JP4896110B2 - ゼオライト及び吸着材 - Google Patents

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Description

本発明は、ゼオライトを含む吸着ヒートポンプ用水蒸気吸着材を用いた吸着ヒートポンプ、吸着ヒートポンプの運転方法、及び該ヒートポンプを用いた車両用空調装置等に関する。
吸着ヒートポンプや除湿空調装置において吸着材が用いられるが、吸着質、例えば水を吸着した吸着材を再生するために、吸着材を加熱して吸着質を脱着させ、乾燥した吸着材を吸着質の吸着に使用する温度に冷却して再度吸着質の吸着に使用する。
吸着材から吸着質を脱着させるために、比較的高温(120℃以上)の排熱または温熱を利用する吸着式ヒートポンプが既に実用化されている。しかし一般にコジェネレーション機器、燃料電池、自動車エンジンの冷却水や太陽熱などによって得られる熱は100℃以下と比較的低温であるため、現在実用化されている吸着式ヒートポンプの駆動熱源としては利用できず、100℃以下、更には60℃〜80℃の低温排熱の有効利用が求められていた。
吸着式ヒートポンプの動作原理は同じでも、利用可能な熱源温度によって吸着材に求められる吸着特性が大きく異なる。例えば、高温側の熱源として用いようとするガスエンジンコージェネレーションや固体高分子型燃料電池の排熱温度は60℃〜80℃であり、自動車エンジンの冷却水の温度は85℃〜90℃である。
そして、乾燥した吸着材を冷却するための熱源の温度も装置の設置場所によって異なる。例えば自動車の場合はラジエターで得られる温度であり、ビルや住宅などでは水冷塔や河川水などの温度である。つまり、吸着ヒートポンプの操作温度範囲は、ビルなどに設置する場合には低温側が25℃〜35℃、高温側が60℃〜80℃、自動車などに設置する場合には低温側が30℃〜40℃、高温側が85℃〜90℃程度である。このような低温排熱を有効利用するために、低温側熱源と高温側熱源の温度差が小さくても駆動できる装置が望まれている。
吸着材の周囲が比較的高い温度でも装置が充分に作動するためには、吸着質を低相対蒸気圧で吸着させる必要があり、また使用する吸着材を少量にして装置を小型化するためには吸着材の吸脱着量が多い必要がある。そして吸着質の脱着(吸着材の再生)に低温の熱源を利用するためには脱着温度が低い必要がある。すなわち吸着ヒートポンプまたは除湿空調装置に用いる吸着材として(1)吸着質を低い相対蒸気圧で吸着し、(2)吸脱着量が多く、(3)吸着質を高い相対蒸気圧で脱着する吸着材が望まれている。
本発明は水蒸気を低相対蒸気圧域で吸脱着する吸着材を用いた効率の良い吸着ヒートポンプ、吸着ヒートポンプの運転方法、及び吸着ヒートポンプを用いた車両用空調装置の提供を目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、吸着ヒートポンプなどの吸着質の吸脱着を装置の駆動源とする装置に適した水蒸気吸着材を見いだした。
すなわち本発明の要旨は、吸着質、吸着質を吸脱着する吸着材を備えた吸脱着部、該吸脱着部に連結された吸着質の蒸発を行う蒸発部、および該吸脱着部に連結された吸着質の凝縮を行う凝縮部を備えた吸着ヒートポンプの運転方法であって、前記吸着材が、ゼオライトを含む水蒸気吸着材であって、該ゼオライトが骨格構造にアルミニウム、リンおよびケイ素を含み、かつ、該ゼオライトの29Si−MAS−NMRスペクトルにおける−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積が−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して10%以下であり、前記吸着材から前記吸着質を脱着して前記吸着材を再生する際に加熱する熱媒の温度が100℃以下であることを特徴とする吸着ヒートポンプの運転方法に存する。
本発明の他の要旨は、吸着質、吸着質を吸脱着する吸着材を備えた吸脱着部、該吸脱着部に連結された吸着質の蒸発を行う蒸発部、および該吸脱着部に連結された吸着質の凝縮を行う凝縮部を備えた吸着ヒートポンプの運転方法であって、前記吸着材が、ゼオライトを含む水蒸気吸着材であって、該ゼオライトが骨格構造にアルミニウム、リンおよびケイ素を含み、かつ、該ゼオライトの29Si−MAS−NMRスペクトルにおける−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積が−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して10%以下であり、前記吸着材から前記吸着質を脱着して前記吸着材を再生する際に加熱する熱媒の温度が60〜95℃であり、前記凝縮部の温度が30〜40℃であることを特徴とする吸着ヒートポンプの運転方法に存する。
本発明のさらに他の要旨は、吸着質、吸着質を吸脱着する吸着材を備えた吸脱着部、該吸脱着部に連結された吸着質の蒸発を行う蒸発部、および該吸脱着部に連結された吸着質の凝縮を行う凝縮部を備えた吸着ヒートポンプであって、前記吸着材から前記吸着質を脱着して前記吸着材を再生する際に加熱する熱媒の温度を100℃以下とし、前記吸着材が、ゼオライトを含む水蒸気吸着材であって、該ゼオライトが骨格構造にアルミニウム、リンおよびケイ素を含み、かつ、前記ゼオライトの29Si−MAS−NMRスペクトルにおける−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積が−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して10%以下であり、前記ゼオライトの骨格構造に含まれるアルミニウム、リンおよびケイ素の原子の存在割合が下記式(1)、(2)および(3)
0.001≦x≦0.3 ・・・(1)
(式中、xは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するケイ素のモル比を示す)
0.3≦y≦0.6 ・・・(2)
(式中、yは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するアルミニウムのモル比を示す)
0.3≦z≦0.6 ・・・(3)
(式中、zは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するリンのモル比を示す)
を満足し、前記ゼオライトが、水蒸気吸着等温線において相対蒸気圧0.05以上、0.30以下の範囲で相対蒸気圧が0.15変化したときに水の吸着量変化が0.18g/g以上の相対蒸気圧域を有するものであることを特徴とする吸着ヒートポンプに存する。
本発明のさらに他の要旨は、上記吸着ヒートポンプを車両室内の空調に使用することを特徴とする車両用空調装置に存する。
吸着ヒートポンプ用の吸着材としては、一般的にシリカゲルと低シリカアルミナ比のゼオライトが用いられてきた。しかし、従来吸着ヒートポンプに利用されてきた吸着材は、比較的低温の熱源を吸着ヒートポンプの駆動源として利用するには吸脱着能力が不十分であった。
例えば、吸着ヒートポンプ用のゼオライトの代表例として13Xの水蒸気吸着等温線を考えると、相対蒸気圧0.05以下で急激に吸着され、0.05より高い相対蒸気圧域ではゼオライトの水蒸気吸着量は変化しない。吸着剤を再生する際には、周囲の気体の相対湿度を低下させて一度吸着した水分を脱着して除くが、ゼオライト13Xに吸着された水を脱着するには相対蒸気圧を下げる必要があるため、150℃〜200℃の熱源が必要であると言われている。一般にゼオライトは水の吸着能力に優れるが、一度吸着すると吸着質が脱着しづらく、再生に高温の熱源が必要という欠点がある。
また最近では界面活性剤のミセル構造を鋳型として合成したメソポーラスモレキュラーシーブ(FSM−10など)(特開平9−178292号)や通称AlPO−5等の多孔質リン酸アルミニウム系モレキュラーシーブ(特開平11−197439号)などのゼオライトも検討されている。メソポーラスモレキュラーシーブ(FSM−10)は相対蒸気圧0.20と0.35の範囲で吸着量差は0.25g/gと大きく、有望な素材である(特開平9−178292号:図14のグラフ4;FSM−10)。しかし、本発明の吸着ヒートポンプの運転操作の一例である相対蒸気圧0.05〜0.30の範囲では吸着量が小さい。その中でも吸着量変化が大きいのは相対蒸気圧0.15〜0.30の範囲であるが、この時の吸着量差は0.08g/gであり、吸着ヒートポンプの性能は劣らざるを得ない。また、繰り返し使用すると構造が崩れ、吸着材としての機能が低下することが指摘されており、耐久性が課題となっている。
例えば、図8に示す多孔質リン酸アルミニウム系モレキュラーシーブのAFI型(フレームワーク密度=17.5T/1,000Å3)ゼオライトであるALPO−5の吸着等温線(Colloid Polym Sci 277, p83〜88(1999), Fig.1(吸着温度30℃)より引用)の吸着等温線によると、ALPO−5は相対蒸気圧0.25〜0.40の範囲で吸着量が急激に上昇し、相対蒸気圧0.05〜0.3の範囲で吸脱着させることは可能であるが、相対蒸気圧0.15〜0.30の範囲での吸着量変化は0.14g/gであった。
吸着ヒートポンプに適した吸着材として知られているシリカゲルA型(富士シリシア化学(株))を吸着等温線測定装置(ベルソーブ18:日本ベル(株))により測定した、吸着温度25℃の水蒸気の吸着等温線を図9に示す。なお、この測定は図1の実施例1と同じ条件で行った。図9のシリカゲルA型の吸着等温線によると、シリカゲルA型は、相対水蒸気圧0〜0.7の範囲で相対水蒸気圧とほぼ比例した吸着量が得られる。しかし、メソポーラスモレキュラーシーブや多孔質リン酸アルミニウム系モレキュラーシーブと同じ相対蒸気圧0.15〜0.30の範囲ではA型シリカゲルは0.08g/gしか吸着量が変化しない。シリカゲルを吸着材として使用した吸着ヒートポンプが商品化されているが、この吸着量差が小さいことが原因で装置が大きくならざるを得ない。
本発明の、骨格構造にアルミニウム、リンおよびケイ素を含み、29Si−MAS−NMRスペクトルにおける−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積が−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して10%以下である水蒸気吸着材によれば、吸着材の吸脱着による水分吸着量の差が大きく、低温度で吸着材の再生(脱着)が可能になるため、従来に比べて低温の熱源を利用して、効率よく吸着ヒートポンプを駆動することができる。すなわち、本発明の吸着材によれば、100℃以下の比較的低温の熱源で駆動する吸着ヒートポンプを提供できる。
まず、本発明の吸着ヒートポンプの動作原理等について説明する。吸着ヒートポンプの操作蒸気圧範囲は、高温熱源温度Thigh、低温熱源温度Tlow1、低温熱源温度Tlow2および冷熱生成温度Tcoolから求められる脱着側相対蒸気圧φ1と吸着側相対蒸気圧φ2によって決定される。
φ1およびφ2は次式(a)および(b)
脱着側相対蒸気圧φ1=平衡蒸気圧(Tlow1)/平衡蒸気圧(Thigh)
…(a)
吸着側相対蒸気圧φ2=平衡蒸気圧(Tcool)/平衡蒸気圧(Tlow2)
…(b)
により算出でき、φ1とφ2との間が操作可能な相対蒸気圧範囲である。
ここで、高温熱源温度Thighは吸着材から吸着質を脱着して吸着材を再生する際に加熱する熱媒の温度を、低温熱源温度Tlow1は凝縮部の吸着質の温度を、低温熱源温度Tlow2は再生後の吸着材を吸着に共する際に冷却する熱媒の温度を、冷熱生成温度Tcoolは蒸発部の吸着質の温度、すなわち生成した冷熱の温度を意味する。平衡蒸気圧は吸着質の平衡蒸気圧曲線を用いて、温度から求めることができる。
以下、吸着質が水である場合の操作蒸気圧範囲を例示する。高温熱源温度Thighが80℃、低温熱源温度Tlow1が30℃、冷熱生成温度Tcoolが10℃の場合、操作蒸気圧範囲はφ1〜φ2=0.09〜0.29である。同様に高温熱源温度が60℃の場合、操作相対水蒸気圧範囲はφ1〜φ2=0.21〜0.29である。また、自動車エンジンの排熱を利用して吸着ヒートポンプを駆動する場合については特開2000−140625号公報に詳細に記載されている。この報告を基に推算すると、高温熱源温度約90℃、低温熱源温度30℃である。この場合、操作相対水蒸気圧範囲はφ1〜φ2=0.06〜0.29である。
以上より、ガスエンジンコージェネレーション、固体高分子型燃料電池または自動車エンジンの排熱を利用して吸着ヒートポンプを駆動する場合、操作相対水蒸気圧範囲はφ1〜φ2=0.05〜0.30、さらに限定すればφ1〜φ2=0.06〜0.29となると考えられる。つまり、加熱によって相対水蒸気圧を下げて吸着材を再生する際に、相対水蒸気圧が0.05、好ましくは0.06以上の範囲で脱着が完了しなければならない。一方、吸着という点では、相対蒸気圧0.30、好ましくは0.29以下の範囲で充分な吸着量が得られなければならない。つまり、この操作湿度範囲の中で吸着量の変化が大きい材料が好ましい。したがって、相対蒸気圧の下限が0.05、好ましくは0.06、上限が0.30、好ましくは0.29の範囲、すわち相対蒸気圧の範囲はこれら下限と上限の組み合わせから選ばれ、好ましくは0.05〜0.30、より好ましくは0.06〜0.29の範囲において吸着量が大きく変化する材料が適当である。
例えば吸着ヒートポンプにより、3.0kW(=10,800kJ/hr)の冷房能力を得る場合について想定する。ここで、3.0kWは一般的な自動車のエアコンに使用されるエアコンの冷房能力である。吸着ヒートポンプの容量は、種々の車両のエンジンルーム調査から少なくとも15リットル以下であることが望ましいと考えられる。
次に、15リットル以下の容量の中に充填可能な吸着剤重量を求める。エンジンルームに載せるべき部品としては吸着塔本体、蒸発器、凝縮器および制御バルブ類がある。これらを概略一体に形成したアッセンブリを15リットル以下の容量にする必要がある。我々の検討では、蒸発器と凝縮器とバルブ類の体格はおよそ4.5リットルで形成できると考えられる。従って吸着塔本体の容量はおよそ10.5リットル以下である。吸着塔内における吸着剤の充填率および吸着剤のかさ密度は、通常、それぞれ約30%、約0.6kg/リットルであるので、充填可能な吸着剤重量(W)は10.5×30%×0.6=1.89kg程度である。
次に吸着剤に求められる特性について説明する。吸着式ヒートポンプでの冷房能力Rは次式Aで表される。
R=(W・ΔQ・ηC・ΔH/τ)・ηh(式A)
ここでWは吸着塔1台(片側)に充填される吸着剤重量、ΔQは吸着時と脱離時の条件における平衡吸着量振幅で前記吸着量差(Q2−Q1)、ηCは平衡吸着振幅ΔQに対する切り替え時間内の実際の吸着振幅の割合を示す吸着振幅効率、ΔHは水の蒸発潜熱、τは吸着工程と脱離工程との切り替え時間、ηhは吸着剤や熱交換器が温水温度と冷却水温度との間を温度変化することによるヒートマス損失を考慮したヒートマス効率、を示す。
Rは前述のように3kW、Wは1.89kg/2=0.95kgである。また我々の過去の検討から、τはおよそ60secが適当であり、ΔH、ηC、ηhの値はそれぞれおよそ2500kJ/kg、0.6、0.85であることが得られているので(式A)からΔQを求めると、
ΔQ=R/W/ηC/ΔH・τ/ηh=3.0/0.95/0.6/2500・60/0.85=0.149kg/kg
となる。すなわち自動車用吸着式ヒートポンプに用いる吸着剤としては、ΔQは0.15g/g以上、0.18g/g以上が好ましく、0.20g/g以上が更に好ましい。
以上、自動車への適用を前提に説明したが、上記の特性を満足するものであれば定置用など他の用途にも十分適用可能であることは言うまでもない。
吸着ヒートポンプは、吸着材が吸着質を吸脱着する能力を駆動源として利用している。吸着ヒートポンプにおいては吸着質として、水、エタノールおよびアセトンなどが使用できるが、中でも安全性、価格、蒸発潜熱の大きさから、水が最も好ましい。吸着質は蒸気として吸着材に吸着されるが、吸着材は、狭い相対蒸気圧範囲で吸着量の変化が大きい材料が好ましい。狭い相対蒸気圧範囲で吸着量の変化が大きいと、同じ条件で同等の吸着量を得るために必要な吸着材の量を減らし、冷却熱源と加熱熱源の温度差が小さくても吸着ヒートポンプを駆動できるからである。
本発明の水蒸気吸着材はゼオライトを含有する水蒸気吸着材であって、該ゼオライトに一つの特徴を有するものである。水蒸気吸着材は、直接大気中の水蒸気を吸着する除湿器、デシカント空調装置、調湿建材などに用いられ、また、吸着ヒートポンプのように真空中で水蒸気しか存在しない環境で吸着材として使用される。
本発明の水蒸気吸着材に含まれるゼオライト(以下これを「本発明のゼオライト」ということがある)に関して以下詳細に説明する。
本発明のゼオライトは、骨格構造にアルミニウム、リンおよびケイ素を含む。本発明のゼオライトの29Si−MAS−NMRスペクトルにおける−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積は、−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して10%以下であって、好ましくは9.5%以下、さらに好ましくは9%以下のゼオライトである。上記の強度面積比が大きすぎると低相対蒸気圧域での吸脱着特性が劣る。
また、29Si−MAS−NMRスペクトルにおける−70ppm〜−92ppmの信号強度の積分強度面積は、−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して25%以上であって、好ましくは50%以上である。
なお、本発明における29Si−MAS−NMRスペクトルは、テトラメチルシランを標準物質として、水デシケーター中で試料を室温で一昼夜保存して水を飽和吸着させた試料を以下の条件で測定したものである。
装置:Chemagnetic CMX−400
プローブ:7.5mmMASプローブ
共鳴周波数:79.445MHz
パルス幅:5.0マイクロ秒
パルス系列:シングルパルス
待ち時間:60秒
回転数:4000rps
ゼオライトの29Si−MAS−NMRのスペクトルは、ゼオライト中のSiの結合状態についての情報を与え、ピークの位置や分布によりSi結合状態を知ることができる。
本発明のゼオライトはアルミニウム、リンおよびケイ素を含むが、ゼオライト中のケイ素原子はSiO2を単位として存在している。ここで、29Si−MAS−NMRのスペクトルにおいて、−90ppm付近のピークはケイ素原子が酸素原子を介して4個のケイ素原子以外の原子と結合しているものである。これに対して−110ppm付近のピークは、ケイ素原子が酸素原子を介して4個のケイ素原子と結合しているものである。すなわち、−110ppm付近のピーク強度が大きいゼオライトはケイ素原子同士が集まり、ゼオライトにおけるケイ素原子の分散性が低いことを意味する。
Siの分散性がゼオライトの吸着特性に影響し、後述する様に、ケイ素原子の分散性が高いゼオライトが特に吸着ヒートポンプの吸着材に適した性能を発揮すると考えられる。
本発明のゼオライトにおいて、アルミニウム、リンおよびケイ素の原子の存在割合は下記式(1)、(2)および(3)
0.001≦x≦0.3 ・・・(1)
(式中、xは骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対するケイ素のモル比を示す)
0.3≦y≦0.6 ・・・(2)
(式中、yは骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対するアルミニウムのモル比を示す)
0.3≦z≦0.6 ・・・(3)
(式中、zは骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対するリンのモル比を示す)
を満足するものが好ましい。ゼオライト中の上記原子の存在割合のなかで、上記式(1)におけるケイ素の存在割合(x)が、0.25以下が好ましく、0.2以下がより好ましい。
更に上記の通り、ケイ素原子の分散性が高いものが本発明の吸着性の性能の点で好ましいと考えられ、かかる分散性を示すものを得るためには、上記ケイ素の存在割合(x)が、0.09以下であると有利である傾向があり、0.085以下が更に好ましく、特に0.08以下が好ましい。又、上記ケイ素の存在割合(x)が0.003以上が好ましく、0.005以上が更に好ましく、特に0.01以上が好ましい。
また、上記の組成のケイ素、アルミニウム、リンの範囲内であるならば、骨格内に他の元素が含まれていても良い。他の元素としては、リチウム、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、砒素、スズ、カルシウム、硼素などがあげられる。また、このゼオライトは他のカチオンと交換可能なカチオン種を持つものを含むが、その場合のカチオンとしては、プロトン、Li、Na、Kなどのアルカリ元素、Mg、Caなどのアルカリ土類元素、La、Ce等の希土類元素、Fe、Co、Ni等の遷移金属元素などがあげられるが、プロトン、アルカリ元素、アルカリ土類元素が好ましい。
上記の原子割合は元素分析により決定することができる。元素分析値は試料を塩酸水溶液で加熱溶解させ、ICP分析により求める。
本発明のゼオライトは天然のゼオライトでも人工のゼオライトでもよく、例えば人工のゼオライトではInternational Zeolite Association(IZA)の規定によるアルミノシリケート類、アルミノフォスフェート類などが含まれる。
本発明のゼオライトの構造は、International ZeoliteAssociation(IZA)が定めるコードで示すと、通常AEI、AFR、AFS、AFT、AFX、AFY、AHT、CHA、DFO、ERI、FAU、GIS、LEV、LTA、VFIであり、AEI、GIS、CHA、VFI、AFS、LTA、FAU、AFYが好ましく、CHAが最も好ましい。
ゼオライトの構造は粉末XRD(粉末X線回折)によりXRDパターンを測定し、Collection Of Simulated XRD PowderPatterns For Zeolites(1996,ELSEVIER)に記載されたXRDパターンと比較して決定する。
また、IZAのAtlas Of Zeolite Structure Types(1996,ELSEVIER)に構造とフレームワーク密度の関係が記載されており、構造からフレームワーク密度を知ることができる。
本発明のゼオライトのフレームワーク密度は、通常10.0T/1000A3以上16.0T/1000A3以下、好ましくは10.0T/1000A3以上15.0T/1000A3以下のゼオライトである。
本発明のゼオライトとしては、水蒸気吸着等温線において通常相対蒸気圧0.05〜0.30の範囲で相対蒸気圧が0.15変化したときに、水の吸着量が0.18g/g以上変化するゼオライトであるのが好ましく、0.20g/g以上変化するゼオライトが更に好ましい。また、相対蒸気圧0.05〜0.20の範囲で水の吸着量が0.18g/g以上変化するゼオライトが更に好ましく、0.20g/g以上変化するゼオライトが最も好ましい。そして、水蒸気吸着等温線において相対蒸気圧0.05での吸着量は、通常0.15g/g以下であり、0.12g/g以下が好ましく、更に0.10g/g以下、特に0.07g/g以下が好ましく、0.05g/g以下が最も好ましい。
なお、本発明における水蒸気吸着材の水蒸気吸着等温線の測定は、以下の条件で行う。
吸着等温線測定装置:ベルソーブ18(日本ベル(株))
空気高温槽温度:50℃
吸着温度:25℃
初期導入圧力:3.0torr
導入圧力設定点数:0
飽和蒸気圧:23.76mmHg
平衡時間:500秒
前処理:200℃、5時間真空引き
本発明のゼオライトは上記した特性を有する限りその製造方法は特に限定されないが、例えば特公平4−37007号公報、特公平5−21844号公報、特公平5−51533号公報、米国特許第4440871号公報等に記載の方法に準じて以下の方法により製造することができる。
まず、アルミニウム源、シリカ源、リン酸源およびテンプレートを混合して水性ゲルを調合する。
アルミニウム源としては、擬ベーマイト、アルミニウムイソプロポキシド、水酸化アルミニウム、アルミナゾル、アルミン酸ナトリウムなどが用いられる。
シリカ源としては、fumedシリカ、シリカゾル、コロイダルシリカ、水ガラス、ケイ酸エチル、ケイ酸メチルなどが用いられる。
リン酸源としてはリン酸が用いられる。また、リン酸アルミニウムを用いる事もできる。
テンプレートとしては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等の4級アンモニウム塩、モルホリン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−イソプロピルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ピペリジン、シクロヘキシルアミン、2−メチルピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、コリン、N,N‘−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、N−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、キヌクリジン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)オクタンイオン、ジ−n−ブチルアミン、ネオペンチルアミン、ジーn−ペンチルアミン、イソプロピルアミン、t−ブチルアミン、エチレンジアミン、ピロリジン、2−イミダゾリドン、ジ−イソプロピル−エチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、ヘキサメチレンイミン、等の1級アミン、2級アミン、3級アミン、ポリアミンが用いられる。これらは混合して用いても良い。このなかでもモルホリン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン、イソプロピルアミン、ジ−イソプロピル−エチルアミン、N−メチル−n−ブチルアミン、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドが好ましく、工業的にはより安価なモルホリン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミンがより好ましい。これらは単独で使用しても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
アルミニウム源、シリカ源、リン酸源およびテンプレート混合順序は条件により異なるが、通常は、まず、リン酸源、アルミニウム源を混合し、これにシリカ源、テンプレートを混合する。水性ゲルの組成は、酸化物のモル比であらわして、一般に、0.02<SiO2/P25<20、0.02<SiO2/Al23<20であり、好ましくは0.04<SiO2/P25<10、0.04<SiO2/Al23<10である。水性ゲルのpHは5から10、好ましくは6から9である。尚、ケイ素原子の分散性が良好なものを得る1つの手法としてケイ素の存在割合(x)が0.09以下であるためには、水性ゲルの組成は、酸化物のモル比で表わして、0.02<SiO2/Al23<0.5が好ましく、更に好ましくは0.02<SiO2/Al23<0.4、特に好ましくは0.02<SiO2/Al23<0.35である。またP25/Al23の比は0.6以上1.3以下であり、好ましくは、0.7以上1.2以下、さらに好ましくは0.8以上1.1以下である。また水の割合は、Al23に対して、モル比で通常3以上、好ましくは5以上、さらに好ましくは10以上であって、通常200以下、好ましくは150以下、さらに好ましくは120以下である。
なお、水性ゲル中には、適宜上記以外の成分を共存させても良い。このような成分としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物や塩、アルコール等の親水性有機溶媒があげられる。
調合した水性ゲルを耐圧容器に入れ、自己発生圧下、または結晶化を阻害しない気体加圧下で、攪拌または静置状態で所定温度を保持する事により水熱合成する。
水熱合成の条件は、通常100℃〜300℃であり、好ましくは、120℃〜250℃である。反応時間は通常、5時間〜30日であり、好ましくは10時間〜15日である。
水熱合成後、生成物を分離し、水洗、乾燥し、焼成等の方法により、含有する有機物を除去し、ゼオライトを得る。
本発明のとくに好ましいゼオライトとして、例えばCHA構造のシリコアルミノフォスフェートが挙げられる。又、吸着特性の点から、ゼオライトの細孔径は、3Å以上10Å以下であるのが好ましい。
本発明の水蒸気吸着材に含まれるゼオライトは少ない相対蒸気圧で大きな吸着量変化を示すため、ゼオライト単独で、優れた水蒸気吸着材として利用できる。吸着ヒートポンプ用吸着材として用いる場合には、ゼオライトを加工して所定の強度、粒子径、形状などの特性を有する水蒸気吸着材とすることができる。
水蒸気吸着材として利用するためにゼオライトを加工する場合には、ゼオライトの吸着性能を低下させないように留意する必要があるが、一般的にはアルミナやシリカなどの無機バインダーを用いて成形する。
また、水蒸気吸着材に所望の水蒸気吸着特性を持たせるために、本発明のゼオライト以外にシリカゲル、メソポーラスシリカ、アルミナ、活性炭、粘土等を水蒸気吸着材に含ませてもよい。しかし低相対蒸気圧で良好な吸着特性を得るために、本発明の水蒸気吸着材に対するゼオライトの割合は通常60重量%以上であって、70重量%以上が好ましく、80重量%以上が更に好ましく、吸着特性の点からはゼオライトのみで水蒸気吸着材として用いるのが最も好ましい。
本発明の水蒸気吸着材を水蒸気の吸着に用いると、低相対蒸気圧域で大きな水蒸気吸着量が得られ、効率よく水蒸気を吸着することができ、吸着ヒートポンプの吸脱着部に使用できる。
本発明の水蒸気吸着材は、従来のシリカゲルやゼオライトと比較して、低い相対蒸気圧において吸着量がより多く変化するため、吸着質と、吸着質を吸脱着する吸着材を備えた吸脱着部と、該吸脱着部に連結された吸着質の蒸発を行う蒸発部と、該吸脱着部に連結された吸着質の凝縮を行う凝縮部とを備えた吸着ヒートポンプの吸着材として使用できる。
また、狭い範囲の相対蒸気圧変化で大きな吸着量変化が得られることから、吸着ヒートポンプのなかでも装置の小型化が要求され吸着材の充填量が限られる吸着ヒートポンプ、例えば車両用空調装置等により好適に使用できる。
本発明の水蒸気吸着材を使用した吸着ヒートポンプの運転条件は所望によりその性能を発現する条件を適宜選定すればよいが、冷却水温度の平衡蒸気圧を、吸着材から吸着質を脱着するのに利用する熱源温度の平衡蒸気圧で除すことで決定される脱着側相対蒸気圧φ1が0.05以上、生成される冷熱温度の平衡蒸気圧を冷却水温度の平衡蒸気圧で除すことで決定される吸着側相対蒸気圧φ2が0.30以下となる様な厳しい条件を選択することも可能である。
以下、本発明の吸着ヒートポンプの作用について、具体的に説明するが、本発明の吸着ヒートポンプはこれにより限定されるものではない。
本発明の吸着ヒートポンプの概念図の一例を図10に示す。図10に示す吸着ヒートポンプは、吸着質を吸脱着可能な吸着材と、吸着材が充填され吸着質の吸脱着により発生した熱を熱媒に伝達する吸脱着部である吸着塔1および2と、吸着質の蒸発により得られた冷熱を外部へ取り出す蒸発器4と、吸着質の凝縮により得られた温熱を外部へ放出する凝縮器5から構成されている。なお、吸着ヒートポンプを操作する場合には運転に必要な吸脱着量を得られるように環境温度における吸着等温線から操作条件を求め、通常は装置を運転する上で最大の吸脱着量を得られるように決定する。
図10に示すごとく、吸着材が充填された吸着塔1及び2は、吸着質配管30により相互に接続され、該吸着質配管30には制御バルブ31〜34を設ける。ここで、吸着質は吸着質配管内で吸着質の蒸気または吸着質の液体及び蒸気との混合物として存在する。
吸着質配管30には蒸発器4及び凝縮器5が接続されている。吸着塔1及び2は蒸発器4、凝縮器5の間に並列に接続されており、凝縮器5と蒸発器4の間には凝縮器にて凝縮された吸着質を蒸発器4に戻すための戻し配管3を設ける。なお、符号41は蒸発器4からの冷房出力となる冷水の入口、符号51は凝縮器5に対する冷却水の入口である。符号42及び52はそれぞれ冷水及び冷却水の出口である。また、冷水配管41及び42には、室内空間(空調空間)と熱交換するための室内機300と、冷水を循環するポンプ301が接続されている。
また、吸着塔1には熱媒配管11が、吸着塔2には熱媒配管21がそれぞれ接続され、該熱媒配管11及び21には、それぞれ切り替えバルブ115及び116並びに215及び216が設けてある。また、熱媒配管11及び21はそれぞれ吸着塔1及び2内の吸着材を加熱または冷却するための加熱源または冷却源となる熱媒を流す。熱媒は、特に限定されず、吸着塔内の吸着材を有効に加熱・冷却できればよい。
温水は切り替えバルブ115、116、215、及び216の開閉により、入口113及び/又は213より導入され、各吸着塔1及び/又は2を通過し、出口114及び/又は214より導出される。冷却水も同様の切り替えバルブ115、116、215、及び216の開閉により、入口111及び/又は211より導入され、各吸着器1及び/又は2を通過し、出口112及び/又は212より導出される。また、熱媒配管11及び/又は21には、図示しないが外気と熱交換可能に配設された室外機、温水を発生する熱源、熱媒を循環するポンプが接続されている。熱源としては特に限定されず、例えば自動車エンジン、ガスエンジンやガスタービンなどのコジェネレーション機器および燃料電池などが挙げられ、また、自動車用として用いる時には、自動車エンジン、自動車用燃料電池が好ましい熱源の例として挙げられる。
図10を用いて吸着式ヒートポンプの運転方法について説明する。第1行程では制御バルブ31及び34を閉鎖、制御バルブ32及び33を解放し、吸着塔1において再生工程を、吸着塔2において吸着工程を行う。また、切り替えバルブ115、116、215、及び216を操作し、熱媒パイプ11には温水を、熱媒パイプ21には冷却水を流通させる。
吸着塔2を冷却する際には冷却塔等の熱交換器によって外気、河川水等と熱交換して冷やされた冷却水を熱媒パイプ21を通して導入し、通常30〜40℃程度に冷却される。また、制御バルブ32の開操作により蒸発器4内の水は蒸発し、水蒸気となって吸着塔2に流れ込み、吸着材に吸着される。蒸発温度での飽和蒸気圧と吸着材温度(一般的には20〜50℃、好ましくは20〜45℃、更に好ましくは30〜40℃)に対応した吸着平衡圧との差により水蒸気移動が行われ、蒸発器4においては蒸発の気化熱に対応した冷熱、即ち冷房出力が得られる。吸着塔の冷却水の温度と蒸発器で生成する冷水温度との関係から吸着側相対蒸気圧φ2(ここでφ2は、上記(b)のとおり、蒸発器で生成する冷水温度における吸着質の平衡蒸気圧を、吸着塔の冷却水の温度における吸着質の平衡蒸気圧で除すことにより求める)が決定されるが、φ2は本発明で規定した吸着材が最大に水蒸気を吸着する相対蒸気圧より大きくなるよう運転することが好ましい。φ2が本発明で規定した吸着材が最大に水蒸気を吸着する相対蒸気圧より小さい場合には、吸着材の吸着能を有効に利用できず、運転効率が悪くなるからである。φ2は環境温度等により適宜設定することができるが、φ2における吸着量が通常0.20以上、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.30以上となる温度条件で吸着ヒートポンプを運転する。
再生工程にある吸着塔1は通常40〜100℃、好ましくは50〜98℃、更に好ましくは60〜95℃の温水により加熱され、前記温度範囲に対応した平衡蒸気圧になり、凝縮器5の凝縮温度30〜40℃(これは凝縮器を冷却している冷却水の温度に等しい)での飽和蒸気圧で凝縮される。吸着塔1から凝縮器5へ水蒸気が移動し、凝縮されて水となる。水は戻し配管3により蒸発器4へ戻される。凝縮器の冷却水の温度と温水の温度との関係から脱着側相対蒸気圧φ1(ここでφ1は、上記(a)のとおり、凝縮器の冷却水の温度における吸着質の平衡蒸気圧を、温水の温度における吸着質の平衡蒸気圧で除すことにより求める)が決定されるが、φ1はSAPO−34、ZYT−6が急激に水蒸気を吸着する相対蒸気圧より小さくなるよう運転することが好ましい。もし、φ1が本発明の水蒸気吸着材が急激に水蒸気を吸着する相対蒸気圧より大きいと、本発明水蒸気吸着材の優れた吸着量が有効に利用できないからである。φ1は環境温度等により適宜設定することができるが、φ1における吸着量が通常0.10以下、好ましくは0.07以下、より好ましくは0.05以下となる温度条件で吸着ヒートポンプを運転する。なお、φ1における吸着質の吸着量とφ2における吸着質の吸着量との差が、通常0.18g/g以上、好ましくは0.20g/g以上、さらに好ましくは0.25g/g以上となるように運転する。以上が第1行程である。
次の第2行程では、吸着塔1が吸着工程、吸着塔2が再生工程となるように、制御バルブ31〜34及び切り替えバルブ115、116、215、及び216を切り替えることで、同様に蒸発器4から冷熱、即ち冷房出力を得ることができる。以上の第1及び第2行程を順次切り替えることで吸着ヒートポンプの連続運転を行う。
なお、ここでは2基の吸着塔を設置した場合の運転方法を説明したが、吸着材が吸着した吸着質の脱着を適宜おこなうことにより、いずれかの吸着塔が吸着質を吸着できる状態を維持できれば吸着塔は何基設置してもよい。
尚、本発明の吸着ヒートポンプ用吸着材は、低い相対蒸気圧において吸着量がより多く変化するため、吸着質の吸脱着部を備えた従来公知の各種の空調装置、具体的には除湿空調装置(いわゆるデシカント空調装置)の脱着部の吸着材(デシカント空調装置用の吸着材)としての適用の可能性がある。その場合、公知のデシカント空調装置における吸着材を本発明の吸着材に変更することで適用可能である。
実施例1
特公平4−37007号公報に記載されている方法に準じて、以下の方法によりCHA型シリコアルミノフォスフェートを製造した。
水18gに85%リン酸15.4gおよび擬ベーマイト(25%水含有、コンデア製)9.2gをゆっくりと加え、攪拌した。さらに水を10g加え1時間攪拌し、これをA液とした。A液とは別にfumedシリカ(アエロジル200)4.1g、モルホリン11.6g、水15gを混合した液を作り、これをA液にゆっくりと加えた。さらにこれに水を24g加え、3時間攪拌した。
得られた混合物をテフロン(登録商標)内筒の入った200ccのステンレス製オートクレーブに仕込み、200℃で24時間静置で反応させた。反応後冷却して、デカンテーションにより上澄みを除いて沈殿物を回収した。得られた沈殿物を水で3回洗浄した後濾別し、120℃で乾燥した。これを空気気流下550℃で6時間焼成してゼオライトを得た。
粉末XRDを測定したところ、このゼオライトはCHA型(フレームワーク密度=14.6T/1,000Å3)シリコアルミノフォスフェートであった。なお、フレームワーク密度はIZAのAtlas Of Zeolite Structure Types(1996,ELSEVIER)を参照して構造から決定した。また、試料を塩酸水溶液で加熱溶解させ、ICP分析を行ったところ、骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対する各成分の構成割合(モル比)は、ケイ素が0.13、アルミニウムが0.49リンが0.38であった。
このゼオライトの25℃における吸着等温線を図1に示す。図1からこのゼオライトは相対蒸気圧0.07〜0.10において急激に水蒸気を吸着しており、相対蒸気圧範囲0.05〜0.20の吸着量変化量は0.25g/gであることがわかる。
このゼオライトの29Si−MAS−NMRスペクトル測定チャートを図2に示す。29Si−NMRスペクトルにおいて、−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して、−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積は9.2%であり、−70ppm〜−92ppmの信号強度の積分強度面積は52.6%であった。
参考例(旧実施例2)
SAPO−34(ケイ素0.03、アルミニウム0.52、リン0.45(モル比)、UOP LLC製)の水蒸気の吸着等温線(25℃)を図3に示す。図3から相対蒸気圧0.07〜0.10において急激に水蒸気を吸着しており、相対蒸気圧範囲0.05〜0.20の吸着量変化量は0.25g/gであることがわかる。
尚、SAPO−34はCHA型シリコアルミノフォスフェートであり、CHA型のフレームワーク密度は14.6T/1,000Å3、細孔径は3.8Åである。
又、SAPO−34(UOP LLC製)の29Si−MAS−NMRチャートを図4に示す。スペクトル測定チャートから、該スペクトルにおいて、−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して、−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積は0.6%であり、−70ppm〜−92ppmの信号強度の積分強度面積は85.9%であった。
参考例(旧実施例3)
水128gにアルミニウムイソプロポキシド72gを加えて攪拌した後、85%リン酸38.76gを加えて1時間攪拌した。この溶液にfumedシリカ(アエロジル200)1.2gを加えた後さらに35%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)水溶液89.3gを加え、3時間攪拌した。この混合物をテフロン(登録商標)内筒入りの500ccステンレス製オートクレーブに仕込み、185℃で60時間100rpmで攪拌させながら反応させた。反応後、冷却し、遠心分離で生成物を分離、水洗し、120℃で乾燥させた。これを空気気流下550℃6時間焼成して、ゼオライトを得た。
粉末XRDで測定した結果、CHA型シリコアルミノフォスフェート(フレームワーク密度=14.6T/1,000Å3)であった。また、試料を塩酸水溶液で加熱溶解させ、ICP分析を行ったところ、骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対する各成分の構成割合(モル比)は、ケイ素が0.03、アルミニウムが0.50リンが0.47であった。
このゼオライトの25℃における吸着等温線を図5に示す。図5からこのゼオライトも実施例1のゼオライトと同様の吸着等温線を示し、相対蒸気圧0.07〜0.10において急激に水蒸気を吸着しており、相対蒸気圧範囲0.05〜0.20の吸着量変化量は0.23g/gであった。
実施例4
水180gに85%リン酸87.1gを加え、これに擬ベーマイト(25%水含有、コンデア製)57.2gをゆっくりと加え、2時間撹拌した。これをA液とした。A液とは別にfumedシリカ(アエロジル200)5.04g、モルホリン36.6g、水240gを混合した液を作り、これをA液にゆっくりと加えた。さらにトリエチルアミン46.6gを加え、これを3時間撹拌した。この時のゲルの組成は以下の通りである。
Al23/0.9P25/0.2SiO2/モルホリン/1.1トリエチルアミン/60H2
こうして得られた混合物をフッ素樹脂内筒の入った1lのステンレス製オートクレーブに仕込み、100rpmで撹拌しながら190℃で12時間反応させた後さらに200℃に昇温して24時間反応させた。反応後冷却して、デカンテーションにより上澄みを除いて沈殿物を回収した。こうして得られた沈殿物を水で洗浄した後濾別し、120℃で乾燥した。これを空気気流下560℃で6時間焼成してゼオライトを得た。このゼオライトの粉末XRDを測定したところ、CHA構造(フレームワーク密度=14.6T/1,000Å3 )であった。試料を塩酸水溶液で加熱溶解させ、ICP分析により求めたところ、骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対する各成分の構成割合(モル比)は、元素分析の結果ケイ素が0.07、アルミニウムが0.486、リンが0.444であった。
このゼオライトの25℃における吸着等温線を図12に示す。相対蒸気圧範囲0.05〜0.20の吸着量変化は0.19g/gであった。
このゼオライトを実施例1と同じ条件で29Si−MAS−NMRを測定した。その結果を図10に示す。このスペクトルにおいて、−70ppmから−123ppmの信号強度の積分面積に対して、−108ppmから−123ppmの信号強度の積分強度面積は0.6%、−70ppmから−92ppmの信号強度の積分強度面積は73.5%であった。
参考例(旧実施例5)
水128gにアルミニウムイソプロポキシド72gを加えて撹拌した後、85%リン酸39gを加えて1時間撹拌した。この溶液にfumedシリカ(アエロジル200)1.2gを加えた後さらに35%TEAOH(テトラエチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液89gを加え、4時間撹拌した。この時のゲルの組成は以下の通りである。
Al23/0.95P25/0.1SiO2/1.1TEAOH/57H2
この混合物をフッ素樹脂内筒入りの500ccステンレス製オートクレーブに仕込み、100rpmで撹拌しながら180℃で48時間反応させた。反応後、冷却し、遠心分離で生成物を分離、水洗し、120℃で乾燥させた。これを空気気流下550℃6時間焼成して、ゼオライトを得た。このゼオライトをXRDで測定した結果CHA構造であった。また、骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対する各成分の構成割合(モル比)は、元素分析の結果ケイ素が0.033、アルミニウムが0.491、リンが0.476であった。これの25℃の吸着等温線を図13に示す。相対蒸気圧範囲0.05〜0.20の吸着量変化は0.24g/gであった。
実施例6
水16gにアルミニウムイソプロポキシド9gを加えて撹拌した後、85%リン酸5.1gを加えて1時間撹拌した。この溶液にfumedシリカ(アエロジル200)0.45gを加えた後さらに35%TEAOH(テトラエチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液9.3gを加え、2時間撹拌した。この時のゲルの組成は以下の通りである。
Al23/1P25/0.3SiO2/1TEAOH/57H2
この混合物をフッ素樹脂内筒入りの200ccステンレス製オートクレーブに仕込み、静置の状態で200℃で48時間反応させた。反応後、冷却し、遠心分離で生成物を分離、水洗し、120℃で乾燥させた。これを空気気流下550℃6時間焼成して、ゼオライトを得た。このゼオライトをXRDで測定した結果CHA構造であった。また、骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対する各成分の構成割合(モル比)は、元素分析の結果ケイ素が0.067、アルミニウムが0.482、リンが0.45であった。これの25℃の吸着等温線を図14に示す。相対蒸気圧範囲0.05〜0.20の吸着量変化は、0.20であった。
比較例1
水173.4gに85%リン酸115.3gを加え、さらに擬ベーマイト(25%水含有。コンデア社製)68gをゆっくり加えて3時間撹拌した。これにfumedシリカ30gを加え、モルホリン87.2gおよび水242.3gを加えて4.5時間撹拌した。これを一晩室温で静置状態で熟成し、テフロン(登録商標)内筒入りの誘導撹拌式1Lのステンレス製オートクレーブに仕込み、60rpmで撹拌し、200℃で24時間反応させた。反応後冷却して、デカンテーションにより上澄みを除いて沈殿物を回収した。こうして得られた沈殿物を水洗、濾別し、120℃で乾燥させた。これを空気気流下550℃で焼成してゼオライトを得た。このゼオライトのXRDを測定したところ、CHA型であった。また、試料を塩酸水溶液で加熱溶解させ、ICP分析を行ったところ、骨格構造のアルミニウムとリンとケイ素の合計に対する各成分の構成割合(モル比)はケイ素が0.12、アルミニウムが0.49、リンが0.39であった。
このゼオライトの25℃における吸着等温線を図6に示す。図6から、このゼオライトは相対蒸気圧がきわめて低い吸着開始状態から急激に水蒸気を吸着しており、相対蒸気圧範囲0.05から0.20の吸着量変化量は0.1g/g以下しかない事がわかる。これから比較的低温の熱源を駆動源とする吸着ヒートポンプ用吸着材としては不適である。
これを同条件でSi−MAS−NMR測定した結果を図7に示す。29Si−MAS−NMRスペクトルにおいて、−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分面積に対して、−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積は13.0%であった。また、−70ppm〜−92ppmの信号強度の積分値は51.6%であった。この様に−110ppm付近のピーク強度が大きいとCHA型シリコアルミノフォスフェートでも吸着材として適さない事が判る。
実施例1の水蒸気吸着等温線である。 実施例1の29Si−MAS−NMRスペクトル測定チャートである。 参考例(旧実施例2)の水蒸気吸着等温線である。 参考例(旧実施例2)29Si−MAS−NMRスペクトル測定チャートである。 参考例(旧実施例3)の水蒸気吸着等温線である。 比較例1の水蒸気吸着等温線である。 比較例1の29Si−MAS−NMRスペクトル測定チャートである。 A型シリカゲルの水蒸気吸着等温線である。 ALPO−5の水蒸気吸着等温線である。 本発明の吸着ヒートポンプの一例の概念図である。 実施例4の29Si−MAS−NMRスペクトル測定チャートである。 実施例4の水蒸気吸着等温線である。 参考例(旧実施例5)の水蒸気吸着等温線である。 実施例6の水蒸気吸着等温線である。
符号の説明
1 吸着塔
2 吸着塔
3 吸着質配管
4 蒸発器
5 凝縮器
11 熱媒配管
111 冷却水入口
112 冷却水出口
113 温水入口
114 温水出口
115 切り替えバルブ
116 切り替えバルブ
21 熱媒配管
211 冷却水入口
212 冷却水出口
213 温水入口
214 温水出口
215 切り替えバルブ
216 切り替えバルブ
30 吸着質配管
31 制御バルブ
32 制御バルブ
33 制御バルブ
34 制御バルブ
300 室内機
301 ポンプ
41 冷水配管(入口)
42 冷水配管(出口)
51 冷却水配管(入口)
52 冷却水配管(出口)

Claims (8)

  1. 以下の(A)〜(C)の条件を満足するゼオライト。
    (A)International Zeolite Association(IZA)が定めるコードにおいてCHAで示される構造を有すること、
    (B)骨格構造にアルミニウム、リンおよびケイ素を含み、該骨格構造に含まれるアルミニウム、リンおよびケイ素の原子の存在割合が下記式(1)、(2)および(3)を満足すること、
    0.067≦x≦0.3 ・・・(1)
    (式中、xは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するケイ素のモル比を示す)
    0.3≦y≦0.6 ・・・(2)
    (式中、yは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するアルミニウムのモル比を示す)
    0.3≦z≦0.6 ・・・(3)
    (式中、zは骨格構造のアルミニウム、リン、およびケイ素の合計に対するリンのモル比を示す)
    (C)該ゼオライトの 29 Si−MAS−NMRスペクトルにおける−108ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積が−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して10%以下であること。
  2. 前記ゼオライトの骨格構造に含まれるケイ素の原子の存在割合xが、0.07以上である、請求項1に記載のゼオライト。
  3. 前記ゼオライトの骨格構造に含まれるケイ素の原子の存在割合xが、0.09以下である、請求項1または2に記載のゼオライト。
  4. 前記ゼオライトが、 29 Si−MAS−NMRスペクトルにおける−70ppm〜−92ppmの信号強度の積分強度面積が、−70ppm〜−123ppmの信号強度の積分強度面積に対して25%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のゼオライト。
  5. 前記ゼオライトが、水蒸気吸着等温線において相対蒸気圧0.05以上、0.30以下の範囲で相対蒸気圧が0.15変化したときに水の吸着量変化が0.18g/g以上の相対蒸気圧域を有するものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のゼオライト。
  6. 前記ゼオライトが、水蒸気吸着等温線において相対蒸気圧0.05での水蒸気吸着量が0.15g/g以下のものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のゼオライト。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のゼオライトを含む吸着材。
  8. 前記ゼオライトの含有量が、水蒸気吸着材全体の60重量%以上である、請求項7に記載の吸着材。
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