JP4927087B2 - 揮発性成分の血中濃度評価方法および装置 - Google Patents

揮発性成分の血中濃度評価方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、ヒトまたは動物被験者の揮発性血液成分の血中濃度評価方法に関するものであり、また、当該方法を実施する装置に関するものである。
アルコールまたは他の薬物の影響を受けた自動車ドライバにまつわる交通事故は、現代社会全体における大きな問題である。事故死および重傷の原因の多くをこの問題に求めることができ、甚大な人間の悲劇と莫大な経済的損失とを生じている。この問題に対する予防手段は、あらゆる視点から、残らず解決策を試行するよう、探求されるべきである。しかし解決策が、人間の行動、信頼性、および経済の観点から実用的なものであることも、また重要である。
薬物と自動車の運転とに関する法律は国毎に異なるが、一般に、現代社会全体において、問題の深刻さを反映している。スウェーデンその他の多くの国では、アルコールの血中濃度が0.02%(正確な数は国毎に異なる)を超えると、自動車の運転は禁止される。運転を合法なものと違法なものとに区分する明確な濃度を得るための測定手順が求められていて、これは、再現可能なだけでなく、司法上の信頼性のあらゆる面から法的に問題のないものである必要がある。スウェーデンでは、飲酒運転の有罪判決を下すため、その人の承諾がなくても、直接の血液採取が強制的に行われる。このように、呼気サンプリングや経皮測定は、信頼性に欠けると見なされている。
しかし直接的な血液採取は、被験者の選別目的その他の大規模なアプリケーションでは、コスト、ごまかしの問題、感染症の予防の観点などから実用的でない。経皮アプローチは信頼性に問題があるため、大規模な使用で成功するとは考えにくい。他方、呼気サンプリングは、大規模で有用な解決策に発展する可能性があると考えられている。
被験者の吐いた呼気中のアルコール濃度を測定可能な検出装置は、既に様々なタイプが知られている。肺毛細血管と肺胞との換気は、通常は非常に効率的であるため、測定されるガス濃度と血中濃度との間に適切な相関関係があることは確実である。
呼気中のアルコールその他の揮発性化合物の濃度測定は、2種類の明確に異なるタイプの装置によって実行可能である。一方のタイプの装置は、分散型装置として分類され、ガスサンプルの様々な成分は、各々の成分毎に、重要で再現可能な相違を示す特性に従って、分散される。質量分析はかかる方法の1つであり、各成分の分子量がそのような相違を示すという原理に基づいている。他の方法としてガスクロマトグラフィーがある。この方法では、分散特性は、各成分の相対的な親和性、すなわち、移動相であるキャリヤガスと、固定相である固体または液体の表面とに対する親和性である。各種分散法は、普遍的で高精度という共通の長所を有するが、比較的複雑であり、そのために高価である。成分が既知で、それら成分の相対的な濃度を測定することを目的とするアプリケーションであれば、分散法は十分すぎるかもしれない。
分散型でない装置は、一般的に、検出または測定の対象に特有の特性に基づいている。かかる特性には、質的な特性または量的な特性があり得る。後者は、かかる特性が他の物質にもみられるが、その量が異なる場合があり、それによって他の物質から所望の物質を差別することが可能であることを意味する。質的な特性は、その量に拘らず対象の検出が可能であることを意味する。基本的な観点からは質的なアプローチが好ましい。誤検出のリスクの減少が見られるからである。しかし実際上は、量的な原理が、質的な原理を凌駕する他の利点を有する場合もある。多くの場合、最終的な選択は具体的なアプリケーションの要求に応じて行われ、そのような要求に方法を適応させることが必要である。
アルコールの検出は、一般的に、アルコールが空気の正常な成分と対比すると可燃性であるという原理に基づく装置によって実行される。燃焼プロセスは高温下で起こり、さらに一定の触媒があれば高温下でなくても自発的に起こる。アルコールの存在とその濃度は、燃焼、すなわち酸素の消費によって発生した熱を測定することによって記録可能である。かかる目的に用いられるセンサは、気体および固体の元素間の相互作用によって作動可能とするか、液体界面を有してもよい。発生した熱エネルギーの量または消費された酸素の量は、量的な分析に直接使用可能である。
上述のすべての装置に共通なのは、直接サンプリングが必要なことである。仮にサンプルが何らかの理由で希釈されてしまうと、装置は過度に低い誤ったアルコール量を記録してしまう。希釈は偶然にも意図的にも起こり得る。サンプリングプロセスのいかなる部分でも、漏えいが生じるおそれがあり、それを回避することも発見することも難しい場合があり得る。サンプリングプロセスを故意に操作するリスクは、アルコールテストの法律面を勘案して検討されるべきである。
一定の揮発性成分の血中濃度と、テスト中の被験者が吐いた呼気中のその成分の濃度との間には、密接な相関関係がある。この相関関係は、肺の内部の肺胞/毛細血管の境界で生じている、溶解したガスと自由なガスとの効率的な平衡に依存している。溶解したガスと自由なガスとの関係は、一定の成分にとっては特有なものであり、温度にも依存している。
エチルアルコールは、37℃で15.5kPaの蒸気圧を示し、可溶性である。平衡状態では、アルコール水溶液のアルコール分圧は、その水溶液中におけるアルコール濃度と直接に合致することとなる。これと同様の関係は、空気/血液の界面でも成り立つ。平衡プロセスの効率は、大きな界面積によって得られているものであり、界面積は、被験者の生命を維持する肺機能にとっても非常に重要である。したがって、呼気濃度と血中濃度とが相互に合致するという前提条件が乱れたり制限されたりするのは、肺機能が健全であるか、不健全であるかということに密接に関連している。肺疾患を有する被験者にあっては、呼気中で測定された濃度に基づく結論を出すときは、非常に慎重にすべきである。
被験者からの呼気流のアルコール濃度の測定に関しては、他の問題もある。従来提案された呼気テスト装置を使う時に、被験者は、アルコールセンサと接続されたマウスピースの中に息を吐くよう指示される。適正な精度を得るため、呼気の量と流速は一定の限度値を超える必要があり、これによって呼気が希釈されてしまうのを防いでいる。しかし、肺疾患、例えばぜんそくを有する人にとっては、この限度値を達成することは困難であり、あるいは不可能に近い。また、衛生上の理由から、マウスピースは使い捨てと考えられる。しかし被験者毎にマウスピースを交換すると、明らかに個々の測定のコストと時間が余分にかかることとなる。
したがって、非接触式であり、わずか数秒で測定が完了する方法を提供することが有利と考えられる。
本発明は、ヒトまたは動物被験者の揮発性の血液成分の血中濃度を評価するための改善された方法と、同方法を実施する装置とを提供することを目的とする。
この目的のため、本発明は、第1の特徴として、ヒトまたは動物被験者の揮発性血液成分の血中濃度評価方法であって、被験者の呼気流中に、その成分の存在を検出して呼気中の成分の濃度を表す第1の信号を生成するよう構成され、二酸化炭素の存在を検出して呼気中の二酸化炭素濃度を表す第2の信号を生成するよう構成されたセンサ手段を配置する配置工程と、センサを用いて被験者からの呼気流をサンプリングして呼気から得られる第1および第2の信号を実質的に同時に生成するサンプリング工程と、を含む揮発性血液成分の血中濃度評価方法において、サンプリング工程で得られた第1および第2の信号をアルゴリズムに入力する入力工程であって、そのアルゴリズムでは、第1の信号の経時変化を第2の信号の経時変化と比較し比較の結果に応じて第2の信号を呼気流の希釈度として表示する入力工程を含むことを特徴とする。
有利には、上記成分はアルコールである。
好ましくは、上記成分はエチルアルコールである。
好都合には、上記アルゴリズムは、第2の信号を被験者の血液量の算定値として表示し、これに対応して、第1の信号を上記成分の血中濃度として表示するものである。
有利には、血液量の上記算定値は、第2の信号に、計算されまたは間接的に測定される被験者の肺胞の二酸化炭素濃度を組み合わせて計算する。
好ましくは、上記アルゴリズムによって、上記成分の血中濃度を表す、第1の信号と第2の信号の比を計算する。
好都合には、本方法は、被験者の肺胞の二酸化炭素濃度を表すファクタを上記比に乗算する乗算工程をさらに含む。
有利には、本方法は、年齢、性別、体重、人物インデックスおよび健康状態インデックスから成る群から選択される、1つ以上の被験者固有のパラメータに基づいて上記ファクタを評価する評価工程をさらに含む。
好ましくは、本方法は、上記健康状態インデックスを計算するために被験者の心拍数を測定する測定工程をさらに含む。
好都合には、上記サンプリング工程および入力工程を、被験者のコントロール外の繰り返し速度で繰り返すとよい。
有利には、センサ手段は成分センサおよび二酸化炭素センサを含み、これらセンサは両方とも、呼気流中の実質的に同一の場所で呼気をサンプリングするよう構成されている。
好ましくは、上記配置工程では、被験者に、最大の所定の距離からセンサ手段に向かって息を吐くよう指示する。
好都合には、上記距離は約0.5メートルである。
有利には、上記指示は、視覚的および/または聴覚的な信号によって与える。
好ましくは、本方法は、上記配置工程に先行して行う初期設定工程をさらに含み、初期設定工程では、周囲の空気をサンプリングし、センサ手段を用いて、センサ手段の位置の周囲の呼気中の上記成分の濃度および二酸化炭素濃度を表す1番目および2番目の信号を生成する。
好都合には、本方法は、周囲の空気から得られた1番目および2番目の信号を、その後、呼気から得られる第1および第2の信号からそれぞれ除去する訂正工程をさらに含む。
有利には、呼気から得られる第2の信号は、上記サンプリング工程で検出される二酸化炭素濃度のピーク値である。
好ましくは、呼気から得られる第2の信号は、上記サンプリング工程の間に検出された二酸化炭素濃度の積算値または平均値である。
好都合には、呼気から得られる第1の信号は、上記サンプリング工程の間に検出された上記成分の濃度のピーク値である。
有利には、被験者は自動車のドライバであり、本方法は自動車の中で実施する。
好ましくは、第1および第2の信号の経時変化は、少なくとも呼吸の1サイクルの時間にわたって比較する。
好都合には、呼吸の1サイクルは、第2の信号が第1の閾値を上回ると始まり、第2の信号が第2の閾値を下回ると終わるよう、決定されている。
有利には、第1および第2の信号がいずれも、スパイクその他の外乱であって、その時間領域または周波数領域の外では低下する信号特性を有し、被験者が吐く息から予期可能な、所定の大きさより大きい外乱を含有していない場合は、第2の信号を呼気流の希釈度として表示することを決定する。
好ましくは、第2の信号が所定の閾値を上回っていれば、第2の信号を呼気流の希釈度として表示することを決定する。
好都合には、第1および第2の信号がそれらのそれぞれの最大値の付近で実質的に安定状態になるならば、第2の信号を呼気流の希釈度として表示することを決定する。
有利には、第1および第2の信号をサンプリングする周波数は約4Hz以上である。
本発明の他の特徴によれば、先行するいずれかの請求項に記載の方法を実行する装置が提供される。同装置は、被験者の呼気流中に配置可能なセンサ手段であって、上記成分の存在を検出して呼気中の上記成分の濃度を表す第1の信号を生成し、二酸化炭素の存在を検出して呼気中の二酸化炭素濃度を表す第2の信号を生成するよう構成されたセンサ手段と、上記アルゴリズムを保持するメモリと、メモリに保持されたアルゴリズムに従って上記出力信号を処理するよう構成されたプロセッサとを含む。
好ましくは、本装置は、自動車の中に設けられている。
好都合には、センサ手段は少なくとも1つのセンサ要素を含み、このセンサ要素は自動車内の、運転席の前の位置に設置されている。
有利には、上記プロセッサは、自動車のイグニション・サーキット内のスイッチに作動可能に接続されていて、プロセッサは、上記アルゴリズムの結果が上記成分の所定の血中濃度を下回ると、スイッチを閉じるよう構成されている。
本発明がよりよく理解され、本発明の機能が正当に評価されるよう、本発明の実施形態を、以下、添付図面を参照して例を挙げながら説明する。
本発明による方法は、被験者の口から流れ出て周囲の空気で希釈された呼気中の、アルコールおよび二酸化炭素の両者の濃度の測定を基礎とするものである。これを行うため、本方法によれば、被験者の口および鼻からある程度離れた位置に配置できるセンサ装置を使用可能であり、最も好ましくは、被験者の口および鼻から0.5メートルまで引き離すとよい。かかる距離では、被験者から流れ出る呼気は、周囲の空気によって10倍にも希釈されることとなる。
本発明によれば、二酸化炭素濃度CextCO2とアルコール濃度CextEtOHは、ヒトなどの被験者からの呼気流中の、互いに非常に近接した位置で同時に測定される。肺胞濃度に対する希釈度は、両方のガスについて等しいと仮定されていて、希釈の一部は肺胞換気Valvに対するデッド・ボリュームVdsで生じ、希釈の他の一部は被験者の鼻および/または口からセンサ装置の位置までの呼気の通路に起因する瞬間的な希釈から生じる。デッド・ボリュームVdsとは、実際の換気に寄与していない被験者の気道の体積を意味する。成人の場合、デッド・ボリュームは、1回換気量(すなわち1呼吸あたりで交換される空気の体積)の約30%に相当し、主に上気道から成る約150mlがこれにあたる。
呼気流内で測定される二酸化炭素濃度およびアルコール濃度は、したがって、次の式で定義できる。CalvCO2およびCalvEtOHは、それぞれ、肺胞の二酸化炭素濃度および肺胞のアルコール濃度を表している。
extCO2=D・Valv/(Vds+Valv)・CalvCO2 (1)
extEtOH=D・Valv/(Vds+Valv)・CalvEtOH (2)
(1)と(2)の比を求めることによって希釈の因子は消去されるため、肺胞のアルコール濃度は以下の簡単な式で決定することが可能である。
alvEtOH=CextEtOH/CextCO2・CalvCO2 (3)
アルコールの肺胞濃度すなわち血中濃度は、このように、アルゴリズム(3)で決定可能であり、アルゴリズム(3)は、体外で測定されたCextEtOHとCextCO2を表す出力信号の比に、被験者の肺胞のCO濃度を表す、計算されまたは間接的に測定される値を組み合わせたものである。実際上、ここで組み合わされる、体外/肺胞COの測定および/または評価によれば、呼気流の希釈度を表すことができ、これによって、アルコール信号を特定の希釈に関連させ、アルコール信号が血中濃度を表すようにすることが可能となる。かかる血中濃度の表現は、体外の二酸化炭素CextCO2、および肺胞の二酸化炭素濃度CalvCO2の、計算されまたは間接的に測定される値に対応する信号によって達成される。あるいは、体外のCO測定値が一定の血液量を表すと考えてもよく、これによれば、アルコール信号をアルコール量に合致させることが可能となり、絶対的な値にて決定する。
アルゴリズム(3)は、CextEtOHおよびCextCO2を表す信号のうち、離散した値だけを対象とするアプリケーション(例えば、アルコール濃度の一定の閾値を超えているか否かを、正確な瞬間的な値を検出濃度として用いることなく測定する)にも利用可能である。かかる状況では、CO出力信号が、一定のあらかじめ決められた値を超えた時点で、アルコール信号を読めばよい。
希釈因子DとファクタValv/(Vds+Valv)の時間依存性・位置依存性については、一定の注意を要することを、以下、詳細に説明する。本発明の方法に必要な他の条件は、テスト中の被験者の肺胞(および動脈)COの、体外測定値と、計算されまたは間接的に測定される値とについて、適正な精度が得られることである。
現在入手可能な、赤外線技術または電気音響技術に基づくCOセンサを用いれば、CextCO2の総測定誤差は、現実には、正常な肺胞濃度の希釈度の10倍の希釈度まで、2パーセント未満に抑えられることが確認されている。基本的に、CextEtOHの測定精度に関係する触媒作用のアルコールセンサについても、同一の結論を引き出すことができるが、それらの精度と信頼性には、未だいくらか議論の余地がある。
生理学の文献から明らかなように、CalvCO2の変動性は広く研究されている。肺胞気の組成は、休息状態にある場合、ほぼ一定であることが一般的に知られている。これは主として、脳の呼吸中枢が動脈血の二酸化炭素レベルにおける小さな変化にも敏感なためである(P.C.ジョンソン:呼吸構造のダイナミクス、E.E.セルカート(編)、生理学第2版、リトル、ブラウン&カンパニー、ボストン、米国、1966年、p449-450)。その他の安定化要因は、血液中の二酸化炭素の大部分が重炭酸イオンの形で運ばれるため、肺経由で交換可能なのはごく少量、ということである。
通常状態の換気制御において最も重要なファクタは、動脈血のPCO2であると言える。この換気制御の感度は非常に高い。休息期間と運動期間とが繰り返される日常活動において、動脈のPCO2は、大抵、その正常値である約5kPaの7%以内に保たれる(J.B.ウエスト:呼吸の生理学−その要点、第3版、ウィリアム&ウィルキンス、ボルチモア、米国、1985、p122)。CO濃度は、単位kPaの分圧として表されるものと、体積パーセントとして表されるものとがほぼ等しくなる。これは、正常な大気圧が約100kPaだからである。
104人のヒト被験者を対象とした肺胞CO濃度の研究において、年齢と性別は、微弱ではあるが重要な変化を示すことが分かった。女性の平均値は4.8kPaであったのに対して、男性の平均値は4.9kPaであった。30歳未満の年齢層のグループは、平均5.0kPaを示したのに対して、60歳を超える年齢層のグループは平均4.6kPaを示した。人物インデックス(A.ドカリア、D.J.パーソンズ、D.E.アンダーソン:「休息中の呼吸終期のCOの年齢、性別および個性との関係」、精神身体医学60(1998)33-37)についても、相違点が認められた。
被験者の肺胞のCO濃度は、肉体的な負荷が増大するに従って、最大値に達するまでいくぶん増大することが知られている。負荷が大きくなると、肺胞のCO 濃度は減少する。最大値は、休息中の値より約12%高くなることが報告されている(M.フォルケ「呼吸中の二酸化炭素の測定」、コンピュータサイエンス・エレクトロニクス学部、マラーダレン大学博士論文No.15、2005、p.V2)。
被験者が過呼吸状態にあるときはCalvCO2が一時的に減少することが知られていて、CalvCO2が少ない領域で被験者が自己の過呼吸をそのまま保つと、反対の現象も生じうる。かかる変化は、数分の時間間隔で、好ましくは被験者のコントロール外で測定を繰り返し、2回分または何回分かの測定値の平均を取ることによって最小化可能である。
温度、湿度および気圧など、周囲の環境ファクタに対する生理学上の反応は、主として、これらの変数をモニタし、それらの効果をアルゴリズム中に補償係数として含めることによって考慮可能である。
被験者の肺胞の、および動脈のCO濃度の評価は、年齢、性別、および肉体的な負荷の違いを考慮する、しないに関わらず、これだけ可能である。肉体的な負荷の測定は、被験者の心拍数を測定することによって間接的に実行可能である。引用文献によれば、残存する評価誤差は、年齢、性別および負荷に応じた補償がなされているか否かに応じて、±2%〜±10%のオーダーになることが明らかにされている。
全体精度に対する要求はアプリケーション毎に、相当に変動させてよい。測定される濃度が合法的な手続で得られる限り、無論、最も高い精度要求が有効となる。被験者の選別アプリケーションでは、精度要求を相当に緩和してよい。
推論すれば、上述の方法がアルコール濃度の測定だけでなく、被験者の血行におけるいかなる揮発性成分の測定にも適用可能であることは明らかである。
本発明による方法の1つの実施形態を図1のフローチャートに表す。図1は、自動車内に設けられた本装置の機能と、ほぼ完全に自動化された手続とを示し、本装置は、ドライバの呼気のアルコール濃度が一定の閾値を超えるとアラームを鳴らすことを目的としている。本装置は、自動車のイグニション・ロック1をオンにすることによって作動し、これは通常ドライバによって手動で行われる。本装置の作動は、あるいは、例えば運転席のクッション中に設けられた重量センサなどのドライバ存在の検出器によって自動的に実行可能である。
初期作動の後、手順2が実行され、これは初期設定工程を含み、センサ手段付近の周囲の空気をサンプリングする。また、センサ要素からの出力信号の測定を行い、その出力は、二酸化炭素(CO)濃度と、装置位置で測定されたアルコール(エタノール、EtOH)とに相当する。COの濃度は新鮮な空気中では約0.04kPaであるが、汚染のため0.03〜0.05kPaほど上昇することがある。アルコールその他の空気中の可燃性ガスの濃度は、通常、1パート・パー・ミリオン(ppm)未満である。
二酸化炭素およびアルコールの両方のガスのバックグラウンド濃度がゼロに近いという事実を利用して、本発明では、センサ信号の自動的なオフセット調節を行う。初期設定工程から得られる信号はバックグラウンド濃度と一致することとなり、メモリに保存され、その後のすべてのセンサ信号から減じられ、その差がそのセンサ信号のレベルとなる。この手続により、センサ要素からの最終的なオフセットエラーが最小化される。
わずか1秒から数秒の初期設定の後、ドライバは、数秒の間センサに向かって息を吐くよう指示される。センサ手段の位置は、ドライバが苦もなく接近して息を吐けるほどの10〜50cmの距離にある。自動車内では、適切なセンサ手段の位置は、ハンドル、あるいはフロントガラスの上部の区域である。センサに向かって息を吐くようドライバに与えられる指示は、例えば発光ダイオードなどの視覚的な表示または音響信号、あるいは両方で与えてよい。
ドライバが吐いた正常な呼気により、CO濃度は急速に上昇し、約0.5〜5kPaのレベルにまで達する。このCO濃度は、自動車の車室内の周囲の空気における呼気の希釈度に応じて変化する。そして、このCO濃度は、本装置の設置場所における瞬間的な気流や拡散などに依存した速度で、徐々にバックグラウンドレベルに戻る。希釈度はこれらのファクタとともに、ドライバの位置や、呼気を本装置に命中させるドライバ自身の能力にも左右されることとなる。測定値から、ピーク値、あるいは一定の時間におけるCO濃度の積算値や平均値を計算し、アルゴリズム(3)中のCextCO2に入力する。
「承認される」息吐き、すなわちアルコール濃度の正確な計算に適した息吐きが行われたことを示すため、多くの基準を用いてよい。最も簡単な基準の1つは、CextCO2の信号の閾値である。その他の簡易な基準として、定義された最大濃度、すなわち安定状態の存在がある。その他の基準は、イベントのタイミングとしたり、様々なタイプの干渉が存在しないこととしてよい。干渉とは、例えば鋭い信号「スパイク」などの、自動車内に存在しうる電磁干渉である。実際上、精巧なパターン認識技術をこの目的に使用してもよい。
呼気中のアルコール濃度に対応する信号も、同時に記録される。CO濃度のピークに類似するピークがあれば、アルコールがドライバの呼気に存在することを示す。ピークまたは時間の積算値も計算される。肺胞のCO濃度の算定値、すなわち間接的に測定された値とともにアルゴリズム(3)を用いて、血中アルコール濃度を計算する。本装置は、他の信号入力7を備えていてもよく、これは例えば心電計(ECG)信号から取得したドライバの心拍数としてよく、これによってドライバの身体活動レベルを測定する。
図1のフローチャートはロジック工程3も含み、ここでは、信号パターンを3つの基本的な結果に分類している。吐かれた息が、COピークレベルや期間などの観点から「承認される」ものであり、測定された血中アルコール濃度が規定値を超えていなければ、本装置は「OK」信号4を表示する。
一方、CO信号および測定された血中アルコール濃度の両方が一定の閾値を超えていれば、本装置は時間の信号を伝える。図の出発点11では、本装置は、アラーム5によってスイッチをオンにされるか、あるいは、自動車のイグニション・サーキットを使用不能化する使用不能化装置を作動させてドライバが自動車を運転することを妨げてもよい。
本発明による方法にとっての必要条件は、式(1)および(2)の希釈因子が等しくなると考えられるよう、CO用およびアルコール用のセンサ要素を配置することである。これは、検出素子を実質的に同一の位置に配置するか、あるいは、COおよびアルコールの検出素子を、共通のサンプリングポイントに接続することによって遂行してよい。かかる接続は、それぞれ管形状としてよく、管内でガスを運搬する能動的または受動的な手段と組み合わせてよい。
初期設定後、ある程度の時間が経過しても、COおよびアルコールセンサ要素のいずれからの出力信号も一定の閾値を超えなかった場合、本装置は、不確定状態6を信号で伝え、被験者に、センサ要素に対して息吐きを繰り返すよう指示する。本装置は、次に、成功しなかった試行回数Nまたは経過時間をカウンタ8で示し、初期設定工程および測定工程2に戻る。試行回数N=1〜5、あるいは所定の試行時間を超えた場合、別のアラーム表示が作動する。
本発明の方法は、無論、単なるアラーム装置よりもむしろ、測定装置に適用可能なものである。測定装置にあっては、本装置の目的および具体的なアプリケーションに応じて、ロジック工程3を簡素化するか、あるいは完全に省略してもよい。本装置は、他のタイプの装置と結合してもよいし、より大きなシステムに統合された機能として用いてもよい。
図2は、図1のフロー図において血中アルコール濃度測定に用いられる信号の典型的なタイム・チャートを示す。図2では、図1について上述したように、CO濃度信号、アルコール濃度信号およびアラーム信号の経時変化は、イグニションキーを回すことで起動する機能として表示される。COとアルコールの信号は、比較的早期に、車室中の周囲の空気のバックグラウンドレベルと一致した安定した値に落ち着く。時点12で、バックグラウンドレベルを実際の信号出力から減じることにより、オフセット訂正が行われる。この結果、COおよびアルコールそれぞれの信号の屈曲部分15および16に示すように、信号はゼロに近付く。
曲線部17はドライバが吐いた1回の呼気から出力されたCO信号を示す。信号は急速にゼロから最大値の約2kPaに上昇し、肺胞濃度に比較して2〜2.5の希釈度を示す。最大レベルに達した後、信号は下降し、約5秒後にほぼゼロに戻る。
曲線部18はアルコールセンサ要素から得られる同様の出力信号を示し、アルコールがドライバの呼気に存在する明らかな証拠を提供している。アルコールセンサ要素からの信号の経時変化とCOセンサ要素からの信号の経時変化との比較は、曲線部17および18のマッチングによって実行可能であり、これは、事実上、精巧なパターン認識技術の問題として類似度を得てよい。かかるパターン認識技術は、2つの信号と比較される多くの特徴を含有している。かかる特徴の例としては、ピークまたは最低値の回数、発生時間および大きさとしてよい。第1および第2の信号がいずれも、スパイクその他の外乱であって、その時間領域または周波数領域の外では低下する信号特性を有し、被験者が吐いた呼気から予期可能な、所定の大きさより大きい外乱を含有していない場合は、第2の信号を呼気の希釈として表示することを決定してもよい。これに加えて、またはこれに代えて、第2の信号は、所定の閾値を上回らせてもよいし、あるいは、第1および第2の信号の検出値は、それらのそれぞれの最大値の周囲で安定状態にしてもよい。サンプリング周波数は4Hzより大きくし、これによって第2の信号を呼気の希釈度として表示するようにしてもよい。
好ましくは、第1および第2の信号における変化は、呼吸の少なくとも1サイクルにわたって比較し、呼吸の1サイクルは、第2の信号が第1の閾値を上回ると始まり、第2の信号が第2の閾値を下回ると終わると考えてよい。
曲線部18のアルコールピークが曲線部17のCOのピークに先行する場合、それは、被験者の上気道にアルコールが含まれていることを強く示す徴候である。これは、初期の呼気が、CO曲線上に現れない上気道から出るという単純な事実によるものである。なぜなら、COは上気道に蓄積不能であり、被験者の肺から生ずるものだからである。上気道にアルコールが含まれているという測定結果は、血中濃度を完全に表しているとは限らない。したがって、アラームを鳴らしてもよいし、視覚的に示してもよい。そして、水で口をすすいだ数分後に測定を繰り返すことが推奨される。
曲線部17および18の信号を分析し、アルゴリズム(3)に基づいた計算を実行した後、図1に関する説明に従って論理的決定を行ってよい。この場合、曲線部17および18がピーク値に達した直後に、陽性を示すアラーム20が生じる。
与えられたアプリケーションで必要とされる精度に応じて、アルゴリズム(3)は、補償係数を含んでもよいし、含まなくてもよい。補償係数は、被験者の身体活動レベルに対する公知の影響を補償するものであり、身体活動レベルとは、例えば被験者自身の心拍数によってモニタされるものである。他の補償係数は、環境ファクタの依存を含んでよく、環境ファクタは、既に述べたように、温度、湿度、および気圧などである。
CO信号は閾値19と比較される。信号がこの値に達しない場合、アルコール濃度の正確な評価は不可能であり、被験者は、センサ要素に対して息吐きを繰り返すよう指示されることとなる。呼気の最大許容希釈がファクタ10であれば、閾値は0.5kPaになる。
本発明による方法に含まれるすべての工程は、本目的のために作られた装置によって完全に自動的に実行されることが望ましい。以下の説明において、かかる装置の様々な要素を詳細に説明する。
図3は本発明による装置の1つの実施形態を表す概略ブロック図を示す。すでに述べたように、本装置はそれぞれCO用およびアルコール用のセンサ要素21および22を具備している。異なるタイプのセンサ要素の選択の幅は、図4についてより詳細に説明する。図3のブロック図中、要素21および22は、それらのそれぞれの信号変数に対応するアナログ出力電圧を提供する。これらの信号は、ADコンバータ23によって、デジタルフォーマットに変換される。ADコンバータ23はデジタルのバスライン27に直接接続されていて、バスライン27は、マイクロプロセッサ25をメモリ装置26および周辺装置24に接続している。
マイクロプロセッサ25は、計算用の論理演算器、ランダムアクセスメモリ、およびデジタル制御電気回路を具備していて、これにより、比較的複雑な逐次処理が、永久的な情報の蓄積および検索用のメモリ26に保存されたプログラムに従って、実行可能である。マイクロプロセッサ25は、正確にコントロールされた周波数を有するクロック発振器も備えていて、イベントのタイミングを精密なものにしている。内部のまたは外部の電源29の接続はスイッチ28によって実行される。スイッチ28は、上述したように、自動車のイグニション・サーキットまたは自動車のドライバ存在検出器に一体化していてもよいし、接続されていてもよい。
周辺装置24は英数字による、またはグラフィカルな信号ディスプレイとしてよく、聴覚的なアラーム信号を発するよう構成してもよい。
図1および図2について説明した様々な工程および操作は、メモリ26に保存された逐次プログラムに含まれていて、スイッチ28の作動によって実行される。このプログラムは、マイクロプロセッサをコントロールして、アルゴリズム(3)の実行を含めたすべての逐次処理を実行する。このプログラムは、周辺装置24へのドライブルーチンも処理し、他のユニットまたはサブシステムとの通信も行う。ユニット24のアラーム出力は、スイッチ28(イグニション・サーキット内)にフィードバックし、アラームの場合には自動車を使用不能にしてもよい。
本発明による装置は、他の入力要素またはセンサを含み、上述したように、アルゴリズム(3)に補償係数を組み込んでもよい。かかる入力要素はパルスセンサまたは心電計(ECG)装置を含んでよく、これによって、被験者の身体活動レベルと密接に関連している心拍数を記録する。他の入力要素はセンサとしてよく、これによって周囲温度、湿度および気圧を測定し、これらの変数をアルゴリズム(3)に影響させて補償する。
図3の要素のほとんどは、すでに大量生産されている部品から作られる。したがって、それらのコストは既に低く抑えられていて、統合することによってさらに低廉にすることが可能である。汎用マイクロプロセッサを使用する代わりに、専用の再構築可能なゲートアレイ(FPGA;フィールドプログラマブルゲートアレイ)を使うことも可能であり、あるいは、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASICs;エイシックス)を設計し、これによって部品数を削減してコストをさらに削減可能である。
センサ要素21および22に対する要求条件の一部は共通であり、一部はアプリケーションに特有である。したがってアプリケーションに特有の方式を要求してよい。これら要素に必要とされているのは、温度、湿度、圧力および気流などの他の影響に対する、適正な分解能、線形性、応答時間、安定性および耐性を有することである。
偽の入力に対する耐性の要求は、一般に、問題となっている変数に対する新たな検出素子を追加することによって解決可能である。温度、湿度、圧力および気流を検出するための低価格の検出素子は市販されている。標準的な補償技術は、ガス検出素子の出力信号と補償要素の出力信号との間に、簡単な差動装置を導入することである。かかる装置は、システムのコストを上げ、複雑にするものであるが、一般に適用可能である。
図4a)〜f)に、6つの選択可能なガス検出素子を模式的に示す。これらはすべて、本願のアプリケーションに関連する様々な特性を表す。最初の2つの例である図4a)、図4b)ではガスの固有の物理特性が測定されるのに対し、その他の例では触媒作用に依存している。触媒作用の装置はアルコール検出だけに有用であり、これはCOが可燃性でないからである。
図4a)は光学式ガス検出素子を示し、その基本機能は、円筒形の囲い34中の光伝送の変化を測定することである。囲い34は空気その他のガスについて透過性である。この検出素子は光源31、検出器32、および波長域を決定している光学式帯域通過フィルタ33を備えている。波長域はガスの種類によって異なるものであるが、全体として、赤外スペクトル領域内に含まれている。COとアルコールはそれぞれ4.3μmと3.5μmの吸収帯で部分的に分離した。したがって、光源31と囲い34は基本的に共通のものを使用可能であるが、検出器32とフィルタ33については、CO用とアルコール用とで別個に設ける必要がある。光源は一般的に小さなタングステンフィラメントから造られた黒体放射体であり、検出器は一般にゼーベック効果に基づいた熱電対列または焦電装置である。
低いガス濃度で高い分解能を得るために、光源31と検出器32の間の光路は、数百ミリメートルのオーダーの長さを有することが必要である。これは、多重反射を用いれば、小さな囲いの中でも達成可能である。しかしこれは応答時間の短縮の要求と矛盾してしまう。現行の赤外線方式の他の複雑性は、それら赤外線方式が波長域の微調整と、経年変化に対する補償とを必要とすることである。
図4b)は、1端子対音源35を含む電気音響式ガス検出素子と、透過性の囲い37およびサウンド反射壁36で造られた音響共鳴器とを示す。音源35は一般に圧電装置であり、膜振動から空気中を伝わる音波へ効率的な音響結合が行われるよう、寸法決めされている。1端子対装置はガスの平均的な分子量によって決定される共振周波数を表す。COとアルコールのような重量のあるガスの存在は、共振周波数の減少をもたらす。本装置は簡易であり、高い分解能と迅速な応答とを同時に得られる可能性を有する。しかし、減本願のアプリケーションでは、アルコールへの反応はCOへの反応によって完全にマスクされてしまう。
図4c)に示す検出素子は、多くの可能なタイプの触媒作用のガス検出装置として一般的なものと考えられる。すなわち、発熱体38は、ほとんどの触媒作用の装置に含まれている。これはアルコールの燃焼が通常の温度では自発的に生じないからである。発熱体38は一般に1端子対抵抗素子である。また、触媒素材39も含まれていて、これは酸化スズ、プラチナその他の貴金属としてよい。かかる無機触媒はいかなる特定の反応にとっても特有なものではないが、一般的に燃焼プロセスを促進するものである。原則として、酵素などの有機触媒を利用することも可能である。かかる有機触媒は厳選してよく、無機触媒より相当に低温でも動作可能である。一方、酵素は水系環境を必要としていて、典型的な自動車の要求に対して、非常に適合性に乏しい。
図4c)の素子からの信号の読み出しは、温度依存する抵抗値に基づいて行われる。可燃性ガスがあると、追加の熱が発生し、これによって素子の抵抗値が変化して、信号が発生してしまう。熱検出素子から抵抗性の発熱体を物理的に分離することも、無論可能である。
触媒作用のアルコール燃焼によって動作する燃料電池は、図4d)に模式的に示す他のタイプのアルコール検出素子である。陽極40と陰極42との間のイオン輸送には、固体の電解質41が使われている。燃焼によって、陽極と陰極との間の電流・電圧特性が変化し、これは、燃焼プロセスに起因すると考えられ、したがって現在のアルコールの存在および濃度に起因すると考えられる。
図4e)に他の触媒作用の装置は示す。これは導電性ポリマ45に生じる抵抗率変化を利用している。このポリマは分離基板46に蒸着されていて、2つの電極43、44の間で抵抗が測定され、これら電極も基板に蒸着されている。
図4f)は、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)に基づいた触媒作用のガス検出素子の第4の例である。この素子では、ゲート50は、例えばプラチナ、パラジウムその他の貴金属など、触媒作用の金属を含んでいる。トランジスタはシリコン基板47で造られていて、ゲート電極50に加えて、ソース48およびドレイン49が接続されている。一定のガスに対する固有の感度は、様々なゲート金属の組み合わせ(「電子鼻」)を有する、かかる素子を配列することで得られる。
図4d)〜f)に示す3つの装置はすべて、図示しない発熱体を必要としている。また、図3のADコンバータ23に与える信号出力電圧を提供するのに必要な標準的なプリアンプも図示しない。
図4a)〜f)に示す装置は、微小電気機械システム(MEMS)技術を用いて、小型化し、非常に低価格で生産可能である。この技術によれば、ミクロ機械加工によるバッチ生産が可能となり、これによって、相対的に複雑な構造が、フォトリソグラフィによって、および、アディティブな相成長または接合とサブトラクティブなエッチングとの組み合わせによって、決定される。図3のシステム全体の物理的な寸法は50×50×20mm以下としてよく、単価は、高い生産量の一方で、非常に低くなる。
本明細書および特許請求の範囲において「含む」「含んでいる」およびこれらを変形した用語を用いるときは、特定の特徴、工程または数値を包含することを意味する。これらの用語によって、他の特徴、工程または構成部材の存在が除外されると解されるものではない。
本発明の実施形態である方法の様々な工程を説明する概略フローチャートである。 本発明による方法で用いる出力信号を時間軸に対してプロットした図である。 本発明の実施形態に従って本装置のコンポーネントを説明している概要のブロック図である。 本発明による方法および装置で使用するのに適した、いくつかの可能なセンサ要素を示す図である。

Claims (30)

  1. ヒトまたは動物被験者の揮発性血液成分の血中濃度評価方法であって、
    前記被験者の呼気流中に、前記成分の存在を検出して呼気中の前記成分の濃度を表す第1の信号を生成するよう構成され、二酸化炭素の存在を検出して呼気中の二酸化炭素濃度を表す第2の信号を生成するよう構成されたセンサ手段を配置する配置工程と、
    前記センサ手段を用いて被験者からの呼気流をサンプリングして呼気から得られる前記第1および第2の信号を実質的に同時に生成するサンプリング工程と、
    を含む揮発性血液成分の血中濃度評価方法において、
    前記サンプリング工程で得られた第1および第2の信号をアルゴリズムに入力する入力工程であって、該アルゴリズムでは、第1の信号の経時変化を第2の信号の経時変化と比較し、該比較の結果に応じて前記第2の信号を前記呼気流の希釈度として表示する入力工程を含むことを特徴とするヒトまたは動物被験者の揮発性血液成分の血中濃度評価方法。
  2. 前記成分はアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記成分はエチルアルコールであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記アルゴリズムは、前記第2の信号を前記被験者の血液量の算定値として表示し、これに対応して、前記第1の信号を前記成分の血中濃度として表示することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 血液量の前記算定値は、前記第2の信号に、計算されまたは間接的に測定される前記被験者の肺胞の二酸化炭素濃度を組み合わせて計算することを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記アルゴリズムによって、前記成分の血中濃度を表す、前記第1の信号と第2の信号の比を計算することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記被験者の肺胞の二酸化炭素濃度を表すファクタを前記比に乗算する乗算工程をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 年齢、性別、体重、人物インデックスおよび健康状態インデックスから成る群から選択される、1つ以上の被験者固有のパラメータに基づいて前記ファクタを評価する評価工程をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記健康状態インデックスを計算するために前記被験者の心拍数を測定する測定工程をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記サンプリング工程および前記入力工程を、被験者のコントロール外の繰り返し速度で繰り返すことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記センサ手段は成分センサおよび二酸化炭素センサを含み、これらセンサは両方とも、前記呼気流中の実質的に同一の場所で呼気をサンプリングするよう構成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記配置工程では、前記被験者に、最大の所定の距離から前記センサ手段に向かって息を吐くよう指示することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記距離は約0.5メートルであることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記指示は、視覚的および/または聴覚的な信号によって与えることを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記配置工程に先行して行う初期設定工程をさらに含み、該初期設定工程では、周囲の空気をサンプリングし、前記センサ手段を用いて、該センサ手段の位置の周囲の呼気中の前記成分の濃度および二酸化炭素濃度を表す1番目および2番目の信号を生成することを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 周囲の空気から得られた前記1番目および2番目の信号を、その後、前記呼気から得られる第1および第2の信号からそれぞれ除去する訂正工程をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記呼気から得られる前記第2の信号は、前記サンプリング工程で検出される二酸化炭素濃度のピーク値であることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記呼気から得られる前記第2の信号は、前記サンプリング工程の間に検出された二酸化炭素濃度の積算値または平均値であることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記呼気から得られる前記第1の信号は、前記サンプリング工程の間に検出された成分の濃度のピーク値であることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記被験者は自動車のドライバであり、当該方法は該自動車の中で実施することを特徴とする請求項1から19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記第1および第2の信号の経時変化は、少なくとも呼吸の1サイクルの時間にわたって比較することを特徴とする請求項1から20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 呼吸の1サイクルは、第2の信号が第1の閾値を上回ると始まり、第2の信号が第2の閾値を下回ると終わるよう、決定されていることを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 前記第1および第2の信号がいずれも、その時間領域または周波数領域の外では低下する信号特性を有し、被験者が吐く呼気から予期可能な、所定の大きさより大きい外乱を含有していない場合は、第2の信号を呼気流の希釈度として表示することを決定することを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記第2の信号が所定の閾値を上回っていれば、該第2の信号を呼気流の希釈度として表示することを決定することを特徴とする請求項1から23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記第1および第2の信号がそれらのそれぞれの最大値の付近で実質的に安定状態になるならば、第2の信号を呼気流の希釈度として表示することを決定することを特徴とする請求項1から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 第1および第2の信号をサンプリングする周波数は約4Hz以上であることを特徴とする請求項1から25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 請求項1から26のいずれか1項に記載の方法を実行する装置であって、該装置は、
    被験者の呼気流中に配置可能なセンサ手段であって、前記成分の存在を検出して呼気中の前記成分の濃度を表す第1の信号を生成し、二酸化炭素の存在を検出して呼気中の二酸化炭素濃度を表す第2の信号を生成するよう構成されたセンサ手段と、
    前記アルゴリズムを保持するメモリと
    前記メモリに保持されたアルゴリズムに従って前記出力信号を処理するよう構成されたプロセッサとを含むことを特徴とする装置。
  28. 自動車の中に設けられていることを特徴とする請求項27に記載の装置。
  29. 前記センサ手段は少なくとも1つのセンサ要素を含み、該センサ要素は前記自動車内の、運転席の前の位置に設置されていることを特徴とする請求項28に記載の装置。
  30. 前記プロセッサは、前記自動車のイグニション・サーキット内のスイッチに作動可能に接続されていて、該プロセッサは、前記アルゴリズムの結果が前記成分の所定の血中濃度を下回ると、該スイッチを閉じるよう構成されていることを特徴とする請求項28または29に記載の装置。
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