JP4898512B2 - 減衰力発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両用の油圧緩衝器等に用いて好適な減衰力発生装置に関する。
従来、油圧緩衝器の減衰力発生装置として、特許文献1に記載の如く、ピストンロッドに固定したピストンに伸側油路と圧側油路を並列的に設け、ピストンの伸側油路を伸側減衰バルブにより開閉し、圧側油路を圧側減衰バルブにより開閉するものがある。伸側減衰バルブはピストンの伸側油路まわりに設けた伸側バルブシート面に着座し、圧側減衰バルブはピストンの圧側油路まわりに設けた圧側バルブシート面に着座する。
また、特許文献1の減衰力発生装置では、ピストンの両側の2つの油室を連通する伸側バイパスと圧側バイパスを設け、伸側バイパスと圧側バイパスはそれぞれ伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの受圧面側より背面側に向けてそれぞれ開口すると共に各出口端にチェックバルブを開閉自在に設け、ピストンロッド内には回転方向及び軸方向移動自在なアジャスタロッドを挿入させ、アジャスタロッドの先端には当該アジャスタロッドの上下動に伴なって伸側バイパスを開閉する第1の弁体を設け、アジャスタロッドには当該アジャスタロッドの回転に伴なって圧側バイパスを開閉する第2の弁体を設けることにより、伸側減衰力と圧側減衰力を調整することとしている。
実登録2581704号
従来のピストンは、伸側油路と圧側油路の2系統の油路を備え、更に伸側バルブシート面と圧側バルブシート面の2系統のバルブシート面を備える必要があって複雑であり、焼結金属により製作されている。焼結金属製ピストンの製作は、複雑な金型を必要とし、コスト高になる。
また、伸側減衰力と圧側減衰力を調整するために、伸側バイパスと圧側バイパスの2系統のバイパスを備え、更にそれらの出口端にそれらに専用のチェックバルブを備える必要があって複雑であり、コスト高になる。
本発明の課題は、減衰力発生装置を簡易に構成しながら、伸側減衰力と圧側減衰力を調整可能にすることにある。
請求項1の発明は、環状ウエブの内外周から一側に突出る内周フランジと外周フランジを備え、環状ウエブに油孔を有してなるピストンカラーを用い、2個のピストンカラーを向かい合せにし、両ピストンカラーの内周フランジをピストンロッドに通し、両ピストンカラーの外周フランジの間に中間カラーを挟持し、中間カラーの外周にピストンリングを設け、一方のピストンカラーの外周フランジの内側に配置した一方の環状チェックバルブの外縁寄りを、該ピストンカラーの外周フランジの内側より内方に張り出る中間カラーの一方のバルブシート面に着座させ、他方のピストンカラーの外周フランジの内側に配置した他方の環状チェックバルブの外縁寄りを、該ピストンカラーの外周フランジの内側より内方に張り出る中間カラーの他方のバルブシート面に着座させ、両ピストンカラーの内周フランジの間に伸側減衰バルブの内周部と圧側減衰バルブの内周部を挟持し、伸側減衰バルブの外周部を一方のチェックバルブの内縁寄りに着座させ、圧側減衰バルブの外周部を他方のチェックバルブの内縁寄りに着座させた減衰力発生装置であって、一方のピストンカラーが臨むロッド側油室と、他方のピストンカラーが臨むピストン側油室を連絡するバイパス油路をピストンロッドの中空部に設け、バイパス油路のロッド側油室への出口部に設けた伸側シートに対して進退し、伸側減衰力を調整する伸側ニードル弁と、バイパス油路のピストン側油室への出口部に設けた圧側シートに対して進退し、圧側減衰力を調整する圧側ニードル弁とを有し、バイパス油路の伸側シートと圧側シートに挟まれる部分を、中間カラーが一方のチェックバルブ及び伸側減衰バルブと他方のチェックバルブ及び圧側減衰バルブとともに区画する空間に連絡する連通路をピストンロッドに設けたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ピストンロッドの中空部に挿通してあるプッシュロッドの回転操作により、該ピストンロッドの中空部に螺着してある伸側ニードル弁を螺動させて該伸側ニードル弁を進退させ、上記プッシュロッドの軸方向移動操作により、該ピストンロッドの中空部に配置してある圧側ニードル弁を進退させるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発明において更に、前記両ピストンカラーの内周フランジの間に、伸側減衰バルブの内周部と圧側減衰バルブの内周部を挟持するに際し、両減衰バルブの内周部の間に弾発体を挟圧してなるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記ピストンカラーの環状ウエブが、チェックバルブのためのバルブスプリングをバックアップ支持するようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記ピストンカラーがプレス成形体からなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)2個の向かい合せされるピストンカラーと1個の中間カラーを用いるとともに、2個のチェックバルブを用いることにより、両ピストンカラーの油孔を伸側油路と圧側油路に共用する等、減衰力発生装置を簡易に構成することができる。
(b)ピストンロッドの中空部にバイパス油路を設け、このバイパス油路のロッド側油室への出口部に設けた伸側シートとピストン側室への出口部に設けた圧側シートのそれぞれに伸側ニードル弁と圧側ニードル弁を設けるとともに、バイパス油路の伸側シートと圧側シートに挟まれる部分を、中間カラーが一方のチェックバルブ及び伸側減衰バルブと他方のチェックバルブ及び圧側減衰バルブとともに区画する空間に連絡する連通路をピストンロッドに設ける、簡易な構成により、伸側減衰力と圧側減衰力を調整できる。
(請求項2)
(c)プッシュロッドの回転操作により伸側ニードル弁を伸側シートに対して進退させて伸側減衰力を調整でき、プッシュロッドの軸方向移動操作により圧側ニードル弁を圧側シートに対して進退させて圧側減衰力を調整できる。
(請求項3)
(d)両ピストンカラーの内周フランジの間に、伸側減衰バルブの内周部と圧側減衰バルブの内周部を挟持するに際し、両減衰バルブの内周部の間に弾発体を挟圧した。従って、ピストンカラーと伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの寸法誤差を弾発体の弾性変形により吸収できるし、伸側減衰バルブ又は圧側減衰バルブに弾発体の反力以上の圧力が作用したとき、弾発体の縮み変形によってこの圧力をブローし、圧力の過大化を防止できる。
(請求項4)
(e)ピストンカラーの外周フランジの内側に環状チェックバルブを配置するとともに、このチェックバルブのためのバルブスプリングを該ピストンカラーの環状ウエブによりバックアップ支持するものとしたから、チェックバルブ及びバルブスプリングをコンパクトに組込みできる。
(請求項5)
(f)ピストンカラーが環状ウエブの内外周に内周フランジと外周フランジを備え、環状ウエブに油孔を有するだけの単純な形状からなるものであり、プレス成形体により簡易に製作できる。
図1は実施例1の油圧緩衝器の減衰力発生装置を示す断面図、図2は図1の端面図、図3はピストンカラーを示し、(A)は断面図、(B)は端面図、図4は中間カラーを示し、(A)は断面図、(B)は端面図、図5はバルブスプリングを示し、(A)は断面図、(B)は端面図、図6は弾発体を示し、(A)は断面図、(B)は端面図、図7は弾発体を示し、(A)は側面図、(B)は端面図である。
図1、図2は、各種車両用油圧緩衝器の要部を構成する減衰力発生装置10である。減衰力発生装置10は、シリンダ11にピストンロッド12を摺動自在に挿入し、ピストンロッド12の挿入端に螺着して一体化したピストンボルト13の先端小径部13Aにピストン20、ワッシャ14を挿着し、これらをナット15により締結している。16はリバウンドスプリングである。
ピストン20は、ピストンカラー21を用いて構成され、本実施例では、ピストンカラー21をプレス成形体により製作した。ピストンカラー21は、図3に示す如く、環状ウエブ21Aの内外周から内周アール部r1と外周アール部r2を介して軸方向の一側に同一長だけ突出る内周フランジ21Bと外周フランジ21Cを備え、環状ウエブ21Aの平坦部の周方向複数位置(本実施例では4位置)に油孔21Dを有する。
ピストン20は、2個のピストンカラー21を向かい合せにし、両ピストンカラー21の内周フランジ21Bをピストンロッド12に一体のピストンボルト13の先端小径部13Aに通し、両ピストンカラー21の外周フランジ21Cの端面の間に中間カラー22を挟持し、中間カラー22の外周にピストンリング23を設け、ピストンリング23をシリンダ11に摺接可能にする。
中間カラー22は、図4に示す如く、両端面のそれぞれに外周側を残し内周側を除いた環状凹部22Aを備えるとともに、外周面の軸方向中間部に環状溝22Bを備える。中間カラー22は、一方の環状凹部22Aに一方のピストンカラー21の外周フランジ21Cの端部を嵌合し、他方の環状凹部22Aに他方のピストンカラー21の外周フランジ21Cの端部を嵌合することにより、両ピストンカラー21の外周フランジ21Cの端面の間に挟持されるとともに、環状溝22Bにピストンリング23を装填する。中間カラー22は、両環状凹部22Aのそれぞれにピストンカラー21の外周フランジ21Cの端部を嵌合したとき、環状凹部22Aの底面の一部をピストンカラー21の外周フランジ21Cの内側(半径方向の内端)より半径方向の内方に張り出る(チェックバルブ24のための)バルブシート面22Cとする。
ピストン20は、一方のピストンカラー21の外周フランジ21Cの内側に一方の環状チェックバルブ24を配置し、この一方のチェックバルブ24の外縁寄りを、中間カラー22の一方のバルブシート面22Cに着座させ、このチェックバルブ24のためのバルブスプリング25(図5)を該ピストンカラー21の環状ウエブ21Aの内側面によりバックアップ支持する。同様に、ピストン20は、他方のピストンカラー21の外周フランジ21Cの内側に他方の環状チェックバルブ24を配置し、この他方のチェックバルブ24の外縁寄りを、中間カラー22の他方のバルブシート面22Cに着座させ、このチェックバルブ24のためのバルブスプリング25を該ピストンカラー21の環状ウエブ21Aの内側面によりバックアップ支持する。
ピストン20は、両ピストンカラー21の内周フランジ21Bの間に、伸側減衰バルブ26の内周部と圧側減衰バルブ27の内周部を、伸側減衰バルブ26寄りのワッシャ28及びバルブストッパ29の内周部、圧側減衰バルブ27寄りのワッシャ28及びバルブストッパ29の内周部、並びに両バルブストッパ29の内周部の間に挟圧される弾発体30とともに挟持する。これらは、ピストンボルト13とナット15の締結力により挟持される。そして、伸側減衰バルブ26の外周部を一方のチェックバルブ24の内縁寄りに着座させ、圧側減衰バルブ27の外周部を他方のチェックバルブ24の内縁寄りに着座させる。
弾発体30は、図6又は図7に示す如くの皿ばねにより構成することができ、両ピストンカラー21、中間カラー22、伸側減衰バルブ26、圧側減衰バルブ27等の寸法誤差を吸収するとともに、該弾発体30のばね反力以上の圧力により縮んで伸側減衰バルブ26、圧側減衰バルブ27をブロー可能にする。
これにより、ピストン20は、ピストンロッド12の伸長時に、ロッド側油室11Aの油圧が上昇すると、一方のピストンカラー21の油孔21Dから流入する油により伸側減衰バルブ26を一方のチェックバルブ24から離座させて押し開き、更に他方のチェックバルブ24を中間カラー22の他方のバルブシート面22Cから離座させて押し開き、この油を他方のピストンカラー21の油孔21Dからピストン側油室11Bに流出させる。
また、ピストン20は、ピストンロッド12の圧縮時に、ピストン側油室11Bの油圧が上昇すると、他方のピストンカラー21の油孔21Dから流入する油により圧側減衰バルブ27を他方のチェックバルブ24から離座させて押し開き、更に一方のチェックバルブ24を中間カラー22の一方のバルブシート面22Cから離座させて押し開き、この油を一方のピストンカラー21の油孔21Dからロッド側油室11Aに流出させる。
以下、減衰力発生装置10の減衰力調整装置40について説明する。
減衰力調整装置40は、図1に示す如く、一方のピストンカラー21が臨むロッド側油室11Aと、他方のピストンカラー21が臨むピストン側油室11Bを連絡するバイパス油路41をピストンロッド12の中空部、本実施例ではピストンボルト13の中空部に設けた。
減衰力調整装置40は、バイパス油路41のロッド側油室11Aへの出口部に設けた伸側シート41Aに対して進退し、伸側減衰力を調整する伸側ニードル弁42と、バイパス油路41のピストン側油室11Bへの出口部に設けた圧側シート41Bに対して進退し、圧側減衰力を調整する圧側ニードル弁43とを有するものにした。
このとき、ピストンロッド12の中空部に挿通してあるプッシュロッド44のD形断面をなす非円形断面の中空部に、アジャストロッド45の同じく非円形断面の基端部を回転方向に遊びなく係入するとともに、プッシュロッド44の挿通端面をアジャストロッド45の基端側中間部に設けたフランジ45Aに当てる。更に、アジャストロッド45の非円形断面の中間部に伸側ニードル弁42の同じく非円形断面の中空部を軸方向には自在に相対移動可能に係入するとともに、伸側ニードル弁42の基端側のおねじ部をピストンロッド12の中空部の先端に設けてあるめねじ部に螺着してある。これにより、ピストンロッド12の基端側に設けてある伸側操作部を用いたプッシュロッド44及びアジャストロッド45の回転操作により、ピストンロッド12の中空部に螺着してある伸側ニードル弁42を螺動させて該伸側ニードル弁42を伸側シート41Aに対して進退可能にする。伸側ニードル弁42が伸側シート41Aに進入する方向で、伸側シート41Aの開度V1(隙間)を小さくして伸側減衰力を高める。
また、アジャストロッド45のフランジ45Aと伸側ニードル弁42の基端面との間に圧縮ばね46を介装し、アジャストロッド45のフランジ45Aを常にプッシュロッド44の挿通端面に押し当てる状態で、アジャストロッド45の先端側小径部を伸側ニードル弁42の中心部に貫通させ、該アジャストロッド45の先端部に圧側ニードル弁43をボルト止めする。これにより、ピストンロッド12の基端側に設けてある圧側操作部を用いたプッシュロッド44及びアジャストロッド45の軸方向移動操作に追従させることにより、ピストンボルト13の中空部に配置してある圧側ニードル弁43を軸方向移動させて該圧側ニードル弁43を圧側シート41Bに対して進退可能にする。圧側ニードル弁43が圧側シート41Bに対して進入する方向で、圧側シート41Bの開度V2(隙間)を小さくして圧側減衰力を高める。
更に、減衰力調整装置40は、バイパス油路41の伸側シート41Aと圧側シート41Bに挟まれる部分を、中間カラー22が一方のチェックバルブ24及び伸側減衰バルブ26と他方のチェックバルブ24及び圧側減衰バルブ27とともに区画する空間47に連絡する連通路48を、ピストンロッド12、本実施例ではピストンボルト13に設けた。
以下、油圧緩衝器の伸側行程と圧側行程で、ピストンロッド12が低速で移動するときの、減衰力調整装置40による減衰力調整動作について説明する。
(1)伸側減衰力調整動作
(1-1)伸側操作部により操作された伸側ニードル弁42によってバイパス油路41における伸側シート41Aの開度をV1とし、圧側ニードル弁43によってバイパス油路41における圧側シート41Bの開度V2を閉じるとき、ロッド側油室11Aの油は図1の経路A(ロッド側油室11Aから伸側ニードル弁42による伸側シート41Aの開度V1を通って他方のチェックバルブ24からピストン側油室11Bに至る経路)を経て、開度V1で決まる伸側減衰力を発生させる。
(1-2)伸側ニードル弁42による伸側シート41Aの開度をV1とし、圧側ニードル弁43による圧側シート41Bの開度をV2とする。V1>V2のとき、ロッド側油室11Aの油は図1の経路Aを経て、開度V1で決まる伸側減衰力を発生させる。
V1<V2のとき、ロッド側油室11Aの油の多くは図1の経路Aを通るよりも経路C(ロッド側油室11Aから伸側ニードル弁42による伸側シート41Aの開度V1を通り、更に圧側ニードル弁43による圧側シート41Bの開度V2を通ってピストン側油室11Bに至る経路)を経て、開度V1で決まる伸側減衰力を発生させる。
即ち、(1-1)、(1-2)とも、伸側ニードル弁42による伸側シート41Aの開度V1により決まる伸側減衰力を発生させる。
(2)圧側減衰力調整動作
(2-1)圧側操作部により操作された圧側ニードル弁43によってバイパス油路41における圧側シート41Bの開度をV2とし、伸側ニードル弁42によってバイパス油路41における伸側シート41Aの開度V1を閉じるとき、ピストン側油室11Bの油は図1の経路B(ピストン側油室11Bから圧側ニードル弁43による圧側シート41Bの開度V2を通って一方のチェックバルブ24からロッド側油室11Aに至る経路)を経て、開度V2で決まる圧側減衰力を発生させる。
(2-2)圧側ニードル弁43による圧側シート41Bの開度をV2とし、伸側ニードル弁42による伸側シート41Aの開度をV1とする。V2>V1のとき、ピストン側油室11Bの油は図1の経路Bを経て、開度V2で決まる圧側減衰力を発生させる。
V2<V1のとき、ピストン側油室11Bの油の多くは図1の経路Bを通るよりも経路C(ピストン側油室11Bから圧側ニードル弁43による圧側シート41Bの開度V2を通り、更に伸側ニードル弁42による伸側シート41Aの開度V1を通ってロッド側油室11Aに至る経路)を経て、開度V2で決まる圧側減衰力を発生させる。
即ち、(2-1)、(2-2)とも、圧側ニードル弁43による圧側シート41Bの開度V2により決まる圧側減衰力を発生させる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)2個の向かい合せされるピストンカラー21と1個の中間カラー22を用いるとともに、2個のチェックバルブ24を用いることにより、両ピストンカラー21の油孔21Dを伸側油路と圧側油路に共用する等、減衰力発生装置10を簡易に構成することができる。
(b)ピストンロッド12の中空部にバイパス油路41を設け、このバイパス油路41のロッド側油室11Aへの出口部に設けた伸側シート41Aとピストン側室11Bへの出口部に設けた圧側シート41Bのそれぞれに伸側ニードル弁42と圧側ニードル弁43を設けるとともに、バイパス油路41の伸側シート41Aと圧側シート41Bに挟まれる部分を、中間カラー22が一方のチェックバルブ24及び伸側減衰バルブ26と他方のチェックバルブ24及び圧側減衰バルブ27とともに区画する空間47に連絡する連通路48をピストンロッド12に設ける、簡易な構成により、伸側減衰力と圧側減衰力を調整できる。
(c)プッシュロッド44の回転操作により伸側ニードル弁42を伸側シート41Aに対して進退させて伸側減衰力を調整でき、プッシュロッド44の軸方向移動操作により圧側ニードル弁43を圧側シート41Bに対して進退させて圧側減衰力を調整できる。
(d)両ピストンカラー21の内周フランジ21Bの間に、伸側減衰バルブ26の内周部と圧側減衰バルブ27の内周部を挟持するに際し、両減衰バルブ26、27の内周部の間に弾発体30を挟圧した。従って、ピストンカラー21と伸側減衰バルブ26と圧側減衰バルブ27の寸法誤差を弾発体30の弾性変形により吸収できるし、伸側減衰バルブ26又は圧側減衰バルブ27に弾発体30の反力以上の圧力が作用したとき、弾発体30の縮み変形によってこの圧力をブローし、圧力の過大化を防止できる。
(e)ピストンカラー21の外周フランジ21Cの内側に環状チェックバルブ24を配置するとともに、このチェックバルブ24のためのバルブスプリング25を該ピストンカラー21の環状ウエブ21Aによりバックアップ支持するものとしたから、チェックバルブ24及びバルブスプリング25をコンパクトに組込みできる。
(f)ピストンカラー21が環状ウエブ21Aの内外周に内周フランジ21Bと外周フランジ21Cを備え、環状ウエブ21Aに油孔21Dを有するだけの単純な形状からなるものであり、プレス成形体により簡易に製作できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は実施例1の油圧緩衝器の減衰力発生装置を示す断面図である。 図2は図1の端面図である。 図3はピストンカラーを示し、(A)は断面図、(B)は端面図である。 図4は中間カラーを示し、(A)は断面図、(B)は端面図である。 図5はバルブスプリングを示し、(A)は断面図、(B)は端面図である。 図6は弾発体を示し、(A)は断面図、(B)は端面図である。 図7は弾発体を示し、(A)は側面図、(B)は端面図ある。
符号の説明
10 減衰力発生装置
11 シリンダ
11A ロッド側油室
11B ピストン側油室
12 ピストンロッド
21 ピストンカラー
21A 環状ウエブ
21B 内周フランジ
21C 外周フランジ
21D 油孔
22 中間カラー
22C バルブシート面
23 ピストンリング
24 チェックバルブ
25 バルブスプリング
26 伸側減衰バルブ
27 圧側減衰バルブ
30 弾発体
40 減衰力調整装置
41 バイパス油路
41A 伸側シート
41B 圧側シート
42 伸側ニードル弁
43 圧側ニードル弁
44 プッシュロッド
47 空間
48 連通路

Claims (5)

  1. 環状ウエブの内外周から一側に突出る内周フランジと外周フランジを備え、環状ウエブに油孔を有してなるピストンカラーを用い、
    2個のピストンカラーを向かい合せにし、両ピストンカラーの内周フランジをピストンロッドに通し、両ピストンカラーの外周フランジの間に中間カラーを挟持し、中間カラーの外周にピストンリングを設け、
    一方のピストンカラーの外周フランジの内側に配置した一方の環状チェックバルブの外縁寄りを、該ピストンカラーの外周フランジの内側より内方に張り出る中間カラーの一方のバルブシート面に着座させ、他方のピストンカラーの外周フランジの内側に配置した他方の環状チェックバルブの外縁寄りを、該ピストンカラーの外周フランジの内側より内方に張り出る中間カラーの他方のバルブシート面に着座させ、
    両ピストンカラーの内周フランジの間に伸側減衰バルブの内周部と圧側減衰バルブの内周部を挟持し、伸側減衰バルブの外周部を一方のチェックバルブの内縁寄りに着座させ、圧側減衰バルブの外周部を他方のチェックバルブの内縁寄りに着座させた減衰力発生装置であって、
    一方のピストンカラーが臨むロッド側油室と、他方のピストンカラーが臨むピストン側油室を連絡するバイパス油路をピストンロッドの中空部に設け、
    バイパス油路のロッド側油室への出口部に設けた伸側シートに対して進退し、伸側減衰力を調整する伸側ニードル弁と、バイパス油路のピストン側油室への出口部に設けた圧側シートに対して進退し、圧側減衰力を調整する圧側ニードル弁とを有し、
    バイパス油路の伸側シートと圧側シートに挟まれる部分を、中間カラーが一方のチェックバルブ及び伸側減衰バルブと他方のチェックバルブ及び圧側減衰バルブとともに区画する空間に連絡する連通路をピストンロッドに設けた減衰力発生装置。
  2. 前記ピストンロッドの中空部に挿通してあるプッシュロッドの回転操作により、該ピストンロッドの中空部に螺着してある伸側ニードル弁を螺動させて該伸側ニードル弁を進退させ、
    上記プッシュロッドの軸方向移動操作により、該ピストンロッドの中空部に配置してある圧側ニードル弁を進退させる請求項1に記載の減衰力発生装置。
  3. 前記両ピストンカラーの内周フランジの間に、伸側減衰バルブの内周部と圧側減衰バルブの内周部を挟持するに際し、両減衰バルブの内周部の間に弾発体を挟圧してなる請求項1又は2に記載の減衰力発生装置。
  4. 前記ピストンカラーの環状ウエブが、チェックバルブのためのバルブスプリングをバックアップ支持する請求項1〜3のいずれかに記載の減衰力発生装置。
  5. 前記ピストンカラーがプレス成形体からなる請求項1〜4のいずれかに記載の減衰力発生装置。
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