JP4888170B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤのウェット制駆動性能、スノー制駆動性能および低転がり抵抗性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
近年の空気入りタイヤでは、タイヤのウェット制駆動性能およびスノー制駆動性能を確保するために、トレッド部のセンター領域およびショルダー領域に幅方向溝が配置される。このようなトレッドパターンはトラクションパターンと呼ばれる。
しかしながら、トレッド部センター領域に幅方向溝が多く配置される構成では、インフレート時にて、トレッド部センター領域のタイヤ径方向外側への変位が大きくなる。このため、タイヤ接地時におけるタイヤ形状の変化が大きくなり、タイヤの転がり抵抗が悪化するという課題がある。
かかる課題において、近年の空気入りタイヤでは、幅方向溝の溝幅を狭めた構成や幅方向溝の溝深さを浅くした構成が採用されている。しかしながら、これらの構成では、タイヤのウェット制駆動性能およびスノー制駆動性能を維持することが困難である。
なお、本発明に関連する従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の空気入りタイヤは、タイヤトレッドに刻まれたタイヤ周方向に連なる主溝と、前記主溝同士又は前記主溝とタイヤ接地端とを連通する横溝とを備え、前記主溝及び前記横溝により形成されたブロックを備えた空気入りタイヤにおいて、前記ブロックの側壁に開口部を有し、前記開口部が前記側壁に隣接する溝の溝底からブロック側壁高さの3/4より溝底側にあり、前記開口部より前記ブロックの内側に延びて閉塞する複数の細溝が前記側壁に隣接する前記溝の溝方向に沿って刻まれ、前記側壁に隣接する前記溝の溝方向中央部から前記側壁に隣接する前記溝の溝方向両端に向かって、前記細溝の奥行き面積が減少していることを特徴とする。
特開2004−98737号公報
この発明は、タイヤのウェット制駆動性能、スノー制駆動性能および低転がり抵抗性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する少なくとも3本の周方向主溝と、タイヤ幅方向に延在する複数の幅方向溝と、前記周方向主溝および前記幅方向溝により区画されて成る複数のブロック列とをトレッド部に有する空気入りタイヤであって、タイヤ接地面における陸部の面積比Sが0.85≦S≦0.95の範囲内にあり、タイヤ接地長Hとタイヤ外径Kとの比H/Kが0.20≦H/K≦0.26の範囲内にあり、且つ、タイヤ幅方向の最も外側にある前記周方向主溝に隣接するタイヤ幅方向内側の前記ブロック列では、タイヤ接地時における前記周方向主溝に対する前記幅方向溝の開口部の長さL’とブロック幅R’との比L’/R’が0.15≦L’/R’≦0.40の範囲内にあることを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、(1)タイヤ接地面における陸部の面積比Sが適正化されるので、タイヤ接地面における溝面積が適正に確保される。これにより、タイヤの低転がり性能およびウェット制駆動性能が確保される利点がある。また、(2)タイヤ接地長Hとタイヤ外径Kとの比H/Kが適正化され、また、(3)トレッド部センター領域のブロック列のうちタイヤ幅方向外側にあるブロック列では、タイヤ接地時における幅方向溝の開口部の長さL’とブロック幅R’との比L’/R’が適正化されるので、タイヤのウェット制駆動性能、スノー制駆動性能および低転がり抵抗性能が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ接地面における前記周方向主溝の総溝面積Aと前記幅方向溝の総溝面積Bとが0.25≦B/(A+B)≦0.45の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、タイヤ接地面の総溝面積A+Bに対する幅方向溝の総溝面積Bの比B/(A+B)が適正化されることにより、ブロック列のブロック剛性が適正化される。これにより、ウェット制駆動性能およびスノー制駆動性能が維持されると共にタイヤの低転がり抵抗性能が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、センターラインCLを中心とするタイヤの接地幅Tの70[%]の領域をとるときに、前記領域内に5本の前記周方向主溝が配置される。
この空気入りタイヤでは、これらの周方向主溝により排水性が向上し、また、各ブロック列の接地圧が均一化されてトレッド部の歪みがコントロールされる。これにより、タイヤのウェット制駆動性能を維持しつつタイヤの転がり抵抗を低減させ得る利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、5本の前記周方向主溝のうち内側の3本の周方向主溝により区画される前記ブロック列のブロック幅R1と、外側の2本の周方向主溝により区画される前記ブロック列のブロック幅R2とが0.95≦R1/R2≦1.05の関係を有する。
この空気入りタイヤでは、トレッド部センター領域における各ブロック列のブロック幅R1、R2の関係が適正化されるので、タイヤ接地時における各ブロック列の接地圧が均一化される。これにより、ブロック列の偏摩耗が抑制される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、少なくとも1本の前記周方向主溝の溝壁角度θがθ≧8[deg]の範囲にある。
この空気入りタイヤでは、周方向主溝の溝壁角度θの範囲が適正化されるので、タイヤの転がり抵抗が低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、少なくとも一本の前記周方向主溝の溝壁角度θがタイヤ周方向に向かうにつれて変化する。
この空気入りタイヤでは、溝壁角度θの変化により、陸部(ブロック列)の剛性が高められる。これにより、陸部の倒れ込みが抑制されて、タイヤの転がり抵抗が増加する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッド部の幅方向外側端部に、タイヤ周方向に延在する細溝が形成される。
この空気入りタイヤでは、タイヤ接地時にて、細溝により形成された細リブが積極的に摩耗することにより、ブロック列の偏摩耗が抑制される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、バットレス部に、タイヤ周方向に延在する細溝が形成される。
この空気入りタイヤでは、タイヤ接地時にて細溝が塞がることにより、トレッド部ショルダー領域(ブロック列)の接地圧が低減されて、その偏摩耗が抑制される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッド部にベルト補強層が配置されるときに、トレッド部センター領域にある前記周方向主溝の溝底から前記ベルト補強層までのトレッドゴムの厚さtが3.0[mm]≦t≦5.5[mm]の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、周方向主溝の溝下におけるトレッドゴムの厚さtが適正化されるので、タイヤの転がり抵抗が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッドゴムの100[℃]加熱時におけるtanδが0.01≦tanδ≦0.10の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、トレッドゴムのtanδが適正化されるので、トレッド部のヒステリシスロスが低減される。これにより、タイヤの転がり抵抗が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、重荷重用空気入りラジアルタイヤに適用される。
重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、タイヤの転がり抵抗が増加し易い傾向にある。したがって、かかる空気入りタイヤを適用対象とすることにより、転がり抵抗の低減効果がより顕著に得られる利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、(1)タイヤ接地面における陸部の面積比Sが適正化されるので、タイヤ接地面における溝面積が適正に確保される。これにより、タイヤの低転がり性能およびウェット制駆動性能が確保される利点がある。また、(2)タイヤ接地長Hとタイヤ外径Kとの比H/Kが適正化され、また、(3)トレッド部センター領域のブロック列のうちタイヤ幅方向外側にあるブロック列では、タイヤ接地時における幅方向溝の開口部の長さL’とブロック幅R’との比L’/R’が適正化されるので、タイヤのウェット制駆動性能、スノー制駆動性能および低転がり抵抗性能が向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。図2および図3は、図1に記載した空気入りタイヤの幅方向溝を示す説明図である。図4〜図8は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図9は、この発明にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
[空気入りタイヤ]
この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する少なくとも3本の周方向主溝21〜23と、タイヤ幅方向に延在する複数の幅方向溝31〜33と、これらの周方向主溝21〜23および幅方向溝31〜33により区画されて成る複数のブロック列41〜43とをトレッド部に有する(図1参照)。これにより、ブロック列を基調としたトラクションパターンが形成されている。
例えば、この実施例では、5本の周方向主溝21〜23が形成されている(図1参照)。また、トレッド部センター領域には、隣り合う周方向主溝21、22(22、23)を繋ぐ複数の幅方向溝31(32)がタイヤ周方向に配置されている。また、トレッド部ショルダー領域には、タイヤ幅方向の最も外側に位置する周方向主溝23とトレッド部端部とを繋ぐ複数の幅方向溝33がタイヤ周方向に配置されている。そして、これらの周方向主溝21〜23および幅方向溝31〜33により、トレッド部センター領域に4列のブロック列41、42が形成され、また、トレッド部ショルダー領域に左右1列ずつのブロック列43が形成されている。
この空気入りタイヤ1では、(1)タイヤ接地面における陸部の面積比Sが0.85≦S≦0.95の範囲内にある。すなわち、タイヤ接地面における陸部の総面積とタイヤ接地面積との比Sが所定の範囲内にある。言い換えると、タイヤ接地面における周方向主溝21〜23の総溝面積Aおよび幅方向溝31〜33の総溝面積Bの和A+Bとタイヤ接地面積Xとの比を溝面積比G=(A+B)/Xと呼ぶときに、この溝面積比Gが0.05≦G≦0.15の範囲内にある。
なお、タイヤ接地面とは、タイヤが適用リムに装着されて正規内圧を付与されると共に静止状態にて平板に対して垂直に置かれて規定荷重に対応する負荷を加えられたときのタイヤと平板との接触面をいう。そして、かかるタイヤ接地面を基準として、陸部の面積比S(あるいは溝面積比G)が規定される。
また、(2)タイヤ接地長Hとタイヤ外径Kとの比H/Kが0.20≦H/K≦0.26の範囲内にある。
なお、タイヤ接地長Hとは、タイヤが適用リムに装着されて正規内圧を付与されると共に静止状態にて平板に対して垂直に置かれて規定荷重に対応する負荷を加えられたときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ周方向の接地長さをいう。また、タイヤ外径Kとは、タイヤが適用リムに装着されて正規内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときのタイヤの外径寸法をいう。
また、(3)タイヤ幅方向の最も外側にある周方向主溝23に隣接するタイヤ幅方向内側のブロック列42では、タイヤ接地時における周方向主溝23に対する幅方向溝32の開口部の長さL’とブロック幅R’との比L’/R’が0.15≦L’/R’≦0.40の範囲内にある(図1および図3参照)。すなわち、トレッド部センター領域のブロック列41、42のうちタイヤ幅方向外側にあるブロック列42では、タイヤ接地時における幅方向溝32の開口部の長さL’とブロック幅R’との比L’/R’が適正化されている。
なお、幅方向溝32の開口部とは、幅方向溝32と周方向溝23との結合部にて幅方向溝32の溝幅wが拡幅されている部分をいう(図1〜図3参照)。具体的には、タイヤ接地時にてタイヤ周方向に隣り合う一対のブロックが当接(溝壁の当接を含む。)するときに、この当接部分の端部(拡幅の開始点)から幅方向溝32の端部までの距離が幅方向溝32の開口部となる。
また、タイヤ接地時における幅方向溝32の開口部の長さL’およびブロック幅R’は、タイヤが適用リムに装着されて正規内圧を付与されると共に静止状態にて平板に対して垂直に置かれて規定荷重に対応する負荷を加えられたときのタイヤと平板との接触面にて測定される(図3参照)。一方、タイヤ非接地時における幅方向溝32の開口部の長さLおよびブロック幅R2は、タイヤが適用リムに装着されて正規内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときのトレッド面にて測定される(図2参照)。
また、適用リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、正規内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1では、(1)タイヤ接地面における陸部の面積比Sが適正化されるので、タイヤ接地面における溝面積が適正に確保される。これにより、タイヤの低転がり性能およびウェット制駆動性能が確保される利点がある。例えば、S<0.85では、タイヤ接地面における陸部面積が不足して陸部の変形が過大となり、タイヤの転がり抵抗が悪化する。また、0.95<Sでは、タイヤ接地面における溝面積が不足して排水性が低下し、タイヤのウェット制駆動性能が悪化する。
また、(2)タイヤ接地長Hとタイヤ外径Kとの比H/Kが適正化されるので、タイヤのウェット制駆動性能、スノー制駆動性能および低転がり抵抗性能が適性に維持される利点がある。例えば、H/K<0.20では、タイヤ接地面積が減少して、タイヤのウェット制駆動性能およびスノー制駆動性能が悪化する。また、0.26<H/Kでは、タイヤの撓み量が増加して、タイヤの転がり抵抗が悪化する。
また、(3)トレッド部センター領域のブロック列41、42のうちタイヤ幅方向外側にあるブロック列42では、タイヤ接地時における幅方向溝32の開口部321の長さL’とブロック幅R’との比L’/R’が適正化されるので、タイヤのウェット制駆動性能、スノー制駆動性能および低転がり抵抗性能が向上する利点がある。例えば、L’/R’<0.15では、幅方向溝32の開口部321によるひっかき効果が減少するため、タイヤのウェット制駆動性能およびスノー制駆動性能が悪化する。また、幅方向溝32の排水性能が低下する。また、0.40<L’/R’では、ブロック列42のタイヤ周方向の剛性が低下するため、タイヤの転がり抵抗が悪化する。
[付加的事項1]
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ接地面における周方向主溝21〜23の総溝面積Aと幅方向溝31〜33の総溝面積Bとが0.25≦B/(A+B)≦0.45の関係を有することが好ましい。すなわち、タイヤ接地面における幅方向溝31〜33の総溝面積Bと、タイヤ接地面積Xとの比B/Xをとる。また、タイヤ接地面における周方向主溝21〜23の総溝面積Aおよび幅方向溝31〜33の総溝面積Bの和A+Bと、タイヤ接地面積Xとの比G=(A+B)/Xをとる。このとき、比B/Xと比Gとの比B/(A+B)が0.25≦B/(A+B)≦0.45の関係を有することが好ましい。
かかる構成では、タイヤ接地面の総溝面積A+Bに対する幅方向溝31〜33の総溝面積Bの比B/(A+B)が適正化されることにより、ブロック列41〜43のブロック剛性が適正化される。これにより、ウェット制駆動性能およびスノー制駆動性能が維持されると共にタイヤの低転がり抵抗性能が向上する利点がある。例えば、B/(A+B)<0.25では、幅方向溝が少ないためトラクション性が低下して、タイヤのウェット制駆動性能およびスノー制駆動性能が悪化する。また、0.45<B/(A+B)では、ブロック剛性が減少して、タイヤの転がり抵抗が悪化する。
[付加的事項2]
また、この空気入りタイヤ1では、センターラインCLを中心とするタイヤの接地幅Tの70[%]の領域をとるときに、この領域内に5本の周方向主溝21〜23が配置されることが好ましい(図1参照)。かかる構成では、これらの周方向主溝21〜23により排水性が向上し、また、各ブロック列41〜43の接地圧が均一化されてトレッド部の歪みがコントロールされる。これにより、タイヤのウェット制駆動性能を維持しつつタイヤの転がり抵抗を低減させ得る利点がある。
例えば、この実施例では、センターラインCLを中心としてタイヤ左右方向にタイヤの接地幅Tの35[%](T/2×0.7)の領域がとられ、この領域内に5本の周方向主溝21〜23が配置されている(図1参照)。
なお、タイヤの接地幅Tとは、タイヤが適用リムに装着されて規定内圧を付与されると共に静止状態にて平板に対して垂直に置かれて規定荷重に対応する負荷を加えられたときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ軸方向の最大直線距離をいう。
また、上記の構成では、5本の周方向主溝21〜23のうち内側の3本の周方向主溝21、22により区画されるブロック列41のブロック幅R1と、外側の2本の周方向主溝23により区画されるブロック列42のブロック幅R2とが0.95≦R1/R2≦1.05の関係を有することが好ましい(図1参照)。かかる構成では、トレッド部センター領域における各ブロック列41、42のブロック幅R1、R2の関係が適正化されるので、タイヤ接地時における各ブロック列41、42の接地圧が均一化される。これにより、ブロック列41、42の偏摩耗が抑制される利点がある。
なお、ブロック列41、42のブロック幅R1、R2は、タイヤが適用リムに装着されて規定内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときの幅寸法により規定される。
[付加的事項3]
また、この空気入りタイヤ1では、少なくとも1本の周方向主溝21〜23の溝壁角度θがθ≧8[deg]の範囲にあることが好ましい(図4参照)。かかる構成では、周方向主溝21〜23の溝壁角度θの範囲が適正化されるので、タイヤの転がり抵抗が低減される利点がある。例えば、θ<8[deg]となると、タイヤ転動時にてトレッド部の歪みが増加したときに、ブロックの倒れ込みが発生してタイヤの転がり抵抗が増加する。したがって、θ≧8[deg]としてブロックの断面形状を台形状とすることにより、ブロックの倒れ込みが抑制されてタイヤの転がり抵抗が増加する。なお、溝壁角度θは、周方向主溝21〜23の溝深さ方向の断面視にて、陸部の踏面に対する垂線と周方向主溝21〜23の溝壁面との傾斜角により定義される。
また、この空気入りタイヤ1では、少なくとも1本の周方向主溝21〜23の溝壁角度θがタイヤ周方向に向かうにつれて変化することが好ましい(図5参照)。例えば、この実施例では、トレッド部の平面視にて、周方向主溝21〜23の溝壁角度θがタイヤ周方向に向かうに連れて波状あるいはジグザグ状に変化する。かかる構成では、溝壁角度θの変化により、陸部(ブロック列41〜43)の剛性が高められる。これにより、陸部の倒れ込みが抑制されて、タイヤの転がり抵抗が増加する利点がある。
[付加的事項4]
また、この空気入りタイヤ1では、トレッド部の幅方向外側端部に、タイヤ周方向に延在する細溝が形成されることが好ましい(図6参照)。例えば、この実施例では、タイヤ幅方向の最も外側にあるブロック列43に細溝431が形成されている。この細溝431は、ブロック列43の幅方向外側端部に沿ってタイヤ周方向に延在している。そして、この細溝431により、ブロック列43の幅方向外側端部に細リブ432が形成されている。かかる構成では、タイヤ接地時にて、細溝431により形成された細リブ432が積極的に摩耗することにより、ブロック列43の偏摩耗が抑制される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、バットレス部に、タイヤ周方向に延在する細溝433が形成されることが好ましい(図7参照)。かかる構成では、タイヤ接地時にて細溝433が塞がることにより、トレッド部ショルダー領域(ブロック列43)の接地圧が低減されて、その偏摩耗が抑制される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する利点がある。
[付加的事項5]
また、この空気入りタイヤ1では、トレッド部にベルト補強層5が配置されるときに、トレッド部センター領域にある周方向主溝21、22の溝底からベルト補強層5までのトレッドゴムの厚さtが3.0[mm]≦t≦5.5[mm]の範囲内にあることが好ましい(図10参照)。かかる構成では、周方向主溝21〜23の溝下におけるトレッドゴムの厚さtが適正化されるので、タイヤの転がり抵抗が効果的に低減される利点がある。例えば、5.5[mm]<tとなると、タイヤ接地時におけるトレッドゴムの歪みが大きくなり、ブロックの倒れ込みが発生してタイヤの転がり抵抗が増加する。また、t<3.0[mm]となると、ストーンドリリングなどによる外傷がベルト補強層まで到達し易くなるため故障の原因となり易く、また、クラックが発生し易くなる。
また、この空気入りタイヤ1では、トレッドゴムの100[℃]加熱時におけるtanδが0.01≦tanδ≦0.10の範囲内にあることが好ましい。かかる構成では、トレッドゴムのtanδが適正化されるので、トレッド部のヒステリシスロスが低減される。これにより、タイヤの転がり抵抗が効果的に低減される利点がある。例えば、0.10<tanδとなると、タイヤ転動時におけるトレッドゴムの発熱量が増加してタイヤの転がり抵抗が増加する。また、tanδ<0.01では、タイヤの製造性が悪化する。
[適用対象]
また、この空気入りタイヤ1は、重荷重用空気入りラジアルタイヤを適用対象とすることが好ましい。かかる空気入りタイヤでは、タイヤの転がり抵抗が増加し易い傾向にある。したがって、かかる空気入りタイヤを適用対象とすることにより、転がり抵抗の低減効果がより顕著に得られる利点がある。
[性能試験]
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)低転がり抵抗性能、(2)制駆動性能および(3)耐偏摩耗性能に関する性能試験が行われた(図9参照)。この性能試験では、タイヤサイズ275/80R22.5の空気入りタイヤがJATMA規定の適用リムに装着され、この空気入りタイヤに規定内圧が負荷される。
(1)低転がり抵抗性能に関する性能試験では、ドラム式転がり抵抗試験機にて、空気入りタイヤに荷重30.89[kN]が負荷されて転がり抵抗が測定される。そして、この測定結果に基づいて指数評価が行われる。この評価は、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど、転がり抵抗が減少する傾向にあり好ましい。
(2)制駆動性能に関する性能試験では、空気入りタイヤが車両総重量25[t](6×2)の重荷重用車両に装着され、スノー路面およびウェット路面における走行速度40[km/h]からの制動距離がそれぞれ測定されて評価される。また、坂道途中からの発進動作により、駆動性が官能評価される。この評価は、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど好ましい。
(3)耐偏摩耗性能に関する性能試験では、空気入りタイヤが車両総重量25[t](6×2)の重荷重用車両に装着されて一般舗装路を3万[km]走行し、走行後における偏摩耗の程度が観察されて評価される。この評価は、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(100)とした指数値により示され、その指数値が大きいほど好ましい。
試験結果に示すように、従来例と発明例1〜11とを比較すると、タイヤ接地面における陸部の面積比S、タイヤ接地長Hとタイヤ外径Kとの比H/K、ならびに、幅方向溝32の開口部321の長さL’とブロック幅R’との比L’/R’が適正化されことにより、タイヤの低転がり抵抗性能および制駆動性能が向上し、また、タイヤの耐偏摩耗性能が維持されることが分かる(図9参照)。また、トレッド部センター領域のブロック列41、42のブロック幅比R1/R2が適正化されることにより、タイヤの耐偏摩耗性能が向上することが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤのウェット制駆動性能、スノー制駆動性能および低転がり抵抗性能を向上できる点で有用である。
この発明の実施例にかかる空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。 図1に記載した空気入りタイヤの幅方向溝を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの幅方向溝を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 この発明にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
21〜23 周方向主溝
31〜33 幅方向溝
321 開口部
41〜43 ブロック列
431 細溝
432 細リブ
433 細溝
5 ベルト補強層

Claims (11)

  1. タイヤ周方向に延在する少なくとも3本の周方向主溝と、タイヤ幅方向に延在する複数の幅方向溝と、前記周方向主溝および前記幅方向溝により区画されて成る複数のブロック列とをトレッド部に有する空気入りタイヤであって、
    タイヤ接地面における陸部の面積比Sが0.85≦S≦0.95の範囲内にあり、タイヤ接地長Hとタイヤ外径Kとの比H/Kが0.20≦H/K≦0.26の範囲内にあり、且つ、タイヤ幅方向の最も外側にある前記周方向主溝に隣接するタイヤ幅方向内側の前記ブロック列では、タイヤ接地時における前記周方向主溝に対する前記幅方向溝の開口部の長さL’とブロック幅R’との比L’/R’が0.15≦L’/R’≦0.40の範囲内にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. タイヤ接地面における前記周方向主溝の総溝面積Aと前記幅方向溝の総溝面積Bとが0.25≦B/(A+B)≦0.45の関係を有する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. センターラインCLを中心とするタイヤの接地幅Tの70[%]の領域をとるときに、前記領域内に5本の前記周方向主溝が配置される請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 5本の前記周方向主溝のうち内側の3本の周方向主溝により区画される前記ブロック列のブロック幅R1と、外側の2本の周方向主溝により区画される前記ブロック列のブロック幅R2とが0.95≦R1/R2≦1.05の関係を有する請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 少なくとも1本の前記周方向主溝の溝壁角度θがθ≧8[deg]の範囲にある請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 少なくとも一本の前記周方向主溝の溝壁角度θがタイヤ周方向に向かうにつれて変化する請求項1〜5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. トレッド部の幅方向外側端部に、タイヤ周方向に延在する細溝が形成される請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. バットレス部に、タイヤ周方向に延在する細溝が形成される請求項1〜7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  9. トレッド部にベルト補強層が配置されるときに、トレッド部センター領域にある前記周方向主溝の溝底から前記ベルト補強層までのトレッドゴムの厚さtが3.0[mm]≦t≦5.5[mm]の範囲内にある請求項1〜8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  10. トレッドゴムの100[℃]加熱時におけるtanδが0.01≦tanδ≦0.10の範囲内にある請求項1〜9のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  11. 重荷重用空気入りラジアルタイヤに適用される請求項1〜10のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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