JP4910621B2 - 信号処理装置及び信号処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、3840×2160/24P,24/1.001P,25P,30P,30/1.001P/4:4:4/12ビット信号をビットレート10Gbps以上でシリアル伝送するための信号処理装置及び信号処理方法に関する。
本出願人は、4k×2k信号(4kサンプル×2kラインの超高解像度信号)の一種である3840×2160/30P,30/1.001P/4:4:4/12ビット信号を、ビットレート10Gbps以上でシリアル伝送するための発明を既に開示済みである(特許文献1)。
特開2005−328494号公報
上記特許文献1には、3840×2160/30P/4:4:4/12ビット信号だけでなく3840×2160/24P/4:4:4/12ビット信号や3840×2160/25P/4:4:4/12ビット信号をもビットレート10Gbps以上でシリアル伝送する技術は開示されていない。
本発明は、上述の点に鑑み、3840×2160/24P,24/1.001P,25P,30P,30/1.001P/4:4:4/12ビット信号を、ビットレート10Gbps以上でシリアル伝送することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る第1の信号処理装置は、
SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を、それぞれシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換手段と、
前記シリアル/パラレル変換手段によってシリアル/パラレル変換されたLinkAの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛けるスクランブラであって、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットまでのデータを出力するスクランブラと、
前記シリアル/パラレル変換手段によってシリアル/パラレル変換されたLinkBの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみからRGBのビットを抜き出す抜き出し手段と、
前記抜き出し手段によって抜き出されたLinkBのRGBのビットを8ビット/10ビットエンコーディングする8ビット/10ビットエンコーダと、
前記スクランブラによって自己同期型スクランブルを掛けられたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記8ビット/10ビットエンコーダによって8ビット/10ビットエンコーディングされたLinkBのパラレル・デジタルデータとを多重する多重手段と、
前記多重手段によって多重されたパラレル・デジタルデータから、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータを生成するシリアル・デジタルデータ生成手段と
を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る第1の信号処理方法は、
SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を、それぞれシリアル/パラレル変換する第1のステップと、
前記第1のステップでシリアル/パラレル変換したLinkAの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛けるステップであって、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットまでのデータを出力する第2のステップと、
前記第1のステップでシリアル/パラレル変換したLinkBの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみからRGBのビットを抜き出す第3のステップと、
前記第3のステップで抜き出したLinkBのRGBのビットを8ビット/10ビットエンコーディングする第4のステップと、
前記第2のステップで自己同期型スクランブルを掛けたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記第4のステップで8ビット/10ビットエンコーディングしたLinkBのパラレル・デジタルデータとを多重する第5のステップと、
前記第5のステップで多重したパラレル・デジタルデータから、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータを生成する第7のステップと
を有することを特徴とする。
この第1の信号処理装置,信号処理方法は、3840×2160/24P,24/1.001P,25P,30P,30/1.001P/4:4:4/12ビット信号をシリアル・デジタルデータとして送信する側の信号処理に関する発明である。この第1の信号処理装置,信号処理方法では、3840×2160/24P,24/1.001P,25P,30P,30/1.001P/4:4:4/12ビット信号をSMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDI信号にマッピングすると、これらのHD−SDI信号がそれぞれシリアル/パラレル変換された後、LinkAについては自己同期型スクランブルが掛けられ、LinkBについてはRGBのビットが8ビット/10ビットエンコーディングされる。
LinkAについては、各水平ラインの全てのデータに自己同期型スクランブルを掛けるのではなく、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛け、水平ブランキング期間のデータには自己同期型スクランブルを掛けない。そして、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットまでのデータを出力する。
こうしたスクランブルを行うのは、次のような理由による。従来の自己同期型スクランブル方式では各水平ラインの全てのデータを途切れることなく送信するが、本発明では、自己同期型スクランブルを掛けた水平ブランキング期間のデータを送信しない。そのための方法としては、水平ブランキング期間も含めて各水平ラインの全てのデータにスクランブルを掛けるが水平ブランキング期間のデータだけは送信しない、という方法もある。しかし、その方法では、送信のスクランブラと受信のデスクランブラとでデータの連続性が保存されないので、受信側のデスクランブラでデータを再生する時にCRCの最後の数ビットで桁上がりの計算間違いを起こし、正確に誤り検出符号CRCが再生されない。また、データを送信しない水平ブランキング期間でスクランブラのクロックを止めることによって正確にCRCを再生できるようにするという方式もあるが、その方法を採用すると、CRCの計算時に次のタイミング基準信号SAVが必要となり、タイミング制御が困難になる等の問題が発生する。
そこで、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみにスクランブルを掛け、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットまでのデータを出力するようにした。
こうすることにより、受信側の装置では、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットのデータにもデスクランブルを掛けることにより、掛け算回路であるデスクランブラの桁上がりを考慮した正確な計算を行って元のデータを再生することができる。
さらに、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットすると、スクランブルデータにパソロジカルパターンが発生しないことが計算によって判明したので、伝送符号として良好な信号であるといえる。
LinkBについては、各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみからRGBのビットが抜き出され、このRGBのビットが8ビット/10ビットエンコーディングされる。そして、このようにして自己同期型スクランブルを掛けられたLinkAのデータと、このようにして8ビット/10ビットエンコーディングされたLinkBのデータとが多重され、その多重されたパラレル・デジタルデータから、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータが生成される。
次に、本発明に係る第2の信号処理装置は、
SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号のうち、LinkAの各水平ラインのタイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛けたデータと、LinkB中のRGBのビットを8ビット/10ビットエンコーディングしたデータとを多重したビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータから、前記8チャンネルのHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を再生する信号処理装置において、
前記ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータから、パラレル・デジタルデータを生成するパラレル・デジタルデータ生成手段と、
前記パラレル・デジタルデータ生成手段によって生成されたパラレル・デジタルデータを、LinkA,LinkBの各チャンネルのデータに分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離されたLinkAのデータに自己同期型デスクランブルを掛けるデスクランブラであって、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットのデータにも自己同期型デスクランブルを掛けるデスクランブラと、
前記分離手段によって分離されたLinkBのデータを8ビット/10ビットデコーディングする8ビット/10ビットデコーダと、
前記8ビット/10ビットデコーダによって8ビット/10ビットデコーディングされたLinkBのRGBのビットから、LinkBの各サンプルのデータを形成する形成手段と、
前記デスクランブラによって自己同期型デスクランブルを掛けられたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記形成手段によって形成されたLinkBのパラレル・デジタルデータとをそれぞれパラレル/シリアル変換して、前記CH1〜CH8のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を再生するパラレル/シリアル変換手段と
を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る第2の信号処理方法は、
SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号のうち、LinkAの各水平ラインのタイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛けたデータと、LinkB中のRGBのビットを8ビット/10ビットエンコーディングしたデータとを多重したビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータから、前記8チャンネルのHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を再生する信号処理方法において、
前記ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータから、パラレル・デジタルデータを生成する第1のステップと、
前記第1のステップで生成されたパラレル・デジタルデータを、LinkA,LinkBの各チャンネルのデータに分離する第2のステップと、
前記第2のステップで分離したLinkAのデータに自己同期型デスクランブルを掛けるステップであって、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットのデータにも自己同期型デスクランブルを掛ける第3のステップと、
前記第2のステップで分離したLinkBのデータを8ビット/10ビットデコーディングする第4のステップと、
前記第4のステップで8ビット/10ビットデコーディングしたLinkBのRGBのビットから、LinkBの各サンプルのデータを形成する第5のステップと、
前記第3のステップで自己同期型デスクランブルを掛けたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記第5のステップで形成したLinkBのパラレル・デジタルデータとをそれぞれパラレル/シリアル変換して、前記CH1〜CH8のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を再生する第6のステップと
を有することを特徴とする。
この第2の信号処理装置,信号処理方法は、前述の第1の信号処理装置,信号処理方法によって生成されたシリアル・デジタルデータを受信する側の信号処理に関する発明である。この第2の信号処理装置,信号処理方法では、このビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータからパラレル・デジタルデータが生成され、このパラレル・デジタルデータが、LinkA,LinkBの各チャンネルのデータに分離される。
分離されたLinkAのデータについては、自己同期型デスクランブルが掛けられるが、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードが開始されるとともに、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットのデータにも自己同期型デスクランブルが掛けられる。これにより、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルが掛けられ、水平ブランキング期間のデータには自己同期型スクランブルが掛けられていないにもかかわらず、掛け算回路であるデスクランブラの桁上がりを考慮した正確な計算を行って元のデータを再生することができる。
分離されたLinkBのデータについては、8ビット/10ビットデコーディングしたRGBのビットから、LinkBの各サンプルのデータが形成される。そして、自己同期型デスクランブルを掛けられたLinkAのパラレル・デジタルデータと、各サンプルを形成されたLinkBのパラレル・デジタルデータとがそれぞれパラレル/シリアル変換され、SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8のHD−SDI信号が再生される。
本発明によれば、3840×2160/24P,24/1.001P,25P,30P,30/1.001P/4:4:4/12ビット信号を、SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってCH1〜CH8(LinkA及びLinkB)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号にマッピングすることにより、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータに変換して伝送することができ、且つ、自己同期型スクランブルを掛けた水平ブランキング期間のデータを送信しないにもかかわらず、受信側で正確に元のデータを再生することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明を適用したテレビジョン放送局用のカメラ伝送システムの全体構成を示す図である。このカメラ伝送システムは、複数台の放送用カメラ1とCCU(カメラコントロールユニット)2とで構成されており各放送用カメラ1が光ファイバーケーブル3でCCU2に接続されている。
各放送用カメラ1は、同一構成のものであり、4k×2k信号(4kサンプル×2kラインの超高解像度信号)として3840×2160/24P,24/1.001P,25P,30P,30/1.001P(以下単に24P,25P,30Pと記載する)/4:4:4/12ビット信号を生成するカメラである。
CCU2は、各放送用カメラ1を制御したり、各放送用カメラ1から映像信号を受信したり、各放送用カメラ1のモニタに他の放送用カメラ1で撮影中の映像を表示させるための映像信号(リターンビデオ)送信するユニットである。
図2は、放送用カメラ1の回路構成のうち、本発明に関連する部分を示すブロック図である。放送用カメラ1内の撮像部及び映像信号処理部(図示略)によって生成された3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号が、マッピング部11に送られる。
図3は、この3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号のフォーマットを示す図である。3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号は、ワード長が12ビットずつのGデータ系列,Bデータ系列,Rデータ系列を同期を取って並列配置した、36ビット幅の信号である。1フレーム期間は1/24秒,1/25秒,1/30秒のうちのいずれかであり、1フレーム期間内に2160の有効ライン期間が含まれている。
各有効ライン期間には、タイミング基準信号EAV(End of Active Video)と、ライン番号LNと、誤り検出符号CRCと、水平ブランキング期間(補助データ/未定義ワードデータの区間)と、タイミング基準信号SAV(Start of Active Video)と、映像データの区間であるアクティブラインとが配置される。アクティブラインのサンプル数は3840であり、Gデータ系列,Bデータ系列,Rデータ系列のアクティブラインには、それぞれG,B,Rの映像データが配置される。
図2のマッピング部11は、この3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号を、SMPTE 435Mに従ってCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)の8チャンネルのビットレート1.485Gbpsまたは1.485Gbps/1.001(以下単に1.485Gbpsと記載する)のHD−SDI信号にマッピングする回路である。
SMPTE 435Mは、複数チャンネルのHD−SDI信号を、2サンプル(40ビット)単位で8B/10Bエンコーディングして50ビットに変換し、チャンネル毎に多重してビットレート10.692Gbpsまたは10.692Gbps/1.001(以下単に10.692Gbpsと記載する)でシリアル伝送する10Gインタフェースの規格である。4k×2k信号をHD−SDI信号にマッピングする方法は、SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps ClassのFigure3及びFigure4に示されており、図4はその概略を示す図である。4k×2k信号の1フレーム分のデータが、画面の上下左右に4分割した4つのSubimage1〜4に分割される。そして、各Subimage1,2,3,4から、SMPTE 372M(Dual Link)によるCH1(LinkA)及びCH2(LinkB),CH3(LinkA)及びCH4(LinkB),CH5(LinkA)及びCH6(LinkB),CH7(LinkA)及びCH8(LinkB)がそれぞれ形成される。
LinkA,LinkBのデータ構造は、SMPTE 372MのTable2及びFigure6に示されており、図5はその概略を示す図である。図5(a)に示すように、LinkAは、1サンプルが20ビットであり、全てのビットがRGBの値を表している。LinkBも、図5(a)に示すように1サンプルが20ビットであるが、図5(b)に示すように、10ビットのR‘G’B‘n:0−1のうち、ビットナンバー2〜7の6ビットのみがRGBの値を表しており、したがって1サンプル中でRGBの値を表しているビット数は16ビットである。
マッピング部11によってこのようにマッピングされたCH1〜CH8のHD−SDI信号は、図2に示すようにS/P・スクランブル・8B/10B部12に送られる。
図6は、S/P・スクランブル・8B/10B部12の構成を示すブロック図である。S/P・スクランブル・8B/10B部12は、各CH1〜CH8に一対一に対応した8個のブロック12−1〜12−8から成っている。
LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7用のブロック12−1,12−3,12−5,12−7は、ブロック12−1だけがブロック12−3,12−5,12−7と構成が相違しており、ブロック12−3,12−5,12−7は同一構成である(図ではブロック12−3について構成を記載し,12−5,12−7の構成の記載は省略している)。LinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8用のブロック12−2,12−4,12−6,12−8は、全て同一構成である(図ではブロック12−2について構成を記載し,12−4,12−6,12−8の構成の記載は省略している)。また、各ブロックにおいて同一の処理を行う部分には同一符号を付している。
最初に、LinkA用のブロック12−1,12−3,12−5,12−7について説明する。ブロック12−1,12−3,12−5,12−7では、入力したCH1,CH3,CH5,CH7のHD−SDI信号が、S/P(シリアル/パラレル)変換部21に送られる。S/P変換部21は、このHD−SDI信号をビットレート74.25Mbpsまたは74.25Mbps/1.001(以下単に74.25Mbpsと記載する)の20ビット幅のパラレル・デジタルデータにシリアル/パラレル変換するとともに、74.25MHzのクロックを抽出する。
S/P変換部21によってシリアル/パラレル変換されたパラレル・デジタルデータは、TRS検出部22に送られる。S/P変換部21によって抽出された74.25MHzのクロックは、FIFOメモリ23に書込みクロックとして送られる。また、ブロック12−1内のS/P変換部21によって抽出された74.25MHzのクロックは、図2に示すPLL13にも送られる。
TRS検出部22は、S/P変換部21から送られたパラレル・デジタルビデオ信号からタイミング基準信号SAV及びEAVを検出し、その検出結果に基づいてビット同期及びワード同期を確立する。
TRS検出部22の処理を経たパラレル・デジタルデータは、FIFOメモリ23に送られて、S/P変換部21からの74.25MHzのクロックによってFIFOメモリ23に書き込まれる。
図2のPLL13は、ブロック12−1内のS/P変換部21からの74.25MHzのクロックを1/2に分周した37.125MHzのクロックを、各ブロック12−1〜12−8内のFIFOメモリ23に読出しクロックとして送るとともに、各ブロック12−1〜12−8内のFIFOメモリ26及びブロック12−1内のFIFOメモリ27に書込みクロックとして送る。
またPLL13は、ブロック12−1内のS/P変換部21からの74.25MHzのクロックの周波数を9/8倍した83.5312MHzのクロックを、各ブロック12−1〜12−8内のFIFOメモリ26及びブロック12−1内のFIFOメモリ27に読出しクロックとして送るとともに、図2のFIFOメモリ16に書込みクロックとして送る。
またPLL13は、ブロック12−1内のS/P変換部21からの74.25MHzのクロックの周波数を9/4倍した167.0625MHzのクロックを、図2のFIFOメモリ16に読出しクロックとして送る。
またPLL13は、ブロック12−1内のS/P変換部21からの74.25MHzのクロックの周波数を9倍した668.25MHzのクロックを、図2の多チャンネルデータ形成部17に読出しクロックとして送る。
図6に示すように、FIFOメモリ23からは、S/P変換部21からの74.25MHzのクロックによって書き込まれた20ビット幅のパラレル・デジタルデータが、図2のPLL13からの37.125MHzのクロックにより、2サンプルを単位とした40ビット幅のパラレル・デジタルデータとして読み出されて、スクランブラ24に送られる。また、ブロック12−1では、FIFOメモリ23から読み出されたこの40ビット幅のパラレル・デジタルデータが、8B/10Bエンコーダ25にも送られる。
スクランブラ24は、自己同期型のスクランブラである。自己同期型スクランブル方式は、SMPTE292Mで採用されているスクランブル方式であり、送信側が、入力したシリアル信号を多項式とみなして9次の原始多項式
+X+1
で順次割り算して、その結果である商を伝送することにより、統計的に伝送データのマーク率(1と0の割合)を平均1/2にするものである。このスクランブルは、原始多項式による信号の暗号化という意味も併せ持っている。この商をさらにX+1で割ることによって極性フリー(データとその反転データで同じ情報を持つこと)のデータにして送信する。受信側では、受信したシリアル信号にX+1を掛け、さらに上記原始多項式X+X+1を掛ける処理(デスクランブル)により、元のシリアル信号を再生する。
スクランブラ24は、各水平ラインの全てのデータにスクランブルを掛けるのではなく、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみにスクランブルを掛け、水平ブランキング期間のデータにはスクランブルを掛けない。そして、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く10ビットまでのデータを出力する。
スクランブラ24でこうした処理を行うのは、次のような理由による。従来の自己同期型スクランブル方式では各水平ラインの全てのデータを途切れることなく送信するが、本発明では、自己同期型スクランブルを掛けた水平ブランキング期間のデータを送信しない。そのための方法としては、水平ブランキング期間も含めて各水平ラインの全てのデータにスクランブルを掛けるが水平ブランキング期間のデータだけは送信しない、という方法もある。しかし、その方法では、送信のスクランブラと受信のデスクランブラとでデータの連続性が保存されないので、受信側のデスクランブラでデータを再生する時にCRCの最後の数ビットで桁上がりの計算間違いを起こし、正確に誤り検出符号CRCが再生されない。また、データを送信しない水平ブランキング期間でスクランブラのクロックを止めることによって正確にCRCを再生できるようにするという方式もあるが、その方法を採用すると、CRCの計算時に次のタイミング基準信号SAVが必要となり、タイミング制御が困難になる等の問題が発生する。
そこで、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみにスクランブルを掛け、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ24内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビット(一例として10ビットとする)までのデータを出力するようにした。
こうすることにより、受信側の装置では、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットのデータにもデスクランブルを掛けることにより、掛け算回路であるデスクランブラの桁上がりを考慮した正確な計算を行って元のデータを再生することができる。
さらに、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットすると、スクランブルデータにパソロジカルパターンが発生しないことが計算によって判明した。パソロジカルパターンとは、自己同期型スクランブルを掛けた際に、シリアル伝送路上に、1水平ラインに亘り、図7(a)に示すように1ビットの‘H’に続いて19ビットの‘L’が続くパターン(あるいはその反転パターン)の信号や、図7(b)に示すように20ビットの‘H’が連続した後20ビットの‘L’が連続するパターン(あるいはその反転パターン)の信号が発生するものである。
図7(a)のパターンやその反転パターンは、直流成分の多いパターンである。そして、10Gbpsというような高速な伝送レートを実現するためにはAC結合の伝送系を用いることが一般的であるが、AC結合の伝送系では、直流成分が多い場合に図8に示すようなベースラインのうねりを起こしてしまうので、受信側の装置で直流成分を再生することが必要になってしまう。
図7(b)のパターンやその反転パターンは、0から1への遷移や1から0への遷移が少ないパターンなので、受信装置の側でシリアル信号からクロックを再生することが困難になってしまう。
これに対し、前述のように、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットすることにより、こうしたパソロジカルパターンが発生しないことが計算によって判明したので、伝送符号として良好な信号であるといえる。
また、図9に示すように、タイミング基準信号SAV内の最後のワードであるXYZ(同一フレームの第1フィールド/第2フィールドを識別したり、SAVとEAVとを識別するためのワード)の下位2ビットは(0,0)になっているが、例えば、ブロック12−1内のスクランブラ24ではこの下位2ビットを(0,0)にしたままスクランブルを掛け、ブロック12−3内のスクランブラ24ではこの下位2ビットを(0,1)に書き換えた後スクランブルを掛け、ブロック12−5内のスクランブラ24ではこの下位2ビットを(1,0)に書き換えた後スクランブルを掛け、ブロック12−7内のスクランブラ24ではこの下位2ビットを(1,1)に書き換えた後スクランブルを掛けるというように、CH1,CH3,CH5,CH7のチャンネル毎にこの下位2ビットの値を変えてスクランブルを掛ける。
このような処理を行うのは、次のような理由による。3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号がフラットな(画面全体でRGBの値がほぼ同じ)信号である場合に、CH1,CH3,CH5,CH7とCH2,CH4,CH6,CH8とでデータ値が均一になると、EMI(電磁輻射)等が発生して好ましくない。これに対し、SAV内のXYZの下位2ビットの値をCH1,CH3,CH5,CH7のチャンネル毎に変えてスクランブルを掛けると、スクランブル後のデータは、XYZの下位2ビットを(0,0)にしたデータに加えて、(0,1),(1,0),(1,1)を生成多項式で割った結果を伝送することになるので、データの均一性を回避することが可能になる。
さらに、このようにXYZの下位2ビットの値をチャンネル毎に変えても、前述のようにタイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットすると、パソロジカルパターンが発生しないことが計算によって判明した。
このようにしてスクランブラ24でスクランブルを掛けられた40ビット幅のパラレル・デジタルデータは、図2のPLL13からの37.125MHzのクロックによってFIFOメモリ26に書き込まれた後、PLL13からの83.5312MHzのクロックによって40ビット幅のままFIFOメモリ26から読み出されて、図2に示す多重部14に送られる。
ブロック12−1内の8B/10Bエンコーダ25は、FIFOメモリ23から読み出された40ビット幅のパラレル・デジタルデータのうち、水平ブランキング期間のデータのみを8ビット/10ビットエンコーディングする。
8B/10Bエンコーダ25によって8ビット/10ビットエンコーディングされた50ビットのビット幅のパラレル・デジタルデータは、図2のPLL13からの37.125MHzのクロックによってFIFOメモリ27に書き込まれた後、PLL13からの83.5312MHzのクロックによって50ビット幅のままFIFOメモリ27から読み出されて、図2に示す多重部14に送られる。
なお、ブロック12−1からのみ(すなわちCH1についてのみ)水平ブランキング期間のデータを多重部14に送り、ブロック12−3,12−5,12−7からは(CH3,CH5,CH7については)水平ブランキング期間のデータを多重部14に送らないのは、データ量の制約上の理由からである。
次に、LinkB用のブロック12−2,12−4,12−6,12−8について説明する。ブロック12−2,12−4,12−6,12−8では、入力したCH2,CH4,CH6,CH8のHD−SDI信号が、S/P変換部21及びTRS検出部22によってブロック12−1,12−3,12−5,12−7におけるのと同一の処理を施された後、抜き出し部28に送られる。
抜き出し部28は、LinkBの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみからRGBのビット(図5に示したLinkBの1サンプルの20ビットのうちの、RGBの値を表している16ビット)を抜き出す回路である。
抜き出し部28によって抜き出された16ビット幅のパラレル・デジタルデータは、S/P変換部21からの74.25MHzのクロックによってFIFOメモリ23に書き込まれた後、図2のPLL13からの37.125MHzのクロックにより、2サンプルを単位とした32ビット幅のパラレル・デジタルデータとして読み出されて、K28.5挿入部29に送られる。
K28.5挿入部29は、タイミング基準信号SAVまたはEAVの先頭部分に、2個の8ビットワードデータを挿入する。この8ビットワードデータは、8ビット/10ビットエンコーディングした際に、映像信号を表すワードデータとしては用いられない10ビットワードデータ(K28.5というコードネームで呼ばれるもの)に変換されるものである。
K28.5挿入部29の処理を経た32ビット幅のパラレル・デジタルデータは、8B/10Bエンコーダ30に送られる。8B/10Bエンコーダ30は、この32ビット幅のパラレル・デジタルデータを8ビット/10ビットエンコーディングして出力する。
2サンプルを単位とした32ビット幅のパラレル・デジタルデータを8B/10Bエンコーダ30で8ビット/10ビットエンコーディングさせるのは、10Gインタフェース規格であるSMPTE 435Mにおける50ビットのContent IDの上位40ビットとの互換をとるためである。
8B/10Bエンコーダ30によって8ビット/10ビットエンコーディングされた40ビット幅のパラレル・デジタルデータは、図2のPLL13からの37.125MHzのクロックによってFIFOメモリ26に書き込まれた後、PLL13からの83.5312MHzのクロックによって40ビット幅のままFIFOメモリ26から読み出されて、図2に示す多重部14に送られる。
図2の多重部14は、S/P・スクランブル・8B/10B部12の各ブロック12−1〜12−8内のFIFOメモリ26から読み出されたCH1〜CH8の40ビット幅のパラレル・デジタルデータ(タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのみのデータ)を、図10(a)に示すように、40ビット単位で、CH2(8ビット/10ビットエンコーディングしたチャンネル),CH1(自己同期型スクランブルを掛けたチャンネル),CH4(8ビット/10ビットエンコーディングしたチャンネル),CH3(自己同期型スクランブルを掛けたチャンネル),CH6(8ビット/10ビットエンコーディングしたチャンネル),CH5(自己同期型スクランブルを掛けたチャンネル),CH8(8ビット/10ビットエンコーディングしたチャンネル),CH7(自己同期型スクランブルを掛けたチャンネル)の順に320ビット幅に多重する。
このように、8ビット/10ビットエンコーディングしたデータを、自己同期型スクランブルを掛けたデータに40ビット毎にはさむことにより、やはり、スクランブル方式によるマーク率(0と1の割合)変動や、0−1、1−0の遷移の不安定さを解消し、前述したようなパソロジカルパターンの発生を防止することができる。
また、多重部14は、S/P・スクランブル・8B/10B部12の各ブロック12−1内のFIFOメモリ27から読み出されたCH1の水平ブランキング期間のみの50ビット幅のパラレル・デジタルデータを、図10(b)に示すように、4サンプル分多重して200ビット幅にする。
多重部14によって多重されたこの320ビット幅のパラレル・デジタルデータと200ビット幅のパラレル・デジタルデータとは、データ長変換部15に送られる。データ長変換部15は、シフトレジスタを用いて構成されており、この320ビット幅のパラレル・デジタルデータを256ビット幅に変換したデータと、この200ビット幅のパラレル・デジタルデータを256ビット幅に変換したデータとを用いて、256ビット幅のパラレル・デジタルデータを形成する。そして、この256ビット幅のパラレル・デジタルデータをさらに128ビット幅に変換する。
図11〜図13は、データ長変換部15によって形成される256ビット幅のパラレル・デジタルデータの構造を示す図であり、図11は30Pの場合の1ライン分のデータ構造、図12は25Pの場合の1ライン分のデータ構造、図13は24Pの場合の4ライン分のデータ構造である(24Pの場合には、4ライン周期で最後のワードのビット数が128ビットになるので、4ライン分を描いている)。SMPTE 435Mでは、フレームレート及びライン数が、CH1のHD−SDI信号と同じにされる。そして、S/P・スクランブル・8B/10B部12では、スクランブルと8B/10Bエンコーディングとを併用しているが、CH1にはスクランブル(SMPTE292Mで採用されているもの)を掛けている。したがって、図11〜図13に示したデータ構造は、基本的にはHD−SDI信号と同じになっている。
この図11〜図13に示すように、1ライン分のデータは、次の3つの領域で構成されている。
・ 斜線を付した領域:CH2,CH1,CH4,CH3,CH6,CH5,CH8,CH7の順に40ビット単位で多重された各CH1〜CH8のタイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータの領域
・ 白地の領域:8B/10BエンコーディングされたCH1の50ビットずつの水平ブランキング期間のデータの領域
・ ドット模様を付した領域:データ量調整のための付加データの領域
図2に示すように、データ長変換部15によって128ビット幅に変換されたパラレル・デジタルデータは、FIFOメモリ16に送られて、PLL13からの83.5312MHzのクロックによってFIFOメモリ16に書き込まれる。
FIFOメモリ16に書き込まれたこの128ビット幅のパラレル・デジタルデータは、図2のPLL13からの167.0625MHzのクロックにより、64ビット幅のパラレル・デジタルデータとしてFIFOメモリ16から読み出されて、多チャンネルデータ形成部17に送られる。
多チャンネルデータ形成部17は、例えばXSBI(Ten gigabit Sixteen Bit Interface:10ギガビットイーサネット(登録商標)のシステムで使用される16ビットインタフェース)である。多チャンネルデータ形成部17は、PLL13からの668.25MHzのクロックを用いて、FIFOメモリ16からの64ビット幅のパラレル・デジタルデータから、各々がビットレート668.25Mbpsを有する16チャンネル分のシリアル・デジタルデータを形成する。多チャンネルデータ形成部17によって形成された16チャンネルのシリアル・デジタルデータは、多重・P/S変換部18に送られる。
多重・P/S変換部18は、多チャンネルデータ形成部17からの16チャンネルのシリアル・デジタルデータを多重し、その多重したパラレル・デジタルデータをパラレル/シリアル変換することにより、668.25Mbps×16=10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータを生成する。
図14は、この10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータの1ライン分のデータ構造を示す図であり、図14(a)は24Pの場合の構造、図14(b)は25Pの場合の構造、図14(c)は30Pの場合の構造である。この図では、ライン番号LN及び誤り検出符号CRCを含めたものをSAV,アクティブライン及びEAVとして示すとともに、図11〜図13に示した付加データの領域を含めたものを水平ブランキング期間として示している。
24P,25P,30Pの場合の1ラインのビット数は、それぞれ下記式によって求められる。
〔数1〕
10.692Gbps÷24Frame/s÷1125line/frame=3960bit
10.692Gbps÷30Frame/s÷1125line/frame=380160bit
10.692Gbps÷30Frame/s÷1125line/frame=3168bit
タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのビット数は、下記式によって求められる。
〔数2〕
(1920T+12T)×36bit×4ch×40/36=309120bit
24P,25P,30Pの場合の水平ブランキング期間のビット数は、それぞれ下記式によって求められる。
〔数3〕
@24P: 3960bit-309120bit=86880bit
(2750T-1920T-12T(SAV+EAV+LN+CRC))×20bit×10/8=20450bit
86880bit > 20450bit
@25P: 380160bit-309120bit=71040bit
(2640T-1920T-12T(SAV+EAV+LN+CRC))×20bit×10/8=177bit
71040bit > 177bit
@30P: 3168bit-309120bit=7680bit
(22T-1920T-12T(SAV+EAV+LN+CRC))×20bit×10/8=67bit
7680bit > 67bit
上記式に示したように、24P,25P,30Pのいずれの場合にも、SMPTE 435Mによる水平ブランキング期間のビット数である86880ビット,71040ビット,7680ビットのほうが、CH1の{水平ブランキング期間のデータ−(タイミング基準信号SAV,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータ}のビット数である20450ビット,17700ビット,6700ビットよりもそれぞれ大きいので、CH1の水平ブランキング期間のデータを多重することが可能である。
図2に示すように、多重・P/S変換部18によって生成されたビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータは、光電変換部19に送られる。そして、光電変換部19によって光信号に変換されたビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータが、放送用カメラ1から図1の光ファイバーケーブル3経由でCCU2に伝送される。
図15は、CCU2の回路構成のうち、本発明に関連する部分を示すブロック図である。CCU2には、図15に示すような回路が、各放送用カメラ1に一対一に対応して複数組設けられている。
放送用カメラ1から光ファイバーケーブル3経由で伝送されたビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータは、光電変換部31によって電気信号に変換された後、S/P変換・多チャンネルデータ形成部32に送られる。S/P変換・多チャンネルデータ形成部32は、例えば前述したXSBIである。
S/P変換・多チャンネルデータ形成部32は、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータをシリアル/パラレル変換し、シリアル/パラレル変換したパラレル・デジタルデータから、各々がビットレート668.25Mbpsを有する16チャンネル分のシリアル・デジタルデータを形成するとともに、668.25MHzのクロックを抽出する。
S/P変換・多チャンネルデータ形成部32によって形成された16チャンネルのパラレル・デジタルデータは、多重部33に送られる。また、S/P変換・多チャンネルデータ形成部32によって抽出された668.25MHzのクロックは、PLL34に送られる。
多重部33は、S/P変換・多チャンネルデータ形成部32からの16チャンネルのシリアル・デジタルデータを多重して、64ビット幅のパラレル・デジタルデータをFIFOメモリ35に送る。
PLL34は、S/P変換・多チャンネルデータ形成部32からの668.25MHzのクロックを4分の1に分周した167.0625MHzのクロックをFIFOメモリ35に書込みクロックとして送る。
またPLL34は、S/P変換・多チャンネルデータ形成部32からの668.25MHzのクロックを8分の1に分周した83.5312MHzのクロックを、FIFOメモリ35に読出しクロックとして送るとともに、後述するデスクランブル・8B/10B・P/S部38内のFIFOメモリ44に書込みクロックとして送る。
またPLL34は、S/P変換・多チャンネルデータ形成部32からの668.25MHzのクロックを18分の1に分周した37.125MHzのクロックを、デスクランブル・8B/10B・P/S部38内のFIFOメモリ44に読出しクロックとして送るとともに、デスクランブル・8B/10B・P/S部38内のFIFOメモリ45に書込みクロックとして送る。
またPLL34は、S/P変換・多チャンネルデータ形成部32からの668.25MHzのクロックを9分の1に分周した74.25MHzのクロックを、デスクランブル・8B/10B・P/S部38内のFIFOメモリ45に読出しクロックとして送る。
FIFOメモリ35では、多重部33からの64ビット幅のパラレル・デジタルデータが、PLL34からの167.0625MHzのクロックによって書き込まれる。FIFOメモリ35に書き込まれたパラレル・デジタルデータは、PLL34からの83.5312MHzのクロックによって128ビット幅のパラレル・デジタルデータとして読み出されて、データ長変換部36に送られる。
データ長変換部36は、シフトレジスタを用いて構成されており、この128ビット幅のパラレル・デジタルデータを、256ビット幅(図11〜図13に示した構造のデータ)に変換する。そして、タイミング基準信号SAVまたはEAVに挿入されているK28.5を検出することによって各ライン期間を判別して、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータを320ビット幅に変換するとともに、水平ブランキング期間のデータ(前述のように、8B/10BエンコーディングされたCH1の水平ブランキング期間のデータ)を200ビット幅に変換する。図11〜図13に示した付加データは破棄する。
データ長変換部36によってデータ長を変換された320ビット幅のパラレル・デジタルデータと200ビット幅のパラレル・デジタルデータとは、分離部37に送られる。
分離部37は、データ長変換部36からのこの320ビット幅のパラレル・デジタルデータ(タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータ)を、放送用カメラ1内の多重部14(図2)によって多重される前の40ビットずつのCH1〜CH8のデータ(図10参照)に分離する。そして、各CH1〜CH8の40ビット幅のパラレル・デジタルデータを、デスクランブル・8B/10B・P/S部38に送る。
また分離部37は、データ長変換部36からのこの200ビット幅のパラレル・デジタルデータ(8B/10BエンコーディングされたCH1の水平ブランキング期間のデータ)を、多重部14によって多重される前の50ビットずつのデータ(図10参照)に分離する。そして、この50ビット幅のパラレル・デジタルデータを、デスクランブル・8B/10B・P/S部38に送る。
図16は、デスクランブル・8B/10B・P/S部38の構成を示すブロック図である。デスクランブル・8B/10B・P/S部38は、各CH1〜CH8に一対一に対応した8個のブロック38−1〜38−8から成っている。
LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7用のブロック38−1,38−3,38−5,38−7は、ブロック38−1だけがブロック38−3,38−5,38−7と構成が相違しており、ブロック38−3,38−5,38−7は同一構成である(図ではブロック38−3について構成を記載し,38−5,38−7の構成の記載は省略している)。LinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8用のブロック38−2,38−4,38−6,38−8は、全て同一構成である(図ではブロック38−2について構成を記載し,38−4,38−6,38−8の構成の記載は省略している)。また、各ブロックにおいて同一の処理を行う部分には同一符号を付している。
最初に、LinkA用のブロック38−1,38−3,38−5,38−7について説明する。ブロック38−1,38−3,38−5,38−7では、入力したCH1,CH3,CH5,CH7の40ビット幅のパラレル・デジタルデータ(自己同期型スクランブルを掛けられたタイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータ)が、デスクランブラ41に送られる。
デスクランブラ41は、自己同期型のデスクランブラである。デスクランブラ41は、送られたパラレル・デジタルデータにデスクランブルを掛けるが、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ41内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く10ビットのデータにも自己同期型デスクランブルを掛ける。
これにより、放送用カメラ1内のスクランブラ24(図6)の箇所で説明したように、自己同期型スクランブルを掛けた水平ブランキング期間のデータが送信されないにもかかわらず、掛け算回路であるデスクランブラ41の桁上がりを考慮した正確な計算を行って元のデータを再生することができる。
またデスクランブラ41は、自己同期型スクランブルを掛けた後、タイミング基準信号SAV内のXYZの下位2ビット(スクランブラ24の箇所で説明したように、CH1,CH3,CH5,CH7のチャンネル毎に値を変えてスクランブルを掛けられたビット)の値を、元の値である(0,0)(図9参照)に変更する。
ブロック38−1内のデスクランブラ41でデスクランブルを掛けられた40ビット幅のパラレル・デジタルデータは、セレクタ43に送られる。ブロック38−1では、入力した50ビット幅のパラレル・デジタルデータ(8B/10BエンコーディングされたCH1の水平ブランキング期間のデータ)が、8B/10Bデコーダ42に送られる。8B/10Bデコーダ42は、このパラレル・デジタルデータを8ビット/10ビットデコーディングする。8B/10Bデコーダ42によって8ビット/10ビットデコーディングされた40ビット幅のパラレル・デジタルデータが、セレクタ43に送られる。
セレクタ43は、デスクランブラ41からのパラレル・デジタルデータと8B/10Bデコーダ42からのパラレル・デジタルデータとを交互に選択することにより、各水平ラインの全てのデータを一本化した40ビット幅のパラレル・デジタルデータを形成して、この40ビット幅のパラレル・デジタルデータをFIFOメモリ44に送る。
他方、ブロック38−3,38−5,38−7では、50ビット幅のパラレル・デジタルデータは入力しないので8B/10Bデコーダ42及びセレクタ43は設けられておらず、デスクランブラ41でデスクランブルを掛けられた40ビット幅のパラレル・デジタルデータがそのままFIFOメモリ44に送られる。
FIFOメモリ44に送られた40ビット幅のパラレル・デジタルデータは、PLL34(図15)からの83.5312MHzのクロックによってFIFOメモリ44に書き込まれた後、PLL34からの37.125MHzのクロックによって40ビット幅のままFIFOメモリ44から読み出されて、FIFOメモリ45に送られる。
FIFOメモリ45に送られた40ビット幅のパラレル・デジタルデータは、PLL34(図15)からの37.125MHzのクロックによってFIFOメモリ45に書き込まれた後、PLL34からの74.25MHzのクロックによって20ビット幅(図5に示したLinkAの1サンプル分ずつ)のパラレル・デジタルデータとしてFIFOメモリ45から読み出されて、P/S(パラレル/シリアル)変換部46に送られる。
P/S変換部46は、このパラレル・デジタルデータをHD−SDI信号をビットレート1.485GbpsのHD−SDI信号にパラレル/シリアル変換して、HD−SDI信号を再生する。各ブロック38−1,38−3,38−5,38−7で再生されたCH1,CH3,CH5,CH7のHD−SDI信号は、図16の4k×2k再生部39に送られる。
次に、LinkB用のブロック38−2,38−4,38−6,38−8について説明する。ブロック38−2,38−4,38−6,38−8では、入力したCH2,CH4,CH6,CH8の40ビット幅のパラレル・デジタルデータ(8B/10Bエンコーディングされたタイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータ)が、8B/10Bデコーダ47に送られる。
8B/10Bデコーダ47は、このパラレル・デジタルデータを8ビット/10ビットデコーディングする。8B/10Bデコーダ47によって8ビット/10ビットデコーディングされた32ビット幅のパラレル・デジタルデータは、FIFOメモリ44に送られる。
FIFOメモリ44に送られた32ビット幅のパラレル・デジタルデータは、PLL34(図15)からの83.5312MHzのクロックによってFIFOメモリ44に書き込まれた後、PLL34からの37.125MHzのクロックによって32ビット幅のままFIFOメモリ44から読み出されて、FIFOメモリ45に送られる。
FIFOメモリ45に送られた32ビット幅のパラレル・デジタルデータは、PLL34(図15)からの37.125MHzのクロックによってFIFOメモリ45に書き込まれた後、PLL34からの74.25MHzのクロックによって16ビット幅(図5に示したLinkBの1サンプル分ずつのRGBのビット)のパラレル・デジタルデータとしてFIFOメモリ45から読み出されて、サンプルデータ形成部48に送られる。
サンプルデータ形成部48は、このLinkBのRGBのビットから、図5に示したR‘G’B‘n:0−1のビットナンバー0,1,8及び9の4ビットを付加したLinkBの20ビットずつの各サンプルのデータを形成する。このようにして形成された20ビット幅のパラレル・デジタルデータは、サンプルデータ形成部48からP/S変換部46に送られる。
P/SP変換部46は、このパラレル・デジタルデータをHD−SDI信号をビットレート1.485GbpsのHD−SDI信号にパラレル/シリアル変換して、HD−SDI信号を再生する。各ブロック38−2,38−4,38−6,38−8で再生されたCH2,CH4,CH6,CH8のHD−SDI信号は、図16の4k×2k再生部39に送られる。
図16の4k×2k再生部39は、S/P・スクランブル・8B/10B部38から送られたCH1〜CH8(LinkA及びLinkB)のHD−SDI信号に、SMPTE 435Mに従って放送用カメラ1内のマッピング部11(図2)の処理(図4)と逆の処理を施すことにより、3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号を再生する回路である。
4k×2k再生部39によって再生された3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号は、CCU2から出力されて、例えばVTR等(図示略)に送られる。
なお、このようにして各放送用カメラ1からCCU2に3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号に伝送されるだけでなく、CCU2からも前述のリターンビデオ(他の放送用カメラ1で撮影中の映像を表示させるための映像信号)が光ファイバーケーブル3経由で各放送用カメラ1に伝送されるが、このリターンビデオのほうは周知の技術を用いて生成される(例えば、2チャンネル分のHD−SDI信号を、それぞれ8ビット/10ビットエンコーディングした後、多重してシリアル・デジタルデータに変換する)ので、そのための回路構成の説明は省略する。
図17,図18は、以上に説明した3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号の伝送のための放送用カメラ1,CCU2の処理の概要をそれぞれ示す図である。
図17に示すように、放送用カメラ1では、3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号が、SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従って、CH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDI信号にマッピングする(ステップS1)。このステップS1は、図2のマッピング部11の処理である。
続いて、これらのHD−SDI信号をシリアル/パラレル変換する(ステップS2)。そして、LinkAについては、2サンプルを単位とした40ビット幅のデータにし(ステップS3)、その後自己同期型スクランブルを掛けるが、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛ける。そして、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く10ビットまでのデータを出力する。また、タイミング基準信号SAV内のXYZの下位2ビットの値を各チャンネル毎に変えて自己同期型スクランブルを掛ける(ステップS4)。
また、CH1については、水平ブランキング期間のデータを8ビット/10ビットエンコーディングする(ステップS5)。
他方、LinkBについては、各サンプルのデータからRGBのビットを抜き出す(ステップS6)。そして、このRGBのビットを、2サンプルを単位とした32ビット幅のデータにして(ステップS7)、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみを8B/10Bエンコーディングする(ステップS8)。このステップS2〜ステップS8は、図2及び図6のS/P・スクランブル・8B/10B部12の処理である。
そして、このようにして自己同期型スクランブルを掛けたLinkAのデータと、このようにして8B/10BエンコーディングしたLinkBのデータとを多重し(ステップS9)、この多重したパラレル・デジタルデータから、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータを生成する(ステップS10)。このステップS9は、図2の多重部14の処理であり、このステップS10は、図2のデータ長変換部15〜多重・P/S変換部18の処理である。
図18に示すように、CCU2では、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータからパラレル・デジタルデータを生成し(ステップS11)、このパラレル・デジタルデータをLinkA,LinkBの各チャンネルのデータに分離する(ステップS12)。このステップS11は、図15のS/P変換・多チャンネルデータ形成部32〜データ長変換部36の処理であり、このステップS12は、図15の分離部37の処理である。
続いて、LinkAについては自己同期型デスクランブルを掛けるが、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く10ビットのデータにも自己同期型デスクランブルを掛ける。また、自己同期型スクランブルを掛けた後、タイミング基準信号SAV内のXYZの下位2ビットの値を(0,0)に戻す(ステップS13)。
また、CH1については、水平ブランキング期間のデータを8B/10Bデコーディングする(ステップS14)。
そして、1サンプル分ずつのデータを分離し(ステップS15)、分離したパラレル・デジタルデータをパラレル/シリアル変換して、LinkAのHD−SDI信号を再生する(ステップS16)。
他方、LinkBについては、8B/10Bデコーディングし(ステップS17)、1サンプル分ずつのRGBのビットを分離する(ステップS18)。続いて、このRGBのビットから、LinkBの各サンプルのデータを形成する(ステップS19)。そして、このようにして形成したパラレル・デジタルデータをパラレル/シリアル変換して、LinkBのHD−SDI信号を再生する(ステップS20)。このステップS13〜S20は、図15,18のデスクランブル・8B/10B・P/S部38の処理である。
そして、再生したLinkA,LinkBのHD−SDI信号から、3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号を再生する(ステップS21)。このステップS21は、図15の4k×2k再生部39の処理である。
以上に説明したように、このカメラ伝送システムでは、3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号を、SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってCH1〜CH8(LinkA及びLinkB)のHD−SDI信号にマッピングすることにより、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータに変換して伝送することができる。
そして、送信側である放送用カメラ1では、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ24内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く10ビットまでのデータを出力し、受信側であるCCU2では、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ41内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く10ビットのデータにもデスクランブルを掛けるので、自己同期型スクランブルを掛けた水平ブランキング期間のデータを送信しないにもかかわらず、受信側であるCCU2で正確に元のデータを再生することができる。
また、LinkA,LinkBともに、それぞれ2サンプルを単位として自己同期型スクランブル,8B/10Bエンコーディングを施すので、SMPTE 435Mにおける50ビットのContent IDの上位40ビットとの互換をとることができる。
また、タイミング基準信号SAV内のXYZの下位2ビットの値をLinkAのチャンネル毎に変えてスクランブルを掛けることにより、3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号がフラットな(画面全体でRGBの値がほぼ同じ)信号である場合にもCH1,CH3,CH5,CH7とCH2,CH4,CH6,CH8とでデータ値が均一になることを回避できるので、EMI(電磁輻射)の発生を防止することができる。
また、8B/10Bエンコーディングしたデータを、自己同期型スクランブルを掛けたデータに40ビット毎にはさむことや、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ41内のレジスタの値を全て0にセットすることにより、パソロジカルパターンの発生を防止することができる。
なお、以上の例ではカメラ伝送システムに本発明を適用しているが、本発明は、3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号を伝送するあらゆるシステムに適用してよい。
本発明を適用したテレビジョン放送局用のカメラ伝送システムの全体構成を示す図である。 図1の放送用カメラの回路構成のうち、本発明に関連する部分を示すブロック図である。 3840×2160/24P,25P,30P/4:4:4/12ビット信号のフォーマットを示す図である。 SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classによる。4k×2k信号のHD−SDI信号へのマッピング方法の概略を示す図である。 SMPTE 372MによるLinkA,LinkBのデータ構造の概略を示す図である。 S/P・スクランブル・8B/10B部の構成を示すブロック図である。 パソロジカルパターンを示す図である。 AC結合の伝送系におけるベースラインのうねりを示す図である。 タイミング基準信号SAV内のXYZのコードを示す図である。 多重部での多重の様子を示す図である。 データ長変換部によって形成されるデータの構造を示す図である。 データ長変換部によって形成されるデータの構造を示す図である。 データ長変換部によって形成されるデータの構造を示す図である。 多重・P/S変換部によって生成される10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータの1ライン分の構造を示す図である。 図1のCCUの回路構成のうち、本発明に関連する部分を示すブロック図である。 S/P・スクランブル・8B/10B部の構成を示すブロック図である。 図1の放送用カメラの処理の概要を示す図である。 図1のCCUの処理の概要を示す図である。
符号の説明
1 放送用カメラ、 2 CCU(カメラコントロールユニット)、 3 光ファイバーケーブル、 11 マッピング部、 12 S/P・スクランブル・8B/10B部、 38−1〜38−8 S/P・スクランブル・8B/10B部のブロック、 13 PLL、 14 多重部、 15 データ長変換部、 16 FIFOメモリ、 17 多チャンネルデータ形成部、 18 多重・P/S変換部、 19 光電変換部、 21 S/P(シリアル/パラレル)変換部、 22 TRS検出部、 23 FIFOメモリ、 24 スクランブラ、 25 8B/10Bエンコーダ、 26 FIFOメモリ、 27 FIFOメモリ、 28 抜き出し部、 29 K28.5挿入部、 30 8B/10Bエンコーダ、 31 光電変換部、 32 S/P変換・多チャンネルデータ形成部、 33 多重部、 34 PLL、 35 FIFOメモリ、 36 データ長変換部、 37 分離部、 38 デスクランブル・8B/10B・P/S部、 38−1〜38−8 デスクランブル・8B/10B・P/S部のブロック、 39 4k×2k再生部、 41 デスクランブラ、 42 8B/10Bデコーダ、 43 セレクタ、 44 FIFOメモリ、 45 FIFOメモリ、 46 P/S(パラレル/シリアル)変換部、 47 8B/10Bデコーダ、 48 サンプルデータ形成部

Claims (12)

  1. SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を、それぞれシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換手段と、
    前記シリアル/パラレル変換手段によってシリアル/パラレル変換されたLinkAの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛けるスクランブラであって、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットまでのデータを出力するスクランブラと、
    前記シリアル/パラレル変換手段によってシリアル/パラレル変換されたLinkBの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみからRGBのビットを抜き出す抜き出し手段と、
    前記抜き出し手段によって抜き出されたLinkBのRGBのビットを8ビット/10ビットエンコーディングする8ビット/10ビットエンコーダと、
    前記スクランブラによって自己同期型スクランブルを掛けられたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記8ビット/10ビットエンコーダによって8ビット/10ビットエンコーディングされたLinkBのパラレル・デジタルデータとを多重する多重手段と、
    前記多重手段によって多重されたパラレル・デジタルデータから、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータを生成するシリアル・デジタルデータ生成手段と
    を備えたことを特徴とする信号処理装置。
  2. 請求項1に記載の信号処理装置において、
    前記シリアル/パラレル変換手段によってシリアル/パラレル変換されたLinkAの2サンプルずつから成る40ビット幅のパラレル・デジタルデータを形成する第1の形成手段と、
    前記抜き出し手段によって抜き出されたLinkBのRGBのビットの2サンプルずつから成る32ビット幅のパラレル・デジタルデータを形成する第2の形成手段と
    をさらに備え、
    前記スクランブラは、前記第1の形成手段によって形成された40ビット幅のパラレル・デジタルデータに自己同期型スクランブルを掛け、
    前記第1の8ビット/10ビットエンコーダは、前記第2の形成手段によって形成された32ビット幅のパラレル・デジタルデータを8ビット/10ビットエンコーディングし、
    前記多重手段は、前記CH2,CH1,CH4,CH3,CH6,CH5,CH8,CH7の順に多重する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  3. 請求項1に記載の信号処理装置において、
    前記シリアル/パラレル変換手段によってシリアル/パラレル変換された前記CH1の各水平ラインのデータのうち、水平ブランキング期間のデータのみを8ビット/10ビットエンコーディングする第2の8ビット/10ビットエンコーダ
    をさらに備え、
    前記多重手段は、前記第2の8ビット/10ビットエンコーダによって8ビット/10ビットエンコーディングされた水平ブランキング期間のデータも多重する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  4. 請求項1に記載の信号処理装置において、
    前記スクランブラは、タイミング基準信号SAV内のXYZの下位2ビットの値をLinkAの各チャンネル毎に変えて自己同期型スクランブルを掛ける
    ことを特徴とする信号処理装置。
  5. 請求項1に記載の信号処理装置において、
    前記シリアル・デジタルデータ生成手段は、
    前記多重手段によって多重されたパラレル・デジタルデータから所定ビット数ずつを取り出して、各々が所定のビットレートを有するmチャンネルのシリアル・デジタルデータ(但し、前記所定のビットレート×m=10.692Gbps)を形成する多チャンネルデータ形成手段と、
    前記多チャンネルデータ形成手段によって形成された前記mチャンネルのシリアル・デジタルデータを多重及びパラレル/シリアル変換することにより、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータを生成するデータ多重・パラレル/シリアル変換手段と
    を含むことを特徴とする信号処理装置。
  6. SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を、それぞれシリアル/パラレル変換する第1のステップと、
    前記第1のステップでシリアル/パラレル変換したLinkAの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛けるステップであって、タイミング基準信号SAVの直前でスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてエンコードし、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットまでのデータを出力する第2のステップと、
    前記第1のステップでシリアル/パラレル変換したLinkBの各水平ラインのデータのうち、タイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみからRGBのビットを抜き出す第3のステップと、
    前記第3のステップで抜き出したLinkBのRGBのビットを8ビット/10ビットエンコーディングする第4のステップと、
    前記第2のステップで自己同期型スクランブルを掛けたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記第4のステップで8ビット/10ビットエンコーディングしたLinkBのパラレル・デジタルデータとを多重する第5のステップと、
    前記第5のステップで多重したパラレル・デジタルデータから、ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータを生成する第7のステップと
    を有することを特徴とする信号処理方法。
  7. SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号のうち、LinkAの各水平ラインのタイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛けたデータと、LinkB中のRGBのビットを8ビット/10ビットエンコーディングしたデータとを多重したビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータから、前記8チャンネルのHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を再生する信号処理装置において、
    前記ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータから、パラレル・デジタルデータを生成するパラレル・デジタルデータ生成手段と、
    前記パラレル・デジタルデータ生成手段によって生成されたパラレル・デジタルデータを、LinkA,LinkBの各チャンネルのデータに分離する分離手段と、
    前記分離手段によって分離されたLinkAのデータに自己同期型デスクランブルを掛けるデスクランブラであって、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットのデータにも自己同期型デスクランブルを掛けるデスクランブラと、
    前記分離手段によって分離されたLinkBのデータを8ビット/10ビットデコーディングする8ビット/10ビットデコーダと、
    前記8ビット/10ビットデコーダによって8ビット/10ビットデコーディングされたLinkBのRGBのビットから、LinkBの各サンプルのデータを形成する形成手段と、
    前記デスクランブラによって自己同期型デスクランブルを掛けられたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記形成手段によって形成されたLinkBのパラレル・デジタルデータとをそれぞれパラレル/シリアル変換して、前記CH1〜CH8のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を再生するパラレル/シリアル変換手段と
    を備えたことを特徴とする信号処理装置。
  8. 請求項7に記載の信号処理装置において、
    前記ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータは、LinkAの2サンプルずつと、LinkBのRGBのビットの2サンプルずつとが多重されており、
    前記デスクランブラによって自己同期型デスクランブルを掛けられたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記8ビット/10ビットデコーダによって8ビット/10ビットデコーディングされたLinkBのRGBのビットとを、それぞれ1サンプル分ずつに分離する第2の分離手段
    をさらに備え、
    前記形成手段は、前記第2の分離手段によって分離されたRGBのビットからLinkBの各サンプルのデータを形成し、
    前記パラレル/シリアル変換手段は、前記第2の分離手段によって分離されたLinkAのパラレル・デジタルデータをパラレル/シリアル変換する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  9. 請求項7に記載の信号処理装置において、
    前記ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータには、前記CH1の各水平ラインの水平ブランキング期間のデータを8ビット/10ビットデコーディングしたデータも多重されており、
    前記分離手段は、前記CH1の水平ブランキング期間のデータも分離し、
    前記分離手段によって分離された前記CH1の水平ブランキング期間のデータを8ビット/10ビットデコーディングする第2の8ビット/10ビットデコーダ
    をさらに備え、
    前記CH1については、前記デスクランブラによって自己同期型デスクランブルを掛けられたタイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータと、前記第2の8ビット/10ビットデコーダによって8ビット/10ビットデコーディングされた水平ブランキング期間のデータとが前記パラレル/シリアル変換手段によってパラレル/シリアル変換される
    ことを特徴とする信号処理装置。
  10. 請求項7に記載の信号処理装置において、
    前記デスクランブラは、自己同期型スクランブルを掛けた後、LinkAの各チャンネルタイミング基準信号SAV内のXYZの下位2ビットの値を(0,0)に書き換える
    ことを特徴とする信号処理装置。
  11. 請求項7に記載の信号処理装置において、
    前記パラレル・デジタルデータ生成手段は、
    前記ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータをシリアル/パラレル変換し、該シリアル/パラレル変換したデータから、各々が所定のビットレートを有するmチャンネルのシリアル・デジタルデータ(但し、前記所定のビットレート×m=10.692Gbps)を形成するシリアル/パラレル変換・多チャンネルデータ形成手段と、
    前記シリアル/パラレル変換・多チャンネルデータ形成手段によって形成されたmチャンネルの前記シリアル・デジタルデータを多重する多重手段
    を含み、
    前記分離手段は、前記多重手段によって多重されたパラレル・デジタルデータを、LinkA,LinkBの各チャンネルのデータに分離する
    ことを特徴とする信号処理装置。
  12. SMPTE 435M Part1の5.4 Octa Link 1.5 Gbps Classに従ってマッピングされたCH1〜CH8(LinkAであるCH1,CH3,CH5,CH7及びLinkBであるCH2,CH4,CH6,CH8)のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号のうち、LinkAの各水平ラインのタイミング基準信号SAV,アクティブライン,タイミング基準信号EAV,ライン番号LN及び誤り検出符号CRCのデータのみに自己同期型スクランブルを掛けたデータと、LinkB中のRGBのビットを8ビット/10ビットエンコーディングしたデータとを多重したビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータから、前記8チャンネルのHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を再生する信号処理方法において、
    前記ビットレート10.692Gbpsのシリアル・デジタルデータから、パラレル・デジタルデータを生成する第1のステップと、
    前記第1のステップで生成されたパラレル・デジタルデータを、LinkA,LinkBの各チャンネルのデータに分離する第2のステップと、
    前記第2のステップで分離したLinkAのデータに自己同期型デスクランブルを掛けるステップであって、タイミング基準信号SAVの直前でデスクランブラ内のレジスタの値を全て0にセットしてデコードを開始するとともに、誤り検出符号CRCに続く少なくとも数ビットのデータにも自己同期型デスクランブルを掛ける第3のステップと、
    前記第2のステップで分離したLinkBのデータを8ビット/10ビットデコーディングする第4のステップと、
    前記第4のステップで8ビット/10ビットデコーディングしたLinkBのRGBのビットから、LinkBの各サンプルのデータを形成する第5のステップと、
    前記第3のステップで自己同期型デスクランブルを掛けたLinkAのパラレル・デジタルデータと、前記第5のステップで形成したLinkBのパラレル・デジタルデータとをそれぞれパラレル/シリアル変換して、前記CH1〜CH8のHD−SDIフォーマットのシリアル・デジタルビデオ信号を再生する第6のステップと
    を有することを特徴とする信号処理方法。
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