JP4906181B2 - ロール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンブラック含有の導電性ゴム硬化体を用いて構成されたロールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、OA機器と呼ばれる機器、たとえば電子複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリ等における紙送りロールや転写ロールなどでは、カーボンブラックの充填された導電性ゴム硬化体からなるロール、又は芯金等のロール芯軸の最表面に上記導電性ゴム硬化体が設けられてなるロールが一般に使用されている。これらのロールは、耐熱性、柔軟性等の基本性能に加えて良好な導電性が要求される。一般に、ロールを構成するシリコーンゴム、ウレタン等のゴム成分はその固有抵抗値が高く、適正な導電性を持たせるために導電性調整剤としてカーボンブラックが使われている。そして、そのカーボンブラックとしては、サーマルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック等がロール用途に応じて使い分けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のカーボンブラックを用い、その充填量を高めて高導電性を得ようとする場合、カーボンブラックの充填量に比例してゴム組成物の粘度が著しく上昇するため、カーボンブラックの均一な分散が困難となるうえ、得られたロールの硬度も高くなってしまうという問題があり、カーボンブラックの充填量を高めて対応するには限度があった。
【0004】
この問題を解決するため、例えば特開平4−11659号公報には、塩酸吸液量が12ml/5g以下で、かつヨウ素吸着量が50mg/g以下のアセチレンブラックを用いた導電性シリコーンゴム組成物が、また、特開平11−181285号公報には、加熱処理前の全酸素量が20mg/g以下であるファーネスブラックを不活性雰囲気下で加熱処理し、その全酸素量を5〜50%低減させたファーネスブラックを配合してなる高導電性シリコーンゴム組成物が提案されている。しかしながら、いずれも、体積抵抗率が比較的高く、特に後者では、ファーネスブラックの二次処理が必要となるので、高流動性かつ高導電性のゴム組成物としてはまだまだ不十分であった。そこで、今日の課題は、帯電による紙詰まり防止や画質の向上を一段と図ることができるロールを容易に提供することである。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、導電性に一段と優れたロールを安価かつ容易に提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、JIS K 1469による電気抵抗率が0.10Ωcm以下であるホウ素固溶のカーボンブラックが充填された導電性ゴム硬化体からなることを特徴とするロールである。また、本発明は、上記導電性ゴム硬化体がロール芯軸の最表面に設けられてなることを特徴とするロールである。いずれのロールにあっても、導電性ゴム硬化体のゴム成分が、シリコーンゴム及び/又はウレタンゴムであることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
【0008】
本発明で使用されるカーボンブラックは、JIS K 1469による電気抵抗率が0.10Ωcm以下であり、ホウ素を固溶しているものである。好ましいホウ素固溶量は0.6〜3.0質量%である。このようなカーボンブラックは新規であり、それは、特願平11−86661号願書に添付した明細書の実施例に記載されているように、炭化水素の熱分解反応時及び/又は燃焼反応時にホウ素源を存在させることによって製造することができる。このようなカーボンブラックは、従来のカーボンブラックに比べて著大な高導電性を示す。
【0009】
ホウ素固溶量は、以下に従って測定された全ホウ素量から可溶ホウ素量を差し引くことによって求めることができる。
【0010】
全ホウ素量は、カーボンブラック0.5gを白金皿に採り、1.5質量%Ca(OH)2 溶液20ml、アセトン5mlを加え、超音波洗浄機で1時間分散させる。それをサンドバスで乾固させた後、電気炉を用い、酸素気流中、800℃で3時間かけて灰化させる。次いで、HCl(1+1)溶液10mlを加えサンドバス上で加熱して溶出させる。溶出液を100mlに定容し、ICP−AESでホウ素量を定量し、カーボンブラック中の全ホウ素量とする。
【0011】
可溶ホウ素量は、カーボンブラック1gを石英ガラス製三角フラスコに採り、水100mlとアセトン1mlを加える。それをウォーターバス上で24時間還流させ、0.8μmメンブランフィルターで濾過する。濾液のホウ素量をICP−AESで定量し、カーボンブラック中の可溶ホウ素量とする。
【0012】
本発明で使用される導電性ゴム硬化体のゴム成分としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、多硫化ゴム、フッ素ゴム、ノルボーネンゴム等の合成ゴム、並びに天然ゴム、更にはポリエステル系、ナイロン系及びオレフィン系の熱可塑性エラストマーを例示することができる。これらのゴム成分は、用途に応じて選択されるものであり、単独で用いてもいいし、2種類以上混合して用いることもできる。
【0013】
上記ホウ素固溶のカーボンブラックの配合量は、特に限定はされないが、例えばゴム成分100部(部は質量部、以下同じ)に対し5〜100部である。5部より少ないと導電性が十分でなく、100部を超えると流動性に支障をきたす恐れがある。以下、本発明に好適なシリコーンゴムとウレタンゴムを例にとって更に詳しく説明する。
【0014】
ゴム成分がシリコーンゴムである場合、カーボンブラックの配合量は、(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマー100部に対し、20〜100部であることが好ましい。未硬化シリコーンゴム組成物としては、(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマーに、(b)硬化剤と(c)必要に応じて各種添加剤とが混合されたものが使用される。
【0015】
(a)成分のポリオルガノシロキサンベースポリマーとしては、その有機基が1価の置換基又は非置換の炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基等のアラルキル基などの非置換の炭化水素基や、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などの置換炭化水素基を例示することができる。なお、一般的にはメチル基が合成のし易さから多用される。
【0016】
(a)成分と(b)成分の種類・量については、目的とするゴム硬化体の硬度等の特性に応じて、その反応機構と共に宜選択されるものであり、その反応機構としては、(1)有機過酸化物加硫剤による架橋方法、(2)縮合反応による方法、(3)付加反応による方法等が採用される。
【0017】
たとえば、上記(1)の架橋方法を適用する場合、通常、(a)成分のベースポリマーとしては、1分子中のケイ素原子に結合した有機基のうち、少なくとも2個がビニル基であるポリジオルガノシロキサンが用いられる。また、(b)成分の硬化剤としては、ベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、クミル−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド等の各種の有機過酸化物加硫剤が用いられ、特にジクミルペルオキシド、クミル−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド等は、低い圧縮永久歪みを与えることから好ましい。
【0018】
なお、これらの有機過酸化物加硫剤は、一種又は二種以上が用いられ、その配合量は、(a)成分100部に対し、0.05〜15部が好ましい。0.05部未満では加硫が十分に行われず、15部を超えて配合してもそれ以上の効果が期待できないばかりか、得られたシリコーンゴム硬化体の物性に悪影響を与えることがある。
【0019】
また、上記(2)の縮合反応を適用する場合、(a)成分のベースポリマーとしては、両末端に水酸基を有するポリジオルガノシロキサンが用いられる。また、(b)成分の硬化剤が架橋剤である場合、エチルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン等のアルコキシ型:メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシ型:メチルトリ(アセトンオキシム)シラン、ビニルトリ(アセトンオキシム)シラン、メチルトリ(メチルエチルケトシキム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン等、及びその部分加水分解物が用いられる。更には、ヘキサノメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチルジブチル−ビス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘプタメチル(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ペンタメチル−トリス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘキサメチル−ビス(メチルエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)−モノ(メチルエチルアモノキシ)シクロテトラシロキサンのような環状シロキサン等も使用可能である。架橋剤は、一種又は二種以上が用いられ、その配合量は、(a)成分100部に対し、0.1〜20部が好ましい。0.1部未満ではゴム硬化体の強度が十分に高まらず、また20部を超えるとゴム硬化体が脆くなる。
【0020】
また、(b)成分が硬化用触媒である場合、鉄オクトエート、コバルトオクトエート、マンガンオクトエート、スズナフテネート、スズカプリレート、スズオレエート等のカルボン酸金属塩や、ジメチルスズジオレエート、ジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレート等の有機スズ化合物が用いられる。硬化用触媒は、一種又は二種以上が用いられ、その配合量は、(a)成分100部に対し、0.01〜5部が好ましい。これより少量では、硬化に時間を要し、さらに空気との接触面から遠い内部での効果が不良となる。また、これよりも多いと、保存安定性が低下してしまう。より好ましい割合は、0.1〜3部である。
【0021】
上記(3)の付加反応を適用する場合の(a)成分のベースポリマーとしては、上記(1)におけるベースポリマーと同様のものが用いられる。また、(b)成分の硬化剤としては、硬化用触媒である場合、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体、白金黒、白金トリフェニルホスフィン錯体等の白金系触媒が用いられる。(b)成分の配合量は、(a)成分に対し、白金元素量で1〜1000ppmの範囲が好ましい。1ppm未満では、十分に硬化が進行せず、また1000ppmを超えても硬化速度の顕著な向上はない。また、硬化剤が架橋剤である場合、ケイ素原子に結合した水素原子が1分子中に少なくとも平均2個を超える数を有するポリジオルガノシロキサンが用いられ、その配合量は、(a)成分中のアルケニル基1個に対し、架橋剤中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5〜4.0個となるような量が好ましく、更に好ましくは、1.0〜3.0個となるような量である。水素原子の量が0.5個未満では、硬化が十分に進行せず、ゴム硬化体の硬度が低くなり、また水素原子の量が4.0個を超えると硬化後の組成物の物理的性質と耐熱性が低下する。
【0022】
本発明のロールを製作するには、高導電性付与の点から、(3)の付加反応、又は(1)の有機過酸化物による加硫法が好ましい。また、その際の(a)成分は、重合度1000以上のミラブル型シリコーンが最適である。その理由は、混合時のせん断応力が適度となりやすく、カーボンブラックが均一に分散し導電性がより安定するからである。
【0023】
さらには、必要に応じて、充填剤、顔料、耐熱性向上剤、難燃剤等の(c)成分を使用することもできる。また、本発明の効果を損なわせない範囲で上記以外のポリオルガノシロキサンを併用することもできる。このようなものを例示すれば、煙霧質シリカ、沈澱法シリカ、けいそう土、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化セリウム、マイカ、クレイ、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、水酸化セリウム、ガラスビーズ、ポリジメチルシロキサン、アルケル基含有ポリシロキサン等である。
【0024】
つぎに、ゴム成分がウレタンゴムである場合について説明する。ウレタンゴムをゴム成分とする導電性ゴム硬化体は、例えばポリヒドロキシル化合物40〜80%及びポリイソシアネート化合物20〜60%を含むポリウレタン原料混合物100部に、上記ホウ素固溶のカーボンブラックを5〜50部を配合し、常法によって反応させることによって製造することができる。
【0025】
ポリヒドロキシル化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等の一般的なポリオールの他、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4ブタンジオール等の低分子グリコールをも使用することができる。
【0026】
ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、脂肪族や脂環式のポリイソシアネート等を使用することができる。
【0027】
ポリウレタンを製造する際の触媒としては、スタナスオクトエート、ジブチルスズジラウレート等の有機スズ化合物、トリエチルジアミン、トリエチルアミン等のアミン類等を使用することができる。
【0028】
また、発砲ポリウレタンを製造する場合は、一般的に用いられている方法、例えば発泡剤を使用する方法、機械的攪拌により泡を混入せしめる方法等を採用することができる。この場合、整泡剤としては、シリコーン系界面活性剤、例えばポリジアルキルシロキサン、ポリシロキサン−ポリアルキレンオキシドブロック共重合体などが好適に用いられる。
【0029】
ゴム成分が、上記シリコーンゴム又はポリウレタン以外である場合は、通常、そのゴム成分でについて行われている方法でゴム硬化体を製造することができる。
【0030】
本発明のロールは、上記未硬化ゴム組成物をロール形状に成形・硬化させるか、又はロール芯軸上に直接もしくは他の層を介してその最表面に上記未硬化ゴム組成物の硬化物層を形成させることによって製作することができる。ロール芯軸としては、例えばステンレス丸鋼材が使用され、その材質、形状、表面処理の有無等には何ら制限されることはない。
【0031】
また、硬化物層の形成方法も、射出成形、トランスファー成形、チューブ成形、プレス成形等を採用することができる。必要ならば、下層との接着性を高めるために、一般に使用されている接着剤やプライマーを塗布することもできる。さらに、硬化物層の形成は、必ずしもロールの全長、全周に亘っている必要はなく、用途、目的に応じて、部分的に形成させてもよい。下層は、上記未硬化ゴム組成物で形成することもできる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に本発明を説明する。
【0033】
実施例1 比較例1、2
末端がトリメチルシリル基で閉塞され、メチルビニルシロキサン単位を0.15モル%含有するポリジメチルシロキサン(重合度約6000)100部と、表1に示されるカーボンブラック60部とを、内容積60mlの混練試験機(東洋精機製作所社製「ラボプラストグラフR−60」)に仕込み、ブレード回転数30rpm、温度180℃で30分間混練した。
【0034】
ついで、これに架橋剤として、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン2部を混合して未硬化シリコーンゴム組成物を調製し、以下に従う可塑性と、これを用いて作製されたロールのシリコーン硬化体部分の体積抵抗率及び硬度を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0035】
(イ)可塑性:ウィリアムス可塑度をJIS K 6300(未加硫ゴム物理試験方法)に従って測定した。
【0036】
(ロ)体積抵抗率及び硬度:ステンレス製芯金(直径6mm)上に未硬化シリコーンゴム組成物による層を形成し、温度180℃、圧力9.8×106Paで10分間プレスした後、更に200℃、4時間の後加硫を行ってロールを作製した。このロールからシリコーン硬化体部分を切り出し、その体積抵抗率をデジタルマルチメータ(横河電機社製「デジタルマルチメータ7562」)を用いてSRIS2301に準じて測定した。また、JIS K 6301(加硫ゴム物理試験方法)に従い硬度(JIS−A)を測定した。
【0037】
(ハ)カーボンブラックのヨウ素吸着量及び電気抵抗率:ヨウ素吸着量は、JIS K 1474、また電気抵抗率はJIS K 1469に従って測定した。
【0038】
【表1】
Figure 0004906181
【0039】
実施例2 比較例3、4
ポリオールとしてポリオキシプロピレン(分子量3700)100部にシリコーン系界面活性剤2部、ジブチルスズジラウレート0.05部、カーボンブラックを表2の割合で混合してプレミックスプレオールを調製した。ついで、ポリイソシアネートとしてトルエンジイソシアネートを、上記プレミックスプレオール100部に対し110部を混合して発泡ポリウレタンプレポリマーを得、家庭用泡立て器で攪拌して発泡させた後、60℃に加熱された金型に注入し、30分間保持して発泡ポリウレタンロール(発泡倍率約2倍、寸法:長径20mm、高さ300mm)を製造した。
【0040】
得られたロールの体積抵抗率、表面の硬度(JIS−A)を上記方法で測定した。それらの結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
Figure 0004906181
【0042】
表1及び表2から、本発明のロール(実施例1及び2)は、市販のカーボンブラックを用いたロール(比較例1、2及び3、4)に比べて、高導電性かつゴム硬化体部分の硬度が損なわれないものであることがわかる。また、ロールの製作が容易となる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、導電性に一段と優れたロールを、安価かつ容易に提供することができる。すなわち、本発明のロールは、カーボンブラックの充填量を変えるだけで、その導電性と硬度を自由に設計することができるので、電子複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリ等における紙送りロールや転写ロールなど、その使用目的に応じた適切なものを容易に提供することが可能となる。
【0044】
本発明のロールを用いると、帯電による紙詰まりの防止や画質の向上を図ることができるほか、耐熱性、柔軟性、耐候性等が高められたものとなる。
【0045】
本発明で用いられる上記未硬化ゴム組成物、特にゴム成分がシリコーンゴム及び/又はウレタンゴムであるものは、本発明のロール用途の他に、その導電性を利用して電磁波シールドの製造にも適用することができる。

Claims (3)

  1. JIS K 1469による電気抵抗率が0.10Ωcm以下であり、ホウ素の固溶量が0.6〜3.0質量%であるホウ素固溶のカーボンブラックが充填された導電性ゴム硬化体からなることを特徴とするロール。
  2. 請求項1記載の導電性ゴム硬化体がロール芯軸の最表面に設けられてなることを特徴とするロール。
  3. 請求項1又は2に記載の導電性ゴム硬化体のゴム成分が、ウレタンゴムであることを特徴とするロール。
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