のアミノ酸配列において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつリン酸化された上記タンパク質(C)の脱リン酸化を促進する活性を有するタンパク質。
(g)配列番号4に示される塩基配列をオープンリーディングフレーム領域として有する遺伝子の翻訳産物であるタンパク質。
(h)配列番号4に示される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする遺伝子の翻訳産物であり、かつリン酸化された上記タンパク質(C)の脱リン酸化を促進する活性を有するタンパク質。
(i)配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質。
(j)配列番号5のアミノ酸配列において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ自己リン酸化活性及び自己脱リン酸化活性を有し、さらに上記タンパク質(A)によりリン酸化が促進され、また、上記タンパク質(B)により脱リン酸化が促進されるタンパク質。
(k)配列番号6に示される塩基配列をオープンリーディングフレーム領域として有する遺伝子の翻訳産物であるタンパク質。
(l)配列番号6に示される塩基配列からなるDNAと相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする遺伝子の翻訳産物であり、かつ自己リン酸化活性及び自己脱リン酸化活性を有し、さらに、上記タンパク質(A)によりリン酸化が促進され、上記タンパク質(B)により脱リン酸化が促進されるタンパク質。 - アデノシン3リン酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の時間計測用組成物。
- 請求項1又は2に記載の時間計測用組成物と、
上記タンパク質(C)を認識する抗体とを含むことを特徴とする時間計測用キット。 - 請求項1に記載のタンパク質(A)、タンパク質(B)、及びタンパク質(C)と、アデノシン3リン酸とを反応させることにより発生するタンパク質(C)のリン酸化/脱リ
ン酸化の振動の周期を用いて、時間を計測することを特徴とする時間計測方法。 - 上記タンパク質(A)、タンパク質(B)、及びタンパク質(C)と、アデノシン3リン酸とを反応させる、反応工程と、
上記反応工程前、または上記反応工程の途中の少なくともいずれかの段階において上記タンパク質(C)のリン酸化レベルを測定する、リン酸化レベル測定工程と、
上記リン酸化レベル測定工程において得られたタンパク質(C)のリン酸化レベルに基づき、計測した時間を割り出す、計測時間割出工程とを含むことを特徴とする請求項4に記載の時間計測方法。 - 上記タンパク質(C)のリン酸化/脱リン酸化の振動の周期を測定する工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の時間計測方法。
- 請求項1に記載のタンパク質(A)、タンパク質(B)、及びタンパク質(C)と、アデノシン3リン酸とを反応させる反応手段と、
上記タンパク質(C)のリン酸化レベルを測定するリン酸化レベル測定手段と、
上記リン酸化レベル測定手段において得られた上記リン酸化レベルに基づき、計測した時間を割り出す計測時間割出手段とを備えることを特徴とする時間計測装置。
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