JP4892223B2 - 高融点2,3−ジブロモプロピル化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂の難燃剤として有用な2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物の製造方法に関する。
ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホン、イソプロピリデン−ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの2,3−ジブロモプロピル化合物は、合成樹脂の難燃剤として有用であり、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂を代表とする各種樹脂に使用され、これらの難燃剤を配合した樹脂は、難燃化が必要な電気・電子分野を中心に各種用途に用いられている。
これらの化合物は、80℃以上の融点を示す結晶質固体(以下、高融点化物という)となることが知られている。しかしながら、従来これらの化合物の高融点化物を得ることは困難で、通常、低融点の非晶質固体しか得られなかった。この低融点の非晶質固体は、気温の高い夏季には融着固結しやすいため、輸送、保管、使用の際などの取り扱いが非常に煩雑となり、実用上問題があった。また、低融点であるため、次工程での粉砕、樹脂との混合及び混練の際に、溶融して目的が達成されない場合があった。
このような問題を解決するために、各種の提案がなされている。例えば、ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホン又はイソプロピリデン−ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕に、溶融状態で前記化合物の結晶物を、その融点以下の温度で加えて混合し、50〜100℃の温度に1時間以上保持する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホン、イソプロピリデン−ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの2,3−ジブロモプロピル化合物の有機溶媒溶液とポリスチレンスルホン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、アラビヤゴムのような水溶性高分子溶液との混合溶液から有機溶媒を留去し、2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点結晶を得る方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、溶融状態の、ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホン、イソプロピリデン−ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどに、超音波照射することにより、2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物を得る方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、溶融状態の、ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホン、イソプロピリデン−ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどに、剪断力を加えることにより、2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物を得る方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特公平8−25943号公報 特開平7−173092号公報 特許第2981438号公報 特許第2981435号公報
しかしながら、従来の方法では、工業的な利用方法としては問題が多い。
例えば、特許文献1では、オーブン中で長時間保温する必要があること、一度溶融状態にするため、その後粉砕工程が必要となること、また、結晶物を加えて混合する必要があるため、作業性及び経済性が悪いという問題点が挙げられる。
特許文献2では、粉末を晶析させた後、濾別し乾燥させる必要があり、作業性及び経済性が悪いという問題点がある。また特許文献3では、一度溶融状態にするため、その後、粉砕工程が必要となること、超音波発信機の付いた恒温槽が必要であり、工業化するには多額の設備投資が必要となるといった問題点が挙げられる。
さらに、特許文献4では、一度溶融状態にするため、その後粉砕工程が必要となること、剪断力を加えるためにスピードマラーなどのホイール型混練機;ボールミルなどのボール型混練機;パドル型(単軸、復軸)、スクリュー型(単軸、復軸)、ローター型(単軸、復軸)、セルフクリーニング型、双腕型(開放型、加圧型)などのブレード型混練機(ねっか機、押出機);ロールミキサー、テーパーロール、バンバリ、コンティニュアスなどのロール型混練機;ヘリカルリボン翼、広幅パドル翼などの高剪断力撹拌装置;多軸撹拌装置、スタティックミキサーなどのライン撹拌装置などの特殊な装置が必要となるといった問題点が挙げられる。
以上のように、2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物を取得する方法は各種提案されているが、実用上、特に工業的スケールにおける製造において、満足できるものではないのが現状である。
本発明者らは、上記問題点を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、2,3−ジブロモプロピル化合物の非晶質体に、貧溶媒を添加し、混合物を形成した後、この非晶質体と貧溶媒の混合物から、貧溶媒を蒸発させることによって、2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物が得られることを見出し、本発明に到達した。
本発明の2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物の製造方法は、化合物を溶融させることなく固体のまま扱えるため、溶融のための加熱工程が不要である。また、化合物と少量の貧溶媒の混合物から直接貧溶媒を蒸発させるため、濾過や溶媒の回収といった煩雑な処理工程もまた不要である。さらに、超音波発信機などの特殊な装置も要しない。このように本発明の製造方法は、作業性かつ経済性に優れており、工業化が容易である。また、得られた高融点化物は、固結しにくいため取り扱いが容易であり、したがって難燃剤として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマーなどの各種合成樹脂への配合が容易となる。
すなわち、本発明は、一般式(I)又は(II):
〔式中、Aは、−C(CH2−、−CH2−、−SO2−、−S−又は−O−を表す〕
で示される2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物の製造方法であって、
(1)2,3−ジブロモプロピル化合物の非晶質体に、該化合物に対する貧溶媒を添加し、混合物を形成する工程、及び
(2)該混合物から、該貧溶媒を蒸発させる工程
を含むことを特徴とする製造方法に関する。
本発明の上記一般式(I)又は(II)で示される2,3−ジブロモプロピル化合物は、公知の方法によって製造することができる。例えば、相当するアリルエーテル又はエステルをハロゲン化炭化水素などの溶媒中で臭素化することにより得ることができる。また、相当するアリルエーテル又はエステルは、ビスフェノール類又はイソシアヌル酸を塩化アリルなどのアリル化剤でアリル化することにより得ることができる。反応終了後、慣用の後処理によって得られた2,3−ジブロモプロピル化合物は、通常、低融点の非晶質体である。
本発明において、「高融点化物」とは、融点の高い結晶質固体を意味し、「非晶質体」とは、そのような結晶質固体よりも融点の低い非晶質固体を意味するが、油状である場合を含んでもよい。具体的に本発明の上記一般式(I)又は(II)で示される2,3−ジブロモプロピル化合物において、高融点化物とは、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上の融点を有する結晶質固体を意味する。本発明よれば、この非晶質体に、貧溶媒を添加し、得られた混合物から溶媒を蒸発させることで目的の高融点化物を得ることができる。
本発明において、貧溶媒とは、溶質を溶かす能力が小さいか、又はこの能力を殆ど有しない溶媒をいう。具体的には、溶解度(25℃)が、20g/100g(溶質/溶媒)以下、好ましくは1g/100g以下の溶媒をいう。より好ましくは、溶解度(25℃)が0.00001g/100g〜20g/100g、さらに好ましくは0.0001g〜20g/100gの溶媒である。
本発明の2,3−ジブロモプロピル化合物に対しての貧溶媒としては、上記のような溶解度を有すると共に、2,3−ジブロモプロピル化合物に対して不活性である有機溶媒であればよい。代表的な例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等の炭素数1〜6のアルカノール類、アセトン、メチルエチルケトン等の炭素数2〜6の脂肪族ケトン類、又はn−ヘキサン、n−ヘプタン等の炭素数5〜12の脂肪族炭化水素系溶媒が挙げられる。これらは単独でもしくは混合して使用しても良い。溶解度、作業性、後の乾燥工程、及び経済性を考慮すると炭素数1〜4のアルカノール類が好ましく、メタノールが最も好ましい。これらは単独でもしくは混合して使用しても良い。
添加する貧溶媒の量は、特に限定されないが、2,3−ジブロモプロピル化合物100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部であり、より好ましくは5〜50重量部であり、更に好ましくは10〜20重量部である。本発明の製造方法において、2,3−ジブロモプロピル化合物の非晶質体に貧溶媒を添加することによって形成される混合物は、非晶質体が全て溶解した均一溶液であってもよいが、非晶質体の一部又はほとんど全部が貧溶媒に溶解していない、不均一混合物の状態であってもよく、作業性や経済性の点から、貧溶媒の使用量が少ない不均一混合物の状態が好ましい。
次いで得られた混合物を、そのままか、又は良く混ぜ合わせた後に、貧溶媒を蒸発させることにより、本発明の一般式(I)又は(II)で示される2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物を得ることができる。混合物からの貧溶媒の蒸発は、送風乾燥機、減圧乾燥機、振動流動乾燥機といった一般的に利用されている装置を用いて容易に実施することができる。蒸発の際の圧力・温度等の条件は、使用する装置に加え、所望の2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物の融点や、使用する貧溶媒の沸点等に応じて、適宜選択し行えばよい。例えば、本発明の蒸発工程において棚式送風乾燥機を使用する場合、常圧下、40〜60℃(送風温度)で実施するのが好ましい。
蒸発後、得られる2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物は、さらなる処理工程を必要とせず、そのまま容器から取り出すだけでよい。本発明の製造方法により得られる高融点化物とは、原料とした非晶質体に比べ、高い融点を有するため、気温の高い夏季であっても、固結しにくいため、容器からの取り出しも容易に実施することが出来る。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
〔実施例1〕
SUS製のトレイに、ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホンの非晶質固体(融点:55〜60℃、粉末状)4.5kgを入れ、貧溶媒としてメタノール(溶解度:0.08g/100g)を625ml添加し、良くかき混ぜた。このとき、非晶質固体はメタノールにほとんど溶解せず、不均一混合物を形成した。次いで、この混合物を棚式真空定温乾燥機にて減圧下、50℃で3.5時間乾燥させて乳白色結晶4.5kgを得た。得られた結晶について以下に述べる方法で融点を測定した。分析結果を表1に示した。
〔実施例2〕
実施例1において、添加する貧溶媒をIPA(溶解度:0.03g/100g)にした以外は実施例1と同様の方法で操作し、乳白色結晶4.5kgを得た。得られた結晶の分析結果を表1に示した。
〔実施例3〕
硬質ガラス製のシャーレにビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホンの非晶質固体(融点:55〜60℃、粉末状)10gを量りとり、貧溶媒としてアセトン(溶解度:10g/100g)1gを添加し、良くかき混ぜた。このとき、非晶質固体の大部分はアセトンに溶解せず、不均一混合物を形成した。次いで、この混合物を棚式送風乾燥機にて40℃で一晩乾燥させて乳白色結晶10gを得た。得られた結晶の分析結果を表1に示した。また、使用したビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホンの非晶質固体のX線回折図を図1に、得られた結晶のX線回折図を図2に示した。
〔実施例4〕
実施例3において、添加する貧溶媒をn−ヘプタン(溶解度:0.0003g/100g)にした以外は実施例3と同様の方法で操作し、乳白色結晶10gを得た。得られた結晶の分析結果を表1に示した。
〔実施例5〕
実施例1において、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートの非晶質固体(融点:60〜65℃、粉末状)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で操作し、乳白色結晶4.5kgを得た。得られた結晶の分析結果を表1に示した。
〔実施例6〕
実施例1において、2,2−ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕プロパンの非晶質固体(融点:40〜45℃、粉末状)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で操作し、乳白色結晶4.5kgを得た。得られた結晶の分析結果を表1に示した。
〔実施例7〕
硬質ガラス製のナスフラスコにビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホンの非晶質固体(融点:55〜60℃、粉末状)5gを量りとり、貧溶媒としてアセトン(溶解度:10g/100g)100gを添加し、良くかき混ぜた。このとき非晶質固体は完全にアセトンに溶解し、均一溶液を形成した。次いで、この均一溶液をエバポレータで結晶が析出するまで減圧濃縮し(減圧度:4.0kPa、温度:40〜50℃)、得られた結晶を、棚式送風乾燥機にて40℃で一晩乾燥させて乳白色結晶5gを得た。得られた結晶の分析結果を表1に示した。
〔比較例1〕
シャーレ(硬質ガラス製)にビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホンの非晶質固体(融点:55〜60℃、粉末状)10gを量りとり、水(溶解度:0g/100g)1gを添加して良くかき混ぜた。このとき、非晶質固体は全く水に溶解せず、不均一混合物を形成した。次いで、棚式送風乾燥機にて40℃で一晩乾燥させて乳白色固体10gを得た。得られた固体の分析結果を表1に、X線回折図を図3に示した。
〔比較例2〕
比較例1において、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートの非晶質固体(融点:60〜65℃、粉末状)を使用した以外は、比較例1と同様の方法で操作し、乳白色固体10gを得た。得られた固体の分析結果を表1に示した。
〔比較例3〕
比較例1において、添加する水を塩化メチレン(溶解度:任意の割合で溶解する)にした以外は、比較例1と同様の方法で操作し、乳白色のアメ状固体10gを得た。得られた固体の分析結果を表1に示した。
〔評価方法〕
○溶解度
一般式(I)又は(II)の化合物をアセトニトリルに溶解し、標準溶液(1000μg/ml及び500μg/ml)をそれぞれ調整した後、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって各標準溶液を測定した。得られたArea値より検量線を作成した。
それぞれの溶媒において、各試料の飽和溶液を作成し、下記条件にてHPLC測定を行った。ただし、検体は前述の検量線の範囲内になるよう希釈した。得られた値と検量線から溶解度を算出した。溶解度は溶媒100gに溶解する溶質(g)とする。
[HPLC条件]
装置:UV検出器(SPD−10A:(株)島津製作所製)、カラムオーブン(CTO−10A:(株)島津製作所製)、送液ポンプ(LC−10AD:(株)島津製作所製)、カラム(TSK-GEL:東ソー(株)製)
測定条件:溶離液 アセトニトリル/HO = 85/15
流量 1ml/min.
カラム温度 35℃
注入量 5μl
測定波長 254nm
○融点
試料を乳鉢で細かく粉砕し、キャピラリー(Mettler ME-18552、150 Melting Point Tubes for FP)に充填した後、メトラー融点測定機(Mettler FP61)により測定した。昇温速度は10℃/minとし、溶け終わりの温度を融点とした。
○粉末X線回折
[測定条件]
X線 ターゲット:Cu、管電圧:50.0(kV)、管電流:40.0(mA)
走査 駆動軸:θ−2θ、範囲:5.0000−70.0000(度)
モード:連続スキャン、速度:5.0000(度/分)
ステップ:0.02(度)、計数時間:0.24(秒)
本発明の2,3−ジブロモプロピル化合物の高融点化物の製造方法は、作業性に優れ、かつ経済性にも優れており、工業化が容易である。また、得られた高融点化物は、固結しにくいため取り扱いが容易であり、したがって難燃剤として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマーなどの各種合成樹脂への配合が容易となる。なかでも、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂などのビニル樹脂;ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)などのスチレン系樹脂などに有効である。
ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホンの非晶質固体(粉末状)のX線回折図を示す。 実施例3で得られた、ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホンの結晶(高融点化物)のX線回折図を示す。 比較例1で得られた、ビス〔4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル〕スルホンの乳白色固体のX線回折図を示す。

Claims (2)

  1. 一般式(I)又は(II):

    〔式中、Aは、−C(CH又は−SO −を表す〕

    で示される2,3−ジブロモプロピル化合物の80℃以上の融点を示す結晶質固体の製造方法であって、
    (1)一般式(I)又は(II)で示される2,3−ジブロモプロピル化合物の非晶質体に、炭素数1〜4のアルカノール、アセトン、メチルエチルケトン、n−ヘキサン、n−ヘプタン及びそれらの混合物から選択される貧溶媒を添加し、混合物を形成する工程、及び
    (2)該混合物から、該貧溶媒を蒸発させる工程
    を含むことを特徴とする、製造方法。
  2. 貧溶媒が、メタノール、イソプロピルアルコール、アセトン及びn−ヘプタンから選択される、請求項1記載の方法。
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