JP4923388B2 - 内容証明システム - Google Patents

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Description

この発明は、内容証明システムに関し、詳しくは、文書発行装置から発行された文書の改竄の有無等を携帯電話機等の端末装置を用いて検証装置経由で簡便に判別可能にした内容証明システムに関する。
一般に、各種証明書等を発行する場合は、該証明書に該証明書の発行者若しくは発行団体の印鑑を押印し、この印鑑により該証明書が正規なものであることを証明している。
しかし、この手法では、例えば、同一の内容の複数の証明書が必要な場合は、各証明書毎に発行者若しくは発行団体の印鑑を押印しなければならず、非常に手間が掛かり、また、印鑑の有する単一性のために、例えば、各種団体の支所等で同一の証明書の追加発行を希望する場合でもこれは不可能であった。
また、印鑑により該証明書が正規なものであることを証明する手法では、文書の内容が改竄されてしまっても、これを容易に検知することはできず、この証明書等が不正利用される虞があった。
また、文書の内容の改竄を防止するために、発行者のロゴ等をプレ印刷した桜紙等の特殊な用紙を用いて文書の印刷を行う手法もあるが、この場合は、桜紙等の特殊の用紙が必要になる。
そこで、特許文献1に示すように、2次元コードを用いて証明書等の改竄を防止するようにしたシステムが提案されている。
このシステムは、物品の流通管理システムに適用されるもので、対象物品に対して1対1で証明書を用意し、この対象物品と証明書にそれぞれ暗号化した識別データを2次元コードで記録し、この対象物品の売買等に際しては、それぞれの2次元コードをハンディターミナル等で読み取って識別データを復号化し、両者が一致した場合にのみ売買を許可するというものである。
このような構成によると、例えば、証明書の記載内容を改竄したとしても、この改竄は2次元コードの識別データの不一致により発覚するので、証明書の記載内容の改竄は困難になる。
特開2002−149776
しかしながら、特許文献1に記載されたものは、対象物品に対して1対1で用意された証明書等の改竄を防止するものであるので、一般の文書の内容証明にはそのまま適用することはできず、また、2次元コードに含まれる識別情報をそれぞれ復号化する特別のハンディターミナルが必要になるという問題があった。
また、識別情報の復号化をハンディターミナルで行っているので、このハンディターミナルを入手すれば、識別情報の暗号化のアルゴリズムを知ることができるので、2次元コードの改竄も容易になるというセキュリティ性の問題もあった。
そこで、この発明は、実際の文書の内容が文書発行装置から発行された文書の内容と相違ないことを確実かつ簡便に証明することができるようにした内容証明システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の内容証明システムの発明は、文書を発行する文書発行装置と、文書から該文書の検証に用いる情報を読取る端末装置と、前記端末装置により読み取られた前記情報に基づき前記文書発行装置から発行された文書の検証を行う文書検証装置とを有する内容証明システムであって、前記文書発行装置は、秘密鍵および公開鍵を生成する鍵生成手段と、前記鍵生成手段で生成された前記公開鍵を前記文書検証装置に公開する鍵公開手段と、前記文書の発行者情報および前記文書の内容情報および前記署名情報をテキスト化するテキスト化手段と、前記文書の内容情報のハッシュ値を算出するハッシュ値算出手段と、前記ハッシュ値算出手段で算出したハッシュ値を暗号化して署名情報を生成する署名情報生成手段と、前記署名情報生成手段で生成された暗号化された署名情報および前記文書の内容情報および該文書の発行者の情報を含む2次元コード画像を生成する2次元コード画像生成手段と、発行する文書に前記2次元コード画像生成手段で生成された該文書の内容情報、暗号化された署名情報および該文書の発行者の情報を含む2次元コード画像を付加して当該文書を発行する文書発行手段とを具備し、前記端末装置は、前記文書発行装置から発行された前記文書の検証に際して、該文書に付加された2次元コード画像から2次元コードの情報を読み取る2次元コード読取手段と、前記2次元コード読取手段により読み取った2次元コードの情報を前記文書検証装置に送信する送信手段とを具備し、前記文書検証装置は、前記文書発行装置により文書の発行者に対応して生成されて公開される公開鍵を該文書の発行者と関連付けて登録する登録手段と、前記端末装置から前記送信手段により送信された前記2次元コードの情報から前記文書の内容情報、暗号化された署名情報および文書の発行者の情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した前記署名情報を、前記抽出手段により抽出した前記文書の発行者の情報に対応して前記登録手段に登録される公開鍵を用いて複号化して第1のハッシュ値を取得する取得手段と、前記抽出手段により抽出した前記文書の内容情報に基づき第2のハッシュ値を算出する算出手段と、前記取得手段により取得した前記第1のハッシュ値と前記算出手段で算出した前記第2のハッシュ値との照合により前記文書の検証を行う検証手段とを具備し、前記文書検証装置は、前記検証手段による前記文書の検証の結果、該文書が前記文書発行装置から発行された文書であることが検証された場合は、前記2次元コードの情報から前記抽出した該文書の内容情報であって人間が判読できるものである文書の内容情報を前記検証結果とともに前記端末装置に返送し、前記端末装置は、前記文書検証装置から前記検証結果とともに返送された前記文書の内容情報を表示器に表示する。
ここで、端末装置は、例えば、2次元コード画像の読み取り機能を有する一般の携帯電話機等を用いることができ、また、検証装置は、文書発行装置とネットワーク接続された検証サーバとして構成することができ、端末装置では、署名情報の復号化等は行わないので、簡便な構成で文書の内容が文書発行装置から発行された文書の内容と相違ないことを確実に証明することができる。
この発明によれば、
1)実際の文書の内容が発行者が発行した内容と相違ないことを簡便かつ確実に証明することが可能になる
2)地紋にロゴなどのプレ印刷をした桜紙などの特殊紙を必要としない
3)発行した文書の情報をサーバで保持しておく必要がないので、サーバへの負荷が軽い
4)コピーしても効力を維持できるため、同じ文書を複数の場所へ提出する際にもオリジナルを複数部用意する必要がない
等の効果を奏する。
以下、この発明に係わる内容証明システムおよび方法の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明に係わる内容証明システムの概略を示すシステム構成図である。
この内容証明システム100は、内容証明を可能にした文書を発行する文書発行装置10と、この文書発行装置10にネットワーク40を介して接続される検証サーバ20とを具備して構成される。ここで、文書発行装置10と検証サーバ20はネットワーク40を介さず、独立した構成とすることも可能である。
文書発行装置10は、文書の発行者に対応する秘密鍵と公開鍵を作成し、秘密鍵は、文書発行装置10内に保存するが、公開鍵はネットワーク40を介して検証サーバ20に送信される。なお、文書発行装置10と検証サーバ20が、ネットワーク40を介さない独立したの場合は、公開鍵を磁気ディスク等の記録媒体に記録し、記録媒体によって公開鍵の受渡しを行う。
また、文書発行装置10は、証明書等の文書の発行に際して、文書発行者の秘密鍵を用いて暗号化された情報を署名情報として生成するとともに、この署名情報および文書のテキスト情報を含む2次元コード画像を生成し、この2次元コード画像を発行する文書に付加して印刷することにより文書の発行を行う。
ここで、署名情報としては、文書のテキスト情報のハッシュ値を算出し、このハッシュ値を文書発行者の秘密鍵を用いて暗号化したものを用いることができる。
図1に示す文書50は、文書発行装置10から発行された文書の一例を示すもので、この文書50には、その内容であるテキスト情報51と、この文書発行装置10で付加された2次元コード画像52が含まれている。
また、2次元コード画像52には、テキスト情報51とこの文書50の発行者の発行者名、後にこの文書50の検証に用いる検証サーバ20のメールアドレスが含まれている。
なお、ここでは、2次元コードとしてQR(Quick Response)コードを用いているが、このQRコードの代わりにDataMatrix、PDF417等の他の2次元コード若しくはこれに類似するコードを用いてもよい。
文書発行装置10から発行された文書50の検証は、カメラを内蔵し、このカメラを用いてQRコードを撮像することでQRコードを読み取るQRコード読み取り機能と、電子メールを送受信するメール機能を有する一般の携帯電話機30を用いて行う。
すなわち、文書発行装置10から発行された文書50の検証に際しては、まず、携帯電話機30の内蔵カメラ(図示せず)を用いて文書50の2次元コード画像52を撮像し、QRコード読み取り機能を用いて文書50の2次元コード画像52に対応する2次元コードの情報を取得する。
そして、この取得した2次元コードの情報に含まれる検証サーバ20のメールアドレスを抽出して、この抽出したメールアドレスに基づき上記この携帯電話機30のメール機能を用いて上記2次元コードの情報を電子メールで検証サーバ20に送信する。
検証サーバ20は、携帯電話機30からのこの電子メールを受信すると、この電子メールに含まれる2次元コードの情報に基づき文書50の検証を行う。
この検証サーバ20における検証は、この2次元コードの情報から発行者名を抽出して該発行者に対応する公開鍵を取得して、この公開鍵でこの2次元コードの情報に含まれる署名情報を復号化することにより行われる。
すなわち、発行者に対応する公開鍵で署名情報が正常に復号化できた場合は、この文書50は、文書発行装置10から当該発行者により発行されたものとして検証でき、正常に復号化できない場合は、文書発行装置10から当該発行者により発行されたものではないとして検証できる。
そして、検証サーバ20は、文書50が文書発行装置10から当該発行者により発行されたものとして検証された場合(OK)は、検証結果(OK)と2次元コードの情報から抽出したテキスト情報を含む検証結果メールを作成し、携帯電話機30に返信する。
携帯電話機30では、この検証結果メールを受信すると、この検証結果メールに含まれるテキスト情報を表示器31に表示し、このテキスト情報と実際の文書50のテキスト情報51とを照合する。
この照合により両者が一致すると、文書50のテキスト情報51には改竄等がないと証明することができる。
なお、検証サーバ20で、文書50が文書発行装置10から当該発行者により発行されたものではないと検証された場合(NG)は、検証結果(NG)を含む検証結果メールを作成し、携帯電話機30に返信する。
この場合は、文書50が正規なものではないとして判別される。
なお、ここでは、QRコード読み取り機能およびメール機能を有する一般の携帯電話機30を用いて文書50に改竄等がないかの証明を行うように構成したが、同等の機能を有していれば、PDA(Personal Digital Assistants)やパーソナルコンピュータ等の他の端末を用いても同様に実現可能である。
次に、図1に示した内容証明システムの動作を図2に示したシーケンスチャートを用いて説明する。
図2において、文書発行装置10は、まず、署名情報の生成および復号に用いる署名用秘密鍵および公開鍵を生成する(ステップ101)。そして公開鍵を公開鍵ファイルとして検証サーバ20に送信する。
検証サーバ20は、文書発行装置10から公開鍵ファイルを受信すると、この公開鍵ファイルを文書発行者名に対応して公開鍵リストへ登録する公開鍵登録を行う(ステップ201)。
文書発行装置10は、次に、所定のハッシュ関数を用いて発行文書のテキスト情報のハッシュ値を算出する(ステップ102)。そして、この算出したハッシュ値を署名用秘密鍵で暗号化して署名情報を生成する(ステップ103)。
次に、発行文書の発行者名、テキスト情報、上記署名情報をBASE64等を用いてテキスト化する(ステップ104)。
そして、検証サーバ20のメールアドレスおよび上記テキスト化した情報で2次元コード画像を生成する(ステップ105)。ここで、生成する2次元コード画像としては、QRコードを用いる。
すなわち、QRコードは、テキスト情報に基づき生成される2次元コードであるが、2次元コード生成の元データとなる発行文書の発行者名、テキスト情報、署名情報のうちの署名情報は、バイナリデータとなっているので、ここでは上記テキスト化が必要になる。
このようにして生成された2次元コード画像は、発行文書に付加されて印刷され(ステップ106)、この印刷された2次元コード画像が付加された文書がユーザに発行される。
文書の検証は、検証者が携帯する携帯電話機30を用いてこの文書に付加された2次元コード画像に基づき行われる。
すなわち、ユーザは、文書発行装置10から発行された文書を後に検証者となる提出先に提出し、検証者がこの文書の検証を行う場合は、検証者が携帯する携帯電話機30の内蔵カメラを用いてこの文書に付加された2次元コード画像を撮像し、この携帯電話機30が装備するQRコード読み取り機能を用いて2次元コードの情報を読み取る(ステップ301)。
そして、この2次元コードの情報に含まれる検証サーバ20のメールアドレスを抽出して(ステップ302)、2次元コードの情報を携帯電話機30から検証サーバ20へ電子メールで送信する。
検証サーバ20では、携帯電話機30からの上記電子メールを受信すると、この電子メールに含まれる2次元コードの情報から発行文書の発行者名、テキスト情報、署名情報を抽出する(ステップ202)。
そして、署名情報に基づきこの文書の検証を行う。この検証は、まず、ステップ202で抽出したテキスト情報からハッシュ値を算出し(ステップ203)、また、署名情報を公開鍵リストに登録した発行者名に対応する公開鍵でハッシュ値に復号し(ステップ204)、両者のハッシュ値を照合する(ステップ205)により行われる。
すなわち、上記ハッシュ値の照合により、両者が一致すると検証結果(OK)と検証し、一致しないと検証結果(NG)と検証する。
この検証の結果、検証結果(OK)と検証された場合は、この検証結果(OK)とステップ202で抽出したテキスト情報とを含む検証結果メールを作成し、また、検証結果(NG)と検証された場合は、この検証結果(NG)を含む検証結果メールを作成し、この検証結果メールを電子メールで検証者が携帯する携帯電話機30に返信する。
検証者は、検証結果(NG)を含む検証結果メールを受信した場合は、この文書が正規なものでないと判別するが、検証結果(OK)を含む検証結果メールを受信した場合は、この検証結果メールに含まれるテキスト情報を携帯電話機30の表示器31に表示し、この表示されたテキスト情報と発行文書のテキスト情報との照合を行う(ステップ303)。
この照合により、両者が一致すれば、この発行文書に改竄等がないと判別することができ、また、一致ないと、改竄等が行われていると判別することができる。
図3は、図1に示した文書発行装置10の詳細を示すブロック図である。
文書の発行者は、まず、署名用秘密鍵・公開鍵ペア生成部110で、発行者名格納部113に格納された発行者名(a)に対応した秘密鍵KSおよび公開鍵KOの鍵ペアを生成し、公開鍵KOを公開鍵ファイル出力部111でファイルに出力しておく。
また、メールアドレス設定部112で検証サーバ20のメールアドレス(b)を設定しておく。
内容を証明する文書を発行する場合、発行者は市販のワープロソフト等で文書を作成する。そして、この発行する文書のテキスト情報の一部又は全部を選択してこの選択したテキスト情報(c)をテキスト情報格納部114に格納する。
ハッシュ値算出部115は、テキスト情報格納部114に格納されたテキスト情報(c)からハッシュ値(d)を算出する。
署名情報生成部116は、先に生成された秘密鍵KSを用いてハッシュ値(d)を暗号化し、署名情報(e)を生成する。
エンコード部117は、発行者名(a)、テキスト情報(c)、署名情報(e)を、BASE64によりエンコードしてテキスト化する。
2次元コード画像生成部118は、先に設定した検証サーバ20のメールアドレス(b)と、エンコード部117によりテキスト化された発行者名(a)、テキスト情報(c)、署名情報(e)が含まれるテキスト情報から2次元コード画像52を生成する。
2次元コード画像生成部118で生成された2次元コード画像52は、発行者が作成した文書50の所定の位置に挿入され、ワープロソフト等の印刷機能を使用して印刷部119で印刷されて発行される。
図4は、携帯電話機30を用いて行う文書内容証明処理の詳細を示すフローチャートである。
文書50の内容証明を行う検証者は、2次元コードの読み取り機能を持ったカメラつき携帯電話機30を用いて、文書50の2次元コード画像から2次元コードの情報を読み取る(ステップ401)。
読み取った2次元コードの情報には検証サーバ20のメールアドレス(b)が記載されているので、そのメールアドレス(b)を抽出して(ステップ402)、このメールアドレス(b)を用いて読み取った2次元コードの情報を携帯電話のメール機能を利用して検証サーバ20に電子メールで送信する。
送信されたメールは検証サーバ20で検証され(ステップ404)、検証結果が検証者の携帯電話機30に電子メールで返信され、この電子メールを携帯電話機30で受信する(ステップ405)。
この受信したメールにより、検証結果(OK)場合は(ステップ406でOK)、文書の2次元コードの情報が発行者が発行したものと相違ないことが検証されたことになる。
返信されたメールには2次元コード化されていたテキスト情報(c')が人間に判読可能な状態で記載されているので、文書50のテキスト情報(c)と、メールのテキスト情報(c')を照合し(ステップ407)、内容に相違ないことを確認することにより、文書の内容を証明することができる。
一方、検証結果(NG)の場合は(ステップ406でNG)、文書の2次元コードの内容が、発行者が発行したものから変更されていることになるので、所定の確認処理を行う(ステップ408)。
図5は、検証サーバ20における公開鍵の登録処理を示すフローチャートである。
検証サーバ20では、文書発行装置10の公開鍵ファイル出力部111でファイル出力した公開鍵情報を入手し(ステップ501)、この公開鍵情報を発行者名(a)と関連付けて公開鍵リストへ登録する(ステップ502)。
図6は、検証サーバ20における検証処理の流れの詳細を示す図である。
検証サーバ20は、検証者の携帯電話機30から送信された2次元コードの情報を含む電子メールを受信し(ステップ601)、この電子メールから、発行者名(a)、署名情報(e)、テキスト情報(c')を抽出する(ステップ602)。
次に、検証サーバ20は、抽出した発行者名(a)に対応する公開鍵KOを、公開限りストから入手し(ステップ603)、入手した公開鍵KOを用いて、抽出した署名情報(e)を復号化し、元のハッシュ値(d)を取得する(ステップ604)。
また、検証サーバ20は、抽出したテキスト情報(c')からハッシュ値(d')を算出する(ステップ605)。
そして、検証サーバ20は復号化して得られた元のハッシュ値(d)と、抽出したテキスト情報(c')から算出したハッシュ値(d')とを照合する(ステップ606)。
このステップ603の照合の結果、両者が一致する場合は(ステップ606でOK)、検証結果(OK)と抽出したテキスト情報(c')を含む検証結果メールを作成する(ステップ607)。
また、ステップ606の照合の結果、両者が一致しない場合は(ステップ606でNG)、検証結果(NG)を含む検証結果メールを作成する(ステップ608)。
そして、ステップ607またはステップ608で作成された検証結果メールは、メール送信元アドレス、すなわち検証者のメールアドレスに電子メールで返信される(ステップ609)。
なお、検証者は、上記ステップ609で、検証結果(OK)と抽出したテキスト情報(c')を含む検証結果メールを受信した場合は、文書50のテキスト情報(c)と、メールのテキスト情報(c')を照合し、これにより内容に相違ないことを確認して文書の内容を証明することは前述した通りである。
このようにこの実施例においては、文書発行者の秘密鍵KSで暗号化された署名情報(e)を含む2次元コード画像52を文書50に付加して発行し、この文書の内容証明に際してはこの2次元コード画像52から読み取った署名情報(e)および文書のテキスト情報(c)を含む2次元コードの情報を検証サーバ20に送り、検証サーバ20では、この署名情報(e)およびテキスト情報(c)を抽出し、署名情報の復号により2次元コードの情報が発行者が発行したものと相違ないという検証を行い、この検証結果がOKの場合は、抽出したテキスト情報(c')を検証者に返送し、検証者は、実際の文書のテキスト情報(c)と、メールのテキスト情報(c')とを照合して文書の内容証明を行うように構成したので、文書検証者は、2次元コード読み取り機能と、メール機能を有する一般の携帯電話機を用いて文書の内容証明を行うことができ、また、文書の検証は、検証サーバ20で行うので、実際の文書の内容が発行者が発行した内容と相違ないことを簡便かつ確実に証明することが可能になる。
また、この文書発行装置10から発行された2次元コード付き文書は、コピーしてもその効力を維持できるため、同じ文書を複数の場所へ提出する際にもオリジナルを複数部用意する必要がない。
また、検証サーバ20では、公開鍵KOのみを管理すればよいので、サーバへの負荷も軽い。
この発明の内容証明システムおよび方法は、各種証明書等の内容証明を必要とする文書を発行するシステムに適用することができる。この発明によれば、実際の文書の内容が発行者が発行した内容と相違ないことを簡便かつ確実に証明することが可能になり、また、発行した文書の情報をサーバで保持しておく必要がないので、サーバへの負荷が軽く、また、地紋にロゴなどのプレ印刷をした桜紙などの特殊紙を必要とせず、また、コピーしても効力を維持できるため、同じ文書を複数の場所へ提出する際にもオリジナルを複数部用意する必要がない。
この発明に係わる内容証明システムの概略を示すシステム構成図である。 図1に示した内容証明システムの動作を説明するシーケンスチャートである。 図1に示した文書発行装置の詳細を示すブロック図である。 図1に示した内容証明システムにおける文書内容証明処理の詳細を示すフローチャートである。 図1に示した検証サーバにおける公開鍵の登録処理を示すフローチャートである。 図1に示した検証サーバにおける検証処理の流れの詳細を示す図である。
符号の説明
10 文書発行装置
20 検証サーバ
30 携帯電話機
31 表示器
40 ネットワーク
50 文書
51 テキスト情報
52 2次元コード画像
110 署名用秘密鍵・公開鍵ペア生成部
111 公開鍵ファイル出力部
112 メールアドレス設定部
113 発行者名格納部
114 テキスト情報格納部
115 ハッシュ値算出部
116 署名情報生成部
117 エンコード部
118 2次元コード画像生成部
119 印刷部

Claims (1)

  1. 文書を発行する文書発行装置と、文書から該文書の検証に用いる情報を読取る端末装置と、前記端末装置により読み取られた前記情報に基づき前記文書発行装置から発行された文書の検証を行う文書検証装置とを有する内容証明システムであって、
    前記文書発行装置は、
    秘密鍵および公開鍵を生成する鍵生成手段と、
    前記鍵生成手段で生成された前記公開鍵を前記文書検証装置に公開する鍵公開手段と、
    前記文書の発行者情報および前記文書の内容情報および前記署名情報をテキスト化するテキスト化手段と、
    前記文書の内容情報のハッシュ値を算出するハッシュ値算出手段と、
    前記ハッシュ値算出手段で算出したハッシュ値を暗号化して署名情報を生成する署名情報生成手段と、
    前記署名情報生成手段で生成された暗号化された署名情報および前記文書の内容情報および該文書の発行者の情報を含む2次元コード画像を生成する2次元コード画像生成手段と、
    発行する文書に前記2次元コード画像生成手段で生成された該文書の内容情報、暗号化された署名情報および該文書の発行者の情報を含む2次元コード画像を付加して当該文書を発行する文書発行手段と
    を具備し、
    前記端末装置は、
    前記文書発行装置から発行された前記文書の検証に際して、該文書に付加された2次元コード画像から2次元コードの情報を読み取る2次元コード読取手段と、
    前記2次元コード読取手段により読み取った2次元コードの情報を前記文書検証装置に送信する送信手段と
    を具備し、
    前記文書検証装置は、
    前記文書発行装置により文書の発行者に対応して生成されて公開される公開鍵を該文書の発行者と関連付けて登録する登録手段と、
    前記端末装置から前記送信手段により送信された前記2次元コードの情報から前記文書の内容情報、暗号化された署名情報および文書の発行者の情報を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出した前記署名情報を、前記抽出手段により抽出した前記文書の発行者の情報に対応して前記登録手段に登録される公開鍵を用いて複号化して第1のハッシュ値を取得する取得手段と、
    前記抽出手段により抽出した前記文書の内容情報に基づき第2のハッシュ値を算出する算出手段と、
    前記取得手段により取得した前記第1のハッシュ値と前記算出手段で算出した前記第2のハッシュ値との照合により前記文書の検証を行う検証手段と
    を具備し、
    前記文書検証装置は、
    前記検証手段による前記文書の検証の結果、該文書が前記文書発行装置から発行された文書であることが検証された場合は、前記2次元コードの情報から前記抽出した該文書の内容情報であって人間が判読できるものである文書の内容情報を前記検証結果とともに前記端末装置に返送し、
    前記端末装置は、
    前記文書検証装置から前記検証結果とともに返送された前記文書の内容情報を表示器に表示する
    ことを特徴とする内容証明システム。
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