JP4917916B2 - 搬送車用ブレーキ装置及びブレーキ装置付き搬送車 - Google Patents
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Description
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、わざわざ計測しなくとも荷物・貨物等の重量が所定の重量に達したことを把握して搬送車を搬送させることが可能な搬送車用ブレーキ装置及びそのようなブレーキ装置が取り付けられた搬送車を提供することにある。
また、請求項2の発明では、搬送車の下部位置に配設され、同搬送車の車輪の補助輪とされる転動輪を備えた搬送車用ブレーキ装置において、転動面に接地される前記転動輪と、同転動輪を回動可能に支持する支持体と、同支持体を下方に向かって付勢させる付勢手段と、同支持体を同転動輪とともに上下方向に移動可能に支持する支持フレームと、同支持フレームに対して取り付け基部を中心に上下方向に揺動可能に取着され、同支持体と同転動輪の間にストッパ部が形成された先端寄りが挿入されたレバー部材とを備えるとともに、前記転動輪は前記支持体が前記付勢手段の付勢力によって下動することに連動して前記レバー部材が押動されて同レバー部材の前記ストッパ部が同転動輪の外周面に当接して同転動輪を制動する第1の位置と、同付勢手段の付勢力に抗して同支持体が相対的に上動して同ストッパ部の制動が解除される第2の位置とを取りうるようにしたことをその要旨とする。
一方、所定の重量以上の荷物や貨物が積載されると搬送車は転動輪の上がり代(しろ:上方への相対的な移動量)の分だけ下がることとなる。従って、付勢手段の付勢力(弾性エネルギー)は少なくとも搬送車の荷重(荷重の一部は他の車輪に分配されるので全荷重ではない)だけを受けた場合にはその重量に抗し、搬送車の重量に所定の重量以上の荷物や貨物の重量が加わった総重量によって抗せなくなるように設定する必要がある。
所定の重量以上の荷物や貨物が積載された場合に付勢手段はこの荷重によって付勢方向と逆方向に押し戻され、支持体が相対的に上動してストッパレバーへの押圧力がなくなりストッパ部による制動が解除される。(第2の位置)。この状態では転動輪の制動力は消失するため転動輪も車輪の一部として回転可能となって搬送車は走行可能となる。
ここに「相対的に上動」としているのは当接部に対しては転動輪は上動するような動作になるが搬送車全体で考えると実際には転動輪が上がるのではなく、搬送車側が下がることになるためである。
また、第2の位置ではストッパレバーへの支持体の押圧力が解放されてストッパ部の転動輪の外周面に対する制動が解除されることとなるため、ストッパ部は必ずしも外周面から離間していなくとも構わない。
また、請求項4に記載の発明では、搬送車の下部位置に配設され、同搬送車の車輪の補助輪とされる転動輪を備えた搬送車用ブレーキ装置において、転動面に接地される前記転動輪と、同転動輪を回動可能に支持する支持体と、同支持体を下方に向かって付勢させる付勢手段と、同支持体の下方に配置され同転動輪の直径よりも狭い開口幅を有して同転動輪下部を突出させる下部突出口とを備えるとともに、前記転動輪は前記支持体が前記付勢手段の付勢力に基づいて押圧させられた状態で前記下部突出口の両側に形成された当接部とその外周面が当接する第1の位置と、同付勢手段の付勢力に抗して同支持体が同第1の位置から相対的に上動した際に同転動輪の外周面が同当接部から離間する第2の位置とを取りうるようにしたことをその要旨とする。
一方、所定の重量以上の荷物や貨物が積載されると搬送車は転動輪の上がり代の分だけ下がることとなる。従って、付勢手段の付勢力(弾性エネルギー)は少なくとも搬送車の荷重(荷重の一部は他の車輪に分配されるので全荷重ではない)だけを受けた場合にはその重量に抗し、搬送車の重量に所定の重量以上の荷物や貨物の重量が加わった総重量によって抗せなくなるように設定する必要がある。
所定の重量以上の荷物や貨物が積載された場合に付勢手段はこの荷重によって付勢方向と逆方向に押し戻され、転動輪は第1の位置から相対的に上動して転動輪の外周面が当接部から離間した第2の位置に移動する。この状態では転動輪の制動力は消失するため転動輪も車輪の一部として回転可能となって搬送車は走行可能となる。ここに「相対的に上動」としたことについては上記と同様の理由である。
また、請求項6の発明では請求項5に記載の発明において、前記支持体は同支持体とともに上下方向に進退する雄ネジ部材によって吊り下げ支持され、同雄ネジ部材外周には自身の回動に伴って同雄ネジ部材の長手方向に移動する移動コマが螺合されるとともに、前記付勢手段は弾性部材であって、同弾性部材は同移動コマと上部基準面との間に配置されて同移動コマの進退によってその圧縮量を変更することで前記支持体に対する付勢力を調整するようにしたことをその要旨とする。
請求項6の構成では請求項5の作用に加え、移動コマを雄ネジ部材の周りで回動させることで雄ネジ部材の長手方向に沿って進退させることができ、進退に伴って付勢手段としての弾性部材の圧縮量を変更させることができる。このような構成によって弾性部材の支持体に対する付勢力を調整することが可能となっている。弾性部材とは例えばコイルバネあるいは板バネが挙げられる。
このような構成では上記請求項1〜6のいずれか発明の作用に加え、搬送車に所定の重量の荷物等が積載されておらず、転動輪がブレーキとして機能している状態であっても、転動輪変位手段を操作して付勢手段の付勢力に抗して支持体を上方に移動させて保持させることで一緒に転動輪を上動させ第2の位置に一旦変位させることで転動輪への制動が解除されて回動可能となるため転動輪を接地させたまま搬送車を搬送させることが可能となる。
一方、所定の重量以上の荷物や貨物が積載されると搬送車は転動輪の上がり代(しろ:上方への相対的な移動量)の分だけ下がることとなる。従って、付勢手段の付勢力(弾性エネルギー)は少なくとも搬送車の荷重(荷重の一部は他の車輪に分配されるので全荷重ではない)だけを受けた場合にはその重量に抗し、搬送車の重量に所定の重量以上の荷物や貨物がの重量が加わった荷重によって抗せなくなるように設定する必要がある。
所定の重量以上の荷物や貨物が積載された場合に付勢手段はこの荷重によって付勢方向と逆方向に押し戻され、支持体が相対的に上動してストッパレバーへの押圧力がなくなりストッパ部による制動が解除される。この状態では転動輪の制動力は消失するため転動輪も車輪の一部として回転可能となって搬送車は走行可能となる。
ここに「相対的に上動」としたことについては上記と同様の理由である。
また、支持体が相対的に上動するとストッパレバーへの支持体の押圧力が解放されてストッパ部の転動輪の外周面に対する制動が解除されることとなるため、ストッパ部は必ずしも外周面から離間していなくとも構わない。
このように構成することによって、使用者が座面に着座した際に支持体が相対的に上動してレバー部材から離間するとレバー部材は自らその付勢力で積極的に上方に揺動してストッパ部を転動輪の外周面から離間した位置に待避させるため、確実に制動が解除されることとなる。
一方、所定の重量以上の荷物や貨物が積載されると搬送車は転動輪の上がり代の分だけ下がることとなる。従って、付勢手段の付勢力(弾性エネルギー)は少なくとも搬送車の荷重(荷重の一部は他の車輪に分配されるので全荷重ではない)だけを受けた場合にはその重量に抗し、搬送車の重量に所定の重量以上の荷物や貨物がの重量が加わった荷重によって抗せなくなるように設定する必要がある。
所定の重量以上の荷物や貨物が積載された場合に付勢手段はこの荷重によって付勢方向と逆方向に押し戻され、転動輪は相対的に上動して転動輪の外周面が当接部から離間した第2の位置に移動する。この状態では転動輪の制動力は消失するため転動輪も車輪の一部として回転可能となって搬送車は走行可能となる。ここに「相対的に上動」としたことについては上記と同様の理由である。
(実施例1)
実施例1に関して、まずブレーキ装置1について説明する。
図3〜図6に示すように、ブレーキ装置1は外形直方体形状のケース2を備えている。ケース2は本体3と蓋4とから構成されている。本体3は一枚の背板3aと、同背板3aの左右縁位置に直交状に連接された左右一対の側面板3bと、両側面板3bの前端において同背板3aと平行に連接配置される一対の縁板3cとから構成されている。蓋4は前面板4aと、同前面板4aの上縁位置に直交状に連接された天板4bと、天板4bの後端において同前面板4aと平行に連接配置される縁板4cとから構成されている。
本体3の両縁板3cは蓋4の前面板4aの左右縁寄りと重ね合わされ蓋4の縁板4cは本体3の背板3a上縁寄りと重ね合わされており、当該重複部分においてネジ5によって接合されてケース2の外形が構成されている。背板3a及び前面板4aのほぼ中央位置には同形状の方形の窓孔6がそれぞれ形成され、両窓孔6は対向配置されている。ケース2は本体3の背板3aと縁板3cの間に配設された上下一対の同一形状の棚板7a,7bによって上部ハウジング8aと下部ハウジング8bとに分割されている。背板3a、側面板3b及び前面板4aによって包囲される空間の下部方向は開放されて下部突出口9が構成されている。
ネジ棒13の外周には雄ネジ13aが螺設されている。雄ネジ13aの外周には移動コマとしてのダイヤル16が配設されている。ダイヤル16は外周に滑り止めのローレット目16aが刻設された円形板状の部材であって、図示しない雌ネジが雄ネジ13aに螺合されている。その結果、ダイヤル16を回動するとダイヤル16はネジ棒13の長手方向に沿って上下に進退することとなる。図2に示すように、平面視においてダイヤル16の外周寄り部分は窓孔6から露出する。
ネジ棒13に吊り下げられた軸受け金具18はチャンネル状に屈曲形成された板状部材であって、対向配置された一対の軸受けプレート19と両軸受けプレート19を連結する連結プレート20から構成されている。下部案内ピン15は連結プレート20の上面に固着されている。
両軸受けプレート19間には転動輪21の車軸22が架設されている。車軸22はネジ23によって固定されている。転動輪21は軸受け部24と同軸受け部24に嵌着された合成ゴム製のタイヤ本体25から構成されており、軸受け部24は車軸22に対して回動自在に軸支されている。
転動輪21(タイヤ本体25)の直径は下部突出口9の開口幅よりも若干小さく構成されており、図3に示すように制動された状態では転動輪21の大部分が下部突出口9から下面に露出されるようになっている。
搬送車31に荷物等が未だ積載されていない、あるいは積載されていても所定の総重量に達していない場合には、図3に示すようにネジ棒13を介して軸受け金具18はコイルバネ17に付勢されて下動させられている。そして、軸受け金具18の連結プレート20はストッパレバー27の上面先端寄り位置を押動する。そのため、ストッパレバー27は蝶番29を基部として下方に揺動させられその押圧部28下端が転動輪88のタイヤ本体25の外周面に押しつけられることとなる。その結果、転動輪21は押圧部28との間で発生する摩擦力によって制動される。この際にコイルバネ17の付勢力はコイルバネ17にかかる所定の重量によってコイルバネ17が付勢方向(伸びる方向)とは逆に収縮して転動輪21が上動してしまわない程度の弾性エネルギーを備えていることが必要となる。ここに所定の総重量とは、所定の荷物等の重量が搬送車31自身の重量に加算された全体の重量をいい、所定の重量とは所定の総重量における1つブレーキ装置1が担保する重量をいう。
(1)従来の搬送車では積載した荷物等の重量は搬送車とともに重量計に乗せて計測するのが一般的である。しかし、本来作業上では荷物等の重量が知りたいのではなく、ある決まった重量の荷物等と認識できればよいわけである。本実施例1では常に一定の重量に達すると搬送車31が走行可能となるため、ある決まった重量の荷物を特にその重量を計測することなく認識できるため、作業効率が向上することとなる。
(2)転動輪21が上下動するだけの単純な構造であるため故障しにくい。
(3)転動輪21は上方側で制動されるため、転動輪21の下方側を大きく露出させることが可能である。そのようにすれば整地されてなかったり凹凸があるような転動面Gであってもケース2が転動面Gに接触せず、転動面Gに接触することが原因でブレーキ装置1に不具合が生じるということがない。
(4)ストッパレバー27は連結プレート20の押さえがなくなると自ら上方に揺動してタイヤ本体25外周面から完全に離間することとなる。もちろん、押圧部28がタイヤ本体25外周面から離間しなくとも押圧力は解除されるので制動は解除されるのであるが、このように構成することで更に確実に押圧部28を非制動状態に保持できることとなる。
(5)ダイヤル16を回動させることでコイルバネ17の付勢力を変更することができるので、作業者は搬送車31を走行させることができる積載量を所望によって設定することが可能である。
実施例2はブレーキ装置1の転動輪21に対する制動手段を実施例1とは異なる態様で実施したものである。特に変更した部分を中心に説明し、実施例1と同様の部分については詳しい説明を省略する。
図7及び図8に示すように、ブレーキ装置1は外形直方体形状のケース2を備えている。ケース2は実施例1と同様本体3と蓋4とから構成されている。実施例2の本体3及び蓋4は実施例1よりも上下に長く構成されており、上記実施例1の下部ハウジング8bよりも容積の大きな下部ハウジング8cとされている。また、本体3の側面板3bの下端には内側に屈曲されて左右一対のブレーキ部35(底板)が連接形成されている。両底板3cと前後の背板3a及び前面板4aで包囲された開口部分が下部突出口9とされている。下部突出口9の左右幅は転動輪21の直径よりも若干狭く構成されている。
実施例2においては軸受け金具18や軸受け金具18に吊り下げられる転動輪21の構成は実施例1と同様である。
搬送車31に荷物等が未だ積載されていない、あるいは積載されていても所定の総重量に達していない場合には、図7に示すようにネジ棒13を介して軸受け金具18はコイルバネ17に付勢されて下動させられている。そして、転動輪21は当接部としての下部突出口9のブレーキ部35の先端に押しつけられることとなるため、転動輪21はブレーキ部35との間の摩擦力で制動されることとなる。この際にコイルバネ17の付勢力はコイルバネ17にかかる所定の重量によってコイルバネ17が付勢方向(伸びる方向)とは逆に収縮して転動輪21が上動してしまわない程度の弾性エネルギーを備えていることが必要であることは実施例1と同様である。
ダイヤル14によるコイルバネ17の付勢力の調整は実施例1と同様である。このように構成することで実施例1と同様の効果が奏される。更に、ブレーキ装置1の全体構成が小さくてストッパレバー27等を配設しにくい場合には有利である。
実施例3は実施例1において所定量の荷物等の積載によらずに作業者が自ら転動輪21への制動を解除できる制動解除レバー41を装着した態様である。特に変更した部分を中心に説明し、他の部分については実施例1と同様であるため詳しい説明を省略する。
図10〜図12に示すように、ブレーキ装置1のケース2の外周位置であって、背板3a及び前面板4aを挟むように制動解除レバー41が配設されている。図9に示すように、制動解除レバー41は対称形状の一対のリンクプレート42と両リンクプレート42と上部位置で直交して連接される操作プレート43から構成されている。リンクプレート42は隅丸に構成された台形形状の板体とされている。リンクプレート42上部角位置には背板3a及び前面板4aに対して回動基点となる取り付け孔45が形成されている。リンクプレート42の下部位置には略三角形形状に抜かれた案内孔46が形成されている。案内孔46において最も操作プレート43寄りのコーナーをC1とし、最も操作プレート43から離間したコーナーをC2とし最も上部位置のコーナーをC3とする。案内孔46の下部縁部46aはネジ23の胴部23aが斜めに案内されるための案内面46aとされている。
制動解除レバー41の両リンクプレート42はワッシャ47を介して背板3a及び前面板4aの下部寄り位置に回動可能にネジ48によって固定されている。その結果、制動解除レバー41はケース2下面において回動軸Oを基点として揺動可能に軸支される。
図10は搬送車31に荷物等が未だ積載されていない、あるいは積載されていても所定の総重量に達していない状態である。この状態では実施例1と同様図3のようにタイヤ本体25はストッパレバー27の押圧部28によって制動されている状態である。このとき、制動解除レバー41は図14の破線に示すように最も下方に揺動しておりネジ23の胴部23aはコーナーC1に配置される。
この状態において搬送車31に荷物等が積載されることによって所定の総重量に達した場合には図11のようにケース2が沈む。このとき、実施例1と同様図4のように転動輪21はストッパレバー27が上方に揺動してタイヤ本体25外周面から押圧部28がタイヤ本体25外周面から離間する。これによって搬送車31はそれまでブレーキ部材であった転動輪21がキャスター32と同様の車輪として機能して搬送車31は転動面Gを走行することが可能となる。尚、コーナーC1からコーナーC3にかけての空間がケース2が沈む(相対的に転動輪21が上動する)際の移動代(しろ)となっている。
この場合には作業者は図10の最も下方に揺動した状態の制動解除レバー41の操作プレート43を上方に引き上げて(上方に揺動させて)図12のように制動解除レバー41を最も上方に揺動した状態まで変位させるようにする。
制動解除レバー41の揺動に伴ってネジ23は案内孔46の案内面46aに沿って相対的に斜めに上方に案内されていく。実際には作用としては案内面46a側が揺動されているため制動解除レバー41はネジ23は制動解除レバー41の揺動に伴って図14に示すP1の位置からP2の位置までほぼ垂直に押し上げられることとなる。最も上方に揺動した位置(図14の実線の位置)でネジ23の胴部23aはコーナーC3に配置される。
そして、ネジ23の上動と同時に軸受け金具18と転動輪21も上動させられることとなる。これによってストッパレバー27が上方に揺動してタイヤ本体25外周面から押圧部28がタイヤ本体25外周面から離間する。これによって搬送車31はそれまでブレーキ部材であった転動輪21がキャスター32と同様の車輪として機能して搬送車31は転動面Gを走行することが可能となる。作業者が移動先で再度制動解除レバー41を図14の破線の位置に押し戻すことで転動輪21は制動状態とされる。
(1)荷物の積載量が所定の総重量に達していなくとも作業者は操作プレート43を上方に引き上げることによって容易に転動輪21の制動を解除してブレーキとしてではなく車輪として機能させることができ、使用上の利便性が極めて向上する。
(2)制動解除レバー41によるネジ23の押し上げは制動解除レバー41を揺動させて案内孔46の案内面46aに沿ってネジ23を移動させるように構成している。つまり、一種のてこの原理を利用して大きな制動解除レバー41の移動量によってわずかにネジ23を移動させているため、ネジ23を移動させるためにそれほど大きな力が必要とされず、操作の困難性がない。
(3)案内面46aはネジ23の胴部23aとの間で押圧状態とされており、そもそも制動解除レバー41が上方に揺動された状態では案内面46aはほぼ水平に延出されている。そのため上方に揺動された制動解除レバー41は特に保持手段がなくとも容易に下方側に揺動してしまうことがなく、一旦解除された転動輪21への制動が再開されることがない。
・ブレーキ装置1の構成や搬送車31の構成は一例であって、他の態様で実施することは自由である。例えば上記実施例では搬送車31にはキャスター32とブレーキ装置1の両方を使用したが、キャスター32の代わりに車輪をすべてブレーキ装置1の転動輪21に代替させることも自由である。逆に車輪としてはすべてキャスター32を使用しブレーキ装置1を搬送車31下部位置に併設して補助輪として転動輪21を使用するようにしてもよい。
・付勢手段として上記実施例では具体的にコイルバネ26を使用したが、他の手段、例えば板バネやダンパー装置等を使用することも自由である。
・案内孔46の形状は上記に限定されることはない。しかし、ネジ23の上下方向への移動を許容するC1〜C2やC1〜C3のような移動許容間隔があればよく、上記の形状は一例である。
・軸受け金具18を上方に移動させる移動介在部材としては上記実施例3ではネジ23を使用したが、ネジ23に限られるものではない。
・転動輪21と当接ブロック10や下部突出口9の両縁との間の制動力を向上させるため、転動輪21の外周面にローレット目や溝等を形成するようにしてもよい。
・上記ケース2の材質は特に問われない。例えばフレームを組み合わせて構成したりやパンチングメタルで構成されていても構わない。
・ストッパレバー27の形状は上記に限定されるものではない。また、上記ではストッパレバー27は1つであったが2つ以上を用意することも自由である。
・その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
Claims (10)
- 搬送車の一部あるいは全部の車輪の代替車輪とされる転動輪を備えた搬送車用ブレーキ装置において、
転動面に接地される前記転動輪と、同転動輪を回動可能に支持する支持体と、同支持体を下方に向かって付勢させる付勢手段と、同支持体を同転動輪とともに上下方向に移動可能に支持する支持フレームと、同支持フレームに対して取り付け基部を中心に上下方向に揺動可能に取着され、同支持体と同転動輪の間にストッパ部が形成された先端寄りが挿入されたレバー部材とを備えるとともに、
前記転動輪は前記支持体が前記付勢手段の付勢力によって下動することに連動して前記レバー部材が押動されて同レバー部材の前記ストッパ部が同転動輪の外周面に当接して同転動輪を制動する第1の位置と、同付勢手段の付勢力に抗して同支持体が相対的に上動して同ストッパ部の制動が解除される第2の位置とを取りうることを特徴とする搬送車用ブレーキ装置。 - 搬送車の下部位置に配設され、同搬送車の車輪の補助輪とされる転動輪を備えた搬送車用ブレーキ装置において、
転動面に接地される前記転動輪と、同転動輪を回動可能に支持する支持体と、同支持体を下方に向かって付勢させる付勢手段と、同支持体を同転動輪とともに上下方向に移動可能に支持する支持フレームと、同支持フレームに対して取り付け基部を中心に上下方向に揺動可能に取着され、同支持体と同転動輪の間にストッパ部が形成された先端寄りが挿入されたレバー部材とを備えるとともに、
前記転動輪は前記支持体が前記付勢手段の付勢力によって下動することに連動して前記レバー部材が押動されて同レバー部材の前記ストッパ部が同転動輪の外周面に当接して同転動輪を制動する第1の位置と、同付勢手段の付勢力に抗して同支持体が相対的に上動して同ストッパ部の制動が解除される第2の位置とを取りうることを特徴とする搬送車用ブレーキ装置。 - 搬送車の一部あるいは全部の車輪の代替車輪とされる転動輪を備えた搬送車用ブレーキ装置において、
転動面に接地される前記転動輪と、同転動輪を回動可能に支持する支持体と、同支持体を下方に向かって付勢させる付勢手段と、同支持体の下方に配置され同転動輪の直径よりも狭い開口幅を有して同転動輪下部を突出させる下部突出口とを備えるとともに、
前記転動輪は前記支持体が前記付勢手段の付勢力に基づいて押圧させられた状態で前記下部突出口の両側に形成された当接部とその外周面が当接する第1の位置と、同付勢手段の付勢力に抗して同支持体が同第1の位置から相対的に上動した際に同転動輪の外周面が同当接部から離間する第2の位置とを取りうることを特徴とする搬送車用ブレーキ装置。 - 搬送車の下部位置に配設され、同搬送車の車輪の補助輪とされる転動輪を備えた搬送車用ブレーキ装置において、
転動面に接地される前記転動輪と、同転動輪を回動可能に支持する支持体と、同支持体を下方に向かって付勢させる付勢手段と、同支持体の下方に配置され同転動輪の直径よりも狭い開口幅を有して同転動輪下部を突出させる下部突出口とを備えるとともに、
前記転動輪は前記支持体が前記付勢手段の付勢力に基づいて押圧させられた状態で前記下部突出口の両側に形成された当接部とその外周面が当接する第1の位置と、同付勢手段の付勢力に抗して同支持体が同第1の位置から相対的に上動した際に同転動輪の外周面が同当接部から離間する第2の位置とを取りうることを特徴とする搬送車用ブレーキ装置。 - 前記付勢手段の付勢力は調整可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の搬送車用ブレーキ装置。
- 前記支持体には同支持体とともに上下方向に進退する雄ネジ部材が形成され、同雄ネジ部材外周には自身の回動に伴って同雄ネジ部材の長手方向に移動する移動コマが螺合されるとともに、前記付勢手段は上下方向に伸縮する弾性部材であって、同弾性部材は同移動コマと上部基準面との間に配置され、同移動コマの進退によって圧縮量を変更することで前記支持体に対する付勢力を調整するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の搬送車用ブレーキ装置。
- 前記付勢手段の付勢力に抗して前記支持体を上方に移動させ、その位置で同支持体を下動不能に保持して第1の位置にある前記転動輪を第2の位置に一旦変位させることができる転動輪変位手段を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の搬送車用ブレーキ装置。
- 本体の下部位置に複数の移動用の車輪を備えた搬送車において、
前記本体の下部位置には前記車輪の内少なくとも1つの車輪の代替車輪とされる転動輪を備えたブレーキ装置を配設し、
同ブレーキ装置は前記転動輪と、同転動輪を回動可能に支持する支持体と、同支持体を下方に向かって付勢させる付勢手段と、同支持体を同転動輪とともに上下方向に移動可能に支持する支持フレームと、同支持フレームに対して取り付け基部を中心に上下方向に揺動可能に取着され、同支持体と同転動輪の間にストッパ部が形成された先端寄りが挿入されたレバー部材とを備えたブレーキ装置を配設し、
同ブレーキ装置は搬送車に荷物・貨物等が所定量以上に積載されていない際には前記支持体が前記付勢手段の付勢力によって下動することに連動して前記レバー部材が押動されて同レバー部材の前記ストッパ部が同転動輪の外周面に当接して同転動輪を制動し、荷物・貨物等が所定量以上に積載されている際には同付勢手段の付勢力に抗して同支持体が相対的に上動して同ストッパ部の制動が解除されるようにしたことを特徴とするブレーキ装置付き搬送車。 - 前記レバー部材は上方向に付勢されており、前記支持体が相対的に上動した際には同レバー部材は上方に向かって揺動することを特徴とする請求項8に記載のブレーキ装置付き搬送車。
- 本体の下部位置に複数の移動用の車輪を備えた搬送車において、
前記本体の下部位置には前記車輪の内少なくとも1つの車輪の代替車輪とされる転動輪を備えたブレーキ装置を配設し、
同ブレーキ装置は前記転動輪と、同転動輪を回動可能に支持する支持体と、同支持体を下方に向かって付勢させる付勢手段と、同支持体の下方に配置され同転動輪の直径よりも狭い開口幅を有する下部突出口とを備え、
同ブレーキ装置の同転動輪は下部突出口から突出して床面と接するとともに、搬送車に荷物・貨物等が所定量以上に積載されていない際には前記支持体が前記付勢手段の付勢力に基づいて下方に押圧させられ前記下部突出口の両側に形成された当接部と同転動輪の外周面が当接し、荷物・貨物等が所定量以上に積載されている際には同付勢手段の付勢力に抗して同支持体が相対的に上動して同転動輪の外周面が同当接部から離間するようにしたことを特徴とするブレーキ装置付き搬送車。
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JP2007049303A JP4917916B2 (ja) | 2007-02-28 | 2007-02-28 | 搬送車用ブレーキ装置及びブレーキ装置付き搬送車 |
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