JP4901576B2 - 回線品質報告方法、基地局、移動局および通信システム - Google Patents

回線品質報告方法、基地局、移動局および通信システム Download PDF

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Description

本発明は、移動通信システムにおける移動局から基地局への回線品質報告方法、基地局、移動局および通信システムに関する。
従来の移動通信システムでは、基地局は、自局の運用範囲内に在圏する移動局(端末)にパケットを送信する場合、移動局方向への下りリンクの無線状態に応じてパケットの送信方法を適応的に変更することにより、所定の誤り率を実現しながら高効率なデータ伝送を実現している。
具体的には、たとえば、以下のように、変調方式,符号化率を適応的に変更している。移動局への回線品質(下りリンクの無線状態)が良好な場合や低速移動中の場合は、変調方式については変調多値数の多い64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等に設定し、符号化率については“1”のように高い数値に設定することにより、高速なパケット送信を実現する。一方、回線品質が悪い場合や中速または高速移動中の場合は、変調方式については変調多値数の少ないQPSKに設定し、符号化率については“0.25”のように低い数値に設定することにより、伝送効率は上述の場合よりも劣るが雑音や干渉に耐性のあるパケット送信を実現する。このように適応的に変調方式と符号化率を変更することで、伝播環境の変動に応じた効率的なデータ伝送を実現できる。
また、高速データ伝送を行うためには広帯域な伝送を行うことが望ましいが、広帯域マルチパス環境下では周波数選択性フェージングにより個々の移動局の受信信号の電力強度(回線品質)が周波数軸方向で大きく変化する。その変化状況は移動局ごとに独立であるため、基地局が各移動局の状態を把握し周波数軸上での伝送制御(スケジューリング)を行うことが効率的なデータ伝送に有効であることが知られている。このような制御は、一般に、注水定理と呼ばれる手法に従って行われる。たとえば、全帯域を所定の周波数ごとに分割し、基地局は、分割されたそれぞれの帯域(周波数ブロック)ごとに回線品質の良好な移動局を選択し、選択した移動局にその周波数ブロックを割当てる。このような制御を行うことにより、システムスループットを向上させることができる。
たとえば、下記特許文献1には、注水定理を適用しOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などのマルチキャリア通信システムのシステムスループットを向上させるスケジューリング方法が記載されている。下記特許文献1では、周波数領域で帯域を複数の周波数ブロックに分割し、それぞれの周波数ブロックを回線品質の良い移動局に割り当て、さらに回線品質に応じて変調方式および符号化率を変更することによりシステムスループットを改善する技術が開示されている。
一方、基地局が伝播環境に応じて無線リソースを割当て、適応的に変調方式と符号化率を変更するためには下りリンクあるいは上りリンクの回線品質を把握する必要がある。たとえば、第三世代移動通信システムの標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)で規格化されたHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)方式では、CQI(Channel Quality Indicator)と呼ばれる回線品質を表した情報を移動局が基地局へ送信することにより、基地局が下りリンクの回線品質を把握するようにしている。また、基地局が上りリンクの回線品質を把握する手法として、移動局が送信した既知の信号から求めたSIR(Signal to Interference Ratio)に基づいて回線品質を求める方法が検討されている。
特開2006−287754号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、スケジューリングを行うために、基地局が移動局の回線品質を周波数領域および時間領域で周期的に把握する必要がある。そのため、移動局から送信する回線品質情報の伝送情報量が莫大になり、上りリンクの帯域を圧迫してしまう、という問題があった。
また、上記問題の対策として、回線品質情報を周波数領域および時間領域で間引いて報告し、報告された回線品質情報から間引かれた回線品質情報を補間するといった方法がある。しかし、回線品質は移動局の移動などに伴い変動するため、回線品質情報が間引かれると基地局が把握している回線品質と実際の回線品質との間に乖離が生じる可能性がある。すなわち、基地局が把握する回線品質の精度が十分ではなくなるため、実際の回線品質に適さない無線リソースを移動局に割り当てることになる可能性がある。そして、その結果、注水定理を十分に満たさなくなりシステムスループットが低下する可能性がある、という問題があった。
さらに、回線品質情報を周波数領域および時間領域で間引く場合、パケットの再送を行うシステムでは、所望の誤り率を満たさない変調多値数や符号化率を割り当てることによるパケットの誤り率が増大し、再送回数の増加により無線リソースを消費するためスループットが低下する場合がある、という問題があった。また、パケットの再送を複数回行うと、移動局におけるパケットの到着時間に揺らぎが生じてQoS(Quality of Service)を満たさなくなるという問題が生じる。さらに、パケットの再送回数やパケットの到着時間に制限を設けているシステムでは、再送を複数回行っても移動局が正常に受信できない場合、基地局がパケットを破棄する可能性がある。そのため、TCPレイヤでパケットを再送することになりTCPレイヤの輻輳が生じる可能性がある、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、移動局から送信される下りリンクの回線品質の伝送情報量を削減し、かつ、基地局がスケジューリングを行ううえで必要となる回線品質の精度を維持することにより、伝送情報量を削減しない回線品質に基づいてスケジューリングを行う場合と比較してシステムスループットが大きく低下することのないデータ伝送を実現することができる回線品質報告方法、基地局、移動局および通信システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、基地局が移動局に周波数ブロックを割り当てるマルチキャリア通信システムにおける回線品質報告方法であって、前記基地局が、前記移動局からの受信データに基づいて前記移動局との回線の品質を示す回線品質指標を求める回線品質算出ステップと、前記基地局が、前記移動局が前記周波数ブロックごとに回線品質を報告するか否かを判定するための回線報告指標を、前記回線品質指標と所定の目標回線品質指標との差に基づいて決定し、その回線報告指標を前記移動局に送信する回線報告指標送信ステップと、前記移動局が、前記基地局からの受信データに基づいて回線品質を測定する回線品質測定ステップと、前記移動局が、前記周波数ブロックごとに、測定した回線品質と過去の回線品質との差をあらわす変動量を算出する変動量算出ステップと、前記移動局が、前記変動量と前記回線報告指標に基づいて、前記周波数ブロックごとに回線品質を報告するか否かを判定する報告判定ステップと、前記移動局が、前記報告判定ステップで報告すると判定した周波数ブロックの回線品質を前記基地局へ報告する回線品質報告ステップと、前記基地局が、報告された回線品質に基づいて周波数ブロックの割り当てを行うスケジューリングステップと、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、移動局は過去に取得した回線品質と現在の回線品質との変動量を計算し、変動量が小さい場合には、回線品質を基地局へ報告しないようにしたので、移動局から送信される下りリンクの回線品質の伝送情報量を削減しつつ、スケジューリングを行ううえで必要となる回線品質の精度を維持することができるため、システムスループットの低下を抑えることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明にかかる回線品質報告方法、基地局、移動局および通信システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる基地局1の実施の形態1の機能構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の基地局1は、通信ネットワークから受け取ったIP(Internet Protocol)パケットを送信バッファに振り分けるパケット選別部11と、IPパケットを待機させるための送信バッファ12−1〜12−4と、PDU(Protocol Data Unit)を生成するPDU生成部13と、生成されたPDUに所定の送信処理を行い無線信号として送信する無線送信部14と、無線信号を受信し所定の受信処理を行う無線受信部15と、移動局から受信した受信信号に含まれる制御情報を用いて移動局の制御情報の送信方法を制御するための制御情報監視部16と、PDU(Protocol Data Unit)の生成方法を制御するスケジュール部17と、を備える。
基地局1の動作について図1を参照しながら説明する。基地局1のパケット選別部11は、通信ネットワークからIPパケットを受信すると、QoSの優先度ごとに、受信したIPパケットを分類する。なお、ここでいうQoSの優先度とは、たとえばIPパケットを送信するまでの許容遅延量などがあげられる。なお、ここではQoSの優先度ごとにパケット分類するようにしたが、たとえば、移動局ごと分類するなど、としてもよい。
パケット選別部11は、分類したIPパケットを、分類ごとにそれぞれ対応する送信バッファ12−1〜12−4に格納する。なお、図1では、分類の数を4とし、送信バッファを4つとした構成としているが、これにかぎらず、分類の数および送信バッファの数は、どのような数であってもよい。
無線受信部15は、各移動局から送信された制御情報を含む無線信号を受信し、復調・復号処理を行って、制御情報を制御情報監視部16へ出力する。なお、制御情報には、回線品質情報,ACK/NACK(送達確認)が含まれるが、これら以外にも移動局の移動速度を示す情報(例えば、移動速度そのものやドップラー周期)などを含むようにしてもよい。
制御情報監視部16は、無線受信部15から入力された制御情報から移動局から通知される下りリンクの回線品質情報を抽出し、その回線品質情報を記憶するとともに、スケジュール部17へ入力する。すでに、その制御情報を送信した移動局の品質情報を記憶している場合には、記憶している回線品質情報を、抽出した回線品質情報に更新するとともに、抽出した回線品質情報をスケジュール部17へ入力する。また、この制御情報のうち少なくとも一つ以上の情報を用いて回線品質情報の信頼度を求め、この信頼度に基づいて、移動局が回線品質情報を送信するか否かを決定するための回線品質報告指標を求めてスケジュール部17へ出力する。
回線品質情報の信頼度は、その制御情報の品質を示す方法であれば、どのような方法で求めてもよいが、たとえば、制御情報のうちACK/NACK情報のデータの誤り率を求めて、その誤り率と基地局であらかじめ決められた目標誤り率との差異を用いて信頼度を求めるようにする。また、制御情報のうち移動局の移動速度を示す情報を用いて、単位時間あたりの回線品質の変動量を推定し、その推定結果に基づいて求めるようにしてもよい。
また、回線品質報告指標は、移動局が過去に報告した回線品質情報と現在の回線品質情報との変動量に基づいて回線品質情報を送信するか否かを決定する際に用いる、変動量に関する閾値である。この閾値は、小さい数値に設定するほど、回線品質情報の報告頻度が高くなり、回線品質情報の精度が向上する。したがって、たとえば、回線品質情報の信頼度が低い(品質が悪い)場合には、回線品質情報の信頼度が高い(品質が良い)場合より、閾値を小さい数値に設定する。このようにようにすれば、回線品質情報の信頼度が低い場合には、回線品質情報の精度を向上させる方向に制御することができるので、回線品質情報の精度を保つことができる。また、回線品質情報の信頼度が高い場合には、回線品質情報の報告頻度を抑制することができる。
スケジュール部17は、QoSの優先順位に基づいて送信バッファ部12−1〜12−4からIPパケットを取り出し、PDU生成部13へ出力する。また、スケジュール部17は、PDUを送信する際に使用する変調方式,符号化率などの伝送に関するパラメータを決定する。変調方式,符号化率は、たとえば、制御情報監視部16から入力された回線品質情報を用いて決定する。さらに、スケジュール部17は、制御情報監視部16から入力された回線品質情報に基づいて各移動局へ割当てる周波数ブロックを決定するための指標であるスケジューリング指標を求め、このスケジューリング指標に基づいて周波数ブロックの割当て(スケジューリング)を行う。たとえば、このスケジューリング指標は、回線品質がよい場合はスケジューリング指標が大きくなるような算出方法により求め、スケジューリング指標が大きいほど周波数ブロックを優先して割当てることしておけばよい。なお、スケジューリング指標としては、回線品質情報以外に移動局の移動速度やIPパケットを送信するまでの許容遅延などを用いて求めるようにしてもよい。また、スケジュール部17は、制御情報監視部16から入力された回線品質報告指標を制御情報としてPDU生成部13へ出力する。
PDU生成部13は、入力されたIPパケットをPDU化する。IPパケットをPDU化する際には、一つのIPパケットを分割して複数のPDUにしてもよいし、複数のIPパケットを結合して一つのPDUにしてもよい。また、スケジュール部17から入力された制御情報については、PDU化した後に制御情報を送信するためのチャネル(制御チャネル)を用いて送信してもよいし、IPパケットのPDUに結合してIPパケットとともに送信してもよい。
無線送信部14は、スケジュール部17が決定した伝送に関するパラメータ(変調方式,符号化率などの情報)に基づいてPDU生成部13が生成したPDUの符号化および変調処理を行い、スケジューリング部17の割当て結果に従い一つ以上の周波数ブロックを用いて移動局へ送信する。
つづいて、制御情報監視部16の詳細について図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態の制御情報監視部16の機能構成例を示す図である。制御情報監視部16は、回線品質情報更新部31と閾値決定部32で構成される。回線品質情報更新部31は無線受信部15から入力された制御情報のうち移動局から通知される下りリンクの回線品質情報を抽出して記憶する(すでに記憶されている品質情報と同一の移動局の回線品質情報の場合には、基地局1で記憶している回線品質情報を更新する)。
なお、移動局から通知される回線品質情報は時間領域で平均化されていてもよい。また、基地局1が、移動局から通知される下り回線品質情報を時間領域で平均化してもよい。この場合、制御情報監視部16が下り回線品質情報の平均化を行ってもよいし、図示していない他の構成要素などが回線品質情報を平均化して、その平均化後の回線品質情報を制御情報監視部16が取得するようにしてもよい。また、移動局から通知される回線品質情報が基地局に割り当てられた帯域のうち特定の周波数ブロックのみ報告された場合は、報告された周波数ブロックの回線品質情報のみ更新する。また、移動局から通知される回線品質情報が周波数領域の近似式を用い、近似式の係数などで表現されている場合は、その係数などを用いた近似式の計算結果(近似値)を用いて回線品質情報を算出して、回線品質情報を記憶および更新するようにする。また、移動局から通知される回線品質情報が時間領域または周波数領域の差分を用いて表現されている場合は、その差分情報を用いて回線品質情報を算出して、回線品質情報を記憶および更新するようにする。
閾値決定部32は、無線受信部15から入力された制御情報のうち少なくとも一つ以上の情報を用いて回線品質情報の信頼度を求め、この信頼度に基づいて回線品質報告指標(閾値)を決定してスケジュール部17へ出力する。また、回線品質報告指標は移動局毎に異なる方法で求めてもよいし、基地局に在圏する全ての移動局に対して同じ方法で求めてもよい。また、閾値を周期的に求めてスケジュール部17へ入力してもよいし、閾値の変更が必要な場合のみスケジュール部17へ入力してもよい。
図3は、本実施の形態の移動局2の機能構成例を示す図である。本実施の形態の移動局2は、無線信号を受信し所定の受信処理を行い受信データとして出力する無線受信部21と、受信データからPDUを復元するPDU復元部22と、PDUをIPパケットに分割または結合するIPパケット復元部23と、サブキャリアに挿入された既知のデータ(パイロットシンボルまたはリファレンスシンボルともいう)を用いてサブキャリアの回線品質を測定する回線品質測定部24と、測定した回線品質を基地局へ回線品質情報として報告するか否かを判定する報告判定部25と、回線品質情報およびその他の制御情報として送信するデータに所定の送信処理を行い無線信号として送信する無線送信部26と、を備える。
つづいて、移動局2の動作について図3を参照して説明する。無線受信部21は、基地局1から送信された無線信号を受信する。そして、無線受信部21は受信した信号を復調・復号しPDU復元部22へ出力する。また、無線受信部21は受信した信号が回線品質報告指標を含む場合には、報告判定部25に回線品質報告指標を出力する。PDU復元部22は、復号した受信データからPDUを復元し、IPパケット復元部23へ出力する。ここで、PDUを復元できない(CRC(Cyclic Redundancy Check)エラーとなるなど)場合は、NACKを無線送信部26経由で制御情報として基地局1へ送信し、基地局1が、NACKの信号を受信すると、そのPDUの再送を実施するようにしてもよい。
IPパケット復元部23は、復元されたPDUがIPパケットの一部を構成している場合は一つ以上のPDUを結合してIPパケットを復元する。また、復元されたPDUが一つ以上のIPパケットにより構成されている場合は、PDUを一つ以上に分割することによりIPパケットを復元する。
回線品質測定部24は、サブキャリアに挿入された既知のデータを用いてサブキャリア毎の回線品質を測定する。そして、回線品質測定部24は、サブキャリア毎に測定した回線品質に基づいて、周波数ブロックごとの回線品質を求め回線品質情報として報告判定部25へ出力する。なお、この既知のデータはすべてのサブキャリアに挿入されていなくてもよい。たとえば、一つ以上のサブキャリア間隔おき,一つ以上のフレーム間隔で挿入されていてもよい。そして、たとえば、測定した回線品質を周波数領域,時間領域に補間して、回線品質を求めるようにしてもよい。また、測定した回線品質を時間領域,周波数領域で平均化し、その平均化した値に基づいて回線品質情報を求めるようにしてもよい。
報告判定部25は、回線品質測定部24から入力された周波数ブロックごとの回線品質情報を用いて回線品質の変動量(過去の品質情報との差)を求める。そして、報告判定部25は、求めた変動量と無線受信部21から入力される閾値(回線品質報告指標)を用いて、周波数ブロックごとに基地局へ回線品質情報を送信するか否かを決定し、回線品質情報を送信すると決定した周波数ブロックの回線品質情報を周波数ブロックごとに無線送信部26へ出力する。なお、ここでは、閾値は基地局から報告された制御情報に基づいて変更されるようにしているが、閾値はあらかじめ固定値として定めておくようにしてもよい。
無線送信部26は、報告判定部25から入力された周波数ブロックごとの回線品質情報を符号化・変調し、制御情報として基地局1へ送信する。この制御情報の送信方法には特に制約はなく、たとえば、無線送信部26はあらかじめ決められた周期で周波数ブロックごとに制御情報を送信するようにすればよい。また、無線送信部26は直交符号と制御情報を乗算して乗算結果を送信するようにしてもよい。また、基地局1から上りリンクのユーザデータを送信するための帯域が移動局2に対して割り当てられている場合は、その帯域でユーザデータを送るためのPDUに制御情報のPDUを結合して基地局1へ送信するようにしてもよい。
図4は、本実施の形態の移動局2の報告判定部25の機能構成例を示す図である。図4に示したように、報告判定部25は、回線品質記憶部33と変動量取得部34と閾値判定部35と、を備える。
つぎに報告判定部25の詳細な動作について図4を参照して説明する。回線品質記憶部33は、回線品質測定部24から入力される周波数ブロックごとの回線品質情報を記憶する。変動量取得部34は、回線品質測定部24から入力された周波数ブロックごとの回線品質情報と、回線品質記憶部33が記憶している過去の回線品質情報を用いて、周波数ブロックごとに回線品質情報の変動量を求める。
なお、ここでは、変動量を求めるために用いる過去の回線品質情報として、回線品質記憶部33に記憶されている最近の回線品質情報が基地局1に対して送信済みの最近の回線品質情報と一致するように記憶されているとし、回線品質記憶部33に記憶されている最近の回線品質情報を用いることとする。なお、回線品質記憶部33に記憶されている最近の回線品質情報と基地局1に対して送信済みの最近の回線品質情報が一致しない可能性がある場合には、たとえば、変動量取得部34が無線送信部26から送信済みの回線品質情報を受け取り、それを回線品質記憶部33で記憶するようにすればよい。また、変動量を求めるために用いる過去の回線品質情報は、最近の回線品質情報の替わりに任意の時刻まで遡った一つ以上の回線品質情報を平均化して用いるようにしてもよい。また、変動量は過去の回線品質情報と回線品質測定部24から入力された回線品質情報の差を直接計算することにより求めてもよいし、過去の回線品質情報との変化を示す他の適当な方法を用いて求めてもよい。また、たとえば、一つ以上の周波数ブロックの回線品質情報を平均化し、平均化した値と平均化した過去の回線品質情報を用いて変動量を求めるようにしてもよい。
閾値判定部35は、変動量取得部34から入力された周波数ブロックごとの回線品質情報の変動量と、基地局1から制御情報として送信された閾値を無線受信部21から受け取り、変動量が閾値以上となる周波数ブロックの回線品質情報のみを、制御情報として無線送信部26に出力する。
つづいて、本実施の形態における回線品質情報の報告方法について説明する。図5は、回線品質とその変動量の一例を示す図である。ここでは、基地局1に割り当てられた帯域を5つの周波数ブロック(a,b,c,d,e)に分割したとする。そして、移動局2が、過去に報告した周波数ブロックごとの回線品質情報と、回線品質測定部24が測定した現在の周波数ブロックごとの回線品質情報と、周波数ブロックごとの回線品質情報の変動量と、それぞれ図5の通りとする。基地局1が、移動局2に対して送信した閾値(回線品質報告指標)を3とした場合には、変動量が3よりも小さい周波数ブロックa,c,dの回線品質情報を基地局に対して報告しなくてよい。したがって、単位時間あたりに移動局2が基地局1に回線品質情報を報告する対象となる周波数ブロックの数を削減することができる。
また、基地局1が移動局2に対して送信した閾値を2とした場合には、変動量が2よりも小さい周波数ブロックdの回線品質情報は基地局に対して報告しないことになる。この場合、閾値を3とした場合に比べ、周波数ブロックa,cの回線品質情報を余分に報告することとなり報告する情報量は増えるが、閾値を3とした場合に比べて基地局1が取得する回線品質情報の精度を向上することができる。
以上のように、本実施の形態では、移動局2が周波数ブロックごとの回線品質情報のうち変動量が閾値より小さい周波数ブロックの回線品質情報は基地局へ送信しないので、移動局2が単位時間当たりに送信する制御情報量を小さくすることができる。つまり、移動局2は制御情報の送信に要する送信電力を削減することができるため移動局2の低消費電力化が可能となる。また、制御情報の送信に要する周波数帯域を削減することができるため、その削減した帯域を用いて上りリンクのユーザデータを送信することが可能となり、上りリンク全体のスループットを向上させることができる。
また、移動局2が周波数ブロックの回線品質情報を基地局に報告するか否かを判定するために用いる閾値を、基地局1が制御することにより、基地局1が取得する回線品質情報の信頼度を維持することができる。たとえば、移動局2に対して送信したIPパケットの誤り率がQoSによって定められた目標誤り率を上回っている場合、閾値を小さく設定する。このようにすると、移動局2から回線品質の変動量が小さい周波数ブロックの回線品質情報も報告されるため、基地局1は実際の回線品質に近い回線品質情報を用いてスケジューリングすることが可能となりIPパケットの誤り率を目標誤り率に近づけることができる。
このように、本実施の形態では、基地局1が移動局2に対してPDUの誤り率が目標誤り率に近づくように閾値を決定し、閾値を制御情報として移動局2に送信するようにした。また、移動局2は、周波数ブロックごとの回線品質の変動量を求め、変動量が基地局から報告された閾値以上となる周波数ブロックのみ回線品質情報を基地局1へ送信することとした。このため、移動局2が基地局1へ送信する回線品質情報の情報量を削減しつつ、基地局1がスケジュールに用いる回線品質情報の信頼度を維持することができる。したがって、回線品質情報を削減した場合でも、基地局1が実際の回線品質と乖離した回線品質情報を参照してスケジュールする確率が低くなるため、適応変調誤りを防ぐことができ、システムスループットの低下を防ぐことができる。
実施の形態2.
つづいて、本発明にかかる実施の形態2の回線品質報告方法について説明する。本実施の形態の基地局および移動局の構成は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。実施の形態1では、移動局2が、周波数ブロックごとの回線品質の変動量と、基地局から制御情報として報告された閾値と、に基づいて回線品質情報を基地局に送信するか否かを決定したが、実施の形態1の方法では、単位時間あたりに移動局が基地局へ報告する制御情報量(たとえば、回線品質情報を報告する対象となる周波数ブロックの数)が変動する可能性がある。
一般に、運用の観点から単位時間あたりに移動局2が基地局1へ報告する制御情報量は固定値であることが望ましい。この制御情報量を固定値とする場合、たとえば、単位時間あたりに回線品質情報を報告できる周波数ブロックの数を所定の個数に制限する場合、所定の個数を全周波数ブロックの数に近い大きな数値に設定すると、全ての周波数ブロックの回線品質情報を報告する場合に比べ情報量はほとんど削減されない。一方、所定の個数を全周波数ブロックの数に対して小さい数値に設定すると、単位時間あたりに回線品質情報が報告されない周波数ブロックが多くなる。この場合、基地局1が回線品質情報を取得する周波数ブロックの数が少ない数に制限されることになり、回線品質の良くない状態などでは、スケジューリングの際に注水定理を満たさなくなり、スループットが低下する可能性がある。
上記の問題を解決するために、本実施の形態では、移動局2が単位時間あたりに基地局へ送信できる回線品質情報の量を限定しつつ、スループットの低下を防ぐ回線品質報告方法を実現する。
まず、本実施の形態では、移動局2が単位時間あたりに基地局に対して回線品質情報を報告できる周波数ブロックの数を固定値とし、以下では、この固定値を報告数とよぶこととする。報告数kは、あらかじめ決めておいてもよいし、基地局1から移動局2へ制御情報として送信するようにしてもよい。本実施の形態では、移動局2が全周波数ブロックからk個の周波数ブロックの選び方は、回線品質が高い順に選ぶ方法とする。これにかぎらず、k個の周波数ブロックの選び方は、他の適当な指標によって周波数ブロックの順位付けを行った結果を用いて選ぶようにしてもよい。
本実施の形態では、移動局2の報告判定部25が、回線品質情報を送信するk個の周波数ブロックを選ぶ際に、回線品質の変動量が閾値よりも小さい周波数ブロックが存在する場合はその周波数ブロックを除いた上位k個の周波数ブロックの回線品質情報を基地局へ報告する。すなわち、回線品質の変動量が閾値以上となる周波数ブロックから、回線品質が上位k個となる周波数ブロックを選択する。
また、本実施の形態では、報告判定部25による選択が行われて回線品質情報の報告がされる場合、基地局1では、報告のない周波数ブロックについては前回の報告値と同じ値と判断する。このとき、回線品質が急速に悪化した周波数ブロックがある場合、移動局2の報告判定部25で選択されるk個にその周波数ブロックが含まれない場合がある。この場合、実際にはその周波数ブロックの回線品質が低下しているにも関わらず、基地局1は、その周波数ブロックの回線品質が良いと判断してしまうことになる。このような誤判断を防ぐために、たとえば、上述の報告判定部25による選択後にk個を報告するケースと、全ての周波数ブロックのなかから上位k個の回線品質情報を報告するケースの二つにわけ、移動局2が2つのケースを動的に切り替えて用いるようにすればよい。たとえば、移動局2は、定期的に、全ての周波数ブロックのなかから上位k個の回線品質情報を報告するケースを実行し、基地局1では、このケースの回線品質情報を受信した場合には、その受信データに含まれるk個の周波数ブロック以外については、回線品質情報をこれらk個の回線品質情報の最低の値より小さい値に設定するようにする。
なお、基地局1が、移動局2がどちらのケースで周波数ブロックの回線品質情報が報告したかを認識する方法は、たとえば、移動局2が二つのケースを識別できる識別ビットを制御情報に含めて基地局1へ送信するようにすればよい。なお、この識別ビットは1ビットとしてもよいし、複数ビットとしてもよい。また、これら二つの報告ケースを識別できる他の適当な方法を用いてもよい。また、識別ビットを用いずに、所定の周期ごとに二つのケースの送信タイミングをそれぞれ周期内で固定的に決めておいて、区別できるようにしてもよい。さらに、その所定の周期を基地局1から制御情報として送信し、移動局2がその制御情報に基づいて周期を更新するようにしてもよい。
ここで、図5を用いて、本実施の形態における回線品質情報の報告方法について説明する。たとえば、回線品質情報の値が大きい(回線品質が良い)上位3個の周波数ブロックの回線品質情報を基地局へ報告する場合、報告判定部25による選択を行わない場合は、報告対象となる周波数ブロックは、全周波数ブロックのなかから回線品質情報の高いc,d,eとなる。一方、報告判定部25による選択を行う場合で、閾値を2とした場合、変動量が2よりも小さい周波数ブロックdの回線品質情報を基地局1に対して報告しなくてよいため、周波数ブロックdを除いた上位3個である周波数ブロックb,c,eが報告対象となる。
報告判定部25による選択を行う場合、基地局1では、移動局2から報告されない周波数ブロックについては、その前に報告された回線品質情報と同じであると判断する。このように、報告判定部25による選択を行うと、単位時間あたりに移動局2が基地局1に回線品質情報を報告する対象となる周波数ブロックの数を変更せずに、基地局1が正確に把握できる周波数ブロックの回線品質情報の数を向上することができる。本実施の形態のこれ以外の動作は、実施の形態1と同様である。
このように、本実施の形態では、移動局2が単位時間あたりに基地局に対して回線品質情報を報告できる周波数ブロックの数を固定値とした場合に、報告判定部25が回線品質の変動量が閾値よりも小さい周波数ブロックのなかから上位k個の周波数ブロックを選択して、選択した周波数ブロックの回線品質情報を基地局1へ報告することとした。このため、報告する周波数ブロックの数はk個のままで、基地局1が正確な回線品質情報を把握できる周波数ブロックの数が実質k個以上に増えるため、スケジューリングの誤りによるシステムスループットの低下を防ぐことができる。
実施の形態3.
図6は、本発明にかかる実施の形態3の基地局1の制御情報監視部16aの機能構成例を示す図である。本実施の形態の基地局は、実施の形態1の制御情報監視部16を制御情報監視部16aに替える以外は、実施の形態1の基地局1と同様である。また、本実施の形態の移動局は、実施の形態1の移動局2と同様である。
本実施の形態では、制御情報監視部16をスケジュール部17と連携させることにより、スケジューリングに必要な回線品質情報の信頼度と、スケジューリングに必要な回線品質情報を把握する周波数ブロック数と、を満たす回線品質報告方法を実現する。
図6に示すように、本実施の形態の制御情報監視部16aは、回線品質情報更新部31と、閾値決定部32と、判定数決定部36と、を備える。回線品質情報更新部31と閾値決定部32については、実施の形態1と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
つづいて、本実施の形態の基地局1の制御情報監視部16aの動作について図6を参照して説明する。判定数決定部36は、スケジュール部17から入力された制御情報を用いて、移動局2の閾値判定部35が回線品質の変動量と閾値とを比較する周波数ブロックの数を決定する。以下では、この比較する周波数ブロックの数を閾値判定数とよぶこととする。
なお、スケジュール部17から入力される制御情報はスケジュール部17が移動局に対して割り当てた周波数ブロックの数とする。または、割当てた周波数ブロックの数を任意の時間範囲で平均化した数でもよい。または、スケジュール部17が送信バッファ12−4を監視し、移動局2に対して送信するIPパケットのバッファ内滞留量を取得して、取得したバッファ内滞留量を制御情報として用いてもよいし、他の適当な指標を用いてもよい。
判定数決定部36は、決定した閾値判定数を実施の形態1で説明した閾値とともに回線品質報告指標としてスケジュール部17に出力する。回線品質報告指標は、上述した実施の形態1と同様に各移動局に対して制御情報として送信される。
つぎに、本実施の形態の移動局2の報告判定部25の動作について説明する。報告判定部25を構成する回線品質記憶部33,変動量取得部34の動作は実施の形態1と同様のため説明を省略する。
本実施の形態の閾値判定部35は、変動量取得部34から入力された周波数ブロックごとの回線品質の変動量と基地局1から制御情報(回線品質報告指標)として送信された閾値とを比較する。このとき、本実施の形態の閾値判定部35は、基地局1から制御情報(回線品質報告指標)として送信された閾値判定数として指定された数の周波数ブロックについてのみ比較を行う。比較を行う周波数ブロックの選択方法は、たとえば、変動量の多い順,回線品質の良い順に選択するなど、あらかじめ基準を定めておき、その基準に従って閾値判定数の周波数ブロックを選択することとする。
そして、比較を行った全ての周波数ブロックの変動量が閾値よりも小さい場合は、閾値判定部35は、無線送信部26へ回線品質情報を出力しない。したがって、回線品質情報は基地局1へ報告されない。また、閾値判定数の周波数ブロックについて比較を行った結果、少なくとも一つ以上の周波数ブロックの変動量が閾値よりも大きい場合は、閾値判定部35は、無線送信部26へ周波数ブロックごとの回線品質情報を無線送信部26に出力する、すなわち、無線送信部26経由で基地局1に対して回線品質情報を報告する。これ以外の動作は実施の形態1と同様である。
ここで、移動局2が回線品質情報を基地局1へ報告する場合は、全ての周波数ブロックについて回線品質情報を報告してもよく、また、実施の形態1のように変動量が閾値以上となる周波数ブロックについてのみ報告してもよい。また、実施の形態2のように上位k個の回線品質情報を報告してもよい。
また、移動局2が回線品質情報を基地局1へ報告しない場合は、基地局1が、移動局2が回線品質情報を報告していないことを認識するために、移動局2は回線品質情報を報告するか否かの識別ビットを制御情報として報告するようにしてもよい。なお、識別ビットは1ビットでもよく複数ビットを用いてもよい。また、前記回線品質情報を報告するか否かを識別できる他の適当な方法を用いてもよい。
つづいて、図5を用いて本実施の形態の回線品質情報の報告方法について説明する。たとえば、基地局1が移動局2に対して送信した閾値を2とし、閾値判定数を1とする。また、回線品質の大きい順に閾値判定数だけ、変動量と閾値の比較を行う周波数ブロックを選択するとする。図5の例では、現在の回線品質情報の値が最も大きい周波数ブロックdの変動量が閾値2よりも小さいため、この時刻では移動局2は全ての周波数ブロックの回線品質情報について基地局1へ報告しない。本実施の形態では、以上のように、移動局2が基地局1に回線品質情報を報告する頻度を削減することができる。
このように、本実施の形態では、基地局1の制御情報監視部16aが閾値判定数を決定し、移動局2の閾値判定部35が閾値判定数の周波数ブロックのみ回線品質情報の変動量と閾値との比較を実施することとした。そして、比較を行った全ての周波数ブロックの変動量が閾値よりも小さい場合は回線品質情報を基地局1へ報告せず、比較の結果、周波数ブロックのうち少なくとも一つ以上の周波数ブロックの変動量が閾値よりも大きい場合は、移動局2は基地局1に対して回線品質情報を報告することとした。
このため、移動局2が基地局1へ送信する回線品質情報の情報量を削減しつつ、基地局1がスケジュールに用いる回線品質情報の信頼度を維持することができる。したがって、回線品質情報を削減した場合でも、基地局1が実際の回線品質と乖離した回線品質情報を参照してスケジュールする確率が低くなるため、適応変調誤りを防ぐことができ、システムスループットが低下を防ぐことができる。また、移動局2が基地局1に対して回線品質情報を送る頻度を低減することができるため、移動局2の消費電力を低減することができる。さらには、制御情報の送信に要する周波数帯域を削減することができるため、その削減した帯域を用いて上りリンクのユーザデータを送信することが可能となり、上りリンク全体のスループットを向上できる。
実施の形態4.
つづいて、本発明にかかる実施の形態4の回線品質報告方法について説明する。本実施の形態の基地局および移動局の構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態1では、閾値の値が1つの移動局2に対して1つを前提としているが、本実施の形態では1つの移動局2に対して2つの閾値を用いる。具体的には、移動局2の周波数ブロックの回線品質が正の変動である場合と負の変動である場合に応じて、正の変動に対する閾値と負の変動に対する閾値を用いる。また、実施の形態1と同様、これら2つの閾値は、あらかじめ固定値を設定しておいてもよいし、基地局1が移動局2に対して制御情報として送信するようにしてもよい。
本実施の形態の移動局2の変動量取得部34は、周波数ブロックごとに現在の回線品質と回線品質記憶部33に記憶された回線品質から回線品質の変動量を求める際に、正の変動量(回線品質が向上する変動量)と負の変動量(回線品質が低下する)を識別して求めておく。
閾値判定部35は、変動量取得部34から入力された正の変動量と、正の変動量に対する閾値を比較し、また、負の変動量と負の変動に対する閾値を比較する。そして、その比較結果に基づいてその周波数ブロックの回線品質情報を基地局1に対して報告するか否かを決定する。たとえば、変動量が正である周波数ブロックについては、変動量が正の変動に対する閾値以上となる場合に回線品質情報を基地局1へ報告し、変動量が負である周波数ブロックについては、変動量の絶対値が負の変動に対する閾値(ここでは、負の変動の閾値は絶対値で与えられているとする)以上となる場合に回線品質情報を基地局1へ報告する。これ以外の処理は実施の形態1と同様である。
つづいて、図5を用いて本実施の形態の回線品質情報の報告方法について説明する。たとえば、基地局1が移動局2に送信した正の変動量に対する閾値と負の変動量に対する閾値を共に3とした場合、報告対象となる周波数ブロックはb,eとなる。一方、正の変動量に対する閾値を4とし、負の変動量に対する閾値を2とした場合には、報告対象となる周波数ブロックはa,bとなる。このように、正の変動量の閾値よりも負の変動量の閾値を小さく設定すると、回線品質の良くなる方向に変化している周波数ブロックに対し、回線品質の悪くなる方向に変化している周波数ブロックについてより精度良く基地局1へ報告できることになる。回線品質が悪くなる方向に変化している場合、本来割当てるべきでない移動局に対して基地局1が実際より回線品質が良いと判断して誤って割当てる可能性がある。したがって、上述のように正の変動量の閾値よりも負の変動量の閾値を小さく設定することにより、基地局1が誤ったスケジューリングを行うことによるCRCエラーの発生確率を低減することができる。
このように、本実施の形態では、基地局1の閾値決定部32が回線品質情報の正の変動量に対する閾値と負の変動量に対する閾値を決定し、移動局2の変動量取得部34が周波数ブロックごとに、回線品質情報の正の変動量と負の変動量とをそれぞれ取得し、閾値判定部35が正の変動量と負の変動量についてそれぞれ対応する閾値と比較し、変動量が閾値以上となる周波数ブロックについて基地局1へ品質情報を報告するようにした。このとき、負の変動量に対する閾値を正の変動量に対する閾値より小さく設定しておくと、負の変動をしている周波数ブロックの回線品質情報をより正確に把握することができるため、スケジュールの精度が向上しスループットの低下を抑えることができる。
また、正の変動に対する閾値を大きくすることによって、移動局2は正の変動をしている周波数ブロックの回線品質情報を基地局に対して報告する頻度をより少なくすることができ、低消費電力化が期待できる。また、単位時間当たりに基地局に送信する制御情報量が削減されるため、制御情報を送信するのに要した帯域を上りリンクのユーザデータに割り当てることで上りリンクのスループットを向上することができる。
以上のように、本発明にかかる回線品質報告方法は、移動通信システムにおける移動局から基地局への回線品質報告方法に有用であり、特に、高スループットを要求される移動通信システムに適している。
本発明にかかる基地局の実施の形態1の機能構成例を示す図である。 実施の形態1の制御情報監視部の機能構成例を示す図である。 実施の形態1の移動局の機能構成例を示す図である。 実施の形態1の移動局の報告判定部の機能構成例を示す図である。 回線品質とその変動量の一例を示す図である。 実施の形態3の基地局の制御情報監視部の機能構成例を示す図である。
符号の説明
1 基地局
2 移動局
11 パケット選別部
12−1〜12−4 送信バッファ
13 PDU生成部
14 無線送信部
15 無線受信部
16,16a 制御情報監視部
17 スケジュール部
21 無線受信部
22 PDU復元部
23 IPパケット復元部
24 回線品質測定部
25 報告判定部
26 無線送信部
31 回線品質情報更新部
32 閾値決定部
33 回線品質記憶部
34 変動量取得部
35 閾値判定部
36 判定数決定部

Claims (13)

  1. 基地局が移動局に周波数ブロックを割り当てるマルチキャリア通信システムにおける回線品質報告方法であって、
    前記基地局が、前記移動局からの受信データに基づいて前記移動局との回線の品質を示す回線品質指標を求める回線品質算出ステップと、
    前記基地局が、前記移動局が前記周波数ブロックごとに回線品質を報告するか否かを判定するための回線報告指標を、前記回線品質指標と所定の目標回線品質指標との差に基づいて決定し、その回線報告指標を前記移動局に送信する回線報告指標送信ステップと、
    前記移動局が、前記基地局からの受信データに基づいて回線品質を測定する回線品質測定ステップと、
    前記移動局が、前記周波数ブロックごとに、測定した回線品質と過去の回線品質との差をあらわす変動量を算出する変動量算出ステップと、
    前記移動局が、前記変動量と前記回線報告指標に基づいて、前記周波数ブロックごとに回線品質を報告するか否かを判定する報告判定ステップと、
    前記移動局が、前記報告判定ステップで報告すると判定した周波数ブロックの回線品質を前記基地局へ報告する回線品質報告ステップと、
    前記基地局が、報告された回線品質に基づいて周波数ブロックの割り当てを行うスケジューリングステップと、
    を含むことを特徴とする回線品質報告方法。
  2. 前記回線品質指標をデータの誤り率とすることを特徴とする請求項1に記載の回線品質報告方法。
  3. 前記回線報告指標を前記変動量に対する閾値とし、
    前記報告判定ステップでは、前記変動量が閾値以上となる周波数ブロックについて回線品質を報告すると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の回線品質報告方法。
  4. 前記回線報告指標を前記変動量に対する閾値とし、
    前記報告判定ステップでは、前記変動量が閾値以上となる周波数ブロックのうち、回線品質の良い上位所定の個数の周波数ブロックについて回線品質を報告すると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の回線品質報告方法。
  5. 前記所定の個数を前記基地局が移動局に送信することを特徴とする請求項4に記載の回線品質報告方法。
  6. 前記回線報告指標を、前記変動量に対する閾値と、前記変動量と前記閾値を比較する個数を指定するための閾値判定数とし、
    前記報告判定ステップでは、前記周波数ブロックのうち、回線品質の良い上位閾値判定数個の前記周波数ブロックについて、前記変動量と前記閾値を比較し、前記比較を行った周波数ブロックのうち変動量が前記閾値以上となる周波数ブロックが1つ以上ある場合に回線品質を報告すると判定し、前記比較を行った周波数ブロックのうち変動量が前記閾値以上となる周波数ブロックが無い場合には全ての周波数ブロックについて回線品質の報告をしないと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の回線品質報告方法。
  7. 前記回線報告指標送信ステップでは、前記回線品質指標が前記目標回線品質指標を満たさない場合には前記閾値を減少させ、前記回線品質指標が前記目標回線品質指標を満たす場合には前記閾値を増加させることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の回線品質報告方法。
  8. 前記回線報告指標を、正の前記変動量に対する正の閾値と、負の前記変動量に対する負の閾値とし、
    前記報告判定ステップでは、周波数ブロックごとに、前記変動量が正の値であった場合には、前記変動量が前記正の閾値以上となる周波数ブロックについて回線品質を報告すると判定し、一方、前記変動量が負の値であった場合には、前記変動量の絶対値が前記負の閾値の絶対値以上となる周波数ブロックについて回線品質を報告すると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の回線品質報告方法。
  9. 前記回線報告指標送信ステップでは、前記回線品質指標が前記目標回線品質指標を満たさない場合には前記正の閾値または/および前記負の閾値の絶対値を減少させ、前記回線品質指標が前記目標回線品質指標を満たす場合には前記正の閾値または/および前記負の閾値の絶対値を増加させることを特徴とする請求項8に記載の回線品質報告方法。
  10. 前記回線品質算出ステップでは、前記基地局が送信したデータに対する前記移動局からの応答であるACKまたはNACKに基づいて前記移動局との回線品質を求めることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の回線品質報告方法。
  11. マルチキャリア通信システムにおいて移動局に周波数ブロックを割り当てる基地局であって、
    前記移動局からの受信データに基づいて前記移動局との回線品質を示す回線品質指標を求めるとともに、前記移動局が報告する回線品質を記憶および更新する回線品質情報更新手段と、
    前記移動局が前記周波数ブロックごとに回線品質を報告するか否かを判定するための回線報告指標を、前記回線品質指標と所定の目標回線品質指標との差に基づいて決定する回線報告指標決定手段と、
    前記決定した回線報告指標を前記移動局に送信する回線報告指標送信手段と、
    前記移動局から報告された回線品質に基づいて周波数ブロックの割り当てを行うスケジュール手段と、
    を備えることを特徴とする基地局。
  12. 請求項11に記載の基地局によって周波数を割り当てられる移動局であって、
    前記基地局からの受信データに基づいて回線品質を測定する回線品質測定手段と、
    前記基地局から、前記周波数ブロックごとに回線品質を報告するか否かを判定するための回線報告指標を受信する回線報告指標受信手段と、
    前記周波数ブロックごとに、測定した回線品質と過去の回線品質との差をあらわす変動量を算出する変動量取得手段と、
    前記変動量と前記回線報告指標に基づいて、前記周波数ブロックごとに回線品質を報告するか否かを判定する報告判定手段と、
    前記報告判定手段で報告すると判定した周波数ブロックの回線品質を前記基地局へ報告する回線品質送信手段と、
    を備えることを特徴とする移動局。
  13. 請求項11に記載の基地局と、
    請求項12に記載の移動局と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
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