図7は、本発明を適用した伝送システム(システムとは、複数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否かは、問わない)の一実施の形態の構成例を示している。
図7において、伝送システムは、送信装置11と受信装置12とから構成される。
送信装置11は、例えば、テレビジョン放送番組の送信を行う。すなわち、送信装置11は、テレビジョン放送番組としての画像データや音声データ等の、送信の対象である対象データをLDPC符号に符号化し、例えば、衛星回線や地上波を介して送信する。
受信装置12は、例えば、テレビジョン放送番組を受信するチューナやテレビジョン受像機であり、送信装置11から送信されてくるLDPC符号を受信し、対象データに復号して出力する。
ここで、図7の伝送システムで使用されるLDPC符号は、AWGN(Additive White Gaussian Noise)通信路で極めて高い能力を発揮することが知られている。
図8は、図7の送信装置11の構成例を示している。
図8において、送信装置11は、LDPC符号化部21、ビットインターリーバ22、マッピング部26、及び直交変調部27から構成される。
LDPC符号化部21には、対象データが供給される。
LDPC符号化部21は、そこに供給される対象データについて、LDPC符号のパリティビットに対応する部分であるパリティ行列が階段構造になっている検査行列に従ったLDPC符号化を行い、対象データを情報ビットとするLDPC符号を出力する。
すなわち、LDPC符号化部21は、対象データを、例えば、DVB-S.2の規格に規定されているLDPC符号に符号化するLDPC符号化を行い、その結果得られるLDPC符号を出力する。
ここで、DVB-S.2の規格に規定されているLDPC符号は、IRA(Irregular Repeat Accumulate)符号であり、そのLDPC符号の検査行列におけるパリティ行列は、階段構造になっている。パリティ行列、及び、階段構造については、後述する。また、IRA符号については、例えば、"Irregular Repeat-Accumulate Codes," H. Jin, A. Khandekar, and R. J. McEliece, in Proceedings of 2nd International Symposium on Turbo codes and Related Topics, pp. 1-8, Sept. 2000に記載されている。
LDPC符号化部21が出力するLDPC符号は、ビットインターリーバ22に供給される。
ビットインターリーバ22は、データをインターリーブするデータ処理装置であり、デマルチプレクサ(DEMUX)25から構成される。
デマルチプレクサ25は、LDPC符号化部21からのLDPC符号について、シンボルとなるLDPC符号の2以上の符号ビットの位置を入れ替える入れ替え処理を行うことで、AWGNに対する耐性を強化したシンボルを得て、マッピング部26に供給する。
マッピング部26は、デマルチプレクサ25からのシンボルを、直交変調部27で行われる直交変調(多値変調)の変調方式で定める各信号点にマッピングする。
すなわち、マッピング部26は、デマルチプレクサ25からのシンボルを、搬送波と同相のI成分を表すI軸と、搬送波と直交するQ成分を表すQ軸とで規定されるIQ平面(IQコンスタレーション)上の、変調方式で定める信号点にマッピングする。
ここで、直交変調部27で行われる直交変調の変調方式としては、例えば、DVB-Tの規格に規定されている変調方式を含む変調方式、すなわち、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation),64QAM,256QAM,1024QAM,4096QAM等がある。直交変調部27において、いずれの変調方式による直交変調が行われるかは、例えば、送信装置11のオペレータの操作に従って、あらかじめ設定される。なお、直交変調部27では、その他、例えば、4PAM(Pulse Amplitude Modulation)その他の直交変調を行うことが可能である。
マッピング部26で信号点にマッピングされたシンボルは、直交変調部27に供給される。
直交変調部27は、マッピング部26からのシンボルに従い、搬送波の直交変調を行い、その結果得られる変調信号を送信する。
次に、図9は、図8のLDPC符号化部21でLDPC符号化に用いられる検査行列Hを示している。
検査行列Hは、LDGM(Low-Density Generation Matrix )構造になっており、LDPC符号の符号ビットのうちの、情報ビットに対応する部分の情報行列HAと、パリティビットに対応するパリティ行列HTとによって、式H=[HA|HT](情報行列HAの要素を左側の要素とし、パリティ行列HTの要素を右側の要素とする行列)で表すことができる。
ここで、1個のLDPC符号(1符号語)の符号ビットのうちの情報ビットのビット数と、パリティビットのビット数を、それぞれ、情報長Kと、パリティ長Mというとともに、1個のLDPC符号の符号ビットのビット数を、符号長N(=K+M)という。
ある符号長NのLDPC符号についての情報長Kとパリティ長Mは、符号化率によって決まる。また、検査行列Hは、行×列がM×Nの行列となる。そして、情報行列HAは、M×Kの行列となり、パリティ行列HTは、M×Mの行列となる。
図10は、DVB-S.2の規格に規定されているLDPC符号の検査行列Hのパリティ行列HTを示している。
DVB-S.2の規格に規定されているLDPC符号の検査行列Hのパリティ行列HTは、図10に示すように、1の要素が、いわば階段状に並ぶ階段構造になっている。パリティ行列HTの行重みは、1行目については1で、残りの全ての行については2になっている。また、列重みは、最後の1列については1で、残りの全ての列で2になっている。
以上のように、パリティ行列HTが階段構造になっている検査行列HのLDPC符号は、その検査行列Hを用いて、容易に生成することができる。
すなわち、LDPC符号(1符号語)を、行ベクトルcで表すとともに、その行ベクトルを転置して得られる列ベクトルを、cTと表す。また、LDPC符号である行ベクトルcのうちの、情報ビットの部分を、行ベクトルAで表すとともに、パリティビットの部分を、行ベクトルTで表すこととする。
ここで、この場合、行ベクトルcは、情報ビットとしての行ベクトルAと、パリティビットとしての行ベクトルTとによって、式c =[A|T](行ベクトルAの要素を左側の要素とし、行ベクトルTの要素を右側の要素とする行ベクトル)で表すことができる。
検査行列Hと、LDPC符号としての行ベクトルc=[A|T]とは、式HcT=0を満たす必要があり、かかる式HcT=0を満たす行ベクトルc=[A|T]を構成するパリティビットとしての行ベクトルTは、検査行列H=[HA|HT]のパリティ行列HTが、図10に示した階段構造になっている場合には、式HcT=0における列ベクトルHcTの1行目の要素から順に、各行の要素の論理和を0にしていくようにすることで、逐次的に求めることができる。
図11は、DVB-S.2の規格に規定されているLDPC符号の検査行列Hと、列重みとを示している。
すなわち、図11Aは、DVB-S.2の規格に規定されているLDPC符号の検査行列Hを示している。
検査行列Hの1列目からのKX列については、列重みがXに、その後のK3列については、列重みが3に、その後のM-1列については、列重みが2に、最後の1列については、列重みが1に、それぞれなっている。
ここで、KX+K3+M-1+1は、符号長Nに等しい。
DVB-S.2の規格において、列数KX,K3、及びM(パリティ長)、並びに、列重みXは、図11Bに示すように規定されている。
すなわち、図11Bは、DVB-S.2の規格に規定されているLDPC符号の各符号化率についての、列数KX,K3、及びM、並びに、列重みXを示している。
DVB-S.2の規格では、64800ビットと16200ビットの符号長NのLDPC符号が規定されている。
そして、図11Bに示すように、符号長Nが64800ビットのLDPC符号については、11個の符号化率(nominal rate)1/4,1/3,2/5,1/2,3/5,2/3,3/4,4/5,5/6,8/9、及び9/10が規定されており、符号長Nが16200ビットのLDPC符号については、10個の符号化率1/4,1/3,2/5,1/2,3/5,2/3,3/4,4/5,5/6、及び8/9が規定されている。
次に、図12のフローチャートを参照して、図8の送信装置11で行われる送信処理について説明する。
LDPC符号化部21は、そこに、対象データが供給されるのを待って、ステップS51において、対象データを、LDPC符号に符号化し、そのLDPC符号を、ビットインターリーバ22に供給して、処理は、ステップS52に進む。
ビットインターリーバ22では、ステップS52において、LDPC符号化部21からのLDPC符号を対象として、ビットインターリーブが行われる。
すなわち、ステップS52では、ビットインターリーバ22において、デマルチプレクサ25が、LDPC符号の符号ビットを、シンボルを表すシンボルビットに割り当てるための割り当てルールに従い、LDPC符号化部21からのLDPC符号の符号ビットを入れ替えて、入れ替え後の符号ビットを、シンボルのシンボルビット(シンボルを表すビット)とする入れ替え処理を行う。
ビットインターリーバ22は、入れ替え処理によって得られるシンボルを、マッピング部26に供給する。
マッピング部26は、ステップS53において、デマルチプレクサ25からのシンボルを、直交変調部27で行われる直交変調の変調方式で定める信号点にマッピングし、直交変調部27に供給して、処理は、ステップS54に進む。
直交変調部27は、ステップS54において、マッピング部26からの信号点(にマッピングされたシンボル)に従い、搬送波の直交変調を行って、処理は、ステップS55に進み、直交変調の結果得られる変調信号を送信して、処理を終了する。
なお、図12の送信処理は、パイプラインで繰り返し行われる。
次に、図8のLDPC符号化部21について、さらに説明する。
図11で説明したように、DVB-S.2の規格では、64800ビットと16200ビットとの2通りの符号長NのLDPC符号が規定されている。
そして、符号長Nが64800ビットのLDPC符号については、11個の符号化率1/4,1/3,2/5,1/2,3/5,2/3,3/4,4/5,5/6,8/9、及び9/10が規定されており、符号長Nが16200ビットのLDPC符号については、10個の符号化率1/4,1/3,2/5,1/2,3/5,2/3,3/4,4/5,5/6、及び8/9が規定されている(図11B)。
LDPC符号化部21は、このような、符号長Nが64800ビットや16200ビットの各符号化率のLDPC符号による符号化(誤り訂正符号化)を、符号長Nごと、及び符号化率ごとに用意された検査行列Hに従って行う。
図13は、図8のLDPC符号化部21の構成例を示している。
LDPC符号化部21は、符号化処理部101と記憶部102とから構成される。
符号化処理部101は、符号化率設定部111、初期値テーブル読み出し部112、検査行列生成部113、情報ビット読み出し部114、符号化パリティ演算部115、及び制御部116から構成され、LDPC符号化部21に供給される対象データのLDPC符号化を行い、その結果得られるLDPC符号を、ビットインターリーバ22(図8)に供給する。
すなわち、符号化率設定部111は、例えば、オペレータの操作等に応じて、LDPC符号の符号長Nと符号化率とを設定する。
初期値テーブル読み出し部112は、符号化率設定部111が設定した符号長N及び符号化率に対応する、後述する検査行列初期値テーブルを、記憶部102から読み出す。
検査行列生成部113は、初期値テーブル読み出し部112が読み出した検査行列初期値テーブルに基づいて、後述するように、符号化率設定部111が設定した符号長N及び符号化率に応じた情報長K(=符号長N-パリティ長M)に対応する情報行列HAの1の要素を列方向に360列ごとの周期で配置して検査行列Hを生成し、記憶部102に格納する。
情報ビット読み出し部114は、LDPC符号化部21に供給される対象データから、情報長K分の情報ビットを読み出す(抽出する)。
符号化パリティ演算部115は、検査行列生成部113が生成した検査行列Hを記憶部102から読み出し、情報ビット読み出し部114が読み出した情報ビットに対するパリティビットを所定の式に基づいて算出し、符号語(LDPC符号)を生成する。
制御部116は、符号化処理部101を構成する各ブロックを制御する。
記憶部102には、64800ビットと16200ビットとの2通りの符号長Nそれぞれについての、図11に示した複数の符号化率それぞれに対応する複数の検査行列初期値テーブル等が格納されている。また、記憶部102は、符号化処理部101の処理上必要なデータを一時記憶する。
図14は、図13のLDPC符号化部21の処理を説明するフローチャートである。
ステップS101において、符号化率設定部111は、LDPC符号化を行う符号長N及び符号化率rを決定(設定)する。
ステップS102において、初期値テーブル読み出し部112は、符号化率設定部111により決定された符号長N及び符号化率rに対応する、予め定められた検査行列初期値テーブルを、記憶部102から読み出す。
ステップS103において、検査行列生成部113は、初期値テーブル読み出し部112が記憶部102から読み出した検査行列初期値テーブルを用いて、符号化率設定部111により決定された符号長N及び符号化率rのLDPC符号の検査行列Hを求め(生成し)、記憶部102に供給して格納する。
ステップS104において、情報ビット読み出し部114は、LDPC符号化部21に供給される対象データから、符号化率設定部111により決定された符号長N及び符号化率rに対応する情報長K(=N×r)の情報ビットを読み出すとともに、検査行列生成部113が求めた検査行列Hを、記憶部102から読み出し、符号化パリティ演算部115に供給する。
ステップS105において、符号化パリティ演算部115は、式(8)を満たす符号語cのパリティビットを順次演算する。
HcT=0
・・・(8)
式(8)において、cは、符号語(LDPC符号)としての行ベクトルを表し、cTは、行ベクトルcの転置を表す。
ここで、上述したように、LDPC符号(1符号語)としての行ベクトルcのうちの、情報ビットの部分を、行ベクトルAで表すとともに、パリティビットの部分を、行ベクトルTで表す場合には、行ベクトルcは、情報ビットとしての行ベクトルAと、パリティビットとしての行ベクトルTとによって、式c =[A|T]で表すことができる。
検査行列Hと、LDPC符号としての行ベクトルc=[A|T]とは、式HcT=0を満たす必要がある。かかる式HcT=0を満たす行ベクトルc=[A|T]を構成するパリティビットとしての行ベクトルTは、検査行列H=[HA|HT]のパリティ行列HTが、図10に示した階段構造になっている場合には、上述したように、式HcT=0における列ベクトルHcTの1行目の要素から順に、各行の要素を0にしていくようにすることで、逐次的に求めることができる。
符号化パリティ演算部115は、情報ビットAに対して、パリティビットTを求めると、その情報ビットAとパリティビットTとによって表される符号語c =[A|T]を、情報ビットAのLDPC符号化結果として出力する。
なお、符号語cは、648000ビット又は16200ビットである。
その後、ステップS106において、制御部116は、LDPC符号化を終了するかどうかを判定する。ステップS106において、LDPC符号化を終了しないと判定された場合、すなわち、例えば、LDPC符号化すべき対象データが、まだある場合、処理は、ステップS101に戻り、以下、ステップS101ないしS106の処理が繰り返される。
また、ステップS106において、LDPC符号化を終了すると判定された場合、すなわち、例えば、LDPC符号化すべき対象データがない場合、LDPC符号化部21は、処理を終了する。
以上のように、各符号長N、及び、各符号化率rに対応する検査行列初期値テーブルが用意されており、LDPC符号化部21は、所定の符号長Nの、所定の符号化率rのLDPC符号化を、その所定の符号長N、及び、所定の符号化率rに対応する検査行列初期値テーブルから生成される検査行列Hを用いて行う。
検査行列初期値テーブルは、検査行列Hの、LDPC符号(検査行列Hによって定義されるLDPC符号)の符号長N及び符号化率rに応じた情報長Kに対応する情報行列HA(図9)の1の要素の位置を360列ごとに表すテーブルであり、各符号長N及び各符号化率rの検査行列Hごとに、あらかじめ作成される。
図15ないし図18は、DVB-S.2の規格に規定されている、図11に示した、符号長が64800ビットの、符号化率rが3/5の検査行列Hに対する検査行列初期値テーブルを示している。ここで、図16は、図15に続く図であり、図17は、図16に続く図である。また、図18は、図17に続く図である。
図19は、DVB-S.2の規格に規定されている、図11に示した、符号長が16200ビットの、符号化率rが3/5の検査行列Hに対する検査行列初期値テーブルを示している。
検査行列生成部113(図13)は、検査行列初期値テーブルを用いて、以下のように、検査行列Hを求める。
すなわち、図20は、検査行列初期値テーブルから検査行列Hを求める方法を示している。
なお、図20の検査行列初期値テーブルは、図19に示した検査行列初期値テーブルである。
検査行列初期値テーブルは、上述したように、LDPC符号の符号長N及び符号化率rに応じた情報長Kに対応する情報行列HA(図9)の1の要素の位置を、360列ごとに表すテーブルであり、そのi行目には、検査行列Hの1+360×(i-1)列目の1の要素の行番号(検査行列Hの1行目の行番号を0とする行番号)が、その1+360×(i-1)列目の列が持つ列重みの数だけ並んでいる。
ここで、検査行列Hの、パリティ長Mに対応するパリティ行列HT(図9)は、図10に示したように、階段構造に決まっているので、検査行列初期値テーブルによれば、検査行列Hの、情報長Kに対応する情報行列HA(図9)が求められる。
検査行列初期値テーブルの行数k+1は、情報長Kによって異なる。
情報長Kと、検査行列初期値テーブルの行数k+1との間には、式(9)の関係が成り立つ。
K=(k+1)×360
・・・(9)
図20の検査行列初期値テーブルでは、1行目から9行目までに、12個の数値が並び、10行目から27(=k+1)行目までに、3個の数値が並んでいる。
したがって、図20の検査行列初期値テーブルから求められる検査行列Hの列重みは、1列目から、1+360×(10-1)-1列目までは、12であり、1+360×(10-1)列目から、K列目までは、3である。
図20の検査行列初期値テーブルの1行目は、2765,5713,6426,・・・となっており、これは、検査行列Hの1列目において、行番号が、2765,5713,6426,・・・の行の要素が1であること(かつ、他の要素が0であること)を示している。
また、図20の検査行列初期値テーブルの2行目は、4951,211,2208,・・・となっており、これは、検査行列Hの361(=1+360×(2−1))列目において、行番号が、4951,211,2208,・・・の行の要素が1であることを示している。
以上のように、検査行列初期値テーブルは、検査行列Hの情報行列HAの1の要素の位置を360列ごとに表す。
検査行列Hの1+360×(i-1)列目以外の列、つまり、2+360×(i-1)列目から、360×i列目までの各列は、検査行列初期値テーブルによって定まる1+360×(i-1)列目の1の要素を、パリティ長Mに従って下方向(列の下方向)に、周期的にサイクリックシフトして配置したものになっている。
すなわち、例えば、2+360×(i-1)列目は、1+360×(i-1)列目を、M/360だけ下方向にサイクリックシフトしたものとなっており、次の3+360×(i-1)列目は、1+360×(i-1)列目を、2×M/360だけ下方向にサイクリックシフトしたもの(2+360×(i-1)列目を、M/360だけ下方向にサイクリックシフトしたもの)となっている。
いま、検査行列初期値テーブルのi行目(上からi番目)のj列目(左からj番目)の数値を、hi,jと表すとともに、検査行列Hのw列目の、j個目の1の要素の行番号を、Hw-jと表すこととすると、検査行列Hの1+360×(i-1)列目以外の列であるw列目の、1の要素の行番号Hw-jは、式(10)で求めることができる。
Hw-j=mod{hi,j+mod((w-1),360)×q,M)
・・・(10)
ここで、mod(x,y)はxをyで割った余りを意味し、qは、パリティ長Mを、360で除算することにより得られる値M/360を表す。
検査行列生成部113(図13)は、検査行列初期値テーブルによって、検査行列Hの1+360×(i-1)列目の1の要素の行番号を特定する。
さらに、検査行列生成部113(図13)は、検査行列Hの1+360×(i-1)列目以外の列であるw列目の、1の要素の行番号Hw-jを、式(10)に従って求め、以上により得られた行番号の要素を1とする検査行列Hを生成する。
ところで、LDPC符号については、検査行列Hの列重みが大の列に対応する符号ビットほど、エラーレート(エラー確率)が低いことが知られている。
図11に示した、DVB-S.2の規格に規定されている検査行列Hでは、先頭側(左側)の列ほど、列重みが大の傾向にあり、したがって、その検査行列Hに対応するLDPC符号については、先頭の符号ビットほど、エラーに強く(エラーに対する耐性があり)、終わりの符号ビットほど、エラーに弱い傾向がある。
図21は、図8の直交変調部27で16QAMが行われる場合の、16個のシンボル(に対応する信号点)のIQ平面上の配置を示している。
すなわち、図21Aは、16QAMのシンボルを示している。
16QAMでは、1シンボルは、4ビットを表し、16(=24)個のシンボルが存在する。そして、16個のシンボルは、IQ平面の原点を中心として、I方向×Q方向が4×4の正方形状となるように配置されている。
いま、1シンボルが表すビット列の、最上位ビットからi+1ビット目のビットを、ビットyiと表すこととすると、16QAMの1シンボルが表す4ビットは、最上位ビットから順に、ビットy0,y1,y2,y3と表すことができる。変調方式が16QAMの場合には、LDPC符号の符号ビットの4ビットは、4ビットy0ないしy3のシンボルにされる。
図21Bは、16QAMのシンボルが表す4ビット(以下、シンボルビットともいう)y0ないしy3それぞれについてのビット境界を示している。
ここで、シンボルビットyi(図21では、i=0,1,2,3)についてのビット境界とは、そのシンボルビットyiが0になっているシンボルと、1になっているシンボルとの境界を意味する。
図21Bに示すように、16QAMのシンボルが表す4シンボルビットy0ないしy3のうちの最上位のシンボルビットy0については、IQ平面のQ軸の1箇所だけがビット境界となり、2番目(最上位ビットから2番目)のシンボルビットy1については、IQ平面のI軸の1箇所だけがビット境界となる。
また、3番目のシンボルビットy2については、4×4個のシンボルのうちの、左から1列目と2列目との間、及び3列目と4列目との間の2箇所が、ビット境界となる。
さらに、4番目のシンボルビットy3については、4×4個のシンボルのうちの、上から1行目と2行目との間、及び3行目と4行目との間の2箇所が、ビット境界となる。
シンボルが表すシンボルビットyiは、ビット境界から離れているシンボルが多いほど、誤りにくく(エラー確率が低く)、ビット境界に近いシンボルが多いほど、誤りやすい(エラー確率が高い)。
いま、誤りにくい(エラーに強い)ビットを、「強いビット」というとともに、誤りやすい(エラーに弱い)ビットを、「弱いビット」ということとすると、16QAMのシンボルの4シンボルビットy0ないしy3については、最上位のシンボルビットy0、及び2番目のシンボルビットy1が強いビットになっており、3番目のシンボルビットy2、及び4番目のシンボルビットy3が弱いビットになっている。
図22ないし図24は、図8の直交変調部27で64QAMが行われる場合の、64個のシンボル(に対応する信号点)のIQ平面上の配置を示している。
64QAMでは、1シンボルは、6ビットを表し、64(=26)個のシンボルが存在する。そして、64個のシンボルは、IQ平面の原点を中心として、I方向×Q方向が8×8の正方形状となるように配置されている。
64QAMの1シンボルのシンボルビットは、最上位ビットから順に、ビットy0,y1,y2,y3,y4,y5と表すことができる。変調方式が64QAMの場合には、LDPC符号の符号ビットの6ビットは、6ビットのシンボルビットy0ないしy5のシンボルにされる。
ここで、図22は、64QAMのシンボルのシンボルビットy0ないしy5のうちの、最上位のシンボルビットy0と、2番目のシンボルビットy1それぞれについてのビット境界を、図23は、3番目のシンボルビットy2と、4番目のシンボルビットy3それぞれについてのビット境界を、図24は、5番目のシンボルビットy4と、6番目のシンボルビットy5それぞれについてのビット境界を、それぞれ示している。
図22に示すように、最上位のシンボルビットy0と、2番目のシンボルビットy1それぞれについてのビット境界は、1箇所になっている。また、図23に示すように、3番目のシンボルビットy2と、4番目のシンボルビットy3それぞれについてのビット境界は、2箇所になっており、図24に示すように、5番目のシンボルビットy4と、6番目のシンボルビットy5それぞれについてのビット境界は、4箇所になっている。
したがって、64QAMのシンボルのシンボルビットy0ないしy5については、最上位シンボルビットy0、及び2番目のシンボルビットy1が、強いビットになっており、3番目のシンボルビットy2、及び4番目のシンボルビットy3が、その次に強いビットになっている。そして、5番目のシンボルビットy4と、6番目のシンボルビットy5は、弱いビットになっている。
図21、さらには、図22ないし図24から、直交変調のシンボルのシンボルビットについては、上位ビットが強いビットとなり、下位ビットが弱いビットになる傾向があることが分かる。
ここで、図11で説明したように、LDPC符号化部21(図8)が出力するLDPC符号については、エラーに強い符号ビットと、エラーに弱い符号ビットがある。
また、図21ないし図24で説明したように、直交変調部27で行われる直交変調のシンボルのシンボルビットについては、強いビットと弱いビットがある。
したがって、LDPC符号の、エラーに弱い符号ビットを、直交変調のシンボルの、弱いシンボルビットに割り当てると、全体として、エラーに対する耐性が低下する。
そこで、LDPC符号の、エラーに弱い符号ビットを、直交変調のシンボルの、強いビット(シンボルビット)に割り当てる傾向で、LDPC符号の符号ビットをインターリーブするインターリーバが提案されている。
図8のデマルチプレクサ25は、そのインターリーバの処理を行うことができる。
図25は、図8のデマルチプレクサ25の処理を説明する図である。
すなわち、図25Aは、デマルチプレクサ25の機能的な構成例を示している。
デマルチプレクサ25は、メモリ31及び入れ替え部32から構成される。
メモリ31には、LDPC符号化部21からのLDPC符号が供給される。
メモリ31は、ロウ(row)(横)方向にmbビットを記憶するとともに、カラム(column)(縦)方向にN/(mb)ビットを記憶する記憶容量を有し、そこに供給されるLDPC符号の符号ビットを、カラム方向に書き込み、ロウ方向に読み出して、入れ替え部32に供給する。
ここで、mは、1シンボルとなるLDPC符号の符号ビットのビット数を表し、bは所定の正の整数で、mを整数倍するのに用いられる倍数である。また、N(=情報長K+パリティ長M)は、上述したように、LDPC符号の符号長を表す。
図25Aは、変調方式が64QAMである場合のデマルチプレクサ25の構成例を示しており、したがって、1シンボルとなるLDPC符号の符号ビットのビット数mは、6ビットである。
また、図25Aでは、倍数bは1になっており、したがって、メモリ31は、カラム方向×ロウ方向がN/(6×1)×(6×1)ビットの記憶容量を有する。
ここで、メモリ31の、ロウ方向が1ビットの、カラム方向に延びる記憶領域を、以下、適宜、カラムという。図25Aでは、メモリ31は、6(=6×1)個のカラムから構成される。
デマルチプレクサ25では、LDPC符号の符号ビットを、メモリ31を構成するカラムの上から下方向(カラム方向)に書き込むことが、左から右方向のカラムに向かって行われる。
そして、符号ビットの書き込みが、最も右のカラムの一番下まで終了すると、メモリ31を構成するすべてのカラムの1行目から、ロウ方向に、6ビット(mbビット)単位で、符号ビットが読み出され、入れ替え部32に供給される。
入れ替え部32は、メモリ31からの6ビットの符号ビットの位置を入れ替える入れ替え処理を行い、その結果得られる6ビットを、64QAMの1シンボルを表す6シンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5として出力する。
すなわち、メモリ31からは、ロウ方向に、mbビット(ここでは、6ビット)の符号ビットが読み出されるが、その、メモリ31から読み出されるmbビットの符号ビットの、最上位ビットからiビット目を(i=0,1,・・・,mb-1)、ビットbiと表すこととすると、メモリ31からロウ方向に読み出される6ビットの符号ビットは、最上位ビットから順に、ビットb0,b1,b2,b3,b4,b5と表すことができる。
図11で説明した列重みの関係で、ビットb0の方向にある符号ビットは、エラーに強い符号ビットになっており、ビットb5の方向にある符号ビットは、エラーに弱い符号ビットになっている。
入れ替え部32では、メモリ31からの6ビットの符号ビットb0ないしb5のうちの、エラーに弱い符号ビットが、64QAMの1シンボルのシンボルビットy0ないしy5のうちの、強いビットに割り当てられるように、メモリ31からの6ビットの符号ビットb0ないしb5の位置を入れ替える入れ替え処理を行うことができる。
ここで、メモリ31からの6ビットの符号ビットb0ないしb5をどのように入れ替えて、64QAMの1シンボルを表す6シンボルビットy0ないしy5のそれぞれに割り当てるかの入れ替え方式としては、各社から、様々な方式が提案されている。
図25Bは、第1の入れ替え方式を、図25Cは、第2の入れ替え方式を、図25Dは、第3の入れ替え方式を、それぞれ示している。
図25Bないし図25Dにおいて(後述する図26においても同様)、ビットbiとyjとを結ぶ線分は、符号ビットbiを、シンボルのシンボルビットyjに割り当てる(シンボルビットyjの位置に入れ替える)ことを意味する。
図25Bの第1の入れ替え方式としては、3種類のうちのいずれか1つを採用することが提案されており、図25Cの第2の入れ替え方式としては、2種類のうちのいずれか1つを採用することが提案されている。
図25Dの第3の入れ替え方式としては、6種類を順番に選択して用いることが提案されている。
図26は、変調方式が64QAMであり(したがって、1シンボルにマッピングされるLDPC符号の符号ビットのビット数mは、図25と同様に6ビットである)、かつ、倍数bが2の場合のデマルチプレクサ25の構成例と、第4の入れ替え方式を示している。
倍数bが2である場合、メモリ31は、カラム方向×ロウ方向がN/(6×2)×(6×2)ビットの記憶容量を有し、12(=6×2)個のカラムから構成される。
図26Aは、メモリ31へのLDPC符号の書き込み順を示している。
デマルチプレクサ25では、図25で説明したように、LDPC符号の符号ビットを、メモリ31を構成するカラムの上から下方向(カラム方向)に書き込むことが、左から右方向のカラムに向かって行われる。
そして、符号ビットの書き込みが、最も右のカラムの一番下まで終了すると、メモリ31を構成するすべてのカラムの1行目から、ロウ方向に、12ビット(mbビット)単位で、符号ビットが読み出され、入れ替え部32に供給される。
入れ替え部32は、メモリ31からの12ビットの符号ビットの位置を、第4の入れ替え方式で入れ替える入れ替え処理を行い、その結果得られる12ビットを、64QAMの2シンボル(b個のシンボル)を表す12ビット、つまり、64QAMの1シンボルを表す6シンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5と、次の1シンボルを表す6シンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5として出力する。
ここで、図26Bは、図26Aの入れ替え部32による入れ替え処理の第4の入れ替え方式を示している。
なお、倍数bが2である場合(3以上である場合も同様)、入れ替え処理では、mbビットの符号ビットが、連続するb個のシンボルのmbビットのシンボルビットに割り当てられる。図26を含め、以下では、説明の便宜上、連続するb個のシンボルのmbビットのシンボルビットの最上位ビットからi+1ビット目を、ビット(シンボルビット)yiと表す。
ところで、図15ないし図19に示した、DVB-S.2の規格に規定されている検査行列初期値テーブルから求められる、符号化率rが3/5の検査行列HのLDPC符号は、他の符号化率のLDPC符号に比較して、性能が劣っていることが知られている。
現在提案されている入れ替え方式(以下、現行方式ともいう)では、符号化率rが3/5のLDPC符号の性能が劣っていることを考慮せずに、符号ビットの入れ替え方が決められている。
図27及び図28を参照して、デマルチプレクサ25で、仮に、現行方式で入れ替え処理が行われるとした場合の、その入れ替え処理について説明する。
図27は、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号である場合の、現行方式の入れ替え処理の一例を示している。
すなわち、図27Aは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、現行方式の入れ替え処理の一例を示している。
変調方式が16QAMである場合、符号ビットの4(=m)ビットが、1個のシンボルとして、16QAMで定める16個の信号点のうちのいずれかにマッピングされる。
さらに、符号長Nが64800ビットで、倍数bが2である場合、デマルチプレクサ25のメモリ31(図25、図26)は、ロウ方向に4×2(=mb)ビットを記憶する8個のカラムを有し、カラム方向に64800/(4×2)ビットを記憶する。
デマルチプレクサ25では、LDPC符号の符号ビットが、メモリ31のカラム方向に書き込まれ、64800ビットの符号ビット(1符号語)の書き込みが終了すると、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、4×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、メモリ31から読み出される4×2(=mb)ビットの符号ビットb0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7を、例えば、図27Aに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの4×2(=mb)ビットのシンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5,y6,y7に割り当てるように、4×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、
符号ビットb0を、シンボルビットy7に、
符号ビットb1を、シンボルビットy1に、
符号ビットb2を、シンボルビットy4に、
符号ビットb3を、シンボルビットy2に、
符号ビットb4を、シンボルビットy5に、
符号ビットb5を、シンボルビットy3に、
符号ビットb6を、シンボルビットy6に、
符号ビットb7を、シンボルビットy0に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図27Bは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、現行方式の入れ替え処理の一例を示している。
変調方式が64QAMである場合、符号ビットの6(=m)ビットが、1個のシンボルとして、64QAMで定める64個の信号点のうちのいずれかにマッピングされる。
さらに、符号長Nが64800ビットで、倍数bが2である場合、デマルチプレクサ25のメモリ31(図25、図26)は、ロウ方向に6×2(=mb)ビットを記憶する12個のカラムを有し、カラム方向に64800/(6×2)ビットを記憶する。
デマルチプレクサ25では、LDPC符号の符号ビットが、メモリ31のカラム方向に書き込まれ、64800ビットの符号ビット(1符号語)の書き込みが終了すると、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、6×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、メモリ31から読み出される6×2(=mb)ビットの符号ビットb0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7,b8,b9,b10,b11を、例えば、図27Bに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの6×2(=mb)ビットのシンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5,y6,y7,y8,y9,y10,y11に割り当てるように、6×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb11を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、
符号ビットb0を、シンボルビットy11に、
符号ビットb1を、シンボルビットy7に、
符号ビットb2を、シンボルビットy3に、
符号ビットb3を、シンボルビットy10に、
符号ビットb4を、シンボルビットy6に、
符号ビットb5を、シンボルビットy2に、
符号ビットb6を、シンボルビットy9に、
符号ビットb7を、シンボルビットy5に、
符号ビットb8を、シンボルビットy1に、
符号ビットb9を、シンボルビットy8に、
符号ビットb10を、シンボルビットy4に、
符号ビットb11を、シンボルビットy0に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図27Cは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが2である場合の、現行方式の入れ替え処理の一例を示している。
変調方式が256QAMである場合、符号ビットの8(=m)ビットが、1個のシンボルとして、256QAMで定める256個の信号点のうちのいずれかにマッピングされる。
さらに、符号長Nが64800ビットで、倍数bが2である場合、デマルチプレクサ25のメモリ31(図25、図26)は、ロウ方向に8×2(=mb)ビットを記憶する16個のカラムを有し、カラム方向に64800/(8×2)ビットを記憶する。
デマルチプレクサ25では、LDPC符号の符号ビットが、メモリ31のカラム方向に書き込まれ、64800ビットの符号ビット(1符号語)の書き込みが終了すると、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、8×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、メモリ31から読み出される8×2(=mb)ビットの符号ビットb0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7,b8,b9,b10,b11,b12,b13,b14,b15を、例えば、図27Cに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの8×2(=mb)ビットのシンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5,y6,y7,y8,y9,y10,y11,y12,y13,y14,y15に割り当てるように、8×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb15を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、
符号ビットb0を、シンボルビットy15に、
符号ビットb1を、シンボルビットy1に、
符号ビットb2を、シンボルビットy13に、
符号ビットb3を、シンボルビットy3に、
符号ビットb4を、シンボルビットy8に、
符号ビットb5を、シンボルビットy11に、
符号ビットb6を、シンボルビットy9に、
符号ビットb7を、シンボルビットy5に、
符号ビットb8を、シンボルビットy10に、
符号ビットb9を、シンボルビットy6に、
符号ビットb10を、シンボルビットy4に、
符号ビットb11を、シンボルビットy7に、
符号ビットb12を、シンボルビットy12に、
符号ビットb13を、シンボルビットy2に、
符号ビットb14を、シンボルビットy14に、
符号ビットb15を、シンボルビットy0に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図28は、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号である場合の、現行方式の入れ替え処理の一例を示している。
すなわち、図28Aは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、現行方式の入れ替え処理の一例を示している。
変調方式が16QAMである場合、符号ビットの4(=m)ビットが、1個のシンボルとして、16QAMで定める16個の信号点のうちのいずれかにマッピングされる。
さらに、符号長Nが16200ビットで、倍数bが2である場合、デマルチプレクサ25のメモリ31(図25、図26)は、ロウ方向に4×2(=mb)ビットを記憶する8個のカラムを有し、カラム方向に16200/(4×2)ビットを記憶する。
デマルチプレクサ25では、LDPC符号の符号ビットが、メモリ31のカラム方向に書き込まれ、16200ビットの符号ビット(1符号語)の書き込みが終了すると、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、4×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、メモリ31から読み出される4×2(=mb)ビットの符号ビットb0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7を、例えば、図28Aに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの4×2(=mb)ビットのシンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5,y6,y7に割り当てるように、4×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、上述した図27Aの場合と同様に、符号ビットb0ないしb7を、シンボルビットy0ないしy7に割り当てる入れ替えを行う。
図28Bは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、現行方式の入れ替え処理の一例を示している。
変調方式が64QAMである場合、符号ビットの6(=m)ビットが、1個のシンボルとして、64QAMで定める64個の信号点のうちのいずれかにマッピングされる。
さらに、符号長Nが16200ビットで、倍数bが2である場合、デマルチプレクサ25のメモリ31(図25、図26)は、ロウ方向に6×2(=mb)ビットを記憶する12個のカラムを有し、カラム方向に16200/(6×2)ビットを記憶する。
デマルチプレクサ25では、LDPC符号の符号ビットが、メモリ31のカラム方向に書き込まれ、16200ビットの符号ビット(1符号語)の書き込みが終了すると、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、6×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、メモリ31から読み出される6×2(=mb)ビットの符号ビットb0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7,b8,b9,b10,b11を、例えば、図28Bに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの6×2(=mb)ビットのシンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5,y6,y7,y8,y9,y10,y11に割り当てるように、6×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb11を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、上述した図27Bの場合と同様に、符号ビットb0ないしb11を、シンボルビットy0ないしy11に割り当てる入れ替えを行う。
図28Cは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが1ある場合の、現行方式の入れ替え処理の一例を示している。
変調方式が256QAMである場合、符号ビットの8(=m)ビットが、1個のシンボルとして、256QAMで定める256個の信号点のうちのいずれかにマッピングされる。
さらに、符号長Nが16200ビットで、倍数bが1である場合、デマルチプレクサ25のメモリ31(図25、図26)は、ロウ方向に8×1(=mb)ビットを記憶する8個のカラムを有し、カラム方向に16200/(8×1)ビットを記憶する。
デマルチプレクサ25では、LDPC符号の符号ビットが、メモリ31のカラム方向に書き込まれ、16200ビットの符号ビット(1符号語)の書き込みが終了すると、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、8×1(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、メモリ31から読み出される8×1(=mb)ビットの符号ビットb0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7を、例えば、図28Cに示すように、1(=b)個のシンボルの8×1(=mb)ビットのシンボルビットy0,y1,y2,y3,y4,y5,y6,y7に割り当てるように、8×1(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、
符号ビットb0を、シンボルビットy7に、
符号ビットb1を、シンボルビットy3に、
符号ビットb2を、シンボルビットy1に、
符号ビットb3を、シンボルビットy5に、
符号ビットb4を、シンボルビットy2に、
符号ビットb5を、シンボルビットy6に、
符号ビットb6を、シンボルビットy4に、
符号ビットb7を、シンボルビットy0に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
現行方式では、上述したように、符号化率rが3/5のLDPC符号の性能が劣っていることを考慮せずに、符号ビットの入れ替え方が決められているため、符号化率rが3/5のLDPC符号については、エラーに対する耐性が強いとは言い難い。
そこで、図8のデマルチプレクサ25では、以下説明する新入れ替え方式での入れ替え処理が行われるようになっており、これにより、符号化率rが3/5のLDPC符号について、シンボルのエラーに対する耐性を向上させるようになっている。
図29ないし図31を参照して、新入れ替え方式について説明する。
新入れ替え方式では、デマルチプレクサ25の入れ替え部32は、mbビットの符号ビットの入れ替えを、あらかじめ定めた割り当てルールに従って行う。
割り当てルールとは、LDPC符号の符号ビットをシンボルビットに割り当てるためのルールである。割り当てルールでは、符号ビットの符号ビットグループと、その符号ビットグループの符号ビットを割り当てるシンボルビットのシンボルビットグループとの組み合わせであるグループセットと、そのグループセットの符号ビットグループ、及びシンボルビットグループそれぞれの符号ビット、及びシンボルビットのビット数(以下、グループビット数ともいう)とが規定されている。
ここで、符号ビットには、上述したように、エラー確率に違いがあり、シンボルビットにも、エラー確率に違いがある。符号ビットグループとは、符号ビットをエラー確率に応じてグループ分けするグループであり、シンボルビットグループとは、シンボルビットをエラー確率に応じてグループ分けするグループである。
図29は、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、符号ビットグループとシンボルビットグループとを示している。
この場合、メモリ31から読み出される4×2(=mb)ビットの符号ビットは、エラー確率の違いに応じて、図29Aに示すように、5個の符号ビットグループGb1,Gb2,Gb3,Gb4,Gb5にグループ分けすることができる。
図29Aでは、符号ビットグループGb1には、符号ビットb0が、符号ビットグループGb2には、符号ビットb1が、符号ビットグループGb3には、符号ビットb2及びb3が、符号ビットグループGb4には、符号ビットb4が、符号ビットグループGb5には、符号ビットb5ないしb7が、それぞれ属する。
変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合、4×2(=mb)ビットのシンボルビットは、エラー確率の違いに応じて、図29Bに示すように、2個のシンボルビットグループGy1,Gy2にグループ分けすることができる。
図29Bでは、シンボルビットグループGy1には、シンボルビットy0,y1,y4,y5が、シンボルビットグループGy2には、シンボルビットy2,y3,y6,y7が、それぞれ属する。
図30は、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、割り当てルールを示している。
図30の割り当てルールでは、符号ビットグループGb1と、シンボルビットグループGy1との組み合わせが、1個のグループセットとして規定されている。そして、そのグループセットのグループビット数が1ビットに規定されている。
ここで、以下では、グループセットと、そのグループビット数とを、まとめて、グループセット情報という。そして、例えば、符号ビットグループGb1とシンボルビットグループGy1とのグループセットと、そのグループセットのグループビット数である1ビットを、グループセット情報(Gb1,Gy1,1)と記載する。
図30の割り当てルールでは、グループセット情報(Gb1,Gy1,1)の他、グループセット情報(Gb2,Gy1,1),(Gb3,Gy1,1),(Gb3,Gy2,1),(Gb4,Gy2,1),(Gb5,Gy1,1),(Gb5,Gy2,2)が規定されている。
例えば、グループセット情報(Gb1,Gy1,1)は、符号ビットグループGb1に属する符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1に属するシンボルビットの1ビットに割り当てることを意味する。
したがって、図30の割り当てルールでは、
グループセット情報(Gb1,Gy1,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb2,Gy1,1)により、符号ビットグループGb2の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy1,1)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy2,1)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb4,Gy2,1)により、符号ビットグループGb4の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb5,Gy1,1)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
及び、グループセット情報(Gb5,Gy2,2)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの2ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの2ビットに割り当てること
が規定されている。
上述したように、符号ビットグループは、符号ビットをエラー確率に応じてグループ分けするグループであり、シンボルビットグループは、シンボルビットをエラー確率に応じてグループ分けするグループである。したがって、割り当てルールは、符号ビットのエラー確率と、その符号ビットを割り当てるシンボルビットのエラー確率との組み合わせを規定している、ということもできる。
このように、符号ビットのエラー確率と、その符号ビットを割り当てるシンボルビットのエラー確率との組み合わせを規定する割り当てルールは、エラーに対する耐性(ノイズに対する耐性)を、より良くするように決定される。
なお、ある符号ビットグループの符号ビットの割り当て先を、同一のシンボルビットグループのビットの中で変更しても、エラーに対する耐性には(ほとんど)影響しない。
したがって、エラーに対する耐性を向上させるには、BER(Bit Error Rate)を最も小さくするグループセット情報、つまり、符号ビットの符号ビットグループと、その符号ビットグループの符号ビットを割り当てるシンボルビットのシンボルビットグループとの組み合わせ(グループセット)と、そのグループセットの符号ビットグループ、及びシンボルビットグループそれぞれの符号ビット、及びシンボルビットのビット数(グループビット数)とを、割り当てルールとして規定し、その割り当てルールに従って、符号ビットを、シンボルビットに割り当てるように、符号ビットの入れ替えを行えばよい。
但し、割り当てルールに従って(守って)、どの符号ビットを、どのシンボルに割り当てるかの具体的な割り当て方は、送信装置11及び受信装置12(図7)の間で、あらかじめ決めておく必要がある。
図31は、図30の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの例を示している。
すなわち、図31Aは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、図30の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第1の例を示している。
LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合、図27で説明したように、デマルチプレクサ25では、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、4×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、図30の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される4×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を、例えば、図31Aに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの4×2(=mb)ビットのシンボルビットy0ないしy7に割り当てるように、4×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、
符号ビットb0を、シンボルビットy0に、
符号ビットb1を、シンボルビットy1に、
符号ビットb2を、シンボルビットy4に、
符号ビットb3を、シンボルビットy2に、
符号ビットb4を、シンボルビットy3に、
符号ビットb5を、シンボルビットy5に、
符号ビットb6を、シンボルビットy6に、
符号ビットb7を、シンボルビットy7に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図31Bは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、図30の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第2の例を示している。
図31Bによれば、入れ替え部32は、図30の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される4×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7について、
符号ビットb0を、シンボルビットy5に、
符号ビットb1を、シンボルビットy1に、
符号ビットb2を、シンボルビットy4に、
符号ビットb3を、シンボルビットy7に、
符号ビットb4を、シンボルビットy6に、
符号ビットb5を、シンボルビットy0に、
符号ビットb6を、シンボルビットy3に、
符号ビットb7を、シンボルビットy2に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
ここで、図31A及び図32Bに示した、符号ビットbiの、シンボルビットyiへの割り当て方は、いずれも、図30の割り当てルールに従っている(割り当てルールを遵守している)。
図32は、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、符号ビットグループとシンボルビットグループとを示している。
この場合、メモリ31から読み出される6×2(=mb)ビットの符号ビットは、エラー確率の違いに応じて、図32Aに示すように、5個の符号ビットグループGb1,Gb2,Gb3,Gb4,Gb5にグループ分けすることができる。
図32Aでは、符号ビットグループGb1には、符号ビットb0,b1が、符号ビットグループGb2には、符号ビットb2が、符号ビットグループGb3には、符号ビットb3ないしb6が、符号ビットグループGb4には、符号ビットb7が、符号ビットグループGb5には、符号ビットb8ないしb11が、それぞれ属する。
変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合、6×2(=mb)ビットのシンボルビットは、エラー確率の違いに応じて、図32Bに示すように、3個のシンボルビットグループGy1,Gy2,Gy3にグループ分けすることができる。
図32Bでは、シンボルビットグループGy1には、シンボルビットy0,y1,y6,y7が、シンボルビットグループGy2には、シンボルビットy2,y3,y8,y9が、シンボルビットグループGy3には、シンボルビットy4,y5,y10,y11が、それぞれ属する。
図33は、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、割り当てルールを示している。
図33の割り当てルールでは、グループセット情報(Gb1,Gy1,1),(Gb1,Gy2,1),(Gb2,Gy1,1),(Gb3,Gy1,2),(Gb3,Gy2,2),(Gb4,Gy3,1),(Gb5,Gy2,1),(Gb5,Gy3,3)が規定されている。
すなわち、図33の割り当てルールでは、
グループセット情報(Gb1,Gy1,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb1,Gy2,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb2,Gy1,1)により、符号ビットグループGb2の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy1,2)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの2ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの2ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy2,2)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの2ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの2ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb4,Gy3,1)により、符号ビットグループGb4の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb5,Gy2,1)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
及び、グループセット情報(Gb5,Gy3,3)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの3ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの3ビットに割り当てること
が規定されている。
図34は、図33の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの例を示している。
すなわち、図34Aは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、図33の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第1の例を示している。
LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合、図27で説明したように、デマルチプレクサ25では、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、6×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、図33の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される6×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb11を、例えば、図34Aに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの6×2(=mb)ビットのシンボルビットy0ないしy11に割り当てるように、6×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb11を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、
符号ビットb0を、シンボルビットy2に、
符号ビットb1を、シンボルビットy0に、
符号ビットb2を、シンボルビットy1に、
符号ビットb3を、シンボルビットy6に、
符号ビットb4を、シンボルビットy7に、
符号ビットb5を、シンボルビットy3に、
符号ビットb6を、シンボルビットy8に、
符号ビットb7を、シンボルビットy4に、
符号ビットb8を、シンボルビットy5に、
符号ビットb9を、シンボルビットy10に、
符号ビットb10を、シンボルビットy9に、
符号ビットb11を、シンボルビットy11に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図34Bは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、図33の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第2の例を示している。
図34Bによれば、入れ替え部32は、図33の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される6×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb11について、
符号ビットb0を、シンボルビットy9に、
符号ビットb1を、シンボルビットy0に、
符号ビットb2を、シンボルビットy7に、
符号ビットb3を、シンボルビットy6に、
符号ビットb4を、シンボルビットy1に、
符号ビットb5を、シンボルビットy3に、
符号ビットb6を、シンボルビットy8に、
符号ビットb7を、シンボルビットy10に、
符号ビットb8を、シンボルビットy5に、
符号ビットb9を、シンボルビットy4に、
符号ビットb10を、シンボルビットy2に、
符号ビットb11を、シンボルビットy11に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図35は、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが2である場合の、符号ビットグループとシンボルビットグループとを示している。
この場合、メモリ31から読み出される8×2(=mb)ビットの符号ビットは、エラー確率の違いに応じて、図35Aに示すように、5個の符号ビットグループGb1,Gb2,Gb3,Gb4,Gb5にグループ分けすることができる。
図35Aでは、符号ビットグループGb1には、符号ビットb0ないしb2が、符号ビットグループGb2には、符号ビットb3が、符号ビットグループGb3には、符号ビットb4ないしb8が、符号ビットグループGb4には、符号ビットb9が、符号ビットグループGb5には、符号ビットb10ないしb15が、それぞれ属する。
変調方式が256QAMで、倍数bが2である場合、8×2(=mb)ビットのシンボルビットは、エラー確率の違いに応じて、図35Bに示すように、4個のシンボルビットグループGy1,Gy2,Gy3,Gy4にグループ分けすることができる。
図35Bでは、シンボルビットグループGy1には、シンボルビットy0,y1,y8,y9が、シンボルビットグループGy2には、シンボルビットy2,y3,y10,y11が、シンボルビットグループGy3には、シンボルビットy4,y5,y12,y13が、シンボルビットグループGy4には、シンボルビットy6,y7,y14,y15が、それぞれ属する。
図36は、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが2である場合の、割り当てルールを示している。
図36の割り当てルールでは、グループセット情報(Gb1,Gy1,1),(Gb1,Gy2,1),(Gb1,Gy3,1),(Gb2,Gy3,1),(Gb3,Gy1,2),(Gb3,Gy2,3),(Gb4,Gy1,1),(Gb5,Gy3,2),(Gb5,Gy4,4)が規定されている。
すなわち、図36の割り当てルールでは、
グループセット情報(Gb1,Gy1,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb1,Gy2,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb1,Gy3,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb2,Gy3,1)により、符号ビットグループGb2の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報 (Gb3,Gy1,2)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの2ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの2ビットに割り当てること、
グループセット情報 (Gb3,Gy2,3)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの3ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの3ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb4,Gy1,1)により、符号ビットグループGb4の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb5,Gy3,2)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの2ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの2ビットに割り当てること、
及び、グループセット情報(Gb5,Gy4,4)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの4ビットを、シンボルビットグループGy4のシンボルビットの4ビットに割り当てること
が規定されている。
図37は、図36の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの例を示している。
すなわち、図37Aは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが2である場合の、図36の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第1の例を示している。
LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが2である場合、図27で説明したように、デマルチプレクサ25では、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、8×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、図36の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される8×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb15を、例えば、図37Aに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの8×2(=mb)ビットのシンボルビットy0ないしy15に割り当てるように、8×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb15を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、
符号ビットb0を、シンボルビットy8に、
符号ビットb1を、シンボルビットy3に、
符号ビットb2を、シンボルビットy12に、
符号ビットb3を、シンボルビットy4に、
符号ビットb4を、シンボルビットy10に、
符号ビットb5を、シンボルビットy2に、
符号ビットb6を、シンボルビットy9に、
符号ビットb7を、シンボルビットy1に、
符号ビットb8を、シンボルビットy11に、
符号ビットb9を、シンボルビットy0に、
符号ビットb10を、シンボルビットy13に、
符号ビットb11を、シンボルビットy5に、
符号ビットb12を、シンボルビットy14に、
符号ビットb13を、シンボルビットy6に、
符号ビットb14を、シンボルビットy15に、
符号ビットb15を、シンボルビットy7に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図37Bは、LDPC符号が、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが2である場合の、図36の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第2の例を示している。
図37Bによれば、入れ替え部32は、図36の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される8×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb15について、
符号ビットb0を、シンボルビットy1に、
符号ビットb1を、シンボルビットy3に、
符号ビットb2を、シンボルビットy5に、
符号ビットb3を、シンボルビットy4に、
符号ビットb4を、シンボルビットy10に、
符号ビットb5を、シンボルビットy2に、
符号ビットb6を、シンボルビットy9に、
符号ビットb7を、シンボルビットy8に、
符号ビットb8を、シンボルビットy11に、
符号ビットb9を、シンボルビットy0に、
符号ビットb10を、シンボルビットy12に、
符号ビットb11を、シンボルビットy13に、
符号ビットb12を、シンボルビットy7に、
符号ビットb13を、シンボルビットy6に、
符号ビットb14を、シンボルビットy15に、
符号ビットb15を、シンボルビットy14に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図38は、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、符号ビットグループとシンボルビットグループとを示している。
この場合、メモリ31から読み出される4×2(=mb)ビットの符号ビットは、エラー確率の違いに応じて、図38Aに示すように、5個の符号ビットグループGb1,Gb2,Gb3,Gb4,Gb5にグループ分けすることができる。
図38Aでは、図29Aの場合と同様に、符号ビットグループGb1には、符号ビットb0が、符号ビットグループGb2には、符号ビットb1が、符号ビットグループGb3には、符号ビットb2及びb3が、符号ビットグループGb4には、符号ビットb4が、符号ビットグループGb5には、符号ビットb5ないしb7が、それぞれ属する。
変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合、4×2(=mb)ビットのシンボルビットは、エラー確率の違いに応じて、図38Bに示すように、2個のシンボルビットグループGy1,Gy2にグループ分けすることができる。
図38Bでは、図29Bの場合と同様に、シンボルビットグループGy1には、シンボルビットy0,y1,y4,y5が、シンボルビットグループGy2には、シンボルビットy2,y3,y6,y7が、それぞれ属する。
図39は、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、割り当てルールを示している。
図39の割り当てルールでは、図30の割り当てルールと同様に、グループセット情報(Gb1,Gy1,1),(Gb2,Gy1,1),(Gb3,Gy1,1),(Gb3,Gy2,1),(Gb4,Gy2,1),(Gb5,Gy1,1),(Gb5,Gy2,2)が規定されている。
したがって、図39の割り当てルールでは、図30の場合と同様に、
グループセット情報(Gb1,Gy1,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb2,Gy1,1)により、符号ビットグループGb2の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy1,1)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy2,1)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb4,Gy2,1)により、符号ビットグループGb4の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb5,Gy1,1)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
及び、グループセット情報(Gb5,Gy2,2)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの2ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの2ビットに割り当てること
が規定されている。
図40は、図39の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの例を示している。
すなわち、図40Aは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、図39の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第1の例を示している。
LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合、図28で説明したように、デマルチプレクサ25では、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、4×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、図39の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される4×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を、例えば、図40Aに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの4×2(=mb)ビットのシンボルビットy0ないしy7に割り当てるように、4×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、図31Aの場合と同様に、
符号ビットb0を、シンボルビットy0に、
符号ビットb1を、シンボルビットy1に、
符号ビットb2を、シンボルビットy4に、
符号ビットb3を、シンボルビットy2に、
符号ビットb4を、シンボルビットy3に、
符号ビットb5を、シンボルビットy5に、
符号ビットb6を、シンボルビットy6に、
符号ビットb7を、シンボルビットy7に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図40Bは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が16QAMで、倍数bが2である場合の、図39の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第2の例を示している。
図40Bによれば、入れ替え部32は、図39の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される4×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7について、図31Bの場合と同様に、
符号ビットb0を、シンボルビットy5に、
符号ビットb1を、シンボルビットy1に、
符号ビットb2を、シンボルビットy4に、
符号ビットb3を、シンボルビットy7に、
符号ビットb4を、シンボルビットy6に、
符号ビットb5を、シンボルビットy0に、
符号ビットb6を、シンボルビットy3に、
符号ビットb7を、シンボルビットy2に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図41は、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、符号ビットグループとシンボルビットグループとを示している。
この場合、メモリ31から読み出される6×2(=mb)ビットの符号ビットは、エラー確率の違いに応じて、図41Aに示すように、5個の符号ビットグループGb1,Gb2,Gb3,Gb4,Gb5にグループ分けすることができる。
図41Aでは、図32Aの場合と同様に、符号ビットグループGb1には、符号ビットb0,b1が、符号ビットグループGb2には、符号ビットb2が、符号ビットグループGb3には、符号ビットb3ないしb6が、符号ビットグループGb4には、符号ビットb7が、符号ビットグループGb5には、符号ビットb8ないしb11が、それぞれ属する。
変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合、6×2(=mb)ビットのシンボルビットは、エラー確率の違いに応じて、図41Bに示すように、3個のシンボルビットグループGy1,Gy2,Gy3にグループ分けすることができる。
図41Bでは、図32Aの場合と同様に、シンボルビットグループGy1には、シンボルビットy0,y1,y6,y7が、シンボルビットグループGy2には、シンボルビットy2,y3,y8,y9が、シンボルビットグループGy3には、シンボルビットy4,y5,y10,y11が、それぞれ属する。
図42は、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、割り当てルールを示している。
図42の割り当てルールでは、図33の場合と同様に、グループセット情報(Gb1,Gy1,1),(Gb1,Gy2,1),(Gb2,Gy1,1),(Gb3,Gy1,2),(Gb3,Gy2,2),(Gb4,Gy3,1),(Gb5,Gy2,1),(Gb5,Gy3,3)が規定されている。
したがって、図42の割り当てルールでは、図33の場合と同様に、
グループセット情報(Gb1,Gy1,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb1,Gy2,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb2,Gy1,1)により、符号ビットグループGb2の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy1,2)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの2ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの2ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy2,2)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの2ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの2ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb4,Gy3,1)により、符号ビットグループGb4の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb5,Gy2,1)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
及び、グループセット情報(Gb5,Gy3,3)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの3ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの3ビットに割り当てること
が規定されている。
図43は、図42の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの例を示している。
すなわち、図43Aは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、図42の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第1の例を示している。
LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合、図28で説明したように、デマルチプレクサ25では、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、6×2(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、図42の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される6×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb11を、例えば、図43Aに示すように、連続する2(=b)個のシンボルの6×2(=mb)ビットのシンボルビットy0ないしy11に割り当てるように、6×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb11を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、図34Aの場合と同様に、
符号ビットb0を、シンボルビットy2に、
符号ビットb1を、シンボルビットy0に、
符号ビットb2を、シンボルビットy1に、
符号ビットb3を、シンボルビットy6に、
符号ビットb4を、シンボルビットy7に、
符号ビットb5を、シンボルビットy3に、
符号ビットb6を、シンボルビットy8に、
符号ビットb7を、シンボルビットy4に、
符号ビットb8を、シンボルビットy5に、
符号ビットb9を、シンボルビットy10に、
符号ビットb10を、シンボルビットy9に、
符号ビットb11を、シンボルビットy11に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図43Bは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が64QAMで、倍数bが2である場合の、図42の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第2の例を示している。
図43Bによれば、入れ替え部32は、図42の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される6×2(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb11について、図34Bの場合と同様に、
符号ビットb0を、シンボルビットy9に、
符号ビットb1を、シンボルビットy0に、
符号ビットb2を、シンボルビットy7に、
符号ビットb3を、シンボルビットy6に、
符号ビットb4を、シンボルビットy1に、
符号ビットb5を、シンボルビットy3に、
符号ビットb6を、シンボルビットy8に、
符号ビットb7を、シンボルビットy10に、
符号ビットb8を、シンボルビットy5に、
符号ビットb9を、シンボルビットy4に、
符号ビットb10を、シンボルビットy2に、
符号ビットb11を、シンボルビットy11に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図44は、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが1である場合の、符号ビットグループとシンボルビットグループとを示している。
この場合、メモリ31から読み出される8×1(=mb)ビットの符号ビットは、エラー確率の違いに応じて、図44Aに示すように、5個の符号ビットグループGb1,Gb2,Gb3,Gb4,Gb5にグループ分けすることができる。
図44Aでは、符号ビットグループGb1には、符号ビットb0が、符号ビットグループGb2には、符号ビットb1が、符号ビットグループGb3には、符号ビットb2及びb3が、符号ビットグループGb4には、符号ビットb4が、符号ビットグループGb5には、符号ビットb5ないしb7が、それぞれ属する。
変調方式が256QAMで、倍数bが1である場合、8×1(=mb)ビットのシンボルビットは、エラー確率の違いに応じて、図44Bに示すように、4個のシンボルビットグループGy1,Gy2,Gy3,Gy4にグループ分けすることができる。
図44Bでは、シンボルビットグループGy1には、シンボルビットy0,y1が、シンボルビットグループGy2には、シンボルビットy2,y3が、シンボルビットグループGy3には、シンボルビットy4,y5が、シンボルビットグループGy4には、シンボルビットy6,y7が、それぞれ属する。
図45は、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが1である場合の、割り当てルールを示している。
図45の割り当てルールでは、グループセット情報(Gb1,Gy2,1),(Gb2,Gy3,1),(Gb3,Gy1,1),(Gb3,Gy4,1),(Gb4,Gy4,1),(Gb5,Gy1,1),(Gb5,Gy2,1),(Gb5,Gy3,1)が規定されている。
すなわち、図45の割り当てルールでは、
グループセット情報(Gb1,Gy2,1)により、符号ビットグループGb1の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb2,Gy3,1)により、符号ビットグループGb2の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy1,1)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb3,Gy4,1)により、符号ビットグループGb3の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy4のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb4,Gy4,1)により、符号ビットグループGb4の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy4のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb5,Gy1,1)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy1のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
グループセット情報(Gb5,Gy2,1)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy2のシンボルビットの1ビットに割り当てること、
及び、グループセット情報(Gb5,Gy3,1)により、符号ビットグループGb5の符号ビットの1ビットを、シンボルビットグループGy3のシンボルビットの1ビットに割り当てること
が規定されている。
図46は、図45の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの例を示している。
すなわち、図46Aは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが1である場合の、図45の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第1の例を示している。
LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが1である場合、図28で説明したように、デマルチプレクサ25では、メモリ31に書き込まれた符号ビットが、ロウ方向に、8×1(=mb)ビット単位で読み出され、入れ替え部32(図25、図26)に供給される。
入れ替え部32は、図45の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される8×1(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を、例えば、図46Aに示すように、1(=b)個のシンボルの8×1(=mb)ビットのシンボルビットy0ないしy7に割り当てるように、8×1(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7を入れ替える。
すなわち、入れ替え部32は、
符号ビットb0を、シンボルビットy2に、
符号ビットb1を、シンボルビットy4に、
符号ビットb2を、シンボルビットy0に、
符号ビットb3を、シンボルビットy6に、
符号ビットb4を、シンボルビットy7に、
符号ビットb5を、シンボルビットy1に、
符号ビットb6を、シンボルビットy3に、
符号ビットb7を、シンボルビットy5に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図46Bは、LDPC符号が、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号であり、さらに、変調方式が256QAMで、倍数bが1である場合の、図45の割り当てルールに従った符号ビットの入れ替えの第2の例を示している。
図46Bによれば、入れ替え部32は、図45の割り当てルールに従い、メモリ31から読み出される8×1(=mb)ビットの符号ビットb0ないしb7について、
符号ビットb0を、シンボルビットy3に、
符号ビットb1を、シンボルビットy4に、
符号ビットb2を、シンボルビットy1に、
符号ビットb3を、シンボルビットy7に、
符号ビットb4を、シンボルビットy6に、
符号ビットb5を、シンボルビットy0に、
符号ビットb6を、シンボルビットy2に、
符号ビットb7を、シンボルビットy5に、
それぞれ割り当てる入れ替えを行う。
図47及び図48は、入れ替え処理を、現行方式と新入れ替え方式のそれぞれで行った場合の、BERのシミュレーションの結果を示している。
なお、図47及び図48において、横軸は、Es/N0(1シンボルあたりの信号電力対雑音電力比)を表し、縦軸は、BERを表す。また、実線が、新入れ替え方式のBERを表し、点線が現行方式のBERを表す。
図47は、符号長Nが64800ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号を対象とした入れ替え処理を、16QAM,64QAM、及び、256QAMの変調方式それぞれについて行った場合のBERを示している。なお、倍数bは、16QAM,64QAM、及び、256QAMのすべてについて、2である。
図48は、符号長Nが16200ビットで、符号化率が3/5のLDPC符号を対象とした入れ替え処理を、16QAM,64QAM、及び、256QAMの変調方式それぞれについて行った場合のBERを示している。なお、倍数bは、16QAM、及び64QAMについては、2であり、256QAMについては、1である。
図47及び図48から、新入れ替え方式では、現行方式に比較して、BERが向上しており、したがって、エラーに対する耐性が向上していることが分かる。
なお、本実施の形態では、説明の便宜上、デマルチプレクサ25において、入れ替え部32が、メモリ31から読み出された符号ビットを対象として、入れ替え処理を行うようにしたが、入れ替え処理は、メモリ31に対する符号ビットの書き込みや読み出しを制御することによって行うことができる。
すなわち、入れ替え処理は、例えば、メモリ31からの符号ビットの読み出しを、入れ替え後の符号ビットの順番で行うように、符号ビットを読み出すアドレス(読み出しアドレス)を制御することにより行うことができる。
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
そこで、図49は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク705やROM703に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体711に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体711は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体711からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部708で受信し、内蔵するハードディスク705にインストールすることができる。
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)702を内蔵している。CPU702には、バス701を介して、入出力インタフェース710が接続されており、CPU702は、入出力インタフェース710を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部707が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)703に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU702は、ハードディスク705に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部708で受信されてハードディスク705にインストールされたプログラム、又はドライブ709に装着されたリムーバブル記録媒体711から読み出されてハードディスク705にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)704にロードして実行する。これにより、CPU702は、上述したフローチャートに従った処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU702は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース710を介して、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される出力部706から出力、あるいは、通信部708から送信、さらには、ハードディスク705に記録等させる。
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 送信装置, 12 受信装置, 21 LDPC符号化部, 22 ビットインターリーバ, 25 デマルチプレクサ, 26 マッピング部, 27 直交変調部, 31 メモリ, 32 入れ替え部, 101 符号化処理部, 102 記憶部, 111 符号化率設定部, 112 初期値テーブル読み出し部, 113 検査行列生成部, 114 情報ビット読み出し部, 115 符号化パリティ演算部, 116 制御部, 701 バス, 702 CPU, 703 ROM, 704 RAM, 705 ハードディスク, 706 出力部, 707 入力部, 708 通信部, 709 ドライブ, 710 入出力インタフェース, 711 リムーバブル記録媒体