JP4891945B2 - 内視鏡用処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡用処置具に係り、特に経内視鏡的に生体組織を処置する内視鏡用処置具に関する。
一般に、内視鏡用処置具として、例えば特開昭63−97154号公報に開示されている構成のものがある。
図25に示すように、この従来の処置具bは、内視鏡に挿通される細長いシースcと、シースc内に挿通されて先端から突出する高周波ナイフaとを備え、シースcの後端には、高周波ナイフaに接続される操作部が固着される。
この処置具bを用いて生体組織を切開する場合は、次のように行う。
まず、処置具bを先端から体内に挿入し、内視鏡を通じて観察しつつ、操作部を操作し、高周波ナイフaをシースcの先端から突出させ、目的の生体組織に突き当てる。この状態で、スイッチを操作して高周波電流を高周波ナイフaに流し、生体組織を切開する。切開終了後、操作部を操作し、高周波ナイフaをシースc内に格納し、処置具bを体内から抜去して処置を終了する。
また、内視鏡用処置具として、実開昭54−166092号公報に開示されている構成のものがある。図26に示すように、この従来の処置具dは、内視鏡に挿通されるシースeと、このシースeの先端に固着される穿刺針gと、この穿刺針gに挿通され、先端部に組織固定部fを配置した組織固定部操作部とを備え、シースeの後端には、穿刺針gに接続される穿刺針操作部が固着される。
この処置具dを用いて切開する場合は、次のように行う。まず、処置具dを先端から体内に挿入し、内視鏡を通じて観察しつつ、穿刺針操作部を操作し、穿刺針gを目的の生体組織に穿刺する。この状態で、組織固定部操作部を操作し、穿刺針gの先端から組織固定部fを突出させる。この組織固定部fは生体組織に引っかかり、このとき処置具dを手元側に引くことにより、生体組織が吊り上げられる。次に、適宜の高周波ナイフを体内に挿入し、処置具dによって吊り上げられている生体組織を高周波切開する。切開終了後、処置具dを体内から抜去して処置を終了する。
特開昭63−97154号公報 特開昭54−166092号公報
上述の特開昭63−97154号公報および特開昭54−166092号公報に記載の処置具では、生体組織を固定することなく処置するため、特に目的部位が移動し易い生体組織である場合には、短時間で処置することが困難なことがある。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、操作性に優れた内視鏡用処置具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、操作部本体と、この操作部本体に対し移動方向が異なる第1方向および第2方向に移動自在に設けられた第1スライダと、この第1スライダの第1方向への移動により開く操作がなされ、上記第1スライダの第2方向への移動により閉じる操作がなされる、処置手段としての鉗子部材と、上記第1スライダ側の部材に設けられるとともに上記操作部本体に設けられたラチェットに係合する向きに移動するように付勢されたラッチを含み、上記ラッチは上記操作部本体に対し上記第1スライダを第2方向へ移動するときにはラチェットに係合することがなく上記第1スライダの移動を阻止せず、上記第1スライダを上記第方向へ移動させようとするときには上記ラッチが上記ラチェットに係合して上記操作部本体に対し、上記第1スライダの上記第1方向への移動を阻止し、上記鉗子部材の開動作を阻止する係合手段と、上記第1スライダ側部材に上記第1方向および上記第2方向の両方向への移動が可能に設けられた第2スライダを含み、上記第2スライダは上記第2スライダを上記第1スライダ側の部材に対して上記第1方向へ移動するときに上記ラチェットに係合したラッチを上記ラチェットから解除し、上記第1スライダの上記第1方向への移動を許容する部材を有した解除手段と、を備えることを特徴とする内視鏡用処置具である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内視鏡用処置具において、上記第2スライダを上記第1スライダ側の部材に対して上記第1方向へ移動するときに上記ラチェットに係合したラッチを上記ラチェットから解除する部材としてピンを有し、上記第2スライダは、上記第1スライダに対し、上記スライダの基端部に設けられた突起に当たる位置と、上記ピンが上記ラッチを操作して上記ラチェットに係合するラッチの係合を解除する位置との間の範囲で移動可能であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の内視鏡用処置具において、上記第2スライダが上記第1スライダ上の第2方向への移動限界にあるとき、上記第2スライダに具備されたピンと、上記スライダに具備されたラッチが、0.5mm以上に離れていることを特徴とする。
前述の構成による操作手段を持つ内視鏡用処置具の操作部では、スライダを第1方向へ摺動させる際は確実に係合手段により係合されるにも拘わらず、前記第2方向へ前記スライダを摺動する場合は、特別な操作の必要無しに自動的に係合手段が解除し、スライダを第2方向へ摺動でき、特別な作業も必要なく片手で作業できるなど、内視鏡用処置具の操作性を向上する。
<第1実施形態>
(構成)
図1〜図9は、本発明の第1の実施形態による内視鏡用処置具を示す。
図1に示すように、本実施形態の内視鏡用処置具4は、先端から内視鏡1の鉗子チャンネル56(図9)に挿入可能な挿入部3と、この挿入部3の基端部にそれぞれ固着された第1操作部11および第2操作部7とを備える。この内視鏡用処置具4は、内視鏡1に締結された処置具操作用補助具6を通して、内視鏡1の鉗子チャンネル56内に挿通される。
図2および図3に示すように、挿入部3は、先端部に第1処理手段である鉗子部材14と、第2処理手段である高周波ナイフ13とを配置してあり、この高周波ナイフ13を挿通するためのインナーチューブ15を内側に配置したシース2と、このシース2の先端に配置されかつインナーチューブ15の先端部を挿通する中空の先端カバー17とを備える。この先端カバー17に、鉗子部材14の一対の腕部14aが、その中間部を回動自在に取付けられる。鉗子部材14の各腕部14aの基端部には、第1操作部11から延びる第1操作ワイヤ16が接続され、高周波ナイフ13の基端部には、第2操作部7から延びる第2操作ワイヤ19が接続される。
本実施形態のシース2は、例えば断面が丸型の金属製ワイヤ(例えばステンレス製等)を密着巻きした内外面に凹凸のあるコイルシースで形成し、高分子樹脂製(例えばポリアミド、高密度/低密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等)の被覆を施してもよい。このシース2の先端部と基端部とからこのシース2を圧縮する方向に力が作用しても、このシース2が座屈することのない構造に形成される。
一方、シース2は、例えば断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を潰して、ワイヤ断面を矩形にし、このような断面が矩形のワイヤを密着巻きして内外面を凹凸のない曲面状に形成したコイルシースでも良い。この場合、内面が滑らかな曲面形状に形成されるため、第1操作ワイヤ16の作動が容易である。また、断面が丸型のワイヤで形成したコイルシースと比較した場合、同じワイヤ素線径を使用して、内径寸法のより大きなコイルシースを実現できる。これにより第1操作ワイヤ16の作動は更に容易になる。
更に、シース2は、例えば上述の高分子樹脂で形成したチューブシースで形成してもよい。この場合、シース2の内外面が滑り易いため、内視鏡1の鉗子チャンネルへの挿脱操作、および、第1操作ワイヤ16の作動が容易になる。このような高分子樹脂製のシース2は、その外面にエンボス加工を施してもよく、このエンボス加工により、内視鏡1の鉗子チャンネルの内面との接触面積が少なく、摩擦抵抗が小さくなるため、処置具4の挿脱を容易にすることができる。
また、シース2は、例えば壁部を内層と外層との2重構造に形成し、この間に補強部材を介在あるいは埋設させた2重チューブシースで形成することもできる。この場合、内層及び外層は、上述の高分子樹脂で形成することができる。これにより、シース2の先端部と基端部とにシース2を軸方向に沿って圧縮する力が作用したときにも、補強部材が埋設されていないチューブシースに比べて、耐圧縮性に優れ、シース2が座屈することが無い。
このようなシース2は、内視鏡1の鉗子チャンネルに挿通可能な外径寸法に形成する。このシース2の壁厚は、その素材の剛性にしたがって設定し、金属製シース2の場合にはほぼ0.2〜0.5mm程度に形成することができる。また、高分子樹脂製シースの場合には壁厚がほぼ0.3〜0.6mm程度で、補強用部材を埋設することにより、壁厚を薄くし、シース2の内径を大きくすることができるという利点がある。
シース2の内側に配置するインナーチューブ15は、例えば上述の高分子樹脂製のチューブで形成することができ、この場合には、インナーチューブ15の内外面が滑り易い滑らかな曲面状に形成されるため、高周波ナイフ13の挿脱および第2操作ワイヤ19の作動が容易になる。また、このインナーチューブ15の先端側の内面には、後述するストッパ18が突き当たる突起部15aを設けてある。この突起部15aは、インナーチューブ15と一体に形成してもよく、あるいはこれとは別部材で形成してもよい。
この高分子樹脂製インナーチューブ15は、内面にエンボス加工を施してもよく、このようなエンボス加工を施すことにより、内部に挿通する高周波ナイフ13および第2操作ワイヤ19との接触面積が小さくなり、したがって、このような高周波ナイフ13および第2操作ワイヤ19の操作が容易になる。
更に、このインナーチューブ15は、例えば断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を密着巻きした内外面に凹凸のあるコイル状チューブで形成してもよく、この先端部と基端部とにインナーチューブ15を圧縮する方向すなわち軸方向の力が作用しても、座屈することが無い構造に形成される。
一方、インナーチューブ15は、例えば断面が丸型の金属製ワイヤ(ステンレスなど)を潰して、ワイヤ断面を矩形にし、このような断面が矩形のワイヤを密着巻きして内外面を凹凸のない曲面状に形成したコイル状チューブで形成してもよい。この場合、内面が滑らかな曲面状に形成されるため、内部に挿通される第2操作ワイヤ19の作動が容易である。また、断面が丸型のワイヤで形成したコイルチューブと比較して、同じワイヤ素線径を使用しても、内径寸法の大きなコイルチューブを実現できる。これにより第2処置手段である高周波ナイフ13の挿脱あるいは第2操作ワイヤ19の作動は更に容易になる。
また、インナーチューブ15は例えば壁部を内層と外層との2重構造に形成し、この間に補強部材を介在あるいは埋設させた2重壁チューブで形成することもできる。この場合、内層及び外層は、上述の高分子樹脂で形成することができる。これにより、インナーチューブ15の先端部と基端部とにインナーチューブ15を軸方向に圧縮する力が作用したときにも、補強部材が埋設されていない2重壁チューブに比べて、耐圧縮性に優れ、インナーチューブ15が座屈することが無い。
このようなインナーチューブ15は、シース2に挿通可能な外径寸法に形成する。このインナーチューブ15の壁厚は、その素材の剛性にしたがって設定し、金属製インナーチューブの場合にはほぼ0.1〜0.5mm程度に形成することができる。また、高分子樹脂製チューブの場合には壁厚がほぼ0.1〜0.6mm程度で、補強用部材を埋設することにより、壁厚を薄くし、インナーチューブ15の内径を大きくすることができるという利点がある。
第2処理手段としての高周波ナイフ13は、ストッパ18を介して第2操作ワイヤ19の先端部に接続される。
この高周波ナイフ13は、断面が丸型の導電性の良い例えば金属製(ステンレスなど)ワイヤから形成され、外径はほぼ0.2〜2.0mmであるのが好ましい。また、高周波ナイフ13は、導電性の良い例えば金属でヘラ状形状に形成してもよく、この場合には、幅はほぼ0.2mm〜2.0mm、厚さはほぼ0.3〜2.0mmであるのが好ましい。
高周波ナイフ13と第2操作ワイヤ19とを接続するストッパ18は、例えば金属製のパイプ状形状に形成され、インナーチューブ15に収まる程度の寸法に形成された外径と、高周波ナイフ13及び第2操作ワイヤ19を挿通できる程度の寸法に形成された内径とを有する。
本実施形態の第2操作ワイヤ19は、先端部にストッパ18を配置した断面が丸型の例えば金属製のワイヤで形成してあり、外径はインナーチューブ15に収まる程度のほぼ0.2〜2.0mmである。インナーチューブ15内で、この第2操作ワイヤ19を先端側に向けて摺動させると、この先端に設けられたストッパ18が、インナーチューブ15の先端部側の内面から突出する突起部15aと当接する。これにより、この第2操作ワイヤ19の先端部が突起部15aを越えて先端方向に摺動するのが規制される。
第2操作ワイヤ19は、上述の高分子樹脂で被覆しても良く、この場合には、第2操作ワイヤ19の摺動性を高めることができる。この場合の被覆層の厚さはほぼ0.05〜0.3mm程度であるのが好ましい。また、第2操作ワイヤ19は、上述の高分子樹脂製の薄肉チューブ内に挿通してもよい。この場合にも、第2操作ワイヤ19の摺動性を高めることができる。このような薄肉チューブの厚さは、ほぼ0.05〜0.3mm程度であるのが好ましい。
シース2の先端に取付けられる先端カバー17は、中空構造の金属製部品で形成してある。この先端カバー17の外面は、例えばセラミックコーティングにより、電気的な絶縁処理を施してある。本実施形態では、この先端カバー17は、インナーチューブ15が挿通できる程度の例えばほぼ2.0〜5.0mm程度の内径寸法に形成され、外径はシース2とほぼ同じ寸法に形成してある。また、先端カバー17の外面に形成するセラミックコーティングの厚さは、ほぼ0.05〜0.2mmであるのが好ましい。
また、先端カバー17は、上述の高分子樹脂でコーティングしても良く、この場合のコーティング層の厚さはほぼ0.05〜0.2mmであるのが好ましい。このような高分子樹脂でコーティング層を形成した場合には、良好な滑り性を有し、処置具4の挿脱が容易になる。更に、先端カバー17は、その全体を上述の高分子樹脂で形成してもよく、この場合には、絶縁性と生産性を高めることができる。
本実施形態の先端カバー17は、先端側の両側部に凹部17aを形成してあり、この凹部17aに鉗子部材14の腕部14aが取付けられる。この鉗子部材14は、長さはがほぼ3〜30mmの金属製部品として形成してあり、各腕部14aの互いに対向する内面側には、生体組織の把持に適した凹凸形状を形成してある。また、外面には、例えばほぼ0.05〜0.2mmの厚さのセラミックコーティング層により、電気的な絶縁処理を施してある。
また、鉗子部材14は、上述の高分子樹脂で被覆してもよく、この場合には良好な摺動性が得られ、処置具4の挿脱が容易となる。この場合の被覆層の厚さはほぼ0.05〜0.2mmであるのが好ましい。更に、鉗子部材14は、上述の高分子樹脂で形成してもよく、この場合には、絶縁性と生産性を高めることができる。
本実施形態では、鉗子部材14の各腕部14aに接続される第1操作ワイヤ16は、断面丸型状の例えば金属製のワイヤで形成してあり、外径はシース2に収まる程度のほぼ0.2〜2.0mmに形成してある。
また、第1操作ワイヤ16は、上述の高分子樹脂で被覆してもよく、この場合には、第1操作ワイヤ16の摺動性を高めることができる。この場合の被覆層の厚さはほぼ0.05〜0.3mm程度であるのが好ましい。また、第1操作ワイヤ16は、上述の高分子樹脂で形成した薄肉チューブ中に挿通されていても良く、この場合も摺動性を高めることができる。薄肉チューブの厚さは、ほぼ0.05〜0.3mm程度であるのが好ましい。
図4に示すように、第1操作ワイヤ16を操作するための第1操作部11は、シース2の基端部に取付けられ、ラチェットを刻まれた操作部本体21と、この操作部本体21の基端部に、この操作部本体21の軸線を中心として回転自在に取付けられたリング29と、第1操作ワイヤ16の基端部に連結され、操作部本体21上を摺動する操作部係合手段12とを備える。この操作部係合手段12は、鉗子部材14に連結された操作ワイヤ16の基端部に固定され、操作部本体上を摺動する第1スライダ28と、この第1スライダ28上を摺動する第2スライダ26とを備え、第1スライダ28にはコイルばね22と、このコイルばね22でラチェットに係合する方向に付勢されたラッチ24とが設けられ、第2スライダ26には、ピン25が設けられ、この第2スライダ26が第1スライダ28上を先端部の方向に移動したときに、コイルばね22の付勢力に抗してラッチ24を移動し、ラチェットとの係合を解除することができる。
操作部本体21は、例えば上述の高分子樹脂製の棒状部材から形成してあり、その少なくとも1面以上にラチェットが刻まれている。また、シース2に近接した先端部には洗滌用ポート20を形成し、反対側の基端部にはリング29を回転自在に取り付けるための爪を配置してある。この操作部本体21の外径は、第1スライダ28に収まる程度の大きさに形成してあり、直径がほぼ5〜20mmに形成される。
この操作部本体21は、ラチェット部分をステンレスあるいは真鍮などの金属製の別部材で形成しても良く、この場合には、ラチェットの摩耗を防ぐことができる。
本実施形態のリング29は、上述の高分子樹脂製のリング状部材で形成してあり、操作部本体21に回動自由に取付けるための切り欠きを設けてある。
操作部本体21上を摺動自在の第1スライダ28は、第1操作ワイヤ16の手元側すなわち基端部を固定した円筒状の部材であり、本実施形態では、上述の高分子樹脂で形成してある。この操作部本体21の基端部には、第2スライダ26と当接してこの第2スライダ26の摺動を規制する突起27が設けられている。第1スライダ28の内径は、操作部本体21が挿通する程度で、ほぼ5〜20mmに形成され、この外径は、第2スライダ26に挿通可能な程度に形成され、基端部に形成した突起27の外径は、第2スライダ26の内径寸法より大きく形成される。
操作部本体21のラチェットに係合するラッチ24は、ラッチ軸23によって第1スライダ28に回動可能に取付けられた真鍮あるいはステンレス等の金属材料製のL字型部材で形成してある。このラッチ24は、操作部本体21上のラチェットと当接する脚部の面部に少なくとも1つ以上の係止爪を持ち、コイルばね22により、この係止爪がラチェットに係合するように付勢されている。このコイルばね22は、第1スライダ28のラッチ24の他方の脚部に一端を当接させた金属製のコイルで形成してあり、このコイルの外径は第1スライダ28の装着孔内に挿入できる程度のほぼ3〜10mmに形成してある。
また、コイルばね22は、上述の高分子樹脂製の弾性部材であってもよい。この場合には、ラッチ24の脚部を付勢できるものであれば、コイル状形状に限らず適宜の形状を持つ弾性部材として形成することができる。このような弾性部材は、安価に製造することができる。
第2スライダ26は、上述の高分子樹脂で円筒状形状に形成するのが好ましく、第1スライダ28上を所定の範囲にわたって軸方向に摺動可能でかつ回転しないように固定される。この第2スライダ26の内径は、第1スライダ28が挿入できる程度のほぼ5〜50mmとすることができる。また、この第2スライダ26は、ラッチ24と当接する面部にピン25を具備している。
本実施形態のピン25は、上述の高分子樹脂により、円筒状外周面の外径がほぼ8〜10mm丸ピン状に形成され、第2スライダ26上のラッチ24に当接する位置に装着される。このピン25は、上述の金属で形成してもよく、その場合は摩耗を防ぐことができる。
一方、図1に示すように、第2操作ワイヤ19を操作するための第2操作部7は、シース2の基端部に固着された第2操作部本体8と、第2操作部本体8の基端部にこの軸線を中心として回転自在に取付けられた第2リング10と、第2操作ワイヤ19に連結されて第2操作部本体8上を摺動するスライダ9とから構成される。
第2操作部本体8は、例えば上述の高分子樹脂製の棒状部材であり、シース2に近接した先端部には洗滌用ポートを持ち、基端部には第2リング10を取り付けるための爪が付いている。この操作部本体8の外径はスライダ9に収まる程度であり、直径がほぼ5〜20mmである。この第2リング10は、上述の高分子樹脂製のリング状部材であり、第2操作部本体8と回動自由に取付けるための切り欠きを設けてある。
第2操作部本体8上を摺動するスライダ9は、上述の高分子樹脂から円筒状に形成され、第2操作部本体8が挿通する程度のほぼ5〜20mmの内径を有する。
図5から図9は、処置具4を内視鏡1に固定するための操作補助具6およびこの操作補助具6が取付けられる内視鏡1の口金部55を示す。
図5から図8に示すように、操作補助具6は、ベース31と、このベース31のスコープ当接面側である先端部に設けられた内視鏡接続部30と、外周部にOリング37を配置する溝を形成されてベース31に差し込まれる略円筒状の本体41と、ビス38でベース31に固着され、この本体41をベース31内に回動自在に保持するベースカバー32と、本体41上を摺動し、後述する締結子40が摺動するテーパ状の内周面を有する回転ハンドル33と、本体41の基端部に固着されハンドル33の摺動位置を規制するハンドルストッパ34と、本体41の軸方向孔内に、例えばこの本体41に固着されて配置されるチューブ39と、本体41の半径方向孔内に差し込まれ、回転ハンドル33のテーパ状内周面およびチューブ39の双方と当接する締結子40と、シース2が挿通されていないときにこの挿通孔を閉じる鉗子栓35とから構成される。
内視鏡接続部30は、図8に示すように、ベース31の先端部に設けられた嵌合穴部43と、この嵌合穴部43の内底部に嵌着されたパッキン36と、この嵌合穴部43の周部に形成された摺動ガイドでベース31上を案内されるスライド部材45とから構成される。この嵌合穴部43は、図9に示す口金部55の台座54から突出する突出部52およびその先端部鍔部52とを収容し、この鍔部52をパッキン36に当接させてシールすることができる。また、スライド部材45は、ベース31に形成された摺動ガイドを挿通するガイド溝48,49と、これらのガイド溝間に形成された係合孔部46と大径孔部50とを備える。この係合孔部46は、口金部55の突出部51を挿通可能でかつ鍔部52よりも小径に形成され、一方、大径孔部50は、口金部55の鍔部52を挿通可能な寸法を有しており、図8では、ベース31の嵌合穴部43と整合した状態で示す。これらの大径孔部50と係合孔部46とは互いに連通し、スライド部材45をガイド溝48,49に沿って移動することにより、口金部55の突出部51が係合孔部46と大径孔部50との一方に配置される。
この内視鏡接続部30を介して、図9に示す内視鏡1の口金部55に操作補助具6を装着する際、嵌合穴部43内のパッキン36に口金部55の鍔部52を当接し、ベース31の摺動ガイドに沿ってスライド部材45のガイド溝48,49摺動させつつ移動し、ベース31の嵌合穴部43に小径孔部46を整合させる。これにより、鍔部52がスライド部材45で係止され、操作補助具6が口金部55に取付けられる。この操作補助具6は、内視鏡1の外部からベース31の嵌合穴部43と、口金部55の貫通穴53とを通して鉗子チャンネル56内に空気が流入するのを防止する。この操作補助具6を取外す際は、スライド部材45を図8に示す位置に摺動し、嵌合穴部43に大径孔部50を整合させる。これにより、口金部55の鍔部52との係合を解除することができる。
この操作補助具6のベース31は、例えば上述の高分子樹脂製の円筒形部材で形成することができ、ビス38を螺合するネジ孔を持ち、その内径は本体41を挿入可能なほぼ3〜20mmで、外径はほぼ5〜40mmである。
このベース31に本体41を回動自在に保持するベースカバー32は、例えば上述の高分子樹脂製の円筒状部材で形成され、ベース31のネジ孔と整合する位置に、上記のビス38を挿通するための孔を持つ。このベースカバー32は、本体41を挿入可能なほぼ3〜20mmの内径と、ほぼ5〜40mmの外径とを有するのが好ましい。
これらのビス38は、円筒状の先端部に雄ネジを形成してあり、例えば上述の金属材料あるいは高分子材料により、ベースカバー32の肉厚とベース31の肉厚の合計寸法よりも短い長さに形成される。
内視鏡接続部30のスライド部材45は、ベース31に摺動自在に設けられた上述の高分子樹脂製の板状部材から形成される。また、本体41は、ベース31に挿入される上述の高分子樹脂製の円筒状部材で形成され、その外径はベースに挿入できる程度の3〜20mmである。この本体41の周方向溝内に圧入されるOリング37は、例えば上述の高分子樹脂やシリコン樹脂で作られた弾性部材である。
本体41上に摺動自在に設けられた回転ハンドル33は、上述の高分子樹脂により、本体41が挿入できる程度の内径を有するリング状に形成され、締結子40を作動させるために内周面の一部に形成されたテーパ部の長さは、締結子40の外径よりも軸方向長さが長い。この本体41内に配置されるチューブ39は、例えば上述の高分子樹脂やシリコンで作られた円筒状弾性部材として形成され、処置具4が挿通できる程度のほぼ1.2〜6.0mmの内径を有する。
締結子40は、本体41上に開けられた孔に挿入されて、回転ハンドル33及びチューブ39と当接する例えば上述の高分子樹脂製の円筒形部材であり、回転ハンドル33の内周面に設けられたテーパ状部に沿って摺動する。締結子40は、図6に示すように、ハンドル33のテーパ状部の最も内径の大きい位置に配置されたときに、内側端部が本体41の内周面とほぼ同一面上に配置され、したがって、チューブ39を押圧しない。一方、回転ハンドル33のテーパ状部の最も内径の小さい位置に配置されたときに、締結子40の内側端部は、本体41の内周面から内方に突出し、チューブ39を押圧して弾性変形させることにより、チューブ39の内側に挿通された処置具4を固定する。この締結子40の外径は、1〜10mm程度であるのが好ましい。
また、本体41の基端部に装着される鉗子栓35は、一般的に内視鏡鉗子口に用いられている鉗子栓と同様に、例えばシリコン、ゴムなどの好適な材料で作られた部材であってもよい。
(作用)
図10から図12は、生体組織を処置する際の上述の処置具4の作用を示し、図10は、生体組織を把持した状態、図11は高周波ナイフを使用している状態、図12は全層を切開している状態を示す。
生体組織を処置する際は、まず、図5から図8に示す処置具操作補助具6に設けられた内視鏡接続部30を図9に示す内視鏡1の口金部55に当接し、スライド部材45を摺動させて、処置具操作補助具6を内視鏡1に固定する。このとき、処置具操作補助具6に設けられた内視鏡接続部30は、スライド部材45の大径孔部50をベース31の嵌合穴部43と対向配置させて同軸になるように合わせる。この状態でスライド部材45の大径孔部50及びベース31の嵌合穴部43を内視鏡1の口金部55に被せ、台座54にベース31の先端部を当接させる。
続いて、スライド部材45をベース31の摺動ガイド42,44とスライド部材45のガイド溝48,49との案内方向に沿って摺動させ、スライド部材45の係合孔部46と嵌合穴部43とを同軸状に位置させる。このとき、口金部55の鍔部52を、ベース31の嵌合穴部43に挿入した状態で、スライド部材45の係合孔部46を口金部55の突出部51に圧入する状態で係合する。これにより処置具操作補助具6の内視鏡接続部30が、内視鏡1の口金部55に確実に固定される。
更に、このようにスライド部材45の係合孔部46が口金部55の突出部51に係合された状態では鍔部52は嵌合穴部43内でパッキン36に圧接された状態で保持される。このときパッキン36は鍔部52側からの押圧力を受け、ベース31を押圧するため、外部から嵌合穴部43と、貫通穴53とを経て鉗子チャンネル56への空気流通が遮断される。
次に、処置具操作補助具6を通して処置具4を内視鏡1に挿通し、処置具4の先端部を目的部位の近傍に位置させ、図4の(A)に示す第1操作部11の第2スライダ26を前方に押し出す。これにより、第2スライダ26から突出したピン25が第1スライダ28に具備されたラッチ24を押し込む。このラッチ24は、ラッチ軸23を中心として回動し、操作部本体21に形成されたラチェットから係止爪が外れて、第1スライダ28と操作部本体21との係合が解除され、図4の(B)に示すように、第2スライダ26は第1スライダ28と共に、操作部本体21の先端方向へ押し出される。第1スライダ28に連結された第1操作ワイヤ16も押出されることにより、第1操作ワイヤ16の先端部に接続された鉗子部材14が開く。
生体組織の目的部位が把持しにくい場合は、処置具操作補助具6の回転ハンドル33を引き、この回転ハンドル33のテーパ状内周面で締結子40を内方に押込み、締結子40の内端に当接したチューブ39を押しつぶすことによって、チューブ39内に挿通されたシース2を締結する。この状態を図7に示す。
この状態で回転ハンドル33を回転させると、その回転力はチューブ39を介してシース2に伝わり、シース2の先端に取付けられた鉗子部材14をこのシース2と共に回転し、鉗子部材14の各腕部14aの方向を目的部位に合わせることができる。
鉗子部材14を目的部位に対応した方向に配置した後、第2スライダ26を引くことにより、この第2スライダ26に当接する第1スライダ28及び第1スライダ28に連結された第1操作ワイヤ16が引張られ、第1操作ワイヤ16の先端に接続された鉗子部材14の各腕部14aが閉じられ、図10に示すように、鉗子部材14は目的部位を把持する。このとき第1スライダ28内のコイルばね22で付勢されたラッチ24は、操作部本体21に具備されたラチェットと係合することによって操作部本体21と第1スライダ28とが固定され、鉗子部材14は生体組織を把持した状態で保持される。これにより、第2スライダ26を引く外力が作用しなくなっても、鉗子部材14は開かない。
また、第2スライダ26が第1スライダ28の基端部に設けられた突起27に突き当たった状態では、第2スライダ26に具備されたピン25と、第1スライダ28に具備されたラッチ24との間が、ほぼ0.5mm以上離れている。このため、仮に、第2スライダ26を摺動しも、ラッチ24が即時にラチェットとの係合を解除することはなく、また、第2スライダ26に設けられたピン25とラッチ24とが当接したときに、手に伝わる操作感と、そのときに発生する音とによって、操作者に注意を促すことができる。
鉗子部材14を閉じた状態で第2操作部7に具備されたスライダ9(図1)を押し出すと、スライダ9に接続された第2操作ワイヤ19が押し出され、第2操作ワイヤ19先端に接続された高周波ナイフ13が突出する。このとき、図3に示すように、高周波ナイフ13の基端に固着されたストッパ18が、インナーチューブ15の内面に設けられた突起部15aに当接し、高周波ナイフ13の突出長さを規制する。この状態で、図13に示すように、高周波ナイフ13で目的部位を切開し、切開終了後、内視鏡1から処置具4を抜去することで処置は終了する。
(効果)
上述の実施形態によると、処置具4に備えられている把持鉗子14にて生体組織の目的部位を把持して処置することにより、高周波ナイフ13の目的部位へのアプローチが容易になり、操作性に優れた処置具が形成される。
また、第1操作部11に操作部係合手段12を備えることによって、操作部11から手を放しても、鉗子部材14の把持状態を維持することができ、操作性が向上する。また、鉗子部材14の把持状態を解除する場合には、特別のボタン操作は必要なく、第2スライダ26を先端方向に摺動させるだけで解除できるため、極めて操作性に優れた処置具が形成される。
更に、鉗子部材14の回転が必要なときは、処置具操作補助具6の締結子40でシース2を本体41に締結し、回転ハンドル33を操作するだけで、確実に鉗子部材14を回転することができることから、操作性に優れた処置具が形成される。
<第2実施形態>
次に、図13から図19を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する種々の実施形態では、第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
(構成)
図13および図14は、それぞれ本実施形態による内視鏡用処置具の先端部を示す。本実施形態の内視鏡用処置具4は、第1実施形態と同様に、挿入部3と第1操作部11と第2操作部7とから構成される。
挿入部3は、インナーチューブ15を具備するシース2と、シース2の先端部に位置し、インナーチューブ15の先端を挿通する中空の先端カバー17と、この先端カバー17に一対の腕部14aを回動自在に固着された鉗子部材14と、この鉗子部材14の基端部に接続された第1操作ワイヤ16とから構成される。
インナーチューブ15には穿刺針59が進退自由に挿通され、この穿刺針59基端部には中空構造の細い管状部材で形成された第2操作ワイヤ19が接続される。また、先端部に組織固定手段57を具備した縫合糸58が、穿刺針59に進退自由に挿通される。
穿刺針59は、第2操作ワイヤの先端部に結合され、インナーチューブ15内に進退自由に挿通される、例えばNi−Ti合金やステンレスなどの好適な金属材料製のパイプ状部材で形成してあり、その先端は鋭利な角度にカットされている。本実施形態における穿刺針59は、その外径が、内シースに挿通できる程度のほぼ0.5〜3.0mmに形成され、内径は組織固定手段57が挿通できる程度のほぼ0.3〜2.5mmに形成してある。
組織固定手段57は、縫合糸58の先端部に連結され、この縫合糸58と共に進退自由に穿刺針59内に挿通される、例えばステンレスなどの金属材料や前記の高分子樹脂製の棒状部材で形成してあり、その外径は穿刺針に挿通できる程度のほぼ0.3〜2.5mmに形成してある。
縫合糸58は、先端部を組織固定手段57に接続され、基端部は第2操作部7(図1)より突出して、組織固定手段57とともに進退自由に穿刺針59に挿通される。この縫合糸58は、例えば絹やナイロン製の糸状部材で形成してあり、外径は穿刺針に挿通できる程度のほぼ0.2〜2.0mmである。
(作用)
図15から図19は、生体組織を処置する際の第2実施形態の処置具4の作用を示し、図15は鉗子部材14で目的部位を把持している状態、図16は穿刺針59を目的部位に穿刺した状態、図17は組織固定手段57を生体内に留置する状態、図18は目的部位を引っ張りながら高周波針状メスで切開している状態、図19は全層を穿刺して組織固定手段を留置している状態をそれぞれ示す。
生体組織を処置する際は、まず、上述の実施形態と同様に、処置具操作補助具6に設けられた内視鏡接続部30を内視鏡1に当接し、内視鏡接続部30のスライド部材45を摺動させて、処置具操作補助具6を内視鏡1に固定する。なお、本実施形態の処置具4を挿通する内視鏡1は、鉗子用チャンネルを2つ持つものを使用するのが好ましい。
次に、処置具操作補助具6を通して内視鏡1に処置具4を挿通し、この処置具4の先端部を目的部位の近傍に配置し、第1操作部11の第2スライダ26を前方に押し出す。これにより、第2スライダ26に設けられたピン25が、第1スライダ28に具備されたラッチ24を押し込み、ラッチ軸23を中心としてラッチ24を回動し、操作部本体21に具備された21ラチェットから係止爪を係合解除する。これにより、第2スライダ26は第1スライダ28と共に遠位方向へ押し出される。第1スライダ28がその先端部に接続した第1操作ワイヤ16を押し出すことにより、この第1操作ワイヤ16の先端に接続された鉗子部材14を開く。
生体組織の目的部位が把持しにくい場合は、処置具操作補助具6の回転ハンドル33を引くことで締結子40を半径方向内方に押し込む。これにより、締結子40の先端部に当接したチューブ39が押しつぶされ、このチューブ39内に挿通されたシース2を締結する。
この状態で回転ハンドル33を回転させると、その回転力はチューブ39を介してシース2に伝わり、シース2の先端部に取付けられた鉗子部材14をこのシース2と共に回転し、鉗子部材14の各腕部14aの方向を目的部位に合わせることができる。
鉗子部材14を目的部位に対応した方向に配置した後、第2スライダ26を引くことにより、この第2スライダ26に当接する第1スライダ28及び第1スライダに連結された第1操作ワイヤ16が引張られ、第1操作ワイヤ16の先端に接続された鉗子部材14の各腕部14aが閉じられ、図15に示すように、鉗子部材14は目的部位を把持する。このとき、コイルばね22により付勢されたラッチ24が、操作部本体21に具備された21ラチェットと噛合するため、第2スライダ26を引く外力が作用しなくなったとしても、鉗子部材14が開くことはない。
この状態で第2操作部7に具備されたスライダ9(図1)を押し出すと、このスライダ9に接続された第2操作ワイヤ19が押し出され、図16に示すように、この第2操作ワイヤ19の先端に接続された穿刺針59が生体内に突出される。
穿刺針59を目的部位に穿刺した後、縫合糸58を前に繰り出すことにより、図17に示すように、縫合糸58の先端に接続された組織固定手段57を生体内に留置することができる。
次に、第2スライダ26を前方に押し出し、鉗子部材14を開き、目的部位が鉗子部材14から外れたことを確認したら、第2スライダ26を引き、鉗子部材14を軽く閉じ、処置具4を引くと、図18に示すように、所要の生体組織を生体から引くことができる。
この状態で、図18に示すように、内視鏡1のもう一方の鉗子チャンネルから高周波針状メスを挿通し、目的部位を切開する。切開終了後、内視鏡1から処置具4を抜去することで処置は終了する。
(効果)
この第2実施形態によると、処置具4に備えられている把持鉗子14にて生体組織の目的部位を把持して処置することにより、穿刺針59の目的部位へのアプローチが容易になり、操作性に優れた処置具が形成される。
第1操作部11が操作部係合手段12を備えることによって、この操作部11から手を放しても、鉗子部材14の把持状態を維持することができ、操作性が向上する。また、鉗子部材14の把持状態を解除する場合には、特別のボタン操作を必要とせず、第2スライダ26を先端方向に摺動させるだけで解除できるため、極めて操作性に優れた処置具が形成される。
更に、鉗子部材14の回転が必要なときは、処置具操作補助具6の締結子40でシース2を本体41に締結し、回転ハンドル33を操作するだけで、確実に鉗子部材14を回転操作することができ、操作性に優れた処置具が形成される。
<実施例3>
次に図20から図22を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。
(構成)
図20は、本実施形態による処置具操作補助具6の全体を示し、図21および図22は、それぞれ処置具操作補助具6を収縮および伸長させた状態を示す。
本実施形態における処置具操作補助具6は、第1の実施形態とほぼ同様であるが、ベース31に差し込まれた本体41が、ビス38でベース31に固着されたベースカバー32により、軸方向に摺動自在でかつ周方向に回動自在に固着されている。
このベースカバー32の長さは、処置中に処置具4を進退させる移動量と同程度のほぼ20〜300mmであるのが好ましい。このベースカバー32で保持される本体41の長さはベースカバー32に収まる程度のほぼ20〜300mmであるのが好ましい。
(作用)
本実施形態による処置具操作補助具6は、回転ハンドル33を回転させるだけでなく、進退させることによっても、処置具4を操作することができる。
(効果)
鉗子部材14を回転あるいは進退する必要のあるときは、処置具操作補助具6の締結子40でシース2を締結し、回転ハンドル33を介して本体41を回転し、あるいは、回転ハンドル33と共に本体41をベースカバー32に対して進退操作するだけで、確実に鉗子部材14の操作が行えることから、操作性が向上する。
<実施例4>
図23は、本発明の第4の実施形態を示す。
(構成)
図23は、第2処置手段の挿通用溝を形成した鉗子部材14の先端部を示す。本実施形態の鉗子部材14は、上述の第1実施形態の鉗子部材とほぼ同様であるが、鉗子部材14の各腕部14aの互いに向合う当接面に、第2処置手段が挿通できる溝が形成されている。本実施形態では、第2処置手段は、断面円形の高周波ナイフ13で形成してあり、鉗子部材14に形成した第2処置手段の挿通用溝は、この高周波ナイフ13を挿通できる程度のほぼ0.2〜3mmの深さに形成してある。
(作用)
この鉗子部材14を通じて生体組織を処置する場合は、鉗子部材14を閉じた状態で第2処置手段である高周波ナイフ13を突出させて、生体組織の目的部位を処置する。
(効果)
本実施形態によれば、鉗子部材14を閉じた状態でも、例えば高周波ナイフ13である第2処置手段を突出することができ、操作性が向上する。
<実施例5>
図24は、本発明の第5の実施形態を示す。
(構成)
本実施形態では、第3の実施例に加えて、処置具操作補助具6の回転ハンドル33に、内視鏡用処置具4の操作部11を固定するための操作部固定部60を設けたものである。
(作用)
本実施形態では、処置具操作補助具6に、内視鏡用処置具4の操作部11を固定することにより、操作部11を通じた操作と補助具6を通じた操作との双方の操作が互いに近接した位置で行うことができる。
(効果)
したがって、本実施形態によれば、補助者との協調によって処置具4を操作する必要が無くなり、一人でも迅速かつ確実に処置具4を操作することができ、操作性が向上する。
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、種々の実施形態を適宜に組合せることが可能なことは明らかであり、更に、少なくとも以下に示す特徴事項が得られる。
<付記>
1.体内に挿通される細長いシースと、シース先端に作動自在に設けられた生体組織を把持する少なくとも1つの鉗子部材と、鉗子部材を作動させるための作動手段と、作動手段の基端に設けられた第1操作部よりなる内視鏡用処置具において、前記シース内に第2処置手段を有するとともに、第2処置手段を操作する第2操作部を具備することを特徴とする内視鏡用処置具。
図1〜図4、図13および図14に示す前述の1項の構成による内視鏡用処置具では、処置手段と同軸状に把持鉗子が具備されており、把持鉗子で目的とする生体組織を把持して固定しつつ処置することができ、目的部位に対して短時間で処置することができ、手技の簡便化が期待できる。
2.第2処置手段が高周波ナイフであることを特徴とする前記1項に記載の内視鏡用処置具。
3.第2処置手段と穿刺針であることを特徴とする前記1項に記載の内視鏡用処置具。
4.穿刺針が中空であり、第3処置手段を挿通可能なことを特徴とする前記3項に記載の内視鏡用処置具。
5.第3処置手段が縫合糸であることを特徴とする前記4項に記載の内視鏡用処置具。
6.縫合糸の先端に組織固定部材を設けたことを特徴とする前記5項に記載の内視鏡用処置具。
7.鉗子部材を閉じた状態で第2処置手段を突出させるための空間を鉗子に設けたことを特徴とする前記1〜6項に記載の内視鏡用処置具。
8.第2処置手段の突出長を規制するための規制材料を、先端カバー、シース、インナーチューブの少なくとも1つに設けたことを特徴とする前記1〜7項に記載の内視鏡用処置具。
9.前記シースの先端に中空の先端カバーが固着されていることを特徴とする前記1〜8項に記載の内視鏡用処置具。
10.前記シース内にインナーチューブを具備することを特徴とする前記1〜9項に記載の内視鏡用処置具。
11.前記鉗子部材が、一対の鉗子部材であることを特徴とする前記1〜10項に記載の内視鏡用処置具。
以下の12〜16項は、経内視鏡的な処置具の操作用ワイヤを押し引き操作する内視鏡用処置具の操作部に関するもので、特に操作用ワイヤが接続する操作用スライド部材を操作部本体の所定の位置に係合するためのラチェット機構を備えた内視鏡用処置具の操作部に関する。
一般に、内視鏡用処置具の操作部として、例えば実開平5−5105号公報に開示されている構成のものがある。図27に示すように、この操作部hは、ラチェットが刻まれた操作部本体kと、前記操作部本体上を摺動する第2スライダiと、係止爪を具備した操作ボタンjから構成される。
次に、操作部hを摺動させるときの作業について説明する。操作部hを第1方向に操作すると、操作ボタンjに具備された前記係止爪と前記ラチェットにより、操作部hは係合状態となる。第1方向と逆の第2方向へ動かすときは、操作ボタンjを押すことにより係合状態は解除することにより、操作部hを動かすことができる。
実開平5−5105号公報に記載の構成では操作部iを前記第2方向へ摺動する場合、解除ボタンを押しながら第2スライドを摺動させなければならず、両手を使って作業をしなければならないなど、操作を煩雑なものにしていた。
以下の12〜16項は、操作性に優れた内視鏡用処置具を提供することを目的とする。
この内視鏡用処置具は、操作部本体及び操作部本体に対し可動自在に設けられた第2スライダより成る処置具操作部において、スライダに外力が加わらない状態で第2スライダの第2方向へ移動を防止する係合手段を有し、係合手段はスライダに第2方向に移動させる外力が加わった際に係合を解除する解除手段を有することを特徴とする操作部。
図4に示す前述の構成による操作手段を持つ内視鏡用処置具では、第1方向へ摺動させる際は確実に係合手段により係合されるにも関わらず、前記第2方向へ前記第2スライダを摺動する場合、特別な操作の必要無しに前記第2スライダを摺動すれば、自動的に係合手段が解除し、第2スライダを第2方向へ摺動でき、特別な作業も必要なく片手で作業できるなど操作性が向上する。
12.操作部本体及び近位方向へ摺動する第1方向と遠位方向へ摺動する第2方向に操作部本体に対し摺動自在に設けられたスライダより成る処置具操作部において、スライダに外力が加わらない状態でスライダの第2方向へ移動を防止する係合手段を有し、係合手段はスライダに第2方向に位置させる外力が加わった際に係合を解除する解除手段を有することを特徴とする操作部。
13.係合手段が、ラチェットが刻まれた操作部本体と、スライダ上にラチェットに係合開放自在に固定されたラット9よりなることを特徴とする前記12項に記載の処置具操作部。
14.スライダ上に摺動自在に設けられた第2スライダを有し、解除手段が第2スライダ上に設けられたことを特徴とする前記12〜13項に記載の処置具操作部。
15.第2スライダ上にピンを有し、第2スライダが第2方向へ摺動すると共に前記ピンが前記ラッチを作動し係合手段を開放し、前記第2スライダと共にスライダを作動することを特徴とする前記12〜14項に記載の処置具操作部。
16.第2スライダがスライダ上の第1方向の摺動限界にあるとき、第2スライダに具備されたピンと、前記スライダに具備されたラッチが、0.5mm以上の離れていることを特徴とする前記12〜15項に記載の処置具操作部。
以下の17〜25項は、内視鏡用処置具の操作補助具に関する。
一般に、内視鏡用処置具として、例えば特開平5−31120号公報に開示されている構成のものがある。図28に示すように、この処置具mは体内に挿通される細長いシースnと、このシースnの先端部に開閉自在に設けられた生体組織を把持する鉗子部材lと、前記シースnの後端側に設けられ操作ワイヤを介して前記鉗子部材lを開閉操作する操作部oから構成される。
次に、前述の構成からなる処置具mを用いて、鉗子部材lを回転させて位置を合わせて生体組織を把持するときの作業について説明する。処置具mを内視鏡に挿通し、内視鏡観察下で操作部oを回転することにより、鉗子部材lを回転し、鉗子部材lの位置を生体組織に合わせる。次に操作部oを操作することにより、鉗子部材lを開閉し、生体組織を把持する。
特開平5−31120号公報に示されている構成では、処置具の鉗子部材を回転させる場合、操作部を回転させても、内視鏡鉗子栓と操作部の間でシースがねじれてしまい、回転追従性が悪く、また回転トビも発生し、目的とする角度に回転することが難しく、操作を煩雑なものにしていた。
以下の17〜25項は、操作性を向上させる処置具操作補助具の提供を目的とする。
この処置具操作補助具は、内視鏡鉗子口に内視鏡用処置具を固定するための補助具であって、処置具を挿通可能な中空管路を有する本体と、本体に設けられた内視鏡に締結する内視鏡接続部、及び本体に対し回転可能に設けられた処置具固定手段よりなることを特徴とする。
図6、図7に示す前述の構成による処置具操作補助具は、前記処置具固定手段により前記操作補助用ハンドルと内視鏡用処置具を締結し、前記操作補助用ハンドルを回転することで、シースに発生するねじれによる回転ロスを防止し、内視鏡用処置具を操作することができ、操作性が向上する。
17.内視鏡鉗子口に内視鏡用処置具を固定するための補助具であって、処置具を挿通可能な中空管路を有する本体と、本体に設けられた内視鏡に締結する内視鏡接続部、及び本体に対し回転可能に設けられた処置具固定手段よりなることを特徴とする処置具操作補助具。
18.処置具固定手段が回転リングを有することを特徴とする、前記17項に記載の処置具操作補助具。
19.内視鏡接続部が、内視鏡の鉗子口への係合手段であることを特徴とする、前記17〜18項に記載の処置具操作補助具。
20.処置具固定手段が、弾性部材及び弾性部材を変形させるための押圧部材であることを特徴とする前記17〜19項に記載の処置具操作補助具。
21.弾性部材が中空チューブであることを特徴とする前記20項に記載の処置具操作補助具。
22.押圧部材が本体内部に突没自在なピン部材であることを特徴とする前記20〜21項に記載の処置具操作補助具。
23.押圧部材が弾性部材を押圧する第1位置から、押圧部材が弾性部材より離れた第2位置へ移動させるための、押圧部材に当接するテーパ面を有する作動部材を本体上に設けたことを特徴とする前記20〜22項に記載の処置具操作補助具。
24.回転リングと作動部材を一体に設けたことを特徴する前記20項に記載の処置具操作補助具。
25.処置具固定手段が、本体に対して軸方向への移動を可能にしたことを特徴とする前記17〜24項に記載の処置具操作補助具。
以下の26および27項は、内視鏡用処置具の操作部固定具に関する。
一般に、内視鏡用処置具として、例えば特開平5−31120に開示されている構成のものがある。図28に示すように、この処置具mは体内に挿通される細長いシースnと、このシースnの先端部に開閉自在に設けられた生体組織を把持する鉗子部材lと、前記シースnの後端側に設けられ操作ワイヤを介して前記鉗子部材lを開閉操作する操作部oから構成される。
次に前述の構成からなる処置具mを用いて、生体組織を把持するときの作業について説明する。
術者が処置具mを内視鏡に挿通し、内視鏡観察下で術者が鉗子部材lの進退を操作、補助者が回転を操作することにより、鉗子部材lを目的部位近傍に接近させたのち、補助者が操作部oを操作することにより、鉗子部材lを開閉し、生体組織を把持する。
特開平5−31120に示されている構成では、処置具を用いる場合は、術者のほかに補助者が少なくとも1人は付き、スコープの操作、及び処置具の進退は術者、処置具の開閉などの操作、及び処置具の回転は補助者が行うのが通例必要がある。また処置具を使用するときは、往々にして術者と補助者が息を合わせての共同作業となることが多く、処置具の使用を煩雑なものとしていた。
以下の26および27項は、術者一人で、スコープの操作とともに、簡便に処置具の進退、回転、開閉などの操作を行うことができ、手技の簡便化を期待できるとともに、必ずしも補助者がつきっきりにならなくてもいいため、施設における人件費の低減につながり、手技の低コスト化を目的とする。
この操作部固定具は、内視鏡と内視鏡用処置具の操作部を固定する補助具であって、内視鏡と補助具本体を係止する内視鏡係止部と、内視鏡用処置具の操作部を補助具本体に固定する操作部固定部とを具備することを特徴とする。
図26に示す前述の操作部固定具は、内視鏡用処置具の操作部を操作部固定具に固定することにより、補助者との協調によって処置具を操作する必要が無くなり、操作性が向上する。
26.内視鏡と内視鏡用処置具の操作部を固定する補助具であって、内視鏡と補助具本体を係止する内視鏡係止部と、内視鏡用処置具の操作部を補助具本体に固定する操作部固定部とを具備することを特徴とする操作部固定具。
27.前記17〜25項に記載の処置具操作補助具において、内視鏡用処置具の操作部を補助具に固定する操作部固定部を具備することを特徴とする処置具操作補助具。
本発明の第1の実施形態による内視鏡用処置具の全体図。 図1に示す処置具の先端部の外観図。 図2に示す処置具の先端部の断面図。 図1の処置具の第1操作部を示し、(A)は操作部係合手段のラッチを係合させた状態の断面図、(B)はラッチ係合を解除した状態の断面図。 図1に示す処置具操作補助具の外観図。 図6に示す処置具操作補助具が処置具を開放した状態の断面図。 図6に示す処置具操作補助具が処置具を締結した状態の断面図。 図6に示す処置具操作補助具の先端部の概略的な斜視図。 図6に示す処置具操作補助具を取付ける内視鏡の口金部の説明図。 図1に示す処置具を用いて生体組織を把持した状態の説明図。 図10に示す状態から高周波ナイフを使用している状態の説明図。 図1に示す処置具を用いて全層を切開している状態の説明図。 第2実施形態による処置具の先端部の説明図。 組織固定手段を穿刺針内に引込んだ状態の図13の処置具の断面図。 第2実施形態による処置具で生体組織の目的部位を把持した状態の説明図。 図15に示す処置具で穿刺針を穿刺している状態の説明図。 図15に示す処置具で組織固定手段を留置している状態の説明図。 図15に示す処置具で目的部位を引っ張りながら高周波針状メスで切開する状態の説明図。 図15に示す処置具で全層を穿刺して組織固定手段を留置する状態の説明図。 第3実施形態による処置具操作補助具の外観図。 図20に示す処置具操作補助具の断面図。 図20に示す処置具操作補助具を伸長させた状態の断面図。 第4実施形態による処置具を示し、(A)はその先端部の側面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図。 第5実施形態による処置具の説明図。 従来の内視鏡用処置具の断面図。 他の従来例による内視鏡用処置具の断面図。 従来の内視鏡用処置具に設けられる操作部の説明図。 更に他の従来例による内視鏡用処置具の説明図。
符号の説明
1…内視鏡、2…シース、4…処置具、11…第1操作部、21…操作部本体、
24…ラッチ、25…ピン、26…第2スライダ、28…第1スライダ。

Claims (3)

  1. 操作部本体と、
    この操作部本体に対し移動方向が異なる第1方向および第2方向に移動自在に設けられた第1スライダと、
    この第1スライダの第1方向への移動により開く操作がなされ、上記第1スライダの第2方向への移動により閉じる操作がなされる、処置手段としての鉗子部材と、
    上記第1スライダ側の部材に設けられるとともに上記操作部本体に設けられたラチェットに係合する向きに移動するように付勢されたラッチを含み、上記ラッチは上記操作部本体に対し上記第1スライダを第2方向へ移動するときにはラチェットに係合することがなく上記第1スライダの移動を阻止せず、上記第1スライダを上記第方向へ移動させようとするときには上記ラッチが上記ラチェットに係合して上記操作部本体に対し、上記第1スライダの上記第1方向への移動を阻止し、上記鉗子部材の開動作を阻止する係合手段と、
    上記第1スライダ側部材に上記第1方向および上記第2方向の両方向への移動が可能に設けられた第2スライダを含み、上記第2スライダは上記第2スライダを上記第1スライダ側の部材に対して上記第1方向へ移動するときに上記ラチェットに係合したラッチを上記ラチェットから解除し、上記第1スライダの上記第1方向への移動を許容する部材を有した解除手段と、
    を備えることを特徴とする内視鏡用処置具。
  2. 上記第2スライダを上記第1スライダ側の部材に対して上記第1方向へ移動するときに上記ラチェットに係合したラッチを上記ラチェットから解除する部材としてピンを有し、
    上記第2スライダは、上記第1スライダに対し、上記スライダの基端部に設けられた突起に当たる位置と、上記ピンが上記ラッチを操作して上記ラチェットに係合するラッチの係合を解除する位置との間の範囲で移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用処置具。
  3. 上記第2スライダが上記第1スライダ上の第2方向への移動限界にあるとき、上記第2スライダに具備されたピンと、上記第1スライダに具備されたラッチが、0.5mm以上に離れていることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用処置具。
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