JP6412226B2 - 外気測定器とそれを備えた移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、大気圧下におけるイオン検出を基本とした、検出装置に関する。例えば、この検出技術を基盤とした、自動車などの移動体における飲酒運転防止装置などに関する。さらに、人間の計測や、外気計測に関する。
従来の呼気検出、呼気中アルコール検出などの技術分野においては、目的とする物質をイオン化して真空中に存在する質量分析部により検出する方法がある。
たとえば、特許文献1には、エレクトロスプレー法と呼ばれるイオン化法により発生した微小液滴を、真空中のセカンドチャンバーに導入して、そのチャンバー内で上方から導入されたガスとの衝突により脱溶媒化を促進し、脱溶媒化したイオンを質量分析するという方法が開示されている。
上記方法では、生成したイオンを分析するために分析環境を高真空下とするための真空排気系を備える必要があり、このような高真空下で動作する質量分析計を用いていることを前提としている。
これに対して、上記のような真空排気系を有しない技術として、特許文献2には筐体内が大気圧環境下であって、筐体内にアルコール等の外気を導入し、筐体内に配置された電圧印加電極と検出電極との間に電位差を設けるべく、電圧印加電極に直流電圧を印加することで、導入された外気に含まれる荷電粒子が偏向され、検出電極においてその一部を検出するイオン検出装置が開示されている。
US6278111号公報 特開2012−215484号公報
上記の特許文献1の様な方法においては、上述した様に、高真空下で動作できる質量分析計を用いると、イオンの質量数を測定でき高精度の分析が可能となるものの、質量分析計内部は10−2Pa以下の高真空にして存在する中性分子の数を大幅に減少させることが必要である。
このため、ターボ分子ポンプ、ロータリポンプなどの真空排気系を設けるため、装置が大型化するという課題があった。
一方で、特許文献2の方法では、このような真空排気系を設ける必要が無いことから装置の小型化が可能である。
しかしながら、特許文献2の方法においては、電圧印加電極に対して直流電圧を印加するため、導入する呼気の状態により呼気信号の強度が大きく変化し(例えば、深呼吸後、1回目と2回目以降では呼気信号の強度が大きく異なるなど)、呼気信号の形状により人に
よる信号であることは認識できても、その信号強度、波形を用いて正しく呼気が導入されているかどうかの判定に用いることには、課題があった。
上記課題を解決するための、本願発明の一例としては以下の構成となる。
筐体内が大気圧環境下であって、当該筐体内に、外気を筐体内に導入する導入口と、導入された外気を排出する排出手段と、当該導入口から導入された外気をイオン化するイオン化領域を形成するイオン化領域部と、前記イオン化領域内に配置された電圧印加電極と、前記電圧印加電極に交流電圧を印加する電源とを備え、前記電圧印加電極に交流電圧が印加されることにより、前記イオン化領域内でイオン化された外気成分による誘導電流を検出する検出電極を前記イオン化領域内に有することを特徴とするイオン検出装置。
呼気(など、試料として外気を含む)の検出において、交流電圧を用いることにより、呼気の状態に依存せず再現性の良い呼気信号を観測できること、従って、呼気信号の強度
、波形から、それぞれの測定において呼気が正しく装置に導入されたかどうかについて判定できるというメリットが生じる。
本発明の装置のセンサー部の構成図 本発明の装置のセンサー部の断面図 本発明の装置のシステム構成図 本発明の装置の回路構成図 本発明の装置の活用事例 本発明の装置の検出原理図 本発明の装置における、直流電圧による呼気の検出例 本発明の装置における、交流電圧による呼気の検出例 本発明の装置における、呼気信号強度の材料の吸水率依存性 本発明の装置における、呼気信号強度の周波数依存性 本発明の装置における、呼気信号の周波数依存性の例 本発明の装置における、呼気信号の周波数依存性の例 本発明の装置における、交流電圧法による測定例 本発明の装置における、直流電圧法と交流電圧法における信号強度を示す一例 本発明の装置における、交流電圧法における信号の再現性を説明する図 本発明の装置における、水クラスターの半径と電極下端に到達するまでの時間との関係を示す図 本発明の装置における、ファンを駆動させない場合に、直流電圧法で観測される信号を示す図 本発明の装置における。ファンを駆動させない場合に、交流電圧法で観測される信号を示す図 本発明の装置における、導入する呼気と観測される波形との関係を示す図 本発明の装置における、交流電圧法で観測される呼気信号の各ピークの強度変化を示す図 本発明の装置における、呼気信号の、口と呼気センサーの距離依存性を示す図 本発明の装置における、飲酒後の呼気信号とアルコール信号の経時変化を示す図 本発明の装置における、飲酒後の呼気信号とアルコール信号の同時計測例を示す図 本発明の装置における、ファン駆動時の半導体アルコールセンサーの信号変化を示す図 アルコールの代謝経路を示す図 本発明の装置における、電圧なしに計測される負イオンの検出を示す図 本発明の装置における、飲酒時の負イオン強度の経時変化を示す図 本発明における、アルコールの有無による呼気信号の差を示す図
以下の本実施例においては、イオンを検出する部分を大気圧下で動作させ、イオンに働く力を、電場による力だけでなく、大気圧下で動作させる際に特徴となる、空気抵抗、浮力、重力の作用を使用することによって、これまでの従来技術とは異なる方法でイオンの分離を行う分析方法の一例を提供する。
また、イオンに対する電場による力と重力による作用を効果的に使用する分析法を提供するために、重力とは異なる方向に電場の力を作用させイオンを分離する(例えば、重力と電場による力の方向が90度異なるなど)ことも有効である。さらに、大気圧下で動作させてイオンを検出する場合、同様の構造を持つ検出部を複数並べて、検出感度を向上させることが容易となる。なお、イオン検出には、大気圧で動作する電流計を用いる。
従来の質量分析計ではあるレベルの真空に到達してから試料を導入しなければならないが、大気圧下で動作する装置では電源を投入すればすぐに試料を導入して測定を開始することができる。
このように、簡便な方法で外気を検出することができると、空間的制約がある場所において呼気検知することが可能となる。例えば、自動車の車内において呼気中アルコール検査に基づく飲酒運転防止を行うことができる。
一方、呼気中に存在する水クラスターは、電界によって、正の電荷を持つ水クラスターにも、負の電荷を持つ水クラスターにも成りえる。従って、印加する直流電圧の極性を変えることによって、正、あるいは負の電流を検出することができる。さらに、この特性を用いることによって、電荷を持つ水クラスターイオンを検出する際に、直流電圧だけではなく、交流電圧を用いることもできる。
検出システムとして、呼気アルコールを検出する具体的な構成例を図1(a)に示す。
センサー部1aには、呼気を導入するための試料導入口2a(直径5〜10mm程度)と
、アルコールなどを検出するためのアルコールセンサーヘッド3a(半導体センサーなど
)と、導入された呼気の一部をセンサー部外に送り出すための排気ファン部4aが設けられている。これには、小型のDCファン(風量が0.1〜0.01m/分程度)などを使用することができる。図1(b)には、センサー部1aの構成部品を示した。試料導入口2bを有するイオン化領域部5aを中心に、電圧印加電極6a、検出電極7aを両脇に配置し、さらに、これらの電極を保持し、電気的に絶縁するための電極保持部材である電圧印加電極用押さえ8と検出電極用押さえ9が配置されている。
内部にイオン化領域としての空間を有するイオン化領域部5aの下には、イオン化領域部5aを排気するための排出手段として排気ファン4bが設けられている。また、センサー部1aの検出電極7aのアルコール検出用孔10と、検出電極7aとアルコールセンサーヘッド3bを絶縁するための絶縁材30を介して、検出電極用押さえ9のアルコールセンサー支え用孔11にはめ込んだアルコールセンサーヘッド3bを用いて、アルコールを検出するようにすることが可能である。つまり検出面であるアルコールセンサーヘッド3bをイオン化領域内に曝すことで、イオン化領域内部におけるアルコールを検出することが可能となる。
図2(a)に、センサー部を上から見た断面図を示した。試料導入口2cから導入された外気(例えば、試料として呼気)は、電圧印加電極6bと検出電極7bに囲まれたイオン化領域内に導入され、排気口13aを通して排気ファンにより外部に排気される。
図2(b)は、センサー部を横から見た断面図である。試料導入口2dから導入された試料は、イオン化領域部5bの壁に衝突し、下向きに移動する。それから、排気口13bから、呼気の一部は排気ファン4cで系の外に排気される。ここでは排出手段の例として送風ファン14を挙げたが、必ずしもファンを設ける必要は無い。外部から吸気する形態を採ることも可能である。センサー部にセンサー用カバー12を設けることも可能である
。得られた信号は、ケーブル14aを介して、計測制御部に送られる。
図3に示す計測制御部17には、動作中であることを示すインジケータランプ19と、得られたデータを保存するためのメモリーカードを挿入するためのメモリーカードスロット18が設けられている。
ここで本例では、記憶装置の例として、メモリーカード、メモリーカードスロット18を示したが、これに限らず、外部記録媒体もしくは組み込み型の記憶装置であっても良いことはいうまでも無い。また、移動体の位置情報を得るためのGPSアンテナ20を設けることは有効である。センサー部1bと計測制御部17に供給される電源電圧は、ケーブル14cを介して供給される。自動車などでは、パワーインバータ21を介して電源電圧が供給されることになる。通常の家庭用電源や蓄電池を使用することも可能である。
図4には、計測制御部17内部におけるセンサーの回路構成を示した。センサー部1dの電圧印加電極には、交流電圧、あるいは直流電圧と交流電圧の切り替え機能を持つセンサー電源15aから電圧が供給される例を示している。
センサー部1dで得られた呼気の信号は、センサーアンプ16aで、増幅、電圧への変換が行なわれ、CPU23aに送られる。同様に、アルコールセンサーを設けた場合には
、アルコールセンサーヘッドで得られたアルコールの信号は、アルコールセンサーアンプ22で増幅され、CPU23aに送られる。さらに、GPSアンテナ25、GPS受信機26で得られた位置情報は、CPU23bに送られる。
最終的に得られる情報は、呼気の信号、アルコールの信号、位置の情報、時間の情報(内部時計の補正はGPS信号から取得し実施する)となり、これを、記憶装置に記憶する。
具体的な例としては、メモリーカードインターフェイス27を介して、メモリーカードに蓄積する。さらに、実際の測定の際に被験者に対して実施する音声ガイダンスのためのスピーカー28を設けることは有効である。センサー回路には、電源ケーブル29を介して電源が供給される。図5には、無線ネットワークで得られた情報を情報センターに送る場合を示したが、このような形で得られた情報を活用することも有効である。
図6(a)、図6(b)に、本発明の検出原理を示した。センサー電源15bによって
、電圧印加電極6cと検出電極6bの間に電位差を設ける。このとき、電圧印加電極10cと検出電極11bとの間に、水クラスターを含む呼気を、矢印の方向から、電圧印加電極10cと検出電極11bで挟まれた空間に導入すると、径の小さな電荷も持つ水クラスター19bには、図6(b)に示すように、空気抵抗、浮力、重力、電界による力が働く
これらの力の関係によって、電圧印加電極6cに正の直流電圧を印加すると、正の電荷を持つ水クラスターのみが偏向し検出電極7cに衝突して正の電流が検出される。従って
、偏向して検出電極7cに衝突するのは、径の小さな電荷を持つ水クラスター17aであり、径の大きな電荷を持つ水クラスターは検出電極7cに衝突せず検出されない。直流電圧を用いた場合(直流電圧法)の呼気信号の測定例を図7に示した。本実施例としては、非接触で非侵襲に外気を検出する例、具体的には、呼気を検出する例について示した。呼気に限らず、外気を導入して検出可能であることは云うまでも無い。
一方、交流電圧を用いる場合には、電圧の時間変化に応じて、水クラスターが分極、イオン化し、電荷を持つ水クラスターにかかる電界による力が周期的に変化することになり
、その際に誘導電流が発生し、それを検出電極により検出することになる。
交流電圧を用いた場合(交流電圧法)の呼気信号の測定例を図8に示した。測定条件としては、交流電圧(周波数1Hz、実効電圧30V)である。
交流電圧法においては、直流電圧のときと異なり、周波数1Hzに応じて、呼気信号強度が時間とともに振動していることがわかる。また、この交流電圧法では、イオン化領域内の電荷を持った水クラスターは電極等の壁に衝突することはなく、多数の電荷を持った水クラスターが振動することによって発生する誘導電流を検出するので、低い電圧での測定が可能となる。
次に、交流電圧を用いて呼気中の水クラスターに関する信号を観測するためには、イオン化領域部の材質、印加する周波数を最適化することが重要となる。まず、図1で示したイオン化領域部5aの材質である。
図9には、イオン化領域部5aに用いる材質の違いによる呼気信号の強度の違いを示した。電圧印加電極6a、検出電極7aはステンレススチールなどの金属で構成しなければならないが、そのまわりの設置された、水クラスターに曝されるイオン化領域部5aの材質は非常に重要である。径の小さい水クラスターを検出する装置において、水を吸収しやすい材質を使用すると、水クラスターが部材に簡単に吸収され検出に関与する水クラスターが減少し、検出感度が大幅に減少する。図9で示した図は、横軸に材料の吸水率、縦軸に呼気信号の強度をプロットしたものである。切削可能なセラミックのような吸水率が0の部材、ポリアセタールのような吸水率が0.25程度の素材、ポリ塩化ビニルのような吸水率が0.4程度の素材を、イオン化領域部5aに用いて呼気信号を計測した場合の結果である。すなわち、吸水率が0.4程度ではわずかに呼気信号が検出される程度であるのに対して、吸水率が0.25程度で呼気信号が明確に観測されはじめ、吸水率が0になると、呼気信号強度が、吸水率0.4の場合に比べて大きく上昇する。
これは、水クラスターに曝されるイオン化領域部5aの材質が非常に重要であることを示している。したがって、電極を保持する材料として、吸水率0以上、0.4以下程度の材料を用いることが必要であり、好適には、0以上0.25以下程度の材料を用いると良い。また、吸水率が0.4よりも高い材料であっても、感度調節等により信号を検出することができるが、それだけノイズを含みやすくなる可能性はある。
なお、図1では、イオン化領域部5aの材質すべてを吸水率の低い材料で製作した場合を示しているが、呼気が曝される領域だけを吸水率の低い材料にすることは可能である。具体的には、吸水率の低い材料で製作された薄板(厚さは数mm程度)を別のコストの安い材料の表面に貼るということである。これによっても呼気が曝される領域を吸水率の低い材料で覆うことが可能である。これによって、イオン化領域部5aのコストを低減することができる。
次に、交流電圧の周波数のパラメータであるが、呼気の信号はこのパラメータにも強い依存性がある。図10に、呼気信号強度の周波数依存性を示す。周波数を1Hzから100Hzまで高めていくと、最初、観測されていた呼気信号の振動が小さくなり、100Hz以上では実質上観測されなくなる。
その例として、図11(a)、(b)に、周波数0.1Hzから100Hzまでの呼気
信号を計測した例を示す。
周波数0.1〜10Hz程度までは、振動の様子を示す波形が確認出来るのに対し、10Hz以降からは、呼気信号の振動が小さくなっていることがわかる。周波数100Hzにおいては、振動の様子が略消失してしまっていることから、周波数が高くなりすぎると呼気中の水クラスターの分極、イオン化が追随できなくなるためと考えられる。以上の結果から、交流電圧を用いて呼気信号を計測するには、好適には周波数10Hz以下とすることが望ましく、最低でも周波数は100Hz以下にすべきことがわかる。
なお、交流電圧は、その値が大きければ大きいほど信号の振幅は大きくなり、SNの良い信号が計測できる。ただし、図12に示すように、交流電圧が1V程度という低い電圧でも、呼気信号の振動は明確に観測できるので、それだけセンサー部の安全性を高めることができること、低い電圧でも測定ができるので、センサーの省電力化、低コスト化が図れる。
以上のように、直流電圧法と交流電圧法では、得られる信号の特徴が大きく異なる。直流電圧法では、呼息時間が2秒の場合、短時間(5秒程度)でそのピークが計測できるという特徴を有するものの、その信号強度は呼吸の状態に強く依存する。
例えば、深呼吸をした直後の1回目の呼気では信号は強く出るが、連続した2、3回目の呼吸となると、その信号強度は急激に減少し、その後ある一定値に落ち着いてくる。そのため、電圧印加電極に低い電圧を設定すると、2回目、3回目の呼気信号の検出ができない場合があるため、計測条件設定には注意が必要となる。一方、交流電圧法では、呼息時間が2秒の場合、その振動構造全体の計測には15秒近くかかるが、呼吸の状態によらず安定して呼気信号が計測できるため、低い電圧での測定も可能である。図13に、直流電圧法と交流電圧法において、深呼吸直後、1回目と2回目の呼気信号の測定例を示した
。このときの呼息時間は2秒である。この制御のために、呼気信号強度の閾値を設定しておき、呼気信号強度がその閾値を越えた直後から、呼気導入時間のカウントを始め、2秒経過後にブザーを鳴らして被験者の呼気導入を停止するようにした。この時間は任意に設定できるが、現実的には呼気測定では最大で5秒程度である。この簡単な制御方法の導入によって、交流電圧法における呼気信号の再現性は大きく向上する。
図13からわかるように、直流電圧法では、深呼吸後1回目の呼気信号強度に対し、2
回目のそれは強度がほぼ半分になってしまっている。一方、交流電圧法では、深呼吸後1回目と2回目でほぼ同じ信号強度が得られていることがわかる。
交流電圧法において、呼気信号の再現性が良い理由は、図14のように説明できる。一般に、呼気は37℃の飽和蒸気圧の状態で外部に吐き出されるが、深い呼吸の場合、1回目とそれ以降では、呼気中に含まれる水クラスターの径分布が異なると考えられる。1回目では、肺中に水が多く存在するため、呼気中に大きな径の水クラスターも含まれるが、2回目以降では肺中の水が若干減り、呼気中の大きな径の水クラスターが減少すると思われる。
このような呼気信号の強度変化を軽減するためには、比較的半径の小さい水クラスターを対象とした検出を行えば良い。そのためには、交流電圧法において、低い周波数、低い電圧で分極とイオン化を行わせ、その信号を検出すれば良いことになる。
周波数は水クラスターの分極とイオン化に関係し、100Hz以下の低い周波数にする必要があることは上述した通りである。次に、低い電圧にする意味について説明する。
低電圧とすることが好ましい理由は、電界中における電荷を持つ水クラスターの運動の中で、電荷を持つ水クラスターの重力方向の運動を解析することによって理解できる。
なお、電圧印加電極と検出電極間に、直流電圧、あるいは交流電圧が印加されても、水クラスターの重力方向の運動は同じ式で表される。小さな水クラスターに働く空気抵抗は、ストークスによって、球の半径rと重力方向の球の速度vに比例することが求められている。その大きさは、空気の粘性率ηを用いて次式で表される。
空気抵抗の大きさ=6πηrvまた、空気による浮力の大きさはその物体が排除した空気に働く重力と等しいので、半径
rの球の場合、空気の密度ρ,重力加速度gを用いて
空気による浮力の大きさ=(4/3)πrρ
と表される。従って、質量mの水クラスターが重力方向に働く運動方程式は、
m(dvg/dt)=(4/3)πrρg−6πηrv−(4/3)πrρ
と表される。ここで、ρは水の密度である。1気圧、25℃で空気中を落下する水クラスターを考えると、水の密度ρ=997.04kg/m、空気の密度ρ=1.18
43kg/m、空気の粘性率η(25℃)=0.0000182、重力加速度g=9.807m/s、となる。vが正であれば、時間が経過するにつれて加速度は0となり
、空気中の水クラスターは一定速度で等速運動をするようになる。この終末速度vg0
上式をゼロと置くことにより求められる。
g0=2r(ρ−ρ)g/(9η)
従って、電圧印加電極と検出電極の長さをL(例えば、0.05m)とした場合、水クラスターが電極の上端から下端まで到達する時間tは、
=L/vg0 =9ηL/(2r(ρ−ρ)g)
となる。この式から容易にわかることは、水クラスターの半径が大きくなればなるほど、短い時間で電極の下端まで到達するということである。
図15に、水クラスターの半径を1×10−7mから1×10−4mまで変化さえたと
きのtの変化を示した。半径が1×10−4m、1×10−5m、1×10−6m、1
×10−7mのときのtは、それぞれ約、0.042秒、4.2秒、420秒、420
0秒と見積もることができる。図16、図17には、呼気センサー部の下部に設けてある送風ファンを稼動させないときの、直流電圧(30V)、交流電圧(周波数1Hz、実効
電圧30V)を用いた場合の呼気信号の測定例を示した。
このときの呼息時間は2秒とした。この結果は、水クラスターの自然落下による時間を示唆するものであり、呼気の信号が長く続くということは、それだけ半径の小さい水クラスターが多く存在することを示す。
図16における直流電圧法の場合には、呼気を2秒間導入後、約30秒後に最大値をとり、その後は強度が急激に減少し、最終的に100秒程度のところで零となっている。これは、半径が5×10−6m程度の水クラスターが多数検出されていることを示している
と考えられる。
一方、図17における交流電圧法の場合には、呼気を2秒間導入後、信号が徐々に約30秒後に最大値となり、最終的に200秒程度のところで零となっている。これは、1×10−6m程度の比較的小さな水クラスターが多数検出されていることを示しており、直
流電圧法の場合よりも検出している水クラスターの半径が小さいと考えられる。比較的大きな水クラスターは、呼吸の状態に依存し、すなわち深呼吸した直後の呼気では多く含まれるが、その後の連続した呼気では多少乾燥し、その数が減少すると予想される。
従って、比較的大きな水クラスターを検出対象とする直流電圧法では、この影響を受けやすいといえる。
一方、交流電圧法では、比較的小さな水クラスターを検出対象とするので、この影響を受けにくく、呼気信号の再現性が向上するといえる。現在の呼気信号のSNから判断すると、交流電圧法における実効電圧は0.1Vまで下げても検出可能である。一方、交流電圧法における実効電圧の高さには上限はないが、交流における高圧の定義となる600Vがひとつの基準となる。
本実施例では、直流電圧、交流電圧を用いる場合ともに、重力方向が重要であることから、重力方向に向かって、電圧印加電極6cと検出電極7cとの間に形成される空間(イ
オン化領域)に、呼気などの外気が通過できる構成とすることが肝要である。さらには、
電圧印加電極6cと検出電極7cは重力方向に対して並置されていることが好ましく、さらに好適には略平行に配置されていると良い。
また、電圧印加電極6に交流電圧を印加することに加えて、直流電圧を印加できるように構成し、夫々切り替え可能とすることは次の点で有効である。
具体的には、計測制御部17によってセンサー電源15を切り替え制御し、当該センサー電源15から電圧印加電極6に所望とする電圧を印加するように構成する。
上に述べたように、直流電圧を用いる場合では、比較的大きな水クラスターを計測対象とすることができるので、信号強度の再現性の良い交流電圧で測定した後、直流電圧に切り替え、イオン化領域内部にある水クラスターを短時間で排除し、次の測定にそなえるということが可能となる。
交流電圧法では、その周波数に応じて振動する呼気の信号が観測されることは、気道を通過して生成した微小の水クラスターからなる人の呼吸であることの証明となる。一般に
、イオン化領域の断面積A、呼気の流入流量qi、呼気の流出流量qoとしたとき微小時
間Δtでイオン化領域内に存在する呼気の量Δh(t)に関して、
A・Δh(t)=(qi−qo)・Δt
という式が成立する。平衡状態では、呼気の量の変化がないので、qi=qoとなっている
。今、平衡状態から流入させる呼気量をΔqだけ増やしたとする。流出側の抵抗をRとして
Δqo(t)=(1/R)・Δh(t)
が成立する。上の2式から
Δh(t)=R・Δq・(1−e−t/τ) τ=A・R
が導かれる。例えば、導入する呼気が2秒の幅を持つ矩形波であるとすると、呼気信号から得られる呼気信号波形は、近似的に図18のような形で観測されるはずである。交流電圧法における振動構造の各ピーク強度の経時変化の一例(呼息時間2秒、周波数1Hz、実効電圧30V、正イオンピークのみ)を図19に示した。この場合、信号検出後4秒間で信号強度がほぼ飽和しており、4秒以降直線的に減少していることがわかる。
なお、このときのイオン化領域は、幅10mm、奥行き15mm、高さ40mmで、6000mmであった。
このように、呼息時間を規定した場合、この信号の変化を呼気の判定アルゴリズムに使用することができる。
すなわち、
(1)信号強度が飽和するまでの時間、(2)信号強度が飽和するまでの強度変化が1−
−t/τという指数関数で記述されること、などである。
なお、呼息時間が2秒間の場合、全体の振動構造測定は8秒程度要しているが、上記の考察を踏まえると、計測時間は実質的に4秒で良いことになる。
加熱した容器からの蒸気や超音波加湿器などの人工的な霧化器からの信号は、上記のアルゴリズムを用いると除外できる。さらに、半導体センサーなどのアルコールセンサーの信号値と呼気信号の関係を求め、呼気信号からアルコール濃度を補正することも可能となる。呼気信号における振幅は、呼気の時間と量に比例しており、振幅があるレベル以上であることはセンサー部に対して十分な呼気を導入したことの証明となる。
これは、センサー部に対して、十分な呼気を導入せず、アルコール検査などにおけるアルコール値を下げようとする脱法行為を防ぐことができる。
図20に、センサーからの距離による信号強度の違いを示した。呼気センサーではこれだけ強い距離依存性を持たせることができるので、呼気センサーの設置場所をドライバー側の窓近くに設けることによって、ドライバーとは異なる人が、車が停止中、あるいは走行中に検査を実施するという、なりすましを防ぐことができる。
以上の検討結果を踏まえて、飲酒実験による評価を行った。10%アルコール200ccを5分間かけて飲酒し、呼気アルコール量の約2時間の経時変化を計測したものである
。基本的には、アルコールは半導体アルコールセンサーで計測したが、あわせてエタノールに対する選択性が高く測定精度が高いといわれる電気化学方式による測定による比較も行っている。
呼気導入時間の制御、半導体アルコールセンサーが安定する時間の確保を基本とした交流検出法を用いることにより、半導体アルコールセンサーと電気化学方式による測定結果とがほぼ一致するデータが取得できている。
この比較結果を図21に示した。また、参考のために、経時変化を測定するための呼気信号とアルコール信号の検出例を、図22に示した。これは、飲酒15分後のデータである。
なお、金属酸化物半導体表面でのガス吸着による電気伝導度変化を測定している半導体アルコールセンサーでは、センサー表面の圧力などのパラメータに強く依存する。ある一定範囲にある濃度のアルコールを半導体センサーで計測する場合、圧力依存性が高いことを考慮して、半導体アルコールセンサー表面で常に一定の空気の流れを形成し、その中で計測を実施することは有効である。この操作によって、半導体アルコールセンサーのベースラインが安定する。
そのためには、簡単には、電圧印加電極6a、検出電極7a、吸水率が零の材料で囲まれたイオン化領域部5aにおいて、図1に示すように、検出電極7aに電気的絶縁材を介して半導体アルコールセンサーヘッド3aを配置することは有効である。その際、半導体アルコールセンサー表面に呼気が容易に到達するように、検出電極にはガス用の穴を設けておく構造とする。センサー部のイオン化領域において、センサー部下部に設けられたファン4aによって常に空気の流れが発生することになる。半導体アルコールセンサーを完全にオープンな状態においた場合に比較して、半導体アルコールセンサーを常に一定の空気の流れが存在する領域においた方が、ベースラインを早く安定させることができる。通常
、風量0.01m/分程度のファンを設けて一定の空気流をつくることによって、半導体センサーのベースラインを2〜3分程度で安定化させることができる。
この経時変化を図23に示した。したがって、センサー部を動作させていない状態から
、ファンを駆動させて実際にセンサー部を動作させるにあたっては、2〜3分程度ファンを駆動させてから測定を開始すれば安定したデータが取れることになる。一方、ファンが駆動している状態であれば、すぐに測定可能である。
一般に、飲酒により体内に取り込まれたアルコール(エタノール)は、約20%は胃から、約80%が小腸から吸収される。そして血液に入り全身に行きわたる。体内に入ったアルコールの大部分は肝臓で代謝される。肝臓に到達したアルコールのほとんどが、肝臓で代謝されてアセトアルデヒドになる。アセトアルデヒドはさらに肝臓内で酢酸へ酸化され、酢酸の一部は血流により全身の組織に運ばれ、末梢の筋組織などでアセチルCoAに変
換され、クエン酸回路に入り、エネルギーを産生しつつ、最終的に水と二酸化炭素になる
。吸収されたアルコールのうち、2〜10%は代謝を受けずそのままの形で、呼気・尿・汗により体外に排出される。血中アルコール濃度は、呼気アルコール濃度と比例関係にあり、呼気アルコールは、飲酒後のアルコールの排泄の一つとして観察されることになる。従って、アルコールを飲酒すると、最終的に、水、二酸化炭素、アルコールとして、体外に排出される。
呼気中には、約37℃における飽和蒸気圧レベルの水が含まれることから、呼気中の水は実質的に水クラスターとなって体外に出される。アルコールを飲酒した場合、呼気中の水クラスターには、二酸化炭素、アルコールなどが含まれることになる。このとき、水に溶解した二酸化炭素の一部は炭酸となる。
Figure 0006412226
炭酸は水溶液中で2段階の解離を起こす。
Figure 0006412226
Figure 0006412226
したがって、アルコールを飲酒した場合、呼気中の水クラスターが多く存在する状態では負イオンが生成されていると考えられる。
また、交流電圧を低くするメリットは以下のような点からも言える。図24に、アルコールの代謝経路を示した。アルコールを飲酒すると、最終的な代謝産物である水、二酸化炭素に加えて、代謝されないアルコールが排出される。通常の呼気アルコール検査では、血中アルコール濃度と比例する呼気アルコール検査を行うが、アルコールを飲酒した産生物である二酸化炭素も出てくるので、上述した水溶液中での解離により、HCO
るいはCO 2−が負イオンとして観測される。通常の呼気中にも二酸化炭素は含まれる
が、アルコール飲酒時の負イオン強度は強く観測されるはずである。この負イオンピークが観測される条件を求めると、交流検出において、周波数1Hz以下、実効電圧10V以下で観測されることがわかる。呼気導入と同時に観測される負イオンピークで興味あることは、深呼吸直後の1回目の測定で観測される負イオンピークの強度が強く、連続して2
回目、3回目と計測を行うと、強度が弱くなり最終的には負イオンピークが消失してしまうこと、加えて電圧印加電極に電圧を印加しないでも観測されること、の2点である。
電圧を印加しないでも観測されることの証拠として、図25に、深呼吸直後1回目の測
定の際に観測される負イオンピークを示した。この場合、ファンでの排気を行っているが
、電圧は印加していない。ただし、呼気中のピークであることの証明には、交流電圧を印加して振動する信号を計測する必要がある。
この負イオンピークの強度は、呼気アルコールの経時変化との相関が見える。図26に
、その一例を示した。10%アルコールを200cc飲酒してその後2時間、半導体センサーによる出力の変化とあわせて、負イオンピークの強度変化をみた例である。
飲酒後30分程度で呼気アルコールが最大となり、その後代謝により呼気アルコールが減少していく様子が、半導体センサー同様、呼気導入と同時に観測される負イオンピークの強度変化でも観測されていることがわかる。この負イオンに伴う負電流の強度変化をプロットしてみると、同時に計測した電気化学方式によるアルコールセンサーによる経時変化に類似しており、アルコール代謝の変化を示していることがわかる。この負イオンに伴う負電流の強度は、飲酒したアルコール量に依存するが、数V程度以下であるので、呼気に伴う振動構造の強度が強いと、この振動構造がオーバーラップしてしまうので、この観点から、交流電圧は100V以下、好適には、1〜5V程度が望ましい。
上記の交流電源を用いた検出法を用いると、アルコールセンサーを用いる必要がなくなり、低コスト化、構造の簡単さからも大きなメリットとなる。
これまで述べてきた通り、交流検出法では、呼気信号が印加される周波数に応じてイオン化された水クラスターが振動し、それによって発生する誘導電流を検出していることを示した。呼気に含まれる主な物質が水クラスターの場合に比較して、呼気にアルコールが多く含まれる場合では、イオン化される水クラスターの個数が減少するので、その減少が観測されるはずである。
この差を示す一例を図27に示した。横軸は、交流検出法で観測される振動構造のピークの順番、縦軸はそれらの強度を示している。アルコールが含まれない場合を菱形のマーカーで、アルコールが含まれる場合を正方形のマーカーでプロットしている。アルコールが含まれる場合の呼気アルコールは、電気化学方式で計測すると0.15mg/Lであった。呼気を導入している段階では、同じ呼息時間(3秒間)の条件下で、アルコールの有無に関わらず、ほぼ同じ強度が観測されるが、排気ファンで排気される過程では、アルコールを含まないピークに比較して、アルコールを含んだピークの方が、ピークの順番として10から20の間で強度が落ちていることがわかる。半導体アルコールセンサーを用いなくても、このような形で呼気中のアルコールの有無を簡単に計測することができる。
本発明は、非接触で非侵襲の呼気検出に利用可能である。自動車などの移動体における飲酒運転防止装置にも利用可能である。
1a・・センサー部
1b・・センサー部
1c・・センサー部
2a・・試料導入口
2b・・試料導入口
2c・・試料導入口
2d・・試料導入口
3a・・アルコールセンサーヘッド
3b・・アルコールセンサーヘッド
3c・・アルコールセンサーヘッド
4a・・排気ファン
4b・・排気ファン
4c・・排気ファン
5a・・イオン化領域部
5b・・イオン化領域部
6a・・電圧印加電極
6b・・電圧印加電極
6c・・電圧印加電極
7a・・検出電極
7b・・検出電極
7c・・検出電極
8・・電圧印加電極用押さえ
9・・検出電極用押さえ
10・・アルコール検出用孔
11・・アルコールセンサー支え用孔
12・・センサー用カバー
13a・・排気口
13b・・排気口
14a・・ケーブル
14b・・ケーブル
14c・・ケーブル
14d・・ケーブル
15a・・センサー電源
15b・・センサー電源
16a・・センサーアンプ
16b・・センサーアンプ
17・・計測制御部
18・・メモリーカードスロット
19・・インジケータランプ
20・・GPSアンテナ部
21・・パワーインバータ
22・・アルコールセンサーアンプ
23a・・CPU
23b・・CPU
24a・・電源
24b・・電源
25・・GPSアンテナ
26・・GPS受信機
27・・メモリーカードインターフェイス
28・・スピーカー
29・・絶縁材

Claims (8)

  1. 呼気を導入する導入口を備え、内部が大気圧の筐体と、
    前記筐体内に配置され、電圧が印加される電圧印加電極と、
    前記筐体内において前記電圧印加電極に対面して設けられた検出電極と、
    前記電圧印加電極と前記検出電極とを保持する電極保持部と、
    前記検出電極により検出される電流を測定する電流計と、
    前記電圧印加電極に対し電圧を印加する電源と、
    前記電源から前記電圧印加電極に印加する電圧を制御し記憶部を備えた計測制御部と、
    測定結果を出力する出力部とを備え、
    前記計測制御部は、前記電圧印加電極と前記検出電極との間の空間に前記導入口から導
    入される前記呼気について、前記電源から前記電圧印加電極に対して交流電圧を印加し、前記電流計により測定される電流値に基く信号値を計測し、
    前記電源から前記電圧印加電極に印加される交流電圧の周波数は100Hz以下、電圧値は0.1V以上600V以下であることを特徴とする呼気測定器。
  2. 前記交流電圧の周波数は10Hz以下であることを特徴とする請求項1に記載の呼気測定器。
  3. 前記交流電圧の電圧値は5V以下であることを特徴とする請求項1に記載の呼気計測器。
  4. 前記筐体はアルコールセンサを備え、前記計測制御部は、測定される前記信号値と、前記アルコールセンサで検出されるアルコール値とを合わせて測定することを特徴とする請求項1に記載の呼気測定器。
  5. 前記記憶部は、前記信号値と前記アルコール値との相関を有し、前記信号値の大きさからアルコール濃度を補正し、前記出力部に補正した結果を出力することを特徴とする請求項4に記載の呼気測定器。
  6. 前記アルコールセンサは、導入される呼気の流れの中にあるように前記筐体内に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の呼気測定器。
  7. 請求項4に記載の呼気測定器を備えた移動体であって、前記移動体の位置情報を取得す
    るGPSアンテナを備えていることを特徴とする移動体。
  8. 測定される前記信号値、前記アルコール値、前記位置情報、及び時間情報を前記記憶部に合わせて記憶することを特徴とする請求項7に記載の移動体。
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