JP4932568B2 - 水分測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は水分測定装置に関する。
水分に比例して乱反射する反射光を光電変換器で測定する表面水分測定装置が知られている(特許文献1)。
特許第2812440号公報
しかし、従来の表面水分測定装置を用いて得られたデータと、実際に使用したときの間に、相関関係が成り立たない場合がある。すなわち、従来の表面水分測定装置を用いて得られたデータに基づいて製品設計しても、製品を実際に使用したときに望ましくない結果が得られる場合がある。そこで、本発明の目的は、実際に使用したときと高い相関関係が成り立つ水分測定装置を提供することである。
本発明の水分測定装置の特徴は、測定対象の表面へ水性液体を供給して測定対象の表面に残存する水分を測定するための測定装置であって、
測定対象の表面へ水性液体を供給するための供給管(11)と、測定対象の水分を測定するための水分センサー(12)と、測定対象と面接触できる面状体(13)とを備え、
面状体(13)に設けられた水性液体の供給口(14)と供給管(11)とが接続され、
水分センサー(12)が測定対象に対して非接触となるように面状体(13)に配置されているカートリッジ(10)を含む点を要旨とする。
本発明の吸水性樹脂の製造方法の特徴は、本発明の水分測定装置を用いて、測定対象に含有させる吸水性樹脂の種類を決定する工程を含む点を要旨とする。
本発明の吸液性物品の製造方法の特徴は、本発明の水分測定装置を用いて、測定対象に含有させる吸水性樹脂の種類及び/又は含有量を決定する工程を含む点を要旨とする。
また、本発明の吸液性物品の製造方法の特徴は、本発明の水分測定装置を用いて、測定対象の構造並びに/又は原材料の種類及び/若しくは含有量を決定する工程を含む点を要旨とする。
本発明の水分測定装置は、実際に使用したときと高い相関関係が成り立つ。すなわち、本発明の水分測定装置を用いて得られたデータに基づいて製品設計すると、製品を実際に使用したときに期待通りの特性を発揮する。したがって、本発明の水分測定装置を用いると、高性能の吸水性樹脂を容易に製造することができる。また、本発明の水分測定装置を用いると、高性能の吸液性物品を容易に製造することができる。
本発明の吸水性樹脂の製造方法は、本発明の水分測定装置を用いるので、高性能の吸水性樹脂を容易に製造することができる。
本発明の吸液性物品の製造方法は、本発明の水分測定装置を用いるので、高性能の吸液性物品を容易に製造することができる。
測定対象としては、水性液体を吸液する吸液性物品等が含まれる。
吸液性物品としては、紙おむつ(子供用紙おむつ、大人用紙おむつ及び医療用紙おむつ等)、生理用ナプキン、紙タオル、パッド(失禁者用パッド、母乳パッド及び手術用アンダーパット等)、ペット尿吸収シート、ドリップ吸収シート(肉及び魚介類等用)及びこれらの構成部材となる吸液体等が挙げられる。
水性液体としては、水を含む流動体であれば特に制限ないが、たとえば、生理食塩水(0.9重量%塩化ナトリウム水溶液)、人工尿(塩化カリウム0.03重量%、硫酸マグネシウム0.08重量%、塩化ナトリウム0.8重量%及び脱イオン水99.09重量%)、人工血液(塩化ナトリウム1重量%、炭酸ナトリウム1.07重量%、グリセリン10重量%、カルボキシメチルセルロース0.1重量%、脱イオン水87.83重量%)、脱イオン水、水道水、体液(血液及び尿等)、泥水、海水、河川水及び湖沼水等が挙げられる。
なお、水性液体には、油状物を含有していてもよい。油状物としては、動粘度(40℃)0.5〜2000mm/secのシリコーンオイル、動粘度(40℃)5〜40mm/secの炭化水素油(鉱物油及びパラフィンオイル等)、動植物油(菜種油、ひまわり油、牛脂及び豚脂等)及び糞便等が挙げられる。
これらのうち、油状物を含まないものが好ましく、さらに好ましくは生理食塩水、人工尿、人工血液、脱イオン水、水道水、血液、尿及び海水、特に好ましくは生理食塩水、人工尿、人工血液、脱イオン水及び水道水、最も好ましくは生理食塩水、人工尿、人工血液及び脱イオン水である。
本発明の水分測定装置は、測定対象の表面へ水性液体を供給して測定対象の表面に残存する水分を測定するための測定装置である。ここで、「測定対象の表面」とは、測定対象の内部へ水性液体を積極的に供給することと区別するため、そして、測定対象の内部に存在する水分を積極的に測定することと区別するために用い、厳密な意味で用いているわけではない。
カートリッジ(10)は、測定対象の表面へ水性液体を供給するための供給管(11)と、測定対象の水分を測定するための水分センサー(12)と、測定対象と面接触できる面状体(13)とを備えるが、さらに、測定対象へカートリッジの荷重が加わらないようにするためのスペーサー(15、22)や水分センサーを保護するための保護カバー(16)等を備えていてもよい。そして、以下説明するように、カートリッジ(10)は、面状体(13)をベースとして、この面状体に供給管(11)及び水分センサー(12)、並びに必要によりスペーサー(15、22)及び/又は保護カバー(16)が設けられている。
測定対象に面接触できる面状体(13)は、測定対象の吸液面と面接触できれば、その形や大きさ、材質等に制限がない。面状体(13)の形としては、たとえば、平面、曲面{円柱面、楕円柱面、双曲柱面、放物柱面、球面、楕円球面、臀部(でんぶ)表面形状及びこれらの一部分等}又はこれらの組合せと、長方形、正方形、円形、楕円形又は臀部(でんぶ)等の形状とが組み合わせたもの等が挙げられる。たとえば、単純な形としては、長方形平面(図1及び2参照)、円形平面及び楕円形平面等が挙げられる。また、複雑な形としては、長方形平面と半円注面との組合せ(図3及び4参照)及び臀部表面形状等が挙げられる。
面状体(13)の大きさとしては、測定対象の吸液面と同程度でもよく、吸液面より小さくてもよく、また、大きくてもよい。取扱性や後述するスペーサー(15)の設置スペース等の観点から、測定対象の吸液面と同程度の大きさか、又は僅かに大きいことが好ましく、たとえば、測定対象が紙おむつや生理用ナプキン、パット等の場合、面状体(13)の大きさは、10〜100cm(好ましくは20〜90cm、さらに好ましくは30〜80cm、特に好ましくは40〜70cm)×5〜100cm(好ましくは10〜90cm、さらに好ましくは15〜80cm、特に好ましくは20〜70cm)程度である。また、面状体(13)の厚み(cm)は、強度等の観点から、適宜決定すればよいが、たとえば、0.1〜3程度が好ましく、さらに好ましくは0.3〜2、特に好ましくは0.5〜5である。
面状体(13)の材質としては、測定対象の観察等の観点から、透明な材料が好ましく、さらに好ましくはガラス及びプラスチック(アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン及びポリエチレン等)、加工性等の観点から、特に好ましくはプラスチック、最も好ましくはアクリル樹脂及び塩化ビニル樹脂である。
面状体(13)には、水性液体の供給口(14)が設けてある。供給口(14)は、水性液体が測定対象へ移動できれば、断面形状や大きさ等に制限はない。供給口(13)の断面形状としては、たとえば、円形、楕円形、八角形、六角形、正方形及び半円形等が挙げられる。これらのうち、作りやすさ等の観点から、円形が好ましい。供給口(13)の大きさ(断面積)としては、たとえば、0.1〜20cm程度が好ましく、さらに好ましくは0.7〜13、特に好ましくは4.9〜7.1である。
供給口(14)は、ガラスフィルター、金網又はパンチングメタル等で塞がれていてもよい。
供給口(14)の個数は、1個に限らず、複数個(たとえば、2〜10個程度、好ましくは3〜6個)であってもよい。特に、供給管(11)と供給口(14)との接続を脱着可能にしたとき、複数個の供給口を設けておくと、実際に使用する供給口(14)を適宜選択することができる{たとえば、測定対象として紙おむつに適用した場合、男女別の体の構造に合わせた水分測定が容易となる。}。また、供給口(14)を複数個設けると、複数箇所から、同時に又は時間差を設けて、水性液体を供給して、水分測定することができる。
なお、供給管(11)と供給口(14)との接続を脱着可能にする手段としては、公知の手段等が適用でき、たとえば、オネジ・メネジを用いてねじ込み式、ゴムパッキンを用いた挿入式及び接続具(カプラーやコネクタ等)を用いたワンタッチ式等が挙げられる。また、供給口を複数個設けた場合、実際に使用する供給口(14)以外の開口部は、そのまま開口したままでもよいが、水性液体が漏れないよう開口部を栓等で塞ぐことが好ましい。栓等で塞ぐ手段としては、公知の手段等が適用でき、たとえば、オネジ・メネジを用いてねじ込み式、ゴムパッキンを用いた挿入式又は接続具(カプラーやコネクター等)を用いたワンタッチ式により、栓で塞ぐ手段等が挙げられる。
測定対象の表面へ水性液体を供給するための供給管(11)は、面状体(13)に設けられた水性液体の供給口(14)と接続されている。すなわち、水性液体のすべては、供給管(11)を通って供給口(14)から測定対象へ供給されるが、水性液体が測定対象に素早く吸液されない場合、この供給管(11)には、過剰に供給される水性液体が吸液されるまで保持しておく働きがある。
供給管(11)は、供給口(14)と接続され、かつ、水性液体が供給口(14)から測定対象へ供給できれば、接続の仕方に制限はない。たとえば、供給管(11)は、面状体(13)に対して垂直に接続してもよいし、面状体(13)と測定対象との接触面に対して一定の角度(たとえば、15〜75°)を持たせて接続してもよく、また、面状体(13)の内部に内蔵されていてもよい。
供給管(11)は、供給口(14)との接続を脱着可能にしてもよい。脱着可能にしたとき、上述したように、複数個の供給口を設けた場合、実際に使用する供給口(14)を適宜選択することができる。
供給管(11)の個数は、1個に限らず、複数個(たとえば、2〜10個程度、好ましくは3〜6個)であってもよい。複数個の供給管を設けておくと、実際に使用する供給管(11)を適宜選択することができ{たとえば、測定対象として紙おむつに適用した場合、男女別の体の構造に合わせた水分測定が容易となる。}、また、複数箇所から、同時又は時間差を設けて、水性液体を供給して、水分測定することができる。
なお、供給管(11)と供給口(14)との接続を脱着可能にしたとき、供給管(11)の数を減らすことができる{供給管(11)の数としては、たとえば、1〜5個程度、好ましくは1〜3個である。}。
供給管(11)を複数個設けた場合、実際に使用する供給管(11)以外の供給管の開口部は、そのまま開口したままでもよいが、水性液体が漏れないよう開口部を栓等で塞ぐことが好ましい。栓等で塞ぐ手段としては、公知の手段等が適用でき、たとえば、オネジ・メネジを用いてねじ込み式、ゴムパッキンを用いた挿入式又は接続具(カプラーやコネクター等)を用いたワンタッチ式により、栓で塞ぐ手段等が挙げられる。
供給管(11)は、水性液体が移動でき、かつ、過剰に供給されが水性液体を保持できれば、断面形状、内部断面大きさ及び材質等に制限はない。供給管(11)の断面形状(水性液体の流れ方向に対する垂直な断面形状)は、入口(供給口から最も遠い箇所)から出口(供給口と接続する箇所)のすべての断面形状が同じであってもよく、相違していてもよい(たとえば、入口の断面形状が正方形で、出口の断面形状が円形等)が、接続しやすさの観点から、供給口(11)と同じ断面形状であることが好ましい。
供給管(11)の内部断面の大きさ(水性液体の流れ方向に対する垂直断面の内部空洞の断面積)は、入口から出口のすべての断面積が同じであってもよく、相違していてもよい(たとえば、入口の断面積が大きく、出口の断面積が入口の断面積の1/2の大きさ等)が、作りやすさ等の観点から、供給口(11)と同じ断面積であることが好ましい。
供給管(11)の材質としては、水性液体の観察等の観点から、透明な材料が好ましく、さらに好ましくはガラス及びプラスチック(アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン及びポリエチレン等)、加工性等の観点から、特に好ましくはプラスチック、最も好ましくはアクリル樹脂及び塩化ビニル樹脂である。
水分センサー(12)は、測定対象に接触するように面状体(13)に配置されているか、又は測定対象に対して非接触となるように面状体(13)に配置されている。水分センサー(12)と測定対象とを、接触させるか、非接触にさせるかは水分センサーの測定原理に左右される。
なお、水分センサー(12)が測定対象に接触するように面状体(13)に配置する場合、水分センサー(12)は、面状体(13)の一部を貫通して設置される。一方、水分センサー(12)が測定対象に対して非接触となるように面状体(13)に配置する場合、面状体(13)に窪みを設けて、この窪みに水分センサー(12)を設置してもよいし、スペーサーを介して設置してもよい。
水分センサー(12)は、1個であってもよいが、測定対象の測定範囲等の観点から、複数個あることが好ましい。水分センサー(12)の個数は、2〜50個が好ましく、さらに好ましくは3〜30個、特に好ましくは4〜10個である。水分センサー(12)の個数が多い程、測定対象の広範囲を詳細に測定することができる。
水分センサー(12)は、面状体(13)に固定してもよく、自由に移動可能に設置してもよく、一定箇所に移動可能に設置してもよい。固定する場合、公知の方法等{たとえば、接着剤により接着及びねじ止め等}により固定できる。また、自由に移動可能に設置する場合、公知の方法等{たとえば、磁石や面ファスナー等を用いて設置する方式及びトイやレール等に沿って移動するスライド式等}により設置できる。また、一定箇所に移動可能に設置する場合、公知の方法等{たとえば、面状体(13)に設けた貫通孔や窪み等に挿入する方式等}により設置できる。したがって、水分センサーの種類(測定原理等)によっては設置方法が決定してしまう場合がある。
水分センサー(12)としては、水分を定量できればセンサーの方式(測定原理等)に制限はなく、たとえば、光学方式(光源;タングステン及びLED等)、電気抵抗方式、電気容量方式及び超音波方式(速度変位方式)等が挙げられる。これらのうち、センサーの大きさ及び測定精度等の観点から、光学方式及び電気抵抗方式が好ましく、上述した設置方法の自由度等の観点から、さらに好ましくは光学方式である。
水分センサー(12)としては、たとえば、水分センサー(有限会社オーテック)、水分センサー(株式会社フジワーク)、簡易型光学式水分センサ(三洋電機株式会社)及び電気式水分計(株式会社サンコウ電子研究所)及び水分計(株式会社ケツト科学研究所)等が好ましく例示できる。
測定対象へカートリッジの荷重が加わらないようにするためのスペーサー(15)を設ける場合、スペーサー(15)は、面状体(13)の周辺部(縁)に設けることが好ましい。
スペーサー(15)の形状及び大きさに制限はないが、スペーサー(15)の厚みは、測定対象へ荷重が加わらないようにすること、及び面状体(13)が測定対象と面接触することを考慮して、測定対象の厚みと同程度が好ましい。
スペーサー(15)の材質としては、測定対象へ荷重が加わらず、面状体(13)が測定対象と面接触できれば制限がない。このような材料としては、測定対象と同程度の硬さ{たとえば、反発弾性率が30〜80%(JIS K6400−3:2004)}をもつものが好ましく、たとえば、スポンジ(硬さを調整したウレタン製スポンジ等)、バネ(硬さを調整したバネ等)及び測定対象と同じ材料等が挙げられる。
スペーサーは、カートリッジ(10)に設けられてもよいし、後述するように、支持台(20)に設けられてもよいが、脱着可能に設けられていることが好ましい。脱着可能に設ける手段としては、公知の方法等(たとえば、面ファスナーや磁石等で仮固定する方法や、凹部と凸部とを設けてこれらを勘合する方法等)が適用できる。
水分センサー(12)を保護するための保護カバー(16)を設ける場合、保護カバー(16)としては、水分センサー(12)を水性液体やホコリ等から保護できれば、形状、大きさ及び材質などに制限はないが、測定対象や供給管の観察等の観点から、透明な材料が好ましく、さらに好ましくは面状体(13)と同じ材質であることが好ましい。
本発明の水分測定装置には、さらに、カートリッジ(10)と協同して測定対象を挟持するための支持台(20)を備えることが好ましい。支持台(20)を備えると、測定対象へ荷重を印可しないで測定しようとする場合、無荷重にしやすく、一方、測定対象に荷重を印可して測定する場合、均一な荷重を印可しやすいという利点がある。
支持台(20)には、測定対象を面接触により保持できる面状体(23)を備えている。面状体(23)は、カートリッジ(10)に設けられた面状体(13)と対をなし、カートリッジ(10)と協同して測定対象を面接触により挟持する。したがって、面状体(23)の大きさは、カートリッジ(10)に設けられた面状体(13)に対応し、面状体(23)の形は、面状体(13)と重なり合うよう形とすることが好ましい。
面状体(23)の材質には制限がないが、次に説明する温度調整手段(21)を内蔵する場合、金属製であることが好ましく、さらに好ましくはステンレス製である。
支持台(20)には、測定対象に対して加熱及び/又は冷却できる温度調整手段(21)を内蔵していることが好ましい。そして、温度調整手段(21)は、測定対象を直接的に加熱及び/又は冷却してもよいし、面状体(23)を加熱及び/又は冷却してから、測定対象を間接的に加熱及び/又は冷却してもよい。熱容量及び熱分布の均一性の観点等から、間接的に加熱及び/又は冷却する方法が好ましい。
温度調整手段(21)としては、公知のもの等{ニクロム線ヒーター、ラバーヒーター、赤外線放射ヒーター、ペルチェ素子及び温度調整された熱媒の循環等}が使用できる。設定可能温度としては、測定対象の温度(℃)が0〜100となる範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜80、特に好ましくは20〜60、最も好ましくは30〜50となる範囲である。
支持台(20)には、測定対象へカートリッジの荷重が加わらないようにするためのスペーサー(22)を内蔵していてもよい。支持台(20)にスペーサー(22)を設ける場合、スペーサー(22)は、面状体(23)の周辺部(縁)に設けることが好ましい。スペーサーは、上述したように、脱着可能に設けられていることが好ましい。
スペーサー(22)の形状及び大きさに制限はないが、スペーサー(22)の厚みは、測定対象へ荷重が加わらないようにすること、及び面状体(23)が測定対象と面接触することを考慮して、測定対象の厚みと同程度が好ましい。
スペーサー(22)の材質としては、測定対象へ荷重が加わらず、面状体(23)が測定対象と面接触できれば制限がない。このような材料としては、測定対象と同程度の硬さをもつものが好ましく、たとえば、スポンジ(硬さを調整したウレタン製スポンジ等)、バネ(硬さを調整したバネ等)及び測定対象と同じ材料等が挙げられる。
本発明の水分測定装置には、さらに、供給管(11)へ水性液体を送液するための定量ポンプ(30)を備えることが好ましい。定量ポンプ(30)を備えると、水性液体の供給を自動化しやすく、また、長時間かつ高精度の測定がしやすくなるという利点がある。
定量ポンプ(30)で水性液体を供給管(11)へ送液する場合、供給管(11)内を加圧しないように送液することが好ましい。加圧しないように送液する手段としては、供給管(11)に圧抜き弁又は圧抜き孔を設ける方法や、加圧制御ポンプ(背圧が発生すると運転を停止するポンプ等)を用いる方法等が適用できる。
定量ポンプ(30)としては、定量吐出できるポンプであれば制限がないが、定量精度等の観点から、チューブポンプ、ギヤーポンプ及び注射器ポンプが好ましく、さらに好ましくはチューブポンプ及びギヤーポンプである。
定量ポンプ(30)には、水性液体の供給量を制御するための供給量制御手段(31)を備えていてもよい。
供給量制御手段(31)は、経時的、かつ連続的に供給量を変化させることができる供給量制御手段であってもよい。供給量制御手段(31)としては、公知の方法等(リレー制御及びコンピューター制御等)が適用できる。
本発明の水分測定装置には、さらに、測定対象に荷重を印可するための荷重印可手段(40)を備えていてもよい。荷重印可手段(40)を備えていると、測定対象に荷重を印可して測定する場合に便利となる。
荷重印可手段(40)には、スペーサー(15、22)を使用しないでカートリッジ(10)自身の重さを印可することは含まないが、カートリッジ(10)におもりを載せてカートリッジ(10)自身の重さとおもりの重さを印可することは荷重印可手段の一形態である。
荷重印可手段(40)としては、おもりを使用すること以外に、カートリッジ(10)と支持台(20)とで測定対象を締めつける締結手段が含まれる。
荷重印可手段(40)には、荷重を制御するための荷重制御手段(41)を内蔵していてもよい。この制御手段(41)は、経時的、かつ連続的に荷重を変化させることができる荷重制御手段であってもよい。荷重制御手段(41)としては、公知の方法等(リレー制御及びコンピューター制御等)が適用できる。
本発明の水分測定装置には、さらに、測定データを保存するための保存手段(50)及び/又は測定データを表示するための表示手段(60)とを備えていてもよい。
保存手段(50)を備えていると、データ処理装置(パソコン等)のデータ処理能力を最大限に活用することができる。すなわち、測定データをデータ処理装置に転送してデータ処理しながら測定すると、著しく処理能力の高いデータ処理装置が必要となる。したがって、測定データを保存手段(50)に保存しておき、後でデータ処理することが水分測定装置の大きさやコストの観点等から有利となる。
表示手段(60)を備えていると、測定中にモニターできるため、不足の事態(測定データに異常が認められる等)に対処しやすくなる。特に、測定データを保存手段(50)に保存する場合、表示手段(60)を備えることが望ましい。
測定データには、水分センサー(12)から得られる信号{水分センサーの数と同じ数存在する。}の他に、測定対象に対して加熱及び/又は冷却できる温度調整手段(21)を内蔵する場合、温度調整手段(21)からの信号、水性液体の供給量を制御するための供給量制御手段(31)を備えている場合、供給量制御手段(31)からの信号、及び/又は荷重を制御するための荷重制御手段(41)を備えている場合、荷重制御手段(41)からの信号等が含まれる。
保存手段(50)としては、公知の保存手段等{RAMメモリー、ハードディスクメモリー、USBメモリー、SDメモリー、DVD−R、DVD−RAM、DVD−RW、CD−R、CD−RW、MD、MO及びフレキシブルディスク(FD)等}が適用できる。
表示手段(60)としては、公知の表示手段等{液晶ディスプレー、LEDディスプレー、表面伝導型電子放出素子ディスプレー(SED)及びブラウン管ディスプレー等}が適用できる。
本発明の水分測定装置は、測定対象の表面へ水性液体を供給して測定対象の表面に残存する水分を測定するために、広く適用できる測定装置であるが、測定対象に含有させる吸水性樹脂の種類を決定する工程を含む吸水性樹脂の製造方法に適用することが好ましい。
測定対象に含有させる吸水性樹脂の種類を決定する工程とは、既存の吸水性樹脂や新規の吸水性樹脂等を原料として調製された測定対象{水性液体を吸液する吸液性物品}を測定し、測定対象の表面に残存する水分が少なかった吸水性樹脂を選び出す工程を意味する。そして、この吸水性樹脂の製造方法とは、本発明の水分測定装置を用いて選択された吸水性樹脂を、既存の方法又は新規の方法と同様にして、製造する方法を意味する。したがって、この吸水性樹脂の製造方法には、本発明の水分測定装置を用いない製造方法は含まれない。
既存の吸水性樹脂及び新規の吸水性樹脂としては、サンウェットシリーズ(サンダイヤポリマー株式会社)、アクアパールシリーズ(サンダイヤポリマー株式会社)及びサンフレッシュシリーズ(三洋化成工業株式会社)等や、以下の公知文献に記載されたもの等が挙げられる。
1.特公昭53−46199号公報又は特公昭53−46200号公報等に記載のデンプン−アクリル酸(塩)グラフト架橋共重合体。
2.特開昭55−133413号公報等に記載の水溶液重合(断熱重合、薄膜重合又は噴霧重合等)により得られる架橋ポリアクリル酸(塩)。
3.特公昭54−30710号公報、特開昭56−26909号公報又は特開平11−5808号公報等に記載の逆相懸濁重合により得られる架橋ポリアクリル酸(塩)。
4.特開昭52−14689号公報又は特開昭52−27455号公報等に記載のビニルエステルと不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体のケン化物。
5.特開昭58−2312号公報又は特開昭61−36309号公報等に記載のアクリル酸(塩)とスルホ(スルホネート)基含有モノマーとの共重合体。
6.米国特許第4389513号等に記載のイソブチレン−無水マレイン酸共重合架橋体のケン化物。
7.特開昭46−43995号公報等に記載のデンプン−アクリロニトリル共重合体の加水分解物。
8.米国特許第4650716号等に記載の架橋カルボキシメチルセルロース。
9.高分子ゲルの最新動向(シーエムシー出版、2004年発行)等に記載のポリアルキレン(エチレン、プロピレン等)グリコール架橋体。
10.高分子ゲルの最新動向(シーエムシー出版、2004年発行)等に記載のポリビニルアルコール架橋体。
11.特開2003−48997号公報に記載のデンプン放射線架橋体。
12.特開平9−85080号公報に記載のカルボキシル基含有架橋セルロース。
13.特開平10−251402号公報に記載のポリアミノ酸放射線架橋体。
14.特開2002−179770号公報に記載の架橋ポリアスパラギン酸。
15.特開2001−120992号公報に記載の多糖類の多価金属イオン架橋体。
16.特開2003−052742号公報、特開2003−082250号公報、特開2003−165883号公報、特開2003−176421号公報、特開2003−183528号公報、特開2003−192732号公報、特開2003−225565号公報、特開2003−238696号公報、特開2003−335970号公報、特開2004−091673号公報、特開2004−121400号公報、特開2004−123835号公報、特開2005−075982号公報、特開2005−095759号公報、特開2005−097569号公報、特開2005−186015号公報、特開2005−186016号公報、特開2005−247931号公報、特開2006−057040号公報、特開2006−110545号公報、特開2006−122737号公報、特開2006−131767号公報、特開2006−160774号公報、特開2006−206777号公報、特開2006−219661号公報、特開2007−024496号公報等に記載された高性能吸水性樹脂{架橋ポリアクリル酸(塩)}。
本発明の水分測定装置は、測定対象に含有させる吸水性樹脂の種類及び/又は含有量を決定する工程を含む吸液性物品の製造方法や、測定対象の構造並びに/又は原材料の種類及び/若しくは含有量を決定する工程を含む吸液性物品の製造方法に適用することが好ましい。
測定対象に含有させる吸水性樹脂の種類及び/又は含有量を決定する工程とは、既存の吸水性樹脂や新規の吸水性樹脂等を原料として、必要により含有量を変化させて調製された測定対象{水性液体を吸液する吸液性物品}を測定し、測定対象の表面に残存する水分が少なかった吸水性樹脂及び/又はこの含有量を選び出す工程を意味する。
測定対象の構造並びに/又は原材料の種類及び/若しくは含有量を決定する工程とは、既存の吸液性物品や新規の吸液性物品について、構造、原材料及びこの含有量を変化させて変化させて調製された測定対象{水性液体を吸液する吸液性物品}を測定し、測定対象の表面に残存する水分が少なかった吸液性物品を選び出す工程を意味する。そして、この吸液性物品の製造方法とは、本発明の水分測定装置を用いて選択された吸液性物品を、既存の方法又は新規の方法と同様にして、製造する方法を意味する。したがって、この吸液性物品の製造方法には、本発明の水分測定装置を用いない製造方法は含まれない。
以下、実施例により、本発明の構成及び使用方法等をさらに詳細に説明する。なお、特記しない限り、部は重量部を、%は重量%を意味する。
<実施例1>
1.水分測定装置(A)
水分測定装置(A)は、面状体(13a)、供給管(11a)1個、水分センサー(12a)4個及び保護カバー(16a)を備えたカートリッジ(10a)と、
温度調整手段(21a)、スペーサー(22a)及び面状体(23a)を備えた支持台(20a)と、
供給量制御手段(31a)を備えた定量ポンプ(30a)と、
荷重印可手段(40a)と、
保存手段(50a)と、
表示手段(60a)と、
制御ボックス(70a)とを備えている(図1及び2参照)。
1−1.カートリッジ(10a)
面状体(13a){30cm×60cm×厚み0.5cm、無色透明アクリル樹脂製、30cm×60cmの下面が測定対象への接触面となる}のほぼ中央に供給口(14a){円柱孔の円柱軸に対して垂直方向の断面積が4.9cmである円柱孔、円柱軸が接触面に対して垂直となっている。}を設けてある。
そして、この供給口(14a)と、供給管(11a){内径2.5cm(外径3cm)×長さ40cm、アクリル樹脂製の円柱管}とは、円柱孔の円柱軸と、円柱管の円柱軸とが重なるように接続されている。
また、水分センサー(12a){有限会社オーテック、2波長水分センサー、3cm×7cm×高さ7.4cm}は、発光ダイオードから光を測定対象に照射し、測定対象からの反射光のうち、水に吸収されない1.3μmの参照光と、水に吸収される1.45μmの測定光を同時に測定し、外乱要因を除去し、高精度に水分を測定できるものである。
4個の水分センサーのうち、1個の水分センサー(12a1)は、面状体(13a)の接触面とは反対側の面において、供給口(14a)の中央部から長手方向{供給口(14a)の中央部を通り面状体(10a)の60cmの端片と平行な方向}に10cmの箇所{水分センサーの底面中央がこの位置になる。}にネジ止めされている。
また、4個の水分センサーのうち、他1個の水分センサー(12a2)は、供給口(14a)に対して水分センサー(12a1)とは反対側に、同様にして、供給口(14a)の中央部から長手方向に10cmの箇所にネジ止めされている。
また、4個の水分センサーのうち、他1個の水分センサー(12a3)は、供給口(14a)に対して水分センサー(12a1)とは反対側に、同様にして、供給口(14a)の中央部から長手方向に20cmの箇所にネジ止めされている。
また、4個の水分センサーのうち、他1個の水分センサー(12a4)は、供給口(14a)に対して水分センサー(12a1)とは反対側に、供給口(14a)の端と水分センサー(12a4)の底面端が接するようにして、長手方向の水分センサー(12a1)の位置とは反対側にネジ止めされている。
また、水分センサー(12a)からの信号を処理するためのデータ処理装置は、温度調整手段(21a)、供給量制御手段(31a)、保存手段(50a)及び表示手段(60a)と共に制御ボックスに収められている。
保護カバー(16a)は、4個の水分センサー(12a)と、面状体(13a)を覆い被せることができる直方体のカバー{30cm×60cm×高さ8.5cm、無色透明アクリル樹脂製、天板及び側板から構成され、底板はない。天板には供給管(11a)が貫通できる孔が設けられている。}から構成され、面状体(13a)に円柱スペーサー{直径2cm×高さ7.5cm、アクリル樹脂製}8個を介してネジ止めされている。
1−2.支持台(20a)
面状体(23a){30cm×60cm×厚み0.5cm、アルミニウム製}1枚、側板{10cm×60cm×厚み0.5cm、ステンレス製}2枚、側板{10cm×60cm×厚み0.5cm、ステンレス製}2枚及び底板{30cm×60cm×厚み0.5cm、ステンレス製}1枚から構成され、面状体(23a)の接触面とは反対側の下面にラバーヒーター{温度調整手段(21a)のヒーター、25cm×55cm×厚み0.5cm、100V、200ワット}が貼設され、ラバーヒーターと面状体の間に温度計が設置されている。
また、ラバーヒーターへの信号及び温度計からの信号を処理するためのデータ処理装置{温度調整手段(21a)}は、水分センサー(12a)からの信号を処理するためのデータ処理装置、供給量制御手段(31a)、保存手段(50a)及び表示手段(60a)と共に制御ボックスに収められている。
また、スペーサー(22a)は、測定対象へカートリッジ(10a)の荷重が加わらないようにするためのものであり、支持台(20a)に載せることができだけの構造である(水平方向の力が加わるとズレてしまう。)。このスペーサー(22a)は、硬質ポリウレタン板{30cm×60cm×厚み1cm、反発弾性率50%(JIS K6400−3:2004)}の中央部分{28cm×58cm}をくり抜いた形状を持っている。
1−3.定量ポンプ(30a)
定量ポンプ(30a)は、チューブポンプ{コールパーマー社製マスターフレックスポンプヘッド7518−10、吐出量0.36〜2300ml/min、チューブの内径4.8mm、外径8.1mm}を用い、水性液体のストックタンク{2リットル、塩化ビニル製、保温ジャケット付き、ニクロム線ヒーター及びPID温度制御機能付き(20〜60℃)}と、供給管(11a)との間に設置される。
また、定量ポンプ(30a)への信号を処理するための供給量制御手段(31a)は、水分センサー(12a)からの信号を処理するためのデータ処理装置、温度調整手段(21a)、保存手段(50a)及び表示手段(60a)と共に制御ボックスに収められている。
1−4.荷重印可手段(40a)
荷重印可手段(40a)としては、測定対象に荷重を印可するためのおもり{5、3、2、1kgの4種類及びこれらを適宜組み合わせることができる。}を用意した。
なお、手動により、おもりをカートリッジ(10a)の保護カバー(16a)上に載せることにより、加重の印可が達成できるため、この実施形態{水分測定装置(A)}には、荷重を制御するための荷重制御手段(41a)を備えてはいない。
1−5.保存手段(50a)
測定データを保存するための保存手段(50a)は、水分センサー(12a)からの信号を処理するためのデータ処理装置、温度調整手段(21a)、供給量制御手段(31a)及び表示手段(60a)と共に制御ボックスに収められている。
1−6.表示手段(60a)
測定データを表示するための表示手段(60a)は、水分センサー(12a)からの信号を処理するためのデータ処理装置、温度調整手段(21a)、供給量制御手段(31a)及び保存手段(50a)と共に制御ボックスに収められている。
1−7.制御ボックス(70a)
制御ボックス(70a)には、水分センサー(12a)からの信号を処理するためのデータ処理装置、温度調整手段(21a)、供給量制御手段(31a)、保存手段(50a)及び表示手段(60a)が収められている。
制御ボックス(70a)は、シーケンス制御部{温度調整手段(21a)及び供給量制御手段(31a)}と、データ収集・保存部{水分センサー(12a)からの信号を処理するためのデータ処理装置及び保存手段(50a)}と、データ表示部{表示手段(60a)}とを含む。
シーケンス制御部は、あらかじめ定められた順序又は手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく制御機能をもち、以下の制御ができる。
<1>支持台(20a)が備える面状体(23a)の接触面{測定対象と接触する面}の温度を35〜40℃の範囲で、一定に保つこと又は経時的に温度変化させること(連続的に温度変化){温度調整手段(21a)}。
<2>60〜600ml/minの範囲で、一定流量で、又は経時的に流量を変化させて、水性液体を供給管(11a)に供給すること{供給量制御手段(31a)}。たとえば、一定流量で一定量を供給し、一定時間経過後に一定流量で一定量を供給し、さらに一定時間経過後に一定流量で一定量を供給し、さらに一定時間経過後に一定流量で一定量を供給する一連の制御を繰り返し行うことができ、供給量・時間を上記の範囲内で自由に設定できる。
データ収集・保存部は、あらかじめ定められた手続きに従って水分センサー(12a)からの信号を収集し、データ処理やデータ保存する機能をもち、以下の処理ができる。
<3>水分センサー(12a){2波長水分センサー}からの信号{水に吸収されない1.3μmの参照光の反射強度、水に吸収される1.45μmの測定光の反射強度}を収集し、これらの反射強度の比(mV)に変換し、出力する。
<4>標準0%測定対象(水分0%)を測定して得た反射強度の比を水分0%とし、標準100%測定対象(水分100%)を測定して得た反射強度の比を水分100%として、検量線(反射強度の比−水分)を作成し、保存する。
<5>測定対象を測定して得た反射強度の比と、検量線(反射強度の比−水分)データとを比較演算して得た水分データ(mV)を、時間データと共に、RAMにデータ保存する。
<6>水分データ(mV)を、時間データと共に、表示手段(60a){10cm×10cmの液晶カラーディスプレー}に表示する{次の<7>のようにパソコンに出力して、パソコンのディスプレーで表示することも可能}。
<7>水分データ(mV)を、時間データと共に、RS−232C、A/Dコンバーターを経由して出力する{パソコンのUSB端子からデジタル入力でき、汎用ソフトでデータ処理可能。}。
2.水分測定装置(A)を用いた測定対象の測定
2−1.測定対象1〜5を次のように調製した。
<測定対象1>
フラッフパルプ100部と、吸水性樹脂{サンウェットIM−860}200部とを気流型混合装置{株式会社オーテック}で混合した混合物を坪量400g/mとなるようにして、吸水紙{20cm×40cm、坪量15.5g/m}上に均一に積層した後、さらに吸水紙2枚で挟んでから5Kg/cmの圧力で30秒間プレスし、吸収体を得た。この吸収体を14cm×36cmの長方形に裁断し裁断吸収体1を得た。さらに、ポリエチレンシート{14cm×36cm、厚み300μm}とポリエチレン不織布{14cm×36cm、坪量20g/m)で、裁断吸収体1を夾んで、測定対象1{紙おむつ}を得た。
<測定対象2>
吸水性樹脂を200部から100部に変更したこと以外、測定対象1と同様にして、測定対象2{紙おむつ}を得た。
<測定対象3>
吸水性樹脂を200部から50部に変更したこと以外、測定対象1と同様にして。測定対象3{紙おむつ}を得た。
<測定対象4>
吸水性樹脂{サンウェットIM−860}を吸水性樹脂{サンウェットIM−930}に変更したこと以外、測定対象2と同様にして、測定対象4{紙おむつ}を得た。
2−2.測定
2−2−1.校正{検量線の作成、保存}
測定対象1を用いて、以下のようにして検量線を作成し、保存した。
37℃に温度調整した人工尿(塩化カリウム0.03%、硫酸マグネシウム0.08%、塩化ナトリウム0.8%及び脱イオン水99.09%)に、測定対象1を1時間浸漬して標準100%測定対象1(水分100%)を得た。引き続き、標準100%測定対象1を37℃に温度調整した支持台(20a)の面状体(23a)上に設置したスペーサー(22a)に挿入した後、カートリッジ(10a)を載せて、水分を測定して反射強度の比(水分100%)を得た。
一方、測定対象1を105℃で120分間乾燥した後、37℃のデシケーター内で冷却して標準0%測定対象1を得た。引き続き、標準0%測定対象1を37℃に温度調整した支持台(20a)の面状体(23a)上に設置したスペーサー(22a)に挿入したた後、カートリッジ(10a)を載せて、水分を測定して反射強度の比(水分0%)を得た。
そして、これらの反射強度の比から、検量線(反射強度の比−水分)を作成し、制御ボックス(70a)内の保存手段(50a)に保存した。
2−2−2.水分測定(無荷重下)
37℃×60%RHの恒温恒湿室に48時間放置しておいた測定対象1を、37℃に温度調整した支持台(20a)の面状体(23a)上に設置したスペーサー(22a)に挿入した後、カートリッジ(10a)を載せた。引き続き、供給量制御手段(31a)により600ml/minの流量で37℃に温度調整した人工尿を供給管(11a)に供給開始すると共に(1回目)、水分センサー(12a){4個のセンサー;12a1〜12a4}からのデータ収集を開始した。人工尿は8秒後に供給を中断したが、そのままデータ収集を継続し、供給中断から29分52秒後に600ml/minの流量で人工尿を8秒間供給管(11a)に供給し(2回目)、さらに29分52秒後に600ml/minの流量で人工尿を8秒間供給管(11a)に供給した(3回目)。引き続きデータ収集を29分52秒間継続した。
データ収集の間、得られる反射強度の比と検量線とを比較演算して得た水分データ(mV)を時間データと共に表示手段(60a)に表示すると同時に、保存手段(50a)にデータ保存した。なお、測定対象2〜4についても、同様に測定し、データ保存した。
保存したデータを表計算ソフト{マイクロソフトオフィスエクセル(Microsoft Office Excel)、マイクロソフトコーポレーション(Microsoft Corporation)}へ転送し、時間−水分のグラフを描いた{図5〜9}。そして、表計算ソフトのマクロ機能を用いて、ベースライン(水分0%でY軸に直交する垂線=X軸)と、0分の点でX軸に直交する垂線(Y軸)と、時間30分の点でX軸に直交する垂線と、グラフとで囲まれる面積(1回目)を算出した。また、同様にして、ベースラインと、30分の点でX軸に直交する垂線と、60分の点でX軸に直交する垂線と、グラフとで囲まれる面積(2回目)を算出した。また、同様にして、ベースラインと、60分の点でX軸に直交する垂線と、90分の点でX軸に直交する垂線と、グラフとで囲まれる面積(3回目)を算出した。得られた面積をセンサーごとに表1〜4にまとめた。
2−2−3.表面ドライ感(無荷重下)
水分測了定を終した測定対象1について、測定対象の表面を10人のパネラー{男性5人、女性5人}が、次の基準で指触評価してもらい、10人の評価結果の合計点(表面ドライ感)を得た。また、測定対象2〜4についても、同様に評価し、これらの評価データを表1〜4に示した。
3:測定対象の全体に湿りを全く感じない(不快感を覚えない状態)
2:測定対象が部分的にしめった感じ(不快感を覚える状態)
1:測定対象全体が湿りを超えて濡れた状態
Figure 0004932568




Figure 0004932568




Figure 0004932568




Figure 0004932568




センサー(12a1)から得られた面積と、表面ドライ感との関係{面積vs.表面ドライ感}を図10に示す。
<実施例2>
1.水分測定装置(B)
水分測定装置(B)は、面状体(13b)、供給管(11b)1個、水分センサー(12b)2個及び保護カバー(16b)を備えたカートリッジ(10b)と、
温度調整手段(21b)、スペーサー(22b)及び面状体(23b)を備えた支持台(20b)と、
供給量制御手段(31b)を備えた定量ポンプ(30b)と、
保存手段(50b)と、
表示手段(60b)と、
制御ボックス(70b)とを備えている(図3及び4参照)。
1−1.カートリッジ(10b)
カートリッジ(10b)のベースとなる面状体(13b)は、直径16cmの円柱管{長さ16cm、肉厚0.5cm、無色透明アクリル樹脂製、円柱管の外側の面が面状体(13b)の接触面の一部となる。}を1/3となるように軸方向に切断した半円柱管(1/3円柱管)の切断部分2カ所に、それぞれ、樹脂板{16cm×12cm×厚み0.5cm、無色透明アクリル樹脂製}の1枚ずつを接着させた放物柱面状(厳密には放物柱面とは異なる。)を有する(図3及び4参照)。そして、供給口(14b)は、仮想線{この面状体(13b)の内面{半円柱管の内側に連続する面、すなわち、面状体(13b)の接触面とは反対側の面}において、半円柱管の切断部分(切断線)から最も遠くに位置する仮の直線}から3cm離れ、かつ、半円柱管の軸方向の中央に設けられている。この供給口(14b)は、円柱孔の形状を有し、円柱孔の円柱軸が垂直軸(重力軸)に対して30°となるように設けられ、円柱孔の円柱軸に対して垂直方向の断面積が4.9cmである。
そして、この供給口(14b)と、供給管(11b){内径2.5cm(外径3cm)×長さ40cm、アクリル樹脂製の円柱管}とは、円柱孔の円柱軸と、円柱管の円柱軸とが重なるように接続されている。
また、水分センサー(12b){有限会社オーテック、2波長水分センサー、3cm×7cm×高さ7.4cm}は、発光ダイオードから光を測定対象に照射し、測定対象からの反射光のうち、水に吸収されない1.3μmの参照光と、水に吸収される1.45μmの測定光を同時に測定し、外乱要因を除去し、高精度に水分を測定できるものである。
2個の水分センサーのうち、1個の水分センサー(12b1)は、面状体(13b)の内面において、仮想線{面状体(13b)の内面において、半円柱管の切断部分(切断線)から最も遠い仮の直線}上、かつ、半円柱管の軸方向の中央{水分センサーの底面中央がこの位置になる。}にネジ止めされている。また、2個の水分センサーのうち、他1個の水分センサー(12b2)は、供給口(14b)に対して水分センサー(12b1)とは反対側に、同様にして、供給口(14b)の中央部から3cm離れ、かつ、半円柱管の軸方向の中央{水分センサーの底面中央がこの位置になる。}にネジ止めされている。
また、水分センサー(12b)からの信号を処理するためのデータ処理装置は、温度調整手段(21b)、供給量制御手段(31b)、保存手段(50b)及び表示手段(60b)と共に制御ボックスに収められている。
保護カバー(16b)は、2個の水分センサー(12b)と、面状体(13b)を覆い被せることができる四角形板{16cm×20cm×厚さ0.5cm、無色透明アクリル樹脂製、供給管(11b)が貫通できる孔が設けられている。}と、放物線状板{面状体(13b)の放物柱面状(厳密には放物柱面とは異なる。)に沿った放物線状の線(厳密には放物線とは異なる。)及び直線で囲まれた形の板、厚さ0.5cm、無色透明アクリル樹脂製}2枚とから構成されている。そして、放物線状板は、面状体(13b)の放物柱面状に対応させて接着され、放物線状板2枚及び面状体(13b)によって、四角形の開放部を持つ放物面状容器を構成している。また、四角形板は、この四角形の開放部を覆うようにネジ止めされている。
1−2.支持台(20b)
面状体(13b)の接触面の全てと面接触できる面状体(23b){18cm×47cm×厚み0.5cm、ステンレス製、放物柱面状}1枚、側板{18cm×22cm×厚み0.5cm、ステンレス製}2枚、側板{28cm×22cmの四角形板から放物線状板{面状体(13b)の放物柱面状の線(厳密には放物線とは異なる。)及び直線で囲まれた形に対応する板、厚み0.5cm、ステンレス製}2枚、天板{18cm×3cm×厚み0.5cm}2枚及び底板{18cm×28cm×厚み0.5cm、ステンレス製}1枚から構成される。また、面状体(23b)の裏側{接触面とならない面側}には、ニクロム線ヒーター{温度調整手段(21b)のヒーター、100V、200ワット×6本}が埋設され、面状体(23b)の裏側に温度計が設置されている。
また、ニクロム線ヒーターへの信号及び温度計からの信号を処理するためのデータ処理装置{温度調整手段(21b)}は、水分センサー(12b)からの信号を処理するためのデータ処理装置、供給量制御手段(31b)、保存手段(50b)及び表示手段(60b)と共に制御ボックスに収められている。
また、スペーサー(22b)は、測定対象へカートリッジ(10b)の荷重が加わらないようにするためのものであり、支持台(20b)の面状体(23b)に載せることができだけの構造である(水平方向の力が加わるとズレてしまう。)。このスペーサー(22b)は、硬質ポリウレタン棒{18cm×2cm×厚み1cm、反発弾性率50%}の2本から構成される。そして、スペーサー(22b)は、面状体(13b)の端部と、面状体(23b)の端部との間に挟持することにより、その機能を発揮する。
1−3.定量ポンプ(30b)
定量ポンプ(30b)は、チューブポンプ{コールパーマー社製マスターフレックスポンプヘッド7518−10、吐出量0.36〜2300ml/min、チューブの内径4.8mm、外径8.1mm}を用い、水性液体のストックタンク{2リットル、塩化ビニル製、保温ジャケット付き、ニクロム線ヒーター及びPID温度制御機能付き(20〜60℃)}と、供給管(11b)との間に設置される。
また、定量ポンプ(30b)への信号を処理するための供給量制御手段(31b)は、水分センサー(12b)からの信号を処理するためのデータ処理装置、温度調整手段(21b)、保存手段(50b)及び表示手段(60b)と共に制御ボックスに収められている。
1−4.保存手段(50b)
測定データを保存するための保存手段(50b)は、水分センサー(12b)からの信号を処理するためのデータ処理装置、温度調整手段(21b)、供給量制御手段(31b)及び表示手段(60b)と共に制御ボックスに収められている。
1−5.表示手段(60b)
測定データを表示するための表示手段(60b)は、水分センサー(12b)からの信号を処理するためのデータ処理装置、温度調整手段(21b)、供給量制御手段(31b)及び保存手段(50b)と共に制御ボックスに収められている。
1−6.制御ボックス(70b)
制御ボックス(70b)には、水分センサー(12b)からの信号を処理するためのデータ処理装置、温度調整手段(21b)、供給量制御手段(31b)保存手段(50b)及び表示手段(60b)が収められている。
制御ボックス(70b)は、シーケンス制御部{温度調整手段(21b)、供給量制御手段(31b)}と、データ収集・保存部{水分センサー(12b)からの信号を処理するためのデータ処理装置及び保存手段(50b)}と、データ表示部{表示手段(60b)}とを含む。
シーケンス制御部は、あらかじめ定められた順序又は手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく制御機能をもち、以下の制御ができる。
<1>支持台(20b)が備える面状体(23b)の接触面{測定対象と接触する面}の温度を35〜40℃の範囲で、一定に保つこと又は経時的に温度変化させること(連続的に温度変化){温度調整手段(21b)}。
<2>60〜600ml/minの範囲で、一定流量で、又は経時的に流量を変化させて、水性液体を供給管(11b)に供給すること{供給量制御手段(31b)}。たとえば、一定流量で一定量を供給し、一定時間経過後に一定流量で一定量を供給し、さらに一定時間経過後に一定流量で一定量を供給し、さらに一定時間経過後に一定流量で一定量を供給する一連の制御を繰り返し行うことができ、供給量・時間を上記の範囲内で自由に設定できる。
データ収集・保存部は、あらかじめ定められた手続きに従って水分センサー(12b)からの信号を収集し、データ処理やデータ保存する機能をもち、以下の処理ができる。
<3>水分センサー(12b){2波長水分センサー}からの信号{水に吸収されない1.3μmの参照光の反射強度、水に吸収される1.45μmの測定光の反射強度}を収集し、これらの反射強度の比(mV)に変換し、出力する。
<4>標準0%測定対象(水分0%)を測定して得た反射強度の比を水分0%とし、標準100%測定対象(水分100%)を測定して得た反射強度の比を水分100%として、検量線(反射強度の比−水分)を作成し、保存する。
<5>測定対象を測定して得た反射強度の比と、検量線(反射強度の比−水分)データとを比較演算して得た水分データ(mV)を、時間データと共に、RAMにデータ保存する。
<6>水分データ(mV)を、時間データと共に、表示手段(60b){10cm×10cmの液晶カラーディスプレー}に表示する{次の<7>のようにパソコンに出力して、パソコンのディスプレーで表示することも可能}。
<7>水分データ(mV)を、時間データと共に、RS−232C、A/Dコンバーターを経由して出力する{パソコンのUSB端子からデジタル入力でき、汎用ソフトでデータ処理可能。}。
2.水分測定装置(B)を用いた測定対象の測定
2−1.測定対象は、実施例1で調製したものを用いた。
2−2.測定
2−2−1.校正{検量線の作成、保存}
測定対象1を用いて、以下のようにして検量線を作成し、保存した。
37℃に温度調整した人工尿(塩化カリウム0.03%、硫酸マグネシウム0.08%、塩化ナトリウム0.8%及び脱イオン水99.09%)に、測定対象1を1時間浸漬して標準100%測定対象1(水分100%)を得た。引き続き、標準100%測定対象1を37℃に温度調整した支持台(20b)に広げ、支持台(20b)の面状体(23b)の端部にスペーサー(22b)の2本をそれぞれ設置した後、カートリッジ(10b)を載せて、水分を測定して反射強度の比(水分100%)を得た。
一方、測定対象1を105℃で120分間乾燥した後、37℃のデシケーター内で冷却して標準0%測定対象1を得た。引き続き、標準0%測定対象1について、上記と同様にして、水分を測定して反射強度の比(水分0%)を得た。
そして、これらの反射強度の比から、検量線(反射強度の比−水分)を作成し、制御ボックス(70b)内の保存手段(50b)に保存した。
2−2−2.水分測定(無荷重下)
37℃×60%RHの恒温恒湿室に48時間放置しておいた測定対象1を37℃に温度調整した支持台(20b)に広げ、支持台(20b)の面状体(23b)の端部にスペーサー(22b)の2本をそれぞれ設置した後、カートリッジ(10b)を載せた。引き続き、供給量制御手段(31b)により600ml/minの流量で37℃に温度調整した人工尿を供給管(11b)に供給開始すると共に(1回目)、水分センサー(12b){2個のセンサー;12b1〜12b2}からのデータ収集を開始した。人工尿は8秒後に供給を中断したが、そのままデータ収集を継続し、供給中断から29分52秒後に600ml/minの流量で人工尿を8秒間供給管(11b)に供給し(2回目)、さらに29分52秒後に600ml/minの流量で人工尿を8秒間供給管(11b)に供給した(3回目)。引き続きデータ収集を29分52秒間継続した。
データ収集の間、得られる反射強度の比と検量線とを比較演算して得た水分データ(mV)を時間データと共に表示手段(60b)に表示すると同時に、保存手段(50b)にデータ保存した。なお、測定対象2〜4についても、同様に測定し、データ保存した
保存したデータを表計算ソフト{マイクロソフトオフィスエクセル(Microsoft Office Excel)、マイクロソフトコーポレーション(Microsoft Corporation)}へ転送し、時間−水分のグラフを描いた。そして、表計算ソフトのマクロ機能を用いて、ベースライン(水分0%でY軸に直交する垂線=X軸)と、0分の点でX軸に直交する垂線(Y軸)と、時間30分の点でX軸に直交する垂線と、グラフとで囲まれる面積(1回目)を算出した。また、同様にして、ベースラインと、30分の点でX軸に直交する垂線と、60分の点でX軸に直交する垂線と、グラフとで囲まれる面積(2回目)を算出した。また、同様にして、ベースラインと、60分の点でX軸に直交する垂線と、90分の点でX軸に直交する垂線と、グラフとで囲まれる面積(3回目)を算出した。得られた面積をセンサーごとに表5〜8にまとめた。
2−2−3.表面ドライ感(無荷重下)
実施例1と同様にして、表面ドライ感の評価を行い、評価データを表5〜8に示した。
Figure 0004932568




Figure 0004932568





Figure 0004932568





Figure 0004932568




センサー(12b1)から得られた面積と、表面ドライ感との関係{面積vs.表面ドライ感}を図10に示す。
<比較例>
1.水分測定装置(H)
SDME(Surface Dryness Measurement Equipment)試験器(WK system社製)を用いた{特許文献1に記載された表面水分測定装置に該当する。}。
2.水分測定装置(H)を用いた測定対象の測定
2−1.測定対象は、実施例1で調製したものを用いた。
2−2.測定
SDME試験器に添付されている取扱説明書に従い、また、実施例の条件にできるだけ近い条件で、以下のようにして測定した。
2−2−1.校正{検量線の作成、保存}
測定対象1を用いて、以下のようにして検量線を作成し、保存した。
37℃に温度調整した人工尿(塩化カリウム0.03%、硫酸マグネシウム0.08%、塩化ナトリウム0.8%及び脱イオン水99.09%)に、測定対象1を1時間浸漬して標準100%測定対象1(水分100%)を得た。引き続き、標準100%測定対象1を37℃に温度調整した支持台(20a)上に設置したスペーサー(22a)に挿入した後、SDME試験器の検出器を載せて、水分を測定して反射強度の比(水分100%)を得た。
一方、測定対象1を105℃で120分間乾燥した後、37℃のデシケーター内で冷却して標準0%測定対象1を得た。引き続き、標準0%測定対象1を37℃に温度調整した支持台(20a)上に設置したスペーサー(22a)に挿入したた後、SDME試験器の検出器を載せて、水分を測定して反射強度の比(水分0%)を得た。
そして、これらの反射強度の比から、検量線(反射強度の比−水分)を作成し、SDME試験器に保存した。
2−2−2.水分測定(無荷重下)
37℃×60%RHの恒温恒湿室に48時間放置しておいた測定対象1を、37℃に温度調整した支持台(20a)上に設置したスペーサー(22a)に挿入した。引き続き、測定対象の中央に金属リング(内径70mm、外径80mm長さ50mm、重量300g)を載せて、この金属リングの中に人工尿80mlを供給し、供給完了後直ちに金属リングを取り去き、換わりに、SDME試験器の検出器を測定対象に接触するようにして載せた。SDME試験器の検出器を載せると同時に測定を開始して、5分後の値を読み取った{検量線とを比較演算して得た値}。なお、測定対象2〜4についても、同様に測定し、5分後の値を読み取った。これらのデータを表9にまとめた。
Figure 0004932568




水分と、表面ドライ感との関係{水分vs.表面ドライ感}を図10に示す{なお、表面ドライ感は実施例1のデータを用いた。}。
図10から明らかなように、本発明の水分測定装置を用いて評価した結果は、表面ドライ感と極めて高い相関があった。一方、比較例の装置で評価した場合、すべての測定対象が優れているという結果が得られ、実使用に近い評価結果(表面ドライ感)と相関が認められなかった。
実施例1で用いた水分測定装置を模式的に示した正面図である{信号線及び電力線は省略してある。}。 実施例1で用いた水分測定装置のうち、カートリッジ(10)及び支持台(20)について、模式的に分解して示した斜視図である{信号線及び電力線は省略してある。}。 実施例2で用いた水分測定装置のうち、測定対象をカートリッジ(10)及び支持台(20)で挟持した状態を模式的に示した斜視図である{信号線及び電力線は省略してある。}。 実施例2で用いた水分測定装置のうち、測定対象をカートリッジ(10)及び支持台(20)で挟持した状態を模式的に示した断面図である{供給管(11)の円柱軸を含む垂直断面を示す断面図である。}。 実施例1で得た時間と水分との関係を表すグラフである{4個のセンサーのデータ}。 実施例1で得た時間と水分との関係を表すグラフである{センサー(12a1)のデータ}。 実施例1で得た時間と水分との関係を表すグラフである{センサー(12a2)のデータ}。 実施例1で得た時間と水分との関係を表すグラフである{センサー(12a3)のデータ}。 実施例1で得た時間と水分との関係を表すグラフである{センサー(12a4)のデータ}。 実施例1及び2で得た面積と表面ドライ感との関係、並びに比較例で得た水分と表面ドライ感との関係を表すグラフである。
符号の説明
10 カートリッジ
11 供給管
12 水分センサー
13 面状体
14 供給口
15 スペーサー
16 保護カバー
20 支持台
21 温度調整手段
22 スペーサー
23 面状体
30 定量ポンプ
31 供給量制御手段
40 荷重印可手段
41 荷重制御手段
50 保存手段
60 表示手段
70 制御ボックス
80 水性液体
90 ストックタンク
100 測定対象

Claims (11)

  1. 測定対象の表面へ水性液体を供給して測定対象の表面に残存する水分を測定するための測定装置であって、
    測定対象の表面へ水性液体を供給するための供給管(11)と、測定対象の水分を測定するための水分センサー(12)と、測定対象と面接触できる面状体(13)とを備え、
    面状体(13)に設けられた水性液体の供給口(14)と供給管(11)とが接続され、
    水分センサー(12)が測定対象に対して非接触となるように面状体(13)に配置されているカートリッジ(10)を含むことを特徴とする水分測定装置。
  2. さらに、カートリッジ(10)と協同して測定対象を挟持するための支持台(20)を備えた請求項1に記載の水分測定装置。
  3. さらに、供給管(11)へ水性液体を送液するための定量ポンプ(30)と、水性液体の供給量を制御するための供給量制御手段(31)とを備えた請求項1又は2に記載の水分測定装置。
  4. 測定対象に対して加熱及び/又は冷却できる温度調整手段(21)を支持台(20)に内蔵している請求項2に記載の水分測定装置。
  5. 測定対象へカートリッジの荷重が加わらないようにするためのスペーサー(22)を支持台(20)に設けるか、又は測定対象へカートリッジの荷重が加わらないようにするためのスペーサー(15)をカートリッジ(10)に設けるている請求項2〜4のいずれかに記載の水分測定装置。
  6. さらに、測定対象に荷重を印可するための荷重印可手段(40)と、荷重を制御するための荷重制御手段(41)とを備えた請求項1〜5のいずれかに記載の水分測定装置。
  7. 水分センサー(12)の個数が2〜50個である請求項1〜6のいずれかに記載の水分測定装置。
  8. さらに、測定データを保存するための保存手段(50)と、測定データを表示するための表示手段(60)とを備えた請求項1〜7のいずれかに記載の水分測定装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載された水分測定装置を用いて、測定対象に含有させる吸水性樹脂の種類を決定する工程を含むことを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載された水分測定装置を用いて、測定対象に含有させる吸水性樹脂の種類及び/又は含有量を決定する工程を含むことを特徴とする吸液性物品の製造方法。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載された水分測定装置を用いて、測定対象の構造並びに/又は原材料の種類及び/若しくは含有量を決定する工程を含むことを特徴とする吸液性物品の製造方法。
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