JP4916376B2 - 圧縮符号化画像のノイズ除去装置及びノイズ除去方法 - Google Patents

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本発明は、圧縮符号化された画像データのノイズ除去装置および方法に関する。
デジタルテレビ放送では、映像信号をMPEG符号化方法で圧縮符号化した圧縮ストリームデータを伝送することで、限られた伝送容量に大量および高品質な映像データを放送することが可能となっている。また、DVDレコーダなど映像信号を記録する際も映像信号をMPEG符号化方法で圧縮してから記録することで、長時間、高画質な映像信号を記録することが可能である(非特許文献1参照)。しかしながら、より大量の映像データを伝送、あるいは記録するには、より高い圧縮率で圧縮符号化する必要があるため、圧縮符号化によって符号化ノイズが発生してしまうことは避けられない。
符号化ノイズとしては、ブロックの境界が見えてしまうブロックノイズがよく知られている。さらに、各画像に発生した符号化ノイズの時間的な違いから画像にざらつきが見えるパルシングノイズも発生する。
MPEG符号化映像のノイズ除去方法は、画像内に発生した平面的ノイズを除去する2次元ノイズ除去処理(以下「2DNR」という。)と、画像間に発生した時間的ノイズを除去する3次元ノイズ除去処理(以下「3DNR」という。)とに大別される。
ブロックノイズ除去には2DNRの使用が、また、パルシングノイズ除去には3DNRの使用が効果的であり、2DNRと3DNRとを組み合わせてノイズ除去が行われる。
ノイズ除去は周波数的に高域成分を除去するローパスフィルタ構成により基本的に実施されるが、一律にローパスフィルタで処理してしまうと2DNRであれば画像ボケが、3DNRであれば動きに対して尾を引くような残像ノイズが発生するため、それぞれ適応的にフィルタ処理される。
適応処理の例として、映像の動き量を検出して動きが小さい静止映像に対しては、3DNRを強くかけ、2DNRは弱める方法が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、映像の動き量とフレーム間の相関量とを検出し、動き量とフレーム間相関量にしたがって2DNRと3DNRを制御することで、動きのある映像に対しても残像ノイズの発生を抑制するとともにノイズを除去する方法が考案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、映像を圧縮符号化する際に検出する動きベクトルによって、符号化処理前に実施するノイズ除去フィルタの強度を制御する方法が考案されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、映像の動きによって、2DNRによって処理された映像と3DNRによって処理された映像の合成比率を制御し、動きのある映像には3DNRの効果を抑制して2DNRの効果を強調する方法が考案されている(例えば、特許文献4参照)。
このように、動きがある場合は3DNRを弱めることで残像ノイズを低減する方法が知られている。
また、3DNRの動き検出は画素レベルの時間的変化量にしたがって検出する。信号レベルのダイナミックレンジが高く、高コントラストな映像は、画像内のレベル変化量が多くなり、それに伴い画素の時間的レベル変化量も大きくなる。結果として、このような映像では、わずかな動きでも検出されやすい傾向となる。これとは逆に、ダイナミックレンジが低く、低コントラストではあるが、わずかなレベル階調差により映像表現されている映像は、画像内のレベル変化量が小さく、これに伴い時間的レベル変化量も小さくなる。結果として、このような映像では、動きが検出されにくい傾向になる。
また、圧縮符号化ノイズの視認性について、高コントラスト映像の場合は低振幅のノイズ成分は高振幅の信号成分に隠れて目立ちにくく、逆に低コントラストの映像ではわずかなノイズでも目立ちやすいという傾向がある。
ところで、DVDに記録される映像情報にはフィルム素材とビデオ素材がある。フィルム素材とは、映画フィルムのような24コマ/秒で記録したフィルムの画像を、60フィールド/秒の画像に変換(テレシネ変換)して記録した映像情報である。ビデオ素材とは、映像情報が60フィールド/秒で記録されているものである。フィルム素材とビデオ素材では視認上の特性が異なっている。DVDに記録された映像情報は、管理情報として、映像信号がフィルム素材かビデオ素材かを識別する管理情報を有しており、そのような管理情報にしたがって2DNR、3DNRの強度を決定する方法も考案されている(例えば、特許文献5参照)。その方法では、フィルム素材の場合、ノイズ除去効果を弱め、ビデオ素材の場合は、逆にノイズ除去効果を高めるという制御を行っている。
特開平11−69202号公報 特開2003−348383号公報 特開2003−333370号公報 特開2005−150903号公報 特開平11−331777号公報 ISO/IEC 13818−2(MPEG2ビデオ)
一般にフィルム素材の映像信号は、ビデオ素材の映像信号に比べてダイナミックレンジは低いが、わずかな信号のレベル差によりディテールを表現する。つまり、フィルム素材の映像信号は、ビデオ素材の映像信号よりも、動きが検出されにくく、かつ、符号化ノイズが目立ちやすいという特性を有する。
ビデオ素材の映像信号は高いコントラストを有するため、ビデオ素材の映像に対しては動きを適切に検出することができ、フィルタ強度の適応処理が有効に作用するため、3DNRにより、残像ノイズを出すことなくノイズ除去を適切に行うことができる。
しかしながら、フィルム素材の映像信号では、前述のように動きが検出されにくいため、動き検出が適切になされいため3DNR処理による残像ノイズが発生するという課題がある。また、フィルム素材の映像信号はわずかな信号のレベル差によりディテールを表現することから、フィルム素材の映像信号で発生した圧縮符号化ノイズは、わずかであっても目立ちやすく、画質の劣化を生じるという課題がある。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、フィルム素材の映像信号(テレシネ変換された映像信号)の画質の劣化を低減するノイズ除去装置および方法を提供することにある。
本発明の第1の態様において、圧縮符号化された映像信号のノイズを除去する装置が提供される。その装置は、映像信号がフィルム素材であるか否かを判定する映像ソース判定手段と、画像内の演算処理によってノイズを除去する2次元ノイズ除去手段と、画像間の演算処理によってノイズを除去する3次元ノイズ除去手段と、2次元ノイズ除去手段のノイズ除去特性を決定する第1の特性決定手段と、3次元ノイズ除去手段のノイズ除去特性を決定する第2の特性決定手段とを備える。第1の特性決定手段は、符号化ノイズを検出し、検出した符号化ノイズの大きさに応じて2次元ノイズ除去手段のノイズ除去強度を変更する。3次元ノイズ除去手段は、画像内の動きを検出し、動きの大きさが所定値以下の場合に画像間の演算処理によってノイズを除去する。第1の特性決定手段は、映像信号がフィルム素材である場合に、符号化ノイズ検出する感度を、映像信号がフィルム素材でない場合の感度の値よりも高く設定する。第2の特性決定手段は、映像信号がフィルム素材である場合に、3次元ノイズ除去手段の動き検出する感度を、映像信号がフィルム素材でない場合の感度の値よりも高く設定する。
本発明の第2の態様において、圧縮符号化された映像信号のノイズを除去する方法が提供される。その方法は、映像信号がフィルム素材であるか否かを判定するステップと、画像内の演算処理によってノイズを除去する2次元ノイズ除去処理を実施するステップと、画像間の演算処理によってノイズを除去する3次元ノイズ除去処理を実施するステップと、符号化ノイズを検出し、検出した符号化ノイズの大きさに応じて2次元ノイズ除去処理におけるノイズ除去強度を変更するステップを含む。3次元ノイズ除去処理を実施するステップは、画像内の動きを検出し、動きの大きさが所定値以下の場合に画像間の演算処理によってノイズを除去するステップを含む。そして、前記方法はさらに、映像信号がフィルム素材である場合に、2次元ノイズ除去処理のノイズ除去特性を決定するステップにおける符号化ノイズ検出する感度を、映像信号がフィルム素材でない場合の感度の値よりも高く設定するステップと、映像信号がフィルム素材である場合に、3次元ノイズ除去処理における動き検出する感度を、映像信号がフィルム素材でない場合の感度の値よりも高く設定するステップとを含む。
本発明によれば、フィルム素材の映像信号(テレシネ変換された映像信号)の場合、3次元ノイズ除去処理の動き検出感度を高めるので適切に動き検出することができ、残像ノイズを抑制しつつ効果的に符号化ノイズを除去することが可能となる。また、フィルム素材の映像信号(テレシネ変換された映像信号)の場合、2次元ノイズ除去処理の符号化ノイズの検出感度を高めるので、わずかな符号化ノイズにも2次元ノイズ除去処理が適切に処理され、符号化ノイズの少ない高画質な映像を得ることができる。
以下、添付の図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
以下に説明するノイズ除去装置は、映像信号がテレシネ変換されたものであるか否か(フィルム素材の映像であるか否か)を検出し、テレシネ変換された映像信号の場合は2次元ノイズ除去処理(2DNR)のノイズ検出感度を高めるとともに、3次元ノイズ除去処理(3DNR)の動き検出感度を高めるように制御する。これにより、フィルム素材の映像であっても、動き検出が適切になされ、過度な3DNRを防止し、3DNRによる残像ノイズの発生を抑制できる。また、フィルム素材に対する2DNRにおいて、より確実に圧縮符号化ノイズを低減でき、画質劣化を低減できる。以下、その詳細を説明する。
図1は本発明の実施の形態1であるノイズ除去装置の構成を示すブロック図である。MPEGデコーダ5はMPEGストリームを入力し、復号する。ノイズ除去装置は、MPEGデコーダ5により復号された映像信号に対して画像(フレーム)内に発生した平面的ノイズを除去する2次元ノイズ除去部10と、画像(フレーム)間に発生した時間的ノイズを除去する3次元ノイズ除去部30とを備える。
さらに、ノイズ除去装置は、8×8画素または16×16画素からなるマクロブロック(以下「ブロック」という)の境界を検出するブロック境界検出部41と、ブロックノイズの量を判定(検出)するブロックノイズ判定部43と、2次元ノイズ除去処理(2DNR)におけるノイズ除去の強度を決定する2DNR強度決定部45と、3次元ノイズ除去処理(3DNR)におけるノイズ除去の強度を決定する3DNR強度決定部47とを含む。
さらに、ノイズ除去装置は、映像信号(映像ソース)がフィルム素材であるかビデオ素材であるかを判定するフィルム判定部51と、2DNR強度決定部45のノイズ検出感度を決定するノイズ検出感度決定部53とを備える。
以上のように構成されるノイズ除去装置の動作を以下に説明する。
2次元ノイズ除去部10は乗算器11〜13と画素メモリ15、16を備える。2次元ノイズ除去部10は、入力した連続する3画素の中で、最初と最後の画素の画素値に乗算器11、13により係数k1を乗算し、中央の画素の画素値に乗算器12により係数k2を乗算し、それらの画素値を合算することで平面的ノイズを除去する。このようなノイズ除去方法は、画像内に発生した平面的ノイズを除去するための一般的な手法である。係数k1、k2の値はノイズ除去処理の強度を表す。すなわち、k2の値がk1に比して大きいほど、付与されるノイズ除去処理の強度が小さく、k1とk2の値の比が1に近いほど、付与されるノイズ除去処理の強度が大きいことを意味する。乗算器11〜13の係数k1、k2の値は2DNR強度決定部45により決定される。
3次元ノイズ除去部30は、係数k3を乗じる乗算器33と、画像の動きを検出する動き判定部35と、フレームメモリ36とを備えている。3次元ノイズ除去部30は、画像内の動きのない領域に対してのみ、3次元ノイズ除去処理を実施する。3次元ノイズ除去部30は、現在入力したフレームの画素と、フレームメモリ36により与えられる、その1つ前のフレームの画素との差分を計算し、その差分に乗算器33により係数k3を乗算する。そして、3次元ノイズ除去部30は、係数k3が乗じられた差分の値を、入力した画素値から減算することで、ノイズ除去を実施する。係数k3の値は3DNR強度決定部47により与えられる。以上のようなノイズ除去方法は、画像内に発生した時間的ノイズを除去するための一般的な手法である。
なお、本実施形態では、2次元ノイズ除去処理の後に3次元ノイズ除去処理を実施しているが、ノイズ除去処理の順序はその逆であってもよい。
フィルム判定部51は、MPEGデコーダ5により復号された画像データがフィルム素材であるかビデオ素材であるかを判定する。フィルム判定部51の詳細については後述する。
ブロック境界検出部41はブロックの境界を検出する。ブロックノイズ判定部43は、ブロック境界検出部41による検出結果を受けて、ブロックの境界であることが検出されたときに、そのブロック境界におけるブロックノイズの量を判定(検出)する。本実施形態では、図2に示すように、ブロックノイズ判定部43はブロック境界の前後の画素値の差分をブロックノイズ(bn)として算出する。
2DNR強度決定部45は、ノイズ検出感度決定部53で決定された感度を与えるパラメータαと、ブロックノイズ判定部43により判定されたブロックノイズ量bnとに応じて係数k1、k2の値を決定する。表1に、ブロックノイズと、2DNR強度決定部45により決定される係数k1、k2との関係を例示する。表1の例では、ブロックノイズの範囲を4段階に分け、各段階に応じて2DNRの強度を4段階(強、中、弱、OFF)に設定している。ブロックノイズの各段の範囲(幅)はパラメータαに応じて変化する。パラメータαの値を小さくすることで、各段の範囲(幅)が小さくなり、ブロックノイズがより検出されやすくなる。これは、ブロックノイズの検出感度が高くなったことを意味する。一方、パラメータαの値を大きくすることで、各段の範囲(幅)が大きくなり、ブロックノイズがより検出されにくくなる。これは、ブロックノイズの検出感度が低くなったことを意味する。
Figure 0004916376
(注:αはブロックのイズの検出感度を決めるパラメータ)
ブロックノイズの検出感度を決定するパラメータαはノイズ検出感度決定部53により決定される。ノイズ検出感度決定部53はフィルム判定部51による判定結果に基づきパラメータαの値を決定する。具体的には、ノイズ検出感度決定部53はフィルム判定部51により映像信号がフィルム素材であると判定されたときのブロックノイズの検出感度がビデオ素材であると判定された場合よりも高くなるように、パラメータαの値を決定する(表2参照)。すなわち、パラメータαの値は、映像信号がフィルム素材であると判定されたときは、ビデオ素材であると判定された場合の値よりも小さい値に設定される。
Figure 0004916376
3次元ノイズ除去部30の動き判定部35は、動きが大きい画像に対しては3DNRを行わないようにするために、動きの量を判定する。具体的には、動き判定部35は、フレーム間の画素値の差分と閾値mを比較し、その差分が閾値mより大きいときは、動きが大きいと判断し、その画素に対しては3DNRを行わないようにスイッチ37をオフする。つまり、この閾値mの値を小さくすることで、動きが大きいと判断される頻度が高くなる。すなわち、閾値mの値を小さくすることは、動き検出感度を高く設定することを意味する。この閾値mは3DNR強度決定部47により決定される。
3DNR強度決定部47は、フィルム判定部51による判定結果に基づき、動き検出感度すなわち閾値mを決定する。具体的には、3DNR強度決定部47はフィルム判定部51により映像信号がフィルム素材であると判定されたときの動き検出感度をビデオ素材であると判定された場合よりも高い値に決定する(表2参照)。すなわち、閾値mの値は、フィルム判定部51により映像信号がフィルム素材であると判定されたときは、ビデオ素材であると判定された場合よりも小さな値に設定される。表3に、3DNR強度決定部47における動き検出感度とパラメータの関係を示す。なお、表3では、パラメータk3の値は一定としているが、フィルム素材の場合のk3の値をビデオ素材の場合の値よりも小さい値に設定してもよい。
Figure 0004916376
表4に、本実施形態での、2DNRにおけるノイズ検出感度と強度、及び3DNRにおける動き検出感度との関係の一例を示す。同表の例では、フィルム素材に対して、2DNRにおけるパラメータαを1に、3DNRにおける閾値mを2に設定し、ビデオ素材に対して、2DNRにおけるパラメータαを2に、3DNRにおける閾値mを4に設定することで、フィルム素材の場合の2DNRのブロックノイズ検出感度及び3DNRの動き検出感度をビデオ素材の場合の検出感度よりも高く設定している。このように、フィルム素材の場合にビデオ素材の場合よりも動き検出感度を高く設定することで、フィルム素材に対して動きが検出されやすくなり、過度な3DNRが抑制され、3DNRによる残像ノイズの発生を抑制できる。また、フィルム素材の場合にビデオ素材の場合よりもブロックノイズの検出感度を高く設定することで、フィルム素材に対する2DNRにおいてより確実にブロックノイズを低減でき、画質の劣化を低減できる。
Figure 0004916376
以下、フィルム判定部51の詳細について説明する。
フィルム判定部51は、フレーム間差分値の大きさなどでコピーフィールドを検出しテレシネ変換における変換パターンを検出し、フィルム素材であるかビデオ素材であるかの判定を行う。まず、フィルム判定部の詳細な構成、動作を説明する前に、フレームレートが24Hzのフィルム素材を60Hzのインタレースビデオ信号に変換する「テレシネ変換」について説明する。なお、テレシネ変換は「23変換」、「23プルダウン」とも呼ばれる。
テレシネ変換は、フィルムの1コマをインタレース信号の2フィールドに変換することと、3フィールドに変換することを交互に繰り返す。図3(a)にテレシネ変換の様子を示す。テレシネ変換は、フィルムにおける4つのコマ201、202、203、204を、インタレース信号における5つのフレーム221、222、223、224、225(10フィールド)に変換する。具体的には、フィルムの第1のコマ201の奇数ラインを第1のフレーム221のトップフィールド211tとし、偶数ラインをボトムフィールド211bとする。同様に、第2のコマ202の奇数ラインは第2のフレーム222のトップフィールド212t、偶数ラインはボトムフィールド212bとする。ここで、第2のコマ202の奇数ラインは第3のフレーム223のトップフィールド213tとする。つまり、第2のフレーム222のトップフィールド212tと第3のフレーム223のトップフィールド213tは同じである。このようなトップフィールド212tと213tを「コピーフィールド」と呼ぶ。以上により、第2のコマ202は3つのフィールドに変換されたことになる。
フィルムの第3のコマ203の偶数ラインはフレーム223のボトムフィールド213bに、奇数ラインは第4のフレーム224のトップフィールド214tとする。同様に、フィルムの第4のコマ204の偶数ラインは第4のフレーム224のボトムフィールド214bとし、奇数ラインは第5のフレーム225のトップフィールド215tとする。さらに、第4のコマ204の偶数ラインは第5のフレーム225のボトムフィールド215bとする。つまり、ボトムフィールド214bと215bはコピーフィールドであり、フィルムの第4のコマ204は3つのフィールドに変換される。
以上のように、テレシネ変換では、フィルムにおける4コマをインタレースビデオ信号における5フレーム(10フィールド)に変換することを繰り返す。
次に、フィルム判定部51の詳細な構成、動作を説明する。図4にフィルム判定部51の構成例を示す。フィルム判定部51は、第1のフィールドメモリ301と、第2のフィールドメモリ302と、差分演算部303と、絶対値差分総和演算部304と、パターン判定部305とを含む。
フィルム判定部51はMPEGデコーダ5からデコードされた画像を入力し、入力したデコード画像は、第1のフィールドメモリ301に格納された後、第2のフィールドメモリ302に格納される。第2のフィールドメモリ302の出力画像は入力された画像に対して1フレーム期間遅延した画像となる。差分演算部303は、入力画像と、1フレーム期間遅延させたフィールド画像との差分を演算する。絶対値差分総和演算部304は、差分演算部303により得られた差分(絶対値)を総和して、各フィールドのフレーム間差分値を計算する。パターン判定部305は、各フィールドのフレーム間差分値の時間的推移パターンと、テレシネ変換されたときの5フレーム分の差分値推移パターン(基準パターン)とを比較し、両パターンが一致すれば、入力した映像信号がテレシネ変換された信号つまりフィルム素材であると判定する。
上記の判定は、テレシネ変換は5フレーム周期になされるという周期性を利用している。例えば、5フレームごとにトップフィールドでのコピーフィールド、およびボトムフィールドでのコピーフィールドが存在するので、この周期に同期してフレーム間差分値が極小となるといった差分値の時間的推移パターンがある。例えば、図3(b)は、フレーム間差分値の推移パターンを示した図である。図3(b)において、実線はトップフィールドのフレーム間差分値を、破線はボトムフィールドのフレーム間差分値を示している。図3(b)から、コピーフィールドにおいて差分がとられるタイミングにおいて周期的にフレーム間差分値の極小値Aが現れていることがわかる。
フィルム素材であることの検出方法は、上記の方法に限定されるものではない。例えば、符号化データに記述されている情報に基づいて検出してもよい。MPEG符号化方式では、top_field_firstフラグとrepeat_first_fieldフラグを符号化ストリームに記述してテレシネ変換パターンを表現する。top_field_firstフラグが「1」であれば、トツプフィールドを先に出力して、その後にボトムフィールドを出力する。repeat_first_fieldフラグが「1」であれば先に出力したフィールドを、後に出力したフィールドの後に再度繰り返す。このことは、そのフィールドがコピーフィールドであることを意味する。
ビデオ素材の場合は、top_field_firstフラグは常時「1」であり、repeat_first_fieldフラグは常時「0」になる。一方、フィルム素材の場合はテレシネ変換パターンにしたがって、上記のフラグが変化するので、これらのフラグの値を検出することでテレシネ変換がなされた映像信号、つまり、フィルム素材であることを検出することができる。
上記の例では、フィルム判定部51は映像信号がテレシネ変換された映像であるか否かを判定することで映像ソースの種別を判定した。別の方法として、フィルム判定部51は、映像信号のフレーム周波数を検出し、フレーム周波数が24Hzの場合に、映像信号がフィルム素材であると判定してもよい。または、フィルム判定部51は、映像信号がプログレッシブ信号であるかインタレース信号であるかを判定し、プログレッシブ信号の場合に、映像信号がフィルム素材であると判定することもできる。
以上説明したように、本実施形態のノイズ除去装置は、映像信号がフィルム素材である場合、2次元ノイズ除去(2DNR)におけるブロックノイズの検出感度を高め、かつ、3次元ノイズ除去(3DNR)における動き検出感度を高めている。これにより、2次元ノイズ除去(2DNR)においてブロックノイズを十分に除去可能となるとともに、フィルム素材に対して十分な動き検出が可能となり、適切な3DNR処理が可能となり、残像ノイズを低減できる。
本発明にかかるノイズ除去装置およびノイズ除去方法は、テレシネ変換されたフィルム素材であることを検出して、2次元および3次元のノイズ除去強度で適応的に処理して、ノイズ除去による残像ノイズといった弊害を出すことなく、効率的にノイズを除去するので、高画質な記録再生が必要な録画装置、あるいは、限られた伝送レートの伝送路においても高画質な映像を伝送して再生するといった用途に適用できる。
本発明の実施の形態のノイズ除去装置の構成を示すブロック図 ブロックノイズを説明するための図 (a)フィルムコマをビデオフレームに変換するテレシネ変換を説明した図、及び(b)フレーム間差分値の推移パターンを説明した図 フィルム判定部の構成例を示すブロック図
符号の説明
5 MPEGデコーダ
10 2次元ノイズ除去部
30 3次元ノイズ除去部
35 動き判定部
36 フレームメモリ
41 ブロック境界検出部
43 ブロックノイズ判定部
45 2DNR強度決定部
47 3DNR強度決定部
51 フィルム判定部(映像ソース判定部)
201、202、203、204 フィルムのコマ
211t、212t、213t、214t、215t トップフィールド
211b、212b、213b、214b、215b ボトムフィールド
221、222、223、224、225 フレーム

Claims (8)

  1. 圧縮符号化された映像信号のノイズを除去する装置であって、
    映像信号がフィルム素材であるか否かを判定する映像ソース判定手段と、
    画像内の演算処理によってノイズを除去する2次元ノイズ除去手段と、
    画像間の演算処理によってノイズを除去する3次元ノイズ除去手段と、
    前記2次元ノイズ除去手段のノイズ除去特性を決定する第1の特性決定手段と、
    前記3次元ノイズ除去手段のノイズ除去特性を決定する第2の特性決定手段とを備え、
    前記第1の特性決定手段は、符号化ノイズを検出し、前記検出した符号化ノイズの大きさに応じて前記2次元ノイズ除去手段のノイズ除去強度を変更し、
    前記3次元ノイズ除去手段は、画像内の動きを検出し、動きの大きさが所定値以下の場合に画像間の演算処理によってノイズを除去し、
    前記第1の特性決定手段は、前記映像信号がフィルム素材である場合に、符号化ノイズ検出する感度を、前記映像信号がフィルム素材でない場合の感度の値よりも高く設定し、
    前記第2の特性決定手段は、前記映像信号がフィルム素材である場合に、前記3次元ノイズ除去手段の動き検出する感度を、前記映像信号がフィルム素材でない場合の感度の値よりも高く設定する
    ことを特徴とする映像信号ノイズ除去装置。
  2. 前記映像ソース判定手段は前記映像信号がテレシネ変換された映像であるか否かを判定し、テレシネ変換された映像の場合は前記映像信号がフィルム素材であると判定することを検出することを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
  3. 前記映像ソース判定手段は前記映像信号のフレーム周波数を検出し、前記フレーム周波数が24Hzの場合は前記映像信号がフィルム素材であると判定することを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
  4. 前記映像ソース判定手段は前記映像信号がプログレッシブ信号であるか、インタレース信号であるかを判定し、プログレッシブ信号の場合は前記映像信号がフィルム素材であると判定することを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
  5. 前記圧縮符号化された映像信号を復号するデコーダをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
  6. 前記圧縮符号化された映像信号はMPEGストリームであることを特徴とする請求項1記載のノイズ除去装置。
  7. 前記符号化ノイズはブロックノイズであることを特徴とする請求項6記載のノイズ除去装置。
  8. 圧縮符号化された映像信号のノイズを除去する方法であって、
    映像信号がフィルム素材であるか否かを判定するステップと、
    画像内の演算処理によってノイズを除去する2次元ノイズ除去処理を実施するステップと、
    画像間の演算処理によってノイズを除去する3次元ノイズ除去処理を実施するステップと、
    符号化ノイズを検出し、前記検出した符号化ノイズの大きさに応じて前記2次元ノイズ除去処理におけるノイズ除去強度を変更するステップを含み、
    前記3次元ノイズ除去処理を実施するステップは、画像内の動きを検出し、動きの大きさが所定値以下の場合に画像間の演算処理によってノイズを除去するステップを含み、
    前記方法はさらに、
    前記映像信号がフィルム素材である場合に、前記2次元ノイズ除去処理のノイズ除去特性を決定するステップにおける符号化ノイズ検出する感度を、前記映像信号がフィルム素材でない場合の感度の値よりも高く設定するステップと、
    前記映像信号がフィルム素材である場合に、前記3次元ノイズ除去処理における動き検出する感度を、前記映像信号がフィルム素材でない場合の感度の値よりも高く設定するステップとを含む
    ことを特徴とするノイズ除去方法。
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