JP4912438B2 - クライオポンプ、及びクライオポンプの監視方法 - Google Patents

クライオポンプ、及びクライオポンプの監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、クライオポンプ及びその監視方法に関する。
クライオポンプは、極低温に冷却されたクライオパネルに気体分子を凝縮または吸着により捕捉して排気する真空ポンプである。クライオポンプは半導体回路製造プロセス等に要求される清浄な真空環境を実現するために一般に利用される。
例えば特許文献1には、スパッタリング装置等の複数の生産装置が中央ホストコンピュータにLANを介して接続されている生産管理システムが記載されている。各生産装置にはクライオポンプが設けられている。そして、生産装置のネットワークとは別の独立したネットワークを、複数のクライオポンプと保守管理用コンピュータとの間に構築している。これにより、複数のクライオポンプの保守または管理を一括して行っている。
特開平6−301617号公報
しかし、上述の生産管理システムは、保守管理用コンピュータを新たに設置するとともに別個のネットワークも新たに構築する必要があるから、システムのコストアップを招く。また、生産装置のネットワークとは別個のネットワークであるから、結局は生産装置とは独立にクライオポンプの運転状態を単に記録し管理するにすぎない。
そこで、本発明は、例えば既存のクライオポンプ制御装置を利用して、クライオポンプが取り付けられる真空装置に適合したクライオポンプ運転状態モニタリングを実現するクライオポンプ及びその監視方法を提供することを目的とする。
本発明のある態様のクライオポンプは、真空処理を行う真空装置の真空チャンバからガスを排気するクライオポンプであって、1段クライオパネルと、1段クライオパネルを目標温度に制御する制御部と、1段クライオパネルの温度に連動して1段クライオパネルよりも低温に冷却される2段クライオパネルと、を備える。前記制御部は、前記真空装置において設定されている2段クライオパネル上限温度より低温に設定された警戒温度以上に2段クライオパネルが昇温されたか否かを判定する第1判定と、前記警戒温度を上限として設定された温度範囲に設定時間以上継続して2段クライオパネルが昇温されているか否かを判定する第2判定と、を前記目標温度への制御中に行う。
この態様によると、真空装置におけるクライオパネル上限温度設定値に実際のクライオパネル温度が到達する前に、クライオポンプにおいて予備的に察知することができる。真空装置の設定に適合させた監視条件でクライオポンプを監視することにより、真空装置のダウンタイムの突発的発生を最小限に抑えることが可能となる。また、クライオポンプが真空プロセスに悪影響を与える可能性を最小限に抑えることができる。
前記温度範囲の下限は、前記真空処理が正常に行われることが保証されている温度帯よりも高温に設定されていてもよい。
前記制御部は、前記クライオポンプの稼動当初に測定された2段クライオパネルの最低到達温度から排気運転中の2段クライオパネル温度が乖離した状態が前記設定時間よりも長く設定された持続時間以上継続したか否かを判定する第3判定を、前記目標温度への制御中に行ってもよい。
排気運転中の2段クライオパネル温度が前記最低到達温度から乖離したか否かを判定する基準温度は、前記温度範囲の下限よりも低温に設定されていてもよい。
前記持続時間は、前記真空装置のベーキング処理に要する時間よりも長く設定されていてもよい。
熱サイクルを繰り返して寒冷を発生し、1段クライオパネル及び2段クライオパネルを冷却する冷凍機をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記真空装置のベーキング処理中に想定される冷凍機の運転周波数よりも低い周波数で冷凍機が運転されているときに測定された2段クライオパネル温度を用いて第3判定を行ってもよい。
本発明の別の態様は、クライオポンプの監視方法である。この方法は、真空処理を行う真空装置を排気するクライオポンプの監視方法であって、高温クライオパネルを目標温度に制御する温調制御中に、該高温クライオパネルに連動して冷却される低温クライオパネルの温度が、前記真空装置において設定されている低温クライオパネル上限温度に接近したか否かを判定し、前記温調制御中に前記低温クライオパネルの温度が前記上限温度に接近していないと判定された場合に、前記真空処理が正常に行われることが保証されている温度帯から前記低温クライオパネルの温度が継続的に逸脱しているか否かを判定する。
前記クライオポンプの低温クライオパネル最低到達温度から低温クライオパネル温度が乖離した状態が、低温クライオパネル温度の前記温度帯からの継続的逸脱の判定基準時間を超えて長期的に継続したか否かを判定してもよい。
本発明によれば、クライオポンプが取り付けられる真空装置に適合したクライオポンプ運転状態モニタリングを実現することができる。
本発明の一実施形態に係るクライオポンプを模式的に示す断面図である。 本実施形態に係るクライオポンプに関する制御ブロック図である。 本実施形態に係る監視処理の一例を説明するためのフローチャートである。
まず、以下に説明する本発明に係る実施形態の概要を説明する。本発明に係る一実施形態においては、クライオポンプの制御部は、互いに異なる時間幅を有する複数の監視条件のもとでクライオポンプの運転状態を監視する。制御部は例えば、短期的な時間幅で運転状態を監視する第1監視条件、中期的な時間幅で運転状態を監視する第2監視条件、及び長期的な時間幅で運転状態を監視する第3監視条件を併用してクライオポンプを監視してもよい。ここで、監視条件は例えば、クライオパネル温度が基準を超えて昇温された状態が所定時間以上継続していることをいう。短期的な監視条件においては、該基準に到達した時点で監視条件が成立したと判定してもよい。監視条件の時間幅が長くなるにつれて運転状態への制約(例えば温度基準)を厳しくしてもよい。例えば、第1監視条件における判定基準温度よりも第2監視条件における判定基準温度を低温に設定し、第2監視条件よりも第3監視条件における判定基準温度をさらに低温に設定してもよい。このように段階的に監視条件を設定することにより、クライオポンプ運転状態の標準状態からの乖離を精度よく察知することが可能となる。
クライオポンプは、それぞれ異なる温度に冷却される複数のクライオパネルを備えてもよく、例えば低温クライオパネルと高温クライオパネルとを備えてもよい。制御部は、低温クライオパネル及び高温クライオパネルのうち一方を目標温度に制御するとともに、他方のクライオパネルの状態を上述の監視条件で監視してもよい。
クライオパネル温度を直接測定することに代えて、例えばクライオパネル温度を調整するヒータがクライオパネルに付設されている場合には、ヒータへの制御指令値(例えば電流)が基準よりも小さい状態が継続することを監視条件としてもよい。あるいは、クライオパネル温度に代えて、冷凍機の運転周波数が基準を超える状態が継続することを監視条件としてもよい。
制御部は、複数の監視条件の少なくとも1つが成立したことを記憶しておいてもよいし、成立時点で警告を出力してもよい。監視条件が成立した場合には、クライオポンプの性能が劣化しているおそれがあるからである。よって制御部は、複数の監視条件の少なくとも1つが成立したときに、クライオポンプの性能劣化と診断し、クライオポンプのメンテナンスを推奨するようにしてもよい。
一実施形態においては、クライオポンプの制御部は、真空チャンバ等の排気対象容積を目標真空度へと排気するようクライオパネルの温度を制御する。この制御部は、クライオパネルの実温度が目標温度に追従するように、クライオパネルに熱的に接続される冷凍機に運転指令を与える。冷凍機は、作動気体を吸入して内部で膨張させて吐出する熱サイクルによって寒冷を発生する。制御部は例えば、冷凍機の熱サイクルの周波数を運転指令とする。この場合、制御部は、クライオパネルの実温度が目標温度に追従するよう熱サイクルの周波数の指令値を決定して冷凍機に与える。これにより、正常時においてはこの周波数指令値に従って冷凍機は運転される。
冷凍機は、作動気体の吸入と吐出を周期的に繰り返すために作動気体の流路を周期的に切り替える流路切替機構を含む。流路切替機構は例えばバルブ部とバルブ部を駆動する駆動部とを含む。バルブ部は例えばロータリーバルブであり、駆動部はロータリーバルブを回転させるためのモータである。モータは、例えばACモータまたはDCモータであってもよい。また流路切替機構はリニアモータにより駆動される直動式の機構であってもよい。
制御部は、熱サイクル周波数の指令値を決定する代わりに、モータ回転数の指令値を決定してもよい。モータの回転出力をバルブ部に直接伝達するいわゆるダイレクトドライブ方式の場合にはモータ回転数と熱サイクル周波数とは一致する。減速機等を含む動力伝達機構を介してモータがバルブ部に連結されている場合には、モータ回転数と熱サイクル周波数とは一定の関係を有する。この場合、制御部は、クライオパネル温度を目標温度に追従させるために必要な熱サイクル周波数に対応するモータ回転数を指令値として決定して冷凍機に与える。また、冷凍機がリニアモータを含む直動式の流路切替機構を備える場合には、制御部は、クライオパネル温度を目標温度に追従させるために必要な熱サイクル周波数に対応するリニアモータの往復動の周波数を指令値として決定して冷凍機に与える。なお以下では便宜上、回転モータの回転数及びリニアモータの往復動周波数を総称してモータの運転周波数と称する場合がある。
一実施形態においては、クライオポンプは、真空装置の真空チャンバに取り付けられ、真空チャンバからガスを排気する。真空装置は所望の真空処理を行う装置であり、例えばスパッタリング装置、CVD装置、真空蒸着装置などの成膜装置や、真空環境を要するその他の半導体製造装置を含む。真空装置を含むデバイス製造システムにおいては通常、真空装置が上位の装置であり、クライオポンプはそれよりも下位の装置であるとみなされている。
クライオポンプの制御部とは別に、真空装置には所望の真空プロセスを実行し管理するためのコントローラが通常設けられている。真空装置のコントローラとクライオポンプの制御部とは適宜のインターフェイスまたはネットワークを介して通信可能に接続されていてもよい。しかし、真空装置のコントローラがクライオポンプの運転を直接制御するようには通常は構成されない。
ところが、クライオポンプのクライオパネル温度が異常に昇温したときに警告を表示するために、または真空プロセスを中止するために、真空装置のコントローラにクライオパネル温度の限界値が設定されていてもよい。真空装置において設定されているパネル限界温度は例えば、クライオポンプに異常が発生したことが明白と想定される温度である。よって、このパネル限界温度に到達していない限り、真空装置はクライオポンプが正常に運転されているとみなすことができる。
真空装置の制御装置は、クライオポンプからパネル温度の入力を受け、入力温度が限界温度を超えているか否かを判定する。限界温度を超えている場合には、警告を出力するか、あるいは実行中の真空プロセスを中止する。パネル限界温度への昇温とともに真空プロセスを中止する場合には、突発的に真空装置のダウンタイムが発生することになる。このようなダウンタイムの突発的発生は、予定のプロセス実行スケジュールを妨げることとなるから好ましくない。そこで、クライオポンプに監視機能または自己診断機能を搭載し、クライオポンプ運転状態を監視することが好ましい。
一実施形態においては、クライオポンプの制御部は、高温クライオパネルを目標温度に制御する温調制御中に、該高温クライオパネルに連動して冷却される低温クライオパネルの温度が、真空装置において設定されている低温クライオパネル上限温度に接近したか否かを判定してもよい。具体的には例えば、真空装置において設定されているクライオパネルの上限温度より低温に設定された警戒温度以上にクライオパネルが昇温されたか否かを判定してもよい。制御部は、クライオパネルが警戒温度以上に昇温された場合に警告を出力し、付随する表示部に警告を表示してもよい。
このようにすれば、真空装置におけるクライオパネル上限温度設定値にクライオパネル実温度が到達する可能性があることを、クライオポンプにおいて事前に察知することができる。そうすれば、例えば次回のメンテナンスにて適切に対処することが可能となる。このように真空装置の設定に適合させた監視条件でクライオポンプを監視することにより、真空装置のダウンタイムの突発的発生を最小限に抑えることが可能となる。
また、クライオポンプの制御部は、高温クライオパネルの温調制御中に、真空処理が正常に行われることが保証されている温度帯(以下「真空プロセス保証温度帯」ともいう)から低温クライオパネルの温度が継続的に逸脱しているか否かを判定してもよい。例えば、上述の警戒温度を上限として設定された温度範囲に設定時間以上継続して低温クライオパネルが昇温されているか否かを判定してもよい。よって、警戒温度は、真空プロセス保証温度帯よりも高温に設定されてもよい。
真空プロセスが正常に行われるか否かは、クライオパネル温度だけに依存するわけではなく、例えばチャンバ内圧力、チャンバ内温度、プロセスガス流量、放電電流、成膜材料などの多様なパラメータに依存する。むしろ、クライオパネル温度は他の要因に比べてプロセスに主要な影響を与えていない可能性もある。このため、クライオパネル温度がプロセス保証温度帯から逸脱しても直ちにプロセスに異常が生じるとは必ずしもいえない。しかし、プロセス保証温度帯からクライオパネル温度が継続して逸脱する場合には、ある程度の影響が生じる可能性も否定できない。クライオポンプが排気運転をする真空プロセスに適合させた監視条件のもとでクライオポンプを監視することにより、クライオポンプが真空プロセスに悪影響を与える可能性を最小限に抑えることが可能となる。
また、クライオポンプの制御部は、高温クライオパネルの温調制御中に、低温クライオパネル最低到達温度から低温クライオパネル温度が乖離した状態が長期的に継続したか否かを判定してもよい。例えば、制御部は、クライオポンプの稼動当初に測定された低温クライオパネルの最低到達温度から排気運転中の低温クライオパネル温度が乖離した状態が所定の持続時間以上継続したか否かを判定してもよい。排気運転中の低温クライオパネル温度が稼動当初の最低到達温度から乖離したか否かを判定する基準温度は真空プロセス保証温度帯に設定されていてもよい。
低温クライオパネル温度が真空プロセス保証温度帯に収まっているのは正常な状態である。ところが、クライオパネルの最低到達温度は、クライオポンプの個体差によりある程度のばらつきがある。クライオポンプの累積運転時間が長くなるにつれて、最低到達温度は稼動当初に比べて緩やかに上昇していく傾向にある。稼動当初の最低到達温度が低温であった場合にはクライオパネル温度が真空プロセス保証温度帯に長期間留まると期待されるため好ましい。しかし、低温クライオパネル温度が正常範囲内にあっても当初の最低到達温度からの乖離が拡大したときにはクライオポンプの経年劣化が進行している可能性がある。経年劣化の進行により故障発生のリスクも大きくなる。低温クライオパネル温度の稼動当初最低到達温度からの乖離を監視することにより、真空プロセスへの悪影響が顕在化する前にクライオポンプの状態を確認するよう促すことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態についてさらに詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るクライオポンプ10を模式的に示す断面図である。
クライオポンプ10は、例えばイオン注入装置やスパッタリング装置等の真空チャンバ80に取り付けられて、真空チャンバ80内部の真空度を所望のプロセスに要求されるレベルにまで高めるために使用される。例えば10−5Pa乃至10−8Pa程度の高い真空度が実現される。
クライオポンプ10は、第1の冷却温度レベルに冷却される第1のクライオパネルと、第1の冷却温度レベルよりも低温の第2の冷却温度レベルに冷却される第2のクライオパネルと、を備える。第1のクライオパネルには、第1の冷却温度レベルにおいて蒸気圧が低い気体が凝縮により捕捉されて排気される。例えば基準蒸気圧(例えば10−8Pa)よりも蒸気圧が低い気体が排気される。第2のクライオパネルには、第2の冷却温度レベルにおいて蒸気圧が低い気体が凝縮により捕捉されて排気される。第2のクライオパネルには、蒸気圧が高いために第2の温度レベルにおいても凝縮しない非凝縮性気体を捕捉するために表面に吸着領域が形成される。吸着領域は例えばパネル表面に吸着剤を設けることにより形成される。非凝縮性気体は、第2の温度レベルに冷却された吸着領域に吸着されて排気される。
図1に示されるクライオポンプ10は、冷凍機12とパネル構造体14と熱シールド16とを備える。パネル構造体14は複数のクライオパネルを含み、これらのパネルは冷凍機12により冷却される。パネル表面には気体を凝縮または吸着により捕捉して排気するための極低温面が形成される。クライオパネルの表面(例えば裏面)には通常、気体を吸着するための活性炭などの吸着剤が設けられる。
クライオポンプ10は、いわゆる縦型のクライオポンプである。縦型のクライオポンプとは、熱シールド16の軸方向に沿って冷凍機12が挿入されて配置されているクライオポンプである。なお、本発明はいわゆる横型のクライオポンプにも同様に適用することができる。横型のクライオポンプとは、熱シールド16の軸方向に交差する方向(通常は直交方向)に冷凍機の第2段の冷却ステージが挿入され配置されているクライオポンプである。
冷凍機12は、ギフォード・マクマホン式冷凍機(いわゆるGM冷凍機)である。また冷凍機12は2段式の冷凍機であり、第1段シリンダ18、第2段シリンダ20、第1冷却ステージ22、第2冷却ステージ24、及び冷凍機用モータ26を有する。第1段シリンダ18と第2段シリンダ20とは直列に接続されており、互いに連結される第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサ(図示せず)がそれぞれ内蔵されている。第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサの内部には蓄冷材が組み込まれている。なお、冷凍機12は2段GM冷凍機以外の冷凍機であってもよく、例えば単段GM冷凍機を用いてもよいし、パルスチューブ冷凍機を用いてもよい。
第1段シリンダ18の一端に冷凍機用モータ26が設けられている。冷凍機用モータ26は、第1段シリンダ18の端部に形成されているモータ用ハウジング27の内部に設けられている。冷凍機用モータ26は、第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサのそれぞれが第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20の内部を往復動可能とするように第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサに接続される。また、冷凍機用モータ26は、モータ用ハウジング27の内部に設けられている可動バルブ(図示せず)を正逆回転可能とするように当該バルブに接続される。
第1冷却ステージ22は、第1段シリンダ18の第2段シリンダ20側の端部すなわち第1段シリンダ18と第2段シリンダ20との連結部に設けられている。また、第2冷却ステージ24は第2段シリンダ20の末端に設けられている。第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24はそれぞれ第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20に例えばろう付けで固定される。
圧縮機40は、高圧配管42及び低圧配管44を介して冷凍機12に接続される。高圧配管42及び低圧配管44にはそれぞれ、作動気体の圧力を測定するための第1圧力センサ43及び第2圧力センサ45が設けられている。なお、高圧配管42及び低圧配管44にそれぞれ圧力センサを設ける代わりに、高圧配管42と低圧配管44とを連通する流路を設け、高圧配管42と低圧配管44との差圧を測定する差圧センサをその連通流路に設けてもよい。
冷凍機12は、圧縮機40から供給される高圧の作動気体(例えばヘリウム等)を内部で膨張させて第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24に寒冷を発生させる。圧縮機40は、圧縮機40は、冷凍機12で膨張した作動気体を回収し再び加圧して冷凍機12に供給する。
具体的には、まず圧縮機40から高圧配管42を通じて冷凍機12に高圧の作動気体が供給される。このとき、冷凍機用モータ26は、高圧配管42と冷凍機12の内部空間とを連通する状態にモータ用ハウジング27内部の可動バルブを駆動する。冷凍機12の内部空間が高圧の作動気体で満たされると、冷凍機用モータ26により可動バルブが切り替えられて冷凍機12の内部空間が低圧配管44に連通される。これにより作動気体は膨張して圧縮機40へと回収される。可動バルブの動作に同期して、第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサのそれぞれが第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20の内部を往復動する。このような熱サイクルを繰り返すことで冷凍機12は第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24に寒冷を発生させる。また、圧縮機40においては、冷凍機12から吐出された作動気体を高圧に圧縮して冷凍機12に送出する圧縮サイクルが繰り返される。
第2冷却ステージ24は第1冷却ステージ22よりも低温に冷却される。第2冷却ステージ24は例えば10K乃至20K程度に冷却され、第1冷却ステージ22は例えば80K乃至100K程度に冷却される。第1冷却ステージ22には第1冷却ステージ22の温度を測定するための第1温度センサ23が取り付けられており、第2冷却ステージ24には第2冷却ステージ24の温度を測定するための第2温度センサ25が取り付けられている。
冷凍機12の第1冷却ステージ22には熱シールド16が熱的に接続された状態で固定され、冷凍機12の第2冷却ステージ24にはパネル構造体14が熱的に接続された状態で固定されている。このため、熱シールド16は第1冷却ステージ22と同程度の温度に冷却され、パネル構造体14は第2冷却ステージ24と同程度の温度に冷却される。
熱シールド16は、パネル構造体14及び第2冷却ステージ24を周囲の輻射熱から保護するために設けられている。熱シールド16は一端に開口部31を有する円筒状の形状に形成されている。開口部31は熱シールド16の筒状側面の端部内面により画定される。
一方、熱シールド16の開口部31とは反対側つまりポンプ底部側の他端には閉塞部28が形成されている。閉塞部28は、熱シールド16の円筒状側面のポンプ底部側端部において径方向内側に向けて延びるフランジ部により形成される。図1に示されるクライオポンプ10は縦型のクライオポンプであるので、このフランジ部が冷凍機12の第1冷却ステージ22に取り付けられている。これにより、熱シールド16内部に円柱状の内部空間30が形成される。冷凍機12は熱シールド16の中心軸に沿って内部空間30に突出しており、第2冷却ステージ24は内部空間30に挿入された状態となっている。
なお、横型のクライオポンプの場合には、閉塞部28は通常完全に閉塞されている。冷凍機12は、熱シールド16の側面に形成されている冷凍機取付用の開口部から熱シールド16の中心軸に直交する方向に沿って内部空間30に突出して配置される。冷凍機12の第1冷却ステージ22は熱シールド16の冷凍機取付用開口部に取り付けられ、冷凍機12の第2冷却ステージ24は内部空間30に配置される。第2冷却ステージ24にはパネル構造体14が取り付けられる。よって、パネル構造体14は熱シールド16の内部空間30に配置される。パネル構造体14は、適当な形状のパネル取付部材を介して第2冷却ステージ24に取り付けられてもよい。
なお、熱シールド16の形状は、円筒形状には限られず、角筒形状や楕円筒形状などいかなる断面の筒形状でもよい。典型的には熱シールド16の形状はポンプケース34の内面形状に相似する形状とされる。また、熱シールド16は図示されるような一体の筒状に構成されていなくてもよく、複数のパーツにより全体として筒状の形状をなすように構成されていてもよい。これら複数のパーツは互いに間隙を有して配設されていてもよい。
また熱シールド16の開口部31にはバッフル32が設けられている。バッフル32は、パネル構造体14とは熱シールド16の中心軸方向に間隔をおいて設けられている。バッフル32は、熱シールド16の開口部31側の端部に取り付けられており、熱シールド16と同程度の温度に冷却される。バッフル32は、真空チャンバ80側から見たときに例えば同心円状に形成されていてもよいし、あるいは格子状等他の形状に形成されていてもよい。なお、バッフル32と真空チャンバ80との間にはゲートバルブ(図示せず)が設けられている。このゲートバルブは例えばクライオポンプ10を再生するときに閉とされ、クライオポンプ10により真空チャンバ80を排気するときに開とされる。
熱シールド16、バッフル32、パネル構造体14、及び冷凍機12の第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24は、ポンプケース34の内部に収容されている。ポンプケース34は径の異なる2つの円筒を直列に接続して形成されている。ポンプケース34の大径の円筒側端部は開放され、真空チャンバ80との接続用のフランジ部36が径方向外側へと延びて形成されている。またポンプケース34の小径の円筒側端部は冷凍機12のモータ用ハウジング27に固定されている。クライオポンプ10はポンプケース34のフランジ部36を介して真空チャンバ80の排気用開口に気密に固定され、真空チャンバ80の内部空間と一体の気密空間が形成される。
ポンプケース34及び熱シールド16はともに円筒状に形成されており、同軸に配設されている。ポンプケース34の内径が熱シールド16の外径を若干上回っているので、熱シールド16はポンプケース34の内面との間に若干の間隔をもって配置される。
図2は、本実施形態に係るクライオポンプ10に関する制御ブロック図である。クライオポンプ10に付随して、クライオポンプ10及び圧縮機40を制御するためのクライオポンプコントローラ(以下ではCPコントローラとも称する)100が設けられている。CPコントローラ100は、は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備えるものである。CPコントローラ100は、クライオポンプ10と一体に構成されていてもよいし、クライオポンプ10とは別体に構成され互いに通信可能に接続されていてもよい。
なお図1及び図2においては、クライオポンプ10及び圧縮機40をそれぞれ1台ずつ備える真空排気システムが示されているが、本実施形態においてはクライオポンプ10及び圧縮機40をそれぞれ複数台備える真空排気システムを構成してもよい。そのために、CPコントローラ100は、複数のクライオポンプ10及び圧縮機40を接続可能に構成されていてもよい。
CPコントローラ100には、冷凍機12の第1冷却ステージ22の温度を測定する第1温度センサ23、及び冷凍機12の第2冷却ステージ24の温度を測定する第2温度センサ25が接続されている。第1温度センサ23は、第1冷却ステージ22の温度を周期的に測定し、測定温度を示す信号をCPコントローラ100に出力する。第2温度センサ25は、第2冷却ステージ24の温度を周期的に測定し、測定温度を示す信号をCPコントローラ100に出力する。第1温度センサ23及び第2温度センサ25の測定値は、所定時間おきにCPコントローラ100へと入力され、CPコントローラ100の所定の記憶領域に格納保持される。
また、CPコントローラ100には、圧縮機40の吐出側すなわち高圧側の作動気体圧を測定する第1圧力センサ43、及び圧縮機40の吸入側すなわち低圧側の作動気体圧を測定する第2圧力センサ45が接続されている。第1圧力センサ43は、例えば高圧配管42における圧力を周期的に測定し、測定圧力を示す信号をCPコントローラ100に出力する。第2圧力センサ45は、例えば低圧配管44における圧力を周期的に測定し、測定圧力を示す信号をCPコントローラ100に出力する。第1圧力センサ43及び第2圧力センサ45の測定値は、所定時間おきにCPコントローラ100へと入力され、CPコントローラ100の所定の記憶領域に格納保持される。
CPコントローラ100は、冷凍機用周波数変換器50に通信可能に接続されている。また、冷凍機用周波数変換器50と冷凍機用モータ26とが通信可能に接続されている。CPコントローラ100は、冷凍機用周波数変換器50に制御指令を送信する。冷凍機用周波数変換器50は冷凍機用インバータ52を含んで構成されている。冷凍機用周波数変換器50は冷凍機用電源54から規定の電圧及び周波数の電力の供給を受け、CPコントローラ100から送信される制御指令に基づいて電圧及び周波数を調整して冷凍機用モータ26に供給する。
また、CPコントローラ100は、圧縮機用周波数変換器56に通信可能に接続されている。また、圧縮機用周波数変換器56と圧縮機用モータ60とが通信可能に接続されている。CPコントローラ100は、圧縮機用周波数変換器56に制御指令を送信する。圧縮機用周波数変換器56は圧縮機用インバータ58を含んで構成されている。圧縮機用周波数変換器56は圧縮機用電源62から規定の電圧及び周波数の電力の供給を受け、CPコントローラ100から送信される制御指令に基づいて電圧及び周波数を調整して圧縮機用モータ60に供給する。なお、図2に示される実施形態においては、冷凍機用電源54及び圧縮機用電源62が冷凍機12及び圧縮機40のそれぞれに個別的に設けられているが、冷凍機12及び圧縮機40に共通の電源が設けられていてもよい。
CPコントローラ100は、クライオパネルの温度に基づいて冷凍機12を制御する。CPコントローラ100は、クライオパネルの実温度が目標温度に追従するように冷凍機12に運転指令を与える。例えば、CPコントローラ100は、第1段のクライオパネルの目標温度と第1温度センサ23の測定温度との偏差を最小化するようにフィードバック制御により冷凍機用モータ26の運転周波数を制御する。第1段のクライオパネルの目標温度は例えば、真空チャンバ80で行われるプロセスに応じて仕様として定められる。この場合、冷凍機12の第2冷却ステージ24及びパネル構造体14は、冷凍機12の仕様及び外部からの熱負荷によって定まる温度に冷却される。CPコントローラ100は、例えば第1段のクライオパネルの実温度を目標温度に一致させるように冷凍機用モータ26の運転周波数(例えばモータの回転数)を決定して冷凍機用インバータ52にモータ運転周波数の指令値を出力する。なお、CPコントローラ100は、第2段のクライオパネルの実温度を目標温度に一致させるように冷凍機用モータ26の運転周波数を制御することも可能である。
これにより、第1温度センサ23の測定温度が目標温度よりも高温である場合には、CPコントローラ100は、冷凍機用モータ26の運転周波数を増加するよう冷凍機用周波数変換器50に指令値を出力する。モータ運転周波数の増加に連動して冷凍機12における熱サイクルの周波数も増加され、冷凍機12の第1冷却ステージ22は目標温度に向けて冷却される。逆に第1温度センサ23の測定温度が目標温度よりも低温である場合には、冷凍機用モータ26の運転周波数は減少されて冷凍機12の第1冷却ステージ22は目標温度に向けて昇温される。
通常は、第1冷却ステージ22の目標温度は一定値に設定される。よって、CPコントローラ100は、クライオポンプ10への熱負荷が増加したときに冷凍機用モータ26の運転周波数を増加するように指令値を出力し、クライオポンプ10への熱負荷が減少したときに冷凍機用モータ26の運転周波数を減少するように指令値を出力する。なお、目標温度は適宜変動させてもよく、例えば、目標とする雰囲気圧力を排気対象容積に実現するようにクライオパネルの目標温度を逐次設定するようにしてもよい。
典型的なクライオポンプにおいては、熱サイクルの周波数は常に一定とされている。常温からポンプ動作温度への急冷却を可能とするように比較的大きい周波数で運転するよう設定され、外部からの熱負荷が小さい場合にはヒータにより加熱することでクライオパネルの温度を調整する。よって、消費電力が大きくなってしまう。これに対して本実施形態においては、クライオポンプ10への熱負荷に応じて熱サイクル周波数を制御するため、省エネルギー性に優れるクライオポンプを実現することができる。また、ヒータを設ける必要がないことも消費電力の低減に寄与する。
また、CPコントローラ100は、圧縮機40の出入口間の差圧(以下では圧縮機差圧ということもある)を目標圧に維持するように圧縮機40で実行される圧縮サイクルの周波数を制御する。例えば、CPコントローラ100は、圧縮機40の出入口間の差圧を一定値とするようにフィードバック制御により圧縮サイクル周波数を制御する。具体的には、CPコントローラ100は、第1圧力センサ43及び第2圧力センサ45の測定値から圧縮機差圧を求める。CPコントローラ100は、圧縮機差圧を目標値に一致させるように圧縮機用モータ60の運転周波数(例えばモータの回転数)を決定して圧縮機用周波数変換器56にモータ運転周波数の指令値を出力する。
このような差圧一定制御により、更なる消費電力の低減が実現される。クライオポンプ10及び冷凍機12への熱負荷が小さい場合には、上述のクライオパネル温度制御により冷凍機12での熱サイクル周波数は小さくなる。そうすると、冷凍機12で必要とされる作動気体流量は小さくなるから、圧縮機40の出入口間差圧は拡大しようとする。しかし、本実施形態では圧縮機差圧を一定にするように圧縮機用モータ60の運転周波数が制御され圧縮サイクル周波数が調整される。よって、この場合、圧縮機用モータ60の運転周波数は小さくなる。したがって、典型的なクライオポンプのように圧縮サイクルを常に一定とする場合に比べて、消費電力を低減することができる。
一方、クライオポンプ10への熱負荷が大きくなったときには、圧縮機差圧を一定にするよう圧縮機用モータ60の運転周波数及び圧縮サイクル周波数も増加される。このため、冷凍機12への作動気体流量を十分に確保することができるので、熱負荷の増加に起因するクライオパネル温度の目標温度からの乖離を最小限に抑えることができる。
以上の構成のクライオポンプ10による動作を以下に説明する。クライオポンプ10の作動に際しては、まずその作動前に他の適当な粗引きポンプを用いて真空チャンバ80内部を1Pa程度にまで粗引きする。その後クライオポンプ10を作動させる。冷凍機12の駆動により第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24が冷却され、これらに熱的に接続されている熱シールド16、バッフル32、パネル構造体14も冷却される。
冷却されたバッフル32は、真空チャンバ80からクライオポンプ10内部へ向かって飛来する気体分子を冷却し、その冷却温度で蒸気圧が充分に低くなる気体(例えば水分など)を表面に凝縮させて排気する。バッフル32の冷却温度では蒸気圧が充分に低くならない気体はバッフル32を通過して熱シールド16内部へと進入する。進入した気体分子のうちパネル構造体14の冷却温度で蒸気圧が充分に低くなる気体(例えばアルゴンなど)は、パネル構造体14の表面に凝縮されて排気される。その冷却温度でも蒸気圧が充分に低くならない気体(例えば水素など)は、パネル構造体14の表面に接着され冷却されている吸着剤により吸着されて排気される。このようにしてクライオポンプ10は真空チャンバ80内部の真空度を所望のレベルに到達させることができる。
図3は、本実施形態に係る監視処理の一例を説明するためのフローチャートである。図3に示される処理は、クライオポンプ10の運転中に所定の周期でCPコントローラ100により繰り返し実行される。要するに、CPコントローラ100は、監視開始条件が成立している間、第1乃至第3の監視条件のうちいずれかが成立したときに警告を出力する。図3に示される処理においては第1乃至第3の監視条件を直列に順次判定しているが、判定の順序を任意に入れ替えてもよいし、各監視条件を並列に判定してもよい。また、第1乃至第3の監視条件のいずれかを省略してもよい。例えば第3の監視条件を省略し、CPコントローラ100は第1及び第2の監視条件を判定してもよい。逆に第1及び第2の監視条件を省略し、CPコントローラ100は第3の監視条件のみを判定してもよい。
CPコントローラ100はまず、監視開始条件が成立しているか否かを判定する(S10)。ここで、監視開始条件は、クライオポンプ10の動作モードがT1温度制御中であることである。クライオポンプ10が真空チャンバ80の排気運転をしているときは通常、T1温度制御モードとなる。T1温度制御とは上述のように、第1段クライオパネル(すなわち熱シールド16)の温度T1を第1段の目標温度に制御するよう冷凍機12を制御することである。監視開始条件が成立していないと判定された場合には(S10のN)、CPコントローラ100は、クライオポンプ運転状態のモニタリングをすることなく処理を終了する。よって、例えばクライオポンプ10が停止状態にある場合、クライオポンプ10が再生運転中である場合には、CPコントローラ100はクライオポンプ10の監視処理を行わない。
クライオポンプ10の作動開始時においては、まずクールダウン工程で運転され、クールダウン工程から排気運転へと移行する。クールダウン工程においては急速にクライオパネルを冷却することが好ましい。このため、CPコントローラ100は、クールダウン工程においてはT2温度制御を実行し、第2段クライオパネルが第2段目標温度近傍まで冷却されたときにT1温度制御に切り替えるようにしてもよい。T2温度制御とは、第2段クライオパネル(すなわちパネル構造体14)を第2段目標温度に冷却する制御である。このとき、T1温度制御への切替時に第1段クライオパネルが第1段目標温度よりも低温に冷却されていることがある。よって、CPコントローラ100は監視開始条件を、T1温度制御中でありかつT1温度制御への切替から所定の待ち時間が経過したこととしてもよい。この待ち時間は例えば、第1段クライオパネル温度が第1段目標温度の近傍に安定化するまでに要する時間に設定すればよい。なお以下では、この待ち時間が経過しかつT1温度制御中である状態を「T1安定状態」と称することがある。
監視開始条件が成立していると判定された場合には(S10のY)、CPコントローラ100は、第1監視条件が成立しているか否かを判定する(S12)。第1監視条件は、第2段クライオパネル温度が警戒温度に上昇したことである。警戒温度は、クライオポンプ10が取り付けられている真空装置に設定された異常判定温度に連動して定められる。警戒温度は、真空装置における異常判定温度に適宜マージンをとるよう低温に設定される。例えば、真空装置における異常判定温度が20Kのとき、警戒温度は18Kに設定する。第1監視条件が成立したと判定された場合には(S12のY)、CPコントローラ100は、警告を出力する(S18)。このようにすれば、真空装置におけるクライオパネル上限温度までクライオパネル温度が上昇する前に、CPコントローラ100が上限温度への接近を察知することができる。
第1監視条件が成立していないと判定された場合には(S12のN)、CPコントローラ100は、第2監視条件が成立しているか否かを判定する(S14)。第2監視条件が成立したと判定された場合には(S14のY)、CPコントローラ100は、警告を出力する(S18)。
第2監視条件は、第2段クライオパネル温度が要注意温度範囲に設定時間以上継続して昇温されていることである。CPコントローラ100は、今回の監視処理で新たに第2段クライオパネル温度が要注意温度範囲に昇温された場合に計時を開始する。CPコントローラ100は、次回以降の監視処理では第2段クライオパネル温度が要注意温度範囲に留まっているか否かを判定し、留まっている場合には経過時間が設定時間を超えたか否かを判定する。設定時間を超えた場合には、CPコントローラ100は第2監視条件が成立したと判定する。次回以降の監視処理で第2段クライオパネル温度が要注意温度範囲よりも低温に復帰した場合には、経過時間のカウントをリセットし、第2監視条件は成立していないと判定する。
設定時間は例えば数十分乃至数時間程度に設定される。要注意温度範囲は、警戒温度を上限とし注意温度を下限とする温度範囲である。注意温度は例えば、真空プロセスが正常に行われることが保証されているプロセス保証温度帯の上限値以上に設定される。注意温度は例えば12K乃至15Kである。なお、クライオパネル温度がプロセス保証温度帯よりも高温となると直ちに異常が生じるわけでは必ずしもない。
ここで、注意温度は、クライオポンプ10の排気性能が保証されている性能保証温度範囲に含まれていてもよい。つまり、クライオポンプ10は、第2段クライオパネルの温度が注意温度に昇温された状態においても仕様に定められた排気性能を提供することができる。注意温度を上述のように真空プロセスに適合させて設定することにより、クライオポンプ10自体が正常運転状態であるときにも適切なメンテナンスを促すことができる。その結果、クライオポンプが真空プロセスに悪影響を与える可能性を最小限に抑えることが可能となる。
第2監視条件が成立していないと判定された場合には(S14のN)、CPコントローラ100は、第3監視条件が成立しているか否かを判定する(S16)。第3監視条件は、クライオポンプ10の稼動当初の第2段クライオパネル最低到達温度に対する直近の第2段クライオパネル最低到達温度の増分が経時劣化判定閾値を超える状態が長期的に継続したことである。第3監視条件が成立したと判定された場合には(S16のY)、CPコントローラ100は、警告を出力する(S18)。第3監視条件が成立していないと判定された場合には(S16のN)、CPコントローラ100は、警告を出力することなく監視処理を終了する。
CPコントローラ100は予め、稼動当初の最低到達温度(以下「初期最低到達温度」ともいう)を記憶しておく。CPコントローラ100は、クライオポンプ10の稼動当初のT1安定状態において、冷凍機12の運転周波数が基準値よりも小さいときに第2段クライオパネル温度を複数回測定し、最も低い温度を最低到達温度として記憶する。なお、クライオポンプ10を真空装置に設置して稼動を開始した直後(例えば1週間程度)は最低到達温度を測定しない期間とし、その後一定期間(例えば1週間程度)測定するようにしてもよい。
冷凍機12の運転周波数が大きいときは外部からの熱負荷が大きい状態であるおそれがあるから、クライオパネル温度はそれほど低くならないことが予想される。よって、真の最低到達温度を得るには冷凍機12の運転周波数が基準値よりも小さいときに測定することが好ましい。この運転周波数基準値は、真空プロセス中の排気運転時(あるいは無負荷運転時)に想定される最大運転周波数としてもよいし、この最大運転周波数に適宜マージンを加えた値としてもよい。言い換えれば、真空装置においてベーキング処理が実行されているときには最低到達温度を測定しないという趣旨である。ベーキング処理中には真空装置が加熱されるため、冷凍機の運転周波数は大きくなる傾向にある。なおここでベーキング処理は、真空チャンバを加熱して吸蔵された気体等を排出する処理だけでなく、真空装置を暖気状態に保持するいわゆるアイドルベーキングを含んでもよい。
また、CPコントローラ100は、初期最低到達温度の測定条件と同様の条件下で排気運転中の最低到達温度を測定する。すなわち、T1安定状態において冷凍機12の運転周波数が基準値よりも小さいときに第2段クライオパネル温度を測定して記憶する。CPコントローラ100は、今回の監視処理において、初期最低到達温度に対する測定最低到達温度の増加分が経時劣化判定閾値を超えた場合に計時を開始する。CPコントローラ100は、次回以降の監視処理では直近の測定最低到達温度の増加分が引き続き経時劣化判定閾値を超えているか否かを判定し、超えている場合には経過時間が経時劣化判定時間を超えたか否かを判定する。判定時間を超えた場合には、CPコントローラ100は第3監視条件が成立したと判定する。次回以降の監視処理で測定最低到達温度の増加分が判定閾値未満に復帰した場合には、経過時間のカウントをリセットし、第3監視条件は成立していないと判定する。
ここで、初期最低到達温度に経時劣化判定閾値を加えて得られる経時劣化判定温度は、真空プロセス保証温度帯に含まれていてもよいし、クライオポンプ10の排気性能が保証されている性能保証温度範囲に含まれていてもよい。つまり、第2段クライオパネルの直近の最低到達温度が経時劣化判定温度まで増加したとしても、その時点では真空プロセスはクライオポンプ10によって何ら影響を受けることはなく、かつクライオポンプ10は仕様上の排気性能を提供することができる。経時劣化判定閾値は経験的または実験的に適宜設定すればよく、例えば2K乃至5Kとしてもよい。
初期最低到達温度はクライオポンプ10ごとの個体差が反映されている。クライオポンプ10ごとに真空装置への設置及び稼動開始後に測定されるからである。そのクライオポンプ10が性能が良好であるほど初期最低到達温度は低温となる。クライオポンプの累積運転時間が長くなるにつれて最低到達温度は緩やかに上昇していく傾向がある。このため、良好なクライオポンプほど、初期最低到達温度からの最低到達温度の乖離が増加して上述の要注意温度範囲に昇温するまでに長期間運転されている。
初期最低到達温度からの乖離が大きくなれば、クライオポンプ10の経時劣化が進行していると考えられる。このような場合、経時劣化の蓄積により、最悪の場合、真空装置のコントローラによる真空プロセスのモニタリングからは何の前兆も得られることなく突発的にクライオポンプ10に異常が生じるおそれもある。クライオポンプ10に異常が生じれば真空装置のダウンタイムを招くこととなり好ましくない。ところが、上述の第3監視条件を用いてクライオポンプ10を監視することにより、初期最低到達温度からの乖離が拡大したことを検知することができる。よって、真空プロセスへの悪影響が顕在化する前に、あるいは真空装置に突発的なダウンタイムが生じる前に、クライオポンプのメンテナンスを促すことができるので好ましい。
また、経時劣化判定時間は、例えば第2監視条件の設定時間よりも長いことが好ましく、真空装置のベーキング処理に要する時間よりも長いことがより好ましい。経時劣化判定時間をベーキング処理の所要時間よりも長くすることにより、ベーキング処理中の入熱による昇温を経時劣化による温度上昇と誤判定することを避けることができる。なお、経時劣化判定時間をベーキング処理の所要時間よりも短くする場合には、CPコントローラ100は、第3監視条件が連続して複数回成立した場合に真に経時劣化が生じているとして警告を出力するようにしてもよい。
10 クライオポンプ、 12 冷凍機、 14 パネル構造体、 16 熱シールド、 22 第1冷却ステージ、 23 第1温度センサ、 24 第2冷却ステージ、 25 第2温度センサ、 26 冷凍機用モータ、 28 閉塞部、 31 開口部、 32 バッフル、 40 圧縮機、 43 第1圧力センサ、 45 第2圧力センサ、 60 圧縮機用モータ、 100 CPコントローラ。

Claims (11)

  1. 真空処理を行う真空装置の真空チャンバからガスを排気するクライオポンプであって、
    1段クライオパネルと、
    1段クライオパネルを目標温度に制御する1段温度制御を実行するための制御部と、
    前記1段温度制御の結果として1段クライオパネルよりも低温に冷却される2段クライオパネルと、を備え、
    前記制御部は、
    前記真空装置において設定されている2段クライオパネル上限温度より低温に設定された警戒温度以上に2段クライオパネルが昇温されたか否かを判定する第1判定と、
    前記警戒温度を上限として設定された温度範囲に設定時間以上継続して2段クライオパネルが昇温されているか否かを判定する第2判定と、を前記1段温度制御中に行うことを特徴とするクライオポンプ。
  2. 前記温度範囲の下限は、前記真空処理が正常に行われることが保証されている温度帯よりも高温に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のクライオポンプ。
  3. 前記制御部は、前記クライオポンプの稼動当初に測定された2段クライオパネルの最低到達温度排気運転中の2段クライオパネル温度との温度差閾値を超える状態が前記設定時間よりも長く設定された持続時間以上継続したか否かを判定する第3判定を、前記1段温度制御中に行うことを特徴とする請求項1に記載のクライオポンプ。
  4. 前記温度差が閾値を超える状態であるか否かを判定する基準温度は、前記温度範囲の下限よりも低温に設定されていることを特徴とする請求項3に記載のクライオポンプ。
  5. 前記持続時間は、前記真空装置のベーキング処理に要する時間よりも長く設定されていることを特徴とする請求項3に記載のクライオポンプ。
  6. 熱サイクルを繰り返して寒冷を発生し、1段クライオパネル及び2段クライオパネルを冷却する冷凍機をさらに備え、
    前記制御部は、前記真空装置のベーキング処理中に想定される冷凍機の運転周波数よりも低い周波数で冷凍機が運転されているときに測定された2段クライオパネル温度を用いて第3判定を行うことを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のクライオポンプ。
  7. 前記制御部は、前記1段温度制御と、前記2段クライオパネルを目標温度に制御する2段温度制御と、を切替可能であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のクライオポンプ。
  8. 真空処理を行う真空装置を排気するクライオポンプの監視方法であって、
    高温クライオパネルを目標温度に制御する温調制御中に、当該温調制御の結果として冷却される低温クライオパネルの温度が、前記真空装置において設定されている低温クライオパネル上限温度に接近したか否かを判定し、
    前記温調制御中に前記低温クライオパネルの温度が前記上限温度に接近していないと判定された場合に、前記真空処理が正常に行われることが保証されている温度帯から前記低温クライオパネルの温度が継続的に逸脱しているか否かを判定することを特徴とするクライオポンプの監視方法。
  9. 前記クライオポンプの低温クライオパネル最低到達温度から低温クライオパネル温度が乖離した状態が、低温クライオパネル温度の前記温度帯からの継続的逸脱の判定基準時間を超えて長期的に継続したか否かを判定することを特徴とする請求項に記載のクライオポンプの監視方法。
  10. 高温クライオパネルと、低温クライオパネルと、真空処理に応じて設定された監視温度範囲に前記低温クライオパネルが冷却されているか否かを、前記高温クライオパネルの温度制御中に監視する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記監視温度範囲より低温である基準温度を前記低温クライオパネルの最低到達温度が超えたか否かを監視することを特徴とするクライオポンプ。
  11. 真空処理に応じて設定された監視温度範囲に低温クライオパネルが冷却されているか否かを、高温クライオパネルの温度制御中に監視することと、
    前記温度制御中に、前記監視温度範囲より低温である基準温度を前記低温クライオパネルの最低到達温度が超えたか否かを監視することと、を含むことを特徴とするクライオポンプの監視方法。
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