JP4928772B2 - 水素製造システム及び水素製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラントの簡素化を図り安全に水素を製造できる水素製造システム及び水素製造方法に関する。
原子炉等の熱源を用いた水素製造システムとして、原子炉等の排熱を利用し水素を製造する過程で、熱交換器を原子炉等と水素製造設備の間に配置してなるシステムが従来提案されている。
上記の原子炉等には、沸騰水型原子炉(BWR)、加圧水型原子炉(PWR)等の軽水炉だけでなく、新型転換炉(ATR)、高速増殖炉(FBR)、核融合発電も含まれる。以下では、原子炉を例にして説明を行う。
原子炉で加熱された冷却材中のトリチウムの除去及び透過遮断は、その多くの場合、コールドトラップ等の不純物除去装置を介して行われている。しかし、原子力プラントを構成する配管や機器の多くは、ステンレス鋼やニッケル合金等のトリチウムが透過拡散し易い材料で構成されているため、冷却材中の一部のトリチウムが機器や配管等から透過し外部へ放出されるために、これらの機器等がその影響を受けないように保守管理を行わなければならない。
このため、機器等に酸化被膜をコーティングしてトリチウム透過を低減させる方法(例えば、特許文献1参照)や、熱交換器の配管を2重化にする等してトリチウムに対する障壁を増やす手法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、原子炉等排熱を利用して水素を製造する場合、原子炉等側からのトリチウムが水素製造側へ侵入して製造された水素へ混入する恐れがある。このトリチウムは、水素同位体であり、原子状態で材料中に溶解、拡散、透過し易い。この透過現象は、溶解現象と拡散現象の重ね合わせであり、結晶性や材料組織等に大きく影響される。また、この金属材料の水素透過率が大きいことが知られている(例えば、非特許文献1〜3参照)。さらに、上記の製造された水素は、燃料として様々に利用されるもので、放射性物質の混入は避けなければならない。
特開平3−205599号公報 特開平8−248158号公報 STEWARD S A,"Review of hydrogen isotope permeability through materials",US DOE Rep.,1983,p22 K.VERGHESE,L.R.ZUMWALT,C.P.FENG,AND T.S.ELLEMAN,Journal of Nuclear Materials 85&86,1979,p1161-1164 R.A.CAUSEY,J.D.FOWLER,CAMRAN RAVANBAKHT,T.S.ELLEMAN and KURUVILLA VERGHESE,Journal of The American Ceramic Society,1978,p221-225
上述した従来の原子炉等熱源を用いた水素製造システムは、原子炉等の排熱を利用し水素を製造する過程で、熱交換器を原子炉等と水素製造設備の間に配置して行われるもので、原子炉側から水素製造側へのトリチウムの侵入を防ぐ必要がある。
しかしながら、従来のトリチウム除去システムでは、装置が大型化し、複雑化しさらに放射性廃棄物処理が困難である、という課題があった。
また上記の2重管型熱交換器においては、構造が複雑化し、また、金属材料の水素透過率は大きく、2重管にして障壁を2倍にしても透過阻止機能は十分でない、という課題があった。
さらに、逆に水素製造装置で生成された水素が原子炉等側への侵入することも避けなければならない、という課題があった。これは、ナトリウム中の水素濃度が常に監視されていることからも分るように、高速炉では冷却水にナトリウムを用いているため、水素侵入による原子炉プラント構造材料の水素脆化や過剰水素による化学反応を抑制するためである。このように、原子炉等と水素製造プラントとの組み合わせにおいて、原子炉側への水素侵入も抑制しなければならない、という課題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、原子炉等側から水素製造側へのトリチウムの侵入を防ぎ、プラントの簡素化を図り更に安全に水素を製造できる水素製造システム及び水素製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の水素製造システムにおいては、原子炉と、この原子炉より排熱される排熱手段と、この排熱手段より排出された熱を利用して水素を製造する水素製造装置と、前記原子炉と水素製造設備との間に設けられ伝熱部材として、ホットプレス法又は反応焼結法により製造され、トリチウム又は水素の透過を遮断できる材料組織を有するβーSiCセラミックスが用いられるSiCセラミックス製熱交換器と、を有することを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するため、本発明の水素製造方法においては、原子炉より排熱される排熱ステップと、この排出された熱を利用して水素製造設備によって水素を製造する水素製造ステップと、前記原子炉と前記水素製造設備との間に設けられ伝熱部材としてホットプレス法又は反応焼結法により製造されたβーSiCセラミックスを用いたSiCセラミックス製熱交換器によって前記原子炉で発生したトリチウムの前記水素製造設備への侵入を抑制するトリチウム侵入抑制ステップと、を有することを特徴とするものである。
本発明の水素製造システム及び水素製造方法によれば、原子炉等と水素製造設備との間に、ホットプレス法又は反応焼結法により製造された耐水素透過性のあるβーSiCセラミックスを用いたSiCセラミックス製熱交換器を配設することにより、原子炉等側から水素製造側へのトリチウムの侵入を防ぎ、さらに水素製造側から原子炉側への水素の侵入を遮断することができるので、プラントの簡素化を図り更に安全に水素を製造することができる。
以下、本発明に係る水素製造システム及びその製造方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の水素製造システム及び水素製造方法の基本的な構成を示すブロック図である。
本図に示すように、水素製造システムは、原子炉1等の排熱を図示しない排熱手段を介して利用して水素を製造する過程において、中間熱交換器(IHX)2を原子炉1等と水素製造設備6との間に配置することにより行われる。この原子炉1等としては、例えば、400℃〜550℃の排熱の利用が可能なナトリウム等液体金属を冷却材とする高速炉又は高速増殖炉高速炉又は高速増殖炉を想定する。原子炉1等と中間熱交換器2とは、1次系ループ7で連結され、原子炉1等で発生した熱は中間熱交換器2に伝達される。この1次系ループ7の中を流れる流体は原子炉核熱を伝達する液体金属であり、この配管材料は任意とする。
上記の中間熱交換器2は、400℃〜550℃で熱交換可能なものであればよく、構造や型式は任意とする。この中間熱交換器2は、2次系ループ8を介して蒸気発生器(SG)3に接続されている。この蒸気発生器3は、2次系ループ8で熱を受け取り、蒸気を発生させるものであればよく、構造や型式は任意のものとする。また、2次系ループ8には1次系からの熱を伝達する液体金属が導入され、蒸気発生器3からの蒸気漏れが起こったときに直接蒸気が1次系ループに侵入しないように配置されたものであり、配管材料は任意とする。
この蒸気発生器3で発生した蒸気は、第1の蒸気配管9aを介して発電用タービン4に導出されて、タービン4の羽根を回転することにより電気を発生させている。この発電用蒸気タービン4は、電気を発生させるものであればよく、型式は任意とする。
また、上記の蒸気発生器3で発生した蒸気は、第1の蒸気配管9aより分岐された第2の蒸気配管9bを介して水素製造用SiC(シリコンカーバイト)セラミックス製熱交換器5に導出されている。この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5は、トリチウム又は水素透過を遮断できる材料組織を有し、蒸気発生器3からの蒸気から熱を受け取り、高温蒸気を生成させるものであり、構造や型式は任意とする。また、上記の第1及び第2の蒸気配管9a、9bは、400℃〜500℃の高温蒸気が流れるものであればよく、配管材料は任意とする。
この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5に導入された蒸気は、流体配管10を介して水素製造設備6に供給される。この水素製造設備6は、400℃〜550℃で作動可能な高温水蒸気電解水素製造設備であり、セル構造や電解質材料、電極材料は任意とする。
ここで、水素製造用SiCセラミックス製熱交換器(PHX)5の伝熱材として使用されているSiCセラミックスの水素透過率について説明する。
このSiCセラミックス製伝熱部材は、例えば、ホットプレス法(HP法:Hot Press法)又は反応焼結法(RS法:Reaction Sintering法)により製造される。
上述の方法で製造されたSiCセラミックスを用いることにより、高強度かつ材料欠陥の少ないセラミックス製熱交換器の製作が可能となる。SiCセラミックスはその加工方法により、材料組織が大きく異なるが、反応焼結法又は繊維強化と反応焼結との組み合わせ等によって製作された緻密なSiCセラミックスは、金属よりも数桁低いトリチウム透過挙動を示す。
図2は、図1のSiCセラミックス製熱交換器の水素透過率を示すグラフである。
本グラフに示すように、SiCセラミックス(KT−SiC、β−SiC)の水素透過率は、比較例としての原子炉プラントで多用されているステンレス鋼やニッケル合金(Fe、Ni)の水素透過率に比較して10桁ほども小さいことがわかる。
このように構成された本実施の形態において、水素透過率の小さいSiCセラミックスを伝熱部材としたSiCセラミックス製熱交換器5を原子炉1と水素製造設備6との間に配置するものである。
本実施の形態によれば、耐水素透過性のあるSiCセラミックス製熱交換器5を蒸気発生器3と水素製造設備6との間に配置することにより、原子炉1側から水素製造設備6側へのトリチウムの侵入を遮断することができる。このSiCセラミックス製熱交換器5を採用することにより、水素製造設備6側でのトリチウム除去装置の必要性がなくなり、プラントの簡素化や低コスト化を図ることができる。
また、逆に水素製造設備6側から原子炉1側への余分な水素の侵入をも遮断することが可能となり、原子炉プラント構造材料の水素脆化や水素侵入による化学反応の抑制が可能となる。
なお、本実施の形態の水素製造システムによれば、原子炉1から水素製造装置6までに中間熱交換器(IHX)2、蒸気発生器(SG)3及び水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5を介して流体が導出されるので、3重のトリチウム遮蔽構造を構築することになる。
図3は、本発明の第2の実施の形態の水素製造システム及びその製造方法の基本的な構成を示すブロック図である。
第1の実施の形態においては、中間熱交換器2と水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5との間に蒸気発生器3が介在する構成となっているが、本実施の形態においては、中間熱交換器2と水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5との間に蒸気発生器3が介在しない構成となっている。第1の実施の形態と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、水素製造システムは、原子炉1等の排熱を利用して水素を製造する過程において、中間熱交換器2を原子炉1等と水素製造設備6との間に配置することにより行われる。この原子炉1等は、例えば、400℃〜550℃の排熱の利用が可能な高速炉又は高速増殖炉を想定する。
この中間熱交換器2は、第1の2次系ループ8aを介して蒸気発生器3に接続されている。この蒸気発生器3は、2次系ループ8aで熱を受け取り、蒸気を発生させるものであればよく、構造や型式は任意のものとする。
この蒸気発生器3で発生した蒸気は、蒸気配管9を介して発電用タービン4に導出されて、タービン4の羽根を回転することにより電気を発生させている。
また、上記の中間熱交換器2の2次系流体は、第1の2次系ループ8aを分岐して形成された第2の2次系ループ8bを介して水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5に導出されている。この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5は、トリチウム又は水素透過を遮断できる材料組織を有し、中間熱交換器2の2次系流体から熱を受け取り、高温蒸気を生成させるものであり、構造や型式は任意とする。
この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5に導入された蒸気は、流体配管10を介して水素製造設備6に供給される。この水素製造設備6は、400℃〜550℃で作動可能な高温水蒸気電解水素製造設備であり、セル構造や電解質材料、電極材料は任意とする。
このように構成された本実施の形態において、水素透過率の小さいSiCセラミックスを伝熱部材として使用したSiCセラミックス製熱交換器5を、中間熱交換器2と水素製造設備6との間に配置する。
本実施の形態によれば、SiCセラミックス製熱交換器5を中間熱交換器2と水素製造設備6との間に配置することにより、原子炉1側から水素製造設備6側へのトリチウムの侵入を遮断することができる。このSiCセラミックス製熱交換器5を採用することにより、水素製造設備6側でのトリチウム除去装置の必要性がなくなり、プラントの簡素化や低コスト化を図ることができる。
また、逆に水素製造設備6側から原子炉1側への余分な水素の侵入をも遮断することが可能となり、原子炉プラント構造材料の水素脆化や水素侵入による化学反応の抑制が可能となる。
また、本実施の形態の水素製造システムは、中間熱交換器(IHX)2とSiCセラミックス製熱交換器6との間には液体金属が流れるため腐食による問題が低減され、さらにタービン4に係る設備と水素製造設備6との分離が可能となる。
図4は、本発明の第3の実施の形態の水素製造システム及びその製造方法の基本的な構成を示すブロック図である。
第2の実施の形態においては、蒸気発生器3が介在する構成となっているが、本実施の形態においては、蒸気発生器3が介在しない構成となっている。第2の実施の形態と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、水素製造システムは、原子炉1等の排熱を利用し水素を製造する過程において、中間熱交換器2を原子炉1等と水素製造設備6との間に配置することにより行われる。この原子炉1等としては例えば、900℃以下の排熱利用可能なヘリウム等を冷却材とする高温ガス炉を想定する。原子炉1等と中間熱交換器2とは、1次系ループ7で連結され、原子炉1等で発生した熱は中間熱交換器2に伝達される。この1次系ループ7に流れる流体は、高温ガス炉の冷却ガスが流れればよく、ガスの種類や配管材料は任意とする。この中間熱交換器2は、900℃以下の温度で熱交換可能なものであればよく、構造や型式は任意とする。
この中間熱交換器2の2次系流体は、第1の2次系ループ8aを介して発電用タービン4に導出されて、タービンの羽根を回転することにより電気を発生させている。この発電用蒸気タービン4は、2次系ループの高温ガスにより発電できるガスタービンであり、その構造や形式は任意とする。
また、上記の中間熱交換器2の2次系流体は、第1の2次系ループ8aから分岐して形成された第2の2次系ループ8bを介して水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5に導出されている。この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5は、トリチウム又は水素透過を遮断できる材料組織を有し、中間熱交換器2の2次系流体から熱を受け取り、高温蒸気を生成させるものであり、900℃以下の温度で熱交換できるものであればよく、構造や型式は任意とする。
また、上記の第1及び第2の2次系ループ8a、8bは、中間熱交換器2において1次系ガスからの熱を回収できるガスが流れればよく、ガスの種類や配管材料は任意とする。
この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5に導入された蒸気は、流体配管10を介して水素製造設備6に供給される。この水素製造設備6は、900℃で作動可能であり、セル構造、電解質材料及び電極材料が任意であり、高温水蒸気電解水素製造設備又は熱化学法を用いた水素製造設備とする。
上記の流体配管10は、高温水蒸気電解の場合は水蒸気が流れ、熱化学法の場合は触媒流体が流れので、この配管材料はそれぞれの流体に対して耐食性を有するものとする。
このように構成された本実施の形態において、水素透過率の小さいSiCセラミックスを伝熱部材として使用したSiCセラミックス製熱交換器5を、中間熱交換器2と水素製造設備6との間に配置する。
本実施の形態によれば、SiCセラミックス製熱交換器5を中間熱交換器2と水素製造設備6との間に配置することにより、原子炉1側から水素製造設備6側へのトリチウムの侵入を遮断することができる。このSiCセラミックス製熱交換器5を採用することにより、水素製造設備6側でのトリチウム除去装置の必要性がなくなり、プラントの簡素化や低コスト化を図ることができる。
また、逆に水素製造設備6側から原子炉1側への余分な水素の侵入をも遮断することが可能となり、原子炉プラント構造材料の水素脆化や水素侵入による化学反応の抑制が可能となる。
さらに、本実施の形態の水素製造方法を用いることにより、高速炉又は高温ガス炉との組み合わせにより、400℃〜900℃までの広い温度領域でエネルギー効率の高い水素製造が可能であり、同時に酸素も製造することも可能となる。
また、上記の水素製造方法を用いることにより、高温ガス炉との組み合わせによって、大規模水素製造が可能となる。
そして、900℃での高温水蒸気電解により高効率水素製造が可能となり、さらに蒸気発生器を排除できるために配管等の低減が可能となる。
図5は、本発明の第4の実施の形態の水素製造システム及びその製造方法の基本的な構成を示すブロック図である。
第3の実施の形態においては、原子炉1と発電用タービン4との間に中間熱交換器2が介在する構成となっているが、本実施の形態においては、原子炉1と発電用タービン4との間に中間熱交換器2が介在しない構成となっている。第3の実施の形態と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、水素製造システムは、原子炉1等の排熱を利用して水素を製造する過程において、中間熱交換器2を原子炉1等と水素製造設備6との間に配置することにより行われる。この原子炉1等は、900℃以下の排熱利用可能なヘリウムを冷却材とする高温ガス炉とする。原子炉1等と発電用タービン4とは、第1の1次系ループ7aで連結される。この1次系ループ7aに流れる流体は、高温ガス炉の冷却ガスが流れればよく、ガスの種類や配管材料は任意とする。
この1次系流体は、2次系ループ7aを介して発電用タービン4に導出されて、タービンの羽根を回転することにより電気を発生させている。この発電用蒸気タービン4は、1次系ループの高温ガスにより発電できるガスタービンであり、その構造や形式は任意とする。
また、第1の1次系ループ7aより分岐した第2の1次系ループ7bは、原子炉1等と中間熱交換器2とを連結している。原子炉1等で発生した熱はこの中間熱交換器2に伝達される。上記の中間熱交換器2は、900℃以下の温度で熱交換可能なものであればよく、構造や型式は任意とする。
上記の中間熱交換器2の2次系流体は、2次系ループ8を介して水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5に導出されている。この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5は、トリチウム又は水素透過を遮断できる材料組織を有し、中間熱交換器2の2次系流体から熱を受け取り、高温蒸気を生成させるものであり、900℃以下の温度で熱交換できるものであればよく、構造や型式は任意とする。
また、上記の2次系ループ8は、中間熱交換器2において1次系ガスからの熱を回収できるガスが流れればよく、ガスの種類や配管材料は任意とする。
この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5に導入された蒸気は、流体配管10を介して水素製造設備6に供給される。この水素製造設備6は、900℃で作動可能であり、セル構造、電解質材料及び電極材料が任意であり、高温水蒸気電解水素製造設備又は熱化学法を用いた水素製造設備とする。
上記の流体配管10は、高温水蒸気電解のときに水蒸気が流れ、熱化学法のときに触媒流体が流れので、この配管材料はそれぞれの流体に対して耐食性を有するものとする。
このように構成された本実施の形態において、水素透過率の小さいSiCセラミックスを伝熱部材としたSiCセラミックス製熱交換器5を中間熱交換器2と水素製造設備6との間に配置するものである。
本実施の形態によれば、SiCセラミックス製熱交換器5を中間熱交換器2と水素製造設備6との間に配置することにより、原子炉1側から水素製造設備6側へのトリチウムの侵入を遮断することができる。このSiCセラミックス製熱交換器5を採用することにより、水素製造設備6側でのトリチウム除去装置の必要性がなくなり、プラントの簡素化や低コスト化を図ることができる。
また、本実施の形態の水素製造システムでは、高温ガス炉と熱化学法水素製造設備とを組み合わせることにより、大量の水素製造が可能となる。
図6は、本発明の第5の実施の形態のゴミ焼却炉を利用した水素製造システム及びその製造方法の基本的な構成を示すブロック図である。
本図に示すように、水素製造システムは、ゴミ焼却炉11の排熱を図示しない排熱手段を介して利用するものである。このゴミ焼却炉は900℃以下の排熱利用可能なもので、このゴミ焼却炉11と水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5との間に設けられた1次系ループ7を介して、排熱を利用して水素を製造するものである。この1次系ループ7は、ごみ焼却炉11で発生した高温ガスが流れればよく、ガスの種類や配管材料は任意とする。
このSiCセラミックス製熱交換器5で使用される伝熱部材は、水素透過を遮断できる材料組織を有し、900℃以下の温度で熱交換できるものであればよく、構造や型式は任意とする。
この水素製造用SiCセラミックス製熱交換器5に導入された蒸気は、流体配管10を介して水素製造設備6に供給される。この水素製造設備6は、400℃〜900℃以下で作動可能であり、セル構造、電解質材料そして電極材料が任意の高温水蒸気電解水素製造設備とする。この流体配管10には、高温水蒸気電解のときは水蒸気が流れるものとする。
このように構成された本実施の形態において、水素透過率の小さいSiCセラミックスを伝熱部材としたSiCセラミックス製熱交換器5をゴミ焼却炉11と水素製造設備6との間に配置するものである。なお、水素製造設備6には、外部電源12が接続され、必要に応じて用いられる。
本実施の形態によれば、SiCセラミックス製熱交換器5を熱源としてのゴミ焼却炉11と水素製造設備6との間に配置することにより、このSiCセラミックス製熱交換器5により水素製造設備6からゴミ焼却炉11への水素の侵入を抑制することができる。このように、ゴミ焼却炉11側への水素の侵入を抑制することにより、ゴミ焼却炉11の過熱を防止して安全性を高めることができる。
さらに、本発明は、上述したような各実施の形態に何ら限定されるものではなく、複数のゴミ焼却炉を設置したプラントに変更してもよく、また原子炉などの熱源として2以上の実施の形態の構成を組み合わせて適用してもよく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の第1の実施の形態の水素製造システム及び水素製造方法の基本的な構成を示すブロック図。 図1の熱交換器の伝熱部材としてのSiCセラミックス及び比較例の水素透過率を示すグラフ。 本発明の第2の実施の形態の水素製造システム及び水素製造方法の基本的な構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施の形態の水素製造システム及び水素製造方法の基本的な構成を示すブロック図。 本発明の第4の実施の形態の水素製造システム及び水素製造方法の基本的な構成を示すブロック図。 本発明の第5の実施の形態のゴミ焼却炉を利用した水素製造システム及びその製造方法の基本的な構成を示すブロック図。
符号の説明
1…原子炉、2…中間熱交換器(IHX)、3…蒸気発生器(SG)、4…タービン、5…水素製造用SiCセラミックス製熱交換器(PHX)、6…水素製造設備、7、7a、7b…1次系ループ、8、8a、8b…2次系ループ、9、9a、9b…蒸気配管、10…流体配管、11…ゴミ焼却炉。

Claims (10)

  1. 原子炉と、
    この原子炉より排熱される排熱手段と、
    この排熱手段より排出された熱を利用して水素を製造する水素製造装置と、
    前記原子炉と水素製造設備との間に設けられ伝熱部材として、ホットプレス法又は反応焼結法により製造され、トリチウム又は水素の透過を遮断できる材料組織を有するβーSiCセラミックスを用いたSiCセラミックス製熱交換器と、
    を有することを特徴とする水素製造システム。
  2. 前記原子炉は、液体金属を冷却材とする高速炉又は高速増殖炉であることを特徴とする請求項1記載の水素製造システム。
  3. 前記原子炉は、ヘリウムを冷却材とする高温ガス炉であることを特徴とする請求項1記載の水素製造システム。
  4. 前記水素製造設備は、高温水蒸気電解法により高温下で水蒸気を電解し水素を生成する高温水蒸気電解水素製造設備であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の水素製造システム。
  5. 前記水素製造設備は、熱化学法により水素製造を行う熱化学水素製造装置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の水素製造システム。
  6. 前記原子炉と1次系ループを介して連結された中間熱交換器と、この中間熱交換器と2次系ループを介して連結された蒸気発生器と、この蒸気発生器と第1の蒸気配管を介して連結され生成された蒸気が導出されるタービンと、前記第1の蒸気配管より分岐され前記SiCセラミックス製熱交換器に連結される第2の蒸気配管と、を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の水素製造システム。
  7. 前記原子炉と1次系ループを介して連結された中間熱交換器と、この中間熱交換器と第1の2次系ループを介して連結された蒸気発生器と、この蒸気発生器と蒸気配管を介して連結され生成された蒸気が導出されるタービンと、前記第1の2次系ループより分岐され前記SiCセラミックス製熱交換器に連結される第2の2次系ループと、を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の水素製造システム。
  8. 前記原子炉と1次系ループを介して連結された中間熱交換器と、この中間熱交換器と第1の2次系ループを介して連結され生成された2次系流体が導出されるタービンと、前記第1の2次系ループより分岐され前記SiCセラミックス製熱交換器に連結される第2の2次系ループと、を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の水素製造システム。
  9. 前記原子炉と第1の1次系ループを介して連結され加熱された流体が導出されるタービンと、前記第1の1次系ループより分岐され前記SiCセラミックス製熱交換器に連結される第2の1次系ループと、を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の水素製造システム。
  10. 原子炉より排熱される排熱ステップと、
    この排出された熱を利用して水素製造設備によって水素を製造する水素製造ステップと、
    前記原子炉と前記水素製造設備との間に設けられ伝熱部材としてホットプレス法又は反応焼結法により製造されたβーSiCセラミックスを用いたSiCセラミックス製熱交換器によって前記原子炉で発生したトリチウムの前記水素製造設備への侵入を抑制するトリチウム侵入抑制ステップと、
    を有することを特徴とする水素製造方法。
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