JP4894793B2 - デコード方法、デコーダ及びデコード装置 - Google Patents

デコード方法、デコーダ及びデコード装置 Download PDF

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Description

本発明は、デコード方法、デコーダ及びデコード装置に係り、特にデジタル放送の受信時やDVD(Digital Versatile Disk)等の記憶媒体に記録されたビデオデータの再生時等に圧縮符号化された動画像データを復号するデコード方法、デコーダ及びデコード装置に関する。
デジタル放送やDVDビデオ等で視聴される動画像は、1秒間当たり30枚程度のデジタル画像で構成されている。このため、動画像データを何ら加工することなく放送波で搬送したり、DVD等の記憶媒体に格納したりすることは、限られた周波数帯域や記憶媒体の容量の観点から困難であり、現実のアプリケーションでは動画像データに何らかの圧縮処理が施されている。一般に、これらの圧縮処理はアプリケーションの公共性や市場での普及を考慮して、標準化団体で規定された規約に沿って行われている。圧縮方式としては、ISO/IEC(International Organization for Standardization / International Electrotechnical Commission)で規定されているMPEG-2(Moving Picture Experts Group-2)と呼ばれる圧縮方式が広く普及しているが、近年ではH.264/AVC(Advanced Video Coding)と呼ばれる新たな圧縮方式がMPEG-2の2倍以上の圧縮率を実現することから、モバイル機器向けの地上デジタル放送、HD-DVD(High Definition-DVD)、ブルーレイプレーヤ等の再生装置で採用される次世代の圧縮方式として期待されている。
MPEG-2やH.264/AVCの動画像圧縮処理では、動画像を構成する画像間で相関の強い、即ち、絵柄の似ている領域を検出して、その冗長情報を排除するという考え方が基本になっている。各画像は、圧縮の処理単位である16×16画素のマクロブロックと呼ばれる矩形領域に分割され、各マクロブロックに対し、参照画像と呼ばれる時間的に近接した画像から絵柄の似た矩形領域を探し出す。マクロブロックと探し出した矩形領域の空間的な位置の差分が動きベクトルデータとして圧縮符号化され、又、マクロブロックと探し出した矩形領域の画像の残差データが係数データとして圧縮符号化される。
デジタル放送を受信して動画像を表示したり、DVDのビデオデータを再生する装置には、圧縮符号化されたデータを復号展開する動画像デコード装置が搭載されている。動画像デコード装置では、動きベクトルデータに基づいて類似している絵柄の画像を参照して予測画像を生成し、予測画像に残差画像を加算する動き補償処理が必要となる。MPEG-2やH.264/AVC等の圧縮規格では、この残差画像に周波数変換と量子化を施して係数データの値を小さくした後、係数データの並びの発生頻度に従って割り当て符号長を決定する可変長符号化方式が採用されている。特にH.264/AVC規格の場合、MPEG-2より高い圧縮性能を発揮するCABAC(Context-based Adaptive Binary Arithmetic Coding)と呼ばれる算術符号化方式が規格化されている(例えば、非特許文献1参照)。
CABAC方式は高圧縮率を実現できるものの、1ビット単位の複雑な処理が必要であり、圧縮データ量に依存して処理負荷が大きく変動する。従って、H.264/AVC規格に準拠したデコーダ(以下、H.264/AVCデコーダと言う)において、マクロブロックに対して一定の処理時間内にCABAC復号化処理完了を保証するのは困難であり、CABAC復号化処理を、MPEG-2規格に準拠したデコーダ(以下、MPEG-2デコーダと言う)等を含むマクロブロックパイプラインに組み込むことができない。そこで、従来のデコーダでは、CABAC復号処理とそれ以降の処理とを独立に扱い、CABAC復号化の結果を例えばDRAM等の外部ワークメモリにバッファリングし、バッファリングした復号データに対して後段の処理をマクロブロックパイプラインで処理するのが一般的である。
図1は、従来のH.264/AVCデコーダの一例を示すブロック図である。図1に示すデコーダは、符号データ復号部1、係数データ処理部2、動きベクトルデータ処理部3、予測補償部4、空間予測画生成部5、ループフィルタ部6、制御部7及びワークメモリ8を有する。符号データ復号部1は、Iピクチャの復号においてはマクロブロックの係数データをワークメモリ8内の復号化データ記憶部81に格納し、非Iピクチャの復号においては係数データや動きベクトルデータ等の復号化データをワークメモリ8内の復号化データ記憶部81に格納する。係数データ処理部2は、逆量子化部21及び逆周波数変換部22を有する。係数データ処理部2は、復号化データ記憶部81から復号化された係数データを読み出す。係数データは圧縮時に量子化処理が施されているため、逆量子化部21にて逆量子化処理を施される。又、動画像圧縮データは、圧縮規約に従って空間・周波数変換が施されているため、逆量子化処理に続いて逆周波数変換部22で逆周波数変換処理を施され、原画像から予測画像を差し引いた残差画像が出力される。尚、残差画像には量子化、空間・周波数変換等の圧縮処理に伴う誤差成分が含まれており、これが復号画像の歪となって現れる。
一方、動きベクトルデータ処理部3は、動きベクトルデータ解釈部31及び動き予測画生成部32及び動き予測画重み付け部33を有する。動きベクトルデータ解釈部31は、復号化データ記憶部81から読み出した動きベクトルデータを圧縮規約に従って参照画像を指し示す動きベクトルに変換し、動き予測画生成部32は、変換された動きベクトルを用いてワークメモリ8内の画像データ記憶部82から参照画像を読み出し、圧縮規約に基づいて動き予測画像を生成して出力する。動き予測画重み付け部33は、圧縮規約に従って動き予測画像に重み付け係数を乗じる処理を行う。空間予測画生成部5は、動き予測を行わないイントラマクロブロックに対して空間予測画像を生成する。空間予測画像の生成時には、圧縮規約に従い、マクロブロックの上部又は左部の画素データから予測画像を生成するため、必要に応じて画像データ記憶部82から上隣接画素を読み込む。予測補償部4は、逆周波数変換部22の結果の残差画像と空間予測画像又は動き予測画像を加算して(或いは、足し合わせて)復号画像を生成する。予測補償部4の入力予測画像として上記空間予測画像又は動き予測画像を選択する処理は、セレクタ41により行われる。セレクタ41により、イントラマクロブロック処理では空間予測画像が選択され、インターマクロブロック処理では動き予測画像が選択される。
ループフィルタ部6は、例えばH.264/AVC規約では周波数変換の最小単位である4×4画素ブロックのブロック間の境界をフィルタリングしてぼかし、ブロックノイズを軽減する処理を行う。ループフィルタ部6は、このフィルタリングのために、マクロブロック上部の複数ライン分の画素データを画像データ記憶部82から読み出す。ループフィルタ部6によりフィルタリングされた復号画像は、画像データ記憶部82に記憶される。制御部7は、各動作ブロックからのスタース信号を参照しながらデコーダ全体の動作を制御する。
従来のデコーダでは、符号データ復号部1の復号化結果をワークメモリ8に格納していた。このため、圧縮率が低く、高ビットレートのデコード処理においては、復号化データ領域81への書き込み及び復号化データ領域81からの読み出しがワークメモリアクセスの帯域を圧迫し、処理遅延の要因となる問題があった。特に動き予測を行わないIピクチャと呼ばれる基準画像の処理においては、係数データの値が大きくなるため、圧縮率と画像の特徴によっては、圧縮前の画像データ量に相当する大量のデータがワークメモリ8に書き込まれることになり、帯域を大きく圧迫してデコーダの性能を劣化させる場合がある。
従来のデコーダにおいて性能劣化が発生するタイミングの一例を、図2と共に説明する。図2は、15枚の画像でGOP(Group Of Picture)を構成し、GOPの先頭のみIピクチャで、IピクチャとPピクチャ、又は、PピクチャとPピクチャの間に2枚のBピクチャが挿入されている動画像圧縮データを処理するタイミング例を示す。図2(a)は符号データ復号部1の処理タイミング例を示し、図2(b)は復号画像生成処理と呼ぶ係数データ処理部2、動きベクトルデータ処理部3以降の処理タイミング例を示し、図2(c)は復号画像生成処理の理想的なタイミング例を示す。図2において、I0、B1、B2、P3・・・は、Iピクチャ、Bピクチャ、又はPピクチャの画像の種類と先頭から処理する順序の通し番号を示している。図2(b)の復号画像生成処理のタイミングでは、符号データ復号部のIピクチャI15に対する処理と、復号画像生成処理のBピクチャB11及びPピクチャP12に対する処理が時間的に重なり、IピクチャI15の符号データ復号処理の出力、即ち、復号化データのワークメモリ8への書き込みが帯域を圧迫している。このように、図2(b)の復号画像生成処理のタイミングでは、BピクチャB11、PピクチャP12の処理が図2(c)の理想的なタイミングより遅れていることがわかる。このような復号画像生成処理のタイミングが理想的なタイミングより遅れる遅延発生状態が頻繁に繰り返されると、最終的にはデコード処理をスキップして処理の遅れを取り戻すことが必要になり、表示画像がコマ落ちするという問題が発生することになる。
動画像の符号化処理の一例は、例えば特許文献1にて提案されている。
角野眞也、菊池義浩、鈴木輝彦、「改訂版H.264/AVC教科書」、株式会社インプレス発行、2006年1月1日 特開2006−340139号公報
従来のデコーダでは、符号データ復号部1が高ビットレートのIピクチャを処理した復号化データをワークメモリ8に書き込むことによって帯域を圧迫し、復号画像生成処理の性能に影響を与え、デコーダ全体の性能が劣化してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、符号データ復号部が比較的多量の復号化データを出力しても、デコード性能の劣化を防止可能なデコード方式、デコーダ及びデコード装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、動画像圧縮データを復号するデコード方法であって、該動画像圧縮データを復号して空間予測のみの矩形領域で構成される第1の画像フレームの係数データと、動き予測処理を含む矩形領域で構成される第2の画像フレームの復号化データを出力する符号データ復号工程と、該第2の画像フレームの復号化データを復号化データ記憶部に格納する復号化データ記憶工程と、該第1の画像フレームの係数データと、該復号化データ記憶部から読み出した該第2の画像フレームの係数データの一方を出力する係数データ選択工程と、該係数データ選択工程により出力された係数データ及び該復号化データ記憶部に格納された該復号化データに基づいて復号画像データを生成する復号画像生成処理を行う復号画像生成工程と、該第1の画像フレームの係数データが準備され次第該復号画像生成処理を開始すると共に、該復号画像生成処理において該第1の画像フレームの係数データの一部の処理と該第2の画像フレームの係数データの処理とが混在する期間を許容するように該符号データ復号工程、該復号化データ記憶工程及び該復号画像生成工程の処理タイミングと該係数データ選択工程に入力される該係数データ選択信号を制御する制御工程とを含むデコード方法が提供される。
本発明の一観点によれば、動画像圧縮データを復号するデコーダであって、該動画像圧縮データを復号して空間予測のみの矩形領域で構成される第1の画像フレームの係数データと、動き予測処理を含む矩形領域で構成される第2の画像フレームの復号化データを出力する符号データ復号部と、該第1の画像フレームの係数データと、該第2の画像フレームの復号化データを格納する復号化データ記憶部から読み出した該第2の画像フレームの係数データの一方を出力する係数データ選択部と、該係数データ選択部により出力された係数データ及び該復号化データ記憶部に格納された該復号化データに基づいて復号画像データを生成する復号画像生成処理を行う復号画像生成部と、該第1の画像フレームの係数データが準備され次第該復号画像生成処理を開始すると共に、該復号画像生成処理において該第1の画像フレームの係数データの一部の処理と該第2の画像フレームの係数データの処理とが混在する期間を許容するように該符号データ復号部及び該復号画像生成部の処理タイミングを制御する制御信号と該係数データ選択部に入力される該係数データ選択信号を生成して出力する制御部とを有するデコーダが提供される。
本発明の一観点によれば、上記の如き構成を有するデコーダと、圧縮されたデジタルオーディオビジュアルデータを復号化に適した形式の符号化ビデオデータと符号化オーディオデータに変換し、該符号化ビデオデータを該動画像圧縮データとして該デコーダに入力する手段とを有するデコード装置が提供される。
開示のデコード方法、デコーダ及びデコード装置によれば、圧縮符号化された動画像データを復号する際に、比較的多量の復号化データが出力されてもデコード性能の劣化を防止することが可能となる。
デコーダは、画像を矩形領域に分割し、動き予測に基づき動画像圧縮データを復号して画像に展開して画像データ記憶部に格納する。例えばMPEG-2デコーダの場合であれば、符号データ復号部は、Iピクチャの復号においては係数データを出力し、非Iピクチャの復号においては係数データや動きベクトルデータ等の復号化データを出力する。復号化データ記憶部は、符号データ復号部が処理した非Iピクチャの復号化データを格納する。係数データ選択部は、符号データ復号部のIピクチャ処理出力の係数データと復号化データ記憶部から読み出した非Iピクチャの係数データを入力し、制御部の指示に従いどちらか一方の係数データを選択出力する。復号画像生成部は、係数データ選択部により選択出力された係数データ及び復号化データ記憶部に格納された復号化データに基づいて復号画像データを生成する復号画像生成処理を行う。制御部は、Iピクチャの係数データが準備され次第復号画像生成処理を開始すると共に、復号画像生成処理においてIピクチャの係数データの一部の処理と非Iピクチャの係数データの処理とが混在する期間を許容するようにデコーダ各部の処理タイミングと係数データ選択部による選択出力を制御する。
以下に、本発明のデコード方法、デコーダ及びデコード装置の各実施例を図3以降と共に説明する。
図3は、本発明の一実施例におけるデコード装置を示すブロック図である。デコード装置10は、図3に示す如く接続されたフロントエンド処理部11、デマルチプレクサ部12、ビデオデコーダ13、オーディオデコーダ14、ビデオ出力系15及びオーディオ出力系16を有する。少なくともデマルチプレクサ部12、ビデオデコーダ13、オーディオデコーダ14、ビデオ出力系15及びオーディオ出力系16を含む部分は、単一の半導体チップ又はMCM(Multi-Chip Module)等のモジュールで構成可能である。
圧縮されたデジタルオーディオビジュアル(AV:Audio Visual)データは、フロントエンド処理部11及びデマルチプレクサ部12により、後段のデコーダ13,14による復号化に適した形式の符号化ビデオデータと符号化オーディオデータに変換される。符号化ビデオデータ(動画像圧縮データ)は、ビデオデコーダ13により復号化され、ビデオ出力系15を介して表示部17に表示される。一方、復号化オーディオデータは、オーディオデコーダ14により復号化され、オーディオ出力系16を介してスピーカ18より出力される。
デコード装置10は、例えばビデオプレーヤ/レコーダやビデオカメラ等のビデオ再生機能を備えた装置に搭載される。このようなデコード装置10の基本構成自体は周知であるが、本実施例では、ビデオデコーダ13が次のように構成されている。
ビデオデコーダ13は、MPEG-2、MPEG-4、H.264等の規格に代表されるフレーム間予測を行う動画圧縮方式に準拠した動画像のビデオストリーム(又は、符号化ビデオデータ)を伸張(又は、復号)する。
図4は、本発明の第1実施例におけるデコーダを示すブロック図である。画像を圧縮単位である矩形領域に分割し、動き予測に基づき動画像圧縮データを復号して画像に展開するビデオデコーダ13は、図4に示す如く接続された符号データ復号部61、係数データ処理部62、動きベクトルデータ処理部63、予測補償部64、制御部67、ワークメモリ(以下、画像データメモリと言う)68及び係数データ処理部62への入力を選択する係数データ選択部69を有する。
尚、図4及び後述する図10及び図11では、説明の便宜上、画像データメモリ68がビデオデコーダ13の一部として図示されているが、画像データメモリ68はビデオデコーダ13内に設けられている必要はなく、外部メモリで構成されていても良い。
圧縮単位である矩形領域は、例えば16×16画素の領域であり、マクロブロックとも呼ばれる。画像データメモリ68は、非Iピクチャの復号化データを格納する復号化データ記憶部681及びデコードした画像データを格納する画像データ記憶部682を含む。尚、Iピクチャとは、空間予測のみのマクロブロックで構成される画像フレームを言い、非Iピクチャとは、動き予測処理を含むマクロブロックで構成される画像フレームを言う。
符号データ復号部61は、Iピクチャの復号においてはマクロブロックの係数データを係数データ選択部69に出力し、非Iピクチャの復号においては係数データや動きベクトルデータ等の復号化データを画像データメモリ68に出力して復号化データ記憶部681に格納する。つまり、符号データ復号部61は、動画像圧縮データを復号してIピクチャの係数データと非Iピクチャの符号化データを分離して出力する。
係数データ処理部62は、逆量子化部621及び逆周波数変換部622を有する。係数データ処理部62に入力される係数テータは、圧縮時に量子化が施されているため、逆量子化部621にて逆量子化処理が施される。又、画像圧縮データは、圧縮規約に従って空間・周波数変換が施されているため、逆量子化処理に続いて逆周波数変換部622で逆周波数変換処理が施され、原画像から予測画像を差し引いた残差画像が出力される。尚、残差画像には量子化、空間・周波数変換等の圧縮処理に伴う誤差成分が含まれており、これが復号画像の歪となって現れる。
動きベクトルデータ処理部63は、動きベクトルデータ解釈部631及び動き予測画生成部632を有する。動きベクトルデータ処理部63は、復号化データ記憶部81から動きベクトルデータを読み出して解釈し、解釈した動きベクトルが指し示す参照画像を画像データメモリ68から読み出して予測画像を生成する。
予測補償部64は、動きベクトルデータ処理部63から出力される予測画像と、係数データ処理部62から出力される残差画像とを加算し、加算した結果を復号画像データとして画像データ記憶部682に格納する。
係数データ選択部69は、制御部67からの係数データ選択信号に基づいて、符号データ復号部61からのIピクチャの係数データ、或いは、復号化データ記憶部681に記憶されている非Iピクチャの係数データを選択出力する。制御部67は、ビデオデコーダ13全体の動作タイミングを制御する制御信号を出力すると共に、ビデオデコーダ13の各部からのステータス情報に基づいて、係数データ選択部69がIピクチャの係数データ或いは非Iピクチャの係数データを選択出力するように制御する係数データ選択信号を出力する。又、処理すべき係数データが存在しない場合、制御部67はNOP(No Operation)状態をビデオデコーダ13の各部に指示する制御信号を出力する。NOP状態では、符号データ復号部61がIピクチャの係数データの出力状態になく、且つ、復号化データ記憶部681にも処理すべき非Iピクチャの係数データが準備できていない。このようにして、本実施例では、Iピクチャの復号化された係数データは画像データメモリ68に出力されることがなく、画像データメモリ68への帯域圧迫を軽減することができ、ビデオデコーダ13全体の性能劣化を抑止することが可能である。
係数データ処理部62、動きベクトルデータ処理部63及び予測補償部64は、制御部67の制御下で、係数データ選択部69から選択出力された係数データ及び復号化データ記憶部681に格納された復号化データに基づいて復号画像生成処理を行って復号画像データを生成する復号画像生成部を構成する。以下に説明するように、制御部67は、Iピクチャの係数データが準備され次第復号画像生成処理を開始すると共に、復号画像生成処理においてIピクチャの係数データの一部の処理と非Iピクチャの係数データの処理とが混在する期間を許容するようにビデオデコーダ13の各部の処理タイミングを制御する制御信号と係数データ選択部69に入力される係数データ選択信号を生成して出力する。
図5は、本実施例におけるビデオデコーダ13の動作一例を説明するタイミングチャートである。図5(a)は符号データ復号部61の処理タイミング例を示し、図5(b)は復号画像生成処理と呼ぶ係数データ処理部62、動きベクトルデータ処理部63以降の処理タイミング例を示し、図5(c)は復号画像生成処理の理想的なタイミング例を示す。図5において、I0、B1、B2、P3・・・は、Iピクチャ、Bピクチャ、又はPピクチャの画像の種類と先頭から処理する順序の通し番号を示している。図5のタイミングでは、従来例のタイミングを示す図2の場合と同様に、IピクチャI15の符号データ復号処理とBピクチャB11及びPピクチャP12の復号画像生成処理が時間的に重なっている。しかし、図5のタイミングでは、IピクチャI15の符号データ復号処理で出力されるマクロブロック単位の係数データは、画像データメモリ68に記憶されることなく係数データ選択部69を通して係数データ処理部62に入力され復号処理される。その結果、BピクチャB11の復号画像生成処理及びPピクチャP12の復号画像生成処理は、IピクチャI15の復号画像生成処理によって処理が分割されるものの、BピクチャB11,PピクチャP12の復号画像生成処理における画像データメモリ68のアクセスに対して、IピクチャI15の符号データ復号処理による係数データ出力の影響を受けない。つまり、図5(b)に示すように、BピクチャB11とIピクチャI15の復号画像生成処理が混在する期間と、BピクチャB12とIピクチャI15の復号画像生成処理が混在する期間がある。このため、BピクチャB11,PピクチャP12の理想処理時間を分割したことに相当する処理が行われ、処理時間の合計はBピクチャB11,PピクチャP12の理想処理時間に相当する。結果として局所的な遅延が発生するものの、図5の例ではBピクチャB16の復号画像生成処理の先頭において復号画像生成処理の理想的なタイミングに追随し、デコーダ性能の劣化を防止することができる。
次に、Iピクチャと非Iピクチャの係数データ処理を行う動作モジュールのマクロブロック毎の動作内容の切り替えを、図6乃至図9と共に説明する。図6は、本実施例の係数データ処理部62の動作の一例を説明する図である。ここでは説明を簡単にするために、係数データ処理が、図6(a)のようなU0、U1,U2,の3つの処理ユニットを含み、各処理ユニットU0,U1,U2によってマクロブロックがパイプライン処理されるものとする。
図6(b)はPピクチャのマクロブロックが各ユニットで順次処理されている様子(即ち、Pピクチャのマクロブロックパイプライン処理)を示す。MBP_XはPピクチャのX番目のマクロブロック処理を意味する。図6(c)はPピクチャの処理中に、符号データ復号部によるIピクチャのマクロブロック処理完了のステータスが制御部に伝達され、MBI_Xで示されるIピクチャマクロブロックの係数データ処理が開始される様子(即ち、PクチャとIピクチャの切り替え例)を示す。
図7は、図6(c)の制御を行う制御部67の処理を示すフローチャートである。ステップS1は、Iピクチャのマクロブロックの係数データがレディであるか否かを判定する。ステップS1の判定結果がNOであると、ステップS2は、非Iピクチャのマクロブロックの係数データがあるか否かを判定する。ステップS2の判定結果がNOであると処理はステップS1へ戻り、判定結果がYESであると処理はステップS3へ進む。ステップS3は、係数データ選択部69の入力係数データの選択を復号化データ記憶部681からの非Iピクチャの係数データに切り替える。一方、ステップS1の判定結果がYESであると、ステップS4は、係数データ選択部69の入力係数データの選択を符号データ復号部61からのIピクチャの係数データに切り替え、処理はステップS5へ進む。ステップS5は、係数処理の各ユニットU0,U1,U1のコンテキストを必要に応じて切り替える。ステップS6は、各ユニットU0,U1,U2の処理を起動する。ステップS7は、各ユニットU0,U1,U1の処理のステージ完了を確認した上で処理をステップS1へ戻す。
ここでは説明の便宜上、処理対象となるPピクチャの符号データ復号が時間的に十分前に完了しており、Pピクチャの係数データは復号化データ記憶部681に常に準備されているものとする。このような前提の下、図6(c)のステージnの終了時点では、Iピクチャのマクロブロック0の完了信号は発生しておらず、ステップS1の判定結果はNO、ステップS2の判定結果がYESとなり、Pピクチャの次の係数データがあるので、ステップS3,S5後ステップS6のパイプラインステージn+1が起動され、ステップS7のパイプラインステージn+1が完了後、処理はステップS1に戻る。
図6(c)では、パイプラインステージn+1の処理中にIピクチャのマクロブロック0の完了信号が発生しているため、ステップS1の判定結果はYESとなり、ステップS4で係数データ選択部69の入力係数データの選択を符号データ復号部61からのIピクチャの係数データに切り替え、ステップS5でU0のコンテキストをこのIピクチャのマクロブロック0のコンテキストに切り替えた上で、ステップS6でパイプラインステージn+2を起動する。同様にしてパイプラインステージn+3、n+4において、係数データの選択を符号データ復号部61のIピクチャの係数データに設定したまま、パイプラインステージを起動する。
符号データ復号部61のマクロブロック符号データ復号化処理は、U0,U1,U2から構成される係数データ処理のマクロブロックパイプラインとは非同期なので、図6(c)のステージn+1に示すように係数データ処理の1ステージ中に2個以上のレディ信号が発生する可能性がある。従って、制御部では未処理のレディ信号の数をカウントして記憶しておく。又、図6(c)ではステージn+4の完了時において、該Iピクチャの次の係数データ、つまり、マクロブロック3の係数データが準備状態になっていないため、図7のステップS1の判定結果がNO、ステップS2の判定結果がYESとなって、係数データ選択部の係数入力を復号化データ記憶部681からの読み出しに切り替えて、ステージn+5を起動している。
本実施例では、このように、各処理ユニットU0,U1,U2で対象となるピクチャをIピクチャと非Iピクチャに切り替えながらパイプラインステージを起動するが、各処理ユニットU0,U1,U2で処理対象に応じて必要なコンテキストを切り替える必要がある。コンテキストは一般には処理内容を規定する制御レジスタや結果を示す状態レジスタ、内部メモリ等を含む。これらのコンテキストを高速に切り替えるためには、上記のコンテキストをIピクチャ用と非Iピクチャ用に二重化して持つことで実現可能である。しかし、この方法ではコンテキストを形成するハードウェア量が増えるので、ハードウェアを増やさないため、上記のレジスタや内部メモリ等コンテキストの内容を切り替えの度に外部の記憶手段、例えば、画像データメモリ68にセーブ・リストアする方法が考えられる。ただし、この場合、セーブ・リストアの処理時間が必要となり図6(d)に示すように遅延が発生する。図6(d)は、コンテキストのセーブ・リストアによるオーバーヘッドを示す。図6(d)では、ハッチングでコンテキスト切り替えの時間を示しており、右上がりのハッチングが非Iピクチャからのコンテキスト切り替えの時間、右下がりのハッチングがIピクチャからのコンテキスト切り替えの時間を示す。
そこで、コンテキストの切り替え回数を削減するために、符号データ復号部61に係数データ処理の結果をバッファリングする内部バッファを持たせ、Iピクチャの係数データ出力がマクロブロック複数個分蓄積されてから、係数データ処理の入力をIピクチャ係数データに切り替えるように制御する。
図8は、符号データ復号部61の構成を示すブロック図である。符号データ復号部61は、符号データ復号処理部611と係数データバッファ612を有する。復号データ復号処理部611は、圧縮規格のシンタックスに従って動画像圧縮データのビット列を解釈して復号化し、マクロブロックの係数データや動きベクトルデータ等を出力する。係数データバッファ612は、不動データ復号処理部611が出力するIピクチャの係数データをバッファリングし、制御部67からの制御信号の指示に基づいてバッファリングされたIピクチャの係数データを出力する。係数データバッファ612の容量は、ビデオデコーダ13の構成に応じて設定される。係数データバッファ612は、図7に示す如き制御を行う場合には1マクロブロック以上のデータをバッファリングできる容量に設定され、後述する図9に示す如き制御を行う場合にはmマクロブロック以上のデータをバッファリングできる容量に設定される。
MB(Macro Block)係数レディ信号は、Iピクチャの1マクロブロックの係数データを係数データバッファ612に出力したことを制御部67へ通知する信号であり、係数データバッファ612に出力するべき係数データが少なくとも1マクロブロック分存在することを示す。図4及び後述する図10のビデオデコーダ13の場合、このMB係数レディ信号はステータスの一部として制御部67へ通知される。尚、後述する図11のビデオデコーダ13の場合、MB係数レディ信号は係数データ選択部69へ通知される。
係数データバッファ612は、係数データバッファ612内の係数データを格納可能な容量が一定容量以下になった状態、或いは、使用可能な容量がなくなったフル状態になると、復号データ復号処理部611に停止指示を送り、係数データの復号処理の停止を指示する。
図6(e)では、Iピクチャの係数データ処理が3個蓄積されたら、Iピクチャの係数処理を切り替える例を示している。図9は、この場合の制御部67の処理を示すフローチャートである。図9中、図7と同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略する。ステップS11は、Iピクチャのm個のマクロブロックの係数データがレディであるか否かを判定する。ステップS11の判定結果がNOであると、ステップS2の前にステップS12が行われる。ステップS12は、Iピクチャの符号データ復号処理が1画像フレーム分完了し、且つ、未処理のIピクチャの係数データがあるか否かを判定し、判定結果がNOであると処理はステップS2へ進み、判定結果がYESであると処理はステップS4へ進む。ステップS11の判定結果がYESであると、処理はステップS4へ進む。ステップS13は、ステップS7の後に行われる。ステップS13は、直前の入力係数データがIピクチャのものであり、且つ、未処理のIピクチャの係数データがあるか否かを判定する。ステップS13の判定結果がYESであると処理はステップS4戻り、判定結果がNOであると処理はステップS11へ戻る。
図6(e)は、図9のステップS11においてm=3とした例である。図6(e)において、図9のステップS11の判定結果がYESとなるのはステージn+3が完了後である。これにより、n+4〜n+6までの3ステージでIピクチャの係数データを入力としてステージ処理が起動される。又、ステージn+5の処理中にIピクチャマクロブロック3のレディ状態が検出されるため、ステージn+6の完了後、ステップS13によって、ステージn+7においてもIピクチャの係数データを入力としてステージ処理が起動される。図6(e)の例に示すように、Iピクチャの複数マクロブロックを連続して処理する制御によって、コンテキスト切り替えのオーバーヘッドを削減することが可能である。尚、図9のステップS12は、Iピクチャの終端で上記所定個数未満のマクロブロックの係数データが未処理の場合、それらの未処理のマクロブロックの係数データの係数処理を完了するための判断を行う。
本実施例によれば、Iピクチャの符号データ復号処理において比較的多量の復号化データが出力されても、例えば外部メモリで構成される画像データメモリ68を圧迫することなく、マクロブロック処理毎に発生し得る遅延を低減してデコード性能の劣化を防止可能なデコード方法、デコーダ及びデコード装置を実現することができる。これにより、デコード処理性能の安定した動画デコード処理が可能となる。
図10は、本発明の第2実施例におけるデコーダを示すブロック図である。図10中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例のビデオデコーダ13では、係数データ処理部が図10に示すIピクチャ用の係数データ処理部6102と非Iピクチャ用の係数データ処理部6112を有する。Iピクチャ用の係数データ処理部6102は、逆量子化部621−1と逆周波数変換部622−1を有する。一方非Iピクチャ用の係数データ処理部6112は、逆量子化部621−2と逆周波数変換部622−2を有する。逆量子化部621−1,611−2は、図4の逆量子化部621と同様の構成を有する。又、逆周波数変換部622−2,622−2は、図4の逆周波数変換部622と同様の構成を有する。これにより、制御部67による係数データの選択やコンテキストの切り替え等の制御を省略することが可能となり、制御部67への負荷が上記第1実施例と比較すると軽減される。又、Iピクチャと非Iピクチャの係数処理を並列して動作させることが可能となり、上記第1実施例よりも更に高速にデコード処理を行うことが可能となる。
本実施例によれば、Iピクチャの符号データ復号処理において比較的多量の復号化データが出力されても、例えば外部メモリで構成される画像データメモリ68を圧迫することなく、マクロブロック処理毎に発生し得る遅延を低減してデコード性能の劣化を防止可能なデコード方法、デコーダ及びデコード装置を実現することができる。これにより、デコード処理性能の安定した動画デコード処理が可能となる。
図11は、本発明の第3実施例におけるデコーダを示すブロック図である。図11中、図4と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例のビデオデコーダ13では、図11に示すように、符号データ復号部61から出力されるMB係数レディ信号が係数データ選択部69へ通知される。係数データ選択部69は、MBレディ信号に基づいて、選択出力する係数データを符号データ復号部61からのIピクチャの係数データ或いは復号化データ記憶部681からの非Iピクチャの係数データから選択し、選択した結果を示す選択結果指示信号を制御部67へ通知する。制御部67は、選択結果指示信号に基づいて、次のマクロブロック処理のコンテキストを切り替えてマクロブロック処理を起動する。又、係数データ選択部69は、マクロブロック処理の起動を受けて、必要な係数データを選択出力する。
図12は、第3実施例における係数データ選択部69の動作の一例を説明するフローチャートであり、図13は、この場合の制御部67の動作の一例を説明するフローチャートである。
図12において、ステップS21は、マクロブロック処理を起動可能なタイミングか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS22へ進む。ステップS22は、Iピクチャのマクロブロックの係数データがレディであるか否かを判定し、判定結果がNOであると処理はステップS23へ進み、判定結果がYESであると処理はステップS25へ進む。ステップS23は、非Iピクチャのマクロブロックの係数データがあるか否かを判定し、判定結果がNOであると処理はステップS22へ戻る。ステップS23の判定結果がYESであると、ステップS24は、係数データ選択部69の入力係数データの選択を復号化データ記憶部681からの非Iピクチャの係数データに切り替える。一方、ステップS22の判定結果がYESであると、ステップS25は、係数データ選択部69の入力係数データの選択を符号データ復号部61からのIピクチャの係数データに切り替え、処理はステップS26へ進む。ステップS26は、選択した結果を示す係数選択結果指示を制御部67へ通知する。ステップS27は、制御部67からの起動指示があるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS28へ進む。ステップS28は、選択した結果に基づき係数データを係数データ処理部62へ選択出力する。ステップS28の後、処理はステップS21へ戻る。
図13において、ステップS31は、マクロブロック処理を起動可能なタイミングであるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS32へ進む。ステップS32は、図12のステップS26による選択した結果を示す係数選択結果指示の通知があるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS33へ進む。ステップS33は、係数処理の各ユニットU0,U1,U1(図6(a)参照)のコンテキストを必要に応じて切り替える。ステップS34は、各ユニットU0,U1,U2の処理を起動する起動指示を係数データ選択部69へ出力する。係数データ選択部69が起動指示を受けると、図12のステップS27の判定結果はYESとなる。ステップS35は、各ユニットU0,U1,U1の処理のステージ完了を確認した上で処理をステップS31へ戻す。
図14は、第3実施例における係数データ選択部69の動作の他の例を説明するフローチャートである。図14中、図12と同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略する。
図14において、ステップS21の判定結果がYESであると、ステップS42は、Iピクチャのm個のマクロブロックの係数データがレディであるか否かを判定する。ステップS42の判定結果がNOであると処理はステップS43へ進み、判定結果がYESであるとであると処理はステップS25へ進む。ステップS43は、Iピクチャの符号データ復号処理が1画像フレーム分完了し、且つ、未処理のIピクチャの係数データがあるか否かを判定する。ステップS43の判定結果がNOであると処理はステップS23へ進み、判定結果がYESであると処理はステップS25へ進む。又、ステップS28の後、処理はステップS44へ進む。ステップS44は、直前の入力係数データがIピクチャのものであり、且つ、未処理のIピクチャの係数データがあるか否かを判定する。ステップS43の判定結果がYESであると処理はステップS25へ戻り、判定結果がNOであると処理はステップS21へ戻る。
本実施例によれば、Iピクチャの符号データ復号処理において比較的多量の復号化データが出力されても、例えば外部メモリで構成される画像データメモリ68を圧迫することなく、マクロブロック処理毎に発生し得る遅延を低減してデコード性能の劣化を防止可能なデコード方法、デコーダ及びデコード装置を実現することができる。これにより、デコード処理性能の安定した動画デコード処理が可能となる。
上記各実施例においては、一例としてMPEG-2デコーダを説明したが、本発明はMPEG-2デコーダに限定されず、H264/AVCデコーダ等にも同様に適用可能である。上記各実施例では、H264/AVCデコーダで用いられる空間予測画生成部、動き予測画重み付け部、ループフィルタ部等がMPEG-2デコーダの場合は不要であるため、説明の便宜上MPEG-2デコーダの例を説明したにすぎない。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。
従来のデコーダの一例を示すブロック図である。 従来のデコーダの動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の一実施例におけるデコード装置を示すブロック図である 本発明の第1実施例におけるデコーダを示すブロック図である。 第1実施例におけるデコーダの動作の一例を説明するタイミングチャートである。 係数データ処理部の動作の一例を説明する図である。 第1実施例における制御部の動作の一例を説明するフローチャートである。 第1実施例における符号データ復号部の構成を示すブロック図である。 第1実施例における制御部の動作の他の例を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施例におけるデコーダを示すブロック図である。 本発明の第3実施例におけるデコーダを示すブロック図である。 第3実施例における係数データ選択部の動作の一例を説明するフローチャートである。 第3実施例における制御部の動作の一例を説明するフローチャートである。 第3実施例における係数データ選択部の動作の他の例を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 デコード装置
11 フロントエンド処理部
12 デマルチプレクサ部
13 ビデオデコーダ
14 オーディオデコーダ
15 ビデオ出力系
16 オーディオ出力系
61 符号データ復号部
62 係数データ処理部
63 動きベクトルデータ処理部
64 予測補償部
67 制御部
68 画像データメモリ
69 係数データ選択部

Claims (9)

  1. 動画像圧縮データを復号するデコード方法であって、
    該動画像圧縮データを復号して空間予測のみの矩形領域で構成される第1の画像フレームの係数データと、動き予測処理を含む矩形領域で構成される第2の画像フレームの復号化データを出力する符号データ復号工程と、
    該第2の画像フレームの復号化データを復号化データ記憶部に格納する復号化データ記憶工程と、
    該第1の画像フレームの係数データと、該復号化データ記憶部から読み出した該第2の画像フレームの係数データの一方を出力する係数データ選択工程と、
    該係数データ選択工程により出力された係数データ及び該復号化データ記憶部に格納された該復号化データに基づいて復号画像データを生成する復号画像生成処理を行う復号画像生成工程と、
    該第1の画像フレームの係数データが準備され次第該復号画像生成処理を開始すると共に、該復号画像生成処理において該第1の画像フレームの係数データの一部の処理と該第2の画像フレームの係数データの処理とが混在する期間を許容するように該符号データ復号工程、該復号化データ記憶工程及び該復号画像生成工程の処理タイミングと該係数データ選択工程に入力される該係数データ選択信号を制御する制御工程と
    を含むデコード方法。
  2. 該復号画像生成工程は、
    該係数データ選択工程で選択出力された係数データに基づき、逆量子化処理及び逆周波数変換処理を行い矩形の残差画像を生成する係数データ処理工程と、
    該復号化データ記憶部から読み出した該第2の画像フレームの動きベクトルに基づいて画像データ記憶部から参照画像を読み出して矩形の動き予測画像を生成する動きベクトルデータ処理工程と、
    該残差画像と該予測画像を加算して復号画像を生成し、該画像データ記憶部に格納する予測補償工程とを含み、
    該制御工程は、該符号データ復号工程の該第1の画像フレームの処理に応じて該係数データ選択信号を生成する、請求項1記載のデコード方法。
  3. 該制御工程は、該符号データ復号工程で1つの矩形領域の第1の画像フレームの係数データが準備されたことに応答して選択出力される係数データを該第1の画像フレームの係数データに切り替える係数データ選択信号を生成する、請求項1又は2記載のデコード方法。
  4. 該制御工程は、該符号データ復号工程で所定個数の矩形領域分の第1の画像フレームの係数データが準備されたことに応答して選択出力される係数データを該第1の画像フレームの係数データに切り替える係数データ選択信号を生成する、請求項1又は2記載のデコード方法。
  5. 動画像圧縮データを復号するデコーダであって、
    該動画像圧縮データを復号して空間予測のみの矩形領域で構成される第1の画像フレームの係数データと、動き予測処理を含む矩形領域で構成される第2の画像フレームの復号化データを出力する符号データ復号部と、
    該第1の画像フレームの係数データと、該第2の画像フレームの復号化データを格納する復号化データ記憶部から読み出した該第2の画像フレームの係数データの一方を出力する係数データ選択部と、
    該係数データ選択部により出力された係数データ及び該復号化データ記憶部に格納された該復号化データに基づいて復号画像データを生成する復号画像生成処理を行う復号画像生成部と、
    該第1の画像フレームの係数データが準備され次第該復号画像生成処理を開始すると共に、該復号画像生成処理において該第1の画像フレームの係数データの一部の処理と該第2の画像フレームの係数データの処理とが混在する期間を許容するように該符号データ復号部及び該復号画像生成部の処理タイミングを制御する制御信号と該係数データ選択部に入力される該係数データ選択信号を生成して出力する制御部と
    を有するデコーダ。
  6. 該復号画像生成部は、
    該係数データ選択部で選択出力された係数データに基づき、逆量子化処理及び逆周波数変換処理を行い矩形の残差画像を生成する係数データ処理部と、
    該復号化データ記憶部から読み出した該第2の画像フレームの動きベクトルに基づいて画像データ記憶部から参照画像を読み出して矩形の動き予測画像を生成する動きベクトルデータ処理部と、
    該残差画像と該予測画像を加算して復号画像を生成し、該画像データ記憶部に格納する予測補償部とを含み、
    該制御部は、該符号データ復号部の該第1の画像フレームの処理に応じて該係数データ選択信号を生成する、請求項5記載のデコーダ。
  7. 該制御部は、該符号データ復号部で1つの矩形領域の第1の画像フレームの係数データが準備されたことに応答して選択出力される係数データを該第1の画像フレームの係数データに切り替える係数データ選択信号を生成する、請求項5又は6記載のデコーダ。
  8. 該制御部は、該符号データ復号部で所定個数の矩形領域分の第1の画像フレームの係数データが準備されたことに応答して選択出力される係数データを該第1の画像フレームの係数データに切り替える係数データ選択信号を生成する、請求項5又は6記載のデコーダ。
  9. 請求項5乃至8のいずれか1項記載のデコーダと、
    圧縮されたデジタルオーディオビジュアルデータを復号化に適した形式の符号化ビデオデータと符号化オーディオデータに変換し、該符号化ビデオデータを該動画像圧縮データとして該デコーダに入力する手段とを有する、
    デコード装置。
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