JP4895591B2 - 農園芸用殺虫剤 - Google Patents

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Description

本発明は、農園芸用殺虫剤に関する。
トルフェンピラド(IUPAC:4−クロロ−3−エチル−1−メチル−N−[4−(p−トリルオキシ)ベンジル]ピラゾール−5−カルボキサミド)は、農園芸作物に発生する害虫に対して優れた殺虫活性を示す化合物である。ここで農園芸作物は、キャベツ、ハクサイ、レタス、ブロッコリー、ネギ等の葉菜類;ダイコン、カブ等の根菜類;キュウリ、スイカ、ナス、トマト等の果菜類;茶、キク等の花卉類;ナシ、柑橘、モモ等の果樹類等である。また、害虫は、コナガ、アオムシ、ハイマダラノメイガ(シンクイムシ)、ネギコガ、モモハモグリガ等の鱗翅目害虫;アブラムシ類;コナジラミ、チャノミドリヒメヨコバイ等の半翅目害虫;キスジノミハムシ等の鞘翅目害虫;ナモグリバエ、マメハモグリバエ等の双翅目害虫;ミカンキイロアザミウマ、チャノキイロアザミウマ、ネギアザミウマ等のアザミウマ目害虫;チャノホコリダニ、トマトサビダニ、チャノホコリダニ、チャノナガサビダニ、ニセナシサビダニ、ミカンサビダニ、チャノホコリダニ、モモサビダニ等のダニ類等である。
トルフェンピラドは、既に農薬として登録され、ハチハチフロアブル又はハチハチ乳剤の商品名で市販されている。
一般に害虫は、殺虫剤の長期使用により薬剤抵抗性を獲得し、殺虫効果の発現を弱めたり、殺虫効果を無効にする。そのため、従来から使用している殺虫剤の使用濃度を増加させたり、又は他の薬剤への変更を余儀なくされる。特にアザミウマ類及びコナジラミ類は、薬剤抵抗性を獲得したものが現れ、難防除害虫となっている。
上述したようにトルフェンピラドは優れた殺虫剤であり、アザミウマ類及びコナジラミ類に対しても優れた防除効果を有している。しかしながら、トルフェンピラドの長期使用により、トルフェンピラドに対して抵抗性を有するアザミウマ類及びコナジラミ類が出現する虞れがある。
アザミウマ類及びコナジラミ類に対する防除効果を更に高めることができれば、薬剤使用量の低減を図ることができ、また安定した防除効果の発現を実現することができ、その結果、薬剤抵抗性発現の抑制を期待することができる。また、薬剤使用量の低減は、環境への負荷の低減につながる。
本発明は、トルフェンピラドの農園芸作物害虫、特にアザミウマ類及びコナジラミ類に対する防除効果を増強した農園芸用殺虫剤を提供することを課題とする。
本発明者は、農園芸作物害虫、特にアザミウマ類及びコナジラミ類に対する防除効果を増強した農園芸用殺虫剤を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、トルフェンピラドとエルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物とを併用することにより、農園芸作物害虫、特にアザミウマ類及びコナジラミ類に対する防除効果が顕著に向上することを見い出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
本発明は、下記1〜8に示す農園芸用殺虫剤及び作物害虫を防除する方法を提供する。
1.トルフェンピラド及びエルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を含有する農園芸用殺虫剤。
2.エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物が、ヘキサコナゾール、トリアジメホン、イミベンコナゾール、フェナリモル、ジフェノコナゾール、オキスポコナゾールフマル酸塩及びフェンブコナゾールからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記1に記載の農園芸用殺虫剤。
3.エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物が、オキスポコナゾールフマル酸塩である上記1に記載の農園芸用殺虫剤。
4.対象害虫がアザミウマ類である上記1〜3のいずれかに記載の農園芸用殺虫剤。
5.対象害虫がコナジラミ類である上記1〜3のいずれかに記載の農園芸用殺虫剤。
6.トルフェンピラド1重量部に対して、エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を0.01〜200重量部程度含有する上記1に記載の農園芸用殺虫剤。
7.トルフェンピラド1重量部に対して、エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を0.02〜100重量部程度含有する上記1に記載の農園芸用殺虫剤。
8.トルフェンピラド1重量部に対して、エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を0.04〜50重量部程度含有する上記1に記載の農園芸用殺菌剤。
9.トルフェンピラド及びエルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を農園芸用作物に散布して、作物の害虫を防除する方法。
本発明の農園芸用殺虫剤は、(1)トルフェンピラド及び(2)エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を含有する。
トルフェンピラド
トルフェンピラド(IUPAC:4−クロロ−3−エチル−1−メチル−N−[4−(p−トリルオキシ)ベンジル]ピラゾール−5−カルボキサミド)は、公知の化合物である。本発明においては、例えば、特許第2861104号に記載の方法に準じて製造したものを使用してもよいし、市販製剤品又はそれから抽出したものを使用してもよい。
エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物
エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物としては、アセチルCoAからメバロン酸、スクアレン、ラノステロールを経てエルゴステロールを生合成する経路において、スクアレンエポキシダーゼ阻害、C14位脱メチル化阻害、Δ14位還元阻害、C4位脱メチル化阻害、3−ケトレダクターゼ阻害、Δ8位→Δ7位異性化阻害等の活性を示すことで殺菌効果を発現する殺菌剤であれば特に制限されず、公知のものを広く使用することができる。
このようなエルゴステロール生合成阻害活性化合物の具体例を示せば、例えば、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、トリホリン(triforine)、トリフルミゾール(triflumizole)、ビテルタノール(bitertanol)、トリアジメホン(triadimefon)、ペフラゾエート(pefurazoate)、ピリフェノックス(pyrifenox)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、フェナリモル(fenarimol)、シプロコナゾール(cyproconazole)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロピコナゾール(propiconazole)、イプコナゾール(ipconazole)、オキスポコナゾールフマル酸塩(oxpoconazole fumarate)、テブコナゾール(tebuconazole)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、フェンブコナゾール(fenbuconazole)、テトラコナゾール(tetraconazole)、シメコナゾール(simeconazole)等が挙げられる。これらの中でもヘキサコナゾール、トリアジメホン、イミベンコナゾール、フェナリモル、ジフェノコナゾール、オキスポコナゾールフマル酸塩、フェンブコナゾール等が好ましく使用でき、特にオキスポコナゾールフマル酸塩が好ましく使用できる。
本発明では、これらエルゴステロール生合成阻害活性化合物は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
以下において、エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を「EBI剤」と称する場合がある。
農園芸用殺虫剤
本発明においては、トルフェンピラドとEBI剤とを併用することを必須とする。トルフェンピラドとEBI剤とを併用することにより、農園芸作物害虫に対する殺虫活性、特にアザミウマ類及びコナジラミ類に対する殺虫活性が格段に増強される。
本発明においては、トルフェンピラドとEBI剤との配合割合は、使用するEBI剤の種類等によって適宜設定されるべきものであるが、トルフェンピラド1重量部に対して、EBI剤を通常0.01〜200重量部程度、好ましくは0.02〜100重量部程度、より好ましくは0.04〜50重量部程度とすればよい。
本発明の殺虫剤は他の成分を加えずにそのまま使用してもよいが、通常は液体状、固体状、ガス状等の各種担体と混合し、更に必要に応じて界面活性剤及びその他製剤用補助剤を添加して、油剤、乳剤、水和剤、ドライフロアブル剤、フロアブル剤、水溶剤、粒剤、微粒剤、顆粒剤、粉剤、塗布剤、スプレー用製剤、エアゾール製剤、マイクロカプセル製剤、燻蒸用製剤、燻煙用製剤等の各種製剤形態に製剤して用いることができる。
これら製剤において、有効成分(トルフェンピラド及びEBI剤)の含有量は、その製剤形態、使用場所等の各種条件に応じて広い範囲から適宜選択できるが、通常0.01〜99.5重量%程度、好ましくは0.1〜80重量%程度とすればよい。
これら製剤を調製するに当たって用いられる固体状担体としては、例えばカオリンクレー、珪藻土、合成含水水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等の粘土類、タルク類、セラミック、セライト、石英、硫黄、活性炭、炭酸シリカ、水和シリカ等の無機鉱物、化学肥料等の微粉末、粒状物等が挙げられる。
液状担体としては、例えば水、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の酸アミド類、ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルスルホキシド、大豆油、綿実油等の植物油等が挙げられる。
ガス状担体としては、一般に噴射剤として用いられているものであり、例えば、ブタンガス、液化石油ガス、ジメチルエーテル、炭酸ガス等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤をより具体的に示すと、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の糖エステル型非イオン界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンヒマシ油等の植物油型非イオン界面活性剤、ボリオキシエチレンアルキルエーテル等のアルコール型非イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキル(C8−12)フェニルエーテル・ホルマリン縮合物等のアルキルフェノール型非イオン界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー等のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー型非イオン界面活性剤、フェニルフェニルエーテル等の多芳香環型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
陰イオン界面活性剤をより具体的に示すと、例えば、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アリルスルホネート等のスルホネート型陰イオン界面活性剤、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート等のサルフェート型陰イオン界面活性剤、リグニン亜硫酸塩等が挙げられる。
製剤用補助剤としては、例えば、固着剤、分散剤、増粘剤、防腐剤、凍結防止剤、安定剤、アジュバント等が挙げられる。
固着剤及び分散剤としては、例えば、カゼイン、ゼラチン、多糖類(澱粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子化合物、高純度ベントナイト、ホワイトカーボン等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、パラヒドロキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
凍結防止剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、PAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸又はそのエステル等が挙げられる。
アジュバントとしては、例えば、大豆油、コーン油等の植物油、マシン油、グリセリン、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
これら製剤は、有機又は無機染料を用いて着色してもよく、他の殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤、共力剤、土壌改良剤等と予め混合して製剤化してもよい。
本発明の殺虫剤の施用量は、10000m2当たり、トルフェンピラドとEBI剤との合計量で通常1〜10000g程度、好ましくは10〜5000g程度である。
このようにして得られる製剤のうち、粒剤、粉剤等は通常希釈することなくそのまま使用するが、乳剤、水和剤、フロワブル剤等は水等で希釈して使用し、その有効成分濃度が通常1〜1000ppm程度、好ましくは10〜500ppm程度となるよう希釈すればよい。
トルフェンピラドの施用濃度は、害虫の種類により異なる。例えば、害虫がアザミウマ類である場合、トルフェンピラドの施用濃度は、通常1〜500ppm程度、好ましくは5〜150ppm程度、より好ましくは10〜75ppm程度である。害虫がコナジラミ類である場合、トルフェンピラドの施用濃度は、通常1〜500ppm程度、好ましくは2〜150ppm程度、より好ましくは5〜75ppm程度、更に好ましくは10〜60ppm程度である。
EBI剤の施用濃度は、EBI剤の種類によって異なるため、一概には言えないが、通常1〜500ppm程度、好ましくは10〜300ppm程度とすればよい。例えば、EBI剤がオキスポコナゾールフマル酸塩である場合には、通常1〜500ppm程度、好ましくは3〜400ppm程度、より好ましくは50〜300ppm程度とすればよい。更に、オキスポコナゾールフマル酸塩の殺菌剤としての効果を期待する場合には、75〜150ppm程度とするのが好ましい。
これらの施用量及び施用濃度は、上記範囲に限定されず、製剤の種類、施用時期、施用場所、施用方法等の状況に応じて増減させることができる。
トルフェンピラドとEBI剤とを含有する本発明殺虫剤の製剤態様を上記したが、トルフェンピラドとEBI剤とを別個に含有するよう製剤化したものを、順次又は好ましくは施用時に混合して使用してもよい。
本発明殺虫剤は、特にアザミウマ類及びコナジラミ類に対して、顕著に優れた殺虫活性を有している。
アザミウマ類としては、例えば、ミカンキイロアザミウマ、チャノキイロアザミウマ、ネギアザミウマ等が挙げられる。
コナジラミ類としては、例えば、オンシツコナジラミ、タバココナジラミ、シルバーリーフコナジラミ、ミカントゲコナジラミ、マーラットコナジラミ、ブドウコナジラミ、ツバキコナジラミ、アオキコナジラミ、ヒメコナジラミ、シナノコナジラミ、ミカンコナジラミ、ツツジコナジラミモドキ、ヤマモモコナジラミ、ツツジコナジラミ、イチゴコナジラミ等が挙げられる。
本発明殺虫剤は、各種アザミウマ類及びコナジラミ類の幼虫及び成虫に対して、優れた防除乃至殺虫効果を発揮する。
本発明殺虫剤を使用すれば、特にアザミウマ類及びコナジラミ類の防除において、優れた防除又は殺虫効果を更に高めて安定した効果を発現することができる。また、トルフェンピラドの使用量を低減しても、アザミウマ類及びコナジラミ類の防除効果を維持又は向上させることができる。トルフェンピラドの使用量を低減させることは、環境への負荷の低減につながるので、環境面においても優れている。
以下に実施例を掲げて、本発明をより一層明らかにする。
実施例1
ハチハチフロアブル(大塚化学株式会社製、トルフェンピラド15重量%含有フロアブル剤)0.1gに水道水を加えて100mlとし、トルフェンピラド150ppmの水溶液を調製した。一方、オーシャイン水和剤(大塚化学株式会社製、オキスポコナゾールフマル酸塩20重量%含有水和剤)0.2mlに水道水を加えて100mlとし、オキスポコナゾールフマル酸塩400ppmの水溶液を調製した。
上記で調製した各水溶液を等量混合して、トルフェンピラド75ppm及びオキスポコナゾールフマル酸塩200ppm含有の本発明の殺虫剤を製造した。
また、トルフェンピラド150ppmの水溶液又はオキスポコナゾールフマル酸塩400ppmの水溶液を必要に応じて水道水で希釈し、混合割合を調整することにより、下記表1に示す所定濃度の殺虫剤を製造した。
試験例1
プラスチックカップ(商品名:KP−120、鴻池プラスチック社製)に水道水を入れて、切り込み口を入れた蓋を被せた。長辺に沿って1cm幅で4cm程度の切り込みを入れて切り込み片を作成しておいた不織布(4.5×5.5cm)をカップの蓋の上に置き、切り込み片をカップの蓋の切り込みを通してカップ内に垂らして不織布に給水させた。十分に給水した不織布にインゲンマメ葉片(約3.5×4.5cm)をのせ、ミカンキイロアザミウマ1齢幼虫を、1カップ当たり15個体放虫し、恒温室(25±2℃)に4時間静置した。
実施例1で製造した本発明殺虫剤を、散布塔(Potter Spray Tower、英国バーガード社製、散布圧5lb/インチ)を用いて1カップ当たり2ml散布した。風乾後、恒温室に静置した。散布2日後に生死虫数を数え、次式に従い死亡率(%)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0004895591
上記式中、Vは処理区の生存率、Wは無処理区の生存率である。
Figure 0004895591
試験例2
ミカンキイロアザミウマ1齢幼虫を2齢幼虫に変更する以外は、試験例1と同様に試験を行った。
結果を表2に示す。
Figure 0004895591
試験例3
ミカンキイロアザミウマ1齢幼虫を、ミナミキイロアザミウマ1齢幼虫、ヒラズハナアザミウマ1齢幼虫又はネギアザミウマ1齢幼虫に変更する以外は試験例1と同様に試験を行った。
これらの結果を表3〜5に示す。
Figure 0004895591
Figure 0004895591
Figure 0004895591
試験例4
オーシャイン水和剤に替えて、表6に示す各種薬剤を用いて試験例1と同様に試験を行った。
結果を表6に示す。
Figure 0004895591
表6から、トルフェンピラドと併用する殺菌剤として、エルゴステロール生合成阻害活性を有さない殺菌剤を用いた場合には、トルフェンピラドの殺虫活性が増強されないことが明らかである。
実施例2
ハチハチフロアブル(大塚化学株式会社製、トルフェンピラド15重量%含有フロアブル剤)0.1gに水道水を加えて375mlとし、トルフェンピラド40ppmの水溶液を調製した。
一方、オーシャイン水和剤(大塚化学株式会社製、オキスポコナゾールフマル酸塩20重量%含有水和剤)0.1gに水道水を加えて100mlとし、オキスポコナゾールフマル酸塩200ppmの水溶液を調製した。
上記で調製した各水溶液を等量混合して、トルフェンピラド20ppm及びオキスポコナゾールフマル酸塩100ppm含有の本発明の殺虫剤を製造した。
また、トルフェンピラド40ppmを2倍、3倍、4倍量に水道水で希釈した後、オキスポコナゾールフマル酸塩200ppmの水溶液と等量混合することで、下記表7に示す濃度の殺虫剤を製造した。
試験例5
試験例1で使用した不織布をセットしたプラスチックカップを同様に作成した。十分に給水した不織布に、シルバーリーフコナジラミ1齢幼虫20〜30個体が寄生したキャベツ葉のリーフディスク(径2cm)をのせ、恒温室(25±2℃)に4時間静置した。
各カップを2個ずつターンテーブルに置き、ターンテーブルを回転させながら、実施例2で製造した本発明殺虫剤をテーブルの回転中心から48cmの高さに固定したPB−408(スプレーガン、オリンポス(株)、大阪、1.0kgf/cm2)を用いて4ml散布した。風乾後、恒温室に静置した。散布6日後に生死虫数を数え、死亡率を算出した。
結果を表7に示す。
Figure 0004895591

Claims (8)

  1. トルフェンピラド及びエルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を含有する農園芸用殺虫剤であって、
    前記エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物が、ヘキサコナゾール、トリアジメホン、イミベンコナゾール、フェナリモル、ジフェノコナゾール、オキスポコナゾールフマル酸塩及びフェンブコナゾールからなる群から選ばれる少なくとも1種である農園芸用殺虫剤
  2. エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物が、オキスポコナゾールフマル酸塩である請求項1に記載の農園芸用殺虫剤。
  3. 対象害虫がアザミウマ類である請求項1又は2に記載の農園芸用殺虫剤。
  4. 対象害虫がコナジラミ類である請求項1又は2に記載の農園芸用殺虫剤。
  5. トルフェンピラド1重量部に対して、エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を0.01〜200重量部程度含有する請求項1に記載の農園芸用殺虫剤。
  6. トルフェンピラド1重量部に対して、エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を0.02〜100重量部程度含有する請求項1に記載の農園芸用殺虫剤。
  7. トルフェンピラド1重量部に対して、エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を0.04〜50重量部程度含有する請求項1に記載の農園芸用殺菌剤。
  8. トルフェンピラド及びエルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物を農園芸用作物に散布して、作物の害虫を防除する方法であって、
    前記エルゴステロール生合成阻害活性を有する化合物が、ヘキサコナゾール、トリアジメホン、イミベンコナゾール、フェナリモル、ジフェノコナゾール、オキスポコナゾールフマル酸塩及びフェンブコナゾールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、作物の害虫を防除する方法。
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