JP4889376B2 - 脱水方法および脱水装置、ならびに基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

脱水方法および脱水装置、ならびに基板処理方法および基板処理装置 Download PDF

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本発明は、半導体基板等の基板に設けられた低誘電率層間絶縁(low−k)膜を脱水する脱水方法および脱水装置、ならびに低誘電率層間絶縁膜が設けられた半導体基板等の基板に後処理を施す基板処理方法および基板処理装置に関する。
半導体デバイスは近時、動作速度の向上ならびに小型化を目的として、配線が多層に設けられている。また、動作速度を高めるには、配線の抵抗および配線間の電気容量を低減させる必要があるため、配線には抵抗の低いCu(銅)が多く用いられており、配線間に設けられる層間絶縁膜には、配線間の容量が低減されるように低誘電率材料が多く用いられている。
このような多層のCu配線の形成は、まず、下層の配線を半導体ウエハの表面に設け、次に、半導体ウエハの表面に低誘電率層間絶縁(low−k)膜を被覆し、続いて、下層の配線が露出するようにエッチングによってlow−k膜に孔(ビア)を設け、その後、この孔が埋まるようにlow−k膜の表面にメタライゼーションプロセスによって上層の配線となるCuを成膜して、上層の配線を下層の配線と接続されるように設けるといった手順で行われる。
ところで、low−k膜は、二酸化ケイ素(SiO)にカーボン(C)をドープ(dope)したSiOC等の水分を吸収しやすい材料を用いて形成される場合が多い。また、最近では、配線間の容量をより低減するために多孔質状に形成される場合も多く、さらに水分を吸収しやすくなってきている。low−k膜が水分を吸収すると、誘電率が上昇し、また、配線間の電流リークが生じやすくなる。このため、多層のCu配線の形成においては、メタライゼーションプロセスによるCuの成膜前に半導体ウエハ(low−k膜および下層の配線を含む)を加熱することにより、半導体ウエハ、主にlow−k膜を脱水(または脱ガス)するといったことが行われている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、前述のようにlow−k膜は多くの水分を含んでいるため、上記した従来の脱水方法では、十分な脱水効果を得るには半導体ウエハを高温に加熱しなければならず、low−k膜や配線等にダメージを与えてしまうおそれがある。
特開2003−264166号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、low−k膜等の基板の各部位にダメージを与えることなく、low−k膜を確実に脱水することが可能な脱水方法および脱水装置、low−k膜等の各部位にダメージを与えることない上に、基板へのlow−k膜形成後処理のクオリティを高めることが可能な基板処理方法および基板処理装置、ならびに前記の脱水方法を実行させるための制御プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点では、低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を処理容器内に収容する工程と、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を前記処理容器内に存在させる工程と、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水する工程と
を含み、前記脱水剤を存在させる工程は、気相の脱水剤を前記処理容器内に供給することにより行い、前記気相の脱水剤は、固相または液相の脱水剤を不活性ガスによってバブリングさせることにより生成することを特徴とする脱水方法を提供する。
本発明の第1の観点において、前記脱水工程は、前記処理容器内を排気して所定の圧力に減圧しつつ行うことができ、さらにこの場合に、前記処理容器内への前記気相の脱水剤の供給と前記処理容器内の排気とを交互に行うことができる。
本発明の第2の観点では、低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を処理容器内に収容する工程と、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を前記処理容器内に存在させる工程と、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水する工程とを含み、前記脱水剤を存在させる工程は、固相の脱水剤を前記処理容器内に配置することにより行うことを特徴とする脱水方法を提供する。
本発明の第2の観点において、前記固相の脱水剤の前記処理容器内への配置は、脱水剤を前記処理容器の内壁にコーティングすることにより行うことが好ましい。また、前記固相の脱水剤の前記処理容器内への配置は、脱水剤をコーティングしたプレート体を、その主面が基板の主面と対向するように前記処理容器内に収容することにより行うことが好ましい。この場合に、前記基板を収容する工程は、基板を主面同士が対向するように前記処理容器内に複数枚収容することにより行い、前記脱水剤を存在させる工程は、前記プレート体を基板と交互に複数枚配置することにより行うことができる。本発明の第1および第2の観点において、前記脱水剤は、リン酸化物、エチレンオキシド(C O)、プロピレンオキシド(C O)およびブチレンオキシド(C O)のうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
本発明の第3の観点では、低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を処理容器内に収容する工程と、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を前記処理容器内に存在させる工程と、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水する工程とを含み、前記脱水剤は、リン酸化物、エチレンオキシド(C O)、プロピレンオキシド(C O)およびブチレンオキシド(C O)のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする脱水方法を提供する。
本発明の第1、2、3の観点において、前記基板が、銅(Cu)からなる配線をさらに有する場合には、前記脱水剤は、前記配線との間で腐食反応を起こさないものであることが好ましい。
本発明の第4の観点では、低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を収容可能な処理容器と、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で前記処理容器内に供給する脱水剤供給機構とを具備し、前記脱水剤供給機構は、液相または固相の脱水剤を不活性ガスによってバブリングさせることにより気相にして前記処理容器内に供給するものであり、前記処理容器内に基板を収容するとともに、前記脱水剤供給機構によって前記処理容器内に脱水剤を供給し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水することを特徴とする脱水装置を提供する。
本発明の第4の観点において、前記処理容器内の圧力を調整する圧力調整機構をさらに具備し、前記圧力調整機構によって前記処理容器内を所定の圧力に調整しつつ、前記脱水剤供給機構によって前記処理容器内に脱水剤を気相で供給することができる。
本発明の第5の観点では、低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を収容する、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤が内壁にコーティングされた処理容器を具備し、前記処理容器内に基板を収容し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水することを特徴とする脱水装置を提供する。
本発明の第6の観点では、低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を収容可能な処理容器と、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤がコーティングされた、前記処理容器内に収容可能な脱水プレートとを具備し、基板および前記脱水プレートを、互いに主面が対向するように前記処理容器内に収容し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水することを特徴とする脱水装置を提供する。
本発明の第の観点において、前記処理容器は、基板を主面同士が対向するように複数枚収容し、前記脱水プレートは、基板と交互に複数枚配置されることができる。本発明の第4、5、6の観点において、前記脱水剤は、リン酸化物、エチレンオキシド(C O)、プロピレンオキシド(C O)およびブチレンオキシド(C O)のうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
本発明の第7の観点では、低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を収容可能な処理容器と、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で前記処理容器内に供給する脱水剤供給機構とを具備し、前記脱水剤供給機構の前記脱水剤は、リン酸化物、エチレンオキシド(C O)、プロピレンオキシド(C O)およびブチレンオキシド(C O)のうちの少なくとも一つを含み、前記処理容器内に基板を収容するとともに、前記脱水剤供給機構によって前記処理容器内に脱水剤を供給し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水することを特徴とする脱水装置を提供する。
また、本発明の第の観点では、低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を処理容器内に収容する工程と、前記処理容器内を所定の圧力に減圧しつつ、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で前記処理容器内に供給し、前記脱水剤によって基板を前記処理容器内で脱水する工程と、前記脱水工程後に基板を大気雰囲気に曝さずに前記低誘電率層間絶縁膜に所定の膜を成膜する工程とを含むことを特徴とする基板処理方法を提供する。
また、本発明の第の観点では、基板に設けられた低誘電率層間絶縁(low−k)膜に脱水処理を施す脱水処理部と、この脱水処理部による脱水処理後に前記低誘電率層間絶縁膜に所定の膜を成膜する成膜部とを具備し、前記脱水処理部は、基板を収容可能な処理容器と、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で前記処理容器内に供給する脱水剤供給機構と、前記処理容器内の圧力を調整する圧力調整機構とを備え、前記処理容器内に基板を収容し、前記圧力調整機構によって前記処理容器内を所定の圧力に調整しつつ、前記脱水剤供給機構によって前記処理容器内に脱水剤を気相で供給し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水するように構成されており、前記成膜部は、前記脱水処理部による脱水処理後に基板を大気雰囲気に曝さずに前記低誘電率層間絶縁膜に所定の膜を成膜することを特徴とする基板処理装置を提供する。
さらに、本発明の第10の観点では、コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記制御プログラムは、実行時に前記第1〜3の観点の脱水方法が行われるように、コンピュータに処理装置を制御させることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
本発明の第1の観点によれば、低誘電率層間絶縁膜を有する基板を処理容器内に収容するとともに、低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を処理容器内に存在させ、この脱水剤によって低誘電率層間絶縁膜を処理容器内で脱水するため、処理容器内の規制された空間によって脱水剤の強力な吸湿性を効果的に引き出すことができ、これにより、基板を高温に加熱することなく、すなわち、低誘電率層間絶縁膜等の基板の各部位にダメージを与えることなく、低誘電率層間絶縁膜を確実に脱水することが可能となる。
本発明の第2の観点によれば、低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で処理容器内に供給し、この脱水剤によって低誘電率層間絶縁膜を処理容器内で脱水するため、処理容器内の規制された空間によって脱水剤の強力な吸湿性を効果的に引き出すことができるとともに、脱水剤の低誘電率層間絶縁膜への接触効率を高めることができ、これにより、基板を高温に加熱することなく、すなわち、低誘電率層間絶縁膜等の基板の各部位にダメージを与えることなく、低誘電率層間絶縁膜をより確実に脱水することが可能となる。
本発明の第3の観点によれば、処理容器の内壁にコーティングした脱水剤によって低誘電率層間絶縁膜を処理容器内で脱水するため、本発明の第1の観点と同様の効果が得られる上に、処理容器の大型化を回避して装置の簡素化を図ることができる。また、本発明の第4の観点によれば、脱水剤をコーティングした脱水プレートを、その主面が基板の主面と対向するように処理容器内に収容し、脱水プレートの脱水剤によって低誘電率層間絶縁膜を処理容器内で脱水するため、本発明の第3の観点と同様の効果が得られる。
本発明の第5、6の観点によれば、低誘電率層間絶縁膜を有する基板を処理容器内に収容し、処理容器内を所定の圧力に調整しつつ、低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で処理容器内に供給し、脱水剤によって低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水した後、基板を大気雰囲気に曝さずに前記低誘電率層間絶縁膜に所定の膜を成膜するため、本発明の第2の観点と同様の効果が得られる上に、基板を大気に接触させることなく、基板に脱水処理および成膜処理を施すことができ、これにより、基板への低誘電率層間絶縁膜形成後処理のクオリティを高めることが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は本発明に係る第1の実施形態としての脱水装置の概略断面図である。
脱水装置100は、半導体基板であるウエハWを収容可能な処理容器としてのチャンバー1と、ウエハWに設けられた低誘電率層間絶縁(low−k)膜(またはウエハW)を脱水するための脱水剤をチャンバー1内に供給する脱水剤供給機構2と、チャンバー1内の圧力を調整可能な圧力調整機構3とを備えている。
チャンバー1は、上部が開口した略筒状または箱状に形成されている。チャンバー1の底部には、収容したウエハWを載置するためのサセプタ11が設けられ、このサセプタ11には、ウエハWを加熱する加熱機構としてのヒーター12が埋設されている。チャンバー1の側壁には、ウエハWを搬入出するための搬入出口13が形成されているとともに、この搬入出口13を開閉するゲートバルブ14が設けられている。
チャンバー1の上部には、開口を閉塞し、かつサセプタ11に対向するようにシャワーヘッド15が設けられている。シャワーヘッド15は、脱水剤供給機構2による脱水剤等を拡散させる拡散空間16を内部に有するとともに、サセプタ11との対向面に、脱水剤供給機構2による脱水剤等を吐出する複数または多数の吐出孔17が形成されている。
チャンバー1の底壁には排気口18が形成されている。圧力調整機構3は、排気口18に接続された排気管31と、排気管31を介してチャンバー1内を強制排気する排気装置32とを有している。
脱水剤供給機構2は、脱水剤が貯留された脱水剤貯留部21と、脱水剤貯留部21からの脱水剤をシャワーヘッド15の拡散空間16内に導く導管22と、導管22を流通する脱水剤の流量を調整する流量調整機構としてのマスフローコントローラ23およびバルブ24とを有している。脱水剤貯留部21には、脱水剤を所定の温度に加熱するヒーター25が設けられている。
チャンバー1内に収容されるウエハWの表面(上面)部には、例えば、多層配線の一部または全部をなす、銅(Cu)からなる配線が設けられているとともに、例えば、多層配線間の電気容量が低減するように配線間に配置されるlow−k膜が設けられている(図示せず)。low−k膜は、水分を非常に吸収しやすいものが多く、層間絶縁膜としての膜の性能を維持するために脱水処理が施される。脱水処理に用いられる脱水剤としては、low−k膜よりも大きな、または強い吸湿性(脱水性)を有し、配線の腐食反応を起こさず、しかもチャンバー1内でウエハWと接触しやすいように蒸気圧が高いもの、例えばリン酸化物である五酸化二リン(P10)、を用いることができる。
脱水装置100は、CPUを備えたコントローラ120に接続されて制御される構成となっている。コントローラ120には、工程管理者が脱水装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、ウエハ処理システム1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース121と、脱水装置100で実行される処理をコントローラ120の制御にて実現するための制御プログラムや処理条件データ等が記録されたレシピが格納された記憶部122とが接続されている。そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース121からの指示等にて任意のレシピを記憶部122から呼び出してコントローラ120に実行させることで、コントローラ120の制御下で、脱水装置100での所望の処理が行われる。また、前記レシピは、例えば、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュメモリなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納された状態のものを利用したり、あるいは、他の装置から、例えば専用回線を介して随時伝送させて利用したりすることも可能である。
次に、脱水装置100での処理について詳細に説明する。
脱水装置100においては、まず、ゲートバルブ14によって搬入出口13を開放した状態で、ウエハWを搬入出口13からチャンバー1内に搬入し、サセプタ11上に載置する。次に、ゲートバルブ14によって搬入出口13を閉塞し、ヒーター12によってサセプタ11上のウエハWを所定の温度、例えば100〜250℃に加熱するとともに、圧力調整機構3によってチャンバー1内を所定の圧力に減圧する。
この状態で、脱水剤供給機構2によりシャワーヘッド15の吐出孔17を介してチャンバー1内に脱水剤を供給する。脱水剤供給機構2では、ヒーター25によって常温以上ウエハWの加熱温度以下に加熱された脱水剤貯留部21の脱水剤が、導管22によってシャワーヘッド15の拡散空間16内に導かれ、吐出孔17から吐出されてチャンバー1内に気相または気体で供給される。この際に、脱水剤を、マスフローコントローラ23によって所定の流量、例えば0.1〜100sccmに調整しつつ供給する。脱水剤供給機構2による脱水剤の供給時には、圧力調整機構3によってチャンバー1内が常圧未満の所定の圧力または真空圧、例えば0.1Pa〜101.3kPaに調整または保持する。なお、脱水剤供給機構2による脱水剤の供給および圧力調整機構3による減圧は、同時に行ってもよいが、所定の時間ずつ交互に行うことにより、チャンバー1内で脱水剤を効率よくウエハWに接触させることができる。
脱水剤がチャンバー1内に供給されると、脱水剤である五酸化二リンとウエハW、主にlow−k膜に含まれる水分(ヒーター12の加熱によってウエハW中から蒸発した水分を含む)とが以下の(1)の式に基づいて反応してリン酸(HPO)を生成し、ウエハW、主にlow−k膜が脱水(脱ガス)される。生成したリン酸は、圧力調整機構3によってチャンバー1外に排出される。
10+6HO→4HPO ・・・(1)
なお、low−k膜よりも大きな吸湿性を有し、配線の腐食反応を起こさず、しかも蒸気圧が高い脱水剤として、五酸化二リン等のリン酸化物以外に、エポキシドであるエチレンオキシド(CO)、プロピレンオキシド(CO)またはブチレンオキシド(CO)を用いることができる。あるいは、これらのうちの複数種類を組み合わせて用いてもよい。この場合にも、ヒーター12によるサセプタ11上のウエハWの加熱温度は、例えば100〜250℃に設定することできる。エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドは、五酸化二リンよりも蒸気圧が高いため、脱水処理時のチャンバー1内の設定圧力が低い場合には、ヒーター25よる脱水剤貯留部21の脱水剤の加熱は必要ない。しかしながら、low−k膜に含まれる水分とエポキシドとがより効率よく反応するように、ウエハWの加熱温度を例えば200℃程度と高く設定する場合には、脱水剤供給機構2による脱水剤の供給時の圧力調整機構3によるチャンバー1内の圧力を例えば大気圧よりも高く設定することが好ましく、ヒーター25によって脱水剤貯留部21の脱水剤をウエハWの加熱温度以下に加熱することが好ましい。このため、脱水剤としてエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドを用いた場合の圧力調整機構3によるチャンバー1内の圧力は、ウエハWの加熱温度に応じて、例えば0.1Pa〜2MPaに調整することができる。
脱水剤としてエチレンオキシドを用いた場合には、ウエハWがチャンバー1内で脱水剤に接触すると、エチレンオキシドとウエハW、主にlow−k膜に含まれる水分とが反応してエチレングリコール(C)を生成し、ウエハW、主にlow−k膜が脱水される。また、脱水剤としてプロピレンオキシドを用いた場合には、プロピレンオキシドとウエハW、主にlow−k膜に含まれる水分とが反応してプロピレングリコール(C)を生成し、ウエハW、主にlow−k膜が脱水される。さらに、脱水剤としてブチレンオキシドを用いた場合には、ブチレンオキシドとウエハW、主にlow−k膜に含まれる水分とが反応してブチレングリコール(C10)を生成し、ウエハW、主にlow−k膜が脱水(脱ガス)される。生成したエチレングリコール、プロピレングリコールまたはブチレングリコールは、圧力調整機構3によってチャンバー1外に排出される。
上記の脱水剤の脱水作用が特に有効に発揮される、low−k膜に用いられる低誘電率材料としては、Si、O、Hを含むHSQ(Hydrogen−silsesquioxane)やSi、C、O、Hを含むMSQ(Methyl−Hydrogen−silsesquioxane)、ポーラスMSQ、ポーラスシリカ、Black Diamond(Applied Materials社製)、Coral(Novellus社製)、Aurora(ASM社製)等が挙げられる。また、low−k膜が、SiOC系材料(SiOのSi−O結合にメチル基(−CH)を導入してSi−CHを混入したもの)以外の材料、例えば、ポリアリレンエーテルからなるFLAME(ハネウエル社製)、ポリアリレンハイドロカーボンからなるSILK(ダウ・ケミカル社製)、Parylene、BCB、PTFE、フッ化ポリイミド、ポーラスSILK、SiOF系材料(SiOにフッ素(F)を導入したもの)、フルオロカーボンガスを用いたCF系材料等からなる場合にも有効である。さらに、上記の脱水剤は、low−k膜以外の絶縁膜、例えばハードマスク膜やエッチストッパ膜等の脱水にも有効である。
low−k膜を含むウエハWの脱水処理後、ヒーター12による加熱、脱水剤供給機構2による脱水剤の供給および圧力調整機構3によるチャンバー1内の減圧を停止する。そして、ゲートバルブ14によって搬入出口13を開放し、ウエハWを搬入出口13からチャンバー1外に搬出する。
本実施形態では、low−k膜よりも強い吸湿性を有し、かつCuからなる配線を腐食させない脱水剤をチャンバー1内に供給し、この脱水剤の脱水反応によってチャンバー1内でlow−k膜を含むウエハWに脱水処理を施すため、加熱によりウエハ中の水分を蒸発させる従来の脱水技術よりも低いウエハWの加熱温度、例えば100〜250℃で確実に脱水することができる。このため、low−k膜や配線等のウエハWの各部位が損傷してしまうといったことを回避することができる。しかも、チャンバー1内の圧力を調整しつつ、脱水剤を気相でチャンバー1内に供給してウエハWに接触させるため、ウエハWへの脱水剤の接触効率が高く、より確実に脱水処理を施すことが可能となる。
次に、本発明に係る脱水装置の第2の実施形態について説明する。
図2は本発明に係る第2の実施形態としての脱水装置の概略断面図である。
本実施形態では、low−k膜を含むウエハWに常圧で脱水処理を施す脱水装置200について説明する。脱水装置200において、図1に示した脱水装置100と同部位については同符号を付して説明を省略する。
脱水装置200は、ウエハWを収容可能な処理容器としてのチャンバー1′と、ウエハWを脱水するための脱水剤をチャンバー1内に供給する脱水剤供給機構4とを備えている。なお、脱水装置200も、脱水装置100と同様に、ユーザーインターフェースおよび記憶部が接続されたコントローラによって制御される(図示せず)。
チャンバー1′は、図1に示すチャンバー1と略等しい構成であるが、チャンバー1において設けられたゲートバルブ14の代わりに、搬入出口13を閉塞するシャッター19を有している。
脱水剤供給機構4は、脱水剤である粉末状の五酸化二リンが貯留された脱水剤貯留部41と、脱水剤貯留部41内に不活性ガス、例えば窒素(N)ガスを供給して脱水剤貯留部41の五酸化二リンをバブリングさせるバブリング機構42と、バブリング機構42によってバブリングさせた五酸化二リンおよび窒素ガスをシャワーヘッド15の拡散空間16内に導く導管43と、導管43内を開閉するバルブ45とを有しており、バブリング機構42は、窒素ガスが貯留された不活性ガス貯留部42dと、不活性ガス貯留部42dの窒素ガスを脱水剤貯留部41に導く導管42aと、導管42a内を流通する窒素ガスの流量を調整するためのマスフローコントローラ42bおよびバルブ42cとを有している。
このように構成された脱水装置200においては、まず、ウエハWをチャンバー1内に搬入してサセプタ11に載置し、シャッター19によって搬入出口13を閉塞した後、ヒーター12によってサセプタ11上のウエハWを所定の温度、例えば100〜250℃に加熱する。次に、脱水剤供給機構4によって五酸化二リンをチャンバー1′内に供給する。脱水剤供給機構4では、脱水剤貯留部41の五酸化二リンが、バブリング機構42によってバブリングされ、バブリング機構42の窒素ガスとともに導管43によってシャワーヘッド15の拡散空間16内に導かれる。そして、拡散空間16内に入った五酸化二リンが、窒素ガスによって気相または実質的に気相で吐出孔17からチャンバー1′内に吐出されて供給される。この際に、不活性ガス貯留部42dの窒素ガスを、マスフローコントローラ42bによって所定の流量、例えば0.1〜100sccmに調整しつつ脱水剤貯留部41に供給することにより、脱水剤貯留部41の五酸化二リンが窒素ガスとともに、所定の流量、例えば0.1〜100sccmチャンバー1′内に供給される。これにより、脱水剤である五酸化二リンとウエハW、主にlow−k膜に含まれる水分とがチャンバー1′内で反応してリン酸を生成し、ウエハW、主にlow−k膜が脱水される。生成したリン酸や過剰な五酸化二リンおよび窒素ガス等は、排出口18からチャンバー1′外に排出される。low−k膜を含むウエハWの脱水処理後、ヒーター12による加熱および脱水剤供給機構4による五酸化二リンの供給を停止し、シャッター19によって搬入出口13を開放して、ウエハWを搬入出口13からチャンバー1′外に搬出する。
本実施形態では、常温常圧で固体である粉末状の五酸化二リンをバブリングさせてウエハWを収容したチャンバー1′内に供給し、この脱水剤によってlow−k膜を含むウエハWにチャンバー1′内で脱水処理を施すため、従来の脱水技術よりも低いウエハWの加熱温度で確実に脱水することができる上に、チャンバー1′内を減圧しなくてもウエハWへの脱水剤の接触効率が高く、これにより、常圧下でより確実に脱水することが可能となる。
なお、チャンバー1′内の圧力を調整する圧力調整機構を設け、この圧力調整機構によってチャンバー1′内を所定の圧力に減圧しつつ脱水剤供給機構4によってバブリングさせた脱水剤をチャンバー1′内に供給してもよい。また、脱水剤にエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドを用いる場合には、バブリング機構42を用いずに脱水剤を気相でチャンバー1′内に供給しつつ、過剰な脱水剤や反応生成物等を排出口18からチャンバー1′外に排出させてもよい。
次に、本発明に係る脱水装置の第3の実施形態について説明する。
図3は本発明に係る第3の実施形態としての脱水装置の概略断面図であり、図4はこの脱水装置に設けられたチャンバーの平面方向の概略断面図である。
本実施形態では、第1の実施形態と同様にlow−k膜を含むウエハWに減圧下で脱水処理を施す脱水装置300について説明する。脱水装置300において、図1に示した脱水装置100と同部位については同符号を付して説明を省略する。
脱水装置300は、ウエハWを収容可能な処理容器としてのチャンバー1″と、五酸化二リン等の脱水剤がコーティングされた、チャンバー1″内に収容可能な板状の脱水プレート5(プレート体)と、チャンバー1″内に不活性ガス、例えば窒素ガスを供給する窒素ガス供給機構6と、チャンバー1″内の圧力を調整可能な圧力調整機構3とを備えている。
チャンバー1″は、図1に示すチャンバー1と略等しい構成であるが、収容した脱水プレート5を支持する支持部10を有している。支持部10は、脱水プレート5を、サセプタ11に載置したウエハWと主面同士が対向するように、このウエハWの上方で支持する。支持部10は、搬入出口13からのウエハWの搬入出の邪魔にならないように、例えば、サセプタ11の周方向に間隔をあけて複数設けられており、チャンバー1″内の底部に固定されて上方に延びる柱部10aと、この柱部10aの例えば上端部からサセプタ11上に向かって側方に延びるアーム部10bと、アーム部10bの先端部から上方に突出する、脱水プレート5の縁部に下方から当接する当接部10cとを有している。なお、支持部は、チャンバー1″内の側壁やサセプタ11上に設けられていてもよい。
脱水プレート5は、例えば、ウエハWと同じ材料で略等しい形状に形成されており、両主面のうちの少なくとも一方側面に脱水剤がコーティングされている。脱水プレート5への脱水剤のコーティングは、溶媒に溶かした脱水剤を脱水プレート5に塗布し、加熱等によって溶媒を除去することにより行うことができる。
窒素ガス供給機構6は、窒素ガス供給源61と、窒素ガス供給源61からの窒素ガスをシャワーヘッド15の拡散空間16内に導く導管62と、導管62を流通する窒素ガスの流量を調整する流量調整機構としてのマスフローコントローラ63およびバルブ64とを有している。
このように構成された脱水装置300においては、まず、ウエハWをチャンバー1内に搬入してサセプタ11に載置するとともに、脱水プレート5をチャンバー1内に搬入して支持部10に支持させる。ここで、脱水プレート5は、脱水剤がコーティングされた主面を、ウエハWのlow−k膜が設けられた主面と向かい合わせるように下向きにして配置されることが好ましい。次に、ゲートバルブ14によって搬入出口13を閉塞し、ヒーター12によってサセプタ11上のウエハWを所定の温度、例えば100〜250℃に加熱するとともに、圧力調整機構3によってチャンバー1″内を常圧未満の所定の圧力または真空圧、例えば0.1Pa〜101.3kPaに減圧しつつ、窒素ガス供給機構6によってチャンバー1″内に窒素ガスを供給する。これにより、脱水プレート5にコーティングされた脱水剤とウエハW、主にlow−k膜に含まれる水分とが反応してリン酸を生成し、ウエハW、主にlow−k膜が脱水される。リン酸等の反応生成物や窒素ガスなどは、圧力調整機構3によってチャンバー1″外に排出される。low−k膜を含むウエハWの脱水処理後、ヒーター12による加熱、圧力調整機構3による減圧および窒素ガス供給機構6による窒素ガスの供給を停止し、ゲートバルブ14によって搬入出口13を開放して、ウエハWおよび脱水プレート5を搬入出口13からチャンバー1″外に搬出する。
本実施形態では、脱水剤をコーティングした脱水剤供給媒体である脱水プレート5をチャンバー1″内に配置し、脱水プレート5の脱水剤によってlow−k膜を含むウエハWに脱水処理を施すため、従来の脱水技術よりも低いウエハWの加熱温度で確実に脱水することができる上に、脱水剤を気相でチャンバー内に供給する脱水剤供給機構が必要なく、これにより、装置の簡素化を図ることができる。なお、前述のように圧力調整機構3によるチャンバー1″の減圧および窒素ガス供給機構6によるチャンバー1″への窒素ガスの供給を行うことにより、ウエハWへの脱水剤の接触効率を高めて脱水剤とウエハWに含まれる水分との反応を速めることができるが、これらを行わなくとも脱水反応は緩やかに進行するため、圧力調整機構3および窒素ガス供給機構6は必ずしも設ける必要はなく、これにより、装置のさらなる簡素化を図ることも可能である。
さらに、本実施形態では、脱水剤供給媒体を脱水プレート5で構成し、脱水プレート5を、その主面がウエハWの主面と対向するようにチャンバー1″内に配置したため、チャンバー1″の大型化を回避することができる。
なお、図5に示すように、脱水剤をチャンバー1″の内壁(シャワーヘッド15の内壁も含む)に直接コーティングしても(符号A参照)、脱水プレート5をチャンバー1″内に配置した場合と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明に係る脱水装置の第4の実施形態について説明する。
図6は本発明に係る第4の実施形態としての脱水装置の概略断面図であり、図7(a)はこの脱水装置に設けられたウエハボートの側面図であり、図7(b)はそのb−b線に沿った断面図である。
第2、3の実施形態では、low−k膜を含むウエハWを1枚ずつ脱水するいわゆる枚葉式の脱水装置200、300について説明したが、本実施形態では、low−k膜を含むウエハWを常圧で複数枚同時に脱水するいわゆるバッチ式の脱水装置400について説明する。脱水装置400において、図3に示した脱水装置300と同部位については同符号を付して説明を省略する。
脱水装置400は、下部が開口した、ウエハWを収容して加熱する略筒状の熱処理炉7(処理容器)と、この処理炉7内に不活性ガス、例えば窒素ガスを供給する窒素ガス供給機構6と、複数枚のウエハWを保持して処理炉7内に収容させるためのウエハボート8と、このウエハボート8にウエハWとともに保持される前述の脱水プレート5と、ウエハボート8を昇降させて熱処理炉7内外の間で進退させるボートエレベータ9とを備えている。
熱処理炉7内には、熱処理炉7と対応する形状を有する石英製のプロセスチューブ71が設けられ、このプロセスチューブ71の外周に囲繞するように、ウエハWを加熱する加熱機構としてのヒーター72が設けられている。プロセスチューブ71の下端部には、筒状または環状のマ二ホールド73が設けられており、このマニホールド73には、熱処理炉7内に窒素ガスを導く窒素ガス供給機構6の導管62が接続されているとともに、熱処理炉7内に供給された窒素ガス等を排出する排出口74が設けられている。
ボートエレベータ9には、マニホールド73と当接してプロセスチューブ71内を密閉状態に保持する蓋部91が設けられており、この蓋部91の上部に保温筒92が搭載されている。
ウエハボート8は、図7(a)、(b)に示すように、上下に対向する上板部81および下板部82と、上板部81および下板部82間に介在され、長手方向に間隔をおいてウエハWまたは脱水プレート5を保持する保持溝83が複数または多数形成された複数本、例えば4本の保持柱84とを有しており、保持柱84の各保持溝83によって複数枚のウエハWおよび脱水プレート5を、その主面同士が対向するように保持するように構成されている。ウエハボート8は、パーティクルが発生しないように石英またはシリカガラスによって形成されている。
このように構成された脱水装置400においては、まず、ボートエレベータ9がウエハボート8を下降させた状態で、ウエハボート8に複数枚のウエハWおよび脱水プレート5を保持させる。ここで、図8(a)に示すように、ウエハWおよび脱水プレート5は、ウエハボート8に交互に保持させることが好ましく、この場合には、各脱水プレート5は、脱水剤がコーティングされた主面をウエハWのlow−k膜が設けられた主面と向かい合わせるように下向きにして配置されることが好ましい。あるいは、図8(b)に示すように、ウエハボート8の上端側部および下端側部にそれぞれ、脱水プレート5を複数枚ずつ配置し、ウエハボート8の中央部にウエハWを複数枚配置してもよく、この場合には、ウエハボート8の上端側部の各脱水プレート5は、脱水剤がコーティングされた主面を下向きにして配置され、ウエハボート8の下端側部の各脱水プレート5は、脱水剤がコーティングされた主面を上向きにして配置されることが好ましい。次に、ボートエレベータ9によってウエハボート8を上昇させて熱処理炉7内に収容させる。そして、ヒーター72によって熱処理炉7内を所定の温度、例えば100〜250℃に加熱するとともに、窒素ガス供給機構6によって熱処理炉7内に窒素ガスを供給する。これにより、脱水プレート5にコーティングされた脱水剤とウエハW、主にlow−k膜に含まれる水分とが反応してリン酸を生成し、ウエハW、主にlow−k膜が脱水される。リン酸等の反応生成物や窒素ガスなどは、排出口74から熱処理炉7外に排出される。なお、窒素ガス供給機構6による熱処理炉7への窒素ガスの供給を行わなくとも、脱水プレート5の脱水剤とウエハW、主にlow−k膜に含まれる水分との反応は緩やかに進行する。ウエハWの脱水処理を終了したら、ヒーター72による加熱および窒素ガス供給機構6による窒素ガスの供給を停止し、ボートエレベータ9によってウエハボート8を下降させて、ウエハWおよび脱水プレート5を熱処理炉7外に搬出することとなる。
本実施形態では、脱水剤をコーティングした脱水剤供給媒体である脱水プレート5を熱処理炉7内に配置し、脱水プレート5の脱水剤によってlow−k膜を含むウエハWに脱水処理を施すため、従来の脱水技術よりも低いウエハWの加熱温度で確実に脱水することができ、しかも、脱水剤を気相でチャンバー内に供給する脱水剤供給機構やチャンバー内を減圧する圧力調整機構等が必要なく、これにより、装置の簡素化を図ることができる。その上、ウエハWと脱水プレート5とを、その主面同士が対向するように熱処理炉7内に交互に複数枚配置したため、あるいは、脱水プレート5を、その主面がウエハWの主面と対向するように複数枚のウエハWの両側に配置したため、熱処理炉7の大型化を回避しつつ、複数枚のウエハWに同時かつ均一または略均一に脱水処理を施してスループットの向上を図ることができる。
なお、ここでも、前述の実施形態と同様に、脱水剤を熱処理炉の内壁に直接コーティングしてもよく、あるいは、脱水剤を気相で熱処理炉内に供給してもよく、または、熱処理炉内を強制的に排気して減圧しつつ、脱水剤を気相で熱処理炉内に供給してもよい。
以上の実施形態の脱水装置および脱水方法による吸湿性能はいずれも、フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR:Fourier Transform Infrared Spectrophotometer)を用いて、ウエハWのlow−k膜中の水のピーク強度を測定することにより把握することができ、例えば、low−k膜の成分にケイ素(Si)が含まれる場合には、波数3200〜3600cm−1のSi−OH強度を測定することにより把握することができる。また、本実施形態の脱水方法による吸湿性能は、ウエハWを真空チャンバー内で常温から徐々に加熱して脱水または脱ガスし、質量分析計により脱水または脱ガス成分に含まれる水の質量数(18)の強度の量を測定する昇温脱離分析(TDS:Thermal Desorption Spectroscopy)によっても把握することができる。このような手法は、脱水処理後、ウエハWを大気に暴露してから行う必要があるため、脱水処理後に可及的速やかに行うことが好ましい。
low−k膜を含むウエハの脱水処理後には通常、low−k膜にバリアメタルやハードマスク等の所定の膜が成膜されるが、前述の脱水装置による処理直後、特に真空雰囲気で脱水を行う脱水装置100による処理直後にウエハWを大気に暴露すると、low−k膜が大気中の水分を吸収するおそれがある。このため、脱水処理後の成膜等の後処理は、ウエハWを大気に暴露せずに行うことが好ましい。そこで、次に、ウエハWを大気に暴露せずに脱水処理および成膜等の後処理を行う、脱水装置100を備えたウエハ処理システムについて説明する。
図9は脱水装置100を備えた本発明に係る基板処理装置の一実施形態であるウエハ処理システムの概略構成図である。
ウエハ処理システム101は、前述の脱水装置100と、ウエハWに形成された自然酸化膜を除去するためのプリクリーンユニット102と、ウエハWに設けられた低誘電率層間絶縁(low−k)膜に、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、亜鉛(Zr)やこれらの窒化物等の化合物または合金などからなるバリアメタルを成膜するためのバリアメタル成膜ユニット103と、バリアメタルを介してウエハWに例えば銅(Cu)からなるシード層を形成するためのシード層形成ユニット104とを備え、脱水装置100および各ユニット102〜104は、六角形をなすウエハ搬送室105の4つの辺にそれぞれ対応して設けられている。また、ウエハ搬送室105の他の2つの辺にはそれぞれロードロック室106、107が設けられている。これらロードロック室106、107のウエハ搬送室105と反対側にはウエハ搬入出室108が設けられ、ウエハ搬入出室108のロードロック室106、107と反対側にはウエハWを収容可能な3つのキャリアCを取り付けるポート109、110、111が設けられている。
脱水装置100のチャンバー1(図1参照)は、ゲートバルブ14を介してウエハ搬送室105に接続されている。また、プリクリーンユニット102、バリアメタル成膜ユニット103およびシード層形成ユニット104はそれぞれ、ウエハWを収容可能な図示しないチャンバーを有しており、プリクリーンユニット102、バリアメタル成膜ユニット103、シード層形成ユニット104の各チャンバーおよびロードロック室106、107はそれぞれ、ゲートバルブGを介してウエハ搬送室105に接続されている。これらは、対応するゲートバルブGを開放することによりウエハ搬送室105と連通し、対応するゲートバルブGを閉塞することによりウエハ搬送室105と遮断される。また、ロードロック室106、107とウエハ搬入出室108との接続部分にもゲートバルブGが設けられており、ロードロック室106、107は、対応するゲートバルブGを開放することによりウエハ搬入出室108と連通し、対応するゲートバルブGを閉塞することによりウエハ搬入出室108と遮断される。ウエハ搬送室105内は所定の真空度に保持されており、ロードロック室106、107はゲートバルブGの閉塞時に所定の真空度に減圧可能である。また、脱水装置100、プリクリーンユニット102、バリアメタル成膜ユニット103およびシード層形成ユニット104のチャンバー内もそれぞれ所定の真空度に減圧可能である。
ウエハ搬送室105内には、脱水装置100、プリクリーンユニット102、バリアメタル成膜ユニット103、シード層形成ユニット104およびロードロック室106、107の間でウエハWの搬入出を行うウエハ搬送機構112が設けられている。このウエハ搬送機構112は、ウエハ搬送室105の略中央に配設されており、回転および伸縮可能な回転・伸縮部113の先端にウエハWを保持する2つのブレード114a、114bを有しており、これら2つのブレード114a、114bは互いに反対方向を向くように回転・伸縮部113に取り付けられている。
ウエハ搬入出室108の天井部には図示しないHEPAフィルタが設けられており、このHEPAフィルタを通過した清浄な空気がウエハ搬入出室108内にダウンフロー状態で供給され、大気圧の清浄空気雰囲気でウエハWの搬入出が行われるようになっている。ウエハ搬入出室108のキャリアC取り付け用の3つのポート109、110、111にはそれぞれ図示しないシャッターが設けられており、これらポート109、110、111にウエハWを収容したまたは空のキャリアCが直接取り付けられ、取り付けられた際にシャッターが外れて外気の侵入を防止しつつウエハ搬入出室108と連通するようになっている。また、ウエハ搬入出室108の側面にはアライメントチャンバ115が設けられており、そこでウエハWのアライメントが行われる。
ウエハ搬入出室108内には、キャリアCに対するウエハWの搬入出およびロードロック室106、107に対するウエハWの搬入出を行うウエハ搬送機構116が設けられている。このウエハ搬送機構116は、多関節アーム構造を有しており、キャリアCの配列方向に沿ってレール118上を走行可能となっており、その先端のハンド117上にウエハWを載せてその搬送を行う。
このよう構成されたウエハ処理システム101においては、まず、ポート109、(または110、111)に取り付けられたキャリアCからウエハ搬送機構116によって一枚のウエハWを取り出し、ロードロック室106(または107)内に搬入する。なお、この時点でのウエハWには、例えば銅からなる下層配線と、エッチングによって溝部が形成されたlow−k膜とが設けられている。ロードロック室106にウエハWを搬入したら、ロードロック室106内を密閉して減圧する。ロードロック室106内を所定の真空度まで減圧したら、ロードロック室106内とウエハ搬入出室108内とを連通させ、ウエハ搬送機構112によってウエハWをロードロック室106内から脱水装置100のチャンバー1(図1参照)内に搬入する。
脱水装置100のチャンバー1内にウエハWを搬入したら、チャンバー1内を密閉し、ウエハWに脱水処理を施す。脱水処理終了後、ウエハWを、ウエハ搬送機構112によってプリクリーンユニット102、バリアメタル成膜ユニット103、シード層形成ユニット104のチャンバー内に順次搬入し、各チャンバー内を密閉した状態で所定の処理を施す。プリクリーンユニット102ではエッチングによってウエハWに形成された自然酸化膜が除去され、バリアメタル成膜ユニット103ではlow−k膜にバリアメタルが成膜され、シード層形成ユニット104では、シード層がlow−k膜に設けられた溝部内にバリアメタルを介して下層配線に接続されるように形成される。なお、ウエハWの搬入出時および処理時には、各チャンバー内を所定の真空度に保持する。このため、ウエハWは、大気に曝されることなく、脱水処理、自然酸化膜の除去、バリアメタルおよびシード層の成膜の一連の処理が施される。
シード層形成ユニット104での処理終了後、ウエハ搬送機構112によってウエハWを所定の真空度に保持されたロードロック室107(または106)内に搬入する。そして、ウエハ搬送室105内とロードロック室107内とを遮断し、ロードロック室107内とウエハ搬入出室108とを連通させ、ウエハ搬送機構116によってウエハWをポート109に取り付けられたキャリアCに戻すこととなる。
本実施形態では、前述の脱水装置100によってウエハWに確実に脱水処理を施すことができる上に、ウエハWを大気雰囲気に曝さらすことなく、脱水処理、および脱水処理後の自然酸化膜の除去、バリアメタルの成膜、シード層の成膜といった一連の処理を行うため、low−k膜形成後のウエハWへの処理品質を高めることが可能となる。
なお、本実施形態では、ウエハWを大気雰囲気に曝露せずに脱水処理後のlow−k膜に所定の膜を成膜する成膜ユニット(成膜部)として、バリアメタル成膜ユニット103を設けたが、これに限らず、例えば、ウエハWに設けられたlow−k膜に、アルミニウム(Al)、Ta、Tiやこれらの酸化物、窒化物、炭化物等からなるメタルハードマスクを成膜するメタルハードマスクユニットを設けてもよい。メタルハードマスクユニットを設けた場合には、メタルハードマスクユニットで成膜されるメタルハードマスクを、酸化タングステン、酸化アルミニウム、酸窒化アルミニウム等からなる可溶性薄膜とSi、W、ニッケル(Ni)、Ti、カルシウム(Ca)等からなるハードマスクとの積層構造とし、low−k膜の加工後に、可溶性薄膜を溶かし、ハードマスクをリフトオフすることによってメタルハードマスクを除去するように構成してもよい。また、low−k膜にSiO、SiOC、SiN、SiC、SiCN、SiOCN系等のハードマスク(またはエッチングストッパ膜あるいはキャップ絶縁膜)をCVD等によって成膜するハードマスクユニットを設けてもよく、脱水装置100で脱水したlow−k膜とは異なる材料からなるlow−k膜をCVD等によって成膜するlow−k膜成膜ユニットを設けてもよい。CVDによって成膜されるlow−k膜に用いられる低誘電率材料としては、Black Diamond(Applied Materials社製)、Coral(Novellus社製)、Aurora(ASM社製)等のSiOC系材料やSiOF系材料、CF系材料などが挙げられる。
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、脱水剤としては、low−k膜よりも強い吸湿性を有し、配線の腐食反応を起こさず、蒸気圧が高いものであれば、五酸化二リン等のリン酸化物、エチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに限らず、例えば他のエポキシドを用いてもよい。また、脱水剤として五酸化二リン以外の常温常圧で固体または液体の物質を用いて常圧で脱水処理を施す場合にも、バブリングさせることにより気相で処理容器内に供給することができる。さらに、脱水プレートを用いた場合には、脱水プレートの両主面に脱水剤をコーティングしてもよく、脱水装置をいわゆる枚葉式とし、脱水プレートを基板の両主面側に配置してもよい。
本発明に係る第1の実施形態としての脱水装置の概略断面図である。 本発明に係る第2の実施形態としての脱水装置の概略断面図である。 本発明に係る第3の実施形態としての脱水装置の概略断面図である。 脱水装置に設けられたチャンバーの平面方向の概略断面図である。 チャンバー内への固相の脱水剤の配置態様の変更例を示す図である。 本発明に係る第4の実施形態としての脱水装置の概略断面図である。 脱水装置に設けられたウエハボートの側面図および断面図である。 ウエハボートでのウエハおよび脱水プレートの配置態様の一例を説明するための図である。 脱水装置を備えた本発明に係る基板処理装置の一実施形態であるウエハ処理システムの概略構成図である。
符号の説明
1、1′、1″:チャンバー(処理容器)
2、4:脱水剤供給機構
3:圧力調整機構
5:脱水プレート(プレート体)
7:熱処理炉(処理容器)
42:バブリング機構
101:ウエハ処理システム(基板処理装置)
103:バリアメタル成膜ユニット(成膜部)
100:脱水装置(脱水処理部)
200、300、400:脱水装置
W:ウエハ(基板)

Claims (20)

  1. 低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を処理容器内に収容する工程と、
    前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を前記処理容器内に存在させる工程と、
    前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水する工程と
    を含み、
    前記脱水剤を存在させる工程は、気相の脱水剤を前記処理容器内に供給することにより行い、
    前記気相の脱水剤は、固相または液相の脱水剤を不活性ガスによってバブリングさせることにより生成することを特徴とする脱水方法。
  2. 前記脱水工程は、前記処理容器内を排気して所定の圧力に減圧しつつ行うことを特徴とする請求項1に記載の脱水方法。
  3. 前記処理容器内への前記気相の脱水剤の供給と前記処理容器内の排気とを交互に行うことを特徴とする請求項に記載の脱水方法。
  4. 低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を処理容器内に収容する工程と、
    前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を前記処理容器内に存在させる工程と、
    前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水する工程と
    を含み、
    前記脱水剤を存在させる工程は、固相の脱水剤を前記処理容器内に配置することにより行うことを特徴とする脱水方法。
  5. 前記固相の脱水剤の前記処理容器内への配置は、脱水剤を前記処理容器の内壁にコーティングすることにより行うことを特徴とする請求項に記載の脱水方法。
  6. 前記固相の脱水剤の前記処理容器内への配置は、脱水剤をコーティングしたプレート体を、その主面が基板の主面と対向するように前記処理容器内に収容することにより行うことを特徴とする請求項に記載の脱水方法。
  7. 前記基板を収容する工程は、基板を主面同士が対向するように前記処理容器内に複数枚収容することにより行い、
    前記脱水剤を存在させる工程は、前記プレート体を基板と交互に複数枚配置することにより行うことを特徴とする請求項に記載の脱水方法。
  8. 前記脱水剤は、リン酸化物、エチレンオキシド(CO)、プロピレンオキシド(CO)およびブチレンオキシド(CO)のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の脱水方法。
  9. 低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を処理容器内に収容する工程と、
    前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を前記処理容器内に存在させる工程と、
    前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水する工程と
    を含み、
    前記脱水剤は、リン酸化物、エチレンオキシド(C O)、プロピレンオキシド(C O)およびブチレンオキシド(C O)のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする脱水方法。
  10. 前記基板は、銅(Cu)からなる配線をさらに有し、
    前記脱水剤は、前記配線との間で腐食反応を起こさないものであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の脱水方法。
  11. 低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を収容可能な処理容器と、
    前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で前記処理容器内に供給する脱水剤供給機構と
    を具備し、
    前記脱水剤供給機構は、液相または固相の脱水剤を不活性ガスによってバブリングさせることにより気相にして前記処理容器内に供給するものであり、
    前記処理容器内に基板を収容するとともに、前記脱水剤供給機構によって前記処理容器内に脱水剤を供給し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水することを特徴とする脱水装置。
  12. 前記処理容器内の圧力を調整する圧力調整機構をさらに具備し、
    前記圧力調整機構によって前記処理容器内を所定の圧力に調整しつつ、前記脱水剤供給機構によって前記処理容器内に脱水剤を気相で供給することを特徴とする請求項11に記載の脱水装置。
  13. 低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を収容する、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤が内壁にコーティングされた処理容器を具備し、
    前記処理容器内に基板を収容し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水することを特徴とする脱水装置。
  14. 低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を収容可能な処理容器と、
    前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤がコーティングされた、前記処理容器内に収容可能な脱水プレートと
    を具備し、
    基板および前記脱水プレートを、互いに主面が対向するように前記処理容器内に収容し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水することを特徴とする脱水装置。
  15. 前記処理容器は、基板を主面同士が対向するように複数枚収容し、
    前記脱水プレートは、基板と交互に複数枚配置されることを特徴とする請求項14に記載の脱水装置。
  16. 前記脱水剤は、リン酸化物、エチレンオキシド(CO)、プロピレンオキシド(CO)およびブチレンオキシド(CO)のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の脱水装置。
  17. 低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を収容可能な処理容器と、
    前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で前記処理容器内に供給する脱水剤供給機構と
    を具備し、
    前記脱水剤供給機構の前記脱水剤は、リン酸化物、エチレンオキシド(C O)、プロピレンオキシド(C O)およびブチレンオキシド(C O)のうちの少なくとも一つを含み、
    前記処理容器内に基板を収容するとともに、前記脱水剤供給機構によって前記処理容器内に脱水剤を供給し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水することを特徴とする脱水装置。
  18. 低誘電率層間絶縁(low−k)膜を有する基板を処理容器内に収容する工程と、
    前記処理容器内を所定の圧力に減圧しつつ、前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で前記処理容器内に供給し、前記脱水剤によって基板を前記処理容器内で脱水する工程と、
    前記脱水工程後に基板を大気雰囲気に曝さずに前記低誘電率層間絶縁膜に所定の膜を成膜する工程と
    を含むことを特徴とする基板処理方法。
  19. 基板に設けられた低誘電率層間絶縁(low−k)膜に脱水処理を施す脱水処理部と、この脱水処理部による脱水処理後に前記低誘電率層間絶縁膜に所定の膜を成膜する成膜部とを具備し、
    前記脱水処理部は、
    基板を収容可能な処理容器と、
    前記低誘電率層間絶縁膜よりも大きな吸湿性を有する脱水剤を気相で前記処理容器内に供給する脱水剤供給機構と、
    前記処理容器内の圧力を調整する圧力調整機構と
    を備え、
    前記処理容器内に基板を収容し、前記圧力調整機構によって前記処理容器内を所定の圧力に調整しつつ、前記脱水剤供給機構によって前記処理容器内に脱水剤を気相で供給し、前記脱水剤によって前記低誘電率層間絶縁膜を前記処理容器内で脱水するように構成されており、
    前記成膜部は、前記脱水処理部による脱水処理後に基板を大気雰囲気に曝さずに前記低誘電率層間絶縁膜に所定の膜を成膜することを特徴とする基板処理装置。
  20. コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の脱水方法が行われるように、コンピュータに処理装置を制御させることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。
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